JP3183594B2 - 自動車の潜在危険検知装置 - Google Patents

自動車の潜在危険検知装置

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JP3183594B2
JP3183594B2 JP21188893A JP21188893A JP3183594B2 JP 3183594 B2 JP3183594 B2 JP 3183594B2 JP 21188893 A JP21188893 A JP 21188893A JP 21188893 A JP21188893 A JP 21188893A JP 3183594 B2 JP3183594 B2 JP 3183594B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車に搭載されて、
刻々変化する走行環境のもとにおける自動車についての
潜在危険を察知し、自動車の運転者に察知された潜在危
険に対する注意を喚起させる、自動車の潜在危険検知装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車が走行状態にあるときには、通
常、その自動車がおかれる走行環境は時々刻々と変化し
ていくことになり、従って、走行中の自動車が関わる危
険要素も常時変化していることになる。このような自動
車にあっては、走行中における危険要素を事前に察知し
てそれとの遭遇を回避するようになすことにより、安全
性を確保しようとする幾つかの安全策が提案されてい
る。
【0003】例えば、特開平2-202700号公報にも記載さ
れている如く、自動車に搭載されたものとなされ、当該
自動車からその前方に位置する障害物までの距離を計測
し、計測された自動車から障害物までの距離が、走行中
の自動車の状態に応じて設定される安全車間距離より小
となったときには、警報を発してその旨を自動車の運転
者に知らせ、運転者の注意を促すようにされた衝突防止
警報装置が知られている。このような、従来提案されて
いる自動車における警報装置は、自動車に関わる各種の
危険要素の夫々を個別に扱い、その対象とされた危険要
素の状況に応じて警報を発し、自動車の運転者に当該危
険要素に対する注意を喚起させるものとされている。即
ち、走行中の自動車についての潜在的な危険(潜在危
険)が、その自動車に関わる各種の危険要素のうちの一
つの状況が評価され、その評価結果に基づいて察知され
ることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、走行中
の自動車についての実際の潜在危険の度合い(潜在危険
度)は、その自動車に関わる各種の危険要素が相互に影
響を及ぼしあった状態のもとで変化するものとなり、例
えば、個々の危険要素の関わる潜在危険度は低くても、
全体でみると潜在危険度が相当に高いものとされている
場合があり得ることになる。さらに、走行中の自動車に
ついての実際の潜在危険度は、各種の危険要素に関わっ
て直接的に発生する虞がある一次危険の度合いのみなら
ず、自動車の運転者の一次危険を回避するための行動に
伴って発生する虞がある二次危険の度合いもが絡むもの
として捉えられるのが妥当であると考えられる。
【0005】そこで、走行中の自動車についての潜在危
険の状態がより的確に判断され、その判断結果に応じた
警報が発せられて、走行中の自動車が緊急状態に陥るこ
とが確実に回避されるようになされるには、走行中の自
動車についての潜在危険度が、その自動車に関わる各種
の危険要素が相互に影響を及ぼしあった状態のもとで、
しかも、各種の危険要素に関わって直接的に発生する虞
がある一次危険の度合いのみならず、自動車の運転者の
一次危険を回避するための行動に伴って発生する虞があ
る二次危険の度合いもが考慮されて得られるものとされ
ることが望まれるが、従来にあっては、斯かる要望が満
たされることになる提案は見当たらない。
【0006】斯かる点に鑑み、本発明は、走行中の自動
車についての潜在危険度を、その自動車の走行環境を各
種の検出要素をもって正確に認識したもとで、一次危険
及び二次危険の夫々の度合いに基づいて的確に得ること
ができ、得られた潜在危険度に応じて、自動車の運転者
に潜在危険に対する注意を喚起させるに効果的な警報を
発することができる、自動車の潜在危険検知装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る自動車の潜在危険検知装置の第1の態
は、自動車の走行環境を複数の検出要素をもって認識
する環境認識部と、環境認識部から得られる環境認識出
力信号に基づき、認識された走行環境下において発生す
る虞がある一次危険についての処理を行って一次危険度
を求める一次危険処理部と、一次危険処理部により処理
される一次危険を回避する行動に伴って発生する虞があ
る二次危険についての処理を行って二次危険度を求める
二次危険処理部と、一次危険処理部により求められた一
次危険度と二次危険処理部により求められた二次危険度
とを統合して潜在危険度を求める一次・二次危険統合部
と、一次・二次危険統合部により求められた潜在危険度
に応じて警報を発する警報発生部とを備え、一次・二次
危険統合部が、一次危険度及び二次危険度の夫々に重み
付けを施し、その重み付けが施された一次危険度と二次
危険度とを加え合わせて潜在危険度を求めるものとされ
構成される。そして、例えば、一次危険処理部により
求められる一次危険度は、複数種の一次危険の夫々につ
いてのものとさるとともに、二次危険処理部により求め
られる二次危険度は、複数種の二次危険の夫々について
のものとされ、さらに、一次・二次危険統合部により求
められる潜在危険度は、複数の一次危険度及び複数の二
次危険度に応じたものとされる。
【0008】また、本発明に係る自動車の潜在危険検知
装置の第2の態様は、上述の第1の態様とされる本発明
に係る自動車の潜在危険検知装置に備えられたと同様
の、環境認識部,一次危険処理部及び二次危険処理部を
備えるとともに、一次危険処理部により求められた一次
危険度と二次危険処理部により求められた二次危険度と
を統合して潜在危険度を求める一次・二次危険統合部と
を備えたもとで、さらに、環境認識部から得られる環境
認識出力信号に基づき、自動車の運転者の判断特性を参
照したもとで、認識された走行環境下において発生する
虞がある一次危険についての判断を行って一次感覚危険
度を求める一次感覚危険処理部と、自動車の運転者の操
作限界特性を参照したもとで、一次感覚危険処理部によ
り判断される一次危険を回避する行動に伴って発生する
虞がある二次危険についての判断を行って二次感覚危険
度を求める二次感覚危険処理部と、一次感覚危険処理部
により求められた一次感覚危険度と二次感覚危険処理部
により求められた二次感覚危険度とを統合して感覚危険
度を求める一次・二次感覚危険統合部と、一次・二次危
険統合部により求められた潜在危険度と一次・二次感覚
危険統合部により求められた感覚危険度とに応じて警報
を発する警報発生部とが、設けられて構成される,一次
危険処理部により判断された一次危険についての緊急度
を検出する緊急度検出部と、一次・二次危険統合部によ
り求められた潜在危険度に応じて警報を発する警報発生
部とが設けられ、警報発生部が、緊急度検出部により検
出された緊急の度合いが所定以上であるとき直ちに警報
を発するものとされて構成される,自動車の運転者によ
る実際の操作行動を認識する実行動認識部と、一次・二
次危険統合部により求められた潜在危険度に応じて警報
を発する警報発生部とが設けられ、警報発生部が、実行
動認識部により認識された実際の操作行動に応じた警報
を発するものとされて構成される,一次・二次危険統合
部により求められた潜在危険度に応じて警報を発する警
報発生部と、警報発声部による警報の発生を禁止すべく
操作される警報禁止操作部とが設けられ、警報発生部
が、警報禁止操作部が操作されたとき、所定の期間に亙
って警報の発生が禁止された状態におかれるものとされ
て構成される,一次・二次危険統合部により求められた
潜在危険度に応じて警報を発する警報発生部が設けら
れ、当該警報発生部が、警報発生状 態に関する履歴を記
憶し、記憶された履歴に応じて警報態様を変化させるも
のとされて構成される,一次・二次危険統合部により求
められた潜在危険度に応じて警報を発する警報発生部が
設けられ、当該警報発生部が、自動車の運転者に潜在危
険に対する注意を喚起させる疑似音による警報を発する
ものとされて構成される、あるいは、一次・二次危険統
合部により求められた潜在危険度に応じて警報を発する
警報発生部が設けられ、当該警報発生部が、自動車に備
えられた操作部のうちの、一次・二次危険統合部によっ
て求められた潜在危険度を増大させる操作が行われる虞
があるものに振動を与えることにより警報を発するもの
とされて構成される。
【0009】
【作用】上述の如くに構成される本発明に係る自動車の
潜在危険検知装置にあっては、一次危険処理部におい
て、環境認識部から得られる環境認識出力信号に基づ
き、そのとき生じる虞がある、例えば、車線逸脱,障害
物衝突,横滑り状態等の複数種の一次危険の夫々につい
ての発生度合いである一次危険度が求められ、また、そ
れとともに、二次危険処理部において、一次危険を回避
する行動、例えば、自動車の運転者による加速操作,減
速操作,車線変更操作等に伴って生じる虞がある二次危
険の夫々についての発生度合いである二次危険度が求め
られる。また、一次・二次危険統合部においては、自動
車に関わる潜在的な危険発生度合いである潜在危険度
が、一次危険処理部により求められた複数の一次危険度
の全て、もしくは、一次危険処理部により求められた複
数の一次危険度のうちの選択されたもの、及び、二次危
険処理部により求められた複数の二次危険度の全て、も
しくは、二次危険処理部により求められた複数の二次危
