JP4348813B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電ランプを高周波電力で点灯させる放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、放電ランプを高周波電力で点灯させるこの種の放電灯点灯装置として、特許第2617461号公報に記載された放電灯点灯装置のように、放電ランプに設けた両フィラメントの電源側の一端間と非電源側の一端間とにそれぞれコンデンサを接続し、電源側の一端間に接続したコンデンサにインダクタを直列接続し、このコンデンサとインダクタとの直列回路を高周波電源の出力端間に接続した構成が提案されている。
【0003】
上記公報には図10に示す回路構成(同公報の図1参照)とほぼ同様の構成が記載されており、この回路構成を具体化すれば、たとえば図11のような回路とすることができる。すなわち、上記公報に記載された放電灯点灯装置では、商用電源などの交流電源ACを整流平滑回路1に通すことにより直流電力に電力変換し、整流平滑回路1から出力される直流電力をインバータ回路2により高周波電力に電力変換することによって高周波電源を構成している。また、放電ランプLaのフィラメントf1,f2の電源側端間と非電源側端間とに、それぞれコンデンサC1,C2を接続し、コンデンサC1とインダクタL1との直列回路にさらに直流カット用のコンデンサC4を直列接続して負荷回路3を構成し、コンデンサC1,C4とインダクタL1とからなる直列回路を高周波電源の出力端間であるインバータ回路2の出力端間に接続する形で、負荷回路3を高周波電源に接続してある。
【0004】
図11に示した具体回路について説明すれば、整流平滑回路1は、交流電源ACのライン間に接続されたコンデンサC5とラインフィルタFとからなる高周波阻止用のフィルタ回路を備え、フィルタ回路の出力電圧をダイオードブリッジからなる整流器DBで全波整流した後に、昇圧チョッパ回路により入力電圧を昇圧した直流電圧を発生させるように構成されている。昇圧チョッパ回路は、整流器DBの出力端間に接続されたインダクタL2とスイッチング素子Q3との直列回路を備え、スイッチング素子Q3の両端間にはダイオードD5と平滑コンデンサC3との直列回路が並列に接続された構成を有する。スイッチング素子Q3にはMOSFETを用いており、ボディダイオードDbがフライホイール用のダイオードとして機能する。また、整流器DBの直流出力端間には雑音防止用にコンデンサC6が接続される。
【0005】
スイッチング素子Q3は図示しない制御回路によって交流電源ACの周波数よりも十分に高い周波でオンオフされ、スイッチング素子Q3のオン時にインダクタL2にエネルギが蓄積され、このエネルギがスイッチング素子Q3のオフ時にダイオードD5を通して平滑コンデンサC3に放出される。つまり、整流器DBの出力電圧にインダクタL2の両端電圧が加算された状態で平滑コンデンサC3が充電されるから、平滑コンデンサC3の両端電圧が整流器DBの出力電圧のピーク値よりも昇圧されることになる。ただし、スイッチング素子Q3のオン期間とオフ期間との比率を変化させることによって平滑コンデンサC3の両端電圧を制御することができる。
【0006】
一方、インバータ回路2は平滑コンデンサC3の両端間に接続された2個のスイッチング素子Q1,Q2の直列回路からなり、一方のスイッチング素子Q2の両端間に負荷回路3を接続している。両スイッチング素子Q1,Q2にはMOSFETを用いており、ボディダイオードDb1,Db2がフライホイール用のダイオードとして機能する。両スイッチング素子Q1,Q2は図示しない制御回路によって高周波で交互にオンオフするように制御される。図に示すインバータ回路2はハーフブリッジ型のインバータ回路を構成しており、スイッチング素子Q1,Q2のオンオフに伴って負荷回路3に高周波交流電圧を印加する。制御回路は、スイッチング素子Q1,Q2のオンオフの周波数を変化させることによって、放電ランプLaの予熱、始動、点灯を制御する。また、放電ランプLaの異常時などにおける保護動作の制御も制御回路が行う。
【0007】
上述した放電灯点灯装置では、電源を投入すると、放電ランプLaの両フィラメントf1,f2を通してコンデンサC2に電流が流れ、フィラメントf1,f2が予熱されるとともに放電ランプLaの両端に共振電圧が印加される。予熱時にはフィラメントf1,f2に十分な予熱電流を流すために、2個のコンデンサC1,C2の並列回路およびインダクタL1により構成された共振回路の共振周波数よりも十分に高い周波数でスイッチング素子Q1,Q2をオンオフさせる。このように共振周波数よりも十分に高い周波数でスイッチング素子Q1,Q2をオンオフさせることで、コンデンサC1,C2のインピーダンスが低くなり、コンデンサC1,C2の両端電圧を比較的低くしてフィラメントf1,f2に十分な電流を流すことができる。一方、放電ランプLaを始動するには、スイッチング素子Q1,Q2をオンオフさせる周波数を予熱時よりも引き下げて共振回路の共振周波数に近付けると、コンデンサC1,C2の両端電圧が上昇し、放電ランプLaが始動する程度の電圧を印加することが可能になる。
【0008】
