JP5782793B2 - 車載機器制御装置 - Google Patents

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本発明は、例えば、車両の運転者に応じて車載機器の動作内容を変化させる車載機器制御装置に関する。
従来から、例えば、運転者の閉眼率、運転操作、車両挙動等の指標に応じ、運転者の運転不全状態を検出して警報を発生するドライバ状態警報装置が開示されている(特許文献1及び特許文献2を参照)。
また、例えば、車線からの逸脱や先行車への接近を抑制するように運転者への警報や車両の制御を行う運転支援装置と、上記のドライバ状態警報装置を組み合わせた技術が開示されている(特許文献3を参照)。
特開2006‐298234号公報 特開2008‐77189号公報 特許第3638980号公報
しかしながら、従来では、運転不全状態の判断に用いる基準が、運転者個人の反応特性と、その反応特性に基づく乖離度合いを考慮した値となっておらず、単純に、現在の状態が基準状態と異なる度合いで、運転不全状態を判断していた。ここで、乖離度合いとは、例えば、運転者が運転する自車両の走行状態が、予め設定した走行状態から乖離する度合いである。
そのため、運転者によっては、ドライバ状態警報装置を含む運転支援装置が作動するタイミングが所望のタイミングよりも遅くなるという問題や、運転支援装置が所望のタイミングよりも早く作動するという問題が発生するおそれがある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、ドライバ状態警報装置等の運転支援装置、すなわち、自車両が備える車載機器が作動するタイミングを、運転者に応じて設定することが可能な、車載機器制御装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、運転者が運転する自車両の走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いを予測し、さらに、運転者の運転の態様に応じて限定し、この限定した乖離度合いに応じて、自車両が備える車載機器の動作内容を変化させる。ここで、自車両の走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いの予測は、運転者の状態を取得し、この取得した運転者の状態を用いて行う。
本発明によれば、運転者の状態を用いて予測した、自車両の走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いに応じて、車載機器の動作内容を変化させるため、車載機器が作動するタイミングを、運転者に応じて設定することが可能となる。
本発明の第一実施形態の車載機器制御装置の概略構成を示す図である。 車載機器制御装置を備えた車両の概略構成を示す図である。 導電ステアリングの概略構成を示す図である。 運転者の状態が運転不全状態であると判断した場合における警報の一例を示す図である。 車間距離制御装置が行う制御のブロック線図を示す図である。 車線逸脱防止制御装置が行う制御のブロック線図を示す図である。 本発明の第一実施形態の車載機器制御装置の全体の動作を示すフローチャートである。 ステップS10における車載機器制御装置の詳細な動作を示すフローチャートである。 ステップS20における車載機器制御装置の詳細な動作を示すフローチャートである。 達成見込み度合いの判断図である。 ステップS30における車載機器制御装置の詳細な動作を示すフローチャートである。 TTCの頻度分布の例を示す図である。 ステップS40における車載機器制御装置の詳細な動作を示すフローチャートである。 ドライバ状態レベルに応じたドライバ反応時間の分布例を示す図である。 ステップS50における車載機器制御装置の詳細な動作を示すフローチャートである。 ステップS60における車載機器制御装置の詳細な動作を示すフローチャートである。 ドライバ状態レベルの遷移を説明する図である。 ステップS70における車載機器制御装置の詳細な動作を示すフローチャートである。 ステップS80における車載機器制御装置の詳細な動作を示すフローチャートである。 自車両の走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いの予測値と車載機器の動作内容との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態(以下、本実施形態と記載する)について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図1は、本実施形態の車載機器制御装置1の概略構成を示す図である。また、図2は、車載機器制御装置1を備えた車両Vの概略構成を示す図である。
図1及び図2中に示すように、車載機器制御装置1は、センサ部10と、処理部20と、車載システム部30と、出力部40を備える。
(センサ部10の構成)
センサ部10は、ドライバカメラ11と、導電ステアリング12と、脈波カフ13と、ステアリング舵角センサ14と、アクセルペダルストロークセンサ15と、ブレーキペダルストロークセンサ16と、ヨーレートセンサ17と、Gセンサ18を備えている。
ドライバカメラ11は、車両V(自車両)を運転する運転者(ドライバ)に対して、目の閉眼率(単位時間当たりの、瞼が閉じている割合)を測定し、その測定した閉眼率を含む情報信号を、処理部20へ出力する。
導電ステアリング12は、車両Vの転舵輪(例えば、左右前輪)を転舵するためのステアリングホイール(操舵輪)である。また、図3中に示すように、導電ステアリング12の表面の一部には、この部分に塗布された導電性ペースト19を形成している。なお、図3は、導電ステアリング12の概略構成を示す図である。また、図3(a)は、導電ステアリング12を運転者側から見た図であり、図3(b)は、図3(a)のB線矢視図である。
導電性ペースト19は、微弱電流を流すことにより、導電ステアリング12を把持している運転者の手掌からの精神性発汗による水分の放出量に応じて、電気抵抗値が変化する様子を測定する。これに加え、導電性ペースト19は、測定した電気抵抗値が変化する様子を含む情報信号を、処理部20へ出力する。
すなわち、導電性ペースト19は、導電ステアリング12のうち、運転者が接触する位置に配置している。ここで、運転者が接触する位置とは、導電ステアリング12のうち、車両の運転中に運転者が把持する時間が長い部分(例えば、中立位置にある導電ステアリング12の、2時方向の部分及び10時方向の部分)とする。
脈波カフ13は、導電性ペースト19と同様、導電ステアリング12のうち、運転者が接触する位置に配置している(図3参照)。
また、脈波カフ13は、断面凹状に形成したケースの内部に発光素子と受光素子を埋め込んで形成してあり、運転者の心臓の脈動による末梢動脈血管の容積の変化を、光の吸収量から測定する。これに加え、脈波カフ13は、測定した光の吸収量に基づいて運転者の脈拍数を測定し、この測定した脈拍数を含む情報信号を、処理部20へ出力する。
ステアリング舵角センサ14は、例えば、ポテンショメーターを用いて形成してあり、導電ステアリング12の現在の角度(ステアリング角)を測定し、この測定したステアリング角を含む情報信号を、処理部20へ出力する。
アクセルペダルストロークセンサ15は、運転者によるアクセルペダル(図示せず)の踏み込み量(アクセル操作量)を測定し、この測定したアクセル操作量を含む情報信号を、処理部20へ出力する。
ブレーキペダルストロークセンサ16は、運転者によるブレーキペダル(図示せず)の踏み込み量(ブレーキ操作量)を測定し、この測定したブレーキ操作量を含む情報信号を、処理部20へ出力する。
ヨーレートセンサ17は、車両Vのヨーレートを測定し、この測定したヨーレートを含む情報信号を、処理部20へ出力する。
Gセンサ18は、車両VにかかるG(重力加速度)を測定し、この測定した重力加速度を含む情報信号を、処理部20へ出力する。
(処理部20の構成)
処理部20は、例えば、車両Vが備えるECU(電子制御ユニット:Electronic Control Unit)により形成されており、メモリ21と、CPU22を備えている。
メモリ21は、上述した各種センサが出力する情報信号が含む各種の情報を記録する。これに加え、メモリ21は、車載システム部30との間で、情報信号の入出力を行うとともに、車載システム部30が出力する情報信号が含む各種の情報を記録する。
CPU(central processing unit)22は、メモリ21に記録している各種の情報から、運転者の状態の判断と、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況の発生頻度の算出を行う。これに加え、CPU22は、車載機器の動作内容の変更等の指示を演算し、演算した指示を含む情報信号を出力部40へ出力する。
(車載システム部30の構成)
車載システム部30は、ドライバ状態警報装置31と、先行車接触警報装置32と、車線逸脱警報装置33と、車間距離制御装置34と、車線逸脱防止制御装置35と、ナビゲーション装置36を備えている。
(ドライバ状態警報装置31の構成)
ドライバ状態警報装置31は、運転者の覚醒度に応じて警報を発生する装置であり、例えば、車両Vが備えるECUにより形成する制御部(図示せず)を有している。
また、ドライバ状態警報装置31が有する制御部は、ドライバカメラ11が測定した閉眼率が判定閾値を超えている場合、覚醒度の低下により、運転者の状態が運転にふさわしくない状態(運転不全状態。以降の説明でも同様)であると判断する。ここで、運転者の状態が運転不全状態であるか否かの判断は、ドライバカメラ11、導電性ペースト19及び脈波カフ13が出力した情報信号を用いて行う。
なお、上記の判定閾値とは、例えば、基準状態の40%とする。この場合、「基準状態」としては、例えば、車両Vが走行を開始してから10分間が経過するまでは、その間における閉眼率の平均値を用い、車両Vが走行を開始してから10分間が経過した後は、予め設定した値を用いる。
そして、ドライバ状態警報装置31が有する制御部は、運転者の状態が運転不全状態であると判断すると、ナビゲーション装置36及び出力部40が備える構成の動作内容を変化させる情報信号を生成する。さらに、ドライバ状態警報装置31は、生成した情報信号を、ナビゲーション装置36及び出力部40へ出力する。
ここで、ドライバ状態警報装置31が有する制御部が変化させる、ナビゲーション装置36の動作内容とは、ナビゲーション装置36の画面に、例えば、図4中に示すようなメッセージを表示して、運転者に注意を喚起する動作内容である。なお、図4は、運転者の状態が運転不全状態であると判断した場合における警報の一例を示す図である。
また、ドライバ状態警報装置31が有する制御部が変化させる、出力部40が備える構成の動作内容とは、例えば、ブザー42、シートベルト巻き取り装置43、シート加振装置44を、通常(通常走行時)とは異なる状態で動作させるための動作内容である。なお、ブザー42、シートベルト巻き取り装置43及びシート加振装置44の説明は、後述する。
(先行車接触警報装置32の構成)
先行車接触警報装置32は、車両Vと先行車との車間距離に応じて警報を発生する装置であり、レーダー部と制御部を有している。なお、図2中では、先行車接触警報装置32が有するレーダー部を、車両Vの前面、具体的には、フロントバンパ付近に配置した状態を示しており、図2中で符号12を付した構成が、先行車接触警報装置32が有するレーダー部を示している。
