JP6332515B2 - 放電ランプ点灯装置、放電ランプ点灯方法、およびプロジェクター装置 - Google Patents

放電ランプ点灯装置、放電ランプ点灯方法、およびプロジェクター装置 Download PDF

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Description

本発明は、放電ランプ点灯装置、放電ランプ点灯方法、およびプロジェクター装置に関する。
従来、光源として高圧水銀ランプ等の放電ランプを備えたプロジェクター装置が知られており、この種のプロジェクター装置には、放電ランプの放電を開始させる高電圧を得るために共振回路が備えられている(特許文献1参照)。このプロジェクター装置によれば、放電ランプを点灯させる際、この放電ランプに供給される交流電力の周波数を共振回路の共振周波数に合わせることにより高電圧を得ている。また、放電ランプが放電を開始して点灯した後は、この放電ランプに供給される交流電力の周波数を下げ、放電ランプに定常点灯時の電圧が与えられる。
ところで、共振回路のインダクタンス成分や容量成分には個体差や経年変化が存在する。このため、放電ランプを点灯させる際に共振回路に供給される交流電力の周波数を固定すると、共振が起こらずに、結果として放電ランプが点灯しない場合が起こり得る。このような問題を回避するため、特許文献1に開示された技術では、放電ランプに供給される交流電力の周波数を共振周波数に向けて単調に増加させることにより、点灯の都度、実際の共振周波数を探し出している(特許文献1の例えば段落0076、0081の記載参照)。
特開2007−27145号公報
しかしながら、放電ランプに供給される交流電力の周波数を単調に変化させる上述の従来技術によれば、放電ランプが点灯するまでの間、共振回路は準共振状態に置かれる。このような状態においては共振回路内の電圧および電流が大きくなり、また、この共振回路に供給される交流電力を発生させるブリッジ回路等のスイッチングロスも大きくなる。このため、上述の従来技術によれば、放電ランプを点灯させる際の消費電力が増大するという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、消費電力を抑制しながら放電ランプを点灯させることができる放電ランプ点灯装置、放電ランプ点灯方法、およびプロジェクター装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明による放電ランプ点灯装置の一態様は、放電ランプに接続された共振回路部と、直流電力を交流電力に変換し、前記共振回路部を介して前記交流電力を前記放電ランプに供給する電力変換部と、前記放電ランプが定常点灯状態に至るまでの点灯始動期間において、前記交流電力の周波数を、第1周波数と、前記第1周波数とは異なる第2周波数とで交互に切り替える制御部と、を備え、前記制御部は、前記第1周波数を、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数に向けて減少する方向に段階的に変化させ、前記第2周波数は、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数よりも低い。
また、上記課題を解決するため、本発明による放電ランプ点灯装置の一態様は、放電ランプに接続された共振回路部と、直流電力を交流電力に変換し、前記共振回路部を介して前記交流電力を前記放電ランプに供給する電力変換部と、前記放電ランプが定常点灯状態に至るまでの点灯始動期間において、前記交流電力の周波数を、第1周波数と、前記第1周波数とは異なる第2周波数とで交互に切り替える制御部と、前記放電ランプの点灯を検出する点灯検出部と、を備え、前記制御部は、前記点灯検出部により前記放電ランプの点灯が検出されない場合、前記交流電力の周波数を、前記第1周波数と前記第2周波数との間で交互に切り替える。
上記放電ランプ点灯装置において、例えば、前記制御部は、前記点灯検出部により前記放電ランプの点灯が検出された場合、前記交流電力の周波数を定常点灯時の所定周波数に設定する。
上記放電ランプ点灯装置において、例えば、前記第2周波数は、前記第1周波数よりも
低い。
上記放電ランプ点灯装置において、例えば、前記第2周波数は、前記電力変換部から前記共振回路部を通って前記放電ランプに向かう突入電流が生成されない周波数である。
上記放電ランプ点灯装置において、例えば、前記共振回路部の共振出力電圧を検出する電圧検出部を更に備え、前記制御部は、前記第1周波数を段階的に変化させる過程で、前記電圧検出部により検出された共振出力電圧が上昇から下降に転じた場合、前記交流電力の周波数を直前の段階の第1周波数に設定する。
上記放電ランプ点灯装置において、例えば、前記共振回路部の共振出力電流を検出する電流検出部を更に備え、前記制御部は、前記第1周波数を段階的に変化させる過程で、前記電流検出部により検出された共振出力電流が上昇から下降に転じた場合、前記交流電力の周波数を直前の段階の第1周波数に設定する。
上記放電ランプ点灯装置において、例えば、前記制御部は、前記電力変換部により出力される前記交流電力の周波数を、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数の1/N(Nは整数)倍の周波数に設定する。
上記課題を解決するため、本発明による放電ランプ点灯方法の一態様は、放電ランプに接続された共振回路部を介して前記放電ランプに電力を供給し、前記放電ランプを点灯する放電ランプ点灯方法であって、直流電力を交流電力に変換し、前記共振回路部を介して前記交流電力を前記放電ランプに供給する段階と、前記放電ランプが定常点灯状態に至るまでの点灯始動期間において、前記交流電力の周波数を、第1周波数と、前記第1周波数とは異なる第2周波数とで交互に切り替える段階と、前記第1周波数を、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数に向けて減少する方向に段階的に変化させる段階と、を含み、前記第2周波数は、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数よりも低い。
上記課題を解決するため、本発明による放電ランプ点灯方法の一態様は、放電ランプに接続された共振回路部を介して前記放電ランプに電力を供給し、前記放電ランプを点灯する放電ランプ点灯方法であって、直流電力を交流電力に変換し、前記共振回路部を介して前記交流電力を前記放電ランプに供給する段階と、前記放電ランプが定常点灯状態に至るまでの点灯始動期間において、前記交流電力の周波数を、第1周波数と、前記第1周波数とは異なる第2周波数とで交互に切り替える段階と、前記第1周波数を、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数に向けて段階的に変化させる段階と、前記放電ランプの点灯を検出する段階と、を含み、前記放電ランプの点灯が検出されない場合、前記交流電力の周波数を、前記第1周波数と前記第2周波数との間で交互に切り替える。
また、上記課題を解決するため、本発明によるプロジェクター装置の一態様は、放電ランプと、上記放電ランプ点灯装置と、を備えたプロジェクター装置の構成を有する。
上記課題を解決するため、本発明による放電ランプ点灯装置の一態様は、放電ランプに接続された共振回路部と、直流電力を交流電力に変換し、前記共振回路部を介して前記交流電力を前記放電ランプに供給する電力変換部と、前記放電ランプが定常点灯状態に至るまでの点灯始動期間において、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数とは異なる周波数を挟んで前記交流電力の周波数を段階的に変化させる制御部と、を備えた放電ランプ点灯装置の構成を有する。
上記構成によれば、共振回路に供給される交流電力の周波数を変化させる過程で、この交流電力の周波数が共振回路部の共振を起こさせる周波数とは異なる周波数に一時的に設定される。これにより、共振回路部が一時的に共振状態ではなくなり、この共振回路部のリアクタンス成分が一時的に顕在化するようになる。このため、共振回路部における電圧および電流が抑制され、この共振回路部における消費電力が抑制される。従って、消費電力を抑制しながら、放電ランプを点灯させることが可能になる。
上記放電ランプ点灯装置において、例えば、前記制御部は、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数に向けて減少する方向に前記交流電力の周波数を段階的に変化させる。
上記構成によれば、前記交流電力の周波数を段階的に変化させる過程で、共振回路部が容量性の領域で動作するので、電力変換部がスイッチング動作を実施する過程で共振回路部から電力変換部に逆流する電流が発生しない。従って、この逆流電流による損失を防止することが可能になる。
上記放電ランプ点灯装置において、例えば、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数とは異なる周波数は、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数よりも低い周波数である。
