JP3179697B2 - フォトマスクの欠陥検出装置 - Google Patents

フォトマスクの欠陥検出装置

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JP3179697B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトマスク、フ
ォトマスクブランク等を検査の対象とするフォトマスク
の欠陥検出装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、パターン欠陥検
査としては、2つ以上の画像を比較する方法、データベ
ースと画像を比較する方法等を使用していた。2つ以上
の画像を比較する方法においては、例えば、フォトマス
クにおいて1枚のフォトマスク上には同一パターンが2
個以上存在しており、これらの画像を比較する。データ
ベースと画像を比較する場合、上記と同様、検査の対象
となるものがフォトマスクの場合は、フォトマスクの画
像データをデータベースといい、一方画像はフォトマス
クの画像である。また、異物検査としては、レーザー光
の散乱光を検出する方法や透過光と反射光を比較する方
法等を用いていた。
【0003】フォトマスク、フォトマスクブランク等を
試料として検査する場合、高さが異常なパターン、異物
が検出できるのが望ましい。なお、パターンは、例えば
フォトマスクの場合は遮光パターン、位相シフトパター
ン等である。パターン欠陥は、例えば、遮光パターンの
場合はエッチング不良及び成膜不良によるハーフトーン
欠陥、位相シフトパターンの場合はエッチング不足によ
ってエッチング深さが不足した部分であり、高さが異常
なパターンは上記のことを示す。異物とは具体的には正
常なパターンまたは基板等の上に付着しているパターン
以外の全てのものを示す。
【0004】従来の透過光または反射光の強度分布から
判定する方法では、位相シフトパターン等のエッジレス
欠陥の検出は不可能であった。ここに、エッジレス欠陥
とは、断面形状において高さの変化が緩やかで正常部分
との境界が明確でない欠陥であり、透過光及び反射光で
観察した場合に正常なパターンとの差異がない欠陥のこ
とをいい、段差が急峻な場合は欠陥領域の境界部分が観
察できたため特にこのような位相シフタ欠陥をエッジレ
ス欠陥と称する。また、透明な異物を適切に検出できる
と、例えばガラス基板上の透明異物の欠陥検出に良好に
応じられるが、透過光や反射光の強度分布からでは、か
かる異物の高感度の検出に対応しにくい。また、データ
ベースと比較する方法では画像処理装置や撮像素子等の
ほか、上記のようなフォトマスクの画像データ(データ
ベース)が要求され(図7)、更にまた、2つの画像を
比較するとき、ステージ位置のずれがあると、画像が互
いにずれて欠陥として判定されることから、ステージ精
度は重要で、ステージの位置精度は欠陥検出感度以上の
精度が要求される。
【0005】本発明は、フォトマスク、フォトマスクブ
ランク等を検査の対象とし、欠陥検査に使用でき、表面
の高さが、正常なパターンや基板部分等とは異なる部分
を検出し、異物またはパターン欠陥と判定する検査方式
を提供しようというものである。また、位相シフトパタ
ーン等のエッジレス欠陥の検出、透明異物の高感度な検
出が可能で、また、ステージの位置精度が検査感度に影
響しにくく、更にはまた、検出手段にマッハツエンダー
型のシヤリング干渉系を用いて、照明系の干渉性を高く
することができ、また干渉条件を保ったままでシヤリン
グ量を連続可変できる、等々の特徴を有するパターン検
査装置を提供しようというものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によるフォトマス
クの欠陥検出装置は、透明基板上に遮光パターンが形成
されているフォトマスクの欠陥を、フォトマスクからの
反射光を利用して検出するフォトマスクの欠陥検出装置
であって、光ビームを発生する光源と、光源からの光ビ
ームを欠陥検出されるべきフォトマスクの遮光パターン
が形成されている表面に向けて投射すると共に透明基板
の表面及び遮光パターンの表面からの反射光を受光する
対物レンズと、前記光源と対物レンズとの間に配置さ
