JP3180352B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JP3180352B2
JP3180352B2 JP568791A JP568791A JP3180352B2 JP 3180352 B2 JP3180352 B2 JP 3180352B2 JP 568791 A JP568791 A JP 568791A JP 568791 A JP568791 A JP 568791A JP 3180352 B2 JP3180352 B2 JP 3180352B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LC共振電圧により放
電灯を始動する放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の放電灯点灯装置としては、たとえ
ば、図11に示すようなものがある。図11において、
1は直流電源装置、2は直流電源装置1の出力電圧を所
定の周波数の交流電圧に変換するインバータ回路、3は
チョークコイル、4はコンデンサ、5は放電灯である。
図11において、チョークコイル3とコンデンサ4は直
列共振回路を構成している。
【0003】上記のようなLC共振回路の周波数に対す
る共振電圧特性は、図8に示すようになる。すなわち、
共振電圧は共振周波数において最も高くなる。
【0004】上記の装置において、放電灯5の点灯開始
時にインバータ回路2から上記LC直列共振回路の共振
周波数の電力が供給されると、放電灯5を点灯開始する
のに十分な共振電圧が発生し、放電灯5が点灯する。放
電灯5が点灯した後は、チョークコイル3は安定器とし
て動作する。
【0005】上記のごとき放電灯点灯装置においては、
共振周波数はチョークコイル3やコンデンサ4の部品ば
らつきや経時変化、温度による変化などで変動するた
め、所定の共振電圧が得られず、放電灯を確実に点灯で
きないという問題がある。このような問題に対して、特
開平2−215091号公報で知られているように、イ
ンバータ回路2の発生する交流電力の周波数を上記共振
周波数を含む所定範囲で掃引することで、確実に放電灯
を点灯できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような共振周波数を含む所定範囲で掃引する従来の放電
灯点灯装置においては、負荷の状態が共振周波数を境に
高い周波数では誘導性に、低い周波数では容量性にな
る。通常、図12(a)に示すように誘導性の負荷をス
イッチする場合には、スイッチをオフした時に誘導性負
荷に逆起電力が発生するので、スイッチ素子31を保護
するためにダイオード32をスイッチ素子に逆並列に接
続する。また、容量性負荷をスイッチする場合には、誘
導性負荷のようにスイッチ素子31と逆並列にダイオー
ド32が接続されていると、スイッチをオフした瞬間に
ダイオード32に順方向電流が流れているため、オフし
た直後からダイオードの逆回復時間の間電流が流れ続
け、スイッチのオフ時に時間遅れが生じ、スイッチの切
れが悪くなり、この場合には図12(b)のように逆並
列ダイオード32は接続しない。しかるに、従来の共振
周波数を含む所定の周波数範囲で掃引する方法では、イ
ンバータ回路におけるスイッチの使用方法を誘導性負荷
の状態に合わせて使うと、容量性負荷の場合には回路効
率が極端に悪くなるし、また容量性負荷の状態に合わせ
て使うと、スイッチ素子の信頼性確保が困難になるとい
う第一の問題が生じる。また、負荷状態に合わせて、ダ
イオードをつないだりはずしたりする様な回路は困難を
極め、複雑な構成となる。
【0007】また、上記のような従来の放電灯点灯装置
においては、チョークコイル3やコンデンサ4の劣化に
より、当初の共振電圧が発生しない場合や、放電灯の寿
命末期で点灯開始に必要な電圧が高くなるなどの場合を
想定して、通常、放電灯が初期において点灯開始する電
圧に対して、共振電圧が充分に高くなるように設定す
る。例えば、8kVの電圧で放電灯がブレークダウンする
