JP4441108B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、チョッパー回路の出力をインバータ回路で高周波に変換して、インバータ回路の出力で放電灯を高周波点灯させるようにした放電灯点灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
放電灯を点灯させるための放電灯点灯装置としては、従来より、図9に示すように、直流電源51の電源電圧を所定の直流電圧に変換する昇圧チョッパー回路52と、一対のスイッチ素子Q2,Q3を交互にオンオフさせて昇圧チョッパー回路52の出力を高周波に変換するインバータ回路53とを備え、インバータ回路53の出力で放電灯Laを高周波点灯させるようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この種の従来の放電灯点灯装置では、一般に、昇圧チョッパー回路52は、電源電圧が変動しても一定の出力電圧が得られるようにするために入力電流を変化させている。
すなわち、昇圧チョッパー回路52の入力電圧が上昇したときは、入力電流を減少させるように制御し、昇圧チョッパー回路52の出力電圧を一定にする。また、入力電圧が下降したときは、昇圧チョッパー回路52の入力電流を増加させるように制御し、出力電圧が下降するのを防いでいる。
【0004】
従って、昇圧チョッパー回路52において電源電圧が変動すると、入力電流が変動する。仮に、電源電圧が低下すると、入力電流は増加する。このため、直流電源51の、ダイオードブリッジにより構成した全波整流回路DB、昇圧チョッパー回路52の、絶縁ゲート形の電界効果トランジスタ(MOSFET)により構成した高周波スイッチQ1、昇圧チョッパー回路52のチョークL1、昇圧チョッパー回路52のアルミ電解コンデンサC1に流れる電流が増加する。その結果、これらの部品の温度が上昇する。
【0005】
一般的に、放電灯点灯装置の寿命は、有寿命部品の中で一番寿命の短い部品で決定される。ここで、有寿命部品とはアルミ電解コンデンサC1、チョークL1、プリント基板等である。この中で、使用温度が寿命に一番影響を及ぼす部品はアルミ電解コンデンサC1で、温度が10℃下がると寿命は2倍に伸びることより、次の寿命計算式で寿命を計算することができる。
L2=L1×2(T1-T2)/10
L1:温度T1における寿命(h)
L2:温度T2における寿命(h)
T1:最高使用温度+リプル電流の発熱分(°C)
T2:寿命を算出するための周囲温度+リプル電流の発熱分(°C)
すなわち、アルミ電解コンデンサC1の使用温度が低いほど放電灯点灯装置の寿命が長くなるということが言える。
【0006】
しかし、現実では電源電圧の降下により、アルミ電解コンデンサC1の温度が上昇し、その結果、放電灯点灯装置の寿命も定格電圧での計算値よりも短くなるという問題があった。
また、放電灯Laの寿命末期時には、放電灯電圧が通常よりはるかに高くなり、また、放電灯Laのフィラメントロスも通常よりかなり多くなるため、放電灯点灯装置の電圧、電流ストレス、熱ストレスが非常に大きくなる。この状態が継続すると、部品の故障もしくは最悪の場合、放電灯点灯装置が発煙、発火に至ることが想定される。この現象を回避するために何らかの保護機能が必要である(エミレス検出回路)。
【0007】
そこで、一般的には、図9に示すように、放電灯電圧を検出する電圧検出回路55を設け、放電灯Laが寿命末期になると、放電灯電圧が高くなるという作用を利用して、放電灯電圧が高くなることにより寿命末期を判別する方法が多く用いられている。また、図10に示すように、インバータ回路53のスイッチ素子Q2,Q3に流れる電流を検出する検出抵抗Rを設け、スイッチ素子Q2,Q3に流れる電流が増加することにより寿命末期を判別する方法もよく知られている。
【0008】
しかし、図9に示す放電灯電圧を検出して保護回路を動作させるものでは、次のような問題がある。即ち、放電灯電圧はエミレス時には、ピーク・ピーク電圧(VP-P)で1000Vを越えるような放電灯Laもある。この大きな電圧を保護回路のIC回路で制御するために数V程度にドロップする必要がある。仮にこの電圧を抵抗分圧によりドロップしようとすると、抵抗の電圧定格を満足させるために、電圧検出回路55で数多くの抵抗を直列接続する必要があり、その結果、電圧検出回路55の部品点数が多くなるという問題があった。
