JP4872552B2 - 運転支援装置 - Google Patents

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Description

この発明は、運転支援装置に係り、特に、歩行者との衝突を回避するように自車の運転制御を行う運転支援装置に関する。
従来、歩行者との衝突を回避するように運転支援を行う装置が知られている。例えば、道路を横断中又は横断しようとする歩行者及び自転車等の移動体に対して、車両が衝突する危険性がある際、車両に対して走行支援情報を適切に提供することで運転者の運転を支援し、運転者の発見の遅れ、判断の誤り、操作の誤りによって発生する歩行者及び自転車との衝突事故を防止する歩行者衝突防止支援装置が知られている(特許文献1)。
また、歩行者などの障害物を自動検出できる上、その障害物の属性も検出でき、例えば歩行の困難な人が横断歩道を歩いている場合などに特別な注意を払いながら安全運転を行うことができる運転支援システムが知られている(特許文献2)。
特開2002−260192 特開2004−287728
警報などの情報提供レベルの支援であれば、特許文献1及び特許文献2に記載の技術のように、事故の危険性のある歩行者全てを支援対象にしても問題はない。しかしながら、車両側での事故回避などの運転制御レベルの支援となれば、車両の安全も十分考慮しなければならず、歩行者側の不意なはみ出しや信号無視での横断など交通ルールに従っていない歩行者に対して、事故の危険性があるという予測結果だけで、衝突を回避するように車両側の運転制御を行うと、通行車両間で追突事故などの危険性が生じ、車両側の安全性が確保できない、という問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、自車の安全性を確保すると共に、歩行者との衝突の危険を回避することができる運転支援装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明に係る運転支援装置は、自車が走行している道路の構造、該道路上に存在する歩行者の行動、前記歩行者の位置を検出する検出手段と、道路の構造の種類毎に、複数種類の歩行者の通行帯と、前記通行帯に対する、前記歩行者が前記道路の構造に対して予め定められた行動規範としての交通ルール又はモラルに従っている程度を示す規範度とを対応させて記憶した記憶手段と、前記検出された道路の構造、歩行者の行動、前記歩行者の位置に基づいて、前記検出された歩行者の行動が、道路に沿った通行である場合もしくは道路を横断している場合、前記記憶手段に記憶された前記規範度に基づいて、前記検出された道路の構造及び前記歩行者の位置に対応する前記規範度を判断する規範度判断手段と、前記検出された歩行者の位置に基づいて、前記歩行者との衝突の危険度を判断する危険度判断手段と、前記規範度判断手段によって判断された規範度及び前記危険度判断手段によって判断された危険度に応じて、前記歩行者との衝突を回避するように自車の運転制御を行う運転制御手段と、前記規範度が所定値より低く、かつ、前記危険度が所定値より低い場合には、前記運転制御手段による前記自車の運転制御を禁止する運転制御禁止手段とを含んで構成されている。
本発明に係る運転支援装置によれば、検出手段によって、自車が走行している道路の構造、道路上に存在する歩行者の行動、及び歩行者の位置を検出し、規範度判断手段によって、検出された道路の構造、歩行者の行動、及び歩行者の位置に基づいて、歩行者が道路の構造に対して予め定められた行動規範としての交通ルール又はモラルに従っている程度を示す規範度を判断する。また、危険度判断手段によって、検出された歩行者の位置に基づいて、歩行者との衝突の危険度を判断する。
そして、運転制御手段によって、規範度判断手段によって判断された規範度及び危険度判断手段によって判断された危険度に応じて、歩行者との衝突を回避するように自車の運転制御を行う。このとき、規範度が所定値より低く、かつ、危険度が所定値より低い場合には、運転制御禁止手段によって、運転制御手段による前記自車の運転制御が禁止される。