レーダー部は、例えば、レーザーや赤外線等の光を送受信可能に形成されており、光を送信した時間(光送信時間)と、送信した光が路上の障害物や先行車に反射し、この反射した光を受信した時間(光受信時間)を含む情報信号を、制御部へ出力する。
先行車接触警報装置32が有する制御部は、例えば、ドライバ状態警報装置31が有する制御部と同様、車両Vが備えるECUにより形成する。
また、先行車接触警報装置32が有する制御部は、レーダー部が出力した情報信号が含む光送信時間と光受信時間を用いて、車両Vと先行車との車間距離を測定し、この測定した車間距離を以下の式(1)へ代入する。
(車間距離−警報閾値)×ゲイン … (1)
なお、式(1)中における「警報閾値」とは、例えば、予め設定した車間距離である。
そして、式(1)が負になった場合、先行車接触警報装置32が有する制御部は、インジケーター41とブザー42の動作内容を変化させる情報信号を生成し、この生成した情報信号を、出力部40へ出力する。
ここで、先行車接触警報装置32が有する制御部が変化させる、インジケーター41及びブザー42の動作内容とは、例えば、インジケーター41及びブザー42を、通常(通常走行時)とは異なる状態で動作させるための動作内容である。なお、インジケーター41の説明は、後述する。
一方、式(1)が正になった場合、先行車接触警報装置32が有する制御部は、情報信号の生成及び出力を行わない。
なお、本実施形態では、式(1)におけるゲインを、初期状態では1とする。そして、ゲインを変更することにより、インジケーター41及びブザー42の動作内容を変化させるタイミングを調整する。
(車線逸脱警報装置33の構成)
車線逸脱警報装置33は、車両Vの側面と通行区分線との最短距離に応じて警報(車線逸脱警報)を発生する装置であり、カメラ部と制御部を有している。なお、図2中では、カメラ部を、その撮影方向を車両Vの車両前後方向前方へ向けた状態で、車室内における天井付近に配置した状態を示しており、図2中で符号13を付した構成が、カメラ部を示している。
カメラ部は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラや赤外線カメラ等、車両Vの前方の画像を撮影可能に形成されており、撮影した画像を含む情報信号を、制御部へ出力する。
車線逸脱警報装置33が有する制御部は、例えば、ドライバ状態警報装置31が有する制御部と同様、車両Vが備えるECUにより形成されている。
また、車線逸脱警報装置33が有する制御部は、カメラ部が出力した情報信号が含む画像から、通行区分線(車線区分線、車線境界線)を検出し、この検出した通行区分線に基づいて、車両Vの側面と通行区分線との最短距離を測定する。そして、測定した最短距離を以下の式(2)へ代入する。なお、通行区分線とは、例えば、白線(レーンマーカ)または中央線(センターライン)等である。
(最短距離−警報閾値)×ゲイン … (2)
なお、式(2)中における「警報閾値」とは、例えば、予め設定した最短距離である。
そして、式(2)が負になった場合、車線逸脱警報装置33が有する制御部は、インジケーター41とブザー42の動作内容を変化させる情報信号を生成し、この生成した情報信号を、出力部40へ出力する。
ここで、車線逸脱警報装置33が有する制御部が変化させる、インジケーター41及びブザー42の動作内容とは、例えば、インジケーター41及びブザー42を、通常(通常走行時)とは異なる状態で動作させるための動作内容である。
一方、式(2)が正になった場合、車線逸脱警報装置33が有する制御部は、情報信号の生成及び出力を行わない。
なお、本実施形態では、式(2)におけるゲインを、初期状態では1とする。そして、ゲインを変更することにより、インジケーター41及びブザー42の動作内容を変化させるタイミングを調整する。
(車間距離制御装置34の構成)
車間距離制御装置34は、車両Vと先行車との車間距離及び車両Vの先行車に対する相対速度に応じて車間距離を変化させる装置であり、先行車接触警報装置32と同様、レーダー部と制御部を有している。なお、図2中では、車間距離制御装置34が有するレーダー部を、車両Vの車両前後方向前面における中心付近に配置した状態を示しており、図2中で符号14を付した構成が、車間距離制御装置34が有するレーダー部を示している。
車間距離制御装置34が有するレーダー部の構成は、先行車接触警報装置32が有するレーダー部の構成と同様であるため、その説明を省略する。なお、車間距離制御装置34が有するレーダー部は、先行車接触警報装置32が有するレーダー部と共用してもよい。
車間距離制御装置34が有する制御部は、例えば、ドライバ状態警報装置31が有する制御部と同様、車両Vが備えるECUにより形成されている。
また、車間距離制御装置34が有する制御部は、レーダー部が出力した情報信号が含む光送信時間と光受信時間を用いて、車両Vと先行車との車間距離と、車両Vと先行車との相対速度を測定する。これに加え、車間距離制御装置34が有する制御部は、Gセンサ18が出力する情報信号に基づいて、車両Vの前後方向への重力加速度を測定する。
そして、車間距離制御装置34が有する制御部は、上記の車間距離、相対速度及び前後方向への重力加速度を測定すると、図5中に示す制御を行い、運転者に対して所定の車間距離を保つ操作を支援するための、車両Vのアクセル開度やブレーキ液圧を演算する。これに加え、演算したアクセル開度やブレーキ液圧の指令値を出力して、駆動力及び制動力のうち少なくとも一方を変化させる。なお、図5は、車間距離制御装置34が行う制御のブロック線図を示す図である。また、図5中では、車間距離の制御ゲインを「K1」と示し、車間距離制御装置34が行う制御の立ち上がりの制御ゲインを「K2」と示す。
(車線逸脱防止制御装置35の構成)
車線逸脱防止制御装置35は、車両Vの側面と通行区分線との最短距離に応じて車両Vの位置を車線内とする装置であり、車線逸脱警報装置33と同様、カメラ部と制御部を有している。なお、図2中では、車線逸脱防止制御装置35が有するカメラ部を、その撮影方向を車両Vの車両前後方向前面側へ向けた状態で、車室内における天井付近に配置した状態を示している。また、図2中では、符号15を付した構成が、車線逸脱防止制御装置35が有するカメラ部を示している。
車線逸脱防止制御装置35が有するカメラ部の構成は、車線逸脱警報装置33が有するカメラ部の構成と同様であるため、その説明を省略する。なお、車線逸脱防止制御装置35が有するカメラ部は、車線逸脱警報装置33が有するカメラ部と共用してもよい。
車線逸脱防止制御装置35が有する制御部は、例えば、ドライバ状態警報装置31が有する制御部と同様、車両Vが備えるECUにより形成されている。
また、車線逸脱防止制御装置35が有する制御部は、カメラ部が出力した情報信号が含む画像から検出した通行区分線に基づいて、車両Vの側面と通行区分線との最短距離を測定する。これに加え、車線逸脱防止制御装置35が有する制御部は、Gセンサ18が出力する情報信号に基づいて、車両Vの車幅方向への重力加速度を測定する。
そして、車線逸脱防止制御装置35が有する制御部は、上記の最短距離及び車幅方向への重力加速度を測定すると、図6中に示す制御を行い、運転者に対して車両Vの位置を車線内とする操作を支援するための、車両Vのブレーキ液圧を演算する。これに加え、演算したブレーキ液圧の指令値を出力して、車幅方向右側または左側の車輪(前輪・後輪)の制動力を変化させることにより、車両Vにヨーモーメントを発生させる。これにより、ヨーモーメントにより生成される横加速度を用いて、車両Vの位置を車線内とする操作を支援する。なお、図6は、車線逸脱防止制御装置35が行う制御のブロック線図を示す図である。また、図6中では、車両Vの横位置に対する制御ゲインを「K3」と示し、車線逸脱防止制御装置35が行う制御の立ち上がりの制御ゲインを「K4」と示す。
ここで、車両Vの位置を車線内とする操作とは、車両Vの側面が通行区分線に近接しているとともに、車両Vの側面が通行区分線に到達していない状態で、車両Vの位置を車線内に保持する操作である。さらに、車両Vの位置を車線内とする操作とは、車両Vの側面が通行区分線に到達、または、車両Vの側面が通行区分線を越えている状態で、車両Vの位置を車線内に戻す操作も含む。
(ナビゲーション装置36の構成)
ナビゲーション装置36は、予め設定した走行経路の経路案内を行う装置であり、運転者等が設定する目的地に応じて、適切なルート(走行経路)を選択する。そして、選択した走行経路の案内を、内蔵するディスプレイに表示するとともに、内蔵するスピーカーから音声で出力する。
また、ナビゲーション装置36は、ドライバ状態警報装置31から、動作内容を変化させる情報信号の入力を受けると、その動作内容を、経路の案内を示す表示及び音声出力から、運転者への注意喚起を示す表示及び音声出力に変化させる(図4参照)。これにより、運転者に対し、運転者自身の状態が運転不全状態、または、運転不全状態に近づいている状態であることを警報する。
(出力部40の構成)
出力部40は、インジケーター41と、ブザー42と、シートベルト巻き取り装置43と、シート加振装置44を備えている。
インジケーター41は、車室内において、例えば、速度計(スピードメータ)付近等、運転者が視認可能な位置へ配置してあり、通常(通常走行時)では消灯している。
また、インジケーター41は、先行車接触警報装置32及び車線逸脱警報装置33のうち少なくとも一方から、動作内容を変化させる情報信号の入力を受けると、その動作内容を変化させて、点滅または点灯する。これにより、運転者に対して、視覚的に不全状態警報(運転者自身の状態が運転不全状態、または、運転不全状態に近づいている状態であることの警報。以降の説明でも同様)を伝達する。
ブザー42は、車室内に配置してあり、通常(通常走行時)では警報音を出力していない。
また、ブザー42は、ドライバ状態警報装置31、先行車接触警報装置32及び車線逸脱警報装置33のうち少なくとも一つから、動作内容を変化させる情報信号の入力を受けると、その動作内容を変化させて、運転者が聴取可能な音を出力する。これにより、運転者に対して、聴覚的に不全状態警報を伝達する。
シートベルト巻き取り装置43は、例えば、モータ等を用いて、運転者が使用するシートベルト(図示せず)を巻き取り及び弛緩可能に形成されている。ここで、シートベルト巻き取り装置43は、運転者がシートベルトを着用(使用)した後の通常(通常走行時)では、巻き取り及び弛緩を行わず、運転者の体を、予め設定したテンションで、図示しないシート(運転席)へ保持している。
また、シートベルト巻き取り装置43は、ドライバ状態警報装置31から、動作内容を変化させる情報信号の入力を受けると、その動作内容を変化させて、シートベルトの巻き取りと弛緩とを断続的に繰り返す。これにより、運転者に対して、触覚的に不全状態警報を伝達する。
シート加振装置44は、例えば、シート(運転席)に埋め込んだモータ等を用いて、シート(運転席)を振動可能に形成されており、通常(通常走行時)では、作動(振動)していない。
また、シート加振装置44は、ドライバ状態警報装置31から、動作内容を変化させる情報信号の入力を受けると、その動作内容を変化させて、シートを振動させる。これにより、運転者に対して、触覚的に不全状態警報を伝達する。
(動作)
次に、図1から図6を参照しつつ、図7から図20を用いて、本実施形態の車載機器制御装置1が行なう動作について説明する。
図7は、本実施形態の車載機器制御装置1の全体の動作を示すフローチャートである。なお、以下の各ステップ(S10〜S80)における詳細な動作は、後述する。