れ、光源から発生した光ビームをシヤリングされた2本
の光ビームに変換すると共に、フォトマスクの表面で反
射し前記対物レンズにより受光された2本の反射ビーム
を合成し、干渉光として出射させるシヤリング光学系
と、前記シヤリング光学系から出射した干渉光を受光し
て光電変換し、干渉光の強度に応じた出力信号を発生す
る撮像装置と、前記撮像装置からの出力信号を処理し、
干渉光の強度分布に対応したヒストグラムを形成し、フ
ォトマスクの正常な部分の干渉光強度分布と比較するこ
とにより欠陥の存在を検出する画像処理装置とを具える
ことを特徴とするものである。
【0007】本発明装置は、高さが異常なパターンを検
出する目的で使用できる。また、異物を検出する目的で
使用できる。高さが異常なパターンと異物はいずれも検
出する必要がある。実際には検出が必要な正常でない部
分が全て検出される。本発明においては、表面の高さ
が、正常なパターンや基板部分等とは異なる部分を検出
する。上記検出の手段としてシヤリング干渉系を用い
る。また、上記シヤリング干渉系においてマッハツエン
ダー型のシヤリング干渉系を用い撮像素子と共役な部分
に光源を配置することができる。上記検出の方法として
まず正常部分の干渉光強度のヒストグラムにおいて、ピ
ークを正常部分と判断する。上記検出された正常部分の
干渉光強度とは異なる干渉光強度の部分を異物またはパ
ターン欠陥と判定する。
【0008】
【発明の効果】本発明によれば、従来の透過光及び反射
光では検出することができなかった位相シフトパターン
等のエッジレス欠陥を検出することができる。エッジレ
ス欠陥は、断面形状において高さの変化が緩やかで正常
部分との境界が明確でなく、透過光及び反射光で観察し
た場合に正常なパターンとの差異がなく、透過光または
反射光の強度分布から判定することができなかったが、
このようなエッジレス欠陥が検出される。また、シング
ルチップレティクルにおいても、データベースと比較す
ることなしに位相シフタパターン欠陥を検出することが
できる。ここに、シングルチップレティクルとは1枚の
レティクル上に1個分の半導体デバイスのパターンが存
在するレティクルのことをいい、位相シフタパターン欠
陥とは位相シフタパターンの欠陥のことであり、位相シ
フトパターンの高さが異常なことである。また、マッハ
ツエンダー型のシヤリング干渉系において撮像素子と共
役な部分に光源を配置すると、このようにすることによ
り、照明光の空間的な可干渉性を高くすることができ、
また、干渉条件を保ったままでシヤリング量を連続可変
できる。照明系の干渉条件を保ったままシヤリング量を
連続可変できるためそれぞれのレティクルのパターンに
応じて最適なシヤリング量を与える場合、調整要素が1
箇所で済み、なおかつ任意のシヤリング量とすることが
できる。これは本技術に特有な利点である。また、透明
異物を高感度に検出することができる。透明異物を高感
度に検出することができるのは透過光または反射光の強
度分布から判定するのではなく、本発明においては、試
料上の2点から反射光の干渉光強度分布の判定をするよ
うにしている。そのため、観察部分の高さ情報に基づい
てパターンの正常、異常を判定しており、本発明装置の
中に干渉系を使用しているため可能となるものである。
また、チップ比較方式及びデータベース比較方式の欠陥
検査装置と比較してステージの位置精度が検査感度に影
響しにくい。このようにステージの位置精度が検査感度
に影響しにくいのは本発明の検査アルゴリズムからきて
いる。従来の検査装置は2つの画像を比較するため、こ
れらの相対位置がずれている場合は欠陥として判定され
る。この場合ステージ位置がずれている場合に2個の画
像は互いにずれてしまうので、ステージ位置精度は欠陥
検出感度以上の精度が必要となる。これに対して本検出
アルゴリズムでは2個の画像を比較するのではなく、1
つの画像の中の干渉光強度分布において中間調の部分を
欠陥として判定するためステージ精度はそれほど重要で
はない。これは、本技術に特有のものである。また、検
出アルゴリズムがシンプルであるため高速検査が可能で
ある。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施例を示す。図
