JP2006049181A - 高圧放電ランプ点灯装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 第1のトランジスタ直列回路及び第2のトランジスタ直列回路を備え、直流電圧をスイッチングして出力をランプに電力を供給するブリッジ回路、並びに、第1のトランジスタ直列回路と第2のトランジスタ直列回路の中点に直列接続されるチョークコイル及び第1のコンデンサを備え、ランプを始動させる始動回路からなる高圧放電ランプ点灯装置において、第1のトランジスタ直列回路又は第2のトランジスタ直列回路を構成するトランジスタの一つに並列接続される第2のコンデンサを備える構成とした。
【選択図】 図1
Description
このような高圧放電ランプ点灯装置としては、図5に示す回路構成を備えたものが一般的に知られている。
図5に示す高圧放電ランプ点灯装置は、トランジスタ1、ダイオード2、チョークコイル3、コンデンサ4、抵抗6、7および抵抗8の電圧を受けて、前記トランジスタ1のデューティ比を制御するための第一の制御回路3からなる降圧チョッパ回路Iと前記降圧チョッパ回路Iの出力に接続されたトランジスタ9〜12およびこれらのトランジスタを制御する第2の制御回路13からなるブリッジ回路II、および前記ブリッジ回路を構成するトランジスタの中点に接続されたチョークコイル14、コンデンサ16の直列回路と、高圧放電ランプ17を始動させるためのパルストランス15よりなる始動回路IIIによって構成されている。
ここで、降圧チョッパ回路Iに供給される直流電圧を400Vとすると、高圧放電ランプ17が点灯していない状態では、トランジスタ1のデューティ比を一定幅に保った場合は、コンデンサ4に発生する直流電圧は入力した直流電圧とほぼ同じの約400Vとなり、また抵抗6、7の電圧を検出し第一の制御回路13によりトランジスタ1のデューティ比を制限した場合はコンデンサ4に発生する電圧は、設定された任意の電圧(たとえば200V)となる。
ここで図5に示す高圧放電ランプ点灯装置は、例えば装置起動直後の3秒間を30kHzで動作させ、その後200Hzで動作させるような高周波から低周波へ切り替える動作をおこなう。
この共振電圧はチョークコイル14のインダクタンス値、コンデンサ16の容量、ブリッジ回路IIの動作周波数によって決定され、例えば700Vピーク程度の電圧に調整される。
前記共振電圧を高圧放電ランプ17端に印加している間に、パルストランス15により数kVから十数kV程度のパルス電圧を共振電圧に重畳させ高圧放電ランプ17に印加させることにより高圧放電ランプ17は絶縁破壊をおこし、前記ブリッジ回路IIの動作周波数(例えば30kHz)で、チョークコイル14で制限される電流で高周波点灯し、高圧放電ランプ17の両電極が前記高周波電流により十分温度が上昇した後、例えば3秒後にブリッジ回路IIの動作周波数を例えば200Hzに低下し、安定した低周波の矩形波点灯に至る。
また、特許文献1にはインダクタンス素子及びコンデンサの共振回路とを備え、高圧放電ランプ始動時には高周波点灯、その後、低周波の矩形波点灯とする同様の点灯方式が記載されているが、特に高周波点灯の直流成分についての記載はされていない。
その後、高圧放電ランプ17の温度が上昇し、反対側の電極からも徐々に放電が進むことにより直流成分が低減し、最終的には対称な高周波電流へと移行するが、この過程において、短時間ではあるが直流成分が重畳された高周波電流が非対称な時に陽極側となった電極の発熱が著しく、電極が損傷しランプ寿命を低下させてしまう要因となっていた。
直流電圧回路が第2のコンデンサである構成とした。この構成において、ランプ点灯開始前及び点灯開始後の所定の期間は第1又は第2のトランジスタ直列回路の一方を交互に導通させ、他方を非導通とするようにした。さらに、第2のコンデンサの電圧を検出する電圧検出回路を備え、所定の期間が、電圧検出回路で検出される第2のコンデンサの電圧が所定の範囲内となるまでの期間であるようにした。ここで、所定の範囲の中心値を、ブリッジ回路に印加する直流電圧の1/2とした。さらに、第2のコンデンサに直列接続されたスイッチを備え、所定の期間経過前はスイッチの導通状態を維持し、その後非導通とするようにした。またさらに、ブリッジ回路に直流電圧を供給する直流電源回路を備える構成とした。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明に係る高圧放電ランプ点灯装置を示す回路構成図であり、図2は図1の動作を示すための回路動作図である。
図1の回路構成図は従来例の回路構成を示した図5のブリッジ回路のトランジスタ12のドレイン−ソース間にコンデンサ18を接続したもので、その他は図5と同じである。