険度のうちの選択されたものに基づいて導出される。そ
して、警報発生部において、一次・二次危険統合部にお
いて求められた潜在危険度に応じて、自動車の運転者
に、生じる虞のある危険に対する注意を喚起させる警報
が発せられる。
【0010】このようにされることにより、本発明に係
る自動車の潜在危険検知装置によれば、走行中の自動車
についての潜在危険度が、その自動車の走行環境が各種
の検出要素をもって正確に認識されたもとで、一次危険
度のみに基づくのではなく、一次危険度及び二次危険度
の両者に基づいて的確に求められることになるので、求
められた潜在危険度に応じて発せられる警報は、自動車
の運転者に、刻々と変化していく自動車についての潜在
危険に対して払われるべき注意を喚起させるに極めて効
果的なものとされ、その結果、走行中の自動車が緊急状
態に陥ることを確実に回避できる状態がもたらされるこ
とになる。
【0011】
【実施例】図1は、本発明に係る自動車の潜在危険検知
装置の第1の例を示す。
【0012】図1に示される例は、自動車に搭載される
ものとされ、基本的には、それが搭載された自動車の走
行環境を複数の検出要素をもって認識する環境認識部1
1,環境認識部11から得られる複数の環境認識出力信
号に基づいて、そのときの走行環境下において発生する
虞がある複数種の一次危険の夫々についての発生度合い
である一次危険度を求める一次危険処理部12,一次危
険を回避する行動、即ち、一次危険を回避するために行
われる運転者による各種の操作、に伴って発生する虞が
ある複数種の二次危険の夫々についての発生度合いであ
る二次危険度を求める二次危険処理部13,一次危険処
理部12により求められた一次危険度と二次危険処理部
13により求められた二次危険度とを統合して潜在危険
度を求める一次・二次危険統合部14,一次・二次危険
統合部14により求められた潜在危険度を、潜在危険度
に関する基準値を設定する基準値設定部15からの基準
値と比較する比較部16、及び、比較部16の出力に応
じて警報を発する警報発生部17を含んで構成されてい
る。
【0013】環境認識部11は、具体的には、例えば、
図2に示される如くに、自動車の走行速度を検出し、検
出された走行速度をあらわす検出出力信号(車速信号)
SAを送出する車速センサ21,自動車の前方に向けら
れて設置された、例えば、チャージ・カップルド・ディ
バイス(CCD)による電荷転送が行われる受光・光電
変換部を有した小型の撮像装置(CCDビデオカメラ)
であり、撮像出力信号SBを送出する前方カメラ22,
同じく自動車の前方に向けられて設置され、熱画像出力
信号SCを送出する前方赤外線カメラ23,自動車の左
側方に向けられて設置されたCCDビデオカメラであ
り、撮像出力信号SDを送出する左側方カメラ24,自
動車の右側方に向けられて設置されたCCDビデオカメ
ラであり、撮像出力信号SEを送出する右側方カメラ2
5,自動車の後方に向けられて設置されたCCDビデオ
カメラであり、撮像出力信号SFを送出する後方カメラ
26,自動車のステアリング操作に伴って変化する舵角
を検出し、検出された舵角をあらわす検出出力信号(舵
角信号)SGを送出する舵角センサ27,自動車の横加
速度を検出し、検出された横加速度をあらわす検出出力
信号(横加速度信号)SHを送出する横加速度センサ2
8,路面摩擦係数(路面μ)を検出し、検出された路面
摩擦係数をあらわす検出出力信号(路面μ信号)SIを
送出する路面μセンサ29、及び、自動車の運転者の脳
波を検出して脳波信号群SJを送出する脳波検出電極群
30を含むものとされる。
【0014】さらに、図2に示される環境認識部11に
は、前方カメラ22から得られる撮像出力信号SB及び
前方赤外線カメラ23から得られる熱画像出力信号SC
が供給される画像処理部31,左側方カメラ24から得
られる撮像出力信号SDが供給される画像処理部32,
右側方カメラ25から得られる撮像出力信号SEが供給
される画像処理部33,後方カメラ26から得られる撮
像出力信号SFが供給される画像処理部34、及び、脳
波検出電極群30から得られる脳波信号群SJが供給さ
れる脳波処理部35も含まれている。
【0015】画像処理部31においては、撮像出力信号
SBによりあらわされる画像及び熱画像出力信号SCに
よりあらわされる熱画像に基づく各種の処理が行われ、
左右の車線端(道路端を含む)の位置をあらわす車線信
号DA,先行車までの距離をあらわす先行車信号DB,
走行路前方に進入する自動車までの距離をあらわす出会
車信号DC,走行路前方を横断する歩行者までの距離を
あらわす横断歩行者信号DD,走行路前方の路肩を歩行
する歩行者までの距離をあらわす路肩歩行者信号DE,
前方に位置する障害物までの距離をあらわす正面障害物
信号DF、及び、前方走行路の直曲状態をあらわす前方
道路形状信号DGが形成される。また、画像処理部32
においては、撮像出力信号SDによりあらわされる画像
に基づく各種の処理が行われて、左側を並走する自動車
までの距離をあらわす左並走車信号DH及び左側に位置
する障害物までの距離をあらわす左側障害物信号DIが
形成され、画像処理部33においては、撮像出力信号S
Eによりあらわされる画像に基づく各種の処理が行われ
て、右側を並走する自動車までの距離をあらわす右並走
車信号DJ,右側に位置する障害物までの距離をあらわ
す右側障害物信号DK、及び、対向車線を走行する対向
車までの距離をあらわす対向車信号DLが形成される。
さらに、画像処理部34においては、撮像出力信号SF
によりあらわされる画像に基づく各種の処理が行われ
て、後続車までの距離をあらわす後続車信号DM及び後
方に位置する障害物までの距離をあらわす後方障害物信
号DNが形成される。
【0016】一方、脳波処理部35においては、脳波信
号群SJに基づいて、脳波中のα波(8〜13Hz) ,β波
(13〜30Hz) ,γ波 ( 1〜3Hz)及びθ波 ( 3〜6Hz)に夫
々応じたα波信号DO,β波信号DP,γ波信号DQ及
びθ波信号DRが形成される。
【0017】このように、環境認識部11において得ら
れる、車速センサ21からの車速信号SA,舵角センサ
27からの舵角信号SG,横加速度センサ28からの横
加速度信号SH,路面μセンサ29からの路面μ信号S
I,画像処理部31からの車線信号DA,先行車信号D
B,出会車信号DC,横断歩行者信号DD,路肩歩行者
信号DE,正面障害物信号DF、及び、前方道路形状信
号DG,画像処理部32からの左並走車信号DH及び左
側障害物信号DI,画像処理部33からの右並走車信号
DJ,右側障害物信号DK及び対向車信号DL,画像処
理部34からの後続車信号DM及び後方障害物信号D
N、及び、脳波処理部35からのα波信号DO,β波信
号DP,γ波信号DQ及びθ波信号DRが、環境認識信
号群SCGとして環境認識部11から送出される。そし
て、環境認識部11から送出される環境認識信号群SC
Gは、一次危険処理部12及び二次危険処理部13の夫
々に供給される。
【0018】一次危険処理部12においては、自動車に
発生する虞がある一次危険として、例えば、そのときの
走行車線から飛び出してしまうことになってしまう車線
逸脱危険,先行車に追突してしまうことになる先行車追
突危険,後続車による追突を受けることになってしまう
後続車追突危険,左側もしくは右側を並走する自動車に
衝突することになってしまう並走車衝突危険,対向車に
衝突することになってしまう対向車衝突危険,走行路前
方に進入する自動車(出会車)に衝突することになって
しまう出会い頭衝突危険,走行路前方を横断する歩行者
に衝突することになってしまう前方対人衝突危険,走行
路前方の路肩を歩行する歩行者に衝突することになって
しまう飛び出し衝突危険,前方に位置する障害物に衝突
することになってしまう正面障害物衝突危険,左側もし
くは右側に位置する障害物に衝突することになってしま
う路側障害物衝突危険,後方に位置する障害物に衝突す
ることになってしまう後方障害物衝突危険,運転者が居
眠り状態に陥ってしまう居眠り危険,運転者が不注意状
態に陥ってしまう不注意危険,カーブ路に過剰走行速度
をもって進入することになってしまうカーブ進入速度超
過危険,ドリフト状態を生じることになってしまうドリ
フト危険、及び、スピン状態を生じることになってしま
うスピン危険の、合計16種の危険が設定される。そし
て、環境認識部11から送出される環境認識信号群SC
Gに基づいて、これら16種の一次危険の夫々について
の発生度合いである危険度が、一次危険度として、以下
の如くに求められる。なお、以下において、“将来位
置”は、危険度が求められる時点を基準にし、自動車が
その時点の状態を維持して走行したとき所定時間後、例
えば、2秒後における自動車の位置を意味するものとす
る。
【0019】(1) 車線逸脱危険についての一次危険度
U1 車線逸脱危険についての一次危険度U1は、 式:U1=K1・〔(1/Ld)2 ・1/2+(1/R
d)2 ・1/2〕 に従って求められる。ここで、K1は定数であり、Ld
は“将来位置”における道路の左端までの距離をあらわ
し、Rdは“将来位置”における道路の右端までの距離
をあらわす。距離Ld及び距離Rdの夫々は、車線信号
DA,車速信号SA,舵角信号SGに基づいて算出され
る。
【0020】(2) 先行車追突危険についての一次危険
度U2 先行車追突危険についての一次危険度U2は、 式:U2=K2・(1/Hf)2 ・1/2 に従って求められる。ここで、K2は定数であり、Hf
は“将来位置”における先行車までの距離を先行車に対
する相対速度で除した時間である。時間Hfは、先行車
信号DB,車速信号SA,舵角信号SGに基づいて算出
される。
【0021】(3) 後続車追突危険についての一次危険
度U3 後続車追突危険についての一次危険度U3は、 式:U3=K3・(1/Hr)2 ・1/2 に従って求められる。ここで、K3は定数であり、Hr