【0009】
次に、図10に示すものでは、部品点数は少なくなるものの検出抵抗Rはハーフブリッジの下段のスイッチ素子Q3のソース電流を検出しているだけであるため、放電灯Laが両側エミレスの場合は検出できるが、片側エミレスの場合は、エミレスの向きによって検出できないという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、電源電圧が変動しても、チョッパー回路の電界コンデンサに流れるリプル電流の増加を防止できるようにしたものである。また、放電灯のエミレス状態を簡単な回路で確実に検出できるようにしたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を解決する本発明の技術的手段は、直流電源の電源電圧を所定の直流電圧に変換するチョッパー回路3と、一対のスイッチ素子Q2,Q3を交互にオンオフさせてチョッパー回路3の出力を高周波に変換するインバータ回路5とを備え、インバータ回路5の出力で放電灯Laを高周波点灯させるようにした放電灯点灯装置において、
電源電圧が低下したときに、前記チョッパー回路3の電解コンデンサC1のリプル電流を増加させないように、インバータ回路5のスイッチ素子Q2,Q3を制御する制御回路7が設けられている点にある。
【0011】
また、本発明の他の技術的手段は、直流電源の電源電圧を所定の直流電圧に変換するチョッパー回路3と、一対のスイッチ素子Q2,Q3を交互にオンオフさせてチョッパー回路3の出力を高周波に変換するインバータ回路5とを備え、インバータ回路5の出力で放電灯Laを高周波点灯させるようにした放電灯点灯装置において、
前記チョッパー回路3の有する電解コンデンサC1のリプル電流が所定値以上に増加したことにより、放電灯Laがエミレス状態にあることを検出するようにした点にある。
【0012】
また、本発明の他の技術的手段は、直流電源の電源電圧を所定の直流電圧に変換するチョッパー回路3と、一対のスイッチ素子Q2,Q3を交互にオンオフさせてチョッパー回路3の出力を高周波に変換するインバータ回路5とを備え、インバータ回路5の出力で放電灯Laを高周波点灯させるようにした放電灯点灯装置において、
電源電圧が低下したときに、前記チョッパー回路3の電解コンデンサC1のリプル電流を増加させないように、インバータ回路5のスイッチ素子Q2,Q3を制御すると共に、前記チョッパー回路3の有する電解コンデンサC1のリプル電流が所定値以上に増加したことにより、放電灯Laがエミレス状態にあることを検出して、インバータ回路5から放電灯Laへの出力を停止するように、インバータ回路5のスイッチ素子Q2,Q3を制御する制御回路7が設けられている点にある。
【0013】
また、本発明の他の技術的手段は、前記チョッパー回路3の有する電解コンデンサC1のリプル電流が一定以上増加したことにより、電源電圧が低下したことを検出して、インバータ回路5から放電灯Laへの出力を抑制するようにした点にある。
また、本発明の他の技術的手段は、前記チョッパー回路3の有する電解コンデンサC1のリプル電流が一定値以上に増加したことにより、電源電圧が低下したこと判別して、インバータ回路5から放電灯Laへの出力を抑制すると共に、電解コンデンサC1のリプル電流が前記一定値を越える所定値以上に増加したことにより、放電灯Laがエミレス状態にあることを検出して、インバータ回路5から放電灯Laへの出力を停止するようにした点にある。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施の形態を示し、図1において、1は商用交流電源、2は整流平滑回路、3は昇圧チョッパー回路であり、交流電源1と整流平滑回路2により直流電源が構成され、交流電源1と整流平滑回路2と昇圧チョッパー回路3によりアクティブフィルタが構成されている。
整流平滑回路2は、ダイオードブリッジにより構成した全波整流回路DBと平滑コンデンサCとを有する。昇圧チョッパー回路3は、整流平滑回路2の整流出力を昇圧して所定の直流電圧を得るもので、絶縁ゲート形の電界効果トランジスタ(MOSFET)により構成した高周波スイッチQ1とアクティブフィルタ用のチョークL1とダイオードD1と電解コンデンサC1とを備え、高周波スイッチQ1を高周波でオンオフすることにより、整流平滑回路2の整流出力をチョッピングし、高周波スイッチQ1がオンの時にチョークL1にエネルギーを蓄積し、高周波スイッチQ1がオフの時に、チョークL1に蓄積されたエネルギーをダイオードD1を介して放出すると共に、ダイオードD1を介して出力されるチョッピング電圧を電解コンデンサC1で平滑するようになっている。