図7中に示すように、車載機器制御装置1が動作を開始すると、まず、ステップS10において、運転者の状態を計測して取得するとともに、車両Vの状態を計測する。ステップS10において、運転者及び車両Vの状態を計測すると、車載機器制御装置1の動作は、ステップS20へ移行する。
ここで、運転者及び車両Vの状態は、センサ部10が備える各種のセンサ(符号1〜8)、上述したレーダー部(図2中に示す符号12、14)及び上述したカメラ部(図2中に示す符号13、15)が出力する情報信号を用いて計測する。
ステップS20では、運転者による運転パフォーマンスの達成見込み度合いを用いて、運転者の状態のレベルであるドライバ状態レベルを四段階(1〜4)のいずれかに設定する。ステップS20において、ドライバ状態レベルを設定すると、車載機器制御装置1の動作は、ステップS30へ移行する。
ステップS30では、車両Vの先行車への接近頻度と、車両Vの通行区分線への接近頻度を算出して、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況の発生頻度を算出する。ステップS30において、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況の発生頻度を算出すると、車載機器制御装置1の動作は、ステップS40へ移行する。
ここで、上記の「車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況」とは、例えば、車両Vの走行中(前進中)において、車両Vと路上の障害物や先行車との距離が、車両Vと障害物や先行車が接触する可能性が高い距離となる状況である。これに加え、上記の「車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況」とは、例えば、車両Vの走行中(前進中)において、車両Vの側面と通行区分線との最短距離が、車両Vが通行区分線に到達する可能性が高い距離となる状況である。
ステップS40では、後述する特定の状況において、それぞれ、運転者の状態における反応時間を算出して、運転者の反応行動を算出する。ステップS40において、運転者の反応行動を算出すると、車載機器制御装置1の動作は、ステップS50へ移行する。
ステップS50では、ステップS20において設定したドライバ状態レベル毎に、他の状況よりも車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する度合いが高い状況(高乖離度合状況。以降も同様)の発生頻度を算出する。これにより、高乖離度合状況における反応行動が遅れる確率(反応遅れ確率)を算出する。ステップS50において、高乖離度合状況における反応遅れ確率を算出すると、車載機器制御装置1の動作は、ステップS60へ移行する。
ここで、上記の「高乖離度合状況」とは、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況の中でも、特に、他の状況と比較して、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する度合いが高い状況である。これは、例えば、走行中(前進中)の車両Vが、路上の障害物や先行車に接触する状況や、通行区分線に到達する、または通行区分線を超える状況等である。すなわち、「高乖離度合状況」とは、車両Vの走行時において、障害物や先行車への接触や、車線からの逸脱等の発生が容易に予見される状況である。
ステップS60では、ドライバ状態レベルが遷移する確率を算出する。ステップS60において、ドライバ状態レベルが遷移する確率を算出すると、車載機器制御装置1の動作は、ステップS70へ移行する。
ステップS70では、予め設定した時間が経過した後に高乖離度合状況が発生する確率を予測して、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いの予測値を算出する。ステップS70において、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いの予測値を算出すると、車載機器制御装置1の動作は、ステップS80へ移行する。
ステップS80では、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いの予測値に応じて、車両Vが備える車載機器(車載システム部30)の動作内容を変化させる。ステップS80において、車載機器の動作内容を変化させると、車載機器制御装置1の動作は、ステップS10へ帰還する。
(ステップS10における詳細な動作)
以下、図1から図7を参照しつつ、図8を用いて、上述したステップS10において、本実施形態の車載機器制御装置1が行なう詳細な動作について説明する。
図8は、ステップS10における車載機器制御装置1の詳細な動作を示すフローチャートである。
ステップS10において、車載機器制御装置1が動作を開始すると、図8中に示すように、まず、ステップS11において、運転者の生理状態を計測する。ステップS11において、運転者の生理状態を計測すると、車載機器制御装置1の動作は、ステップS12へ移行する。
ここで、運転者の生理状態とは、ドライバカメラ11を用いて取得する運転者の閉眼率と、導電性ペースト19(導電ステアリング12)を用いて取得する運転者の皮膚電気抵抗値と、脈波カフ13を用いて取得する運転者の脈拍数である。
ステップS12では、運転者の運転行動を計測する。ステップS12において、運転行動を計測すると、車載機器制御装置1の動作は、ステップS13へ移行する。
ここで、運転行動とは、ステアリング舵角センサ14を用いて計測する導電ステアリング12の舵角と、アクセルペダルストロークセンサ15を用いて計測するアクセルペダルの踏み込み量である。これに加え、運転行動とは、ブレーキペダルストロークセンサ16を用いて計測するブレーキペダルの操作の有無である。
ステップS13では、車両Vの状態(車両状態)を計測する。ステップS13において、車両状態を計測すると、車載機器制御装置1の動作は、ステップS14へ移行する。
ここで、車両状態とは、ヨーレートセンサ17を用いて計測する車両Vのヨーレートと、Gセンサ18を用いて計測する車両Vの前後方向及び車幅方向への重力加速度である。
ステップS14では、車両Vの外界状態を計測する。ステップS14において、車両Vの外界状態を計測すると、車載機器制御装置1の動作は、ステップS15へ移行する。
ここで、車両Vの外界状態とは、上記のレーダー部(先行車接触警報装置32または車間距離制御装置34の構成を参照)を用いて計測する、車両Vと先行車との車間距離と、車両Vと先行車との相対速度である。これに加え、車両Vの外界状態とは、上記のカメラ部(車線逸脱警報装置33または車線逸脱防止装置15の構成を参照)を用いて計測する、通行区分線と車両Vの側面との最短距離(通行区分線に対する車両Vの横位置)である。さらに、車両Vの外界状態には、通行区分線に対する車両Vの車幅方向への速度(横速度)を含む。
ステップS15では、ステップS11〜S14において計測した各種のデータ(生理状態、運転行動、車両状態、外界状態)を、メモリ21に逐次記録する。
(ステップS20における詳細な動作)
以下、図1から図8を参照しつつ、図9及び図10を用いて、上述したステップS20において、本実施形態の車載機器制御装置1が行なう詳細な動作について説明する。
図9は、ステップS20における車載機器制御装置1の詳細な動作を示すフローチャートである。
ステップS20において、車載機器制御装置1が動作を開始すると、図9中に示すように、まず、ステップS21において、上述した達成見込み度合いを判断するために用いる運転者の生理状態データを、メモリ21から読み込む。すなわち、達成見込み度合いは、運転者の生理状態の計測に基づくものである。ステップS21において、運転者の生理状態データを読み込むと、車載機器制御装置1の動作は、ステップS22へ移行する。
ステップS22では、ステップS22の処理を行う直近1分のデータと基準値との比較を行い、達成見込み度合いを、1〜4の四段階で判断する。ステップS22において、達成見込み度合いを判断すると、車載機器制御装置1の動作は、ステップS23へ移行する。
ここで、達成見込み度合いの判断に用いる基準値は、車両Vの運転を開始してから、予め設定した時間(本実施形態では、10分間)の間に計測したデータの平均値とし、予め設定した時間(10分間)が経過するまでは、予め設定した値を基準値として用いる。
また、達成見込み度合いを示す四つの段階1〜4は、以下に示す状態とする。
段階1:通常なら運転を中止・中断するような、達成見込み度合いが劣悪であり、事故の発生を招きやすい状態。
段階2:達成見込み度合いの低下が顕著になる可能性があるが、運転自体は可能な状態。
段階3:達成見込み度合いが少し低下する可能性があるものの、運転には問題の無い状態。
段階4:正常時の達成見込み度合いと同等の状態。
また、達成見込み度合いは、図10中に示すように、メモリ21から読み込んだ、運転者の生理状態(ステップS11参照)に基づいて判断する。なお、図10は、達成見込み度合いの判断図である。
達成見込み度合いの低下は、一般的に、居眠りが原因で発生する場合が多く、運転者が眠くなる、すなわち、覚醒度が低下すると、運転者による運転パフォーマンスの達成見込み度合いが低下する。
したがって、本実施形態では、達成見込み度合い(段階1〜4)を判断する条件として、図10中に示すように、運転者の生理状態、具体的には、運転者の覚醒度に関する要素である、運転者の閉眼率と、運転者の皮膚電気抵抗値と、運転者の脈拍数を用いる。
これは、達成見込み度合いを判断する条件が、運転者が眠くなると、単位時間当たりの瞼が閉じている時間が長くなり、閉眼率が増加することに着目した条件であることに起因する。同様に、達成見込み度合いを判断する条件が、運転者が眠くなると、手掌の精神性発汗が減少して、運転者の皮膚電気抵抗値が高くなることに着目した条件であることに起因する。また、達成見込み度合いを判断する条件が、運転者が眠くなると、心拍活動が穏やかになり、運転者の脈拍数が減少することに着目した条件であることに起因する。
ステップS23では、ドライバ状態レベルを設定する。本実施形態では、具体的に、上述した閉眼率、皮膚電気抵抗値及び脈拍数から、それぞれ判断した達成見込み度合いのうち、もっとも低い値を用いて、運転者の状態レベルを設定する。一例として、閉眼率から判断した達成見込み度合いが「4」、皮膚電気抵抗値から判断した達成見込み度合いが「3」、脈拍数から判断した達成見込み度合いが「2」である場合(図10参照)は、運転者の状態レベルを「2」に設定する。これは、眠気に対する生理状態への影響の仕方は必ずしも一様ではなく、運転者毎に異なる場合があることに起因する。
(ステップS30における詳細な動作)
以下、図1から図10を参照しつつ、図11及び図12を用いて、上述したステップS30において、本実施形態の車載機器制御装置1が行なう詳細な動作について説明する。
図11は、ステップS30における車載機器制御装置1の詳細な動作を示すフローチャートである。
ステップS30において、車載機器制御装置1が動作を開始すると、図11中に示すように、まず、ステップS31において、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況の発生頻度の算出に用いるデータを、メモリ21から読み込む。ステップS31において、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況の発生頻度の算出に用いるデータを読み込むと、車載機器制御装置1の動作は、ステップS32へ移行する。
