JP3182961B2 - ボンド磁石用組成物及びその製造方法 - Google Patents

ボンド磁石用組成物及びその製造方法

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JP3182961B2 JP03727293A JP3727293A JP3182961B2 JP 3182961 B2 JP3182961 B2 JP 3182961B2 JP 03727293 A JP03727293 A JP 03727293A JP 3727293 A JP3727293 A JP 3727293A JP 3182961 B2 JP3182961 B2 JP 3182961B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形加工性に優れたボ
ンド磁石用組成物及び該組成物から得られる磁気特性に
優れたボンド磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】希土類永久磁石はその優れた磁気特性か
ら、一般家庭電気製品、通信・音響機器、医療機器、一
般産業用機器に至る幅広い分野で利用されつつある。こ
の中でもボンドタイプの磁石は、磁性粉末に樹脂バイン
ダーを配合してプレス成形するものであるため、焼結タ
イプの磁石に比べて、(1)寸法精度が高く複雑な形状に
成形することができる、(2)品質、性能の均一性が高
い、(3)歩留まりが良く、機械加工性が良好である、等
の利点を有している。しかし、反面、樹脂バインダーを
使用するため、磁石の磁気特性が損なわれるという欠点
がある。
【0003】最近になって、磁石としての磁気特性の向
上と機械特性の向上という相反するような要求を満足す
るものとして、樹脂バインダーとして常温で液状のエポ
キシ樹脂を使用することにより得られるボンド磁石が提
案されている。即ち、かかるエポキシ樹脂の使用によ
り、該樹脂の比率を低く抑えなくとも磁石の磁気特性の
向上を図ることが可能となり、強度等の機械的特性も良
好なボンド磁石が得られるというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、常温で
液状のエポキシ樹脂のみをバインダーに使用すると、プ
レス成形に供される組成物の粉体流動性が低下してプレ
ス成形が困難になり、量産性が大きく損なわれるという
新たな問題が生じている。
【0005】従って本発明の目的は、磁気特性を損なわ
ずに粉体流動性が改善されたボンド磁石用組成物及びそ
の製造方法を提供することにある。本発明の他の目的
は、上記組成物から得られるボンド磁石を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、磁性合
金粉末、70重量%ブチルカルビトール溶液におけるガ
ードナー法による動粘度(25℃)が1×10 −3
/s以下である熱硬化性樹脂、及び、アミド基(−CO
NH−、または、−CONH )を含む、飽和脂肪族炭
化水素、脂環式炭化水素、芳香族系炭化水素のいずれか
1種または2種以上より構成されているアミド基化合物
粉末を含有するボンド磁石用組成物において、アミド基
化合物粉末は、磁性合金粉末面に形成された熱硬化性樹
脂皮膜の表面にまぶされた状態で存在している、ことを
特徴とするボンド磁石用組成物が提供される。また、本
発明によれば、上記発明において、熱硬化性樹脂の添加
量は、磁性合金粉末100重量部当り0.5〜5重量部
であり、更に、アミド基化合物粉末の添加量は、磁性合
金粉末100重量部当り0.01〜5重量部である、こ
とを特徴とするボンド磁石用組成物が提供される。
【0007】また本発明によれば、磁性合金粉末と、
0重量%ブチルカルビトール溶液におけるガードナー法
による動粘度(25℃)が1×10 −3 /s以下で
ある熱硬化性樹脂とを混合した後に、アミド基化合物粉
を混合することを特徴とするボンド磁石用組成物の製
造方法が提供される。
【0008】また本発明によれば更に、前記発明のボン
ド磁石用組成物を、加圧成形、加熱硬化してなるボンド
磁石が提供される。
【0009】
【作用】
A.磁性粉末 本発明において磁性粉末としては、ボンド磁石に通常使
用されている磁性合金粉末を使用することができるが、
より磁気特性の優れたボンド磁石を得るためには、その
中でも特に異方性磁場(HA)が50 kOe以上の磁性
粉末、例えば、Sm-Co5系、Sm2(Co,Fe,Z