【0015】
5は自動他励式のインバータ回路で、絶縁ゲート形の電界効果トランジスタ(MOSFET)により構成した一対のスイッチ素子Q2,Q3と、直流カット用コンデンサC2と、インダクタンスL2とを備え、一対のスイッチ素子Q2,Q3は互いに直列に接続されて、チョッパー回路3の出力端子間に接続され、ハーフブリッジ回路を構成するようにスイッチ素子Q2,Q3の中点から直流カット用コンデンサC2を介してインダクタンスL2と放電灯Laとが接続され、このインダクタンスL2と放電灯Laに並列接続したコンデンサC3とで直列共振回路を構成している。
【0016】
前記昇圧チョッパー回路3の電界コンデンサC1に直列に抵抗R1が接続され、この抵抗R1により電界コンデンサC1のリプル電流を検出するように構成されている。
7はインバータ回路5のスイッチ素子Q2,Q3を制御する制御回路で、ダイオードD2と、コンデンサC4と、抵抗R2,R3,R4と、ICにより構成したコンパレータCP1と、ICにより構成した制御部CQ1とを備え、抵抗R1の両端電圧を整流平滑して、コンパレータCP1に入力し、コンパレータCP1は、例えば、電源電圧が定格電圧でかつ放電灯Laが正常点灯しているときにおける、電解コンデンサC1に流れるリプル電流に比べて、電解コンデンサC1のリプル電流が一定以上(10%以上)増加したとき、電源電圧が下降したものと判別して、制御部CQ1への出力電圧が、図3に示すように定格電圧時に比べて高くなるように構成されている。また、制御部CQ1は、スイッチ素子Q2,Q3をオンオフ動作させる駆動信号S1,S2を出力するものであり、コンパレータCP1から入力された信号(図3に示す出力電圧)を、IC内部の発振波形ののこぎり波と比較し、コンパレータCP1の出力電圧が、図4に示すように一定値以上の電圧降下によって高くなるときに、スイッチ素子Q2,Q3のオンデューティを絞るように構成されている。
【0017】
次に、動作を説明する。交流電源1を整流平滑回路2で整流平滑し、高周波スイッチQ1をオンオフさせることにより、チョッパー回路3により整流平滑回路2の直流出力を昇圧し所定の直流電圧を得る。このチョッパー回路3の出力に直列に接続された一対のスイッチ素子Q2,Q3を制御回路7の制御で交互にオンオフさせることにより、インバータ回路5でチョッパー回路3の出力を高周波に変換し、インダクタンスL2、平滑コンデンサC2及び放電灯Laから成るLC共振回路をインバータ回路5で励振して放電灯Laを高周波点灯させる。さらに詳しくは、スイッチ素子Q2のオン時に、スイッチ素子Q2、コンデンサC2、インダクタンスL2、放電灯Laの経路で放電灯Laに電流を流し、スイッチ素子Q3のオン時に、コンデンサC2に蓄積された電荷を電源として、コンデンサC2、スイッチ素子Q3、放電灯La、インダクタンスL2の経路で、放電灯Laにそれまでと逆方向の電流を流す。
【0018】
そして、電解コンデンサC1のリプル電流は、電源電圧が定格電圧のときには、図2(イ)に示すようになり、電源電圧が定格電圧時に比べて10%程度降下すると、図2(ロ)に示すように波形になり、電解コンデンサC1のリプル電流は定格電圧時に比べて10%程度増加する(図2(イ)に示す定格電圧時の電流I1<図2(ロ)に示す電圧降下時の電流I2、図2(イ)に示す定格電圧時の電流I3<図2(ロ)に示す電圧降下時の電流I4となる)。電解コンデンサC1のリプル電流を、抵抗R1により検出し、抵抗R1の両端電圧を整流平滑し、コンパレータCP1に入力する。コンパレータCP1の出力電圧は、図3のように電源電圧が定格電圧のときは低いが、電源電圧が定格電圧時に比べて10%以上下降して、電解コンデンサC1のリプル電流が一定値以上(10%以上)増加すると、コンパレータCP1の出力電圧が高くなる。
【0019】
従って、コンパレータCP1から制御部CQ1に入力されたその信号(図3に示す出力電圧)は、制御部CQ1のIC内部の発振波形ののこぎり波と演算され、図4に示すように、スイッチ素子Q2,Q3のオンデューティーが決定され、電源電圧の降下時に、スイッチ素子Q2,Q3のオンデューティを絞ることにより、電解コンデンサC1のリプル電流の増加を防いで、放電灯Laへの供給電力を押さえることができる。