ステップS32では、ステップS31において読み込んだデータを用いて、先行車追従走行時のTTC(Time to Collision)の頻度分布を作成し、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況の発生頻度の分布を作成する。ステップS32において、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況の発生頻度の分布を作成すると、車載機器制御装置1の動作は、ステップS33へ移行する。
ここで、上記の「TTC」は、以下の式(3)で算出される値であり、走行中の車両Vが先行車に到達するまでの到達見込み時間を示す。なお、先行車を路上の障害物に置き換えてもよい。
(車両Vと先行車との車間距離)÷(車両Vと先行車との相対速度) … (3)
また、TTCの頻度分布の例を、図12中に示す。なお、図12は、TTCの頻度分布の例を示す図である。
本実施形態では、一例として、図12中に示すように、TTCが3秒以下の場合に、TTCの頻度(相対頻度)が1[%]以下である場合を説明する。ここで、TTCの頻度は、先行車追従走行時の頻度である。
ステップS33では、ステップS32において作成した頻度分布を、メモリ21に記録する。
(ステップS40における詳細な動作)
以下、図1から図12を参照しつつ、図13及び図14を用いて、上述したステップS40において、本実施形態の車載機器制御装置1が行なう詳細な動作について説明する。
図13は、ステップS40における車載機器制御装置1の詳細な動作を示すフローチャートである。
ステップS40において、車載機器制御装置1が動作を開始すると、図13中に示すように、まず、ステップS41において、車両Vの走行中に運転者の反応時間を測定するためのシーン(反応時間計測シーン)を抜き出す。これにより、反応時間計測シーンの同定を行う。ステップS41において、反応時間計測シーンの同定を行うと、車載機器制御装置1の動作は、ステップS42へ移行する。
ここで、本実施形態では、上述したように、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況の発生頻度の分布の作成に、TTCを用いている。このため、本実施形態では、一例として、TTCが3秒以内である先行車追従走行時に、先行車が0.1[G]以上の減速度のブレーキを踏んだシーンを、反応時間計測シーンと同定する場合を説明する。
なお、TTCが3秒以内である先行車追従走行時に、先行車が0.1[G]以上の減速度のブレーキを踏んだシーンに代えて、先行車接触警報装置32が吹鳴したシーンを、反応時間計測シーンと同定してもよい。この場合、先行車接触警報装置32が吹鳴したシーンとは、先行車接触警報装置32が生成した情報信号に応じて、インジケーター41とブザー42が警報を発生させたシーンである。
ステップS42では、ステップS41において同定した反応時間計測シーンを用い、反応時間計測シーンが発生してから運転者が制動力増加要求を行うまでに経過した反応時間を計測して、運転者の反応時間(ドライバ反応時間)の計測を行う。これは、本実施形態のように、頻度分布の作成にTTCを用いている場合に行う処理である。ステップS42において、ドライバ反応時間の計測を行うと、車載機器制御装置1の動作は、ステップS43へ移行する。
すなわち、ステップS42では、運転の態様であり、予め設定した走行状態から乖離する車両Vの走行状態であるTTCを、運転者の反応行動に基づく値として用いている。
また、ステップS42では、運転の態様であり、予め設定した走行状態から乖離する車両Vの走行状態であるTTCを、車両Vと先行車との車間距離が予め設定した距離以内となる場合における、運転者の反応行動に基づく値として用いている。
さらに、ステップS42では、運転の態様として、車両Vと先行車との車間距離が予め設定した距離以内となる場合に発生する警報(先行車接近警報)に対する、運転者の反応行動に基づく値を用いている。
また、ステップS42では、運転者の反応行動を、運転者が制動力増加要求を行うタイミングに基づく値として用いている。
ここで、ステップS42で計測するドライバ反応時間は、運転者による制動力増加要求のタイミングに基づく時間である。なお、本実施形態では、反応時間計測シーンが発生してから運転者が制動力増加要求を行うまでに経過した反応時間として、反応時間計測シーンが発生してから運転者がブレーキペダルを踏み始めるまでの時間を計測する。
したがって、本実施形態では、上記の「制動力増加要求」を、運転者がアクセルペダルの操作を停止(踏み込み量を「0」とする)して、ブレーキペダルを操作する(踏み込み量を増加させる)動作とする。
なお、上記の「制動力増加要求」には、例えば、運転者がアクセルペダルの操作を停止する動作を含んでもよい。同様に、上記の「制動力増加要求」には、例えば、運転者がアクセルペダルの操作量(踏み込み量)を減少させる動作を含んでもよい。
ステップS43では、ステップS42で測定したドライバ反応時間と、このドライバ反応時間を測定した時点におけるドライバ状態レベルとの対応付けを行う。ステップS43において、ドライバ反応時間とドライバ状態レベルとの対応付けを行うと、車載機器制御装置1の動作は、ステップS44へ移行する。
すなわち、ステップS43では、運転者の反応行動であるドライバ反応時間として、運転者の状態であるドライバ状態レベルに応じて分類した値を用いる。
ステップS44では、ステップS43において対応付けを行ったドライバ反応時間及びドライバ状態レベルを、メモリ21に記録する。
ここで、本実施形態では、ステップS40における処理、すなわち、上述したステップS41〜S44の処理を繰り返すことにより、例えば、図14中に示すような、各ドライバ状態レベルにおける、ドライバ反応時間を得る。なお、図14は、ドライバ状態レベルに応じたドライバ反応時間の分布例を示す図である。
ここで、本実施形態では、ドライバ反応時間として、反応時間計測シーンが発生してから運転者がブレーキペダルを踏み始めるまでの時間を計測するため、図14中では、ドライバ反応時間を、「ブレーキ反応時間」と記載している。
(ステップS50における詳細な動作)
以下、図1から図14を参照しつつ、図15を用いて、上述したステップS50において、本実施形態の車載機器制御装置1が行なう詳細な動作について説明する。
図15は、ステップS50における車載機器制御装置1の詳細な動作を示すフローチャートである。
ステップS50において、車載機器制御装置1が動作を開始すると、図15中に示すように、まず、ステップS51において、各ドライバ状態レベル(レベル1〜4)におけるドライバ反応時間のデータ(反応時間データ)を、メモリ21から読み込む。ステップS51において、反応時間データの読み込みを行うと、車載機器制御装置1の動作は、ステップS52へ移行する。
ステップS52では、各ドライバ状態レベル(レベル1〜4)において、運転者の反応が遅れた時(反応遅れ時)の反応時間を算出する。これは、本実施形態のように、頻度分布の作成にTTCを用いている場合に行う処理であり、運転者がブレーキペダルを操作する反応時間(ブレーキ反応時間)が3秒以上となる確率を、ドライバ反応時間の分布から算出する。この場合、例えば、図14中に示すように、ドライバ状態レベルがレベル1である場合、ブレーキ反応時間が3秒以上となるのは、タイル値(tile値)で95%である。ステップS52において、反応遅れ時の反応時間を算出すると、車載機器制御装置1の動作は、ステップS53へ移行する。
すなわち、ステップS52では、上述したステップS23で設定したドライバ状態レベルに応じて、予め設定した走行状態から乖離する車両Vの走行状態であるTTCを分類する。
ステップS53では、ステップS30で作成した、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況の発生頻度の分布のデータ(乖離状況発生頻度データ)を、メモリ21から読み込む。ステップS53において、乖離状況発生頻度データの読み込みを行うと、車載機器制御装置1の動作は、ステップS54へ移行する。
ステップS54では、ステップS53で読み込んだ乖離状況発生頻度のデータを用いて、TTCが3秒以下のシーンを、上述した高乖離度合状況と設定する。さらに、ステップS54では、TTCが3秒以下であるシーンの累積頻度を算出して、高乖離度合状況の発生頻度の算出を行う。ステップS54において、高乖離度合状況の発生頻度の算出を行うと、車載機器制御装置1の動作は、ステップS55へ移行する。
すなわち、ステップS54では、運転者の運転の態様であり、予め設定した走行状態から乖離する車両Vの走行状態であるTTCに応じて、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況の発生頻度を、高乖離度合状況の発生頻度に限定する。
ステップS55では、高乖離度合状況の発生時において、運転者の反応が遅れる確率Aを、各ドライバ状態レベル毎(A1〜A4)に算出して、高乖離度合状況の発生時における反応遅れ確率の算出を行う。ステップS55において、高乖離度合状況の発生時における反応遅れ確率の算出を行うと、車載機器制御装置1の動作は、ステップS56へ移行する。
ここで、ドライバ状態レベル1において運転者の反応が遅れる確率A1は、例えば、以下の式(4)を用いて算出する。
A1=0.01×0.05×100=0.05% … (4)
なお、上式(4)は、TTCが3秒以下の場合において、高乖離度合状況の発生頻度に、運転者のブレーキ反応が遅くなる確率をかけ合わせて、確率A1=0.05%を算出した式である。ここで、高乖離度合状況の発生頻度は、1[%](追従走行時)であり、運転者のブレーキ反応が遅くなる確率は、5[%](95[%]タイル値の外側の確率)である。
ステップS56では、ステップS55において算出した反応遅れ確率A1〜A4を、メモリ21に記録する。
(ステップS60における詳細な動作)
以下、図1から図15を参照しつつ、図16及び図17を用いて、上述したステップS60において、本実施形態の車載機器制御装置1が行なう詳細な動作について説明する。
図16は、ステップS60における車載機器制御装置1の詳細な動作を示すフローチャートである。
ステップS60において、車載機器制御装置1が動作を開始すると、図16中に示すように、まず、ステップS61において、ドライバ状態レベルが別のレベルに変わったタイミング(ドライバ状態レベル切り替わりタイミング)を検知する。ステップS61において、ドライバ状態レベル切り替わりタイミングを検知すると、車載機器制御装置1の動作は、ステップS62へ移行する。
ステップS62では、ステップS61において検知したドライバ状態レベル切り替わりタイミングから、予め設定した計測時間が経過した時点におけるドライバ状態レベルの計測を行う。なお、本実施形態では、一例として、計測時間を15分とした場合を説明する。ステップS62において、計測時間経過時のドライバ状態レベルの計測を行うと、車載機器制御装置1の動作は、ステップS63へ移行する。
ステップS63では、ステップS62において計測した計測時間経過時のドライバ状態レベルを用い、ドライバ状態レベルの遷移確率のデータを更新して、例えば、図17中に示すように、ドライバ状態レベルの遷移確率の算出を行なう。なお、図17は、ドライバ状態レベルの遷移を説明する図である。ステップS63において、ドライバ状態レベルの遷移確率の算出を行うと、車載機器制御装置1の動作は、ステップS64へ移行する。
