JP3180269B2 - 希土類‐遷移金属‐ホウ素ボンド磁石の製造方法 - Google Patents

希土類‐遷移金属‐ホウ素ボンド磁石の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、希土類−遷移金属−ホウ素(R−T−B)
永久磁石に関し、特に超急冷R−T−B合金粉末を結合
材により固められたボンドタイプの異方性に選れた永久
磁石の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来のR−T−B永久磁石合金については、N.C.Koon
とB.N.DasらによるAppl.PHYS.Lett.39(10)1981.840
(参考文献1)において、(Fe0.820.180.9Tb0.05L
a0.05の非晶質合金及び結晶化した合金の磁石特性が開
示されており、合金の晶出が900゜Kの比較的高温近辺で
起こり、固有の保持力のの著しい増加が開始されること
が示されている。
また、結晶状態の合金が低コバルト永久磁石として有
用である旨、示唆している。
J.J.Croatは、非晶質R−Fe−B(Nd又はPrが特にR
には有用である)合金を特開昭59−64739号公報(参考
文献2)に開示されているように、永久磁石の磁石の磁
石特性を有するということで提案している。
参考文献2及び3は、Fe置換体として、Fe以外の遷移
金属元素を用いることを開示している。
これらの磁石特性は、20〜400nmの粒度を有するNd2Fe
14B磁性結晶粒が、非晶質鉄相に分散された微細構造に
起因すると考えられていた。なお詳しくは、R.K.Mishra
のJ.magnetism and Magnetic Materials.54−57(198
6)450(参考文献4)を参照されたい。
一方、急冷合金薄帯の製法に関しては,例えば、Egam
iにより著わされたJournal of The American Ceramic S
ociety,Vol.60,No.3−4,Mar.−Apr.1977,p.p.128−133
(参考文献5)の“Low−Field Magnetic Property of
Amorphous Alloys(アモルファス合金の低磁場磁気特
性)”と題する論文に開示されており、連続スプラット
急冷法が用いられている。
同様な連続スプラット急冷法が、参考文献2及び3で
は“メルトスピニック”方法として開示されている。
すなわち、R−T−Bの合金溶湯は、小さなオリフィ
スを通って高速で回転する銅製冷却ロールの冷却された
外周表面へ射出される。
合金溶湯は、そのディスクによって、急冷されて急冷
薄帯を形成する。それゆえ、比較的大きな冷却速度では
非晶質合金が生じ、比較的小さな冷却速度で結晶化す
る。参考文献2及び3によれば、冷却ロール外周面の冷
却表面における合金薄帯の冷却速度に関する主な制限因
子は、その合金薄帯の厚さである。即ち、薄帯が非常に
厚い場合には、冷却表面から最も離れた位置の金属は、
非常にゆっくり冷却するため、軟磁性で晶出する。この
ため、合金薄帯が非常に速く冷却されるとその薄帯は、
ほぼ完全な非晶質の部分と非常に微細な結晶性の部分と
を合わせもつ微細構造を呈することになる。よって合金
薄帯のうち、冷却表面3〜4から最も離れた自由表面部
は、よりゆっくり冷却するため、結晶化されるが、一
方、冷却表面に接触する結晶表面部では、すばやく冷却
するため、ほとんど結晶化しない。
その結果、薄帯の厚みによって、結晶粒子の粒度が異
なることになる。
参考文献2及び3では、薄帯の厚さ方向に結晶粒子の
粒度の実質的な変化を示す材料よりも、結晶粒子の粒度
が薄帯の厚さ方向を横ぎる方向に実質的に均一である磁
性材料の方が、よりすぐれた永久磁石を呈する傾向があ
るということを示している。
係る実用的な磁石を製造するために、急冷合金薄帯を
粉砕し、ボンド磁石を形成した。参考文献は、ミネソタ
州St.Paulで1985年4月29日に開催された国際磁気学会
でR.W.Lee等によって講演されかつIEEEの磁気学会会報M
AG21巻5号1985年11月1985頁(参考文献6と呼ぶ)に掲
載された“Processing of Neodymium−Iron−Boron Mel
l−Spun Ribbons To Fully Dense Magnet"である。
一般的にNb−Fe−B急冷合金は、その結晶学上の等方
性のために、等方性磁石しか得ることができなかった。
これでは、ボンド型の高性能異方性磁石は、急冷公金か
らは得ることは不可能であることを意味している。
このため、参考文献6では、バンド磁石は9MGOe、も
しくはそれより少ないエネルギー積を有することが明ら
かにされている。
さらに参考文献6は、粉砕された合金薄帯のホットプ
レス試料に十分に稠密を据え込み加工を施すことにより
磁場配向が著しく高められていることが示されている。
特開昭60−89546号公報(参考文献7)には、高い保
磁力を有する急冷R−Fe−B永久磁石合金が開示されて
いる。この合金は5μm以下の六方晶の優勢な、非常に
微細な、複合構造を有し、そして、ボンド磁石の製造に
用いられる100タイラーメッシュ(300μm以下の)粒度
を有する粉末に粉砕されている。
〔発明が解決しようとする課題“ しかしながら、参考文献7には、C軸異方性が係る合