は“将来位置”における後続車までの距離を後続車に対
する相対速度で除した時間である。時間Hrは、後続車
信号DM,車速信号SA,舵角信号SGに基づいて算出
される。
【0022】(4) 並走車衝突危険についての一次危険
度U4 並走車衝突危険についての一次危険度U4は、 式:U4=K4・(1/Hs)2 ・1/21−N4 に従って求められる。ここで、K4は定数であり、N4
は補正定数であり、Hsは“将来位置”における左側又
は右側並走車までの距離を左側又は右側並走車に対する
相対速度で除した時間である。時間Hsは、左並走車信
号DH又は右並走車信号DJ,車速信号SA,舵角信号
SGに基づいて算出される。
【0023】(5) 対向車衝突危険についての一次危険
度U5 対向車衝突危険についての一次危険度U5は、 式:U5=K5・(1/Ho)2 ・1/2−N5 に従って求められる。ここで、K5は定数であり、N5
は補正定数であり、Hoは“将来位置”における対向車
までの距離を対向車に対する相対速度で除した時間であ
る。時間Hoは、対向車信号DL,車速信号SA,舵角
信号SGに基づいて算出される。
【0024】(6) 出会い頭衝突危険についての一次危
険度U6 出会い頭衝突危険についての一次危険度U6は、 式:U6=K6・(1/Hc)2 ・1/2 に従って求められる。ここで、K6は定数であり、Hc
は“将来位置”における走行路前方に進入する自動車
(出合車)までの距離を出会車に対する相対速度で除し
た時間である。時間Hcは、出会車信号DC,車速信号
SA,舵角信号SGに基づいて算出される。
【0025】(7) 前方対人衝突危険についての一次危
険度U7 前方対人衝突危険についての一次危険度U7は、 式:U7=K7・(1/Hp)2 ・1/2 に従って求められる。ここで、K7は定数であり、Hp
は“将来位置”における走行路前方を横断する歩行者ま
での距離を走行速度で除した時間である。時間Hpは、
横断歩行者信号DD,車速信号SA,舵角信号SGに基
づいて算出される。
【0026】(8) 飛び出し衝突危険についての一次危
険度U8 飛び出し衝突危険についての一次危険度U8は、 式:U8=K8・(1/Hq)2 ・1/2 に従って求められる。ここで、K8は定数であり、Hq
は“将来位置”における走行路前方の路肩を歩行する歩
行者までの距離を走行速度で除した時間である。時間H
qは、路肩歩行者信号DE,車速信号SA,舵角信号S
Gに基づいて算出される。
【0027】(9) 正面障害物衝突危険についての一次
危険度U9 正面障害物危険についての一次危険度U9は、 式:U9=K9・(1/Hb)2 ・1/2 に従って求められる。ここで、K9は定数であり、Hb
は“将来位置”における正面障害物までの距離を走行速
度で除した時間である。時間Hbは、正面障害物信号D
F,車速信号SA,舵角信号SGに基づいて算出され
る。
【0028】(10) 路側障害物衝突危険についての一次
危険度U10 路側障害物衝突危険についての一次危険度U10は、 式:U10=K10・(1/He)2 ・1/2 に従って求められる。ここで、K10は定数であり、H
eは“将来位置”における左側又は右側障害物までの距
離を走行速度で除した時間である。時間Heは、左側障
害物信号DI又は右側障害物信号DK,車速信号SA,
舵角信号SGに基づいて算出される。
【0029】(11) 後方障害物衝突危険についての一次
危険度U11 後方障害物危険についての一次危険度U11は、 式:U11=K11・(1/Hd)2 ・1/2 に従って求められる。ここで、K11は定数であり、H
dは“将来位置”における後方障害物までの距離を走行
速度で除した時間である。時間Hdは、後方障害物信号
DN,車速信号SA,舵角信号SGに基づいて算出され
る。
【0030】(12) 居眠り危険についての一次危険度U
12 居眠り危険についての一次危険度U12は、 式:U12=K12・(A1・Pα+A2・Pβ+A3
・Pγ+A4・Pθ+A5) に従って求められる。ここで、K12及びA1〜A5の
夫々は定数であり、Pα,Pβ,Pγ及びPθは、夫
々、脳波α波,脳波β波,脳波γ波及び脳波θ波の過去
の所定時間、例えば、10分間における平均エネルギー
量である。平均エネルギー量Pα,Pβ,Pγ及びPθ
は、α波信号DO,β波信号DP,γ波信号DQ及びθ
波信号DRに基づいて算出される。
【0031】(13) 不注意危険についての一次危険度U
13 不注意危険についての一次危険度U13は、 式:U13=K13・T に従って求められる。ここで、K13は定数であり、T
は所定時間、例えば、1秒間以上の無操舵状態の後、修
正操舵(例えば、6度以上の操舵)を行うステアリング
操作の頻度である。頻度Tは、舵角信号SGに基づいて
算出される。
【0032】(14) カーブ進入速度超過危険についての
一次危険度U14 カーブ進入速度超過危険についての一次危険度U14
は、 式:U14=K14・Ya/μ に従って求められる。ここで、K14は定数であり、Y
aは“将来位置”においてカーブ路を走行する際におけ
る横加速度であり、μは路面摩擦係数である。カーブ路
は、前方道路形状信号DGに基づいて推測され、横加速
度Yaは、横加速度信号SH,車速信号SA,舵角信号
SGに基づいて算出され、また、路面摩擦係数μは路面
摩擦信号SIに基づいて得られる。
【0033】(15) ドリフト危険についての一次危険度
U15 ドリフト危険についての一次危険度U15は、 式:U15=K15・Qd/μ に従って求められる。ここで、K15は定数であり、Q
dはドリフト発生確率係数であり、μは路面摩擦係数で
ある。ドリフト発生確率係数Qdは、横加速度信号SH
があらわす横加速度と舵角信号SGがあらわす舵角と
が、予め設定されたアンダーステア特性用のスキッド発
生マップに参照されて求められる。また、路面摩擦係数
μは路面摩擦信号SIに基づいて得られる。
【0034】(16) スピン危険についての一次危険度U
16 スピン危険についての一次危険度U16は、 式:U16=K16・Qs/μ に従って求められる。ここで、K16は定数であり、Q
sはスピン発生確率係数であり、μは路面摩擦係数であ
る。スピン発生確率係数Qsは、横加速度信号SHがあ
らわす横加速度と舵角信号SGがあらわす舵角とが、予
め設定されたオーバーステア特性用のスキッド発生マッ
プに参照されて求められる。また、路面摩擦係数μは路
面摩擦信号SIに基づいて得られる。
【0035】上述の如くにして、16種の一次危険の夫
々についての一次危険度U1〜U16が求められる一次
危険処理部からは、一次危険度U1〜U16を夫々あら
わす一次危険度信号SU1〜SU16が送出され、それ
らが一次・二次危険統合部14に供給される。
【0036】一方、二次危険処理部13においては、上
述の一次危険を回避する行動、即ち、上述の一次危険を
回避するための運転者による各種の操作に伴って発生す
る虞がある二次危険として、例えば、加速が行われるこ
とにより発生する虞がある加速危険,減速が行われるこ
とにより発生する虞がある減速危険,車線変更が行われ
ることにより発生する虞がある車線変更危険,走行速度
が変更されないことにより発生する虞がある車速維持危
険、及び、車線が変更されないことにより発生する虞が
ある車線維持危険の5種の危険が設定される。そして、
二次危険処理部13に供給される環境認識部11から送
出された環境認識信号群SCGは、二次危険処理部13
内に設けられた加速環境推測部41,減速環境推測部4
2,車線変更環境推測部43,車速維持環境推測部44
及び車線維持環境推測部45の夫々に供給される。
【0037】加速環境推測部41においては、一次危険
を回避すべく加速が行われる状況が考慮されて、例え
ば、そのときの自動車の走行状態が加速中であるときに
は加速度が50パーセント増加される状態、また、定速
走行中であるときには所定の加速が行われる状態、さら
に、減速中であるときには定速で走行することになる状
態が加速環境として仮定され、環境認識部11からの環
境認識信号群SCGが、仮定された加速環境のもとで得
られると推測される加速環境認識信号群SACGに変更
せしめられる。そして、加速環境推測部41から得られ
る加速環境認識信号群SACGが危険処理部46に供給
される。
【0038】加速環境認識信号群SACGが供給される
危険処理部46においては、一次危険処理部12により
環境認識信号群SCGに基づいて夫々の一次危険度U1
〜U16が求められる16種の一次危険に夫々対応する
16種の危険が設定され、それら16種の危険の夫々に
ついての危険度が、一次危険処理部12において一次危
険度U1〜U16が環境認識信号群SCGに基づいて求
められる場合と同様にして、加速環境認識信号群SAC
Gに基づいて求められる。そして、求められた16種の
危険の夫々についての危険度についての平均値が算出さ
れ、その平均値をあらわす危険度が、加速危険について
の二次危険度V1として設定され、その二次危険度V1
をあらわす二次危険度信号SV1が、危険処理部46か
ら一次・二次危険統合部14に供給される。
【0039】減速環境推測部42においては、一次危険
を回避すべく減速が行われる状況が考慮されて、例え
ば、そのときの自動車の走行状態が加速中であるときに
は定速で走行することになる状態,また、定速走行中で
あるときには所定の減速が行われる状態、さらに、減速
中であるときには減速度が50パーセント増加される状
態が減速環境として仮定され、環境認識部11からの環
境認識信号群SCGが、仮定された減速環境のもとで得
られると推測される減速環境認識信号群SBCGに変更
せしめられる。そして、減速環境推測部42から得られ
る減速環境認識信号群SBCGが危険処理部47に供給
される。
【0040】減速環境認識信号群SBCGが供給される
危険処理部47においては、一次危険処理部12により