このように、歩行者との衝突の危険度を判断すると共に、歩行者の規範度を判断して、危険度及び規範度に応じて自車の運転制御を行い、また、規範度が所定値より低く、かつ、危険度が所定値より低い場合には、運転制御を禁止するため、自車の安全性を確保すると共に、歩行者との衝突の危険を回避することができる。
また、本発明に係る運転支援装置は、規範度判断手段によって判断された規範度及び危険度判断手段によって判断された危険度に応じて、ドライバに対して警告情報を提示する情報提示手段を更に含むことができる。これにより、警告情報をドライバに提示して、歩行者との衝突の危険を回避するように運転支援することができる。
以上説明したように、本発明の運転支援装置によれば、歩行者との衝突の危険度を判断すると共に、歩行者の規範度を判断して、危険度及び規範度に応じて自車の運転制御を行い、また、規範度が所定値より低く、かつ、危険度が所定値より低い場合には、運転制御を禁止するため、自車の安全性を確保すると共に、歩行者との衝突の危険を回避することができる、という効果が得られる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、本実施の形態では、車両に搭載された運転支援装置に本発明を適用した場合について説明する。
図1に示すように、第1の実施の形態に係る運転支援装置10は、車外の環境から、自車が走行している道路の構造を示す情報を検出すると共に、自車の前方であって、道路上に存在する歩行者の行動及び位置を示す情報を検出する環境検出部12と、歩行者との衝突を回避するように運転制御や情報提供を行う運転支援部14と、環境検出部12によって検出された道路の構造や歩行者の行動及び位置に関する情報に基づいて、運転支援部14を制御するための制御信号を出力する制御部16とを備えている。
環境検出部12は、車載CCDカメラで構成され、自車の前方の映像を撮像する撮像部18と、撮像された映像から、エッジ検出やパターンマッチングなどの画像処理を行って、道路や歩行者を抽出する画像処理部20と、画像処理の結果から、道路の構造や歩行者の行動及び位置に関する情報を検出する情報検出部22とを備えている。
情報検出部22は、抽出した歩行者について、歩行者の自車からの距離と、道路上での歩行者の位置(歩道、路肩、左側Xメートル以内の車道左側、左側Xメートル以外の車道左側以外)と、歩行者の行動(道路に沿った通行、横断、停止)とを示す情報を検出する。
また、情報検出部22は、抽出した道路の構造について、道路の構造(歩道、路肩、車道、横断歩道、信号機など)を示す情報を検出し、検出した道路の構造を示す情報が、信号機を含んでいる場合には、信号機の表示状態(赤、青、黄)に関する情報も検出する。
なお、環境検出部12によって検出する歩行者の位置は、自車から前方の所定範囲(Y1メートル以上Y2メートル未満の範囲)とする。Y1メートル未満の歩行者については、従来技術であるプリラッシュセーフティシステム等の衝突回避不可能領域と判断されるため、検出対象外とする。また、Y2メートル以上遠方の歩行者については、そもそもその時点において、ドライバが歩行者に対して行動を起こす必要がないと判断されるため、検出対象外とする。
制御部16は、環境検出部12で検出された歩行者の行動、位置、及び道路構造を示す情報に基づいて、歩行者が道路構造に対する行動規範やモラルに従っている程度を示す規範度を判断する規範度判断部24と、環境検出部12で検出された歩行者の位置を示す情報に基づいて、自車と歩行者との衝突事故の危険度を判断する危険度判断部26と、規範度判断部24で判断された規範度及び危険度判断部26で判断された危険度に基づいて、運転支援の支援レベルを選定する運転制御禁止手段としての支援レベル選定部28とを備えている。
規範度判断部24は、環境検出部12によって、歩行者の行動として、歩行者が道路に沿って通行していることが検出された場合には、歩行者が通行しなければならない場所と実際の歩行者が通行していた場所とを比較して、3段階の規範度の何れに該当するかを判断する。なお、以下では、歩行者の行動として、道路に沿った通行が検出された場合について説明する。