その結果、制御回路7は、チョッパー回路3の有する電解コンデンサC1のリプル電流が一定値以上に増加したことにより、電源電圧が低下したこと判別し、前記チョッパー回路3の電解コンデンサC1のリプル電流を増加させないように、インバータ回路5のスイッチ素子Q2,Q3を制御して、インバータ回路5から放電灯Laへの出力を抑制し、電解コンデンサC1のリプル電流も定格電圧時と同一にすることができる。これにより、電解コンデンサC1の寿命を延ばすことができ、放電灯点灯装置の寿命を延ばすことにつながる。
【0020】
図5は他の実施形態を示し、インバータ回路5のスイッチ素子Q2,Q3を制御する制御回路7は、ダイオードD3と、コンデンサC5と、抵抗R5,R6と、基準電源E1と、ICにより構成したコンパレータCP2と、ICにより構成した制御部CQ2とを備え、抵抗R1の両端電圧を整流平滑して、コンパレータCP2に入力し、コンパレータCP2は、基準電源E1の基準電圧Vrefと抵抗R1の両端電圧とを比較し、放電灯Laの正常点灯時は抵抗R1の両端電圧が基準電圧Vrefよりも低くなって、高電圧を出力し、抵抗R1の両端電圧が例えば正常点灯時に比べて50%高くなったときに、抵抗R1の両端電圧が基準電源E1の基準電圧Vrefよりも高くなって、放電灯Laがエミレス状態であると判別し、低電圧を出力するように構成されている。また、制御部CQ2は、コンパレータCP2から入力した信号が、高電圧であれば、スイッチ素子Q2,Q3をオンオフ動作させる駆動信号S1,S2を出力し、低電圧であれば、駆動信号S1,S2を停止するように構成されている。
【0021】
次に、動作を説明する。放電灯Laが寿命末期になると、放電灯Laのフィラメントロスが増え、入力電力が増加する。それによって電解コンデンサC1のリプル電流も100%程度増加する。従って、電解コンデンサC1のリプル電流は、放電灯Laの正常点灯時には、図6(イ)に示すようになり、放電灯Laがエミレス状態になると、図6(ロ)に示すように、電解コンデンサC1のリプル電流は100%程度増加する(図6(イ)に示す正常点灯時の電流I1<図6(ロ)に示すエミレス点灯時の電流I2、図6(イ)に示す正常点灯時の電流I3<図6(ロ)に示すエミレス点灯時の電流I4となる)。従って、電解コンデンサC1のリプル電流を、抵抗R1により検出し、抵抗R1の両端電圧を整流平滑し、コンパレータCP2に入力する。その結果、正常点灯時は、抵抗R1の検出電圧よりコンパレータCP2の基準電圧Vrefの方が高いため、コンパレータCP2の出力電圧(点Bの信号)は、図7の左半部に示すように高電圧(Hレベル)となる。放電灯Laが寿命末期になると、抵抗R1の検出電圧がコンパレータCP2の基準電圧Vrefより高くなるため、コンパレータCP2の出力電圧(点Bの信号)は、図7の右半部に示すように低電圧(Lレベル)となる。従って、制御部CQ2は、放電灯Laの正常点灯時には、コンパレータCP2から高電圧を入力して、スイッチ素子Q2,Q3をオンオフ動作させる駆動信号S1,S2を出力し、放電灯Laのエミレス点灯時には、コンパレータCP2から低電圧を入力し、放電灯Laの寿命末期と判断して、駆動信号S1,S2を停止する。これにより、インバータ回路5の発振動作を停止させ、放電灯Laの点灯を停止させる。
【0022】
従って、制御回路7が、チョッパー回路3の有する電解コンデンサC1のリプル電流が所定値以上に増加したことにより、放電灯Laがエミレス状態にあることを検出して、インバータ回路5から放電灯Laへの出力を停止するように、インバータ回路5のスイッチ素子Q2,Q3を制御するので、放電灯Laのエミレス状態を確実に検出して、放電灯Laのエミレスによってスイッチ素子Q2,Q3の電流が大きくなるのを未然に防いで、スイッチ素子Q2,Q3等が破壊されるのを確実に防止する。しかも、電解コンデンサC1と直列に接続された抵抗R1の両端電圧を検出することで、非常に少ない部品でランプ寿命末期を検出することができる。
【0023】
図8は他の実施形態を示し、インバータ回路5のスイッチ素子Q2,Q3を制御する制御回路7は、ダイオードD2と、コンデンサC4と、抵抗R2,R3,R4と、ICにより構成したコンパレータCP1とを備え、抵抗R1の両端電圧を整流平滑して、コンパレータCP1に入力し、コンパレータCP1は、例えば、電源電圧が定格電圧でかつ放電灯Laが正常点灯しているときにおける、電解コンデンサC1に流れる電流に比べて10%以上増加したとき、電源電圧の所定値以上下降したものと判別して、出力電圧が、図3に示すように定格電圧時に比べて高くなるように構成されている。