環境認識信号群SCGに基づいて夫々の一次危険度U1
〜U16が求められる16種の一次危険に夫々対応する
16種の危険が設定され、それら16種の危険の夫々に
ついての危険度が、一次危険処理部12において一次危
険度U1〜U16が環境認識信号群SCGに基づいて求
められる場合と同様にして、減速環境認識信号群SBC
Gに基づいて求められる。そして、求められた16種の
危険の夫々についての危険度についての平均値が算出さ
れ、その平均値をあらわす危険度が、減速危険について
の二次危険度V2として設定され、その二次危険度V2
をあらわす二次危険度信号SV2が、危険処理部47か
ら一次・二次危険統合部14に供給される。
【0041】車線変更環境推測部43においては、一次
危険を回避すべく車線変更が行われる状況が考慮され
て、例えば、そのときの自動車の走行状態(車速,加速
度等)をもって隣接する他の車線を走行する状態が車線
変更環境として仮定され、環境認識部11からの環境認
識信号群SCGが、仮定された車線変更環境のもとで得
られると推測される車線変更環境認識信号群SCCGに
変更せしめられる。そして、車線変更環境推測部43か
ら得られる車線変更環境認識信号群SCCGが危険処理
部48に供給される。
【0042】車線変更環境認識信号群SCCGが供給さ
れる危険処理部48においては、一次危険処理部12に
より環境認識信号群SCGに基づいて夫々の一次危険度
U1〜U16が求められる16種の一次危険に夫々対応
する16種の危険が設定され、それら16種の危険の夫
々についての危険度が、一次危険処理部12において一
次危険度U1〜U16が環境認識信号群SCGに基づい
て求められる場合と同様にして、車線変更環境認識信号
群SCCGに基づいて求められる。そして、求められた
16種の危険の夫々についての危険度についての平均値
が算出され、その平均値をあらわす危険度が、車線変更
危険についての二次危険度V3として設定され、その二
次危険度V3をあらわす二次危険度信号SV3が、危険
処理部48から一次・二次危険統合部14に供給され
る。
【0043】車速維持環境推測部44においては、一次
危険を回避すべく車速が維持される状況が考慮されて、
そのときの自動車の車速が変化せしめられないものとさ
れる状態が車速維持環境として仮定され、環境認識部1
1からの環境認識信号群SCGが、仮定された車速維持
環境のもとで得られると推測される車速維持環境認識信
号群SDCGに変更せしめられる。そして、車速維持環
境推測部44から得られる車速維持環境認識信号群SD
CGが危険処理部49に供給される。
【0044】車速維持環境認識信号群SDCGが供給さ
れる危険処理部49においては、一次危険処理部12に
より環境認識信号群SCGに基づいて夫々の一次危険度
U1〜U16が求められる16種の一次危険に夫々対応
する16種の危険が設定され、それら16種の危険の夫
々についての危険度が、一次危険処理部12において一
次危険度U1〜U16が環境認識信号群SCGに基づい
て求められる場合と同様にして、車速維持環境認識信号
群SDCGに基づいて求められる。そして、求められた
16種の危険の夫々についての危険度についての平均値
が算出され、その平均値をあらわす危険度が、車速維持
危険についての二次危険度V4として設定され、その二
次危険度V4をあらわす二次危険度信号SV4が、危険
処理部49から一次・二次危険統合部14に供給され
る。
【0045】車線維持環境推測部45においては、一次
危険を回避すべく走行車線が維持される状況が考慮され
て、そのときの走行車線が変化せしめられないものとさ
れる状態が車線維持環境として仮定され、環境認識部1
1からの環境認識信号群SCGが、仮定された車線維持
環境のもとで得られると推測される車線維持環境認識信
号群SECGに変更せしめられる。そして、車線維持環
境推測部45から得られる車線維持環境認識信号群SE
CGが危険処理部50に供給される。
【0046】車線維持環境認識信号群SECGが供給さ
れる危険処理部50においては、一次危険処理部12に
より環境認識信号群SCGに基づいて夫々の一次危険度
U1〜U16が求められる16種の一次危険に夫々対応
する16種の危険が設定され、それら16種の危険の夫
々についての危険度が、一次危険処理部12において一
次危険度U1〜U16が環境認識信号群SCGに基づい
て求められる場合と同様にして、車線維持環境認識信号
群SECGに基づいて求められる。そして、求められた
16種の危険の夫々についての危険度についての平均値
が算出され、その平均値をあらわす危険度が、車線維持
危険についての二次危険度V5として設定され、その二
次危険度V5をあらわす二次危険度信号SV5が、危険
処理部50から一次・二次危険統合部14に供給され
る。
【0047】これよりして、二次危険処理部13から一
次・二次危険統合部14に、二次危険度V1〜V5を夫
々あらわす二次危険度信号SV1〜SV5が供給される
ことになる。一次・二次危険統合部14においては、一
次危険処理部12からの一次危険度信号SU1〜SU1
6が夫々あらわす一次危険度U1〜U16と、二次危険
処理部13からの二次危険度信号SV1〜SV5が夫々
あらわす二次危険度V1〜V5とが統合されて潜在危険
度Xが求められる。
【0048】一次・二次危険統合部14における一次危
険度U1〜U16と二次危険度V1〜V5との統合にあ
たっては、例えば、以下の如くの幾つかの統合態様がと
られる。
【0049】(1) 一次危険度U1〜U16及び二次危
険度V1〜V5の全部が用いられるもとで、一次危険度
U1〜U16に夫々重み係数WP1〜WP16が乗じら
れるとともに、二次危険度V1〜V5に夫々重み係数W
S1〜WS5が乗じられて重み付けがなされ、重み係数
WP1〜WP16による重み付けがなされた一次危険度
U1〜U16と重み係数WS1〜WS5による重み付け
がなされた二次危険度V1〜V5とが加え合わされて、
潜在危険度Xが求められる。即ち、潜在危険度Xが、 式:X=WP1・U1+WP2・U2+・・・・・+W
P16・U16+WS1・V1+WS2・V2+・・・
・・+WS5・V5 に従って得られることになる。
【0050】斯かる際、二次危険が一次危険を回避する
行動に起因して発生する虞があるものであって二次危険
の発生確率が一次危険の発生確率より低くなることが考
慮されて、重み係数WP1〜WP16の夫々がとり得る
値の上限より、重み係数WS1〜WS5の夫々がとり得
る値の上限の方が小とされる。さらに、重み係数WP1
〜WP16の各々の値は、16種の一次危険の夫々の特
性が考慮されて適宜設定され、また、重み係数WS1〜
WS5の各々の値も、5種の二次危険の夫々の特性が考
慮されて適宜設定される。
【0051】(2) 一次危険度U1〜U16のうちの予
め設定された基準値以上の値をとるものとして選択され
た一次危険度UU1〜UUN、及び、二次危険度V1〜V5
のうちの予め設定された基準値以上の値をとるものとし
て選択された二次危険度VU1〜VUMが用いられ、一次危
険度UU1〜UUNに夫々重み係数WPU1〜WPUNが乗じら
れるとともに、二次危険度VU1〜VUMに夫々重み係数W
U1〜WSUMが乗じられて重み付けがなされ、重み係数
WPU1〜WPUNによる重み付けがなされた一次危険度U
U1〜UUNと重み係数WSU1〜WSUMによる重み付けがな
された二次危険度VU1〜VUMとが加え合わされて、潜在
危険度Xが求められる。即ち、潜在危険度Xが、 式:X=WPU1・UU1+・・・・・+WPUN・UUN+W
U1・VU1+・・・・・+WSUM・VUM に従って得られることになる。
【0052】斯かる場合にも、二次危険が一次危険を回
避する行動に起因して発生する虞があるものであって二
次危険の発生確率が一次危険の発生確率より低くなるこ
とが考慮され、一次危険度UU1〜UUNに乗じられる重み
係数WPU1〜WPUNの夫々がとり得る値の上限より、二
次危険度VU1〜VUMに乗じられる重み係数WSU1〜WS
UMの夫々がとり得る値の上限の方が小とされる。
【0053】(3) 一次危険度U1〜U16のうちの最
大値をとるものである一次危険度Umxと二次危険度V
1〜V5のうちの最小値をとるものである二次危険度V
mnとが用いられ、一次危険度Umxに重み係数WPx
が乗じられるとともに、二次危険度Vmnに重み係数W
Snが乗じられて重み付けがなされ、重み係数WPxに
よる重み付けがなされた一次危険度Umxと重み係数W
Snによる重み付けがなされた二次危険度Vmnとが加
え合わされて、潜在危険度Xが求められる。即ち、潜在
危険度Xが、 式:X=WPx・Umx+WSn・Vmn に従って得られることになる。
【0054】斯かる場合にも、二次危険が一次危険を回
避する行動に起因して発生する虞があるものであって二
次危険の発生確率が一次危険の発生確率より低くなるこ
とが考慮され、一次危険度Umxに乗じられる重み係数
WPxの値より二次危険度Vmnに乗じられる重み係数
WSnの値の方が小とされる。
【0055】このようにして、潜在危険度Xが求められ
る一次・二次危険統合部14からは、求められた潜在危
険度Xをあらわす潜在危険度信号SXが比較部16に供
給される。比較部16には、基準値設定部15からの潜
在危険度に関する基準値をあらわす基準値信号SXRも
供給され、比較部16において、潜在危険度信号SXが
あらわす潜在危険度Xと基準値信号SXRがあらわす基
準値とが比較され、潜在危険度Xが基準値以上であると
き、0レベルもしくは差に応じて変化する正レベルをと
り、潜在危険度Xが基準値未満であるとき負レベルをと
る警報信号CPが警報発生部17に送出される。警報発
生部17においては、警報信号CPの0レベルもしくは
正レベルに応じた所定の警報が発せられ、それにより、
自動車の運転者の潜在危険についての注意が喚起せしめ
られる。
【0056】図3は、本発明に係る自動車の潜在危険検