金表面へのX線回折顕微鏡の適用により確認されたこと
が示されてはいるが、ボンド磁石については何ら示され
ておらずしかも、この粉砕された粉末では実際には磁場
配向を得ることができない。
一方、佐川等は、特開昭59−46008号公報(参考文献
8)において、通常の粉末治金法により、R(特にN
d),Fe,Bの合金インゴットから製造した異方性R−Fe−
B焼結磁石を提案した。しかしながら、R−Fe−B合金
は、磁石の製造中に酸化され易いとう欠点を有してい
る。
R−Fe−B合金インゴットは化合物R2Fe14BとRに富
んだ固溶体相の磁性粒子相よりなり、この固溶体相は非
常に酸素に対して反応性が高いからである。そこで、本
発明の技術的課題は、上記欠点に鑑み、異方性を有し、
磁石特性の優れた希土類金属−鉄ホウ素ボンド磁石の製
造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、R2T14B(Rは希土類元素、Tは遷移
金属を表す。)よりなるR−T−B合金の磁性粉末を分
散させ、結合材により互いに結合した希土類−遷移金属
−ホウ素ボンド磁石の製造方法において、溶融状態の前
記R−T−B合金を準備する溶融合金準備工程と、該溶
融合金を急冷して、平均粒径が0.01〜20μmの範囲内で
あるR2T14B結晶粒子を含有するR−T−B薄帯又は薄片
を生成し、該R−T−B合金薄帯又は薄片の厚さを20〜
1000μmとする急冷工程と、前記R−T−B合金薄帯又
は薄片を粉砕し、前記R−T−B薄帯又は薄片の厚さよ
り小さい平均粒径を有する磁性粉末を生成する粉砕工程
と、前記磁性粉末を、500〜700℃の範囲内で熱処理を施
す磁性粉末熱処理工程と、前記磁性粉末に前記結合材を
混合して混合体を生成する混合工程と、前記混合体を配
向磁束内で成形して成形体を生成する磁場成形工程とを
有することを特徴とする希土類−遷移金属−ホウ素ボン
ド磁石の製造方法が得られる。
また、本発明によれば、前記粉砕工程の前に、前記R
−T−B合金薄帯又は薄片を、650〜950℃の範囲内で熱
処理を施すR−T−B合金薄帯又は薄片熱処理工程を設
けたことを特徴とする希土類−遷移金属−ホウ素ボンド
磁石の製造方法が得られる。
また,本発明によれば,前記急冷工程は、予め定めら
れた速度で回転する冷却ロール部材の外周冷却表面に、
前記溶融合金を噴出して、当該噴出された溶融合金を急
冷し、前記R−T−B薄帯又は薄片を生成することを特
徴とし、 好ましくは,前記急冷工程は、前記急冷ロール部材の
半径方向に磁場を印加して、前記噴出された溶融合金を
急冷することを特徴とする。
また,好ましくは,前記急冷工程は、前記冷却ロール
部材の外周冷却表面に、複数の突出部を設け、かつ、当
該冷却ロール部材に隣接して、冷却板部材を配置し、当
該冷却ロール部材の外周冷却表面に噴出された溶融合金
を、前記冷却板部材に噴霧して、偏平な前記R−T−B
薄片を生成することを特徴とする。
また,好ましくは,前記急冷工程は、前記冷却ロール
部材は、第1及び第2の冷却ロール部を有し、前記溶融
金属を前記第1のロール部の外周冷却表面に噴出し、該
噴出された溶融合金を急冷して、R−T−B合金薄帯を
生成した後、該R−T−B合金薄帯の自由面を前記第2
の冷却ロール部の外周冷却表面で急冷して、R−T−B
合金急冷薄帯を生成することを特徴とする希土類−遷移
金属−ホウ素ボンド磁石の製造方法が得られる。
さらに,本発明によれば,前記急冷工程は、前記溶融
合金を、噴霧ノズルから噴霧して粉化し、冷却板面上で
急冷し、偏平な前記R−T−B薄片を生成することを特
徴とする希土類−遷移金属−ホウ素ボンド磁石の製造方
法が得られる。
〔実施例〕
本発明の実施例について、図面を参照して説明する。
実施例1 Rが32.0%Wt%、Bが1.1Wt%、残部が実質的にFeよ
りなる合金インゴットをアルゴンガス雰囲気中で高周波
加熱溶融により作成した。R,B,Feに使用された原料は、
純度97%でその他に主としてCe及びPrの希土類金属元素
を含むNd,Bを20%含むフェロボロン及び電解鉄である。
次にアルゴンガス中にて、インゴットを再び溶融した。
合金は、小径のオリフィスを通って1m/sec〜約50m/sec
の種々の冷却表面スピードで回転する鉄製冷却ロール冷
却外周表面へ射出され、1〜15mmの種々の幅を有し、10
μm,20μm,50μm,100μm,200μm,500μm,1000μm,2000
μmの種々の厚さを有する急冷合金薄帯を製造した。
これらの薄帯のX線回折微量分析により、微細粒R2Fe
14B結晶粒子が薄帯中に分散していることが判明した。
これらの結晶粒子は200μmまたはそれより小さい厚さ
の各薄帯中において、主として約3μmもしくはそれよ
り小さい粒径を有し、500μmの厚さを有する薄帯中で
は、約10μmまたは、それより小さく、2000μmの厚さ
を有する薄帯中では、約30μmまたは、それより小さい
粒径を有していた。
即ち、薄帯の厚さが増加するにつれて、結晶粒の粒径
は大きくなる。さらには、X線回折微量分析により、急
冷B−Fe−B合金薄帯中のC面は、結晶粒径が5μmま
たはそれより小さいとき、薄帯の主平面に平行な方向に
配向する傾向がある。結晶粒子が5μmより大きく成長
するにつれ、結晶は針状となり、結晶のC面は、薄帯の