場合には、共振電圧を12kV以上発生できるようにす
る。しかし、このようにLCの共振電圧を過剰に発生で
きるようにすると、例えば12kVで充分にもかかわらず
15kVの電圧が発生する場合を生じる。しかるに、放電
灯点灯装置と放電灯の接続に際し、必要以上の電気絶縁
を確保する必要が生じ、技術的に困難をきたし、実現で
きたとしてもコスト高になるという第二の問題が生じ
る。
【0008】さらに、共振電圧が過剰に発生する場合、
あるいは必要充分な共振電圧を連続的に発生し続ける場
合には、直流電源装置1から供給する電力が過剰にな
り、安定に電力を供給できるようにするために、前記直
流電源装置1に必要以上の電力容量を持たせることとな
り、サイズが大きく重くなり、コスト高にもなるという
第三の問題が生じる。
【0009】さらに、放電灯が寿命により始動しない場
合には、かかる共振電圧の発生を繰り返し続けると、放
電灯点灯装置の発熱による劣化や装置の破損、放電灯接
続部の電気絶縁劣化による感電の危険性などが生じると
いう第四の問題が生じる。
【0010】また、共振周波数のばらつきや変動に対し
て、充分に広い範囲で周波数掃引を行う場合に、共振周
波数が周波数掃引範囲の終わりにある場合には、瞬時に
放電灯を始動させたい要求に対して、周波数掃引時間分
の始動遅れが生じ、第五の問題となる。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の第一の問題を解決
するために、本発明の放電灯点灯装置は、インバータ手
段により付勢されるチョークコイルとコンデンサの直
列回路からなる共振回路と、前記チョークコイルと前記
コンデンサの接続点に接続された放電灯からなる放電
灯点灯装置において、前記共振回路で発生する共振電圧
前記放電灯に印加する際、前記放電灯の点灯開始時に
前記インバータ手段の出力周波数が前記チョークコイル
前記コンデンサの共振周波数よりも高い周波数領域
の所定範囲内で高い周波数から周波数掃引する手段と、
周波数掃引中に前記放電灯がブレークダウンしたことを
検出する手段と、ブレークダウンしたときの周波数に、
ブレークダウンした電圧に応じた所定の周波数幅を加え
るかまたは差し引いた周波数まで周波数を掃引し停止す
る手段とを備えたものである。
【0012】また、放電灯点灯装置は、インバータ手段
により付勢されるチョークコイルとコンデンサとの直列
回路からなる共振回路と、前記チョークコイルと前記コ
ンデンサとの接続点に接続された放電灯からなる放電灯
点灯装置において、前記共振回路で発生する共振電圧を
前記放電灯に印加する際、前記放電灯の点灯開始時に
インバータ手段の出力周波数が前記チョークコイルと
前記コンデンサの共振周波数よりも低い周波数領域の
所定範囲内で低い周波数から周波数掃引する手段と、周
波数掃引中に前記放電灯がブレークダウンしたことを検
出する手段と、ブレークダウンしたときの周波数に、ブ
レークダウンした電圧に応じた所定の周波数幅を加える
かまたは差し引いた周波数まで周波数を掃引し停止する
手段とを備えたものである。
【0013】また、放電灯点灯装置は、周波数掃引中に
共振周波数に到達したことを検出する手段を備え、共振
周波数に到達したときに周波数掃引を停止するかまたは
所定の周波数だけ戻して停止する手段を備えたものであ
る。
【0014】
【0015】上記の第二の問題を解決するために、本発
明の放電灯点灯装置は、チョークコイルとコンデンサに
よって発生する共振電圧を検出する手段を備え、周波数
掃引よって前記共振電圧が所定の電圧となった時に周波
数掃引を停止する手段を備えたものである。
【0016】また、放電灯点灯装置は、共振回路に流れ
る電流を検出する手段とこれを所定の電流値と比較する
手段と共振回路電流値が所定の電流値になった場合に周
波数掃引を停止する手段とを備えたものである。
【0017】上記の第三および第四の問題を解決するた
めに、本発明の放電灯点灯装置は、所定の周波数範囲内
の周波数掃引を所定の回数または所定の時間内、周波数
掃引を繰り返す手段を備えたものである。