知装置の第2の例を示す。この例は、図1に示される第
1の例と同様に構成された部分を有しており、図3にお
いては、図1に示される各部分及び各信号に対応する部
分及び信号が、図1と共通の符号が付されて示されてお
り、それらについての重複説明は省略される。
【0057】図3に示される例にあっては、一次危険処
理部12及び二次危険処理部13に加えて、一次危険処
理部12と同様のものとされる一次危険処理部51及び
二次危険処理部13と同様のものとされる二次危険処理
部52が設けられている。そして、一次危険処理部51
及び二次危険処理部52の夫々には、環境認識部11か
ら送出される環境認識信号群SCGが供給される。ま
た、一次危険処理部51には、判断特性情報供給部53
からの、自動車の運転者が一般的に有する車間距離,特
定の位置への到達時間等に対する判断特性に関する情報
をあらわす情報信号IDが供給され、さらに、二次危険
処理部52には、操作限界特性情報供給部54からの、
自動車の運転者が一次危険を回避すべく行う各操作につ
いての最小必要時間(操作限界時間)等についての判断
特性に関する情報をあらわす情報信号IAが供給され
る。
【0058】一次危険処理部51においては、一次危険
処理部12において、環境認識部11から送出される環
境認識信号群SCGに基づき、車線逸脱危険,先行車追
突危険,後続車追突危険,並走車衝突危険,対向車衝突
危険,出会い頭衝突危険,前方対人衝突危険,飛び出し
衝突危険,正面障害物衝突危険,路側障害物衝突危険,
後方障害物衝突危険,居眠り危険,不注意危険,カーブ
進入速度超過危険,ドリフト危険及びスピン危険とされ
る合計16種の一次危険の夫々についての危険度が、一
次危険度U1〜U16として求められるのと同様にし
て、環境認識部11から送出される環境認識信号群SC
Gに基づいて、16種の一次危険の夫々についての危険
度が求められるが、その際、情報信号IDがあらわす、
自動車の運転者が一般的に有する車間距離,特定の位置
への到達時間等に対する判断特性に関する情報が参照さ
れる。それにより、情報信号IDがあらわす情報に従っ
て環境認識信号群SCGに基づく危険度が求められ、そ
れらは、自動車の運転者が実際に感覚的に把握すること
になる16種の一次危険についての危険度として得られ
ることになり、一次感覚危険度U1’〜U16’とされ
る。そして、一次感覚危険度U1’〜U16’を夫々あ
らわす一次感覚危険度信号SU1’〜SU16’が、一
次・二次感覚危険統合部55に供給される。
【0059】また、二次危険処理部52においては、二
次危険処理部13において、環境認識部11から送出さ
れる環境認識信号群SCGに基づき、加速危険,減速危
険,車線変更危険,車速維持危険及び車線維持危険とさ
れる5種の二次危険の夫々についての危険度が、二次危
険度V1〜V5として求められるのと同様にして、環境
認識部11から送出される環境認識信号群SCGに基づ
いて、5種の二次危険の夫々についての危険度が求めら
れるが、その際、情報信号IAがあらわす、自動車の運
転者が一次危険を回避すべく行う各操作についての最小
必要時間等についての判断特性に関する情報が参照さ
れ。それにより、情報信号IAがあらわす情報に従って
環境認識信号群SCGに基づく危険度が求められ、それ
らは、自動車の運転者が実際に一次危険を回避するため
の行動を行ったとき発生する虞があることになる5種の
二次危険についての危険度として得られることになり、
二次感覚危険度V1’〜V5’とされる。そして、二次
感覚危険度V1’〜V5’を夫々あらわす二次感覚危険
度信号SV1’〜SV5’が、一次・二次感覚危険統合
部55に供給される。
【0060】一次・二次感覚危険統合部55において
は、一次・二次危険統合部14において、一次危険度信
号SU1〜SU16が夫々あらわす一次危険度U1〜U
16と二次危険度信号SV1〜SV5が夫々あらわす二
次危険度V1〜V5とが統合されて潜在危険度Xが求め
られるのと同様にして、一次危険処理部51からの一次
感覚危険度信号SU1’〜SU16’が夫々あらわす一
次感覚危険度U1’〜U16と二次危険処理部52から
の二次感覚危険度信号SV1’〜SV5’が夫々あらわ
す二次感覚危険度V1’〜V5’とが統合されて潜在感
覚危険度X’が求められる。
【0061】このようにして、潜在感覚危険度X’が求
められる一次・二次感覚危険統合部55からは、求めら
れた潜在感覚危険度X’をあらわす潜在感覚危険度信号
SX’が比較部56に供給される。比較部56には、基
準値設定部57からの潜在感覚危険度に関する基準値を
あらわす基準値信号SXR’も供給され、比較部56に
おいて、潜在感覚危険度信号SX’があらわす潜在感覚
危険度X’と基準値信号SXR’があらわす基準値とが
比較され、潜在感覚危険度X’が基準値以上であると
き、0レベルもしくは差に応じて変化する正レベルをと
り、潜在感覚危険度X’が基準値未満であるとき負レベ
ルをとる警報信号CSが警報発生部17に送出される。
【0062】警報発生部17においては、比較部16か
らの警報信号CPと比較部56からの警報信号CSとの
両者に応じた警報発生動作が、警報信号CSの状況によ
り警報が強調される状態がとられる態様をもって行われ
る。その際、警報発生部17は、例えば、図4のフロー
チャートによりあらわされる制御プログラムを実行する
ことによって警報発生動作を行う。
【0063】図4に示される制御プログラムにあって
は、所定の周期毎にスタートし、スタート後、ステップ
61において、警報信号CP及び警報信号CSを取り込
む。続くステップ62において、警報信号CPが0レベ
ルもしくは正レベルをとるものか否かを判断し、警報信
号CPが0レベルもしくは正レベルをとるものである場
合には、ステップ63において、警報信号CSが0レベ
ルもしくは正レベルをとるものであるか否かを判断す
る。その結果、警報信号CSが負レベルとるものである
場合には、ステップ64において、強く、早いものとさ
れる強調された警報を発生する動作を行う。
【0064】ステップ63での判断の結果、警報信号C
Sが0レベルもしくは正レベルをとるものである場合に
は、ステップ65において、通常の警報を発生する動作
を行う。
【0065】一方、ステップ62での判断の結果、警報
信号CPが負レベルをとるものである場合には、ステッ
プ66において、警報信号CSが0レベルもしくは正レ
ベルをとるものであるか否かを判断する。その結果、警
報信号CSが0レベルもしくは正レベルをとるものであ
る場合には、ステップ67において、弱く、穏やかなも
のとされる警報を発生する動作を行う。さらに、ステッ
プ66での判断の結果、警報信号CSが負レベルをとる
ものである場合には、警報を発生する動作を行うことな
く、制御プログラムを終了する。
【0066】このようにされることにより、警報信号C
Pが0レベルもしくは正レベルをとるもとで、警報信号
CSが負レベルをとる場合、即ち、自動車についての潜
在危険度が比較的大であるにもかかわらず、自動車の運
転者が実際に感覚的に把握することになる潜在感覚危険
度が比較的小であって、運転者の潜在危険度に対する注
意が不足することになる虞がある場合には、警報発生部
17により強調された警報が発せられることになり、運
転者に対する潜在危険度に対する注意の喚起が効果的に
行われることになる。
【0067】図5は、本発明に係る自動車の潜在危険検
知装置の第3の例を示す。この例も、図1に示される第
1の例と同様に構成された部分を有しており、図5にお
いては、図1に示される各部分及び各信号に対応する部
分及び信号が、図1と共通の符号が付されて示されてお
り、それらについての重複説明は省略される。
【0068】図5に示される例にあっては、環境認識部
11から送出される環境認識信号群SCGと一次危険処
理部12から得られる一次危険度信号SU1〜SU16
とが供給される緊急度検出部58,一次危険処理部12
から得られる一次危険度信号SU1〜SU16が供給さ
れる可動接点59aを有したスイッチ59、及び、スイ
ッチ59の選択接点59bに接続された警報信号形成部
60が設けられており、スイッチ59の選択接点59c
は一次・二次危険統合部14に接続されている。
【0069】緊急度検出部58においては、一次危険度
信号SU1〜SU16の夫々についての変化勾配が求め
られるとともに、求められた変化勾配と環境認識信号群
SCGとに基づいて、各一次危険の発生限界までの時間
的余裕が推測され、その時間的余裕が緊急度として設定
される。そして、各一次危険についての緊急度のうちに
予め設定された緊急度についての基準値より小なる値を
とるもの(時間的余裕が小であって、緊急の程度が大で
あるもの)がある場合には高レベルをとり、各一次危険
についての緊急度のうちに予め設定された緊急度につい
ての基準値より小なる値をとるものが無い場合には低レ
ベルをとる緊急信号SSが形成され、その緊急信号SS
がスイッチ59に供給される。
【0070】スイッチ59は、緊急信号SSが高レベル
をとるものであるとき、可動接点59aが選択接点59
bに接続される状態がとられ、また、緊急信号SSが低
レベルをとるものであるとき、可動接点59aが選択接
点59cに接続される状態がとられるものとされる。そ
の結果、緊急度検出部58において設定される一次危険
についての緊急度のうちに基準値より小なる値をとるも
のがある(時間的余裕が小である一次危険がある)場合
には、一次危険処理部12から得られる一次危険度信号
SU1〜SU16が、スイッチ59を通じて、一次・二
次危険統合部14には供給されることなく、警報信号形
成部60に供給され、一方、緊急度検出部58において
設定される一次危険についての緊急度のうちに基準値よ
り小なる値をとるものが無い場合には、一次危険処理部
12から得られる一次危険度信号SU1〜SU16が、
スイッチ59を通じて、一次・二次危険統合部14に供
給される。