r,V)17系などの希土類コバルト系磁性粉末、Nd-
Fe-Co-B系、Nd-Dy-Fe-B系、Nd-Fe-B
系等の希土類-鉄-硼素系磁性粉末、Sm-Fe-N系、N
d-Fe-Ti-N系、Nd-Fe-V-N系の窒化物系磁性
粉末等を使用することが望ましい。また本発明におい
て、上記磁性粉末の粒径は、通常JIS篩い#35全通
以下であることが望ましい。
【0010】また上記で例示した磁性粉末のうち希土類
−鉄−硼素系磁性粉末においては、液体急冷法により得
られたものを使用することが特に好適である。この液体
急冷法は、所要組成の合金を高周波誘導加熱等の方法に
よって溶解し、得られた溶湯を、高速回転する銅または
アルミ製のロールに吹き付けて急冷し、厚さ数十μmの
リボンとする。このリボンに適当な熱処理を施して、例
えば平均結晶粒径を3000A以下とした後に、スタン
プミル、ボールミル等を用いて乾式或いは湿式粉砕を行
うことにより目的とする磁性粉末を得るものである。
【0011】B.アミド基化合物粉末 本発明においては、上記磁性粉末と組み合わせてアミド
基化合物粉末を使用することが極めて重要である。即
ち、上記磁性粉末を後述するバインダーと混合した後こ
れにアミド基化合物粉末を混合すると、アミド基化合物
粉末が磁性粉末面に形成されたバインダー皮膜の表面に
まぶされた状態で存在し(これは電子顕微鏡により確認
できる)、その結果として、磁石用組成物の粉体流動性
が向上するものと思われる。
【0012】かかるアミド基化合物粉末としては、例え
ば、飽和脂肪酸モノアマイド、不飽和脂肪酸モノアマイ
ド、置換アマイド類、メチロ−ルアマイド類、飽和脂肪
酸ビスアマイド、不飽和脂肪酸ビスアマイド、芳香族系
ビスアマイドなどが挙げられ、さらに詳しく例示する
と、飽和脂肪酸モノアマイドとしては、ラウリン酸アマ
イド、パルミチン酸アマイド、ステアリン酸アマイド、
ベヘン酸アマイド、ヒドロキシステアリン酸アマイド
等、不飽和脂肪酸モノアマイドとしては、オレイン酸ア
マイド、エルカ酸アマイド、リシノ−ル酸アマイド等、
置換アマイド類としては、N−ステアリルステアリン酸
アマイド、N−オレイルオレイン酸アマイド、N−ステ
アリルオレイン酸アマイド、N−オレイルステアリン酸
アマイド、N−ステアリルエルカ酸アマイド、N−オレ
イルパルミチン酸アマイド等、メチロ−ルアマイド類と
しては、メチロ−ルステアリン酸アマイド、メチロ−ル
ベヘン酸アマイド等、飽和脂肪酸ビスアマイドとして
は、メチレンビスステアリン酸アマイド、メチレンビス
ステアリン酸アマイド、エチレンビスカプリン酸アマイ
ド、エチレンビスラウリン酸アマイド、エチレンビスス
テアリン酸アマイド、エチレンビスイソステアリン酸ア
マイド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アマイ
ド、エチレンビスベヘン酸アマイド、ヘキサメチレンビ
スステアリン酸アマイド、ヘキサメチレンビスベヘン酸
アマイド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸
アマイド、N、N´−ジステアリルアジピン酸アマイ
ド、N、N´−ジステアリルセバシン酸アマイド等、不
飽和脂肪酸ビスアマイドとしては、エチレンビスオレイ
ン酸アマイド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アマイ
ド、N、N´−ジオレイルアジピンアマイド、N、N´
−ジオレイルセバシンアマイド等、芳香族系ビスアマイ
ドとしては、m−キシレンビスステアリン酸アマイド、
N、N´−ジステアリルイソフタル酸アマイド等のそれ
ぞれの粉末が挙げられ、これらを一種または二種以上の
組み合わせで使用することができる。
【0013】またアミド基化合物粉末の使用量は、前記
磁性粉末100重量部当たり0.01〜5重量部、特に
0.1〜2重量部の範囲に設定される。0.01重量部
より少ない場合には、良好な粉体流動性を得ることがで
きず、また5重量部よりも多量に使用すると、磁気特性
の低下を招く。
【0014】C.バインダー バインダーとしては熱硬化性樹脂の少なくとも1種が使
用されるが、本発明においてこのバインダーは、70重
量%ブチルカルビトール溶液におけるガードナー法によ
る動粘度(25℃)が1×10-32/s以下であるこ
とが必要である。最終的にこの動粘度を満たすものであ