3段階の規範度は、行動規範としての交通ルールやモラルに従っている場合を示すレベル3、交通ルールやモラルを軽視している場合を示すレベル2、及び交通ルールやモラルを無視している場合を示すレベル1からなる。
また、規範度判断部24には、道路構造、道路構造に対して行動規範となる通行帯場所、及び実際の歩行者の通行帯に対する規範度の項目からなる通行時規範度判断テーブルが予め記憶されており、歩行者の行動として、道路に沿った通行が検出された場合には、通行時規範度判断テーブルに基づいて、規範度が判断される。例えば、図2に示すように、道路の構造が、道路と路肩と車道とから構成される場合に、歩道を通行していればレベル3と判断され、路肩を通行していればレベル2と判断され、車道左側又は車道左側以外を通行していればレベル1と判断される。また、道路の構造が、路肩と車道とから構成される場合に、路肩を通行していればレベル3と判断され、車道左側を通行していればレベル2と判断され、車道左側以外を通行していればレベル1と判断される。また、道路の構造が、車道のみから構成されている場合、車道左側を通行していればレベル3と判断され、車道左側以外を通行していればレベル1と判断される。
危険度判断部26は、歩行者が存在している位置に基づいて、4段階の危険度の何れに該当するかを判断する。4段階の危険度は、事故の危険性が全くないと考えられる状況を示すレベル0、事故の危険性が低いと考えられる状況を示すレベル1、歩行者、車両双方の状況次第では事故が生じると考えられる状況を示すレベル2、及び歩行者と車両との何れかが回避行動を取らなければ事故が生じると考えられる状況を示すレベル3からなる。
また、危険度判断部26には、実際の歩行者の位置に対する規範度を格納した危険度判断テーブルが予め記憶されており、危険度判断テーブルに基づいて、危険度が判断される。例えば、図2に示すように、歩道上に位置していればレベル0と判断し、路肩上に位置していればレベル1と判断し、車道左側に位置していればレベル2と判断し、車道左側以外に位置していればレベル3と判断する。
なお、図2に示すテーブルは、通行時規範度判断テーブルと危険度判断テーブルとを併合したテーブルとなっている。
支援レベル選定部28は、通常用いられる警報などの情報提供レベルの支援をベースに、運転制御による支援を付加した、3段階の支援レベルの何れかを、規範度及び危険度に基づいて選定する。3段階の支援レベルには、通常良く用いられている警報などの情報提供のみの支援である支援Bと、支援Bにアクセルペダルを自動的に制御するなどの速度抑制のための運転制御支援を付加した支援Aと、支援Aに自動ブレーキなどの速度低減のための運転制御支援を付加した支援Sとがある。
また、支援レベル選定部28には、危険度及び規範度に対応した支援レベルを格納した支援レベル選定テーブルが予め記憶されており、支援レベル選定テーブルに基づいて、支援レベルが選定される。例えば、図3に示すように、危険度及び規範度に基づいて、支援レベルを選定するようになっており、危険度がレベル3と高い場合には、規範度に関わらず支援Sを選定し、危険度がレベル0と低い場合には、規範度に関わらず支援なしを選定する。また、危険度がレベル2と比較的高い場合であって、規範度がレベル2、3と高い場合には支援Aを選定し、規範度がレベル1と低い場合には、運転制御を禁止するために支援Bを選定する。また、危険度がレベル1と比較的低い場合であって、規範度がレベル3と高い場合には支援Aを選定し、規範度がレベル1、2の場合には、運転制御を禁止するために支援Bを選定する。
このように、支援レベル選定テーブルでは、危険度がレベル3より低い場合には、歩行者、車両双方の状況次第では事故が生じると考えられる状況であっても、規範度がレベル2より低いと、運転制御を行うことを禁止し、警報の出力のみによる運転支援が行われるように又は運転支援しないように設定されている。また、危険度がレベル1と低い場合であっても、車道だけの道路のように、歩行者が行動規範に従って車道左側を歩いても、歩行者自らの意思で、高い安全性を確保することができない場合の規範度はレベル3と設定されることにより、歩行者の安全を確保するように運転支援を強化すべく、速度抑制のための運転制御を行うように設定されている。