【0071】警報信号形成部60においては、スイッチ
59を通じて一次危険度信号SU1〜SU16が供給さ
れるときには、それに応じて警報信号SEWが形成さ
れ、その警報信号SEWが警報発生部17に供給され
る。それにより、警報発生部17から警報信号SEWに
応じた警報が発せられ、運転者が緊急の一次危険に対す
る注意が喚起される状態におかれることになる。
【0072】一方、緊急度検出部58において設定され
る一次危険についての緊急度のうちに基準値より小なる
値をとるものが無い(時間的余裕が小である一次危険が
無い)場合には、一次危険処理部12から得られる一次
危険度信号SU1〜SU16が、スイッチ59を通じて
一次・二次危険統合部14に供給される状態とされ、斯
かるもとでは、図1に示される例の場合と同様な動作が
行われる。
【0073】図6は、本発明に係る自動車の潜在危険検
知装置の第4の例を示す。この例も、図1に示される第
1の例と同様に構成された部分を有しており、図6にお
いては、図1に示される各部分及び各信号に対応する部
分及び信号が、図1と共通の符号が付されて示されてお
り、それらについての重複説明は省略される。
【0074】図6に示される例にあっては、二次危険処
理部13から得られる二次危険度信号SV1〜SV5が
供給される最小二次危険検出部71が設けられている。
最小二次危険検出部71においては、二次危険度信号S
V1〜SV5に基づいて、二次危険度信号SV1〜SV
5により夫々あらわされる二次危険度V1〜V5のうち
の最小の値をとるものが最小二次危険度Vminとして
選択され、その最小二次危険度Vminをあらわす信号
SVminが行動検出部72に供給される。
【0075】行動検出部72においては、信号SVmi
nがあらわす最小二次危険度Vminが求められること
になる二次危険、即ち、加速危険,減速危険,車線変更
危険,車速維持危険及び車線維持危険の5種の二次危険
のうちの一つが検出されるとともに、斯かる二次危険度
が最小となる二次危険の原因となる行動、即ち、二次危
険度が最小となる二次危険をまねく虞がある、運転者の
一次危険を回避するための操作が、最小危険行動として
検出される。そして、検出された最小危険行動をあらわ
す最小危険行動信号STが、行動検出部72から行動比
較部73に供給される。
【0076】また、図6に示される例にあっては、アク
セルぺダルが操作されたことを検出するアクセル・セン
サ74から送出される検出出力信号SK,ブレーキぺダ
ルが操作されたことを検出するブレーキ・センサ75か
ら送出される検出出力信号SL、及び、ステアリング・
ホイールが所定角度以上に亙って回動操作されたことを
検出するステアリング・センサ76から送出される検出
出力信号SMが、実行動認識部77に供給される。実行
動認識部77にあっては、検出出力信号SK,SL及び
SMに基づいて、アクセルぺダル,ブレーキぺダル及び
ステアリング・ホイールの運転者による操作状態が検出
され、運転者の実際の行動が認識される。そして、認識
された運転者の実際の行動をあらわす実行動信号SN
が、実行動認識部77から行動比較部73に供給され
る。
【0077】行動比較部73においては、最小危険行動
信号STがあらわす最小危険行動と実行動信号SNがあ
らわす運転者の実際の行動とが比較され、最小危険行動
と運転者の実際の行動とが一致しているとき“1”をと
るとともに最小危険行動と運転者の実際の行動とが一致
していないとき“0”をとる比較出力信号CAが送出さ
れて、その比較出力信号CAが警報発生部17に供給さ
れる。
【0078】警報発生部17においては、行動比較部7
3からの比較出力信号CAと比較部16からの警報信号
CPとの両者に応じた警報発生動作が、比較出力信号C
Aの状況が優先的に判断されるもとで行われる。その
際、警報発生部17は、例えば、図7のフローチャート
によりあらわされる制御プログラムを実行することによ
って警報発生動作を行う。
【0079】図7に示される制御プログラムにあって
は、所定の周期毎にスタートし、スタート後、ステップ
81において、比較出力信号CA及び警報信号CPを取
り込む。続くステップ82において、比較出力信号CA
が“1”をとる状態にあるか否かを判断し、比較出力信
号CAが“1”をとる状態にある場合には、警報を発す
ることなく制御プログラムを終了する。
【0080】また、ステップ82での判断の結果、比較
出力信号CAが、“1”をとる状態になく、“0”をと
る状態にある場合には、ステップ83において、警報信
号CPが0レベルもしくは正レベルをとるものであるか
否かを判断する。その結果、警報信号CPが0レベルも
しくは正レベルをとるものである場合には、ステップ8
4において、警報を発生する動作を行い、また、警報信
号CPが負レベルをとるものである場合には、警報を発
することなく制御プログラムを終了する。
【0081】このようにされることにより、運転者の実
際の行動が、二次危険度が最も小とされることになる二
次危険ををまねく虞があるものとされているときには、
たとえ、潜在危険度が基準値以上となるもとにあって
も、運転者が既に潜在危険を回避するための適切な行動
をとっていることになり、運転者に潜在危険に対する注
意を喚起させることを主目的とする警報は不要であるの
で、警報発生部17による警報発生動作は行われないよ
うにされ、運転者が煩わしさを感じることになる不都合
がもたらされないことになる。
【0082】図8は、本発明に係る自動車の潜在危険検
知装置の第5の例を示す。この例も、図1に示される第
1の例と同様に構成された部分を有しており、図8にお
いては、図1に示される各部分及び各信号に対応する部
分及び信号が、図1と共通の符号が付されて示されてお
り、それらについての重複説明は省略される。
【0083】図8に示される例にあっては、警報信号C
Pが送出される比較部16と警報発生部17との間にス
イッチ85が設けられている。また、警報禁止操作部8
6が設けられており、警報禁止操作部86が操作される
とき、警報禁止操作部86からの、警報発生部17にお
ける警報発生動作を禁止するための警報禁止信号CWP
の送出が開始され、その警報禁止信号CWPが、タイマ
ー部87及びナンド回路88における一対の入力端の一
方に供給される。タイマー部87は、警報禁止操作部8
6からの警報禁止信号CWPが供給されると、予め設定
された所定の時間を計測し、その計測を行っている期間
においては、高レベルをとり、それ以外の期間において
は低レベルをとる出力信号STMを送出する。タイマー
部87からの出力信号STMは、ナンド回路88におけ
る一対の入力端の他方に供給され、また、警報禁止操作
部86にも供給されて、警報禁止操作部86からの警報
禁止信号CWPの送出が、出力信号STMのレベル変化
に応じて停止される。さらに、ナンド回路88から得ら
れる出力信号SNDが、スイッチ85に制御信号として
供給される。
【0084】斯かるもとで、警報禁止操作部86から警
報禁止信号CWPが送出されていず、また、タイマー部
87が時間計測動作を行っていない状態のもとでは、ナ
ンド回路88には、低レベルをとるタイマー部87から
の出力信号STMが供給されるとともに、警報禁止操作
部86からの警報禁止信号CWPが供給されないので、
ナンド回路88から得られる出力信号SNDは“1”を
とるものとされ、それによって、スイッチ85がオン状
態に維持される。従って、比較部16から送出される警
報信号CPがスイッチ85を通じて警報発生部17に供
給され、警報発生部17において、警報信号CPに応じ
た警報発生動作が行われる。
【0085】そして、警報禁止操作部86が操作されて
警報禁止信号CWPの送出が開始されると、ナンド回路
88には警報禁止信号CWPが供給されるともに、タイ
マー部87が時間計測動作を所定の期間行う状態とさ
れ、その間においては高レベルをとる出力信号STMが
ナンド回路88に供給される。従って、タイマー部87
が時間計測動作を行っている所定の期間においては、ナ
ンド回路88から得られる出力信号SNDは“0”をと
るものとされ、それによって、スイッチ85がオフ状態
に維持される。それにより、比較部16から送出される
警報信号CPが、スイッチ85により阻止されて警報発
生部17に供給されず、警報発生部17における警報信
号CPに応じた警報発生動作は行われないことになる。
【0086】その後、タイマー部87における時間計測
動作が終了すると、タイマー部87からの出力信号ST
Mが低レベルをとるものに変化し、その結果、ナンド回
路88から得られる出力信号SNDは“1”をとるもの
とされ、それにより、スイッチ85がオン状態に復帰せ
しめられて、再び、比較部16から送出される警報信号
CPがスイッチ85を通じて警報発生部17に供給さ
れ、警報発生部17において、警報信号CPに応じた警
報発生動作が行われる状態に戻される。また、警報禁止
操作部86に供給されるタイマー部87からの出力信号
STMが、高レベルをとるものから低レベルをとるもの
に変化することにより、警報禁止操作部86からの警報
禁止信号CWPの送出が停止される。
【0087】このようにされることにより、警報禁止操
作部86が操作されることにより、予め設定された所定
の期間、警報発生部17から警報が発せられない状態と
され、その後所定の期間が経過すると、自動的に、警報
発生部17から比較部16よりの警報信号CPに応じて
警報が発せられる状態に戻される。従って、警報発生部
17により発せられる警報が運転者にとって煩わしく感
じられる場合、運転者は、警報禁止操作部86を操作す
ることによって、煩わしさから解放される状態をとるこ
とができる。
【0088】上述の図1,図3,図5,図6及び図8の
夫々に示される例のいずれにおける警報発生部17にあ
っても、警報状態の履歴を記憶しておき、その履歴に基
づいて、特定の警報が頻繁に発せられる状態、あるい