【0018】また、放電灯点灯装置は、周波数掃引の繰
り返しの間に所定の休止期間を設ける手段を備えたもの
である。
【0019】上記の第五の問題を解決するために、放電
灯点灯装置は、周波数掃引を停止したときの周波数を記
憶保持する手段を備えたものである。
【0020】また、放電灯点灯装置は、記憶保持した周
波数と共振電圧が所定の電圧以下となる周波数を各々所
定の時間交互に繰り返す手段を備え、所定の共振電圧を
断続的に発生するようにしたものである。
【0021】さらに、放電灯点灯装置は、周波数の発生
繰り返しを所定の回数または所定の時間で停止する手段
を備えたものである。
【0022】さらに、放電灯点灯装置は、検出した共振
電圧または共振電流の大きさに応じて周波数掃引速度を
変える手段を備え、共振電圧または共振電流の大きさが
小さいほど掃引速度を速くする手段を備えたものであ
る。
【0023】
【作用】上記構成により、所定の共振電圧が発生しない
場合や、放電灯がブレークダウンした場合も含めて、イ
ンバータ手段がチョークコイルとコンデンサとによる共
振周波数よりも高い周波数か、または低い周波数のいず
れか一方の領域で動作することでインバータ手段の動作
効率、スイッチ素子の信頼性を上げることが可能とな
る。
【0024】また、共振電圧を検出し一定電圧で周波数
掃引を停止するか、または共振電流を検出し一定電流で
周波数掃引を停止することで、発生する共振電圧を制限
することで、放電灯と放電灯点灯装置の接続の電気絶縁
設計が容易になる。
【0025】また、共振電圧の発生時間または発生回数
を規制することと、共振電圧の発生する間に休止期間を
設けることにより、直流電源装置が供給すべき電力を低
減することができ、放電灯点灯装置の小形,軽量,低コ
スト化が可能となる。
【0026】また、発生する共振電圧が低いほど、周波
数掃引を速くすることで、所定の共振電圧を発生するま
でに要する時間を短縮することが可能となり、放電灯の
始動時間を短くできる。
【0027】また、所定の共振電圧を発生できる周波数
を記憶保持し、この周波数を発生することでも、毎回の
共振電圧発生に要する時間が短縮でき、放電灯の始動時
間を短くできる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0029】図1は本発明の一実施例の放電灯点灯装置
の基本構成を示すブロック図である。図1において、1
は直流電源であり、インバータ回路2は直流電源1の出
力直流電圧を所定の周波数の交流電圧に変換する。この
インバータ回路2は負荷回路としてチョークコイル3お
よび共振用のコンデンサ4の直列回路からなる共振回路
と、チョークコイル3とコンデンサ4の接続点に接続さ
れた放電灯5とを有している。さらに、負荷回路には共
振周波数到達検出回路6と共振電圧検出回路7とブレー
クダウン検出回路8とが設けられている。この共振周波
数到達検出回路6と共振電圧検出回路7とブレークダウ
ン検出回路8の出力信号は、制御手段9に入力され、制
御手段9はこれらに基づいてインバータ回路2の動作周
波数を可変し、出力共振電圧の発生を制御する。
【0030】次に、上記構成による動作を説明する。点
灯開始時(起動時)には、インバータ回路2からチョー
クコイル3とコンデンサ4の直列共振回路の共振周波数
(100kHz程度)付近で周波数掃引することで、直列
共振により発生した10kV程度の高電圧を放電灯5に印
加しこれをブレークダウンする。しかし、共振周波数を
境に共振回路負荷は高い周波数では誘導性に、また低い
周波数では容量性になり、インバータ回路2のスイッチ
素子の使用が困難となる。そのため、本発明において
は、制御手段9を用いて周波数の掃引範囲を図2に示す
ような共振周波数f0 を含まない周波数範囲ΔFで掃引
する。図2(a)は誘導性の領域で周波数掃引する場合
を示し、周波数掃引範囲の最小値fmin は共振周波数f
0 よりも大きくする。同図(b)は容量性の領域で周波
数掃引をする場合を示し、周波数掃引範囲の最大値fMA
X は共振周波数f0 よりも小さくする。図3に図2