ブリッジ回路IIについては図2に示すように、最初はトランジスタ11、12が非導通の状態でトランジスタ9、10が交互に高周波にて導通/非導通を繰り返す。
まずトランジスタ9が導通、トランジスタ10が非導通とすると、降圧チョッパ回路Iよりトランジスタ9、チョークコイル14、コンデンサ16、コンデンサ18の経路で電流が流れコンデンサ18が充電される。
次のサイクルでトランジスタ9が非導通、トランジスタ10が導通になるとコンデンサ18を電源とし、コンデンサ16、チョークコイル14、トランジスタ10の経路で電流が流れる。
そのため整流性が出た状態でトランジスタ9、10が導通・非導通を繰り返すにつれてコンデンサ18の電位が高まり、トランジスタ9、チョークコイル14、コンデンサ16、コンデンサ18の経路で流れる高周波電流の値が低くなる。
この状態を繰り返すうちに高圧放電ランプ17の温度が上昇し、反対側の電極からも放電が開始され、最終的には対称な高周波電流へと移行するが、コンデンサ18により従来例のような直流成分の重畳した高周波電流が流れる期間が短いため陽極側の電極へのダメージを低減できる。
詳しくは、高周波点灯時に放電が正常である場合(整流点灯でない場合)、コンデンサ18には降圧チョッパ回路Iの出力電圧の約半分の電圧がかかる。また、整流点灯状態、例えば、チョークコイル14からコンデンサ18方向に整流状態の場合は、コンデンサ18には降圧チョッパ回路Iの出力電圧の半分よりも大きい電圧がかかり、逆方向に整流状態の場合は、コンデンサ18には降圧チョッパ回路Iの出力電圧の半分よりも小さい電圧がかかることになる。従って、コンデンサ18の電圧が所定の範囲、即ち、降圧チョッパ回路Iの出力電圧の半分の値を中心としたある範囲に入っていれば、ランプは正常に点灯していることになり、範囲外であれば整流点灯状態であるということになるので、この検出電圧に基づいてブリッジ回路の動作状態を移行させればよい。
なお、コンデンサ18にかかる電圧の検出回路は、例えば、図3に示すような抵抗分割回路19等で構成することができる。
II ブリッジ回路
III 始動回路
9、10、11、12 トランジスタ
13 制御回路
14 チョークコイル
15 パルストランス
16、18 コンデンサ
17 高圧放電ランプ
19 抵抗分割回路
20 スイッチ
Claims (8)
- 第1のトランジスタ直列回路及び第2のトランジスタ直列回路を備え、直流電圧をスイッチングしてランプに電力を供給するブリッジ回路、並びに、
該第1のトランジスタ直列回路と該第2のトランジスタ直列回路の中点に直列接続されたチョークコイル及び第1のコンデンサを備え、該ランプを始動させる始動回路、からなる高圧放電ランプ点灯装置であって、
前記第1のトランジスタ直列回路又は第2のトランジスタ直列回路を構成するトランジスタの一つに並列接続され、少なくとも前記直流電圧よりも低い電圧を保持可能な直流電圧回路を備えることを特徴とする高圧放電ランプ点灯装置。 - 請求項1記載の高圧放電ランプ点灯装置であって、
前記直流電圧回路が第2のコンデンサであることを特徴とする高圧放電ランプ点灯装置。 - 請求項1又は請求項2記載の高圧放電ランプ点灯装置であって、
ランプ点灯開始前及び点灯開始後の所定の期間は前記第1又は第2のトランジスタ直列回路の一方を交互に導通させ、他方を非導通とすることを特徴とする高圧放電ランプ点灯装置。 - 請求項3記載の高圧放電ランプ点灯装置であって、
さらに、前記第2のコンデンサの電圧を検出する電圧検出回路を備え、
前記所定の期間が、前記電圧検出回路で検出される前記第2のコンデンサの電圧が所定の範囲内となるまでの期間であることを特徴とする高圧放電ランプ点灯装置。 - 請求項4記載の高圧放電ランプ点灯装置であって、
前記所定の範囲の中心値を、前記直流電圧の1/2としたことを特徴とする高圧放電ランプ点灯装置。 - 請求項1から請求項5いずれか一項に記載の高圧放電ランプ点灯装置であって、
さらに、前記第2のコンデンサに直列接続されたスイッチを備え、
前記所定の期間経過前は前記スイッチの導通状態を維持し、その後非導通とすることを特徴とする高圧放電ランプ点灯装置。 - 請求項1から請求項6いずれか一項に記載の高圧放電ランプ点灯装置であって、さらに、前記ブリッジ回路に直流電圧を供給する直流電源回路を備えたことを特徴とする高圧放電ランプ点灯装置。
- 高圧放電ランプ、及び、請求項1から請求項7いずれか一項に記載の高圧放電ランプ点灯装置を備えたことを特徴とする高圧放電ランプ装置。
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