主平面に対して垂直方向に配向する。
次に、異なる厚さを有するこのような薄帯は、個々に
各々粉砕され、ボールミルにより粉砕され、各々が15μ
mの平均粒径を有する粉末とされた。
各々の粉末は、結合材のエポキシ樹脂と混合され、混
合物を形成した。
エポキシ樹脂の総量は混合物の25vol%である。この
混合物は、5ton・f/cm2の圧力で、30KOeの磁場中で粉末
成形され、成形体とされた。ボンド磁石を形成するため
のエポキシ樹脂を硬化する為に、形成体は、110℃で1
時間処理された。
そして、ボンド磁石の磁石特性は、30KOeの磁場中に
置かれ、磁化された後測定された。
測定された磁石特性を第1図に示す。
第1図は、20μmもしくはそれより大の厚さを有する
薄帯を使用したとき、9MGOeより高い(BH)maxのエネル
ギー積を与え、高い残留磁束密度Brを与えることを示し
ている。
しかし保磁力IHCはまた、薄帯の厚さが100μmまでは
薄帯の厚さの増加とともに増加するが、薄帯の厚さが10
0μmを超えると、減少し、2000μmのとき、極めて小
になる。それゆえ、薄帯が20〜1000μmの厚さを有する
ことが好ましい。
実施例2 実施例1と同様な方法で作製した各々20μm,100μm,1
000μmの厚さを有する薄帯から、粉末を作製した。こ
れらの粉末は、アルゴン雰囲気中で450〜750℃で1時間
熱処理をした。続いて、実施例1と同様な方法でボンド
磁石が各々の粉末から成形体として形成され、磁石特性
が測定された。測定された磁石特性は第2図に示され
る。第2図において、破線Aは、1000μm厚の合金薄帯
を用いたときの磁石特性を表し、一点鎖線Bは、100μ
m厚さの薄帯、実線Cは20μm厚さの薄帯を用いたとき
の磁石特性を表わす。
第2図から、IHCは、粉末の500〜700℃での熱処理に
より改善され、一方(BH)maxとBrは一般的に熱処理に
よってさえ、通常は、変化しないということを示してい
る。
実施例3 Rが35.0Wt%、Bが1.0Wt%、Coが7Wt%、残部Feから
なる金属インゴットを、実施例1と同様な方法にて作製
した。
Rの原料は、Ce5Wt%,Pr15Wt%,実質的に残部がNdか
らなるセリウムジジムとこれに5at%Dyが添加されたも
のよりなる。フェロボロンと電解鉄は、B及びFeの原料
に使われた。
インゴットは再び溶融され、50m/secの冷却表面速度
で回転するロール外周冷却表面へ射出されて、幅が約2m
m厚さが15μmの急冷合金薄帯を製造した。同様にし
て、もう1つの幅約10mm、厚さ200μmの冷却合金薄帯
を5m/secの冷却表面速度で製造した。
X線回折により、15μm厚さの薄帯は、主として薄帯
の主表面に平行に配向している結晶のC面を有するR2T
14B(T=Co+Fe)結晶粒子を含み、ミクロン以下の粒
度を有していた。
一方、200μm厚さの薄帯では、主として5μmもし
くはより小さい結晶粒度を有し、結晶のC面もまた薄帯
の主面に平行に配向していた。
実施例1と同様な方法で、これらの厚さ15μmと厚さ
200μmの薄帯は、各々粉砕されて、各々粉末になっ
た。そしてそれぞれの粉末は、10μmの平均粒径を有す
る。各々の粉末は650℃で1時間アルゴン雰囲気中で熱
処理された。
そして、各々の粉末は、混合したときの容量で40Vol
%となるようにポリエチレン結合材と混合された。
それらの混合物は100℃で加熱されてポリエチレンを
溶融し、そして、20KOe配向磁場中で約100℃で金型に射
出されて、所要の形状のボンド磁石を形成した。得られ
たボンド磁石の磁気特性を表1に示す。
この表1から200μm厚さの薄帯を使用したものは、1
5μmの厚さの薄帯に比べて優れた磁石特性を与えるこ
とがわかる。
実施例4 冷却表面速度が10m/secで回転する銅製ロールを用い
ることによって、実施例1で作製されたインゴットから
5mmの幅で約50μmの厚さの急冷薄体が作製された。
X線回折微量分析により、作製された薄帯は、主とし
て1μmもしくはそれより小さな粒径の結晶粒子を有す
るということが認められた。
これらの結晶粒子は、薄帯の主面に平行なC−面配向
を有しており、C面配向は、ディスク外周の冷却面に接
する薄帯の冷却表面層と比較して大気にさらされる自由
表面層側が卓越している。
そして、薄帯は、アルゴン雰囲気中で600℃、700℃、
800℃、900℃、1000℃で各々2時間熱処理された。その
後、個々にボールミルを使って、粉砕され、各々が15μ
mの平均粒径を有する粉末にされた。
そして、各粉末は結果的に容量で、25vol%を占める
エポキシ樹脂と混合され、30KOeの配向した磁場中で、5
ton・f/cm2の圧力により、圧縮成形され成形体にした。
そして、成形体は、110℃で1時間熱処理されて、ボ
ンド磁石に形成された。
得られたボンド磁石の磁性特性は、30kOeの磁場中に
置かれ測定された。測定された磁石特性を、第3図に示
す。
第3図から、Brと(BH)maxが粉末の熱処理により改
善されたことが判る。従って、熱処理温度は650〜950℃
の温度範囲内で選択されることが望ましい。
実施例5 10mmの幅と約100μmの厚さ急冷合金を実施例3のイ
ンゴットから、冷却銅製ロールを使って作製した。
薄帯は主として、薄帯の主面に平行なC−面配向を有