運転支援部14は、車内に設置されたスピーカやディスプレイから構成され、かつ、警報を出力する情報提供部30と、アクセルペダル32に設置され、かつ、アクセルペダル32の踏み込み量を制御するためのアクセルペダル用アクチュエータ34と、ブレーキペダル36に設置され、かつ、ブレーキペダル36の踏み込み量を制御するためのブレーキペダル用アクチュエータ38と、アクセルペダル用アクチュエータ34及びブレーキペダル用アクチュエータ38の作動を制御する運転制御手段としてのアクチュエータ制御部40とを備えている。
支援レベル選定部28によって、支援Bが選定された場合には、情報提供部30によって警報が出力される。支援Aが選定された場合には、情報提供部30によって警報が出力されると共に、アクチュエータ制御部40によって、アクセルペダル用アクチュエータ34を作動させ、予め設定した速度(時速Zキロメートル)以下になるまで自動的にアクセルペダル32が戻される。支援Sが選定された場合には、情報提供部30によって警報が出力され、かつ、アクセルペダル32が戻されると共に、アクチュエータ制御部40によって、ブレーキペダル用アクチュエータ38を作動させ、通常運転時の減速レベル(0.2〜0.3G)の自動ブレーキをかける。
次に、第1の実施の形態に係る運転支援装置10の作用について説明する。なお、本実施の形態では、歩行者の行動として、道路に沿った通行が検出された場合を例に説明する。
環境検出部12において、図4に示す情報取得処理ルーチンが実行される。まず、ステップ100において、撮像部18から自車の前方を撮像した映像を取得し、ステップ102で、画像処理部20によって、ステップ100で取得した映像に対して画像処理を行い、歩行者や道路の構造を抽出し、ステップ104において、抽出された歩行者について、自車から所定範囲の距離(Y1〜Y2メートル)内に歩行者が存在しているか否かを判定する。ステップ102で歩行者が抽出されなかった場合や、歩行者の位置が、自車からY1〜Y2メートルの範囲外である場合には、歩行者や道路構造に関する情報を検出せずに、ステップ100へ戻るが、歩行者の位置が、自車からY1〜Y2メートルの範囲内であると、ステップ106において、抽出された歩行者について、歩行者の行動、及び歩行者の道路上の位置を示す情報を検出すると共に、抽出された道路の構造から、道路の構造を示す情報を検出して、ステップ100へ戻る。
次に、制御部16において実行される支援レベル選定処理ルーチンについて図5を用いて説明する。まず、ステップ150で、環境検出部12から歩行者の行動、位置、及び道路の構造を示す情報を取得したか否かを判定し、歩行者の行動及び道路上の位置を示す情報と道路の構造を示す情報とを取得すると、ステップ152へ進み、規範度判断部24によって、歩行者の行動、歩行者の道路上の位置、及び道路の構造に基づいて、規範度レベル1〜レベル3の何れに該当するかを判断し、ステップ154で、危険度判断部26によって、歩行者の道路上の位置に基づいて、危険度レベル0〜レベル3の何れに該当するかを判断する。
そして、ステップ156で、ステップ152で判断された規範度及びステップ154で判断された危険度に基づいて、支援レベルとして、支援なし、支援B、支援A、及び支援Sの何れかを選定し、ステップ158で、選定された支援レベルが、支援ありであるか否かを判定し、支援なしの場合には、ステップ150へ戻るが、支援B、支援A、及び支援Sの何れかが選定されていた場合には、ステップ160において、ステップ154で判断された危険度に応じた警報を、情報提供部30に出力させるように制御信号を出力する。
そして、ステップ162で、ステップ156で選定された支援レベルが支援A又は支援Sであるか否かを判定し、支援Bが選定されていた場合には、運転制御を行わずに、ステップ150へ戻るが、支援A又は支援Sが選定されていた場合には、ステップ164において、車速がZkm/hより速いか否かを判定し、車速がZkm/h以下であると、ステップ150へ戻るが、車速がZkm/hより速いと、ステップ166で、アクセルペダル用アクチュエータ34を制御させるように、アクチュエータ制御部40に制御信号を出力する。