上記構成によれば、交流電力の周波数が共振回路部の共振を起こさせる周波数よりも低い周波数に設定されると、共振回路部が共振状態ではなくなるので、共振回路部での電圧および電流を減少させることができる。加えて、交流電力を供給する電力変換部におけるスイッチング動作の周波数が減少するので、この電力変換部でのスイッチングロスを減少させることができる。
上記放電ランプ点灯装置において、例えば、前記放電ランプの点灯を検出する点灯検出部を更に備え、前記制御部は、前記点灯検出部により前記放電ランプの点灯が検出されない場合、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数とは異なる周波数を挟んで前記交流電力の周波数を段階的に変化させる。
上記構成によれば、前記点灯検出部により前記放電ランプの点灯が検出されるまで、前記交流電力の周波数を段階的に変化させることが可能になる。
上記放電ランプ点灯装置において、例えば、前記制御部は、前記点灯検出部により前記放電ランプの点灯が検出された場合、前記交流電力の周波数を定常点灯時の所定周波数に設定する。
上記構成によれば、放電ランプを定常点灯状態に移行させることが可能になる。
上記放電ランプ点灯装置において、前記放電ランプの点灯を検出する点灯検出部をさらに備え、前記制御部は、第1の時間において、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数とは異なる周波数を挟んで前記交流電力の周波数を段階的に変化させて、前記交流電力の周波数を設定し、前記第1の時間の後の第2の時間において、前記点灯検出部により前記放電ランプの点灯を検出する。
上記構成によれば、放電ランプの安定した点灯検出が可能になる。
上記放電ランプ点灯装置において、例えば、前記共振回路部の共振電圧を検出する電圧検出部を更に備え、前記制御部は、前記交流電力の周波数を段階的に変化させる過程で、前記電圧検出部により検出された共振出力電圧が上昇から下降に転じた場合、直前の段階の周波数に前記交流電力の周波数を設定する。
上記構成によれば、共振回路部の共振を起こさせる周波数付近に交流電力の周波数を設定することが可能になる。
上記放電ランプ点灯装置において、例えば、前記共振回路部の共振電流を検出する電流検出部を更に備え、前記制御部は、前記交流電力の周波数を段階的に変化させる過程で、前記電流検出部により検出された共振出力電流が上昇から下降に転じた場合、直前の段階の周波数に前記交流電力の周波数を設定する。
上記構成によれば、共振回路部の共振を起こさせる周波数付近に交流電力の周波数を設定することが可能になる。
上記放電ランプ点灯装置において、例えば、前記共振回路部の共振出力電流または共振出力電圧を検出する検出部と、前記放電ランプの点灯を検出する点灯検出部と、を更に備え、前記制御部は、前記交流電力の周波数を段階的に変化させる過程における第1の時間において、前記検出部により検出された共振出力電流または共振出力電圧が上昇から下降に転じた場合、直前の段階の周波数に前記交流電力の周波数を設定し、前記第1の時間の後の第2の時間において、前記点灯検出部により前記放電ランプの点灯を検出する。
上記構成によれば、放電ランプにより高電圧の交流電力を印加することが可能になる。
上記放電ランプ点灯装置において、前記制御部は、前記第1の時間において、前記直前の段階の周波数を所定回数設定する。
上記構成によれば、放電ランプにより高電圧の交流電力を印加することが可能になる。
上記放電ランプ点灯装置において、例えば、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数の1/N(Nは整数)倍の周波数の交流電流を前記共振回路部に印加する。
上記構成によれば、例えばNの値が大きい程、共振回路部の固有の共振周波数が高くなる。共振回路部の固有の共振周波数が高い程、この共振周波数を規定するインダクタンス成分と容量成分を小さな値に設定することができる。従って、1/N倍の周波数の交流電力を用いれば、共振回路部を小型に構成することが可能になる。また、1/N倍の周波数の交流電力を用いれば、共振回路部の固有の共振周波数に対し、この共振回路に供給される交流電力の周波数を相対的に低くすることができる。従って、上記交流電力を供給する電力変換部のスイッチング動作を安定化させることが可能になる。
上記課題を解決するため、本発明による放電ランプ点灯装置の一態様は、放電ランプに共振回路部を介して交流電力を供給することにより、前記放電ランプの放電を開始させて前記放電ランプを点灯させる放電ランプ点灯装置であって、前記放電ランプが定常点灯状態に至るまでの点灯始動期間において、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数とは異なる周波数を挟んで前記交流電力の周波数を段階的に変化させる放電ランプ点灯装置の構成を有する。
上記構成によれば、前述の一態様による放電ランプ点灯装置と同様の作用効果を得ることができる。
上記放電ランプ点灯装置において、例えば、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数とは異なる周波数は、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数よりも小さく、且つ、前記交流電力を供給する電力変換部から供給される電流が所定値以下となる周波数よりも高い。
上記構成によれば、放電ランプに供給される突入電流を抑制しながら、この共振回路部における消費電力を抑制することが可能になる。
上記課題を解決するため、本発明による放電ランプ点灯方法の一態様は、放電ランプに接続された共振回路部を介して前記放電ランプに電力を供給し、前記放電ランプを点灯する放電ランプ点灯方法であって、直流電力を交流電力に変換し、前記共振回路部を介して前記交流電力を放電ランプに供給する段階と、前記放電ランプが定常点灯状態に至るまでの点灯始動期間において、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数とは異なる周波数を挟んで前記交流電力の周波数を段階的に変化させる段階と、を含む放電ランプ点灯方法の構成を有する。
上記構成によれば、前述の一態様による放電ランプ点灯装置と同様の作用効果を得ることができる。
上記課題を解決するため、本発明によるプロジェクター装置の一態様は、前記放電ランプと、上記放電ランプ点灯装置と、を備えたプロジェクター装置の構成を有する。
上記構成によれば、前述の一態様による放電ランプ点灯装置と同様の作用効果を得ることができる。
本発明の態様によれば、消費電力を抑制しながら、放電ランプを点灯させることができる。
本発明の第1の実施形態によるプロジェクター装置の機能構成の一例を表すブロック図である。 同実施形態によるプロジェクター装置が備える放電ランプ点灯装置の機能構成の一例を表すブロック図である。 同実施形態によるプロジェクター装置が備える放電ランプ点灯装置の動作の概略を説明するための説明図である。 同実施形態によるプロジェクター装置が備える放電ランプ点灯装置の動作の概略を補足説明するための波形図である。 同実施形態によるプロジェクター装置の動作の流れの一例を表すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態によるプロジェクター装置が備える放電ランプ点灯装置の機能構成の一例を表すブロック図である。 同実施形態によるプロジェクター装置が備える放電ランプ点灯装置の動作の概略を説明するための説明図である。 同実施形態によるプロジェクター装置が備える放電ランプ点灯装置の動作の概略を補足説明するための波形図である。 同実施形態によるプロジェクター装置の動作の流れの一例を表すフローチャートである。 同実施形態による電流値と飛ばし数の関係の一例を示すテーブルである。 本発明の第3の実施形態による駆動周波数設定時間と点灯検出時間との遷移の一例を示す図である。 同実施形態による駆動周波数設定時間における駆動周波数の遷移の一例を示す図である。 同実施形態によるプロジェクター装置の動作の流れの一例を表すフローチャートである。
(第1の実施形態)
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して第1の実施形態について詳細に説明する。
なお、本明細書における全ての実施形態および全ての図面にわたって、同一符号は同一要素を表す。
図1は、本実施形態によるプロジェクター装置1の機能構成の一例を表すブロック図である。本実施形態によるプロジェクター装置1は、光源としての放電ランプ10と、投影される画像に応じて放電ランプ10からの照射光を変調して透過させる液晶パネル20と、液晶パネル20を透過した透過光をスクリーン(図示なし)に投射する投射光学系30とを備えている。本実施形態では、放電ランプ10として、アーク放電を利用した高圧水銀ランプを用いるものとするが、この例に限定されず、例えばメタルハライドランプやキセノンランプなどの他の任意の放電ランプを用いることができる。
また、プロジェクター装置1は、インターフェイス(I/F)部40と、画像処理部50と、液晶パネル駆動部60と、放電ランプ点灯装置70と、CPU(Central Processing Unit)80とを備えている。このうち、インターフェイス部40は、図示しないパーソナルコンピュータなどから入力される画像信号SPを、画像処理部50で処理可能な形式の画像データに変換するものである。画像処理部50は、インターフェイス部40から供給される画像データに対して、輝度調整や色バランス調整などの各種画像処理を施すものである。液晶パネル駆動部60は、画像処理部50により画像処理が施された画像データに基づいて液晶パネル20を駆動するためのものである。