遷移確率の算出は、例えば、ドライバ状態レベル切り替わりタイミングから計測時間Tが経過した後に、あるドライバ状態レベルiから別のドライバ状態レベルjに遷移する確率をP(T,i−>j)と規定して、以下の式(5)〜(8)により算出する。ここで、本実施形態では、計測時間Tを15分とする。また、以下の式(5)〜(8)では、最初のドライバ状態レベル(上記の、あるドライバ状態レベルi)を2と仮定する。
P(15min,2−>1) … (5)
P(15min,2−>2) … (6)
P(15min,2−>3) … (7)
P(15min,2−>4) … (8)
ステップS64では、ステップS63において算出したドライバ状態レベルの遷移確率を、メモリ21に記録する。
(ステップS70における詳細な動作)
以下、図1から図17を参照しつつ、図18を用いて、上述したステップS70において、本実施形態の車載機器制御装置1が行なう詳細な動作について説明する。
図18は、ステップS70における車載機器制御装置1の詳細な動作を示すフローチャートである。
ステップS70において、車載機器制御装置1が動作を開始すると、図18中に示すように、まず、ステップS71において、メモリ21から最新のドライバ状態レベルを読み込むことにより、現在のドライバ状態レベルの読み込みを行う。ステップS71において、現在のドライバ状態レベルの読み込みを行うと、車載機器制御装置1の動作は、ステップS72へ移行する。
ステップS72では、メモリ21から、各ドライバ状態レベルにおける確率A1〜A4を読み込んで、各ドライバ状態レベルにおける高乖離度合状況の発生時の反応遅れ確率の読み込みを行う。ステップS72において、各ドライバ状態レベルにおける高乖離度合状況の発生時の反応遅れ確率の読み込みを行うと、車載機器制御装置1の動作は、ステップS73へ移行する。
ステップS73では、ステップS71で読み込んだ現在のドライバ状態レベルに対応する上記の確率P(T,i−>j)を読み込むことにより、現在のドライバ状態レベルからの遷移確率の読み込みを行う。ステップS73において、現在のドライバ状態レベルからの遷移確率の読み込みを行うと、車載機器制御装置1の動作は、ステップS74へ移行する。
ステップS74では、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いの予測値Phを、以下の式(9)により算出する。ここで、予測値Phは、ステップS71で読み込んだ現在のドライバ状態レベルと、ステップS72で読み込んだ確率A1〜A4を用いて、以下の式(9)により算出する。ステップS74において、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いの予測値を算出すると、車載機器制御装置1の動作は、ステップS75へ移行する。
ここで、ステップS72で読み込んだ確率A1〜A4は、高乖離度合状況の発生時における反応遅れ確率である。また、上述したステップS54では、運転者の運転の態様であり、予め設定した走行状態から乖離する車両Vの走行状態であるTTCに応じて、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況の発生頻度を、高乖離度合状況の発生頻度に限定している。
したがって、ステップS74では、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いの予測値を、高乖離度合状況における乖離度合いの予測値に限定する。
ここで、上記の予測値Phは、現在のドライバ状態レベルをiと規定した場合において、計測時間Tが経過するまでに、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いの予測値である。
Ph=P(T,i−>j)×A1+P(T,i−>2)×A2+P(T,i−>3)×A3+P(T,i−>4)×A4 … (9)
ここで、計測時間Tを15分とし、現在のドライバ状態レベルを2とすると、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いの予測値Phは、以下の式(10)により算出される。
Ph=P(15min,2−>1)×A1+P(15min,2−>2)×A2+P(15min,2−>3)×A3+P(15min,2−>4)×A4 … (10)
ステップS75では、ステップS74において算出した、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いの予測値Phを、メモリ21に記録する。
(ステップS80における詳細な動作)
以下、図1から図18を参照しつつ、図19及び図20を用いて、上述したステップS80において、本実施形態の車載機器制御装置1が行なう詳細な動作について説明する。
図19は、ステップS80における車載機器制御装置1の詳細な動作を示すフローチャートである。
ステップS80において、車載機器制御装置1が動作を開始すると、図19中に示すように、まず、ステップS81において、ステップS70で算出した上記の予測値(予測値Ph)を、メモリ21から読み込む。ステップS81において、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いの予測値を読み込むと、車載機器制御装置1の動作は、ステップS82へ移行する。
ステップS82では、ステップS81で読み込んだ予測値(予測値Ph)に応じて、車載機器の動作内容を、例えば、図20中に示すように変化させる。なお、図20は、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いの予測値と車載機器の動作内容との関係を示す図である。
(車載機器の動作内容の変化)
以下、図1から図20を参照して、上述したステップS82において行う、車載機器の動作内容を変化させる処理について、詳細に説明する。
・ドライバ状態警報装置31の動作内容の変化
図20中に示すように、上記の予測値Phが5[%]以下である場合、ドライバ状態警報装置31が有する制御部が運転不全状態の判断に用いる判定閾値を、10[%]増加させる処理を行う。これに加え、ドライバ状態警報装置31が発生する警報の音量を、10[%]減少させる処理を行う。
また、上記の予測値Phが5[%]を超え且つ30[%]以下の範囲内である場合、ドライバ状態警報装置31が有する制御部が運転不全状態の判断に用いる判定閾値、及びドライバ状態警報装置31が発生する警報の音量は、通常状態に保持する。
また、上記の予測値Phが30[%]を超え且つ50[%]以下の範囲内である場合、ドライバ状態警報装置31が有する制御部が運転不全状態の判断に用いる判定閾値を、10[%]減少させる処理を行う。この場合、ドライバ状態警報装置31が発生する警報の音量は、通常状態に保持する。
また、上記の予測値Phが50[%]を超えている場合、ドライバ状態警報装置31が有する制御部が運転不全状態の判断に用いる判定閾値を、20[%]減少させる処理を行う。これに加え、ドライバ状態警報装置31が発生する警報の音量を、20[%]増加させる処理を行う。
したがって、本実施形態では、上記の予測値Phが5[%]以下である場合、ドライバ状態警報装置31が警報を発生するタイミングを遅らせる処理と、ドライバ状態警報装置31が発生する警報の音量を減少させる処理を行う。これに加え、上記の予測値Phが30[%]を超えている場合、ドライバ状態警報装置31が警報を発生するタイミングを早める処理と、ドライバ状態警報装置31が発生する警報の音量を増加させる処理を行う。
・先行車接触警報装置32の動作内容の変化
図20中に示すように、上記の予測値Phが5[%]以下である場合、先行車接触警報装置32が有する制御部が情報信号の生成に用いる上式(1)中のゲインを、10[%]減少させる処理を行う。これに加え、先行車接触警報装置32が発生する警報の音量を、10[%]減少させる処理を行う。
また、上記の予測値Phが5[%]を超え且つ30[%]以下の範囲内である場合、先行車接触警報装置32が有する制御部が情報信号の生成に用いる上式(1)中のゲイン、及び先行車接触警報装置32が発生する警報の音量は、通常状態に保持する。
また、上記の予測値Phが30[%]を超え且つ50[%]以下の範囲内である場合、先行車接触警報装置32が有する制御部が情報信号の生成に用いる上式(1)中のゲインを、10[%]増加させる処理を行う。これに加え、先行車接触警報装置32が発生する警報の音量を、10[%]増加させる処理を行う。
また、上記の予測値Phが50[%]を超えている場合、先行車接触警報装置32が有する制御部が情報信号の生成に用いる上式(1)中のゲインを、20[%]増加させる処理を行う。これに加え、先行車接触警報装置32が発生する警報の音量を、20[%]増加させる処理を行う。
したがって、本実施形態では、上記の予測値Phが5[%]以下である場合、先行車接触警報装置32が警報を発生するタイミングを遅らせる処理と、先行車接触警報装置32が発生する警報の音量を減少させる処理を行う。これに加え、上記の予測値Phが30[%]を超えている場合、先行車接触警報装置32が警報を発生するタイミングを早める処理と、先行車接触警報装置32が発生する警報の音量を増加させる処理を行う。
・車線逸脱警報装置33の動作内容の変化
図20中に示すように、上記の予測値Phが5[%]以下である場合、車線逸脱警報装置33が有する制御部が情報信号の生成に用いる上式(2)中のゲインを、10[%]減少させる処理を行う。これに加え、車線逸脱警報装置33が発生する警報の音量を、10[%]減少させる処理を行う。
また、上記の予測値Phが5[%]を超え且つ30[%]以下の範囲内である場合、車線逸脱警報装置33が有する制御部が情報信号の生成に用いる上式(2)中のゲイン、及び車線逸脱警報装置33が発生する警報の音量は、通常状態に保持する。
また、上記の予測値Phが30[%]を超え且つ50[%]以下の範囲内である場合、車線逸脱警報装置33が有する制御部が情報信号の生成に用いる上式(2)中のゲインを、10[%]増加させる処理を行う。これに加え、車線逸脱警報装置33が発生する警報の音量を、10[%]増加させる処理を行う。
また、上記の予測値Phが50[%]を超えている場合、車線逸脱警報装置33が有する制御部が情報信号の生成に用いる上式(2)中のゲインを、20[%]増加させる処理を行う。これに加え、車線逸脱警報装置33が発生する警報の音量を、20[%]増加させる処理を行う。
したがって、本実施形態では、上記の予測値Phが5[%]以下である場合、車線逸脱警報装置33が警報を発生するタイミングを遅らせる処理と、車線逸脱警報装置33が発生する警報の音量を減少させる処理を行う。これに加え、上記の予測値Phが30[%]を超えている場合、車線逸脱警報装置33が警報を発生するタイミングを早める処理と、車線逸脱警報装置33が発生する警報の音量を増加させる処理を行う。
・車間距離制御装置34の動作内容の変化
図20中に示すように、上記の予測値Phが5[%]以下である場合、上述した制御ゲインK1及び制御ゲインK2を10[%]減少させる処理を行う。
また、上記の予測値Phが5[%]を超え且つ30[%]以下の範囲内である場合、上述した制御ゲインK1及び制御ゲインK2を通常状態に保持する。
また、上記の予測値Phが30[%]を超え且つ50[%]以下の範囲内である場合、上述した制御ゲインK1及び制御ゲインK2を10[%]増加させる処理を行う。