中、10は検査の対象となるフォトマスク等の試料、2
0はイメージディテクタを示し、該イメージディテクタ
は画像処理装置30に接続される。なお、図示のよう
に、該画像処理装置30に対して、従来のデータベース
は用いない。
【0010】本実施例装置では、基板にパターンが形成
されている被検査対象試料の検査において、表面の高さ
が、正常なパターンや基板部分等とは異なる部分を検出
するものであり、その検出の手段としてマッハツエンダ
ー型のシヤリング干渉系40を用い、かつ該干渉系にお
いて撮像素子と共役な部分に光源50を配置する構成と
する。
【0011】図示のように、本干渉系40の干渉光路部
は、基本的に、光束を分割する分割素子61、分割され
た光束を結合するための結合素子62、及びそれらの間
にあってそれぞれ分割光路を形成し、光束を結合素子6
2へ導くよう偏向する光束偏向素子63,64を含む干
渉光学系を有する。ここでは、これらの素子は、2つの
ビームスプリッタBS1,BS2と2つの全反射ミラー
M1,M2として示されている。
【0012】第1のビームスプリッタBS1は光束分割
光学系を、第2のビームスプリッタBS2は光束重合せ
光学系を、第1の反射ミラーM1と第2の反射ミラーM
2は分割光路の光学系を、それぞれ構成する。なお、第
2のビームスプリッタBS2は、図の如く、チューブレ
ンズ71を介して配置したイメージディテクタ20と対
向するとともに、更にコリメータレンズ72と対向さ
せ、これを通し、上述の共役な位置に配した光源50か
らの照明を導入する。また、装置の他の光学系要素とし
て、レンズ75(対物レンズ)、レンズ76及びレンズ
77を図示の如くに第1のビームスプリッタBS1と対
象試料10との間に配置する。
【0013】本実施例では、これら光学素子を備え、か
つ上記光源50による照明系の干渉性を高めた状態の
下、検査の対象となる試料表面部分からの反射光による
干渉像を得る。試料10からの反射光は、レンズ75〜
77を通して、上記構成の干渉計の干渉光路部に導入さ
れる。
【0014】入射したその反射光は、第1のビームスプ
リッタBS1により2光束に分割される。該ビームスプ
リッタBS1で反射された一方の光束(第1の光束)
は、ビームスプリッタBS1及び第1の反射ミラーM1
間の光路を経て該反射ミラーM1で反射され、反射ミラ
ーM1及び第2のビームスプリッタBS2間の光路によ
り該第2のビームスプリッタBS2を透過して干渉光路
部を出射し、チューブレンズ71を通して、観察/検出
系を構成するイメージディテクタ20に至る。
【0015】他方、第1のビームスプリッタBS1を透
過したもう一方の光束(第2の光束)は、該ビームスプ
リッタBS1及び第2の反射ミラーM2間の光路を経て
該反射ミラーM2で反射され、反射ミラーM2及び第2
のビームスプリッタBS2間の光路により該第2のビー
ムスプリッタBS2で反射されて干渉光路部を出射し、
チューブレンズ71を通してイメージディテクタ20に
至る。これら光路間の光路差は、理想はλ/2(λ:波
長)である。
【0016】また、本実施例装置光学系では、試料10
からの反射光の一方の光束が通る第1のビームスプリッ
タBS1→第1の反射ミラーM1→第2のビームスプリ
ッタBS2の光路と他方の光束が通る第1のビームスプ
リッタBS1→第2の反射ミラーM2→第2のビームス
プリッタBS2の光路との2光路が形成されるが、図示
の如く、このような光路中に調整用の光学部品Hを介
挿、配置し、これにより調整を行わせる構成とすること
ができる。
【0017】なお、従来、マッハツエンダー型の干渉計
にあっては、4つのミラーの角度をそれぞれ独立して調
整する機構が用いられ、その分、製作、調整等の上で不
利、不便がある。本実施例では、2つのビームスプリッ
タBS1,BS2及び2つの反射ミラーM1,M2の4
つの要素は機械的に固定したままとしてよく、必要な調
整は、図示の如くに光路に配した調整用の光学部品Hに
よって行うものとすることができる。
【0018】ここでは、光路長差調整用の光学部品(コ
ンペンセータ)には、光学くさびを適用するものとし、
図に示すように、一方の面を斜面としたガラスからなる