放電ランプ点灯装置70は、イグナイターとして機能する後述の共振回路部73を備えており、放電ランプ10に共振回路部73を介して高周波の交流電力を供給することにより、放電ランプ10の放電を開始させて放電ランプ10を点灯させるものであり、放電ランプ10が定常点灯状態に至るまでの点灯始動期間において、共振回路部73の共振を起こさせる周波数とは異なる所定の基本周波数foを挟んで、電力変換部72から供給される交流電力の周波数fsを段階的に変化させるように構成される。その詳細については後述する。
CPU80は、図示しないリモートコントローラや、プロジェクター装置1本体に備えられた操作ボタン(図示なし)の操作に従って、画像処理部50や投射光学系30を制御するものである。本実施形態において、CPU80は、例えば利用者がプロジェクター装置1の電源スイッチ(図示なし)を操作したときに、放電ランプ点灯装置70に対して放電ランプ10を点灯させるよう指示する機能を有する。
図2は、放電ランプ点灯装置70の機能構成の一例を示す。放電ランプ点灯装置70は、ダウンチョッパー部71と、電力変換部72と、共振回路部73と、電圧検出部74と、点灯検出部75と、制御部76とを備えて構成されている。このうち、ダウンチョッパー部71は、入力端子TIN1と入力端子TIN2との間に図示しない直流電源から印加される電圧Vinを有する直流電力を所定の直流電圧を有する直流電力に変換するものであり、nチャネル型電界効果トランジスター711と、チョークコイル712と、ダイオード713と、コンデンサー714とから構成されている。このダウンチョッパー部71によれば、制御部76から供給される制御信号S711に基づいて、nチャネル型電界効果トランジスター711を流れる電流をチョッピングすることにより、制御信号S711のデューティー比に応じた所望の出力電圧を有する直流電力を得る。本実施形態において、ダウンチョッパー部71の出力電圧は例えば380Vであるが、これに限定されない。
なお、ダウンチョッパー部71は、本実施形態によるプロジェクター装置1に必須の構成要素ではなく、省略してもよい。
電力変換部72は、ダウンチョッパー部71から供給される直流電力を交流電力に変換し、この交流電力を後述の共振回路部73を介して放電ランプ10に供給するためのものであり、nチャネル型電界効果トランジスター721〜724によりフルブリッジ回路として構成されている。ここで、nチャネル型電界効果トランジスター721、722の各ドレインは、ダウンチョッパー部71を構成するnチャネル型電界効果トランジスター711およびチョークコイル712を介して入力端子TIN1に繋がる高電位ノードNHに接続されている。これらnチャネル型電界効果トランジスター721、722の各ソースは、それぞれ、nチャネル型電界効果トランジスター723、724の各ドレインに接続されている。これらnチャネル型電界効果トランジスター723、724の各ソースは、後述する点灯検出部75を構成する抵抗751を介して、入力端子TIN2に繋がる低電位ノードNLに接続されている。
nチャネル型電界効果トランジスター721とnチャネル型電界効果トランジスター724のゲートには制御部76から制御信号Saが供給され、nチャネル型電界効果トランジスター722とnチャネル型電界効果トランジスター723のゲートには、制御部76から、上述の制御信号Saの反転信号に相当する制御信号Sbが供給される。本実施形態では、nチャネル型電界効果トランジスター721のソースとnチャネル型電界効果トランジスター723のドレインとの間の接続部を電力変換部72の一方の出力ノードN1とし、nチャネル型電界効果トランジスター722のソースとnチャネル型電界効果トランジスター724のドレインとの間の接続部を電力変換部72の他方の出力ノードN2とする。制御部76から供給される制御信号S(Sa、Sb)に基づいて一対のnチャネル型電界効果トランジスター722、723と一対のnチャネル型電界効果トランジスター721、724とが相補的にスイッチングすることにより、出力ノードN1、N2のそれぞれから380Vと0Vが相補的に出力されるようになっている。即ち、これらnチャネル型電界効果トランジスター721〜724のスイッチング動作により、電力変換部72は、直流電力を交流電力に変換する。該交流電力は、矩形波であり、基本周波数が周波数fsである。この交流電力の周波数fsは、後述の制御部76から供給される制御信号Sのクロック周波数と一致する。本実施形態では、制御部76から供給される制御信号Sの周波数と、電力変換部72から供給される交流電力の周波数を、共に「周波数fs」として説明する。
共振回路部73は、放電ランプ10の放電開始電圧(ブレークダウン電圧)を超える高電圧を発生させるイグナイターとして機能するものであり、磁気的に結合された二つのコイル731、732と、コンデンサー733とから構成されており、この共振回路部73には出力端子TOUT1、TOUT2を介して放電ランプ10が接続される。ここで、コイル731の一端は電力変換部72の出力ノードN1に接続され、このコイル731の他端はコイル732の一端に接続され、このコイル732の他端は出力端子TOUT1に接続されている。コイル731とコイル732との間の接続ノードにはコンデンサー733の一方の電極が接続され、このコンデンサー733の他方の電極は、電力変換部72の出力ノードN2に接続されていると共に出力端子TOUT2に接続されている。
本実施形態では、共振回路部73を構成するコイル731とコンデンサー733によりLC直列共振回路が形成されており、基本的には、このLC直列共振回路の共振周波数(コイル731とコンデンサー733により定まる共振周波数)が共振回路部73の固有の共振周波数frになる。本実施形態では、共振周波数frは例えば390kHzに設定される。従って、電力変換部72から供給される交流電力の周波数fsが共振回路部73の共振周波数frと一致して、コイル731とコンデンサー733により構成されるLC直列共振回路が共振状態になれば、原理上、コンデンサー733の端子間電圧V733が無限大になり、放電ランプ10の放電を開始させるのに必要な高電圧が共振回路部73により得られる。ただし、後述するように、本実施形態では3倍共振モードを用いているので、共振回路部73が共振状態になるときの電力変換部72から供給される交流電力の周波数fsは、共振回路部73の固有の共振周波数frの3分の1の周波数である。すなわち、N倍共振モードを用いた場合、共振回路部73が共振状態になるときの電力変換部72から供給される交流電力の周波数fsは、共振回路部73の固有周波数frのN分の1の周波数となる。
しかしながら、上述のLC直列共振回路が共振状態になっても、電力変換部72を構成するnチャネル型電界効果トランジスター721〜724の抵抗成分や配線インピーダンスが存在すると、コンデンサー733の端子間電圧V733は概ね1〜1.5kV程度に留まり、放電ランプ10の放電を開始させるのに必要な高電圧が得られなくなる。そこで、本実施形態では、共振回路部73は、LC直列共振回路を構成するコイル731と磁気的に結合されたコイル732を備え、コンデンサー733の端子間電圧V733を、コイル731とコイル732との巻数比に応じて増幅することにより、最終的に放電ランプ10の放電を開始させるのに必要な数kVの高電圧を発生させている。
また、本実施形態では、共振回路部73は、いわゆる3倍共振モードを利用することにより、点灯始動期間において電力変換部72から供給される交流電力の周波数fsの3倍の周波数で共振する。ここで、3倍共振モードは、電力変換部72から出力される交流電力の波形の振動成分を利用している。原理上、電力変換部72は、交流電力の波形として矩形波を出力するが、その波形は高調波成分を含んでいる。この高調波成分を利用して、共振回路部73は、点灯始動期間において電力変換部72から出力される交流電力の周波数fsの3倍の周波数で共振するように設計される。即ち、共振回路部73の共振周波数frは、点灯始動期間において電力変換部72から出力される交流電力の周波数fsの3倍の周波数に設定される。本実施形態では、共振回路部73の共振周波数frは390kHzに設定されており、3倍共振モードにより、電力変換部72から130kHzの交流電力が供給されると、共振回路部73はその3倍の390kHzで共振する。このように3倍共振モードを利用すれば、上記交流電力の周波数fsに対して共振回路部73の共振周波数frを相対的に高く設定することができるので、3倍共振モードを利用しない場合に比較して、共振回路部73を構成するコイル731、732のインダクタンス成分とコンデンサー733の容量成分の各値を小さく設定することができ、これにより、共振回路部73を小型に構成することが可能になる。また、共振回路部73を構成するコイル731、732のうち、コイル732を備えなくてもよい。例えば、放電ランプ10の点灯する電圧が低い場合、または各素子・パターンの影響が少なく端子間電圧V733が大きい場合、コイル732が不要となり、これにより共振回路部73を小型に構成することができる。