このように、インダクタL1とともに共振回路を構成するコンデンサC1,C2を電源側と非電源側とに振り分けて設けていることによって、両コンデンサC1,C2の容量を適宜に設定すれば、予熱時には非電源側のコンデンサC2を通して十分に大きい予熱電流を流しながらも、点灯中にはコンデンサC2にほとんど電流が流れないようにすることができ、点灯中におけるフィラメントf1,f2での電力損失を低減することが可能になる。また、点灯中におけるフィラメントf1,f2への通電量が少ないから、フィラメントf1,f2に設けてある電子放出物質(エミッタ)が飛散しにくく、放電ランプLaの寿命が延びることになる。さらに、共振用のコンデンサC1,C2の容量を大きく設定することによって、始動時においてはコンデンサC1の両端の共振電圧を高くすることができ、放電ランプLaに高い電圧を印加して始動を容易にすることができる。
【0009】
ところで、上述した放電灯点灯装置では、放電ランプLaが接続されていない状態やフィラメントf1,f2が断線している状態であっても、インダクタL1とコンデンサC1とによる共振回路が構成されているものであるから、コンデンサC1の両端に共振電圧が発生する。つまり、放電ランプLaが接続されていない場合やフィラメントf1,f2が断線している場合でも、放電ランプLaを接続する端子(つまり、コンデンサC1の両端)に過大な電圧が発生することがある。また、放電ランプLaが接続されいない場合やフィラメントf1,f2が断線した場合には、共振回路からコンデンサC2が切り離されていることによって、コンデンサC2が接続されている場合よりも共振周波数が上昇するから、インバータ回路2の出力周波数(スイッチング素子Q1,Q2のオンオフの周波数)よりも共振周波数のほうが高くなる場合が生じて、いわゆる進相領域での動作になり、インバータ回路2を構成するスイッチング素子Q1,Q2に貫通電流が流れて(一方のスイッチング素子Q1,Q2のボディダイオードがオフになる際に流れるリカバリ電流と同時に他方のスイッチング素子Q1,Q2に電流が流れることによって、平滑コンデンサC3の両端間が短絡状態になること)、スイッチング素子Q1,Q2に過大な電流ストレスを与えるおそれがある。
【0010】
また、放電ランプLaの寿命末期などにおいてフィラメントf1,f2が断線すると、通常は、放電経路が遮断されることによって放電が停止するが、ごくまれには、断線したフィラメントf1,f2が溶融してフィラメントf1,f2を保持しているステムに付着する場合があり、これによって放電が維持されることがある。このとき、ステムに付着した物質はフィラメントf1,f2より高抵抗ではあるものの非電源側のコンデンサC2への電流経路が維持されることになり、ステムに付着した物質に電流が流れることによって電力損失が生じ、放電ランプLaのステム付近や口金付近で異常発熱することがある。とくに、最近では発光効率を高めた放電ランプLaとして、従来よりも管径が細く、かつ管長が長いものが提供されており、この種の放電ランプLaでは管径が細いことによってフィラメントf1,f2が溶融したときにステムに付着しやすくなり、しかも管電圧(ランプ電圧)が高いことによって放電が維持されやすくなる。つまり、この種の放電ランプLaを用いるとフィラメントf1,f2の断線時における問題が生じやすくなる。
【0011】
放電ランプLaが接続されていない場合やフィラメントf1,f2が断線した場合における上述のような問題を解決するには、インバータ回路2に負荷が接続されていない無負荷状態と、フィラメントf1,f2の断線時にまれに生じるフィラメント(ステム)部分の高抵抗状態とを検出し、これらの状態が検出されたときには異常に対応しなければならない。
【0012】
無負荷状態や高抵抗状態を検出する構成としては、図12に示すように、コンデンサC2の一端の電位を検出する構成が考えられる。つまり、フィラメントf1とコンデンサC2との接続点の電位と回路の基準電位との電位差を抵抗R11,R12を用いて分圧し、抵抗R11,R12の接続点aの電位(抵抗R12の両端電圧)を取り出すのである。
【0013】
図12に示す構成では、放電ランプLaが接続されていない場合や一方のフィラメントf1が断線した場合には、抵抗R11,R12の接続点aの電位が0Vになり、通常時の接続点aの電位とは差が生じることで検出可能である。しかしながら、他方のフィラメントf2が断線した場合には、インダクタL1とコンデンサC1とにより形成されている共振回路で生じる共振電圧がフィラメントf1とコンデンサC2との接続点に印加されるから、抵抗R11,R12の接続点aの電位は0Vにはならず、通常時の接続点aの電位に近くなる。つまり、フィラメントf2の断線に対しては抵抗R11,R12の接続点aの電位の変化が小さく、確実に検出することができるとは言えないという問題がある。
【0014】
そこで、図13に示すように、フィラメントf1とコンデンサC2との接続点の電位だけではなく、フィラメントf2とコンデンサC2との接続点の電位も検出する構成が考えられる。すなわち、フィラメントf1とコンデンサC2との接続点の電位と回路の基準電位との電位差を抵抗R11,R12で分圧して取り出すだけではなく、フィラメントf2とコンデンサC2との接続点の電位と回路の基準電位との電位差を抵抗R13,R14を用いて分圧し、抵抗R13,R14の接続点bの電位(抵抗R14の両端電圧)も取り出すのである。