する3μmもしくはそれより小さい粒度の結晶粒子を含
有することが確認された。
そして、実施例4と同様な方法で、薄帯は、800℃
で、1時間アルゴン雰囲気中で熱加熱され、その後、粉
砕されて平均粒度が10μmの粒子にされた。
粉末は、さらに550℃で10時間アルゴン雰囲気中で熱
処理された。その後、40vol%のポリエチレンと、残部
粉末とが互いに混合され100℃で、20KOeの配向磁場中で
射出された。
このようにして、ボンド磁石が製造された。ボンド磁
石の磁石特性は熱処理なしの粉末から製造された磁石と
ともに表2に示す。
表2は薄帯の熱処理と粉末の熱処理とを施したもの
は、粉末の熱処理を施さないものに比べて若干低いIHC
を示すが、Br及び(BH)maxはこれらの処理により向上
することを示している。
実施例6 実施例1と同様な方法で純度97%のNdとNdに5at%添
加されたDyと、フェロボロン、電解鉄と電解コバルトの
原料を用いてRが35.0WT%、Bが1.0WT%、残部T=Fe
1-xCox(x=0,0.1,0.2,0.3,0.4,0.5)のインゴットを
実施例1と同様な方法で溶融して、周面速度5m/secで回
転する銅製冷却ロール外周の冷却表面に射出して幅10mm
と厚さ200μmを有する急冷合金薄帯を形成した。
X線回折微量分析により、得られた急冷合金薄帯のそ
れぞれは、優先方向にC面−配向の割合が大きな微粒R2
T14B結晶粒を含有することが観察された。
各々の合金薄帯は、粉砕され、平均粒径が10μmの粉
末となり、続いて650℃で1時間アルゴン雰囲気中にて
熱処理された。
各々の粉末と40vol%のポリエチレンとが互いに混合
され、20KOeの磁場中配向で100℃で溶融され、射出成形
され、ボンド磁石とされた。
このようにして、コバルト含有量の異なるボンド磁石
が製造され、その磁石特性は、30KOeの磁場中に置かれ
たのち測定された。
測定された磁石特性は第4図に示されている。第4図
から、FeのCoによる45at%までの一部置換はBrと(BH)
maxを向上するのに役立つことがわかる。
実施例7 実施例3の原料と同様な原料を用いてRが33.0Wt%、
Bが1.0Wt%、残部T=Fe0.91Co0.1よりなる合金インゴ
ットが実施例3と同様な方法で作製された。さらに、R3
3.0WT%、B1.0WT%、残部鉄よりなるもう1つのインゴ
ットもまた用意した。これらのインゴットの各々から、
10mm幅で厚さが約100μmを有する合金薄帯を冷却表面
速度が8m/secで回転する冷却ロールを用いた連続スプラ
ット冷却方法により作製した。得られた薄帯は、X線回
折微量分析により、観察された。その結果、コバルト含
有薄帯は、コバルトを含有しない他の薄帯と比較して、
優先方向へC−面配向の高い割合を有することが認めら
れた。
これらのリボンは粉砕され、それぞれが15μmの平均
粒径を有する粉末とされ、続いてアルゴン雰囲気中にて
650℃の1時間の熱処理をされた。それから、各々の粉
末は、混合物の25vol%の量のエポキシ樹脂に混合さ
れ、30KOeの配向磁場中にて5ton・f/cm2の圧力によって
成形体にされた。この成形体は110℃で1時間熱処理さ
れて、ボンド磁石に形成された。
このようにして、ボンド磁石は製造され、30KOeの磁
場の印加により磁化されたのち、磁石特性を測定した。
測定された磁石特性を表3に示す。
表3は、鉄の一部のCoによる置換は、IHcを若干減少
させながらもBrと(BH)maxを向上させることを示して
いる。
実施例8 フェロボロン、電解鉄、及び純度97%の主としてPr,C
eを含みDy及びPrを10at%加えられたNdを用いて、Rが3
4.0Wt%、Bが1.0Wt%、T=Fe0.65Co0.35の合金インゴ
ットを実施例1に述べた方法と同様な方法で作製した。
このインゴットから、幅3mmと厚さ30μmを有する合
金薄帯を、約15m/secの冷却表面速度で回転する銅製冷
却ロールを用いた同様の連続的スプラット冷却方法によ
り作製した。薄帯の1つは急冷中に磁場にさらされた。
第5図は、磁場を印加しながら薄帯を作製するに用い
られる装置を示す。
この装置は、例えば石英でできている溶融管21よりな
り、この溶融管21において、合金インゴットは、溶融さ
れる。
溶融管21は、小さな口径のオリフィス部22を有し、そ
れを通って合金溶湯23は、鉄製の冷却ロール24へ射出さ
れる。冷却ロール24の対向する両面に、2つの中空の円
板状のケース25及び25′が備えつけられており、回転シ
ャフト26と26′を共通な軸上に有している。
ケース25と25′は円板上の永久磁石27及び27′を収容
しており、永久磁石27及び27′は、厚さ方向に磁化さ
れ、かつ、冷却ロールの対向する両面に近接した同一磁
極面を有している。永久磁石27及び27′の両方の磁石か
らの磁束は、鉄製冷却ロールの外周の表面で放射状に流
れる。
この実施例において、永久磁石27と27′は、円板状の
サマリウム、コバルト磁石が用いられ、それは1K Gauss
の表面磁束密度を有する直径20cmと厚さ1.5cmである。
冷却ロール24は21cmの直径と20cmの厚さを有する鉄製
円板が使用されている。
外周表面で約3KOe磁場が認められた。
回転シャフト26及び26′は、同時に回転されるので、