従って、点灯始動期間において電力変換部72から出力される交流電力の周波数fs(130kHz)に共振回路部73の共振周波数frを合わせるよりも、3倍共振モードを用いて、上記交流電力の周波数fsの3倍の周波数(390kHz)に共振回路部73の共振周波数frを合わせた方が、共振回路部73を小型に構成することができる。また、共振回路部73の共振周波数frを高く設定しても、3倍共振モードを用いることにより、電力変換部72が出力する交流電力の周波数fsを相対的に低く設定することができるので、電力変換部72による高電圧領域でのスイッチング動作を安定化させることができ、電力変換部72の負担を軽減することが可能になる。
このように3倍共振モードで共振回路部73の共振を起こさせるときの上記交流電力の周波数fsは、共振回路部73を共振状態にする点では、共振回路部73の固有の共振周波数frと同様の技術的意味を有し、見かけ上、共振回路部73の共振周波数として取り扱うことができる。そこで、以下では、3倍共振モードで共振回路部73の共振を起こさせる電力変換部72の交流電力の周波数fsを「共振回路部73の共振周波数fsr」または単に「共振周波数fsr」と称す。この共振周波数fsrは、例えば制御部76が備える図示しない記憶部に記憶される。
なお、本実施形態において、3倍共振モードは必ずしも必須の要素ではなく、3倍共振モードを用いない場合(即ち1倍共振モードを用いた場合)、共振周波数fsrは共振回路部73の固有の共振周波数frと一致する。また、本実施形態では、共振回路部73が3倍共振モードで共振する場合を例とするが、3倍共振モードに限らず、共振回路部73は、N(Nは奇数)倍共振モードを用いて共振するものとしてもよい。この場合、共振周波数fsrは、共振回路部73の固有の共振周波数frを含んだ任意のN倍共振モードで共振回路部73の共振を起こさせる周波数であって、電力変換部72から供給される交流電力の周波数または制御信号Sの周波数として定義される。
電圧検出部74は、上述の共振回路部73を構成するコンデンサー733の端子間電圧V733を検出するためのものであり、このコンデンサー733の端子間に直列に接続された抵抗741および抵抗742と、アナログ/デジタル(A/D)変換部743とから構成されている。ここで、抵抗741および抵抗742は、共振回路部73のコンデンサー733の端子間電圧V733を分圧して、その抵抗比に応じた電圧V74を得るためのものである。本実施形態では、コンデンサー733の端子間電圧V733を「共振出力電圧V733」と称す。アナログ/デジタル変換部743は、分圧された電圧V74をデジタルデータに変換して出力するものである。本実施形態では、電圧V74は、共振出力電圧V733をアナログ/デジタル変換部743の入力特性に適合させるために生成される中間段階の電圧である。従って、アナログ/デジタル変換部743が出力するデジタルデータは、共振出力電圧V733の値を表し、この電圧検出部74で検出された共振出力電圧V733は制御部76に供給される。
点灯検出部75は、放電ランプ10の点灯/不点灯を検出するものであり、抵抗751とコンパレーター部752とから構成されている。ここで、抵抗751は、入力端子TIN2と電力変換部72を構成するnチャネル型電界効果トランジスター723、724の各ソースとの間に接続されており、この抵抗751の端子間電圧(降下電圧)はコンパレーター部752に入力される。コンパレーター部752は、抵抗751の端子間電圧に基づいて放電ランプ10を流れる電流を検出し、この検出された電流と、放電ランプ10が点灯したときに抵抗751を流れる電流に対応する所定電圧値(図示なし)とを比較することにより、放電ランプ10の点灯/不点灯を検出する。即ち、点灯検出部75は、例えば、抵抗751の端子間電圧が所定電圧値以上である場合、放電ランプ10の点灯を検出し、抵抗751の端子間電圧が所定電圧値を下回る場合には放電ランプ10の不点灯を検出する。点灯検出部75は、放電ランプの点灯を検出した場合、その旨を示す信号を制御部76に出力する。
制御部76は、上述のダウンチョッパー部71と電力変換部72の各スイッチング動作を制御するものであり、本実施形態では、制御部76は、放電ランプ10が定常点灯状態に至るまでの点灯始動期間において、共振回路部73の共振周波数fsrとは異なる基本周波数foを挟んで、電力変換部72から共振回路部73に供給される交流電力の周波数fsを段階的に変化させるように、電力変換部72のスイッチング動作を制御する。
ここで、基本周波数foは、共振回路部73の共振周波数fsrよりも低い周波数であり、ゼロではない。本実施形態では、基本周波数foは50kHzであるものとする。この基本周波数foの下限値は、電力変換部72から供給される交流電力の周波数fsを低下させたときに、電力変換部72から共振回路部73を通ってランプに向かう突入電流が形成されないような周波数に設定される。また、基本周波数foの上限値は、共振回路部73の共振周波数fsrよりも小さく設定されるが、好ましくは、共振回路部73が共振状態(共振出力電圧V733が増大する状態)に至らない周波数に設定される。基本周波数foは、上述の下限値と上限値とにより規定される範囲内で任意に設定することができる。
制御部76は電圧制御発振器761を備えている。この電圧制御発振器は、入力電圧(図示なし)に応じた周波数の信号を制御信号Sとして出力するものである。この電圧制御発振器761の入力電圧を規定する信号は、電力変換部72の後述のスイッチング動作が得られるように、制御部76において生成される。
次に、本実施形態によるプロジェクター装置1の動作について、放電ランプ点灯装置70に着目して説明する。
図3は、本実施形態による放電ランプ点灯装置70の動作の概略を説明するための説明図であり、共振回路部73の共振出力電圧V733の周波数依存性(共振特性)を示している。この例に示すように、3倍共振モードにおいて共振回路部73に供給される交流電力に含まれる高調波の周波数fが共振回路部73の共振周波数fr(390kHz)と一致したときに、共振回路部73における共振出力電圧V733が最大値Vrを示す。従って、仮に共振周波数frが変動したとしても、共振出力電圧V733が最大値Vrを示す周波数に電力変換部72の交流電力の周波数fsを設定することにより、放電ランプ10の放電を開始させるために必要な高電圧を得ることができる。
そこで、本実施形態では、制御部76は、共振回路部73の共振周波数fsrよりも十分に高い所定の周波数fdを開始点として、この周波数fdから共振周波数fsrに向けて減少する方向に、電力変換部72から供給される交流電力の周波数fsを、共振回路部73の共振周波数fsrとは異なる所定の基本周波数foを挟んで、周波数fc、周波数fb、周波数fa、周波数fxの順に段階的に変化させる。そして、基本周波数foを除く各周波数に対する共振出力電圧V733から共振周波数fsrまたはその近傍の周波数を特定する。本実施形態では、3倍共振モードを用いているので、共振回路部73の固有の共振周波数frの約3分の1の周波数が共振周波数fsrとして特定される。
本実施形態では、基本周波数foを除く周波数fa、fb、fc、fd、fxを「駆動周波数」と称し、基本周波数foと区別する。基本周波数foおよび駆動周波数fa、fb、fc、fd、fxは、電力変換部72から供給される交流電力の周波数fsを示すが、前述のように、この交流電力の周波数fsは制御部76から供給される制御信号Sの周波数と一致する。従って、基本周波数foおよび駆動周波数fx、fa、fb、fc、fdは、制御部76で生成される制御信号Sの周波数を意味しており、電力変換部72から供給される交流電力の周波数fsは制御部76により基本周波数foまたは駆動周波数fa、fb、fc、fd、fxに設定される。ただし、この例に限定されず、駆動周波数の個数を任意に増やしてもよい。
また、駆動周波数fa、fb、fc、fd、fxは、一定の周波数ステップを隔てて発生される。即ち、制御部76は、電力変換部72から供給される交流電力の周波数fsを一定の周波数ステップで段階的に周波数fdから共振周波数fsrに向けて変化(減少)させる。ただし、この例に限定されず、例えば、共振周波数fsrの近傍で周波数ステップを小さく設定してもよい。
また、交流電力の周波数fsを段階的に変化させる過程で最初に周波数fsとして設定される駆動周波数fdは、上述のように、共振周波数fsrよりも十分に高い周波数であるが、好ましくは、共振周波数fsrの変動範囲を超える値に設定される。これにより、共振回路部73の固有の共振周波数frが変動したことにより見かけ上の共振周波数fsrが変動したとしても、後述のように電力変換部72から供給される交流電力の周波数fsを段階的に変化させる過程で、共振出力電圧V733のピーク値Vrを検出することが可能になる。
図4は、本実施形態による放電ランプ点灯装置70の動作の概略を補足説明するための波形図であり、交流電力の周波数fsを与える制御信号S(同図の上段に示す波形)と、共振回路部73における共振出力電圧V733の波形(同図の下段に示す波形)との対応関係を模式的に示している。