そして、次のステップ168では、ステップ156で選定された支援レベルが支援Sであるか否かを判定し、支援Aが選定されていた場合には、ステップ150へ戻るが、一方、支援Sが選定されていた場合には、ステップ170で、ブレーキペダル用アクチュエータ38を制御させるように、アクチュエータ制御部40に制御信号を出力し、ステップ150へ戻る。
上記のように、支援レベル選定処理ルーチンが実行されると、運転支援部14では、危険度が高い場合に、速度抑制及び速度低減のための運転制御を行い、危険度が比較的高い場合であっても、規範度が低い場合に、運転制御を行うことを禁止し、警報の出力のみを行う。また、危険度が比較的低い場合であっても、規範度が高い場合には、速度抑制のための運転制御を行う。
以上説明したように、第1の実施の形態に係る運転支援装置によれば、道路に沿って通行している歩行者の位置や行動、道路の構造から判断した歩行者の行動の規範度と、その歩行者の位置関係から判断した危険度との両者を組合せることによって、規範度が所定のレベルより低く、かつ、危険度が所定のレベルより低い場合には、運転制御を行うことを禁止するため、自車の安全性を確保しつつ、対歩行者の事故防止に対して最適な運転支援レベルを選定し、自車の安全性確保から許される範囲で、道路に沿って通行している歩行者との衝突の危険を回避するように運転制御を行い、歩行者を最大限事故から守ることができる。
また、警報を出力して、ドライバに提示するため、歩行者との衝突の危険を回避するように運転支援することができる。
また、歩行者との衝突事故を防ぐ技術としては、警報などによるドライバへの情報提供から事故回避など車両の運転制御まで幅広いレベルの支援が考えられ、対歩行者に対する事故防止という面では運転制御がより効果的であるが、安易に運転制御を行うと、円滑な通行車両の流れを損なうと同時に、通行車両間の追突事故などの新たな事故要因を生む危険があるため、運転制御を行うには慎重に場面設定を行う必要がある。例えば、歩行者の無謀なはみ出しなどの危険場面時に、車両側の運転制御が入ると、通行車両の流れが不安定になる可能性があり、さらには通行車両間の追突事故などが発生する危険がある。このことを考慮し、本実施の形態に係る運転支援装置では、規範度が所定のレベルより低く、かつ、危険度が所定のレベルより低い場合には、運転制御を行うことを禁止することにより、通行車両の円滑な流れを極力妨げることなく、対歩行者事故防止に対する効果的な運転支援を行うことができる。
また、歩行者は様々な行動を示し、時として行動規範やモラルに準じない行動を取り、事故遭遇の危険性を高めていることもある事実を鑑みると、いかなる歩行者に対しても衝突回避のための運転制御を行う究極の歩行者事故防止装置は、対歩行者事故は防げても、交通社会の円滑な流れを形成することができないため、実際には装置として実用化されず、守られるべき歩行者側がメリットを享受することができない。従って、歩行者に対して、最大のメリットを与える歩行者事故防止装置は、たとえ支援される場面が限定されたとしても、円滑な交通の流れを確保した上で歩行者事故を最大限防止することができる実現性の高い装置である。そこで、本実施の形態に係る運転支援装置は、実交通社会の中で、円滑な交通の流れを確保するという面で許容される範囲で、歩行者との衝突事故を回避するために、可能な限り最大の運転支援を提供するものであり、車両の円滑な流れと安全、並びに歩行者事故防止を両立させているため、実現性の高い装置となっている。
また、歩道がある道路では、歩行者は行動規範に従って歩道上を歩くことにより、事故遭遇の危険性を最小限にし、自らの意思で安全を確保することができるが、車道だけの道路では、歩行者は行動規範に従って車道左側を歩いても、歩行者自らの意思で、高い安全性を確保することができない。そこで、本実施の形態に係る運転支援装置では、危険度が高くなくても、規範度が高ければ、車両側で歩行者の安全を確保するように運転支援を強化するため、車道だけの道路であっても、歩行者の高い安全性を確保することができる。
なお、上記の実施の形態では、歩行者の規範度、歩行者との衝突の危険度を判断して、歩行者との衝突を回避するように運転支援を行う場合を例に説明したが、自転車を対象として、自転車の規範度、自転車との衝突の危険度を判断して、自転車との衝突を避けるように、運転支援を行うようにしてもよい。