冷却円板ロール24の外周表面約15m/secの速さで動き、
合金溶湯23は、オリフィス部22を通り、冷却ロール24の
外周表面へ射出される。それゆえ、薄帯は、ロールの放
射磁場中に置かれるので、磁場は薄帯が冷却される間、
厚さ方向に薄帯に印加される。一方、永久磁石27と27′
のみを非磁性ディスクにより置き変えた装置により比較
例を作製した。よって、比較例の薄帯には、磁場ほとん
ど印加されない。
これらの薄帯は、X線回折微量分析により1μmもし
くはそれより小さい微細な結晶粒を有していることが確
認された。
さらに、この磁場が加えられた薄帯は、磁場が加えら
れなかったものと比べて、薄帯の主面方向に平行となる
ように配向したC−面の多くの結晶を有することが確認
された。
これらの薄帯は粉砕され、平均粒度が10μmを有する
粉末となり、アルゴン雰囲気中で550℃で20時間熱処理
された。
そして、40vol%のポリエチレンと、各々の粉末が互
いに混合され、20KOeの配向磁場中で、約100℃で射出成
形され、ボンド磁石となった。得られた各々のボンド磁
石の磁石特性は表4に示されている。
表4から、磁場を印加することにより厚さ方向に磁場
が印加されて形成された急冷合金が用意されることによ
り、ボンド磁石の磁石特性がかなり向上したことがわか
る。
実施例9 実施例3と同様の原料から、R35.0Wt%、B0.0Wt%、
残部Feを含む合金インゴットを実施例1と同様な方法で
作製した。
インゴットから約2mm幅で厚さが約15μmの急冷合金
薄帯を実施例1と同様な方法で鉄製冷却ロールを用いて
連続スプラット冷却方法により作製した。
一方、約1mmの直径と15μmの厚さを有する急冷合金
薄片を第6図(a)のような装置を用いて準備した。
第6図(a)において、装置は、結晶の均一配向が向
上した急冷合金薄帯または薄片を作製するということが
わかる。この装置は、例えば、小さな口径のオリフィス
部32を有する石英の溶融管31を有すので、合金溶湯33
は、オリフィス32を通り、予じめ定められた速さで回転
する冷却ロール34の外周の冷却表面へ射出される。冷却
ロール34の冷却表面は、第6図(b)の拡大断面図で示
されるような近接した2つの突出部35が設けられてい
る。
本実施例では、突出部35は、0.5mmの高さと1mmのピッ
チで形成されている。回転シャフト38を有する円形冷却
平板37は、冷却ロールに隣接し、その主表面を冷却ロー
ル34の冷却表面に対向して配置されている。
合金インゴットは、溶融され、冷却ロール34の冷却表
面へ射出される。射出された合金溶湯は、円形冷却平板
37の主表面へ粉化した顆粒として突出部35の主面に噴霧
され、衝突し急冷帯状薄片を形成する平らな断片に変形
する。
薄帯と1ロットの小片は粉砕され、それぞれは10μm
の平均粒径を有する粉末となる。そして粉末は650℃の
アルゴン雰囲気中で1時間熱処理される。
そして、各々の粉末は、混合物の40vol%の量のポリ
エチレンと混合される。この混合物は、100℃で、20KOe
の配向磁場中の金型に注入されて、ボンド磁石を形成し
た。
このようにして、ボンド磁石は製造され、磁石の磁石
特性は表5に示されている。
表5は、磁石特性、特に、Brと(BH)maxは、第6図
(a)の装置により作製された急冷合金薄片を使用した
方が、通常の連続スプラット急冷方法により作製される
合金薄帯より向上したことが分かる。
実施例10 R32.0Wt%、B1.0Wt%、残部Feよりなる合金インゴッ
トを、実施例1と同様の原料と溶融方法を用いて作製し
た。インゴットから約0.2mmの粒度を有する1ロットの
顆粒即ち小球が、既知の粉化方法により作製され、一
方、約0.3mmの直径と約100μmの厚さを有する1ロット
の薄片を第7図に示された装置を使用して作製した。
第7図を参照すると、装置は石英溶融管1からなり、
噴霧用ノズル42は溶融管41のより低い部分に配置されて
いる。
合金は、溶融管41中で溶融しており、合金溶湯43は噴
射ノズル42中にアルゴリズムガスが導入されることによ
り、噴霧ノズル42から粉化された粒子Pとして噴霧され
る。公知の噴霧化法では、この粉化した分子が小さな円
いボールもしくは顆粒に変わる。図示の装置では、銅製
の冷却平板44がノズル42の下に配置され、回転されてい
る。
粉変した粒子Pは冷却して硬化する前に、冷却平板44
の主表面に衝突する。そして変形し、冷却された平らな
小薄片となる。
顆粒合金と小薄片合金はX線回折微量分析にかけら
れ、前者は様々な方向に配向したC面を有するR2Fe14B
結晶を有し、後者では、C面は、冷却平板の冷却面付近
で、平行な方向に、C面優先方向をもち、薄片合金の自
由表面層は冷却表面に垂直方向に結晶粒子が若干配向し
ている部分を含有している。
1ロットの顆粒合金ボールと1ロットの薄片は、粉砕
されて平均粒径が15μmの粉末になり、そして1時間65
0℃でアルゴン雰囲気中にて熱処理された。
粉末のそれぞれは25vol%のエポキシ樹脂と混合さ
れ、30KOeの配向磁場中で5ton・f/cm2の圧力で成形体に
成形される。それから、成形体は110℃で1時間熱処理
されて、ボンド磁石に変わる。このようにして、ボンド
磁石は製造され、磁石特性の測定が行われる。測定され
た特性を表6に示す。
表6から、第7図の装置により準備された急冷薄片を