図4の上段に示すように、制御信号Sは、上述の基本周波数foと、段階的に減少される駆動周波数(fc、fd)を交互に含んでいる。この例では、制御信号Sの周波数fsは、最初に基本周波数foに設定され、その次に駆動周波数fdに設定され、その次に再び基本周波数foに設定され、その次に周波数fcに設定される。また、同図の下段に示すように、制御信号Sの基本周波数foに対応して共振出力電圧V733の振幅が小さくなり、段階的に減少する駆動周波数(fc、fd)に対応して共振出力電圧V733の振幅が増加している。このときの共振出力電圧V733の振幅Vc、Vdは、前述の図3に示す駆動周波数fc、fdでの電圧Vc、Vdに対応している。
上述のように、交流電力の周波数fsを段階的に減少させる過程で、制御部76は、点灯検出部75により放電ランプ10の点灯が検出されない場合、共振回路部73の共振周波数fsrとは異なる基本周波数foを挟んで交流電力の周波数fsを段階的に減少させ、点灯検出部75により点灯が検出されるまで、交流電力の周波数fsを減少させていく。そして、制御部76は、点灯検出部75により放電ランプ10の点灯が検出された場合には、交流電力の周波数fsを定常点灯時の所定周波数に設定する。即ち、放電ランプ10の放電が開始した後は、交流電力の周波数fsが定常点灯時の所定周波数にまで下げられ、放電ランプ10の点灯(放電)が維持される。
また、上述の交流電力の周波数fsを段階的に減少させる過程で、放電ランプ10が点灯しないまま、交流電力の周波数fsが共振周波数fsrを下回り、電圧検出部74により検出される共振出力電圧V733が図3に示すピーク電圧Vrを過ぎて上昇から下降に転じた場合、直前の段階で設定した駆動周波数に交流電力の周波数fsを設定し直す。これにより、交流電力の周波数fsを段階的に減少させる過程で、共振出力電圧V733が最も高くなる周波数、即ち放電が開始する可能性が最も高い共振周波数fsr近傍の駆動周波数に交流電力の周波数fsを設定することができ、この設定状態で放電ランプ10の放電開始を待つ。なお、後述するように、規定の時間が経過しても放電ランプ10が放電を開始しない場合には、プロジェクター装置1のシステム制御部に対してエラーが出力される。
このように、点灯時に、共振回路部73に供給される交流電力の周波数fsを連続的に変化させるのではなく、共振回路部73の共振周波数fsrよりも低い所定の基本周波数foを挟んで、交流電力の周波数fsを共振周波数fsrに向けて段階的に減少させることにより、共振回路部73が継続的に準共振状態または共振状態に置かれないようにしている。これにより、基本周波数foに対応する区間で共振回路部73のリアクタンス成分が一時的に顕在化するため、共振回路部73における電圧および電流が抑制され、この共振回路部73における消費電力が抑制される。加えて、制御信号Sに含まれる基本周波数foが共振回路部73の共振周波数fsrよりも低い周波数であるので、交流電力を供給する電力変換部72におけるスイッチング動作周波数が減少する。このため、電力変換部72でのスイッチング動作による消費電力を減少させることができる。従って、点灯時に消費電力を抑制しながら、放電ランプ10を点灯させることが可能になる。また、電力変換部72におけるスイッチング動作周波数が減少するので、電力変換部72の高電圧領域でのスイッチング動作を安定化させることもできる。
また、本実施形態では、交流電力の周波数fsを段階的に変化させる過程で、共振回路部73が容量性の領域で動作するので、電力変換部72が誘導性の領域で動作する場合に共振回路部73から電力変換部72に逆流する電流の発生が防止される。従って、この逆流電流による損失を防止することが可能になる。
次に、上述した放電ランプ点灯装置70の動作を踏まえて、本実施形態によるプロジェクター装置1の動作を説明する。
図5は、本実施形態によるプロジェクター装置の動作の流れの一例を表すフローチャートである。
先ず、プロジェクター装置1のCPU80から構成されるシステム制御部(図示なし)は、利用者による電源スイッチ(図示なし)の操作があった場合、放電ランプ点灯装置70に対して放電ランプ10の点灯を指示する。
放電ランプ点灯装置70の制御部76は、上述のシステム制御部からの指示を受けると、制御信号S711によりダウンチョッパー部71のスイッチング動作を開始させると共に、制御信号Sの周波数fsとして上述の基本周波数foを設定し(ステップS1)、この制御信号Sにより電力変換部72のスイッチング動作を開始させる。
続いて、制御部76は、この制御部76が備える図示しない記憶部に前述の共振周波数fsr(共振周波数frに対応する共振回路部73に印可される交流電力の周波数fs、すなわち信号Sの周波数)が記憶されているかどうかを判定する(ステップS2)。ここで、本実施形態では、もし、過去に点灯動作が行われていれば、その過去の点灯動作における後述のステップS9により、放電ランプ10の放電が開始したときの駆動周波数が共振周波数fsrとして記憶部に記憶されている。この共振周波数fsrが記憶部に記憶されていれば(ステップS2;YES)、制御部76は、その記憶された共振周波数fsrに対応させて駆動周波数を設定する(ステップS3)。ここでは、過去に点灯動作は行われていないものとし、制御部76が備える図示しない記憶部には過去の点灯動作の共振周波数fsrは記憶されていないものとする(ステップS2;NO)。
制御部76は、記憶部に過去の点灯動作の共振周波数fsrが記憶されていなければ(ステップS2;NO)、制御信号Sの周波数fsとして所定の駆動周波数fdを設定する(ステップS4)。なお、ステップS3において、共振周波数fsrが記憶部に記憶されている場合、該共振周波数fsrに対応させて駆動周波数を設定し、該駆動周波数が、例えば周波数fdであるとすると、後述のステップS5からの動作の流れを行う。この駆動周波数fdを有する制御信号Sに基づいて、電力変換部72はスイッチング動作を実施し、駆動周波数fdを有する交流電力を共振回路部73に供給する。駆動周波数fdの制御信号Sに対応する区間において、電圧検出部74は、共振出力電圧V733を検出する(ステップS5)。制御部76は、電圧検出部74により検出された共振出力電圧V733を図示しない記憶部に一時記憶する(ステップS6)。
そして、制御部76は、制御信号Sの周波数fsを基本周波数foに設定し直す(ステップS7)。この基本周波数foの制御信号Sの区間において、制御部76は、検出された共振出力電圧V733が以前に検出された共振出力電圧V733以上であるかどうかを判定する(ステップS8)。ここでは、共振出力電圧V733は、最初の駆動周波数fdに対して得られた電圧であるから、以前の値は存在しない。この場合、制御部76は、以前に検出された共振出力電圧V733以上であると判定する(ステップS8;YES)。この判定処理は、制御信号Sの周波数fsが図3に示す共振周波数fsrを過ぎたかどうかを把握するためのものである。検出された共振出力電圧V733未満である場合(ステップS8;NO)、制御部76は、一つ前の駆動周波数、ここでは周波数fdを共振周波数として制御部76の記憶部に記憶させる(ステップS9)。
なお、上述のステップS7における基本周波数foと、ステップS10における基本周波数foとは、同じ周波数でなくてもよく、例えば50kHzと60Hzのように共振周波数より低い周波数であれば異なっていてもよい。また、上述のステップS13およびステップS17における規定の動作時間は、同一の規定動作時間でなく、異なっていてもよい。
続いて、制御部76は、制御信号Sの周波数fsとして再び基本周波数foを設定する(ステップS10)。この基本周波数foの制御信号Sの区間において、制御部76は、点灯検出部75の検出結果に基づいて、放電ランプ10が点灯したかどうかを判定する(ステップS11)。ここで、点灯していないと判定された場合(ステップS11;NO)、制御部76は、点灯動作を開始してからの動作時間を計測し(ステップS12)、この動作時間が規定の動作時間を経過したかどうかを判定する(ステップS13)。ここで、規定の動作時間を経過していない場合(ステップS13;NO)、制御部76は、制御信号Sの周波数fsを下げて駆動周波数fcに設定する(ステップS14)。この後、制御部76は、処理動作を上述のステップS1に戻し、上述のステップS11において放電ランプ10が点灯したと判定されるまで、同様のステップを繰り返し実行する。
ここで、上述のステップS14において制御信号Sのクロック周波数が周波数fcに設定された場合に上述のステップS11において放電ランプ10が点灯したと判定されると(ステップS11;YES)、制御部76は、制御信号Sの周波数fsを基本周波数foに設定し(ステップS15)、規定の動作時間を計測する(ステップS16)。そして、制御部76は、規定の動作時間が経過したかどうかを判定する(ステップS17)。もし、規定の動作時間が経過しなければ(ステップS17;NO)、この規定の動作時間が経過するまで、ステップS11〜S17を繰り返す。規定の動作時間が経過すると(ステップS17;YES)、制御部76は、制御信号Sの周波数fsとして通常の点灯時の所定周波数を設定し、制御信号Sとして通常のランプ点灯信号波形を出力する(ステップS18)。
また、上述のステップS11で、放電ランプ10が点灯しない場合(ステップS11;NO)であって、上述のステップS13で、規定の動作時間が経過した場合(ステップS13;YES)、制御部76は、ランプ不点灯エラーをプロジェクター装置1のシステム制御部に出力し(ステップS19)、このシステム制御部の制御の下、図示しない表示部等を介して、ランプ不点灯エラーが発生した旨が利用者に通知される。この場合、プロジェクター装置1のシステム制御部は、例えば、放電ランプ10を冷却するためのファンを稼働させるなど、エラーを解消するための所定の処理を実施する。また、この通知を受けた利用者では、例えば一定時間、プロジェクター装置1の使用を見合わせる等の対応が可能になる。