【0015】
このような構成とすれば、放電ランプLaが接続されていない状態では、接続点a,bの電位がともに0Vになり、いずれか一方のフィラメントf1,f2が断線すれば、各フィラメントf1、f2に対応した接続点a,bの電位が0Vになるから、フィラメントf1,f2の断線を確実に検出することができる。しかしながら、この構成を採用したとしても、フィラメントf1,f2が溶融してステムに付着することにより生じる上述のような高抵抗状態は確実に検出することができない。この理由を図14の等価回路を用いて説明する。
【0016】
図14は放電ランプLaについて等価回路として示したものであり、各フィラメントf1,f2をそれぞれ抵抗Rf1,Rf2で表し、両フィラメント間の抵抗分をRlaで示してある。高抵抗状態では2つの抵抗Rf1,Rf2の少なくとも一方の抵抗値が上昇してコンデンサC2に印加される電圧はフィラメントf1,f2の抵抗の増加に伴う電圧降下で変化するものの、抵抗R11〜R14は電流がほとんど流れないように高抵抗に設定されているから、接続点a,bの電位は通常時との変化が少なく、高抵抗状態を確実に検出するためにはこの構成では不十分である。
【0017】
このような問題を解消するには、図15に示すように、各フィラメントf1,f2について、それぞれ電源側と非電源側との電位を検出することが考えられる。つまり、図13に示した構成に加えて、各フィラメントf1,f2の電源側の一端の電位(フィラメントf1,f2とコンデンサC1との接続点の電位)と回路の基準電位との差を分圧するための2個ずつの抵抗R15〜R18の直列回路を設け、抵抗R15,R16の接続点cの電位と抵抗R17,R18の接続点dの電位とを接続点a,bの電位とともに求める構成を用いる。この構成の等価回路は図16のようになるから、接続点a,cの電位差によりフィラメントf1に相当する抵抗Rf1による電圧降下を求めることができ、接続点b,dの電位差によりフィラメントf2に相当する抵抗Rf2による電圧降下を求めることができる。つまり、高抵抗状態を確実に検出することが可能になる。
【0018】
なお、フィラメントf1,f2の断線を検出する回路構成としては、図17に示す構成も従来から知られている。この回路は、フィラメントf2とコンデンサC2との間にカレントトランスCTの1次巻線を挿入し、カレントトランスCTの2次出力を抵抗R19,R20で分割し、抵抗R19,R20の接続点eの電位を取り出すようにしたものである。この構成ではカレントトランスCTの1次巻線が予熱電流の経路に挿入され、予熱電流が流れなくなるとカレントトランスCTの2次側に設けた抵抗R19,R20の接続点eの電位が0Vになることを利用して、フィラメントf1,f2の断線を検出するものである。また、この構成ではフィラメントf1,f2に流れる電流を検出するから、抵抗Rf1,Rf2の高抵抗化も検出可能である。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、図15に示す構成と図17に示す構成とは、無負荷状態と高抵抗状態とのいずれも検出可能であるが、それぞれ以下の問題を有している。
【0020】
まず、図15に示す構成では、無負荷状態の検出のみであれば4本の抵抗R11〜R14でよいにもかかわらず、高抵抗状態も検出可能とするためにさらに4本の抵抗R15〜R18が追加されており、結局合計8本の抵抗R11〜R18が必要になっているから、部品点数が多いという問題を有している。また、4箇所の接続点a〜dについて検出した電圧を比較判定することになるから、これらの電圧を比較判定する回路構成が複雑になるという問題がある。
【0021】
一方、図17に示した構成では、回路構成が比較的簡単ではあるものの、カレントトランスCTは抵抗などに比較して大型であるとともに高コストであり、しかもカレントトランスCTのコアの特性のばらつきや温度による特性変化により、異常を検出できない場合や異常がないのに異常と誤検出する場合が生じる。
【0022】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、比較的簡単な回路構成で部品点数も比較的少なくしながらも、無負荷状態と高抵抗状態とを精度よく確実に検出することを可能とした放電灯点灯装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、放電ランプに設けた2つのフィラメントの各一端間に接続される第1のコンデンサと、放電ランプに点灯用の電力を供給する高周波電源と、第1のコンデンサとの直列回路が高周波電源の出力端間に接続されるインダクタと、放電ランプの両フィラメントの各他端間に接続され前記インダクタおよび第1のコンデンサとともに共振回路を構成する第2のコンデンサと、第1のコンデンサと一方のフィラメントとの直列回路の両端電圧を検出する第1の電圧検出部と、第1のコンデンサと他方のフィラメントとの直列回路の両端電圧を検出する第2の電圧検出部と、第1および第2の電圧検出部により検出した2つの電圧値の差によりフィラメントの異常の有無を検出する異常判定手段とを備えるものである。
【0026】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、第1の電圧検出部と第2の電圧検出部とによりそれぞれ検出される2つの電圧値の少なくとも一方を放電ランプの寿命検出に兼用しているものである。