は、特定の警報が比較的長い時間に亙って継続的に発せ
られる状態等が検知された際には、その後の警報を強調
されたものにできるものとされる。斯かる際には、警報
発生部17は、例えば、図9のフローチャートによりあ
らわされる制御プログラムを実行することによって警報
発生動作を行う。
【0089】図9に示される制御プログラムにあって
は、スタート後、ステップ91において、警報状態か否
かを判断し、警報状態でなければ、ステップ91での判
断を繰り返す。ステップ91での判断の結果、警報状態
にある場合には、ステップ92において、記憶された警
報状態の履歴に基づいて、特定の警報の発生頻度FXが
所定の基準値FXR以上であるか否かを判断する。その
結果、特定の警報の発生頻度FXが所定の基準値FXR
以上である場合には、ステップ93において、警報を強
調されたものとして、ステップ91に戻る。
【0090】また、ステップ92での判断の結果、特定
の警報の発生頻度FXが所定の基準値FXR未満である
場合には、ステップ94において、記憶された警報状態
の履歴に基づいて、特定の警報の継続時間TXが所定の
基準時間TXR以上であるか否かを判断する。その結
果、特定の警報の継続時間TXが所定の基準時間TXR
以上である場合には、ステップ93に進んで警報を強調
されたものとして、ステップ91に戻る。また、ステッ
プ94での判断の結果、特定の警報の継続時間TXが所
定の基準時間TXR未満である場合には、ステップ95
において、警報を通常のものとして、ステップ91に戻
る。
【0091】さらに、上述の図1,図3,図5,図6及
び図8の夫々に示される例のいずれにおける警報発生部
17も、運転者に潜在危険に対する注意を喚起させる視
覚的警報を発するもの,運転者に潜在危険に対する注意
を喚起させる疑似音による警報を発するもの,あるい
は、自動車に備えられた操作部のうちの、潜在危険度を
増大させる操作が行われる虞があるものに振動を与える
ことにより警報を発するもの、自動車に備えられたシー
トもしくは車体にも振動を与えることにより警報を発す
るもの等とされて備えられる。
【0092】そして、視覚的警報を発するものとされる
場合には、具体的には、例えば、自動車の各部に備えら
れたランプ類を制御することにより、あるいは、自動車
に備えられたヘッドアップ表示装置を制御することによ
り警報を発するようにされる。また、疑似音による警報
を発するものとされる場合には、具体的には、自動車に
備えられた複数のスピーカを利用するものとされ、潜在
危険の内容に応じて、スピーカからの疑似音の発生方向
を変化させるようにされる。さらに、操作部に振動を与
えることにより警報を発するものとされる場合には、具
体的には、ステアリング・ホイール,ブレーキ・ペダ
ル,アクセル・ペダル等を、状況に応じて振動させるよ
うにされる。
【0093】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
係る自動車の潜在危険検知装置にあっては、環境認識出
力信号に基づき、そのとき生じる虞がある複数種の一次
危険の夫々についての一次危険度が求められ、また、そ
れとともに、一次危険を回避するために行われる運転者
による操作に伴って生じる虞がある二次危険の夫々につ
いての二次危険度も求められて、自動車に関わる潜在危
険の度合い、即ち、潜在危険度が、複数の一次危険度の
全て、もしくは、複数の一次危険度のうちの選択された
もの、及び、複数の二次危険度の全て、もしくは、複数
の二次危険度のうちの選択されたものに基づいて導出さ
れ、その潜在危険度に応じて、運転者に、発生する虞の
ある危険に対する注意を喚起させる警報が発せられる。
【0094】従って、本発明に係る自動車の潜在危険検
知装置によれば、走行中の自動車についての潜在危険度
が、その自動車の走行環境が各種の検出要素をもって正
確に認識されたもとで、一次危険度のみに基づくのでは
なく、一次危険度及び二次危険度の両者に基づいて的確
に求められることになるので、求められた潜在危険度に
応じて発せられる警報が、運転者に、刻々と変化してい
く自動車に関する潜在危険に対して払われるべき注意を
喚起させるに極めて効果的なものとされ、その結果、走
行中の自動車が緊急状態に陥ることを確実に回避できる
状態がもたらされることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車の潜在危険検知装置の第1
の例を示すブロック構成図である。
【図2】図1に示される例における環境認識部の具体例
を示すブロック構成図である。
【図3】本発明に係る自動車の潜在危険検知装置の第2
の例を示すブロック構成図である。
【図4】図3に示される例における警報発生部が警報発
生動作に際して実行する制御プログラムの一例を示すフ
ローチャートである。
【図5】本発明に係る自動車の潜在危険検知装置の第3
の例を示すブロック構成図である。
【図6】本発明に係る自動車の潜在危険検知装置の第4
の例を示すブロック構成図である。
【図7】図6に示される例における警報発生部が警報発
生動作に際して実行する制御プログラムの一例を示すフ
ローチャートである。
【図8】本発明に係る自動車の潜在危険検知装置の第5
の例を示すブロック構成図である。
【図9】図1,図3,図5,図6及び図8に示される例
の夫々における警報発生部の一例が警報発生動作に際し
て実行する制御プログラムの一例を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
11 環境認識部 12,51 一次危険処理部 13,52 二次危険処理部 14 一次・二次危険統合部 15,57 基準値設定部 16,56 比較部 17 警報発生部 41 加速環境推測部 42 減速環境推測部 43 車線変更環境推測部 44 車速維持環境推測部 45 車線維持環境推測部 46,47,48,49 50 危険処理部 53 判断特性情報供給部 54 操作限界特性情報供給部 55 一次・二次感覚危険統合部 58 緊急度検出部 59,85 スイッチ 60 警報信号形成部 71 最小二次危険検出部 72 行動検出部 73 行動比較部 77 実行動認識部 86 警報禁止操作部 87 タイマー部 88 ナンド回路
フロントページの続き (72)発明者 金野 敬嗣 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 千葉 正基 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−304600(JP,A) 特開 平5−50936(JP,A) 特開 平5−205199(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08G 1/16 B60R 21/00 621

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車の走行環境を複数の検出要素をもっ
    て認識する環境認識部と、 該環境認識部から得られる環境認識出力信号に基づき、
    認識された走行環境下において発生する虞がある一次危
    険についての処理を行って一次危険度を求める一次危険
    処理部と、 該一次危険処理部により処理される一次危険を回避する
    行動に伴って発生する虞がある二次危険についての処理
    を行って二次危険度を求める二次危険処理部と、 上記一次危険処理部により求められた一次危険度と上記
    二次危険処理部により求められた二次危険度とを統合し
    て潜在危険度を求める一次・二次危険統合部と、 該一次・二次危険統合部により求められた潜在危険度に
    応じて警報を発する警報発生部と、 を備え 上記一次・二次危険統合部が、上記一次危険度及び二次
    危険度の夫々に重み付けを施し、該重み付けが施された
    一次危険度と二次危険度とを加え合わせて潜在危険度を
    求めることを特徴とする 自動車の潜在危険検知装置。
  2. 【請求項2】一次危険処理部により複数種の一次危険の
    夫々についての一次危険度が求められるとともに二次危
    険処理部により複数種の二次危険の夫々についての二次
    危険度が求められ、一次・二次危険統合部が、複数の一
    次危険度及び複数の二次危険度の全てについての加え合
    せを行って潜在危険度を求めることを特徴とする請求項
    1記載の自動車の潜在危険検知装置。
  3. 【請求項3】一次危険処理部により複数種の一次危険の
    夫々についての一次危険度が求められるとともに二次危
    険処理部により複数種の二次危険の夫々についての二次
    危険度が求められ、一次・二次危険統合部が、複数の一
    次危険度のうちの第1の所定値以上のもの及び複数の二
    次危険度のうちの第2の所定値以上のものについての加
    え合せを行って潜在危険度を求めることを特徴とする請
    求項記載の自動車の潜在危険検知装置。
  4. 【請求項4】一次危険処理部により複数種の一次危険の
    夫々についての一次危険度が求められるとともに二次危
    険処理部により複数種の二次危険の夫々についての二次
    危険度が求められ、一次・二次危険統合部が、複数の一
    次危険度のうちの最大のものと複数の二次危険度のうち
    の最小のものとについての加え合せを行って潜在危険度
    を求めることを特徴とする請求項記載の自動車の潜在
    危険検知装置。
  5. 【請求項5】自動車の走行環境を複数の検出要素をもっ
    て認識する環境認識部と、 該環境認識部から得られる環境認識出力信号に基づき、
    認識された走行環境下において発生する虞がある一次危
    険についての処理を行って一次危険度を求める一次危険
    処理部と、 該一次危険処理部により処理される一次危険を回避する