【0024】
また、スイッチ素子Q2,Q3を制御する制御回路7は、ダイオードD3と、コンデンサC5と、抵抗R5,R6と、基準電源E1と、ICにより構成したコンパレータCP2とを備え、抵抗R1の両端電圧を整流平滑して、コンパレータCP2に入力し、コンパレータCP2は、基準電源E1の基準電圧Vrefと抵抗R1の両端電圧とを比較し、抵抗R1の両端電圧が低いときに、高電圧を出力し、抵抗R1の両端電圧が例えば正常点灯時に比べて50%高くなったときに、抵抗R1の両端電圧が基準電源E1の基準電圧Vrefよりも高くなって、放電灯Laがエミレス状態であると判別し、低電圧を出力するように構成されている。
【0025】
さらに、制御回路7は、ICにより構成した制御部CQ3を備え、制御部CQ3は、コンパレータCP1から入力された信号(図3に示す出力電圧)を、IC内部の発振波形ののこぎり波と比較し、コンパレータCP1の出力電圧が、図4に示すように所定値以上の電圧降下によって高くなるときに、スイッチ素子Q2,Q3のオンデューティを絞るように構成されている。また、制御部CQ3は、コンパレータCP2から入力した信号が、高電圧であれば、スイッチ素子Q2,Q3をオンオフ動作させる駆動信号S1,S2を出力し、低電圧であれば、駆動信号S1,S2を停止するように構成されている。
【0026】
次に、動作を説明する。電解コンデンサC1のリプル電流は、電源電圧が定格電圧のときには、図2(イ)に示すようになり、電源電圧が定格電圧時に比べて10%程度降下すると、図2(ロ)に示すように波形になり、電解コンデンサC1のリプル電流は定格電圧時に比べて10%程度増加する。電解コンデンサC1のリプル電流を、抵抗R1により検出し、抵抗R1の両端電圧を整流平滑し、コンパレータCP1に入力する。コンパレータCP1の出力電圧は、図3のように電源電圧が定格電圧のときは低いが、電源電圧が定格電圧時に比べて10%以上下降して、電解コンデンサC1のリプル電流が10%以上増加すると、コンパレータCP1の出力電圧が高くなる。
【0027】
コンパレータCP1から制御部CQ3に入力されたその信号(図3に示す出力電圧)は、制御部CQ1のIC内部の発振波形ののこぎり波と演算され、図4に示すように、スイッチ素子Q2,Q3のオンデューティーが決定され、電源電圧降下時に、スイッチ素子Q2,Q3のオンデューティを絞ることにより、放電灯Laへの供給電力を押さえることができる。その結果、電解コンデンサC1のリプル電流も定格電圧時と同一にすることができる。
また、放電灯Laが寿命末期になると、放電灯Laのフィラメントロスが増え、入力電力が増加する。それによって電解コンデンサC1のリプル電流も100%程度増加する。従って、電解コンデンサC1のリプル電流は、放電灯Laの正常点灯時には、図6(イ)に示すようになり、放電灯Laがエミレス状態になると、図6(ロ)に示すように、電解コンデンサC1のリプル電流は100%程度増加する。
【0028】
従って、電解コンデンサC1のリプル電流を、抵抗R1により検出し、抵抗R1の両端電圧を整流平滑し、コンパレータCP2に入力する。その結果、正常点灯時は、抵抗R1の検出電圧よりコンパレータCP2の基準電圧Vrefの方が高いため、コンパレータCP2の出力電圧(点Bの信号)は、図7の左半部に示すように高電圧(Hレベル)となる。放電灯Laが寿命末期になると、抵抗R1の検出電圧がコンパレータCP2の基準電圧Vrefより高くなるため、コンパレータCP2の出力電圧(点Bの信号)は、図7の右半部に示すように低電圧(Lレベル)となる。
【0029】
従って、制御部CQ2は、放電灯Laの正常点灯時には、コンパレータCP2から高電圧を入力して、スイッチ素子Q2,Q3をオンオフ動作させる駆動信号S1,S2を出力し、放電灯Laのエミレス点灯時には、コンパレータCP2から低電圧を入力し、放電灯Laの寿命末期と判断して、駆動信号S1,S2を停止する。これにより、インバータ回路5の発振動作を停止させ、放電灯Laの点灯を停止させる。その結果、放電灯Laのエミレス状態を確実に検出して、放電灯Laのエミレスによってスイッチ素子Q2,Q3の電流が大きくなるのを未然に防いで、スイッチ素子Q2,Q3等が破壊されるのを確実に防止する。
【0030】