(a)に示すような誘導性の領域で周波数掃引する場合
のインバータ回路2の一実施例を示す。誘導性負荷をス
イッチングする場合には、誘導性負荷に発生する逆起電
力からスイッチ素子31a,31bを保護するため、ダ
イオード32a,32bをスイッチ素子31a,31b
と逆並列に接続する。図4に図2(b)に示すような容
量性の領域で周波数掃引する場合のインバータ回路2の
一実施例を示す。誘容量性負荷をスイッチングする場合
には、スイッチ素子31a,31bをオフしたときに流
れる逆電流を阻止するため、スイッチ素子31a,31
bと逆並列に接続されたダイオード32a,32bの順
方向電流が流れないようにそれぞれ別のダイオード33
a,33bで阻止している。
【0031】上記の周波数掃引方法では部品ばらつきに
より共振周波数がばらつき、固定した範囲の周波数掃引
では発生する共振電圧の値がばらつき、必要以上の電圧
が発生して放電灯5と放電灯点灯装置の接続に不要な電
気絶縁を施す必要や、逆に必要充分な共振電圧が発生せ
ず放電灯5を確実に起動できない場合が生じる。そのた
め、本発明においては、図1に示す共振電圧検出回路7
を用いて周波数掃引中の共振電圧を検出し、所定の共振
電圧になると周波数掃引を停止する。図5に共振電圧検
出回路の一実施例を示す。共振電圧の検出は、コンデサ
4と別のコンデンサ71により分圧された電圧をさらに
抵抗72と73で適当な大きさに分圧し、ダイオード7
4で整流しコンデンサ75で平滑し演算増幅器76で適
当な大きさに増幅して行う。また、図1の直流電源1が
正常に動作せず、所定の直流電圧よりも低くなったり、
チョークコイル3やコンデンサ4が劣化し、所定の共振
電圧に至らない場合には、周波数掃引が停止せず共振周
波数を越えることとなり前記第一の問題が生じる。その
ため、本発明においては、図1の共振周波数到達検出回
路6により共振周波数に到達したことを検出したときに
周波数掃引を停止するかまたは所定の周波数だけ戻して
停止する手段を備える。共振周波数到達検出回路6とし
て、共振電圧検出回路7の出力電圧値を利用し、制御手
段9で検出した電圧が増加しなくなるかあるいは減少し
始めたときを共振周波数とみなす。以下周波数掃引を誘
導性側で行う場合について、図6の制御手段9の演算内
容を示すフロチャートで詳細に説明する。
【0032】図6において、まず、P1では放電灯の点
灯スイッチがオンかオフの判断をし、オンの場合にはP
2で共振電圧発生回数Nを0にリセットし、一回前に検
出した共振電圧の変数Vc′をリセットし、P3で周波
数ステップ幅の初期値Δfを100Hzに設定する。P4
で周波数掃引の開始周波数foff を設定し出力する。f
off としては、たとえば共振周波数の設計値が100kH
z の場合には共振電圧が所定の電圧値に比べて充分低い
電圧しか発生しないように120kHz を選ぶ。P5で検
出した共振電圧Vcの値が所定の電圧Vmax になったか
どうか判断する。所定の電圧になっていない場合には、
P11で前に検出した電圧値Vc′と比較し共振周波数
を越えたかどうか判断する。越えていない場合には、P
13でVc′の値を書換え、周波数を1ステップ(Δ
f)掃引し再びP5で所定の電圧になったかどうか判断
する。P5で所定の電圧に達した場合にはP6でこの時
の周波数をfonに記憶保持し、P7でこの周波数を発生
し続ける。また、P11で共振周波数を越えた場合に
は、P12で周波数を1ステップ(Δf)戻した周波数
をfonに記憶保持し、P7でこの周波数を発生し続け
る。
【0033】しかるに、所定の共振電圧を発生できる周
波数fonで連続的に共振電圧を発生し続けると、直流電
源1に過大な電力容量を持たせる必要が生じるため、直
流電源1がむやみに大きくなってしまう。そのため、本
発明では所定の共振電圧を発生できる周波数fonを所定
時間だけ間欠して発生し、その間に休止期間を設ける。
図6の実施例では、共振電圧の発生後にP9で発生時間
をカウント開始し、P10で10msになるとP15で共
振電圧が所定の電圧値に比べて充分低い電圧しか発生し