光学くさびH1,H2を用い、これらを例えば図の如く
に互いの斜面同志を対向させた状態に組み合わせたもの
を使用する。
【0019】そして、例えば、反射ミラーM2とビーム
スプリッタBS2間の光路中にこれを介挿して光路長の
調整の用に供する。光学くさびH1,H2のスライド
(図中直線矢印)により、入出射側の光軸の平行を維持
しつつくさび部分の厚みの変化に応じて光路長が調整さ
れる。なお、光路長を調整する手段あるいは素子として
は、これに限らず、例えば印加電圧に応じ屈折率を制御
する電気光学素子その他を用いることもできる。
【0020】また、ここでは、もう一方のビームスプリ
ッタBS1と反射ミラーM1間の光路中に、図に示すよ
うな向きの配置で、一面に斜面を有する同様形態の光学
くさびH1′,H2′を介挿し、2光束間の波面角度の
調整を行う。図に回転矢印で示すように、光軸周りに光
学くさびH1′,H2′の回転角度を調整する。このと
き、両者は互いに反対の向きで同量回転させる。例え
ば、一方の光学くさびH1′を或る向きの回転方向で回
転させるとき、他方の光学くさびH2′はそれとは逆の
回転方向で反対向きに回転させるようにするものであ
り、これにより波面角度が調整される。
【0021】上記構成では、波面調整を含んで全て調整
を光学くさびによって行うため機械的な動きに対して鈍
感であり、微妙な調整箇所が存在しない。従って、この
点でも調整が容易であり、製作及び調整が容易で機械的
な振動に対して安定なマッハツエンダー型のシヤリング
干渉系を用いたパターン検査装置が実現される。
【0022】試料10からの反射光に基づき上記干渉光
路部を経て光束が入射するイメージディテクタ20は、
そのビームスプリッタBS1により分離された光束が別
々の光路を経てビームスプリッタBS2で重ね合わされ
ることによって生ずる干渉像を検出し、該画像を光電変
換して出力する。ここで画像処理装置50に取り込まれ
る画像データは、干渉像の干渉光強度情報であり、これ
が検査試料10の異物またはパターン欠陥の検出、判定
のための処理に供される。この場合、画像処理装置50
は、データベースと比較することなく、上記マッハツエ
ンダー型のシヤリング干渉系により得られる1つの干渉
像画像のその干渉光強度分布(例えば図2(a),
(b))に基づいてかかる検出、判定を行うことができ
る。
【0023】図2に、差分干渉法を用いた透明異物検査
の例が示される。本検査例は、図3(e)の断面形状に
示すような透明異物が存する試料10の欠陥部位を対象
とした場合の例である。なお、同図中、11はガラスに
よる透明な基板部分(QZ)、12は表面が酸化された
クロムによるパターン部分(Cr)であり、13が検出
すべき透明異物の一例である。
【0024】図3(a)〜(d)は、透明異物13が存
在する試料10の観察部分を対象とした場合における透
過光像(従来の例1)や反射光像(従来の例2)による
ときの様子を本例との対比のため示してあり、かかる場
合、それぞれ(a),(b)や(c),(d)のような
光学像、光学プロファイルとなる。
【0025】これに対して、本例の場合は、それら光学
像、光学プロファイルと異なり、イメージディテクタ2
0の画像は図2(イ)に示すような差分干渉反射光像と
なる。同図(ロ)には、かかる差分干渉反射光像におけ
る異物相当部分を含んで、図中左右方向に横切るライン
lnに沿う干渉光強度の変化の様子が示され、また、同
図(ハ)AからFは、その干渉光強度分布を示す情報を
基に画像処理装置50において信号処理をし最終的に欠
陥(デフェクト(Defect))を示す検出信号(図
F)を取り出す方式の一例の過程を示してある。
【0026】図Aは、干渉光強度情報に基づいて図
(ロ)に示したような所定のハイシュレスホールドレベ
ル(H=80)と比較して得られる信号、図Bはその信
号を2ビットディレイさせた信号、及び図Cはそれら信
号のオア(AORB)による信号(オーバーサイズドH
(Oversized H))、図Dは、干渉光強度情
報に基づいて図(ロ)に示したような所定のローシュレ
スホールドレベル(L=20)と比較して得られる信
号、図EはD信号の1ビットディレイさせた信号、図F
は、信号E−信号Cとして得られる検出信号である。