用いることにより、通常の粉化法により準備された急冷
顆粒状粒子に比較して磁石特性が向上していることがわ
かった。
実施例11 実施例3と同様な方法にて作製したインゴットを用い
て、約30μmの平均粒径を有する急冷合金顆粒を通常の
アトマイズ法にて作製した。そして、約0.1mmの平均粒
径と約50μmの平均厚さを有する急冷合金小片を、実施
例10に示されたものと同様な方法により、第7図の装置
を使って再び作製した。X線回折微量分析により、薄片
合金は、C面に平行な方向に配向したR2T14B結晶を有し
ているということが確認された。一方、顆粒合金は、ま
た、R2T14B結晶粒子をもつが、異なる方向に配向したC
面を有する。1ロットの顆粒と、1ロットの薄片が粉砕
され、10μmの平均粒径を有する各々の粉末となり、実
施例10と同様の熱処理方法により熱処理された。各々の
粉末は、混合物に40vol%のポリエチレンを含有するよ
うに混合され、100℃で20KOeの配向磁場中にて金型に射
出され、ボンド磁石となる。得られたボンド磁石の磁石
特性は表7に示されている。
表7から急冷合金薄片の使用は、急冷合金顆粒と比較
してかなりその磁石特性が向上していることが認められ
た。
実施例12 Rが32.0WT%、Bが1.0WT%、残部Feからなるインゴ
ットを、実施例1で説明したものと同様な原料と方法で
作製した。
そして、異なる厚さの急冷合金薄帯は、第8図で示さ
れる急冷合金製造装置を使って作製した。
第8図を見ると、そこに示されている装置は、底部の
オリフィス部52を有する例えば、石英からなる溶融管51
を含むことがわかる。合金は、溶融管51中で53の符号で
示されるように溶融される。オリフィス部52の下に、第
1の冷却ロール54は配置され、合金溶湯53が冷却ロール
54の外周冷却面へ、オリフィス部52を通り抜けて射出さ
れる。もう1つの第2の冷却ロール5は第1の冷却ロー
ル54に近接し、冷却表面より小隙間を置いて配置されて
いる。第1及び第2のロール54,55は、同回転速度で互
いに反対方向に回転する。
第1のロール54の冷却表面に、オリフィス部52から射
出された合金溶湯は、薄帯形状に形成され、次に、薄帯
56の自由面がその表面を第2のロール5の外側表面に接
触する。
従って、薄帯56の自由表面は、第2のロール55により
急冷される。
尚、従来技術において、2個の冷却ロールを使う方法
は、非晶質合金薄帯を形成するのによく知られた方法で
あり(以下、この方法を“双ロール法”と呼ぶ)、この
双ロール法では、第8図を参照すると合金溶湯53が直接
2つのロール54と55の間に射出されるので、合金溶湯
は、両側から同時に急冷される。
第8図で示された装置は、双ロール法と同様な2つの
ロールを使用してはいるが、合金溶湯の冷却は同時では
なく、異なる時間で2つのロールに接触する。それゆ
え、第8図で示された装置を使用した本方法は、“変形
双ロール法”と呼ぶことにする。約1m/secから約50m/se
cの第1及び第2のロール54と55の冷却表面の回転速度
は、厚さを10μmから2000μmにし、幅を0.5〜20mmに
制御する。
比較例として、同様な範囲内で変化した異なる厚さの
急冷合金薄帯を、単ロール法及び双ロール法の各々で用
意した。
これらの薄帯は、X線回折微量分析法により観察さ
れ、そして、それらはNd2Fe14B結晶粒子を有することが
判明した。
さらに、厚さを増加した薄帯では、C面がある方向に
垂直に配向または整列した結晶の数が増加する。
C面配向は、薄帯の厚さが増加するにつれて、薄帯の
主表面に水平な方向から垂直な方向へ変化する。
そして、これらの薄帯は、粉砕され、各々が平均粒度
15μmの粉末となる。それぞれの粉末は、650℃で1時
間アルゴン雰囲気中で熱処理され、そして混合物の25vo
l%を占めるエポキシ樹脂と混合される。
混合物は、5ton・f/cm2の圧力で、30KOeの配向磁場中
にて圧縮成形体に成形される。
圧縮成形体は110℃で1時間熱処理されて、ボンド磁
石となる。このボンド磁石の磁石特性は、30KOeの磁場
中に置かれ、測定された。
このようにして得られたボンド磁石の磁石特性は第9
図に示されている。第9図において、破線Aは変形双ロ
ール法による薄帯を用いて得られた磁石の磁石特性、一
点鎖線Bは従来の双ロール法、実線Cは単ロール法によ
り得られた薄帯を用いた磁石特性を示す。
第9図から、変形双ロール法により作製された薄帯を
使用すると、従来法で作製された薄帯よりも、より高い
磁石特性を与えることがわかる。
実施例13 急冷合金薄帯は、約500μmの厚さで、幅は約15mm
で、この合金は実施例3の単ロール法、双ロール法、そ
して変形双ロール法により用意されたインゴットから作
製した。
X線回折微量分析法により、これらの薄帯は、また、
実施例12のような薄帯と同様の微粒構造を有することが
判明した。
これらの薄帯は、粉砕され、各々が10μmの平均粒径
を有する粉末に形成された。各々の粉末650℃で1時
間、アルゴン雰囲気中で熱処理された。そして、40vol
%のポリエチレンと混合されて、100℃で20KOeの配向磁
場内で金型に射出されて、ボンド磁石に形成された。得
られたボンド磁石の磁石特性は表8に示されている。
第8表によると、変形双ロール法によって得られたボ