ないような周波数foff にし、P16で休止期間をカウ
ントするタイマーt2をスタートしP17で休止期間を
50msとしている。また、休止期間を設けて所定の電圧
を発生するかわりに、P4〜P10を繰り返しても同様
な効果が得られる。
【0034】また、放電灯5が接続されていない場合や
寿命により放電灯が起動に至らない場合には、上記のよ
うに断続的な高電圧の発生を継続し続けると放電灯点灯
装置が発熱し破損したりあるいは放電灯と放電灯点灯装
置の接続部の電気絶縁を劣化させて感電する危険などの
問題が生じる。そのため、本発明では上記の断続的な共
振電圧の発生を一定時間あるいは所定回数で停止する。
図6の実施例では、所定回数で停止する例を示す。P8
で発生回数をカウントし、P18で20回になると放電
灯点灯装置の動作をP19で停止している。本実施例の
ほかに、タイマーなどの時間をカウントする手段によっ
て発生時間を決め停止してもよい。
【0035】また、上記のごとく周波数掃引途中で放電
灯がブレークダウンした場合には、図6のP11で共振
周波数を越えたものと判断し、最初のブレークダウンし
た時に発生していた周波数で掃引が停止してしまう。こ
の場合には、2回目以降のブレークダウンが確実に起こ
らない。通常、放電灯5が点灯状態に移行するために
は、短時間内の複数回のブレークダウンで電極温度を上
昇させ、熱電子を発生しやすくすることが必要である。
そのため、本発明ではP11における共振周波数の判断
とブレークダウンとを区別できるようにブレークダウン
検出回路8を備え、ブレークダウンをした場合には制御
手段9は図7に示す処理を行うようにする。図7のフロ
チャートは図6のB点に挿入する。図7において、P2
0でブレークダウンしたかどうかを判断し、ブレークダ
ウンした場合にはその直前に発生していた共振電圧値V
c′の値に応じて(P21〜P24)、図8に示すよう
な共振電圧特性から、周波数送り幅を決めて(P25〜
P28)、所定の共振電圧になるべく近い電圧が発生で
きる周波数をfonに設定して(P29)、図6のA点に
戻る。P20でブレークダウンしない場合にはそのまま
図6のB点に続く。図9にブレークダウン検出回路の一
実施例を示す。図9において、ブレークダウンの検出
は、ブレークダウンしたときに放電灯5に流れる電流を
抵抗91で検出し、コンパレータ93の設定レベルをこ
えたときに発生する信号と、コンデンサ4と92による
分圧で得られる共振電圧がブレークダウンによりコンパ
レータ94の設定レベルを下回ったときに発生する信号
との論理積95で行う。ブレークダウン検出方法は、実
施例で使った2つの信号の片方だけで行ってもよいし、
ブレークダウンのときに放電灯から発生する光を検出方
法など、ブレークダウンを検出できる手段であればなん
でもよい。
【0036】また、周波数掃引ステップを図6のP3の
例のように100Hzに固定すると、掃引開始の周波数か
ら所定の共振電圧を発生できる周波数が離れている場合
には放電灯の点灯スイッチをオンしてから放電灯が点灯
するまでに時間遅れが生じて、早く放電灯を点灯したい
場合に問題になる。そのため、本発明では制御手段9
は、周波数掃引速度を検出した共振電圧の値に応じて、
所定の電圧よりも検出した電圧が小さいほど掃引速度を
速くする手段を備える。図10に制御手段9が行う演算
フロチャートの実施例を示す。検出した共振電圧値Vc
の値に応じて(P30〜P33)、周波数掃引ステップ
をP34〜P37で変えている。図10のフロチャート
は図6のB点に挿入することで制御手段9の演算に組み
入れる。本実施例のほか関数によって周波数掃引ステッ
プを設定するなど共振電圧が低いほど掃引速度を速くす
る手段であれば何でもよい。
【0037】以上の実施例で共振周波数の検出は、本実
施例の周波数掃引に対する共振電圧の増減以外に、共振
電流の増減、あるいは位相の変化など共振周波数に到達
したことを検出できる手段であれば何でもよい。また、
共振電圧の検出の代わりに共振回路電流を検出しても制
御手段9は本発明を実現できる。さらに、周波数掃引を
本実施例とは逆に容量性側(共振周波数より低い周波数