また、上記の予測値Phが50[%]を超えている場合、上述した制御ゲインK1及び制御ゲインK2を20[%]増加させる処理を行う。
したがって、本実施形態では、上記の予測値Phが5[%]以下である場合、車間距離制御装置34が車間距離を減少させる処理と、車間距離を変化させる制御に用いる制御ゲインを減少させる処理を行う。これに加え、上記の予測値Phが30[%]を超えている場合、車間距離制御装置34が車間距離を増加させる処理と、車間距離を変化させる制御に用いる制御ゲインを増加させる処理を行う。
・車線逸脱防止制御装置35の動作内容の変化
図20中に示すように、上記の予測値Phが5[%]以下である場合、上述した制御ゲインK3及び制御ゲインK4を10[%]減少させる処理を行う。
また、上記の予測値Phが5[%]を超え且つ30[%]以下の範囲内である場合、上述した制御ゲインK3及び制御ゲインK4を通常状態に保持する。
また、上記の予測値Phが30[%]を超え且つ50[%]以下の範囲内である場合、上述した制御ゲインK3及び制御ゲインK4を10[%]増加させる処理を行う。
また、上記の予測値Phが50[%]を超えている場合、上述した制御ゲインK3及び制御ゲインK4を20[%]増加させる処理を行う。
したがって、本実施形態では、上記の予測値Phが5[%]以下である場合、車線逸脱防止制御装置35が車両Vの位置を車線内とする制御を行うタイミングを遅らせる処理と、車両Vの位置を車線内とする制御の立ち上がりを遅らせる処理を行う。これに加え、上記の予測値Phが30[%]を超えている場合、車線逸脱防止制御装置35が車両Vの位置を車線内とする制御を行うタイミングを早める処理と、車両Vの位置を車線内とする制御の立ち上がりを早める処理を行う。
・ナビゲーション装置36の動作内容の変化
図20中に示すように、上記の予測値Phが5[%]以下である場合、ナビゲーション装置36が経路案内を行うタイミングを、通常状態における設定値よりも10[%]遅らせる処理を行う。これに加え、ナビゲーション装置36が経路案内を行う音量を、通常状態における設定値よりも10[%]減少させる処理を行う。
また、上記の予測値Phが5[%]を超え且つ30[%]以下の範囲内である場合、ナビゲーション装置36が経路案内を行うタイミング及び経路案内を行う音量は、通常状態に保持する。
また、上記の予測値Phが30[%]を超え且つ50[%]以下の範囲内である場合、ナビゲーション装置36が経路案内を行うタイミングを、通常状態における設定値よりも10[%]早める処理を行う。これに加え、ナビゲーション装置36が経路案内を行う音量を、通常状態における設定値よりも10[%]減少させる処理を行う。
また、上記の予測値Phが50[%]を超えている場合、ナビゲーション装置36が経路案内を行うタイミングを、通常状態における設定値よりも20[%]早める処理を行う。これに加え、ナビゲーション装置36が経路案内を行う音量を、通常状態における設定値よりも20[%]減少させる処理を行う。
したがって、本実施形態では、上記の予測値Phが5[%]以下である場合、ナビゲーション装置36が経路案内を行うタイミングを遅らせる処理と、ナビゲーション装置36が行う経路案内の音量を減少させる処理を行う。これに加え、上記の予測値Phが30[%]を超えている場合、ナビゲーション装置36が経路案内を行うタイミングを早める処理と、ナビゲーション装置36が行う経路案内の音量を増加させる処理を行う。
以上説明したように、本実施形態では、車載機器の動作内容を変化する際に参照する上限閾値を、上記の予測値Phで30[%]とする。同様に、車載機器の動作内容を変化する際に参照する下限閾値を、上記の予測値でPh5[%]とする。
以上により、ドライバカメラ11、導電性ペースト19(導電ステアリング12)、脈波カフ13、処理部20及びステップS10は、運転者状態取得手段に対応する。また、センサ部10、処理部20及びステップS20〜S70は、乖離度合予測手段に対応する。また、処理部20、車載システム部30及びステップS80は、車載機器動作内容変化手段に対応する。
(第一実施形態の効果)
(1)運転者の状態を取得し、この取得した運転者の状態を用いて、運転者が運転する車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いを予測し、この予測した乖離度合いに応じて、車両Vが備える車載機器の動作内容を変化させる。
このため、運転者の状態を用いて予測した、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いに応じて、車載機器の動作内容を変化させることが可能となる。
その結果、車載機器が作動するタイミングを、運転者に応じて設定することが可能となり、車載機器が作動するタイミングの、所望のタイミングからの変位量を減少させることが可能となる。
(2)運転者による運転パフォーマンスの達成見込み度合いを用いて、運転者の状態を取得する。そして、この取得した運転者の状態を用いて予測した、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いに応じて、車両Vが備える車載機器の動作内容を変化させる。
その結果、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離することを抑制可能となる。
(3)達成見込み度合いとして、運転者の生理状態の計測に基づく値を用いるため、運転者の覚醒度が低下して、運転者の状態が運転不全状態に近づく場合であっても、この状態に応じて、車載機器の動作内容を変化させることが可能となる。
その結果、運転者の状態が運転不全状態となることを抑制可能となる。
(4)運転者の運転の態様に応じて、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いの予測値を限定するため、高乖離度合状況に対し、車載機器の動作内容を変化させることが可能となる。
その結果、運転者の状態が運転不全状態となることを抑制可能となる。
(5)運転者の運転の態様として、予め設定した走行状態から乖離する車両Vの走行状態に基づく値を用いるため、運転者の状態に加え、車両Vの走行状態に応じて、車載機器の動作内容を変化させることが可能となる。
その結果、車両Vの走行状態から乖離する走行状態となることを抑制可能であるとともに、運転者の状態が運転不全状態となることを抑制可能となる。
(6)予め設定した走行状態から乖離する車両Vの走行状態として、車両Vが障害物または先行車に到達するまでの到達見込み時間(TTC)に基づく値を用いる。
その結果、車両Vの障害物または先行車への到達を抑制可能であるとともに、運転者の状態が運転不全状態となることを抑制可能となる。
(7)予め設定した走行状態から乖離する車両Vの走行状態として、運転者の状態に応じて分類した値を用いるため、運転者の状態が運転不全状態となる度合いに応じて、車載機器の動作内容を変化させることが可能となる。
その結果、運転者の状態が運転不全状態となる度合いに応じて、車載機器が作動するタイミングの、所望のタイミングからの変位量を減少させることが可能となる。
(8)運転者の運転の態様として、運転者の反応行動に基づく値を用いるため、運転者が運転する車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いを、運転者の覚醒度に応じて予測することが可能となる。
その結果、運転者の反応の度合いに応じて、車載機器が作動するタイミングの、所望のタイミングからの変位量を減少させることが可能となる。
(9)運転者の運転の態様として、車両Vと先行車との車間距離が予め設定した距離以内となる場合における、運転者の反応行動に基づく値を用いる。
その結果、車両Vと先行車との車間距離に対する、運転者の反応の度合いに応じて、車載機器が作動するタイミングの、所望のタイミングからの変位量を減少させることが可能となる。
(10)運転者の運転の態様として、車両Vと先行車との車間距離が予め設定した距離以内となる場合に発生する先行車接近警報に対する、運転者の反応行動に基づく値を用いる。
その結果、車両Vと先行車との車間距離に応じた先行車接近警報に対する、運転者の反応の度合いに応じて、車載機器が作動するタイミングの、所望のタイミングからの変位量を減少させることが可能となる。
(11)運転者の反応行動として、運転者が制動力増加要求を行うタイミングに基づく値を用いる。
その結果、車両Vと先行車との車間距離に対して運転者が制動力増加要求を行うタイミングに応じて、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いを予測することが可能となる。
(12)運転者の反応行動として、運転者の状態に応じて分類した値を用いるため、運転者の状態が運転不全状態となる度合いに応じて、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いを予測することが可能となる。
(13)車載機器として、運転者の覚醒度に応じて警報を発生するドライバ状態警報装置31を備えている。
その結果、運転者の状態を用いて予測した、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いに応じて、ドライバ状態警報装置31が警報を発生するタイミング及び警報の音量のうち少なくとも一方を変化させることが可能となる。
(14)車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが上限閾値を超えている場合、ドライバ状態警報装置31が警報を発生するタイミングを早める処理及び警報の音量を増加させる処理のうち少なくとも一方の処理を行う。
その結果、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが高いほど、ドライバ状態警報装置31が発生する警報を、運転者に対して、通常走行時よりも強めに伝達することが可能となる。
(15)車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが下限閾値以下である場合、ドライバ状態警報装置31が警報を発生するタイミングを遅らせる処理及び警報の音量を減少させる処理のうち少なくとも一方の処理を行う。
その結果、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが低いほど、ドライバ状態警報装置31が発生する警報を、運転者に対して、通常走行時よりも弱めに伝達することが可能となる。
(16)車載機器として、車両Vと先行車との車間距離に応じて警報を発生する先行車接触警報装置32を備えている。
その結果、運転者の状態を用いて予測した、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いに応じて、先行車接触警報装置32が警報を発生するタイミング及び警報の音量のうち少なくとも一方を変化させることが可能となる。
(17)車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが上限閾値を超えている場合、先行車接触警報装置32が警報を発生するタイミングを早める処理及び警報の音量を増加させる処理のうち少なくとも一方の処理を行う。
その結果、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが高いほど、先行車接触警報装置32が発生する警報を、運転者に対して、通常走行時よりも強めに伝達することが可能となる。