なお、上述の実施形態では、放電ランプ点灯装置70をプロジェクター装置1の構成要素としたが、放電ランプ点灯装置70を、プロジェクター装置1とは別体の装置として構成してもよい。
また、上述の実施形態による放電ランプ点灯装置70の動作手順を放電ランプ点灯方法として表現することもできる。この放電ランプ点灯方法は、電力変換部72により直流電力を交流電力に変換し、該交流電力を共振回路部73を介して放電ランプ10に供給する段階と、制御部76により、放電ランプ10が定常点灯状態に至るまでの点灯始動期間において、共振回路部73の共振を起こさせる周波数frとは異なる基本周波数foを挟んで上記交流電力の周波数fsを段階的に変化させる段階とを含むものとして表現することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態では、電力変換部72をフルブリッジ回路により構成したが、交流電力を共振回路部73に供給することができる限度において、電力変換部72の回路形式として、ハーフブリッジ等の任意の回路形式を用いることができる。
また、電圧検出部74および点灯検出部75の回路形式についても、上述の実施形態に限定されず、任意の回路形式を用いることができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して第2の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態における放電ランプ点灯装置70aと第1の実施形態における放電ランプ点灯装置70とを比較すると、電圧検出部74と、点灯検出部75と、制御部76とに変えて、電流検出部74aと、点灯検出部75aと、を有している点が異なる。その他は同様の機能構成であるため説明は省略する。
図6は、放電ランプ点灯装置70aの機能構成の一例を示す。放電ランプ点灯装置70aは、ダウンチョッパー部71と、電力変換部72と、共振回路部73と、電流検出部74aと、点灯検出部75aと、制御部76aとを備えて構成されている。
電流検出部74aは、上述の共振回路部73を構成するコンデンサー733を流れる電流I733を検出するためのものであり、このコンデンサー733の一端に直列に接続された抵抗741aから構成されている。ここで、抵抗741aは、共振回路部73のコンデンサー733を流れる電流I733を、その電位差から得るためのものである。本実施形態では、コンデンサー733を流れる電流I733を「共振出力電流I733」と称す。電流検出部74aは、共振出力電流I733を、アナログ/デジタル変換し、デジタルデータは、共振出力電流I733の値を表し、この電流検出部74aで検出された共振出力電流I733は制御部76aに供給される。なお、電流検出部74aは、共振出力電流I733を常にモニターし、異常な電流、例えば過大な電流を検出した場合、検出した共振出力電流I733を制御部76aに通知し、制御部76aは、エラーとして制御を止める。
なお、本実施形態において、抵抗741aを用いて共振出力電流I733の検出を行っているが、後述する点灯検出部75aの抵抗751aを用いて共振出力電流I733の検出を行ってもよい。この場合、電流検出部74aが不要となり、回路を小型化することができる。
点灯検出部75aは、放電ランプ10の点灯/不点灯を検出するものであり、抵抗751aとコンパレーター部752aとから構成されている。ここで、抵抗751aは、入力端子TIN2にダウンチョッパー部71のダイオード713とコンデンサー714を介して、電力変換部72を構成するnチャネル型電界効果トランジスター723、724の各ソースに接続されており、この抵抗751aの端子間電圧(降下電圧)はコンパレーター部752aに入力される。コンパレーター部752aは、抵抗751aの端子間電圧に基づいて放電ランプ10を流れる電流を検出し、この検出された電流と、放電ランプ10が点灯したときに抵抗751aを流れる電流とを比較することにより、放電ランプ10の点灯/不点灯を検出する。即ち、点灯検出部75aは、例えば、抵抗751aの端子間電流が所定電流値以上である場合、放電ランプ10の点灯を検出し、抵抗751aの端子間電流が所定電流値を下回る場合には放電ランプ10の不点灯を検出する。点灯検出部75aは、放電ランプの点灯を検出した場合、その旨を示す信号を制御部76aに出力する。
制御部76aは、電圧値の代わりに電流値が入力されるが、第1の実施形態における制御部76と同様の動作をする。制御部76aは、電流制御発振器761aを備えている。この電流制御発振器761aは、入力電流(図示なし)に応じた周波数の信号を制御信号Sとして出力するものである。この電流制御発振器761aの入力電流を規定する信号は、電力変換部72の後述のスイッチング動作が得られるように、制御部76aにおいて生成される。
図7は、同実施形態によるプロジェクター装置1aが備える放電ランプ点灯装置70aの動作の概略を説明するための説明図である。
図7は、図3において電圧検出部74が共振出力電圧を検出した代わりに電流検出部74aが共振出力電流検出する場合の説明図であるため、説明は省略する。
図8は、同実施形態によるプロジェクター装置1aが備える放電ランプ点灯装置70aの動作の概略を補足説明するための波形図である。
図8の上段に示すように、制御信号Sは、上述の基本周波数foと、段階的に減少される駆動周波数(fc、fd)を交互に含んでいる。この例では、制御信号Sの周波数fsは、最初に基本周波数foに設定され、その次に駆動周波数fdに設定され、その次に再び基本周波数foに設定され、その次に周波数fcに設定される。また、同図の下段に示すように、制御信号Sの基本周波数foに対応して共振出力電流I733の振幅が小さくなり、段階的に減少する駆動周波数(fc、fd)に対応して共振出力電流I733の振幅が増加している。このときの共振出力電流I733の振幅Ic、Idは、前述の図7に示す駆動周波数fc、fdでの電流Ic、Idに対応している。
上述のように、交流電力の周波数fsを段階的に減少させる過程で、制御部76aは、点灯検出部75aにより放電ランプ10の点灯が検出されない場合、共振回路部73の共振周波数fsrとは異なる基本周波数foを挟んで交流電力の周波数fsを段階的に減少させ、点灯検出部75aにより点灯が検出されるまで、交流電力の周波数fsを減少させていく。そして、制御部76aは、点灯検出部75aにより放電ランプ10の点灯が検出された場合には、交流電力の周波数fsを定常点灯時の所定周波数に設定する。即ち、放電ランプ10の放電が開始した後は、交流電力の周波数fsが定常点灯時の所定周波数にまで下げられ、放電ランプ10の点灯(放電)が維持される。
また、上述の交流電力の周波数fsを段階的に減少させる過程で、放電ランプ10が点灯しないまま、交流電力の周波数fsが共振周波数fsrを下回り、電流検出部74aにより検出される共振出力電流I733が図7に示すピーク電流Irを過ぎて上昇から下降に転じた場合、直前の段階で設定した駆動周波数に交流電力の周波数fsを設定し直す。これにより、交流電力の周波数fsを段階的に減少させる過程で、共振出力電流I733が最も高くなる周波数、即ち放電が開始する可能性が最も高い共振周波数fsr近傍の駆動周波数に交流電力の周波数fsを設定することができ、この設定状態で放電ランプ10の放電開始を待つ。なお、後述するように、規定の時間が経過しても放電ランプ10が放電を開始しない場合には、プロジェクター装置1aのシステム制御部に対してエラーが出力される。
図9は、同実施形態によるプロジェクター装置1aの動作の流れの一例を表すフローチャートである。図9は、図5のプロジェクター装置1の動作の流れの一例を表すフローチャートにおける電圧を電流と読み替えることでよいため、説明は省略する。
以上のように、本実施形態により、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(第3の実施形態)
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して第3の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態における放電ランプ点灯装置70aと第2の実施形態における放電ランプ点灯装置70aとを比較すると、同様の機能構成であるため説明は省略する。なお、駆動周波数の設定方法が異なるので説明する。
図11は、本実施形態による駆動周波数設定時間IMPT1およびIMPT2と点灯検出時間DETT1およびDETT2との遷移の一例を示す図である。
制御部76aは、共振周波数fsr近傍の駆動周波数の検出を駆動周波数設定時間IMPT1およびIMPT2に行う。駆動周波数設定時間IMPT1およびIMPT2は、同様の処理を行うための時間であるため、以降、駆動周波数設定時間IMPTと総称して説明する。駆動周波数設定時間IMPTは、例えば、1000msである。制御部76aは、駆動周波数設定時間IMPTにおいて検出した該周波数を放電ランプ10に印加する。