    行動に伴って発生する虞がある二次危険についての処理
    を行って二次危険度を求める二次危険処理部と、 上記一次危険処理部により求められた一次危険度と上記
    二次危険処理部により求められた二次危険度とを統合し
    て潜在危険度を求める一次・二次危険統合部と、 上記環境認識部から得られる環境認識出力信号に基づ
    き、上記自動車の運転者の判断特性を参照したもとで、
    認識された走行環境下において発生する虞がある一次危
    険についての判断を行って一次感覚危険度を求める一次
    感覚危険処理部と、 上記運転者の操作限界特性を参照したもとで、上記一次
    感覚危険処理部により判断される一次危険を回避する行
    動に伴って発生する虞がある二次危険についての判断を
    行って二次感覚危険度を求める二次感覚危険処理部と、 上記一次感覚危険処理部により求められた一次感覚危険
    度と上記二次感覚危険処理部により求められた二次感覚
    危険度とを統合して感覚危険度を求める一次・二次感覚
    危険統合部と、 上記一次・二次危険統合部により求められた潜在危険度
    と上記一次・二次感覚危険統合部により求められた感覚
    危険度とに応じて警報を発する警報発生部と、 を備えて
    構成される 自動車の潜在危険検知装置。
  6. 【請求項6】警報発生部が、潜在危険度及び感覚危険度
    の夫々の値に応じて警報態様を変化させることを特徴と
    する請求項記載の自動車の潜在危険検知装置。
  7. 【請求項7】自動車の走行環境を複数の検出要素をもっ
    て認識する環境認識部と、 該環境認識部から得られる環境認識出力信号に基づき、
    認識された走行環境下において発生する虞がある一次危
    険についての処理を行って一次危険度を求める一次危険
    処理部と、 該一次危険処理部により処理される一次危険を回避する
    行動に伴って発生する虞がある二次危険についての処理
    を行って二次危険度を求める二次危険処理部と、 上記一次危険処理部により求められた一次危険度と上記
    二次危険処理部により求められた二次危険度とを統合し
    て潜在危険度を求める一次・二次危険統合部と、 上記一次危険処理部により判断された一次危険について
    の緊急度を検出する緊急度検出部と、 上記一次・二次危険統合部により求められた潜在危険度
    に応じて警報を発する警報発生部と、 を備え、上記警報発生部が、上記緊急度検出部により検出された
    緊急の度合いが所定以上であるとき直ちに警報を発する
    ものとされたことを特徴とする 自動車の潜在危険検知装
    置。
  8. 【請求項8】緊急度検出部が、一次危険処理部により求
    められた一次危険度の変化勾配に基づいて、一次危険に
    ついての緊急度を検出するものとされたことを特徴とす
    る請求項記載の自動車の潜在危険検知装置。
  9. 【請求項9】自動車の走行環境を複数の検出要素をもっ
    て認識する環境認識部と、 該環境認識部から得られる環境認識出力信号に基づき、
    認識された走行環境下 において発生する虞がある一次危
    険についての処理を行って一次危険度を求める一次危険
    処理部と、 該一次危険処理部により処理される一次危険を回避する
    行動に伴って発生する虞がある二次危険についての処理
    を行って二次危険度を求める二次危険処理部と、 上記一次危険処理部により求められた一次危険度と上記
    二次危険処理部により求められた二次危険度とを統合し
    て潜在危険度を求める一次・二次危険統合部と、 上記自動車の運転者による実際の操作行動を認識する実
    行動認識部と、 上記一次・二次危険統合部により求められた潜在危険度
    に応じて警報を発する警報発生部と、 を備え上記警報発声部が、上記実行動認識部により認識された
    実際の操作行動に応じた警報を発 するものとされたこと
    を特徴とする自動車の潜在危険検知装置。
  10. 【請求項10】二次危険処理部により複数種の二次危険
    の夫々についての二次危険度が求められるもとで、該二
    次危険処理部により得られる複数の二次危険度のうちの
    最小のものに関わる回避行動を検出する行動検出部と、
    該行動検出部により検出された回避行動と実行動認識部
    により認識された実際の操作行動とを比較する行動比較
    部とを備え、警報発生部が、上記行動比較部から得られ
    る比較結果に応じて警報を発するものとされたことを特
    徴とする請求項記載の自動車の潜在危険検知装置。
  11. 【請求項11】自動車の走行環境を複数の検出要素をも
    って認識する環境認識部と、 該環境認識部から得られる環境認識出力信号に基づき、
    認識された走行環境下において発生する虞がある一次危
    険についての処理を行って一次危険度を求める一次危険
    処理部と、 該一次危険処理部により処理される一次危険を回避する
    行動に伴って発生する虞がある二次危険についての処理
    を行って二次危険度を求める二次危険処理部と、 上記一次危険処理部により求められた一次危険度と上記
    二次危険処理部により求められた二次危険度とを統合し
    て潜在危険度を求める一次・二次危険統合部と、 該一次・二次危険統合部により求められた潜在危険度に
    応じて警報を発する警報発生部と、 上記警報発生部による警報の発生を禁止すべく操作され
    る警報禁止操作部と、を備え、 上記警報発生部が、上記警報禁止操作部が操作されたと
    き、所定の期間に亙って警報の発生が禁止された状態に
    おかれる ことを特徴とする自動車の潜在危険検知装置。
  12. 【請求項12】警報禁止操作部が操作されたときから所
    定の期間を計測するタイマー部を備え、警報発生部が、
    上記タイマー部から得られる計測出力信号に応じて警報
    の発生が禁止された状態から警報を発生する状態に戻さ
    れることを特徴とする請求項11記載の自動車の潜在危
    険検知装置。
  13. 【請求項13】自動車の走行環境を複数の検出要素をも
    って認識する環境認識部と、 該環境認識部から得られる環境認識出力信号に基づき、
    認識された走行環境下において発生する虞がある一次危
    険についての処理を行って一次危険度を求める一次危険
    処理部と、 該一次危険処理部により処理される一次危険を回避する
    行動に伴って発生する虞がある二次危険についての処理
    を行って二次危険度を求める二次危険処理部と、 上記一次危険処理部により求められた一次危険度と上記
    二次危険処理部により求められた二次危険度とを統合し
    て潜在危険度を求める一次・二次危険統合部と、 該一次・二次危険統合部により求められた潜在危険度に
    応じて警報を発する警報発生部と、 を備え、上記 警報発生部が、警報発生状態に関する履歴を記憶
    し、記憶された履歴に応 じて警報態様を変化させるもの
    とされたことを特徴とする自動車の潜在危険検知装置。
  14. 【請求項14】自動車の走行環境を複数の検出要素をも
    って認識する環境認識部と、 該環境認識部から得られる環境認識出力信号に基づき、
    認識された走行環境下において発生する虞がある一次危
    険についての処理を行って一次危険度を求める一次危険
    処理部と、 該一次危険処理部により処理される一次危険を回避する
    行動に伴って発生する虞がある二次危険についての処理
    を行って二次危険度を求める二次危険処理部と、 上記一次危険処理部により求められた一次危険度と上記
    二次危険処理部により求められた二次危険度とを統合し
    て潜在危険度を求める一次・二次危険統合部と、 該一次・二次危険統合部により求められた潜在危険度に
    応じて警報を発する警報発生部と、 を備え、 上記警報発生部が、上記自動車の運転者に潜在危険に対
    する注意を喚起させる疑似音による警報を発するものと
    されたことを特徴とする 自動車の潜在危険検知装置。
  15. 【請求項15】警報発生部が、一次・二次危険統合部に
    よって求められた潜在危険度に応じて疑似音の発生方向
    を変化させることを特徴とする請求項14記載の自動車
    の潜在危険検知装置。
  16. 【請求項16】自動車の走行環境を複数の検出要素をも
    って認識する環境認識部と、 該環境認識部から得られる環境認識出力信号に基づき、
    認識された走行環境下において発生する虞がある一次危
    険についての処理を行って一次危険度を求める一次危険
    処理部と、 該一次危険処理部により処理される一次危険を回避する
    行動に伴って発生する虞がある二次危険についての処理
    を行って二次危険度を求める二次危険処理部と 上記一次危険処理部により求められた一次危険度と上記
    二次危険処理部により求められた二次危険度とを統合し
    て潜在危険度を求める一次・二次危険統合部と、 該一次・二次危険統合部により求められた潜在危険度に
    応じて警報を発する警報発生部と、 を備え、 上記 警報発生部が、上記自動車に備えられた操作部のう
    ちの、一次・二次危険統合部によって求められた潜在危
    険度を増大させる操作が行われる虞があるものに振動を
    与えることにより警報を発するものとされたことを特徴
    とする自動車の潜在危険検知装置。
  17. 【請求項17】警報発生部が、自動車に備えられたシー
    トもしくは車体にも振動を与えることにより警報を発す
    ることを特徴とする請求項16記載の自動車の潜在危険
    検知装置。
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