(18)車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが下限閾値以下である場合、先行車接触警報装置32が警報を発生するタイミングを遅らせる処理及び警報の音量を減少させる処理のうち少なくとも一方の処理を行う。
その結果、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが低いほど、先行車接触警報装置32が発生する警報を、運転者に対して、通常走行時よりも弱めに伝達することが可能となる。
(19)車載機器として、車両の側面と通行区分線との最短距離に応じて警報を発生する車線逸脱警報装置33を備えている。
その結果、運転者の状態を用いて予測した、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いに応じて、車線逸脱警報装置33が警報を発生するタイミング及び警報の音量のうち少なくとも一方を変化させることが可能となる。
(20)車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが上限閾値を超えている場合、車線逸脱警報装置33が警報を発生するタイミングを早める処理及び警報の音量を増加させる処理のうち少なくとも一方の処理を行う。
その結果、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが高いほど、車線逸脱警報装置33が発生する警報を、運転者に対して、通常走行時よりも強めに伝達することが可能となる。
(21)車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが下限閾値以下である場合、車線逸脱警報装置33が警報を発生するタイミングを遅らせる処理及び警報の音量を減少させる処理のうち少なくとも一方の処理を行う。
その結果、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが低いほど、車線逸脱警報装置33が発生する警報を、運転者に対して、通常走行時よりも弱めに伝達することが可能となる。
(22)車載機器として、車両Vと先行車との車間距離及び車両Vの先行車に対する相対速度に応じて車間距離を変化させる、車間距離制御装置34を備えている。
その結果、運転者の状態を用いて予測した、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いに応じて、車間距離制御装置34が車間距離を変化させることが可能となる。
(23)車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが上限閾値を超えている場合、車間距離制御装置34が車間距離を増加させる処理及び車間距離を変化させる制御に用いる制御ゲインを増加させる処理のうち少なくとも一方の処理を行う。
その結果、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが高いほど、車間距離制御装置34が車間距離を増加させる度合いを、通常走行時よりも増加させることが可能となる。
(24)車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが下限閾値以下である場合、車間距離制御装置34が車間距離を減少させる処理及び車間距離を変化させる制御に用いる制御ゲインを減少させる処理のうち少なくとも一方の処理を行う。
その結果、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが低いほど、車間距離制御装置34が車間距離を減少させる度合いを、通常走行時よりも増加させることが可能となる。
(25)車載機器として、車両Vの側面と通行区分線との最短距離に応じて車両Vの位置を車線内とする車線逸脱防止制御装置35を備えている。
その結果、運転者の状態を用いて予測した、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いに応じて、車線逸脱防止制御装置35が車両Vの位置を車線内とする制御の度合いを変化させることが可能となる。
(26)車線逸脱防止制御装置35が車両Vの位置を車線内とする制御を行うタイミングを早める処理及び制御の立ち上がりを早める処理のうち少なくとも一方の処理を行う。この処理は、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが上限閾値を超えている場合に行う。
その結果、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが高いほど、車線逸脱防止制御装置35が車両Vの位置を車線内とする制御の度合いを、通常走行時よりも増加させることが可能となる。
(27)車線逸脱防止制御装置35が車両Vの位置を車線内とする制御を行うタイミングを遅らせる処理及び制御の立ち上がりを遅らせる処理のうち少なくとも一方の処理を行う。この処理は、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが下限閾値以下である場合に行う。
その結果、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが低いほど、車線逸脱防止制御装置35が車両Vの位置を車線内とする制御の度合いを、通常走行時よりも減少させることが可能となる。
(28)車載機器として、予め設定した走行経路の経路案内を行うナビゲーション装置36を備えている。
その結果、運転者の状態を用いて予測した、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いに応じて、ナビゲーション装置36が経路案内を行うタイミング及び経路案内の音量のうち少なくとも一方を変化させることが可能となる。
(29)車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが上限閾値を超えている場合、ナビゲーション装置36が行う経路案内を行うタイミングを早める処理及び経路案内の音量を増加させる処理のうち少なくとも一方の処理を行う。
その結果、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが高いほど、ナビゲーション装置36が行う経路案内の情報を、運転者に対して、通常走行時よりも強めに伝達することが可能となる。
(30)車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが下限閾値以下である場合、ナビゲーション装置36が行う経路案内を行うタイミングを遅らせる処理及び経路案内の音量を減少させる処理のうち少なくとも一方の処理を行う。
その結果、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いが低いほど、ナビゲーション装置36が行う経路案内の情報を、運転者に対して、通常走行時よりも弱めに伝達することが可能となる。
(変形例)
(1)本実施形態の車載機器制御装置1では、ステップS30の処理において、ドライバ状態レベルとは無関係に蓄積した、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況の発生頻度の分布を用いたが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、車載機器制御装置1が行う処理が複数回行われた状態等、データ数が豊富である場合は、ドライバ状態レベル毎に、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況の発生頻度の分布を記録して、更に精度を向上させてもよい。
この場合、確率A1〜A4の算出において、該当するドライバ状態レベルに対し、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況の発生頻度のデータを用いてもよい。
(2)本実施形態の車載機器制御装置1では、ステップS32の処理において、先行車追従走行時のTTCの頻度分布を作成し、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する状況の発生頻度の分布を作成したが、これに限定するものではない。すなわち、ステップS32の処理において、走行時における車両Vが通行区分線に接近する頻度であるTLC(Time to Lane Crossing)の頻度分布を用いてもよい。これにより、車両Vの通行区分線への到達を抑制可能であるとともに、運転者の状態が運転不全状態となることを抑制可能となる。
ここで、上記の「TLC」は、以下の式(11)で算出される値であり、走行中の車両Vが通行区分線に到達するまでの到達見込み時間を示す。
(車両Vの側面と通行区分線との最短距離)÷(通行区分線に対する車両Vの横速度) … (11)
ここで、上式(11)中の、「車両Vの横速度」とは、通行区分線に対する車両Vの車幅方向への速度である。
このように、ステップS32の処理においてTLCの頻度分布を用いた場合、ステップS41の処理において、車線逸脱警報装置33が吹鳴したシーンを、反応時間計測シーンと同定する。この場合、車線逸脱警報装置33が吹鳴したシーンとは、車線逸脱警報装置33が生成した情報信号に応じて、インジケーター41とブザー42が警報を発生させたシーンである。
この場合、ステップS42では、予め設定した走行状態から乖離する車両Vの走行状態であるTLCを、車両Vの側面と通行区分線との最短距離が予め設定した距離以下となる場合に発生する車線逸脱警報に対する、運転者の反応行動に基づく値として用いる。これにより、車両Vの側面と通行区分線との最短距離に応じた車線逸脱警報に対する、運転者の反応の度合いに応じて、車載機器が作動するタイミングの、所望のタイミングからの変位量を減少させることが可能となる。
同様に、ステップS32の処理においてTLCの頻度分布を用いた場合、ステップS42では、反応時間計測シーンが発生してから、運転者が車線内に車両Vを戻す方向にステアリング操作を行うまでの反応時間を計測して、ドライバ反応時間の計測を行う。
すなわち、ステップS32の処理においてTLCの頻度分布を用いた場合、ステップS42では、運転者の反応行動を、車両Vの側面と通行区分線との最短距離に応じて車両Vの位置を車線内とするための操舵操作を運転者が行うタイミングに基づく値として用いる。これにより、車両Vの側面と通行区分線との最短距離に応じて車両Vの位置を車線内とするための操舵操作を運転者が行うタイミングに応じて、車両Vの走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いを予測することが可能となる。
同様に、ステップS32の処理においてTLCの頻度分布を用いた場合、ステップS52の処理において、運転者が導電ステアリング12を操作する反応時間(ステアリング反応時間)が2秒以上となる確率を、ドライバ反応時間の分布から算出する。
この場合、ステップS54では、TLCが2秒以下であるシーンの累積頻度を算出して、高乖離度合状況の発生頻度の算出を行う。
1 車載機器制御装置
10 センサ部
11 ドライバカメラ
12 導電ステアリング
13 脈波カフ
14 ステアリング舵角センサ
15 アクセルペダルストロークセンサ
16 ブレーキペダルストロークセンサ
17 ヨーレートセンサ