詳細な共振周波数fsr近傍の駆動周波数の設定方法は後述する。点灯検出時間DETT1およびDETT2は、同様の処理を行うための時間であるため、以降、点灯検出時間DETTと総称して説明する。点灯検出部75aは、点灯検出時間DETTにおいて放電ランプ10が点灯しているかどうかを検出する。点灯検出時間DETTは、例えば500msである。なお、点灯検出部75aが、点灯検出時間DETT1において、放電ランプ10が点灯していることを検出した場合、制御部76aによる駆動周波数設定時間IMPT2における共振周波数fsr近傍の駆動周波数の検出、および点灯検出部75aによる点灯検出時間DETT2における放電ランプ10が点灯しているかどうかの検出は実施されなくてもよい。
図12は、本実施形態に係る駆動周波数設定時間IMPTにおける駆動周波数の遷移の一例を示す図である。図7に示す共振出力電流I733の共振特性を用いて説明する。制御部76aは、駆動周波数fdから共振周波数fsrに向けて減少する方向に、電力変換部72から供給される交流電力の周波数fsを、共振周波数fsrとは異なる所定の基本周波数foを挟んで、駆動周波数fc、駆動周波数fb、駆動周波数fa、駆動周波数fxの順に段階的に変化させる。このとき、制御部76aは、共振出力電流I733をモニターし、各駆動周波数の交流電力を供給している間の共振出力電流I733から共振周波数fsr近傍の駆動周波数を特定する。
具体的には、まず、制御部76aは、共振周波数fsrよりも十分に高い所定の駆動周波数fdを、所定時間T1、例えば2msに達するまで印加する。その後、基本周波数foを所定時間T2、例えば6msに達するまで印加する。その後、制御部76aは、駆動周波数fdから共振周波数fsrに向けて減少した駆動周波数であるである、駆動周波数fcを所定時間T1に達するまで印加する。その後、再び基本周波数foを所定時間T2に達するまで印加する。このようにして、制御部76aは、基本周波数foを除く各駆動周波数に対する共振出力電流I733が最も大きい時の駆動周波数を共振周波数fsr近傍の駆動周波数として特定する。制御部76aは、図12に示す駆動周波数設定時間IMPTが終了するまで、検出した共振周波数fsr近傍の駆動周波数の印加と、基本周波数foの印加とを繰り返す。制御部76aは、基本周波数foより高い所定の周波数(駆動周波数)と、該周波数より低い周波数(基本周波数fo)とを交互に印加することにより、回路に電流を流れやすくし、基本周波数foより高い所定の周波数(共振周波数)で放電ランプ10が点灯した場合に、その点灯状態を明るい点灯状態にできる。
制御部76aは、点灯検出時間DETTでは、基本周波数foを印加する。その間、点灯検出部75aは、放電ランプ10が点灯しているかどうかを検出する。制御部76aは、点灯検出部75aにより放電ランプ10の点灯が検出されない場合、駆動周波数の設定時間IMPT2において、再度、駆動周波数設定時間IMPT1と同様の処理を行う。その後、制御部76aは、基本周波数foを、点灯検出時間DETT2において、印加する。この時、点灯検出部75aは、再度、放電ランプ10が点灯したかどうかを検出する。
点灯検出部75aにおいて放電ランプ10の点灯が検出されない場合、制御部76aは、エラーとして通知する。
なお、駆動周波数設定時間IMPTにおいて、基本周波数foを印加する所定時間T1と、駆動周波数を印加する所定時間T2とは異なっており、基本周波数foを印加する所定時間T1の方が駆動周波数を印加する所定時間T2よりも長く設定されている方が好ましい。また、駆動周波数を共振周波数fsrに向けて変化させる際に、図10に示すテーブルTa1を参照して、共振出力電流I733の検出値に応じた、周波数ステップで変化させてもよい。具体的には、テーブルTa1は、電流値と飛ばし数との項目列を有しており、各電流値に飛ばし数、すなわち一定の周波数ステップ数が対応付けられている。電流値がIdである場合、飛ばし数は5であり、電流値がIcである場合、飛ばし数は4である。また、制御部76aは、予め記憶部に記憶された共振出力電流I733のピーク値Irと、該ピーク値Irに応じた閾値とを用いて、飛ばし数を決定してもよい。この場合、共振出力電流I733のピーク値Irに近づく、すなわち閾値以上である場合、制御部76aは、飛ばし数を減少または段階的に駆動周波数を変化させる。これにより、制御部76aは、段階的に駆動周波数を変化させていく場合よりも早く、共振周波数を検出できる。
図13は、本実施形態によるプロジェクター装置の動作の流れの一例を表すフローチャートである。
先ず、プロジェクター装置1のCPU80は、利用者による電源スイッチ(図示なし)の操作があった場合、放電ランプ点灯装置70aに対して放電ランプ10の点灯を指示する。
放電ランプ点灯装置70aの制御部76aは、上述の指示を受けると、制御信号S711によりダウンチョッパー部71のスイッチング動作を開始させると共に、制御信号Sの周波数fsとして上述の基本周波数foを設定し(ステップS1)、この制御信号Sにより電力変換部72のスイッチング動作を開始させる。
続いて、制御部76aは、この制御部76aが備える図示しない記憶部に前述の共振周波数fsr(共振周波数frに対応する共振回路部73に印可される交流電力の周波数fs、すなわち信号Sの周波数)が記憶されているかどうかを判定する(ステップS2)。ここで、本実施形態では、もし、過去に点灯動作が行われていれば、その過去の点灯動作における後、放電ランプ10の放電が開始したときの駆動周波数が共振周波数fsrとして記憶部に記憶されている。この共振周波数fsrが記憶部に記憶されていれば(ステップS2;YES)、制御部76aは、その記憶された共振周波数fsrに対応させて駆動周波数を設定する(ステップS3)。ここでは、過去に点灯動作は行われていないものとし、制御部76aが備える図示しない記憶部には過去の点灯動作の共振周波数fsrは記憶されていないものとする(ステップS2;NO)。
制御部76aは、記憶部に過去の点灯動作の共振周波数fsrが記憶されていなければ(ステップS2;NO)、制御信号Sの周波数fsとして所定の駆動周波数fdを設定する(ステップS4)。この駆動周波数fdを有する制御信号Sに基づいて、電力変換部72はスイッチング動作を実施し、駆動周波数fdを有する交流電力を所定時間T1、共振回路部73に供給する。この所定時間T1において、電流検出部74aは、共振出力電流I733を検出する(ステップS5a)。制御部76aは、電流検出部74aにより検出された共振出力電流I733を図示しない記憶部に一時記憶する(ステップS6a)。
そして、制御部76aは、制御信号Sの周波数fsを基本周波数foに設定し直し(ステップS7)、該設定にしたがい、電力変換部72は基本周波数foを有する交流電力を所定時間T2、共振回路部73に供給する。制御部76aは、ステップS6aにて一時記憶した共振出力電流I733が直前(一つ前のステップS6a)に一時記憶した共振出力電流I733以上であるかどうかを判定する(ステップS20)。直前に検出された共振出力電流I733以上であると判定した場合(ステップS20;YES)、制御部76aは、駆動周波数を1ステップ下げる(ステップS21)。なお、共振出力電流I733は、最初の駆動周波数fdに対して得られた電流であり、直前の値が存在しない場合、制御部76aは、直前に一時記憶した共振出力電流I733以上であると判定する(ステップS20;YES)。この判定処理は、周波数fsが共振周波数fsrを過ぎたかどうかを把握するためのものである。直前に一時記憶した共振出力電流I733未満である場合(ステップS20;NO)、制御部76aは、直前(一つ前)の駆動周波数を共振周波数として設定する(ステップS22)。
続いて、制御部76aは、規定時間が経過したか、すなわち駆動周波数設定時間IMPTが終了したかどうかを判定する(ステップS24)。規定時間が経過していない場合(ステップS24;NO)、ステップS1に戻る。一方、規定時間が経過した場合(ステップS24;YES)、制御部76aは、周波数fsとして再び基本周波数foを設定する(ステップS10)。制御部76aは、点灯検出部75aの検出結果に基づいて、放電ランプ10が点灯したかどうかを判定する(ステップS11)。ここで、放電ランプ10が点灯していないと判定した場合(ステップS11;NO)、制御部76aは、点灯検出を開始してからの動作時間を計測し(ステップS12)、この動作時間が規定の動作時間を経過したか、すなわち、点灯検出時間DETTが終了したかどうかを判定する(ステップS25)。ここで、規定の動作時間を経過していない場合(ステップS25;NO)、制御部76aは、ステップS11に戻る。
ここで、上述のステップS11において放電ランプ10が点灯したと判定されると(ステップS11;YES)、制御部76aは、規定の動作時間を計測する(ステップS16)。そして、制御部76aは、規定の動作時間が経過したか、すなわち点灯検出時間DETTが終了したかどうかを判定する(ステップS17)。もし、規定の動作時間が経過しなければ(ステップS17;NO)、ステップS11に戻る。規定の動作時間が経過すると(ステップS17;YES)、制御部76aは、周波数fsとして通常の点灯時の所定周波数を設定し、制御信号Sを通常のランプ点灯信号とする(ステップS18)。