側)から行っても本発明を実現できることは言うまでも
ない。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
放電灯5の起動電圧発生方法を共振周波数を含まない範
囲で掃引し、所定の電圧が発生した時には周波数掃引を
停止し、所定の電圧が発生しない場合には共振周波数で
周波数掃引を停止し、放電灯5がブレークダウンした時
には所定の電圧になるべく近い電圧を発生できる周波数
に設定することでインバータ回路のスイッチ素子の信頼
性が格段に向上し放電灯5と放電灯点灯装置との電気絶
縁設計も容易になるという優れた効果がある。
【0039】また、所定の電圧の発生を断続的に繰り返
し、または休止期間を設けることで直流電源が小さくで
き大幅なコストダウンができるという優れた効果があ
る。
【0040】また、発生時間または発生回数を制限する
ことで、放電灯点灯装置全体の信頼性が上がる、感電防
止になるという優れた効果がある。
【0041】また、所定の電圧を発生できる周波数を記
憶保持し、これを2回目以降の発生に利用し、かつ周波
数掃引速度を、発生する電圧が小さいほど速めることで
スイッチ投入から放電灯5の起動に至るまでの時間が短
縮できるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のブロック図
【図2】(a)第1図の実施例における制御手段9の動
作のL性で周波数掃引を行う場合の周波数掃引範囲を説
明する図 (b)第1図の実施例における制御手段9の動作のC性
で周波数掃引を行う場合の周波数掃引範囲を説明する図
【図3】第1図の実施例におけるインバータ回路の第2
図(a)の場合の一実施例図
【図4】第1図の実施例におけるインバータ回路の第2
図(b)の場合の一実施例図
【図5】第1図の実施例における共振電圧検出回路7の
一実施例図
【図6】第1図の実施例における制御手段9の動作を説
明するフロチャート図
【図7】第1図の実施例における制御手段9の動作を説
明するフロチャート図
【図8】第7図のフロチャート図の動作を説明する共振
電圧特性図
【図9】第1図の実施例におけるブレークダウン検出回
路の一実施例図
【図10】第1図の実施例における制御手段9の動作を
説明するフロチャート図
【図11】従来例の一例図
【図12】従来例のインバータ回路のスイッチ素子の使
い方の問題点を説明する図
【符号の説明】
1 直流電源 2 インバータ回路 3 チョークコイル 4 コンデンサ 5 放電灯 6 共振周波数到達検出回路 7 共振電圧検出回路 8 ブレークダウン検出回路 9 制御段 31 スイッチ素子 32 ダイオード 33 ダイオード 71 コンデンサ 72 抵抗 73 抵抗 74 ダイオード 75 コンデンサ 76 演算増幅器 91 抵抗 92 コンデンサ 93 コンパレータ 94 コンパレータ 95 論理積
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−215091(JP,A) 特開 昭61−135094(JP,A) 特開 昭61−218098(JP,A) 特開 昭52−93182(JP,A) 特開 平2−215090(JP,A) 特開 平3−138894(JP,A) 特開 平3−167796(JP,A) 特開 平4−17298(JP,A) 特開 昭62−229791(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 41/14 - 41/298

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インバータ手段により付勢されるチョーク
    コイルとコンデンサの直列回路からなる共振回路と、
    前記チョークコイルと前記コンデンサの接続点に接続
    された放電灯からなる放電灯点灯装置において、前記
    振回路で発生する共振電圧を前記放電灯に印加する際、
    前記放電灯の点灯開始時に前記インバータ手段の出力周