また、上記で説明した環境検出部や運転支援部などの各部の具現化方法は、上記に記載した方法に限定されるものではなく、他の手法を用いて具現化してもよい。
次に、第2の実施の形態に係る運転支援装置について説明する。なお、第2の実施の形態に係る運転支援装置の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、同一符号を付して、説明を省略する。
第2の実施の形態では、歩行者の行動として、道路の横断が検出された場合について説明する。なお、歩行者が道路に対して直交して動いている場合や停止している場合に、歩行者の行動として、道路の横断が検出される。
第2の実施の形態に係る運転支援装置10の規範度判断部24では、環境検出部12によって、歩行者が横断しようとする行動が検出されると、環境検出部12で検出された歩行者の位置に基づいて、歩行者が横断しようとしている位置の道路の構造を示す情報を検出し、検出された道路の構造を示す情報に基づいて、4段階の規範度の何れに該当するかを判断する。4段階の規範度は、歩行者の行動が交通ルールやモラルに従っている場合であって、かつ、車両側に法令違反がある場合を示すレベル4、交通ルールやモラルに従っている場合であって、かつ、車両側に法令違反がない場合を示すレベル3、交通ルールやモラルを軽視している場合を示すレベル2、及び交通ルールやモラルを無視している場合を示すレベル1からなる。
規範度判断部24には、道路構造としての横断歩道、信号機、及び中央分離帯の各々の有無と、道路構造に対応して定められる歩行者の規範度との項目からなる横断時規範度判断テーブルが予め記憶されており、歩行者の行動として、道路の横断が検出された場合には、横断時規範度判断テーブルに基づいて、規範度が判断される。例えば、図6に示すように、横断しようとしている道路の構造として、中央分離帯を有している場合には、レベル1と判断され、横断しようとしている道路の構造として、横断歩道、信号、中央分離帯の何れも有していない場合には、レベル2と判断される。また、横断しようとしている道路の構造として、横断歩道と信号機とを有しており、横断歩道の信号機が赤信号となっている場合には、レベル2と判断され、横断しようとしている道路の構造として、横断歩道を有している場合には、レベル3と判断される。また、横断しようとしている道路の構造として、横断歩道と信号機とを有しており、横断歩道の信号機が青信号となっている場合には、レベル4と判断される。
また、第2の実施の形態における支援レベル選定部28には、危険度及び規範度に対応した支援レベルを格納した支援レベル選定テーブルが予め記憶されており、支援レベル選定テーブルに基づいて、支援レベルが選定される。例えば、図7に示すように、危険度がレベル3の場合には、規範度に関わらず支援Sが選定され、規範度がレベル4と高い場合には、危険度に関わらず支援Sが選定される。また、危険度がレベル0と低い場合であって、規範度がレベル1、2と低い場合には、支援なしが選定され、規範度がレベル3と高い場合には、支援レベルBが選定される。また、危険度がレベル2と比較的高い場合であって、規範度がレベル3と高い場合には、支援Sが選定され、規範度がレベル2と比較的低い場合には、支援Aが選定され、規範度がレベル1と低い場合には、運転制御を禁止するために支援Bが選定される。また、危険度がレベル1であって、規範度がレベル3と高い場合には、支援Aが選定され、規範度がレベル1、2と低い場合には、運転制御を禁止するために支援Bが選定される。
このように、支援レベル選定テーブルでは、危険度がレベル3より低い場合には、危険度が比較的高くても、規範度がレベル2より低ければ、運転制御を行うことを禁止するように設定され、また、危険度がレベル1と低い場合であっても、歩行者が行動規範に従って横断歩道を横断しようとしている場合には、歩行者自らの意思で、高い安全性を確保することができないため、規範度がレベル3、4と高ければ、歩行者の安全を確保するように運転支援を強化すべく、速度抑制及び速度低減のための運転制御を行うように設定されている。