【0027】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記高周波電源が動作を開始するまでは前記異常判定手段による異常の検出を禁止するものである。
【0028】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3の発明において、第1および第2の電圧検出部において検出される2つの電圧値に対して始動時における上限値を設定し、異常時に他方よりも低下する一方の電圧値の前記上限値を他方の電圧値の前記上限値よりも高く設定しているものである。
【0030】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、前記異常判定手段によりフィラメントの異常が検出されると前記高周波電源を異常に対応するように制御するものである。
【0031】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記異常判定手段によりフィラメントの異常が検出されると前記高周波電源の出力を停止させるものである。
【0032】
請求項7の発明は、請求項5の発明において、前記異常判定手段によりフィラメントの異常が検出されると前記高周波電源の出力を低下させるものである。
【0033】
請求項8の発明は、請求項5の発明において、前記異常判定手段によりフィラメントの異常が検出されると前記高周波電源を間欠的に動作させるものである。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態において、高周波電源(整流平滑回路1およびインバータ回路2)と負荷回路3とは図11に示した従来構成と同様のものを用いるものとする。ただし、高周波電源および負荷回路3の構成はこれに限定する趣旨ではなく、放電ランプLaのフィラメントf1,f2の電源側端間と非電源側端間とにそれぞれコンデンサC1,C2を接続した負荷回路3であれば、どのような構成でも本発明の技術思想を適用可能である。たとえば、負荷回路3はインバータ回路2のスイッチング素子Q1,Q2のうちスイッチング素子Q1に接続することも可能である。あるいはまた、インバータ回路2をフルブリッジ形などのハーフブリッジ形ではない構成としてもよい。さらに、整流平滑回路1についても、図11に示した構成に限定されるものではない。また、負荷回路3をインバータ回路2の出力に複数並列に接続したり、負荷回路3において複数本の放電ランプLaを直列接続したり並列接続したりしてもよい。
【0035】
基本構成
本構成では、図1に示すように、無負荷状態および高抵抗状態の検出のために2本ずつ直列接続された4本の抵抗R1〜R4を用いている。抵抗R1,R2の直列回路は一方のフィラメントf1を介してコンデンサC1の両端間に接続され、抵抗R3,R4の直列回路は他方のフィラメントf2を介してコンデンサC1の両端間に接続される。また、抵抗R1,R2の接続点である出力端p1と抵抗R3,R4の接続点である出力端p2との電位が、無負荷状態および高抵抗状態の検出に用いられる。放電ランプLaを従来構成と同様に等価回路で表すと、図1に示す回路は図2のようになる。抵抗Rf1,Rf2はフィラメントf1,f2に対応する抵抗(実際にはインピーダンス)であり、抵抗Rlaは放電ランプLaにおいて放電電流(ランプ電流)が流れる経路の抵抗成分(実際にはインピーダンス)を示す。つまり、抵抗R1,R2の直列回路は、コンデンサC1と抵抗Rf1との直列回路の両端電圧を検出する電圧検出部5を形成し、抵抗R3,R4の直列回路は、コンデンサC1と抵抗Rf2との直列回路の両端電圧を検出する電圧検出部6を形成する。
【0036】
ここで、一般に抵抗Rlaの抵抗値は放電ランプLaの点灯中には数十〜数百Ωであるが、放電ランプLaの定格電力値および放電電流値によって変化する。なお、予熱時や始動中であって放電ランプLaにおいて放電が開始されていない状態では抵抗Rlaの抵抗値は無限大とみなしてよい。また、フィラメントf1,f2が正常であれば、抵抗Rf1,Rf2の抵抗値は数Ω程度になる。
【0037】
いま、コンデンサC1の両端電圧をVC1とし、各電圧検出部5,6の出力端p1,p2の電位V1,V2について考察する。図3(a)に示すように、電圧検出部5は抵抗Rf1に直列接続され、電圧検出部5と抵抗Rf1との直列回路に抵抗Rlaが並列接続され、抵抗Rlaの両端にコンデンサC1の両端電圧VC1が印加される。ここで、端子Zは図2における点Zを意味する。また、図3(b)に示すように、電圧検出部6は抵抗Rf2に直列接続され、電圧検出部6と抵抗Rf2との直列回路に抵抗Rlaが並列接続され、抵抗Rlaの両端にコンデンサC1の両端電圧VC1が印加される。したがって、出力端p1,p2の電位V1,V2は、それぞれ次式で表される。
V1={R2/(Rf1+R1+R2)}×VC1
V2={(R4+Rf2)/(R3+R4+Rf2)}×VC1
ここに、抵抗R1〜R4は電力の損失が大きくならないように高抵抗であり、上述のように抵抗Rf1,Rf2は正常時には低抵抗であって、R1=R2=R3=R4、Rf1=Rf2とすれば、R1=R2=R3=R4≫Rf1=Rf2という関係が成立し、結果的にV1≒V2になる。