【0027】図1の構成において、画像処理装置50
は、ここでは、上記のような処理を行う比較回路、ディ
レイ回路、オア回路、減算回路等の手段を備える構成の
ものとすることができる。この場合、図1のイメージデ
ィテクタ20から干渉像の画像情報を取り込む画像処理
装置50は、図Aに示す信号を干渉光強度信号から得る
とともに、そのAの信号を2ビットディレイさせたB信
号を得る。また、A信号とB信号のオアをとって図に示
すようなC信号を形成する。他方、干渉光強度信号から
図Dに示す信号を得るとともに、そのDの信号を1ビッ
トディレイさせたE信号を得る。そして、こうして得ら
れるE信号からC信号を引く。すると、図Fに示す如
く、図3(e)のような透明異物13がある場合は図示
のような検出出力が取り出され(無欠陥部分の場合は、
図示のような出力はない)、透明異物検査を行うことが
できる。
【0028】また、本検査装置により、透明異物が高感
度に検出される。透明異物を高感度に検出することがで
きるのは、透過光または反射光の強度分布から測定する
のではなく、試料10上の2点からの反射光の干渉光強
度分布を判定している。そのため、観察部分の高さ情報
に基づいてパターンの正常・異常を判定しており、実施
例装置の中に干渉計を使用しているため可能となるもの
である。
【0029】また、チップ比較方式及びデータベース比
較方式の欠陥検査装置と比較して、ステージ位置精度は
検査感度に影響しにくいものとなる。従来の検査装置
は、2つの画像を比較するため、これらの相対位置がず
れている場合は、欠陥として判定される。この場合、ス
テージ位置がずれている場合に2個の画像は互いにずれ
てしまうので、ステージ位置精度は欠陥検出感度以上の
精度が必要となる。これに対して、本検出アルゴリズム
では、2個の画像を比較するのではなく、1つの画像の
中の干渉光強度分布において中間調の部分を欠陥として
判定するため、ステージ精度はそれほど重要ではない。
これは、本技術に特有のものである。
【0030】検出方法として、正常部分の干渉光強度の
ヒストグラムにおいて、ピークを正常部分と判断し、検
出された正常部分の干渉光強度とは異なる干渉光強度の
部分を欠陥と判定する本検出方法は、以下の如き用途等
にも適用し得て、同様の作用効果をもって欠陥検査が実
現できる。
【0031】図4は、レベンソン位相シフトマスクにお
ける位相シフタ欠陥部分の検出原理(アルゴリズム)を
示す。検査方式は既に述べたとおりであるので、以下で
は、要部を説明する。本検査例において、図4(イ)に
示すものは、前記図2(イ)に対応するものであるが、
ここでは、エッジレス欠陥部分が存する検査対象試料1
0の断面の形状をも併せて示す。このため、イメージデ
ィテクタ20で得られる干渉像において、左側に見える
像の部分、右側に見える像の部分に関して図示のような
図式内容のもので表した。図中、断面形状において高さ
の変化が緩やかで正常部分との境界が明確でないエッジ
レス欠陥(14)の一例が表されており、これは、やは
り、透過光及び反射光で観察した場合に正常なパターン
との差異がなく、従来の透過光または反射光の強度分布
から判定することができないものである。
【0032】図4(ロ)は、図2(ロ)の干渉光強度変
化態様に対応するもので、本例における干渉光強度の変
化の様子を示し、また、図4(ハ)A〜Fに示す各処理
の信号波形は、前記図2(ハ)A〜Fにおける、それぞ
れの対応する各信号に相当している。従って、かかるエ
ッジレス欠陥でも、検出方法は、図4(ハ)A〜Fに示
す如く、前記例と同様であり、図4(ロ)の干渉光強度
分布を示す情報を基に、図1の画像処理装置50は、同
様の信号処理をし、図4(ハ)Fに示すように、試料1
0のレベンソン位相シフトマスクにエッジレス欠陥14
(位相シフタ欠陥)がある場合、図示のように検出信号
を出力する。
【0033】上記検査例をもって示したように、本検査
装置によって、従来の透過光及び反射光では検出するこ
とができなかった位相シフトパターン等のエッジレス欠
陥を検出できることが分かる。
【0034】図5は、レベンソン及びクロムレス構造の
位相シフトマスクにおける反射光位相差を用いたシフタ
及び異物検査装置原理(干渉光強度)を示し、図6は、