なお、危険度判断部26の危険度判断テーブルには、図6に示すように、第1の実施の形態と同様に歩行者の位置に対応して危険度が格納されている。また、図7に示すテーブルは、横断時規範度判断テーブルと危険度判断テーブルとを併合したテーブルとなっている。
また、第2の実施の形態に係る運転支援装置10の作用は、第1の実施の形態と同様であり、環境検出部12で、情報取得処理ルーチンが実行され、制御部16において、支援レベル選定処理ルーチンが実行される。そして、運転支援部14では、危険度が高い場合に、速度低減及び速度抑制のための運転制御を行い、危険度が比較的高い場合であっても、規範度が低い場合に、運転制御を行うことを禁止し、警報の出力のみを行う。また、危険度が比較的低い場合であっても、規範度が高い場合には、速度抑制又は速度低減のための運転制御を行う。
以上説明したように、第2の実施の形態に係る運転支援装置によれば、歩行者が道路を横断しようしている場合において、歩行者との衝突の危険度を判断すると共に、歩行者の規範度を判断して、危険度及び規範度に応じて自車の運転制御を行い、また、規範度が所定のレベルより低く、かつ、危険度が所定のレベルより低い場合には、運転制御を行うことを禁止するため、自車の安全性を確保すると共に、道路を横断しようとしている歩行者との衝突の危険を回避することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る運転支援装置の構成を示す概略図である。 通行時規範度判断テーブルと危険度判断テーブルとを併合したテーブルの内容を示す表である。 支援レベル選定テーブルの内容を示す表である。 本発明の第1の実施の形態に係る運転支援装置の環境検出部で実行される情報取得処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る運転支援装置の制御部で実行される支援レベル選定処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 横断時規範度判断テーブルと危険度判断テーブルとを併合したテーブルの内容を示す表である。 支援レベル選定テーブルの内容を示す表である。
符号の説明
10 運転支援装置
12 環境検出部
14 運転支援部
16 制御部
24 規範度判断部
26 危険度判断部
28 支援レベル選定部
30 情報提供部
32 アクセルペダル
34 アクセルペダル用アクチュエータ
36 ブレーキペダル
38 ブレーキペダル用アクチュエータ
40 アクチュエータ制御部

Claims (2)

  1. 自車が走行している道路の構造、該道路上に存在する歩行者の行動、前記歩行者の位置を検出する検出手段と、
    道路の構造の種類毎に、複数種類の歩行者の通行帯と、前記通行帯に対する、前記歩行者が前記道路の構造に対して予め定められた行動規範としての交通ルール又はモラルに従っている程度を示す規範度とを対応させて記憶した記憶手段と、
    前記検出された道路の構造、歩行者の行動、前記歩行者の位置に基づいて、前記検出された歩行者の行動が、道路に沿った通行である場合もしくは道路を横断している場合、前記記憶手段に記憶された前記規範度に基づいて、前記検出された道路の構造及び前記歩行者の位置に対応する前記規範度を判断する規範度判断手段と、
    前記検出された歩行者の位置に基づいて、前記歩行者との衝突の危険度を判断する危険度判断手段と、
    前記規範度判断手段によって判断された規範度及び前記危険度判断手段によって判断された危険度に応じて、前記歩行者との衝突を回避するように自車の運転制御を行う運転制御手段と、
    前記規範度が所定値より低く、かつ、前記危険度が所定値より低い場合には、前記運転制御手段による前記自車の運転制御を禁止する運転制御禁止手段と、
    を含む運転支援装置。
  2. 前記規範度判断手段によって判断された規範度及び前記危険度判断手段によって判断された危険度に応じて、ドライバに対して警告情報を提示する情報提示手段を更に含む請求項1記載の運転支援装置。
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