【0038】
次に、フィラメントf1,f2の一方のみがそれぞれ断線した場合について考察する。フィラメントf1が断線すれば抵抗Rf1が無限大になってRf1≫Rf2になるから、V1≒0であり出力端p2の電位は正常時と同様であるから、V1<V2の関係が成立する。一方、フィラメントf2が断線すれば抵抗Rf2が無限大になってRf2≫Rf1になるから、V2≒VC1になる。ここで、正常時における出力端p1の電位V1はコンデンサC1の両端電圧VC1よりも低いから(なぜなら、R2>Rf1+R1+R2であるから、R2/(Rf1+R1+R2)<1である)、V1<V2になる。さらに、両フィラメントf1,f2がともに断線した場合は、抵抗Rf1,Rf2がともに無限大になるから、上述したように、V1≒0でありV2≒VC1であって、結局、V1<V2が成立する。
【0039】
要するに、フィラメントf1,f2が断線すれば、一方のみか両方かにはかかわらずV1<V2が成立するのであって、正常時であるV1≒V2の状態とは区別することが可能になる。ここに、放電ランプLaの抵抗成分Rlaは、放電ランプLaが予熱始動状態か全点灯状態か調光点灯状態かの動作状態に応じて変化するから、コンデンサC1の両端電圧VC1も時々刻々変化するが、電圧検出部5,6の分圧比に変化はないから、上述した関係を用いることができる。
【0040】
次に、フィラメントf1,f2が高抵抗になった場合について考察する。フィラメントf1が高抵抗であるときにはRf1≫Rf2になるから、電位V1が低下することによって、V1<V2の関係になる。また、フィラメントf2が高抵抗であるときにはRf1≪Rf2になるから、電位V2が上昇することになって、V1<V2の関係になる。さらに、両フィラメントf1,f2がともに高抵抗になったときには、上述の理由により電位V1が低下し、電位V2が上昇するから、やはりV1<V2の関係が得られる。結局、フィラメントf1,f2が高抵抗になる場合でもV1<V2の関係が成立する。
【0041】
上述したように、フィラメントf1,f2が断線した状態(つまり、無負荷状態)と、フィラメントf1,f2が高抵抗なった状態(高抵抗状態)とのいずれにおいても、各電圧検出部5,6の出力端p1,p2の電位V1,V2の関係は、正常時にはV1≒V2であり、異常時にはV1<V2になるのであって、このような関係を判別することができる異常判定手段を設けることによって、正常か異常かの識別が容易になる。
【0042】
本構成においては、図4に示す構成の異常判定手段を用いる。図4に示す回路構成において端子p1,p2はそれぞれ電圧検出部5,6の出力端p1,p2に接続される。
【0043】
電圧検出部5の出力端の電位V1と回路の基準電位との差の電圧は抵抗R5,R6により分圧され、コンデンサC6で直流分がカットされた後にダイオードD6,D7により全波整流され、コンデンサC7と放電用の抵抗R7とで平滑され、コンデンサC7の両端電圧V1′がコンパレータCP1により基準電圧Vref1と比較される。比較結果がインバータ回路2のスイッチング素子Q1,Q2を制御するインバータ制御回路7に与えられる。コンデンサC7には過電圧保護用のツェナーダイオードZD1が並列接続される。
【0044】
電圧検出部6の出力端の電位V2についても同様の回路を通してインバータ制御回路7への入力に反映される。つまり、電圧検出部6の出力端の電位V2と回路の基準電位との差の電圧は抵抗R8,R9により分圧され、コンデンサC8で直流分がカットされた後にダイオードD8,D9により全波整流され、コンデンサC9と放電用の抵抗R10とで平滑され、コンデンサC9の両端電圧V2′がコンパレータCP2により基準電圧Vref2と比較される。こうして得られた比較結果がインバータ制御回路7に与えられるのである。また、コンデンサC9には過電圧保護用のツェナーダイオードZD2が並列接続される。
【0045】
コンパレータCP1に対する基準電圧Vref1は、フィラメントf1の正常時にコンパレータCP1の出力がHレベルになり、電位V1が正常時よりも下がったときにコンパレータCP1の出力がLレベルになるように設定される。また、コンパレータCP2に対する基準電圧Vref2は、フィラメントf2の正常時にコンパレータCP2の出力がHレベルになり、電位V2が正常時よりも上がったときにコンパレータCP2の出力がLレベルになるように設定される。
【0046】
したがって、インバータ制御回路7では、両コンパレータCP1,CP2の出力がともにHレベルであるときにのみフィラメントf1,f2が正常であるものと判断し、一方がLレベルであればフィラメントf1,f2に異常が生じていると判断することができる。要するに、インバータ制御回路7では両コンパレータCP1,CP2の論理積がHレベルであるときに正常とし、論理積がLレベルのときには異常に対する動作を行うことになる。
【0047】
インバータ制御回路7では異常が検出されたときには、異常に対応する動作を行う。ここに、異常に対応する動作とは、インバータ回路2のスイッチング素子Q1,Q2のオンオフを停止させて高周波電源からの出力を停止させる動作と、スイッチング素子Q1,Q2のオンオフを間欠的に行ってスイッチング素子Q1,Q2をオンオフしない期間を設ける動作と、スイッチング素子Q1,Q2のオンオフの周波数を共振回路(インダクタL1とコンデンサC1,C2)の共振周波数に対して十分に高く設定することでコンデンサC1の両端電圧を小さくする動作とのいずれかを意味する。