れば、単独樹脂、液状物同士の混合樹脂、液状物と固形
物との混合樹脂等が使用できる。バインダーの上記動粘
度が1×10-32/sよりも高くなると、ボンド磁石
用組成物の粉体流動性は向上するものの、磁性粉の摩擦
抵抗が著しく増し、後述するプレス成形により得られる
成形体中に空隙が生じやすくなる。従ってボンド磁石の
密度を向上させることができず、この結果として得られ
るボンド磁石の磁気特性は不満足なものとなってしま
う。
【0015】本発明において、バインダーを構成する熱
硬化性樹脂としては、種々のものを使用することがで
き、例えばグリシジルエーテル型、グリシジルエステル
型、グリシジルアミン型、線状脂肪族エポキサイド型、
脂肪族エポキサイド型等の各種エポキシ樹脂、アミノビ
スマレイミド、ビスマレイミドトリアジン、イミドエー
テル、フェニル化イミドチオフェン、シリコーン変形イ
ミド、含フッ素イミド等の各種イミド樹脂、フェノール
樹脂、アミノ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂等を例示することができる。これらは、
前述した動粘度が満足される限りにおいて、2種以上を
組み合わせて使用することもできる。
【0016】上述したバインダーは、前記磁性粉末10
0重量部当たり0.5〜5重量部、特に、1〜3重量部
の量で使用されることが好適である。5重量部よりも多
量に使用するとボンド磁石の磁気特性が損なわれ、また
0.5重量部よりも少量であるとボンド磁石の機械的強
度が損なわれる。
【0017】D.その他の成分 本発明のボンド磁石用組成物においては、上記の必須成
分以外にも、必要に応じてそれ自体公知の添加剤、例え
ばSi系、Ti系またはAl系の化学結合型表面処理剤
(カップリング剤)、樹脂硬化剤、硬化促進剤(硬化触
媒)等を使用することができる。例えば上記化学結合型
表面処理剤の代表的なものとしては、ビニルトリエトキ
シシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-
(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシ
シラン、N-(β-アミノエチル)-γ- アミノプロピル
メチルジメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イ
ソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チ
タネート、イソプロピルトリ(N-アミノエチル-アミノ
エチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシ
ルホスファイト)チタネート、イソプロピルトリオクタ
ノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステ
アロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼン
スルフォニルチタネート、アセトアルコキシアルミニウ
ムジイソプロピレート等を例示することができる。これ
らを、乾式法、湿式法、インテグラルブレンド法等によ
って混合することにより、得られるボンド磁石中の磁性
粉末相互の密着性を向上させることができる。
【0018】樹脂硬化剤、架橋剤、反応開始剤、反応促
進剤としては、例えば単一ポリアミン型硬化剤、変性ポ
リアミン型硬化剤、酸無水型硬化剤、ポリフェノール型
硬化剤、ポリメルカプタン型硬化剤、アニオン重合型硬
化剤、カチオン重合型硬化剤、スチレン及びその誘導
体、ジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌレー
ト、各種有機過酸化物、第三級アミン酸、イミダゾール
類、有機金属塩類、塩化物類等を例示することができ
る。これらの樹脂硬化剤、架橋剤、反応開始剤、反応促
進剤は、バインダーとして用いる熱硬化性樹脂の種類に
応じて、適宜、1種または2種以上を組み合わせて使用
される。
【0019】E.ボンド磁石用組成物 本発明のボンド磁石用組成物は、上述した磁性合金粉末
とバインダーとを混合し、この後にアミド基化合物粉末
を混合することによって得られる。この場合、各種表面
処理剤、樹脂硬化剤、硬化促進剤等の任意成分は、バイ
ンダーとともに混合し、最終的にアミド基化合物粉末の
混合を行うようにすることが好適である。これによっ
て、アミド基化合物粉末が磁性合金粉末を被覆するバイ