ンド磁石の磁石特性は、単ロール法や従来の双ロール法
によって得られた薄帯から作製されたどんな磁石よりも
磁石特性が優れていることが判明した。
[発明の効果] 以上述べた通り本発明によれば、異方性を有し、この
ため磁石特性が向上した希土類−遷移金属−ホウ素ボン
ド磁石が容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例1のボンド磁石に使用された
合金薄帯の厚さならびに磁石特性を示すグラフである。 第2図は、本発明の実施例2のボンド磁石に使用された
合金薄帯の厚さならびに粉末の熱処理温度に関しての磁
石特性を示すグラフである。 第3図は、本発明の実施例4のボンド磁石に使用された
合金薄帯の熱処理温度と磁石特性の関係を示すグラフで
ある。 第4図は、Feと置換したCo残有量とボンド磁石の磁石特
性との関係を示すグラフである。 第5図は、本発明の実施例8で用いられた急冷合金薄帯
を作製するための装置の断面図である。 第6図(a)は、本発明の実施例9で用いられた急冷合
金薄片を作製するための装置の側面図、第6図(b)
は、同図(a)の冷却ロールの外周面の一部拡大図、 第7図は、本発明の実施例10で用いられた急冷合金薄片
の作製のための装置の断面図である。 第8図は、本発明の実施例12で用いられた急冷合金薄片
の作製のための装置の断面図である。 第9図は、本発明の実施例12において異なる急冷方法で
準備された合金薄帯の厚さに関し、ボンド磁石の磁石特
性との関係を示すグラフである。 図中、21は溶融管、22はオリフィス部、23は合金溶湯、
24は冷却ロール、25,25′は円板状ケース、26,26′は回
転シャフト、27,27′は円板状永久磁石、31は溶融管、3
2はオリフィス部、33は合金溶湯、34は冷却ロール、35
は突起部、36は湯、37は冷却平板、38は回転シャフト、
41は溶融管、42は噴射ノズル、43は合金溶湯、44は冷却
平板、51は溶融管、52はオリフィス部、53は合金溶湯、
54は第1の冷却ロール、55は第2の冷却ロール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願昭62−222109 (32)優先日 昭和62年9月7日(1987.9.7) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭62−258190 (32)優先日 昭和62年10月15日(1987.10.15) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭62−258191 (32)優先日 昭和62年10月15日(1987.10.15) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭62−259791 (32)優先日 昭和62年10月16日(1987.10.16) (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】R2T14B(Rは希土類元素、Tは遷移金属を
    表す。)よりなるR−T−B合金の磁性粉末を分散さ
    せ、結合材により互いに結合した希土類−遷移金属−ホ
    ウ素ボンド磁石の製造方法において、 溶融状態の前記R−T−B合金を準備する溶融合金準備
    工程と、 該溶融合金を急冷して、平均粒径が0.01〜20μmの範囲
    内であるR2T14B結晶粒子を含有するR−T−B薄帯又は
    薄片を生成し、該R−T−B合金薄帯又は薄片の厚さを
    20〜1000μmとする急冷工程と、 前記R−T−B合金薄帯又は薄片を粉砕し、前記R−T
    −B薄帯又は薄片の厚さより小さい平均粒径を有する磁
    性粉末を生成する粉砕工程と、 前記磁性粉末を、500〜700℃の範囲内で熱処理を施す磁
    性粉末熱処理工程と、 前記磁性粉末に前記結合材を混合して混合体を生成する
    混合工程と、 前記混合体を配向磁束内で成形して成形体を生成する磁
    場成形工程とを有することを特徴とする希土類−遷移金
    属−ホウ素ボンド磁石の製造方法。
  2. 【請求項2】第1請求項記載の希土類−遷移金属−ホウ
    素ボンド磁石の製造方法において、前記溶融合金準備工
    程は、遷移金属をFeとした前記R−T−B合金を準備す
    ることを特徴とする希土類−遷移金属−ホウ素ボンド磁
    石の製造方法。
  3. 【請求項3】第1請求項記載の希土類−遷移金属−ホウ
    素ボンド磁石の製造方法において、前記溶融合金準備工
    程は、遷移金属を、原子百分率で、45at%以下のCoと残
    部Feとした前記R−T−B合金を準備することを特徴と
    する希土類−遷移金属−ホウ素ボンド磁石の製造方法。
  4. 【請求項4】第1請求項記載の希土類−遷移金属−ホウ
    素ボンド磁石の製造方法において、前記溶融合金準備工
    程は、希土類元素をNdとしたことを特徴とする希土類−
    遷移金属−ホウ素ボンド磁石の製造方法。
  5. 【請求項5】第1請求項記載の希土類−遷移金属−ホウ
    素ボンド磁石の製造方法において、前記溶融合金準備工
    程は、希土類元素Dyを添加したセリウムジジムとしたこ
    とを特徴とする希土類−遷移金属−ホウ素ボンド磁石の