【0048】
上述した構成によって、部品点数を増加させることなくフィラメントf1,f2の断線などの無負荷状態と、フィラメントf1,f2が高抵抗である高抵抗状態との検出が可能になる。
【0049】
なお、本構成では抵抗R1〜R4を同じ抵抗値として、正常な点灯状態ではV1≒V2になり、フィラメントf1,f2の断線時にV1<V2となるように設計しているが、正常時と断線時との差異が電位V1,V2の差異として得られる関係であれば、抵抗R1〜R4の抵抗値や本数についてとくに制限はない。
【0050】
参考例
本例は、異常判定手段の構成を基本構成とは異ならせたものである。すなわち、基本構成においても考察したように、電圧検出部5,6の出力端p1,p2の電位V1,V2が、正常時にはV1≒V2であるとすれば、異常時にはV1<V2になるのであり、このことを利用すれば、電位V1,V2を直接比較することによっても正常か異常かの判断が可能になる。そこで、本例では、図5に示すように、コンデンサC7の両端電圧V1′とコンデンサC9の両端電圧V2′とを比較するコンパレータCP3を設けることで、図4に示した回路構成に対してコンパレータの個数を削減してある。コンパレータCP3ではコンデンサC7の両端電圧V1′がコンデンサC9の両端電圧V2′以上であればHレベルを出力するから、インバータ制御回路7では、コンパレータCP3の出力がHレベルのときに正常とし、逆にコンパレータCP3の出力がLレベルであれば無負荷状態または高抵抗状態として異常に対応した処理を行うようにする。基本構成では2個必要であったコンパレータCP1,CP2を、本例では1個のコンパレータCP3のみとし、しかも基準電圧Vref1,Vref2を発生させる必要もないから、基本構成よりも部品点数がさらに低減されることになる。他の構成および動作は基本構成と同様であり、図5において図4と同符号を付した部材は同様に機能する。
【0051】
第1の実施の形態)
本実施形態は、図6に示すように、図5に示した参考例における異常判定手段のうちコンパレータCP3を演算増幅器を用いて構成した差動増幅器OP1に置き換えたものである。差動増幅器OP1は、コンデンサC7の両端電圧V1′とコンデンサC9の両端電圧V2′との差に比例した出力電圧を出力する。そこで、インバータ制御回路7では、差動増幅器OP1の出力電圧が小さいとき(閾値以下のとき)は正常と判断し、出力電圧が大きいとき(閾値以上のとき)は無負荷状態または高抵抗状態で異常になっていると判断して異常に対応した動作を行うのである。他の構成および動作は基本構成と同様であり、図6において図4と同符号を付した部材は同様に動作する。
【0052】
第2の実施の形態)
本実施形態は、図7に示すように、参考例で示した構成に、コンデンサC9の両端電圧V2′と基準電圧Vref4とを比較するためのコンパレータCP4を付加したものである。基準電圧Vrefは放電ランプLaの寿命末期においてフィラメントf1,f2の電子放出物質が消耗したときに生じる異常を検出することができるように設定されている。
【0053】
すなわち、放電ランプLaの寿命末期においては、フィラメントf1,f2に塗布されている電子放出物質(エミッタ)が消耗し、フィラメントf1,f2から電子が放出されにくくなる。このような現象はいずれか一方のフィラメントf1,f2において先に生じるから、放電ランプLaに一方向にしか電流を流すことができない状態が生じることになる。つまり、放電ランプLaが整流機能を持つことになる。このような状態(エミレス、エミッタレスなどと呼ばれる)では、インダクタL1のインダクタンスがほとんど作用しなくなるから、放電ランプLaの管電圧(ランプ電圧)が異常に上昇することになる。そこで、このような異常に伴う電圧上昇を検出すれば放電ランプLaの寿命末期を検出することが可能になる。
【0054】
管電圧は、コンデンサC1の両端電圧に相当するから、抵抗Rf1,R1,R2の直列回路の両端電圧を反映する電圧V1′と、抵抗R3,R4,Rf2の直列回路の両端電圧を反映する電圧V2′とのいずれかも用いることができるが、電圧V1′は異常時において正常時よりも低下する場合があり、寿命末期時には正常時よりも電圧V1′が上昇するから、異常の有無を判定する処理が面倒になる。そこで、本実施形態では電圧V2′を用いることで寿命末期の検出にも対応可能としている。寿命末期時にはコンパレータCP4に入力される電圧V2′が基準電圧Vref4を越え、コンパレータCP4の出力がHレベルになるのである。
【0055】
インバータ制御回路7では、いずれかのコンパレータCP3,CP4の出力がHレベルになると(つまり、両コンパレータCP3,CP4の出力の論理和をとる)、基本構成と同様の異常に対応する制御を行う。つまり、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング動作の停止、間欠的動作、オンオフの周波数の上昇のいずれかを行う。
【0056】
本実施形態では、無負荷状態や高抵抗状態を検出するほか、これらの異常を検出するための電圧V2′を寿命末期の検出のためにも用いるから両機能を備えながらも比較的簡単な回路構成になる。他の構成および動作は基本構成と同様になる。