また、上述のステップS11で、放電ランプ10が点灯しない場合(ステップS11;NO)であって、上述のステップS25で、規定の動作時間が経過した場合(ステップS25;YES)、制御部76aは、放電ランプ10が不点灯で規定時間を経過した回数が1回目かどうかを判定する(ステップS26)。1回目である場合(ステップS26;YES)、ステップS1に戻る。一方、1回目でない場合(ステップS26;NO)、制御部76aは、放電ランプ10の不点灯エラーをプロジェクター装置1のシステム制御部に出力し(ステップS19)、このシステム制御部の制御の下、図示しない表示部等を介して、ランプ不点灯エラーが発生した旨が利用者に通知される。この場合、プロジェクター装置1のシステム制御部は、例えば、放電ランプ10を冷却するためのファンを稼働させるなど、エラーを解消するための所定の処理を実施する。また、この通知を受けた利用者は、例えば一定時間、プロジェクター装置1の使用を見合わせる等の対応が可能になる。
なお、上述のステップS7における基本周波数foと、ステップS10における基本周波数foと、ステップS15における基本周波数foとは、同じ周波数でなくてもよく、例えば50kHzと60kHzと70kHzとのように共振周波数より低い周波数であって、共振周波数でないものであれば異なっていてもよい。また、上述のステップS25およびステップS17における規定の動作時間は、同一の規定動作時間でなく、異なっていてもよい。また、上述のステップS11において、放電ランプ10が点灯している場合、次の動作としてステップS18を行ってもよい。また、本実施形態において電流検出部74aを用いて共振出力電流を検出し、駆動周波数を決定しているが、電流検出部74aの代わりに電圧検出部74を用いて共振出力電圧を検出し、駆動周波数を決定してもよい。
なお、上述の実施形態では、放電ランプ点灯装置70aをプロジェクター装置1の構成要素としたが、放電ランプ点灯装置70aを、プロジェクター装置1とは別体の装置として構成してもよい。
また、上述の実施形態による放電ランプ点灯装置70aの動作手順を放電ランプ点灯方法として表現することもできる。この放電ランプ点灯方法は、電力変換部72により直流電力を交流電力に変換し、該交流電力を共振回路部73を介して放電ランプ10に供給する段階と、制御部76aにより、放電ランプ10が定常点灯状態に至るまでの点灯始動期間において、共振回路部73の共振を起こさせる周波数frとは異なる基本周波数foを挟んで上記交流電力の周波数fsを段階的に変化させる段階とを含むものとして表現することができる。
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態では、電力変換部72をフルブリッジ回路により構成したが、交流電力を共振回路部73に供給することができる限度において、電力変換部72の回路形式として、ハーフブリッジ等の任意の回路形式を用いることができる。
また、電流検出部74aおよび点灯検出部75aの回路形式についても、上述の実施形態に限定されず、任意の回路形式を用いることができる。
1…プロジェクター装置、10…放電ランプ(光源)、20…液晶パネル、30…投射光学系、40…インターフェイス部、50…画像処理部、60…液晶パネル駆動部、70…放電ランプ点灯装置、71…ダウンチョッパー部、72…電力変換部、73…共振回路部、74…電圧検出部、74a…電流検出部、75…点灯検出部、75a…点灯検出部、76…制御部、76a…制御部、80…CPU(Central processing Unit)、711…nチャネル型電界効果トランジスター(スイッチ素子)、712…コイル、713…ダイオード、714…コンデンサー、721〜724…nチャネル型電界効果トランジスター(スイッチ素子)、731、732…コイル、733…コンデンサー、741、742…抵抗、743…アナログ/デジタル(A/D)変換部、751…抵抗、752…コンパレーター部、761…電圧制御発振器(VCO)、741a…抵抗、751a…抵抗、752a…コンパレーター部、S1〜S26…処理ステップ

Claims (11)

  1. 放電ランプに接続された共振回路部と、
    直流電力を交流電力に変換し、前記共振回路部を介して前記交流電力を前記放電ランプに供給する電力変換部と、
    前記放電ランプが定常点灯状態に至るまでの点灯始動期間において、前記交流電力の周波数を、第1周波数と、前記第1周波数とは異なる第2周波数とで交互に切り替える制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記第1周波数を、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数に向けて減少する方向に段階的に変化させ、
    前記第2周波数は、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数よりも低い、
    放電ランプ点灯装置。
  2. 放電ランプに接続された共振回路部と、
    直流電力を交流電力に変換し、前記共振回路部を介して前記交流電力を前記放電ランプに供給する電力変換部と、
    前記放電ランプが定常点灯状態に至るまでの点灯始動期間において、前記交流電力の周波数を、第1周波数と、前記第1周波数とは異なる第2周波数とで交互に切り替える制御部と、
    前記放電ランプの点灯を検出する点灯検出部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記点灯検出部により前記放電ランプの点灯が検出されない場合、前記交流電力の周波数を、前記第1周波数と前記第2周波数との間で交互に切り替える、
    電ランプ点灯装置。
  3. 前記制御部は、前記点灯検出部により前記放電ランプの点灯が検出された場合、前記交流電力の周波数を定常点灯時の所定周波数に設定する、請求項に記載の放電ランプ点灯装置。
  4. 前記第2周波数は、前記第1周波数よりも低い、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の放電ランプ点灯装置。
  5. 前記第2周波数は、前記電力変換部から前記共振回路部を通って前記放電ランプに向かう突入電流が生成されない周波数である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の放電ランプ点灯装置。
  6. 前記共振回路部の共振出力電圧を検出する電圧検出部を更に備え、
    前記制御部は、前記第1周波数を段階的に変化させる過程で、前記電圧検出部により検出された共振出力電圧が上昇から下降に転じた場合、前記交流電力の周波数を直前の段階の第1周波数に設定する、請求項1から請求項の何れか1項に記載の放電ランプ点灯装置。
  7. 前記共振回路部の共振出力電流を検出する電流検出部を更に備え、
    前記制御部は、前記第1周波数を段階的に変化させる過程で、前記電流検出部により検出された共振出力電流が上昇から下降に転じた場合、前記交流電力の周波数を直前の段階の第1周波数に設定する、請求項1から請求項の何れか1項に記載の放電ランプ点灯装置。
  8. 前記制御部は、前記電力変換部により出力される前記交流電力の周波数を、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数の1/N(Nは整数)倍の周波数に設定する、請求項1から請求項の何れか1項に記載の放電ランプ点灯装置。
  9. 放電ランプに接続された共振回路部を介して前記放電ランプに電力を供給し、前記放電ランプを点灯する放電ランプ点灯方法であって、
    直流電力を交流電力に変換し、前記共振回路部を介して前記交流電力を前記放電ランプに供給する段階と、
    前記放電ランプが定常点灯状態に至るまでの点灯始動期間において、前記交流電力の周波数を、第1周波数と、前記第1周波数とは異なる第2周波数とで交互に切り替える段階と、
    前記第1周波数を、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数に向けて減少する方向に段階的に変化させる段階と、
    を含み、
    前記第2周波数は、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数よりも低い、
    放電ランプ点灯方法。
  10. 放電ランプに接続された共振回路部を介して前記放電ランプに電力を供給し、前記放電ランプを点灯する放電ランプ点灯方法であって、
    直流電力を交流電力に変換し、前記共振回路部を介して前記交流電力を前記放電ランプに供給する段階と、
    前記放電ランプが定常点灯状態に至るまでの点灯始動期間において、前記交流電力の周波数を、第1周波数と、前記第1周波数とは異なる第2周波数とで交互に切り替える段階と、
    前記第1周波数を、前記共振回路部の共振を起こさせる周波数に向けて段階的に変化させる段階と、
    前記放電ランプの点灯を検出する段階と、
    を含み、
    前記放電ランプの点灯が検出されない場合、前記交流電力の周波数を、前記第1周波数と前記第2周波数との間で交互に切り替える、
    放電ランプ点灯方法。
  11. 放電ランプと、
    請求項1から請求項の何れか1項に記載の放電ランプ点灯装置と、
    を備えたプロジェクター装置。
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