ンダー表面にまぶされた状態となり、良好な粉体流動性
が確保される。
【0020】各成分の混合方法は、特に限定されず、例
えばリボンブレンダー、タンブラー、ナウターミキサ
ー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の混合機
を用いて行うことができ、また例えば湿式法、乾式法の
いずれを用いてもボンド磁石用組成物を調整することが
できる。湿式法は、バインダーとなる熱硬化性樹脂等の
有機成分をメチルエチルケトン等の適当な有機溶剤に溶
解し、これを磁性粉末と混合して有機溶剤を乾燥除去
た後にアミド基化合物粉末を混合して組成物を得る方法
である。また乾式法は、前述した混合機等を用いてアミ
ド基化合物粉末以外の成分を一括混合した後にアミド基
化合物粉末を混合することにより組成物を調整する方法
である。
【0021】かくして得られるボンド磁石用組成物は、
特定の動粘度を有する熱硬化性樹脂バインダーを使用
し、しかもバインダー表面にアミド基化合物粉末がまぶ
されていることから、粘着性がなく、流動性が極めて高
いパウダー状の組成物となる。
【0022】F.ボンド磁石 上記のボンド磁石用組成物は、各種の圧縮成形装置を用
いてプレス成形した後に加熱処理を行ってバインダーを
硬化せしめ、次いで必要により磁場中で着磁することに
より、目的とするボンド磁石を得ることができる。プレ
ス成形は通常、4〜8t/cm2の圧力下で行なわれ、
加熱処理は、用いるバインダーの種類や硬化剤、架橋
剤、硬化促進剤、重合開始剤のによっても異なるが、一
般に200℃以下の温度で、0.5〜24時間行われ
る。また磁場中での着磁は、例えばプレス成形と同時に
行うこともできる。かくして得られるボンド磁石は、高
密度で高磁気特性を有しており、しかも強度等の機械的
特性にも優れたものである。
【0023】
【実施例】以下の例において、ボンド磁石用組成物及び
ボンド磁石の材料として次のものを使用した。
【0024】I 磁性粉末 磁性粉末1:Nd-Fe-B系磁石粉末(商品名:MQP
−B、米国ゼネラルモーターズ社製) 異方性磁場:70.4kOe 磁性粉末2:Sm-Co5系磁性粉末(商品名:RCo5
合金、住友金属鉱山株式会社製) 異方性磁場:246kOe、平均粒径10μm
【0025】II 熱硬化性樹脂 i) ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:アラ
ルダイトGY260、日本チバガイギー株式会社製) ii) ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:アラ
ルダイトGY280、日本チバガイギー株式会社製) iii) クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品
名:アラルダイトECN1273、日本チバガイギー株式会
社製) iv) ビスマレイミド・トリアジン樹脂(商品名:BT
−3109、三菱瓦斯化学株式会社製)
【0026】III アミド基化合物 a) ステアリン酸アマイド(商品名:アマイドAP−
1、日本化成株式会社製) b) エチレンビスステアリン酸アマイド(商品名:ス
リパックスE、日本化成株式会社製)
【0027】IV 硬化剤 4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(商品名:スミ
キュア−S、住友化学工業株式会社製)
【0028】実施例1〜12、比較例1〜5 表1〜表3に示す配合処方に従って、熱硬化性樹脂及び
硬化剤をメチルエチルケトンで10倍希釈した溶液を磁
性粉末に添加し、混合撹拌した。次いで、30℃におい
て、10-1 Torrの減圧下でメチルエチルケトンを
完全に揮散させ、さらに表1〜表3に示す配合処方に従
ってアミド基化合物粉末を加え、再度混合撹拌を行な
い、所望のボンド磁石用組成物を得た。
【0029】各例の組成物において、それぞれ使用した
熱硬化性樹脂のみについて、70重量%ブチルカルビト
ール溶液におけるガードナー法による動粘度を25℃で
測定し、測定値が1×10-32/s以下のものを○、
1×10-32/sよりも高いものを×として、表1〜
表3に示した。なお、各実施例及び比較例3〜5におい
て得られた組成物は、さらさらした流動性に富んだもの
であったが、比較例1、2の組成物は、凝集し易い粘着
性を示した。
【0030】各組成物の粉体流動性を測定し、その結果