18 Gセンサ
19 導電性ペースト
20 処理部
21 メモリ
22 CPU
30 車載システム部
31 ドライバ状態警報装置
32 先行車接触警報装置
33 車線逸脱警報装置
34 車間距離制御装置
35 車線逸脱防止制御装置
36 ナビゲーション装置
40 出力部
41 インジケーター
42 ブザー
43 シートベルト巻き取り装置
44 シート加振装置
V 車両

Claims (33)

  1. 運転者の状態を取得する運転者状態取得手段と、
    前記運転者状態取得手段が取得した運転者の状態を用いて、前記運転者が運転する自車両の走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いを予測する乖離度合予測手段と、
    前記乖離度合予測手段が予測した前記乖離度合いに応じて、前記自車両が備える車載機器の動作内容を変化させる車載機器動作内容変化手段と、を備え
    前記乖離度合予測手段は、前記運転者の運転の態様に応じて、前記乖離度合いを限定することを特徴とする車載機器制御装置。
  2. 前記運転者状態取得手段は、前記運転者による運転パフォーマンスの達成見込み度合いに基づき、前記運転者の状態を取得することを特徴とする請求項1に記載した車載機器制御装置。
  3. 前記達成見込み度合いは、前記運転者の生理状態の計測に基づくことを特徴とする請求項2に記載した車載機器制御装置。
  4. 前記運転の態様は、前記予め設定した走行状態から乖離する前記自車両の走行状態に基づくことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載した車載機器制御装置。
  5. 前記予め設定した走行状態から乖離する前記自車両の走行状態は、前記自車両が障害物または先行車に到達するまでの到達見込み時間に基づくことを特徴とする請求項に記載した車載機器制御装置。
  6. 前記予め設定した走行状態から乖離する前記自車両の走行状態は、前記自車両が通行区分線に到達するまでの到達見込み時間に基づくことを特徴とする請求項に記載した車載機器制御装置。
  7. 前記予め設定した走行状態から乖離する前記自車両の走行状態は、前記運転者の状態に応じて分類した値であることを特徴とする請求項から請求項のうちいずれか1項に記載した車載機器制御装置。
  8. 前記運転の態様は、前記運転者の反応行動に基づくことを特徴とする請求項から請求項のうちいずれか1項に記載した車載機器制御装置。
  9. 前記運転の態様は、前記自車両と先行車との車間距離が予め設定した距離以内となる場合における前記運転者の反応行動に基づくことを特徴とする請求項から請求項のうちいずれか1項に記載した車載機器制御装置。
  10. 前記運転の態様は、前記自車両と先行車との車間距離が予め設定した距離以内となる場合に発生する先行車接近警報に対する前記運転者の反応行動に基づくことを特徴とする請求項から請求項のうちいずれか1項に記載した車載機器制御装置。
  11. 前記反応行動は、前記運転者が制動力増加要求を行うタイミングに基づくことを特徴とする請求項または請求項10に記載した車載機器制御装置。
  12. 前記運転の態様は、前記自車両の側面と通行区分線との最短距離が予め設定した距離以下となる場合に発生する車線逸脱警報に対する前記運転者の反応行動に基づくことを特徴とする請求項から請求項のうちいずれか1項に記載した車載機器制御装置。
  13. 前記反応行動は、前記自車両の側面と通行区分線との最短距離に応じて自車両の位置を車線内とするための操舵操作を前記運転者が行うタイミングに基づくことを特徴とする請求項12に記載した車載機器制御装置。
  14. 前記反応行動として、前記運転者の状態に応じて分類した値を用いることを特徴とする請求項から請求項13のうちいずれか1項に記載した車載機器制御装置。
  15. 前記車載機器は、前記運転者の覚醒度に応じて警報を発生するドライバ状態警報装置であることを特徴とする請求項1から請求項14のうちいずれか1項に記載した車載機器制御装置。
  16. 前記車載機器動作内容変化手段は、前記乖離度合予測手段が予測した前記乖離度合いが予め設定した上限閾値を超えている場合、前記ドライバ状態警報装置が前記警報を発生するタイミングを早める処理及びドライバ状態警報装置が発生する警報の音量を増加させる処理のうち少なくとも一方の処理を行うことを特徴とする請求項15に記載した車載機器制御装置。
  17. 前記車載機器動作内容変化手段は、前記乖離度合予測手段が予測した前記乖離度合いが予め設定した下限閾値以下である場合、前記ドライバ状態警報装置が前記警報を発生するタイミングを遅らせる処理及びドライバ状態警報装置が発生する警報の音量を減少させる処理のうち少なくとも一方の処理を行うことを特徴とする請求項15または請求項16に記載した車載機器制御装置。
  18. 前記車載機器は、前記自車両と先行車との車間距離に応じて警報を発生する先行車接触警報装置であることを特徴とする請求項1から請求項17のうちいずれか1項に記載した車載機器制御装置。
  19. 前記車載機器動作内容変化手段は、前記乖離度合予測手段が予測した前記乖離度合いが予め設定した上限閾値を超えている場合、前記先行車接触警報装置が前記警報を発生するタイミングを早める処理及び先行車接触警報装置が発生する警報の音量を増加させる処理のうち少なくとも一方の処理を行うことを特徴とする請求項18に記載した車載機器制御装置。
  20. 前記車載機器動作内容変化手段は、前記乖離度合予測手段が予測した前記乖離度合いが予め設定した下限閾値以下である場合、前記先行車接触警報装置が前記警報を発生するタイミングを遅らせる処理及び先行車接触警報装置が発生する警報の音量を減少させる処理のうち少なくとも一方の処理を行うことを特徴とする請求項18または請求項19に記載した車載機器制御装置。
  21. 前記車載機器は、前記自車両の側面と通行区分線との最短距離に応じて警報を発生する車線逸脱警報装置であることを特徴とする請求項1から請求項20のうちいずれか1項に記載した車載機器制御装置。
  22. 前記車載機器動作内容変化手段は、前記乖離度合予測手段が予測した前記乖離度合いが予め設定した上限閾値を超えている場合、前記車線逸脱警報装置が前記警報を発生するタイミングを早める処理及び車線逸脱警報装置が発生する警報の音量を増加させる処理のうち少なくとも一方の処理を行うことを特徴とする請求項21に記載した車載機器制御装置。
  23. 前記車載機器動作内容変化手段は、前記乖離度合予測手段が予測した前記乖離度合いが予め設定した下限閾値以下である場合、前記車線逸脱警報装置が前記警報を発生するタイミングを遅らせる処理及び車線逸脱警報装置が発生する警報の音量を減少させる処理のうち少なくとも一方の処理を行うことを特徴とする請求項21または請求項22に記載した車載機器制御装置。
  24. 前記車載機器は、前記自車両と先行車との車間距離及び自車両の前記先行車に対する相対速度に応じて前記車間距離を変化させる車間距離制御装置であることを特徴とする請求項1から請求項23のうちいずれか1項に記載した車載機器制御装置。
  25. 前記車載機器動作内容変化手段は、前記乖離度合予測手段が予測した前記乖離度合いが予め設定した上限閾値を超えている場合、前記車間距離制御装置が前記車間距離を増加させる処理及び車間距離を変化させる制御に用いる制御ゲインを増加させる処理のうち少なくとも一方の処理を行うことを特徴とする請求項24に記載した車載機器制御装置。
  26. 前記車載機器動作内容変化手段は、前記乖離度合予測手段が予測した前記乖離度合いが予め設定した下限閾値以下である場合、前記車間距離制御装置が前記車間距離を減少させる処理及び車間距離を変化させる制御に用いる制御ゲインを減少させる処理のうち少なくとも一方の処理を行うことを特徴とする請求項24または請求項25に記載した車載機器制御装置。
  27. 前記車載機器は、前記自車両の側面と通行区分線との最短距離に応じて自車両の位置を車線内とする車線逸脱防止制御装置であることを特徴とする請求項1から請求項26のうちいずれか1項に記載した車載機器制御装置。
  28. 前記車載機器動作内容変化手段は、前記乖離度合予測手段が予測した前記乖離度合いが予め設定した上限閾値を超えている場合、前記車線逸脱防止制御装置が前記自車両の位置を前記車線内とする制御を行うタイミングを早める処理及び前記制御の立ち上がりを早める処理のうち少なくとも一方の処理を行うことを特徴とする請求項27に記載した車載機器制御装置。
  29. 前記車載機器動作内容変化手段は、前記乖離度合予測手段が予測した前記乖離度合いが予め設定した下限閾値以下である場合、前記車線逸脱防止制御装置が前記自車両の位置を前記車線内とする制御を行うタイミングを遅らせる処理及び前記制御の立ち上がりを遅らせる処理のうち少なくとも一方の処理を行うことを特徴とする請求項27または請求項28に記載した車載機器制御装置。
  30. 前記車載機器は、予め設定した走行経路の経路案内を行うナビゲーション装置であることを特徴とする請求項1から請求項29のうちいずれか1項に記載した車載機器制御装置。
  31. 前記車載機器動作内容変化手段は、前記乖離度合予測手段が予測した前記乖離度合いが予め設定した上限閾値を超えている場合、前記ナビゲーション装置が行う前記経路案内を行うタイミングを早める処理及び経路案内の音量を増加させる処理のうち少なくとも一方の処理を行うことを特徴とする請求項30に記載した車載機器制御装置。
  32. 前記車載機器動作内容変化手段は、前記乖離度合予測手段が予測した前記乖離度合いが予め設定した下限閾値以下である場合、前記ナビゲーション装置が行う前記経路案内を行うタイミングを遅らせる処理及び前記経路案内の音量を減少させる処理のうち少なくとも一方の処理を行うことを特徴とする請求項30または請求項31に記載した車載機器制御装置。
  33. 運転者の状態を取得する運転者状態取得手段と、
    前記運転者状態取得手段が取得した運転者の状態を用いて、予め設定した時間が経過した後の、前記運転者が運転する自車両の走行状態が予め設定した走行状態から乖離する乖離度合いを予測する乖離度合予測手段と、
    前記乖離度合予測手段が予測した前記乖離度合いに応じて、前記自車両が備える車載機器の動作内容を変化させるタイミング、及び前記車載機器が発生する音量のうち少なくとも一方を決定する車載機器動作内容変化手段と、を備え、
    前記車両機器の動作内容を変化させるタイミングを決定する前記車載機器動作内容変化手段は、前記予測した前記乖離度合いが予め設定した下限閾値以下の場合は前記車両機器の動作内容を変化させるタイミングを遅らせ、前記予測した前記乖離度合いが予め設定した上限閾値を超えている場合は前記車両機器の動作内容を変化させるタイミングを早め、前記予測した前記乖離度合いが前記下限閾値を超え且つ前記上限閾値以下の範囲内の場合は前記車両機器の動作内容を変化させるタイミングを保持し、
    前記車載機器が発生する音量を決定する前記車載機器動作内容変化手段は、前記予測した前記乖離度合いが前記下限閾値以下の場合は前記車載機器が発生する音量を減少させ、前記予測した前記乖離度合いが前記上限閾値を超えている場合は前記車載機器が発生する音量を増加させ、前記予測した前記乖離度合いが前記下限閾値を超え且つ前記上限閾値以下の範囲内の場合は前記車載機器が発生する音量を保持することを特徴とする車載機器制御装置。
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