    製造方法。
  6. 【請求項6】第5請求項記載の希土類−遷移金属−ホウ
    素ボンド磁石の製造方法において、前記セリウムジジム
    は、50%のCeと15%のPrと残部がNdよりなることを特徴
    とする希土類−遷移金属−ホウ素ボンド磁石の製造方
    法。
  7. 【請求項7】第6請求項記載の希土類−遷移金属−ホウ
    素ボンド磁石の製造方法において、Dyの添加量は5at%
    であることを特徴とする希土類−遷移金属−ホウ素ボン
    ド磁石の製造方法。
  8. 【請求項8】第1請求項記載の希土類−遷移金属−ホウ
    素ボンド磁石の製造方法において、前記粉砕工程の前
    に、前記R−T−B合金薄帯又は薄片を、650〜950℃の
    範囲内で熱処理を施すR−T−B合金薄帯又は薄片熱処
    理工程を設けたことを特徴とする希土類−遷移金属−ホ
    ウ素ボンド磁石の製造方法。
  9. 【請求項9】第1請求項記載の希土類−遷移金属−ホウ
    素ボンド磁石の製造方法において、前記磁場成形工程
    は、前記混合体を配向磁場中で加圧して成形体を生成す
    ることを特徴とする希土類−遷移金属−ホウ素ボンド磁
    石の製造方法。
  10. 【請求項10】第9請求項記載の希土類−遷移金属−ホ
    ウ素ボンド磁石の製造方法において、前記混合工程にお
    ける前記結合材は、熱硬化樹脂であり、前記磁場成形工
    程後に、前記成形体に前記熱硬化樹脂の熱硬化温度で熱
    処理を施す成形体熱処理工程を設けたことを特徴とする
    希土類−遷移金属−ホウ素ボンド磁石の製造方法。
  11. 【請求項11】第10請求項記載の希土類−遷移金属−ホ
    ウ素ボンド磁石の製造方法において、前記混合工程にお
    ける前記熱硬化樹脂は、エポキシ樹脂であることを特徴
    とする希土類−遷移金属−ホウ素ボンド磁石の製造方
    法。
  12. 【請求項12】第1請求項記載の希土類−遷移金属−ホ
    ウ素ボンド磁石の製造方法において、前記混合工程にお
    ける前記結合材は、熱可塑性樹脂であることを特徴とす
    る希土類−遷移金属−ホウ素ボンド磁石の製造方法。
  13. 【請求項13】第12請求項記載の希土類−遷移金属−ホ
    ウ素ボンド磁石の製造方法において、前記混合工程にお
    ける前記熱可塑性樹脂は、ポリエチレンであることを特
    徴とする希土類−遷移金属−ホウ素ボンド磁石の製造方
    法。
  14. 【請求項14】第12請求項記載の希土類−遷移金属−ホ
    ウ素ボンド磁石の製造方法において、前記磁場成形工程
    は、前記混合体を、配向磁場中にて、前記熱可塑性樹脂
    の溶融温度で加熱し、金型に射出して成形体を生成する
    ことを特徴とする希土類−遷移金属−ホウ素ボンド磁石
    の製造方法。
  15. 【請求項15】第1請求項記載の希土類−遷移金属−ホ
    ウ素ボンド磁石の製造方法において、前記急冷工程は、
    予め定められた速度で回転する冷却ロール部材の外周冷
    却表面に、前記溶融合金を噴出して、当該噴出された溶
    融合金を急冷し、前記R−T−B薄帯又は薄片を生成す
    ることを特徴とする希土類−遷移金属−ホウ素ボンド磁
    石の製造方法。
  16. 【請求項16】第15請求項記載の希土類−遷移金属−ホ
    ウ素ボンド磁石の製造方法において、前記急冷工程は、
    前記急冷ロール部材の半径方向に磁場を印加して、前記
    噴出された溶融合金を急冷することを特徴とする希土類
    −遷移金属−ホウ素ボンド磁石の製造方法。
  17. 【請求項17】第15請求項記載の希土類−遷移金属−ホ
    ウ素ボンド磁石の製造方法において、前記急冷工程は、
    前記冷却ロール部材の外周冷却表面に、複数の突出部を
    設け、かつ、当該冷却ロール部材に隣接して、冷却板部
    材を配置し、当該冷却ロール部材に隣接して、冷却板部
    材を配置し、当該冷却ロール部材の外周冷却表面に紛失
    された溶融合金を、前記R−T−B薄片を生成すること
    を特徴とする希土類−遷移金属−ホウ素ボンド磁石の製
    造方法。
  18. 【請求項18】第1請求項記載の希土類−遷移金属−ホ
    ウ素ボンド磁石の製造方法において、前記急冷工程は、
    前記冷却ロール部材は、第1及び第2の冷却ロール部を
    有し、前記溶融合金を前記第1のロール部の外周冷却表
    面に噴出し、該噴出された溶融合金を急冷して、第1の
    R−T−B合金薄帯を生成した後、該第1のR−T−B
    合金薄帯を生成することを特徴とする希土類−遷移金属
    −ホウ素ボンド磁石の製造方法。
  19. 【請求項19】第1請求項記載の希土類−遷移金属−ホ
    ウ素ボンド磁石の製造方法において、前記急冷工程は、
    前記溶融合金を、噴霧ノズルから噴霧して粉化し、冷却
    板面上で急冷し、偏平な前記R−T−B薄片を生成する
    ことを特徴とする希土類−遷移金属−ホウ素ボンド磁石
    の製造方法。
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