を表1〜表3に示した。粉体流動性の測定には、組成物
を金型(外径20mm、内径18mm、深さ35mm)
に給粉して擦り切った後、金型内の粉末量を評量し、そ
の量が3g以上を○、2g以上3g未満を△、2g未満
を×と判定した。
【0031】上記で得られた各組成物をプレス金型中に
供給し、成形面圧5.7t/cm2でプレス成形し、縦
80mm、横10mm、厚さ4mmの板状試料を得た。
磁性粉末2を用いた組成物においては、磁場中で成形を
行った。次いで、この板状試料を大気中、180℃×2
時間、熱処理を行い、試料中のバインダーの硬化を行い
ボンド磁石を得た。得られたボンド磁石の磁気特性を、
チオフィー型自記磁束計を用いて常温で測定し、測定結
果を表1〜表3に示す。なお、ボンド磁石の磁気特性
は、最大磁気エネルギー積が11MGOe以上あること
が必要である。
【0032】また同様に、上記で得られた各組成物をプ
レス金型中に供給し、成型面圧5.0t/cm2でプレ
ス成型し、外径34mm、内径32mm、高さ8mmの
リング状試料を得た。磁性粉末2を用いた組成物のみ
は、磁場中で成型した。次に、このリング状試料を、大
気中、180℃×2時間熱処理し、試料中のバインダー
の硬化を行い、ボンド磁石を得た。得られたボンド磁石
のリング破壊強度を、島津製作所(株)製オートグラフ
を用いて、ヘッドスピード1mm/分、常温下での条件
で圧環し、最大破壊強度を測定した。結果を表1〜3に
示す。ボンド磁石の最大リング破壊強度は、3kgf以
上であることが必要である。なお、上記表中、配合処方
における数値は、重量部である。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】上記結果より、本発明のボンド磁石用組成
物は、粉体流動性に優れ、また、このボンド磁石用組成
物を用いたボンド磁石は、磁気特性、破壊強度ともに優
れていることがわかる。
【0037】
【発明の効果】本発明のボンド磁石用組成物は、得られ
る磁石の磁気特性が優れているばかりでなく、粉体流動
特性も極めて良好であり、成形性に優れ、生産性が高い
という利点を有しており、量産に極めて適している。こ
の組成物から得られるボンド磁石は、一般家電製品、通
信・音響機器、医療機器、一般産業機器にわたる広い分
野で利用範囲の拡大が期待される。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性合金粉末、70重量%ブチルカルビ
    トール溶液におけるガードナー法による動粘度(25
    ℃)が1×10 −3 /s以下である熱硬化性樹脂、
    及び、アミド基(−CONH−、または、−CON
    )を含む、飽和脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、
    芳香族系炭化水素のいずれか1種または2種以上より構
    成されているアミド基化合物粉末を含有するボンド磁石
    用組成物において、アミド基化合物粉末は、磁性合金粉
    末面に形成された熱硬化性樹脂皮膜の表面にまぶされた
    状態で存在している、ことを特徴とするボンド磁石用組
    成物。
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂の添加量は、磁性合金粉末
    100重量部当り0.5〜5重量部であり、更に、アミ
    ド基化合物粉末の添加量は、磁性合金粉末100重量部
    当り0.01〜5重量部である、ことを特徴とする請求
    項1に記載のボンド磁石用組成物。
  3. 【請求項3】 磁性合金粉末と、70重量%ブチルカル
    ビトール溶液におけるガードナー法による動粘度(25
    ℃)が1×10 −3 /s以下である熱硬化性樹脂
    を混合した後に、アミド基化合物粉末を混合することを
    特徴とするボンド磁石用組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の ボンド磁石用
    組成物を、加圧成形、加熱硬化してなるボンド磁石。
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JPH06231919A (ja) 1994-08-19

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