従って、放電灯点灯装置の寿命を延ばすことができ、さらに非常に少ない部品でランプ寿命末期を検出することができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、電源電圧が変動しても、チョッパー回路の電界コンデンサに流れるリプル電流の増加を防止できるようにしたものである。また、放電灯のエミレス状態を簡単な回路で確実に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す回路図である。
【図2】同電解コンデンサのリプル電流を示す波形図である。
【図3】同コンパレータの出力電圧を示す電圧波形図である。
【図4】同制御部の機能を説明するための電圧波形図である。
【図5】他の実施の形態を示す回路図である。
【図6】同電解コンデンサのリプル電流を示す波形図である。
【図7】同コンパレータの出力電圧及び制御部の出力信号を示す電圧波形図である。
【図8】他の実施の形態を示す回路図である。
【図9】従来例を示す回路図である。
【図10】他の従来例を示す回路図である。
【符号の説明】
3 チョッパー回路
5 インバータ回路
7 制御回路
Q2 スイッチ素子
Q3 スイッチ素子
La 放電灯
C1 電解コンデンサ
Claims (5)
- 直流電源の電源電圧を所定の直流電圧に変換するチョッパー回路(3)と、一対のスイッチ素子(Q2,Q3)を交互にオンオフさせてチョッパー回路(3)の出力を高周波に変換するインバータ回路(5)とを備え、インバータ回路(5)の出力で放電灯(La)を高周波点灯させるようにした放電灯点灯装置において、
電源電圧が低下したときに、前記チョッパー回路(3)の電解コンデンサ(C1)のリプル電流を増加させないように、インバータ回路(5)のスイッチ素子(Q2,Q3)を制御する制御回路(7)が設けられていることを特徴とする放電灯点灯装置。 - 直流電源の電源電圧を所定の直流電圧に変換するチョッパー回路(3)と、一対のスイッチ素子(Q2,Q3)を交互にオンオフさせてチョッパー回路(3)の出力を高周波に変換するインバータ回路(5)とを備え、インバータ回路(5)の出力で放電灯(La)を高周波点灯させるようにした放電灯点灯装置において、
前記チョッパー回路(3)の有する電解コンデンサ(C1)のリプル電流が所定値以上に増加したことにより、放電灯(La)がエミレス状態にあることを検出するようにしたことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 直流電源の電源電圧を所定の直流電圧に変換するチョッパー回路(3)と、一対のスイッチ素子(Q2,Q3)を交互にオンオフさせてチョッパー回路(3)の出力を高周波に変換するインバータ回路(5)とを備え、インバータ回路(5)の出力で放電灯(La)を高周波点灯させるようにした放電灯点灯装置において、
電源電圧が低下したときに、前記チョッパー回路(3)の電解コンデンサ(C1)のリプル電流を増加させないように、インバータ回路(5)のスイッチ素子(Q2,Q3)を制御すると共に、前記チョッパー回路(3)の有する電解コンデンサ(C1)のリプル電流が所定値以上に増加したことにより、放電灯(La)がエミレス状態にあることを検出して、インバータ回路(5)から放電灯(La)への出力を停止するように、インバータ回路(5)のスイッチ素子(Q2,Q3)を制御する制御回路(7)が設けられていることを特徴とする放電灯点灯装置。 - 前記チョッパー回路(3)の有する電解コンデンサ(C1)のリプル電流が一定以上増加したことにより、電源電圧が低下したことを検出して、インバータ回路(5)から放電灯(La)への出力を抑制するようにしたことを特徴とする請求項1又は3に記載の放電灯点灯装置。
- 前記チョッパー回路(3)の有する電解コンデンサ(C1)のリプル電流が一定値以上に増加したことにより、電源電圧が低下したこと判別して、インバータ回路(5)から放電灯(La)への出力を抑制すると共に、電解コンデンサ(C1)のリプル電流が前記一定値を越える所定値以上に増加したことにより、放電灯(La)がエミレス状態にあることを検出して、インバータ回路(5)から放電灯(La)への出力を停止するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の放電灯点灯装置。
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