【0057】
第3の実施の形態)
本実施形態は、図8に示すように、参考例の構成において、コンパレータCP3の非反転入力端にダイオードD10を介して初期値電圧Vpを印加可能としたものである。
【0058】
すなわち、コンパレータCP3はインバータ回路2の動作時に負荷回路3に印加される電圧に応じて無負荷常態や高抵抗状態を検出するものであり、電源投入直後であってインバータ回路2が安定に動作するまではコンデンサC1の両端に十分な電圧が印加されないから、コンデンサC7の両端電圧V1′およびコンデンサC9の両端電圧V2′はともに0Vになる。その後、電圧V1′,V2′は上昇するが、正常状態に至るまでに電圧V1′が電圧V2′よりも大きくなる可能性もあり、無負荷常態や高抵抗状態を検出する際に異常が生じているのに異常を検出できなかったり、異常が生じていないのに異常と判断したりする可能性がある。
【0059】
そこで、本実施形態ではインバータ回路2の動作が安定するまでコンパレータCP3の非反転入力端子に初期電圧Vpを印加できるようにすることで、正常時には非反転入力端子側に印加される電圧が反転入力端子に印加されるよりもつねに高くなるようにし、これによってインバータ回路2の動作が安定するまでの間に無負荷常態や高抵抗状態が検出されないようにしている。他の構成および動作は基本構成と同様である。
【0060】
第4の実施の形態)
本実施形態は、図5に示した参考例の構成において、ツェナーダイオードZD1,ZD2のツェナー電圧Vz1,Vz2を図9(b)の関係に設定したものである。すなわち、ツェナー電圧Vz1,Vz2は、Vz1>Vz2であって、図9(b)に示すように、始動時において放電ランプLaの放電が開始される直前における電圧V1′,V2′よりは低く設定されている。
【0061】
電源が投入されると、インバータ回路2は動作を開始し、インバータ制御回路7では放電ランプLaが予熱、始動、点灯の順に動作するようにスイッチング素子Q1,Q2のオンオフの周波数を変化させる。つまり、図示する始動モードにおいてはインバータ回路2のスイッチング素子Q1,Q2をオンオフさせる周波数を時間とともに徐々に低くすることによって、放電ランプLaの両端に放電開始に必要な電圧を印加する。このように、高電圧が変化しながら放電ランプLaに印加されるときには、異常判定手段の応答時間のばらつきなどによって電圧V1′,V2′が不安定になる。この現象は電圧の変化速度が大きく、かつ高電圧になるほど顕著になる。また、抵抗R1〜R4は上述したように電力損失が少なくなるように高抵抗値のものを使用しており、回路基板の配線間の浮遊容量による振動作用(リンギング作用)や外来ノイズの影響を受けやすくなり、電圧V1′,V2′が不安定になる。このように電圧V1′,V2′が不安定になると、異常判定手段が誤判定する可能性が生じる。図9(a)はツェナー電圧Vz1,Vz2を上記条件で設定しない場合の動作であり、始動モードにおいて点灯モードに移行する直前において電圧V1′,V2′がもっとも不安定になっている。したがって、この期間でV1′<V2′の関係が生じると、異常が生じたと誤判定することになる。
【0062】
そこで、本実施形態では、ツェナーダイオードZD1,ZD2のツェナー電圧Vz1,Vz2を、上述のように、Vz1>Vz2の関係に設定するとともに、正常な放電ランプLaにおける予熱時および点灯時における電圧V1′,V2′よりは高く、かつ始動時の最大電圧(放電ランプLaが始動するのに要する電圧)よりは低くなるように設定してある。このような関係でツェナー電圧Vz1,Vz2を設定しておけば、始動モードにおいて電圧V1′,V2′が不安定になる期間に、電圧V1′,V2′はツェナー電圧Vz1,Vz2によってクランプされることになり、しかもVz1>Vz2であることによって、クランプされた電圧はV1′>V2′の関係を保つことになるから、誤判定を回避することができる。
【0063】
一方、予熱モードにおいてはツェナーダイオードZD1,ZD2によるクランプを行わないから、無負荷状態や高抵抗状態であるときには、予熱モードにおいてV1′<V2′の関係が成立し、異常を検出することが可能になる。
【0064】
以上説明したように、本実施形態では、ツェナー電圧Vz1,Vz2を選択するだけで、始動から点灯に移行する電圧V1′,V2′が不安定な期間において、正常な放電ランプLaであるにもかかわらず電圧V1′,V2′の大小関係が反転して誤判定を生じるという問題を回避することができ、回路構成を複雑化することなくフィラメントf1,f2の異常を確実に検出することができる。
【0065】
【発明の効果】
請求項1の発明は、放電ランプに設けた2つのフィラメントの各一端間に接続される第1のコンデンサと、放電ランプに点灯用の電力を供給する高周波電源と、第1のコンデンサとの直列回路が高周波電源の出力端間に接続されるインダクタと、放電ランプの両フィラメントの各他端間に接続され前記インダクタおよび第1のコンデンサとともに共振回路を構成する第2のコンデンサと、第1のコンデンサと一方のフィラメントとの直列回路の両端電圧を検出する第1の電圧検出部と、第1のコンデンサと他方のフィラメントとの直列回路の両端電圧を検出する第2の電圧検出部と、第1および第2の電圧検出部により検出した2つの電圧値の差によりフィラメントの異常の有無を検出する異常判定手段とを備えるものであり、比較的簡単な回路構成であって部品点数も少なくしながらも、放電ランプの接続の有無、フィラメントの断線の有無、フィラメントの高抵抗化を確実に検出することができる。とくに、2つの電圧値の差を用いることで2つの電圧値について個別に判定する場合よりも回路構成が簡単になる。