    波数が前記チョークコイルと前記コンデンサの共振周
    波数よりも高い周波数領域の所定範囲内で高い周波数か
    ら周波数掃引する手段と、周波数掃引中に前記放電灯が
    ブレークダウンしたことを検出する手段と、ブレークダ
    ウンしたときの周波数に、ブレークダウンした電圧に応
    じた所定の周波数幅を加えるかまたは差し引いた周波数
    まで周波数を掃引し停止する手段とを備えたことを特徴
    とする放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】インバータ手段により付勢されるチョーク
    コイルとコンデンサとの直列回路からなる共振回路と、
    前記チョークコイルと前記コンデンサとの接続点に接続
    された放電灯からなる放電灯点灯装置において、前記共
    振回路で発生する共振電圧を前記放電灯に印加する際、
    前記放電灯の点灯開始時に前記インバータ手段の出力周
    波数が前記チョークコイルと前記コンデンサの共振周
    波数よりも低い周波数領域の所定範囲内で低い周波数か
    ら周波数掃引する手段と、周波数掃引中に前記放電灯が
    ブレークダウンしたことを検出する手段と、ブレークダ
    ウンしたときの周波数に、ブレークダウンした電圧に応
    じた所定の周波数幅を加えるかまたは差し引いた周波数
    まで周波数を掃引し停止する手段とを備えたことを特徴
    とする放電灯点灯装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、周波数
    掃引中に前記共振周波数に到達したことを検出する手段
    を備え、前記共振周波数に到達したときに周波数掃引を
    停止するかまたは所定の周波数だけ戻して停止する手段
    を備えることを特徴とする放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2において、前記
    ョークコイルと前記コンデンサによって発生する前記
    共振電圧を検出する手段を備え、周波数掃引によって前
    記共振電圧が所定の電圧となった時に周波数掃引を停止
    する手段を備えることを特徴とする放電灯点灯装置。
  5. 【請求項5】請求項1または請求項2において、前記
    振回路に流れる電流を検出する手段とこれを所定の電
    流値と比較する手段と、前記共振回路電流値が所定の
    電流値になった場合に周波数掃引を停止する手段とを備
    えることを特徴とする放電灯点灯装置。
  6. 【請求項6】請求項1または請求項2において、所定の
    周波数範囲内の周波数掃引を所定の回数または所定の時
    間内、周波数掃引を繰り返す手段を備えたことを特徴と
    する放電灯点灯装置。
  7. 【請求項7】請求項において、周波数掃引の繰り返し
    の間に所定の休止期間を設ける手段を備えることを特徴
    とする放電灯点灯装置。
  8. 【請求項8】請求項から請求項の各項において、周
    波数掃引を停止したときの周波数を記憶保持する手段を
    備えることを特徴とする放電灯点灯装置。
  9. 【請求項9】請求項において、記憶保持した周波数と
    共振電圧が所定の電圧以下となる周波数を各々所定の時
    間交互に繰り返す手段を備え、所定の共振電圧を断続的
    に発生することを特徴とする放電灯点灯装置。
  10. 【請求項10】請求項において、周波数の発生繰り返
    しを所定の回数または所定の時間で停止する手段を備え
    ることを特徴とする放電灯点灯装置。
  11. 【請求項11】請求項または請求項において、検出
    した共振電圧または共振電流の大きさに応じて周波数掃
    引速度を変える手段を備え、共振電圧または共振電流の
    大きさが小さいほど掃引速度を速くする手段を備えるこ
    とを特徴とする放電灯点灯装置。
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