【0068】
請求項2の発明の構成によれば、無負荷常態および高抵抗状態を検出するために検出した電圧値を放電ランプの寿命検出にも兼用するから、簡単な構成ながら複数の異常に対応することが可能になる。
【0069】
請求項3の発明の構成によれば、高周波電源から高周波電力が供給される前に異常と判定する誤動作を防止することができる。
【0070】
請求項4の発明の構成によれば、検出する電圧値に上限値を設定していることによって始動時において必要以上に電圧値が上昇するのを防止して電圧値が不安定になるのを防止することができる上に、電圧値が上限値に達したときにクランプすることで、電圧値の大小関係を異常と判断しない関係に維持することができ、始動電圧が放電ランプに印加される際の誤検出を防止することができる。
【0071】
請求項5の発明の構成によれば、異常時に異常に対応する制御を行うことで不要なストレスの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 基本構成を示す要部回路図である。
【図2】 同上の等価回路図である。
【図3】 同上の原理説明図である。
【図4】 同上に用いる異常判定手段を示す回路図である。
【図5】 参考例に用いる異常判定手段を示す回路図である。
【図6】 本発明の第1の実施の形態に用いる異常判定手段を示す回路図である。
【図7】 本発明の第2の実施の形態に用いる異常判定手段を示す回路図である。
【図8】 本発明の第3の実施の形態に用いる異常判定手段を示す回路図である。
【図9】 本発明の第4の実施の形態を示す動作説明図である。
【図10】 従来例を示すブロック図である。
【図11】 同上の回路図である。
【図12】 同上の要部回路図である。
【図13】 同上の他の構成例を示す要部回路図である。
【図14】 同上の等価回路図である。
【図15】 同上のさらに他の構成例を示す要部回路図である。
【図16】 同上の別の構成例を示す要部回路図である。
【図17】 同上のさらに別の構成例を示す要部回路図である。
【符号の説明】
1 整流平滑回路
2 インバータ回路
5 電圧検出部
6 電圧検出部
C1 コンデンサ
C2 コンデンサ
f1,f2 フィラメント
L1 インダクタ
La 放電ランプ

Claims (8)

  1. 放電ランプに設けた2つのフィラメントの各一端間に接続される第1のコンデンサと、放電ランプに点灯用の電力を供給する高周波電源と、第1のコンデンサとの直列回路が高周波電源の出力端間に接続されるインダクタと、放電ランプの両フィラメントの各他端間に接続され前記インダクタおよび第1のコンデンサとともに共振回路を構成する第2のコンデンサと、第1のコンデンサと一方のフィラメントとの直列回路の両端電圧を検出する第1の電圧検出部と、第1のコンデンサと他方のフィラメントとの直列回路の両端電圧を検出する第2の電圧検出部と、第1および第2の電圧検出部により検出した2つの電圧値の差によりフィラメントの異常の有無を検出する異常判定手段とを備えることを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 第1の電圧検出部と第2の電圧検出部とによりそれぞれ検出される2つの電圧値の少なくとも一方を放電ランプの寿命検出に兼用していることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 前記高周波電源が動作を開始するまでは前記異常判定手段による異常の検出を禁止することを特徴とする請求項1または請求項2記載の放電灯点灯装置。
  4. 第1および第2の電圧検出部において検出される2つの電圧値に対して始動時における上限値を設定し、異常時に他方よりも低下する一方の電圧値の前記上限値を他方の電圧値の前記上限値よりも高く設定していることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
  5. 前記異常判定手段によりフィラメントの異常が検出されると前記高周波電源を異常に対応するように制御することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の記載の放電灯点灯装置。
  6. 前記異常判定手段によりフィラメントの異常が検出されると前記高周波電源の出力を停止させることを特徴とする請求項5記載の放電灯点灯装置。
  7. 前記異常判定手段によりフィラメントの異常が検出されると前記高周波電源の出力を低下させることを特徴とする請求項5記載の放電灯点灯装置。
  8. 前記異常判定手段によりフィラメントの異常が検出されると前記高周波電源を間欠的に動作させることを特徴とする請求項5記載の放電灯点灯装置。
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