数値例を挙げて示す例であって、レベンソン及びクロム
レス構造の位相シフトマスクにおける反射光位相差及び
位相差と反射率で決定される干渉光強度(λ=248n
m)等の説明に供するものである。
【0035】本例において、干渉光強度Iは、以下のよ
うである。
【数1】I=A1 2+A2 2+2A12cosφ ・・・1
【数2】 φ=2π[{ (NA)2/4+1}2d]/λ+δ ・・・2 A1 :1の部分からの反射光の振幅 A2 :2の部分からの反射光の振幅 φ:1の部分と2の部分からの反射光の位相差 d:1と2の部分の高さの差 NA:照明の開口数 δ:干渉計中の光路差 上記から、この場合、レベンソン及びクロムレス構造の
位相シフトマスクにおける反射光位相差により、欠陥、
判定に用いる干渉光強度Iが変化し、該位相差は式2に
よって与えられるものとなる。
【0036】図6は、実際に適用した試料10や本検査
装置側のデータ等の具体的数値の一例を示してある。こ
こに、形成した表面が酸化されたCrパターン12の膜
厚及びガラス段差等のデータは図の如く120nm、2
43nmとし、また、式1,2による干渉光強度Iは、
ここでは、位相差及び反射率で決定されるものである
が、その場合の試料側のCrパターンの反射率などや、
装置の照明の開口数NA等は、以下の設定とした。
【0037】
【数3】NA:照明の開口数(0.7) λ:測定光波長(546nm) d:段差(マスク上の場所による) δ:干渉計内部の光路差(λ/2) A1 :表面が酸化されたCrパターンの反射率(16
%)による反射光の振幅(8A.U.) A2 :ガラス部の反射率(4%)による反射光の振幅
(4A.U.)
【0038】上記条件の下、試料10のA〜E各場所で
の「反射光の光路差」、「正常パターン部の干渉光強度
Inor 」、「異常パターン部の干渉光強度Iabn 」(異
常部の反射率は正常パターンの反射率と同一とする)の
各項目について、次表の結果を得た。
【0039】
【表1】
【0040】上記表から、場所Aのような部分において
は反射光の「光路差」は0、正常パターン部の干渉光強
度「Inor 」は0、異常パターン部の干渉光強度「Iab
n 」は256であり、同様、場所Bのような部分では
「光路差」0、「Inor 」0で、「Iabn 」が64であ
ることが分かる。場所Cでは「光路差」は表データ中最
大で2.98π、このとき「Inor 」は143.93、
一方「Iabn 」は16.07であり、場所Dでは「光路
差」は0.98πであって、「Inor 」143.93、
「Iabn 」16.07でこれら場所Cとほぼ同じ値を呈
し、また、場所Eでは「光路差」は2.0πであって、
「Inor 」0.00、「Iabn 」64.00なる結果が
得られたことが分かる。
【0041】本検査例では、上述のようなレベンソン及
びクロムレス構造の位相シフトマスクを使用して実験し
たところ、反射光位相差を用いたシフタ及び異物検査を
行うことができる結果を得られた。
【0042】なお、上記各検査例のほか、本発明は、表
面の高さが、正常なパターンや基板部分等とは異なる部
分を検出する欠陥検査の用途に広く使用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るパターン検査装置光学
系の図である。
【図2】差分干渉法を用いた透明異物検査アルゴリズム
を示す図である
【図3】透明異物の一例を示すとともに、図2と対比し
て示すための透明異物に対する比較例での光学像及び光
学プロファイルの説明図である。
【図4】レベンソン位相シフトマスクにおける位相シフ
タ欠陥部分の検出原理(アルゴリズム)の図である。
【図5】レベンソン及びクロムレス構造の位相シフトマ
スクにおける反射光位相差を用いたシフタ及び異物検査
装置原理(干渉光強度)の図である。
【図6】レベンソン及びクロムレス構造の位相シフトマ
スクにおける反射光位相差及び位相差と反射率で決定さ
れる干渉光強度(λ=546nm)等の説明図である。
【図7】従来の欠陥検査装置を示す図である。
【符号の説明】
10 試料 11 基板(QZ) 12 パターン(表面が酸化されたCr) 13 異物(透明異物) 14 エッジレス欠陥 20 イメージディテクタ 30 画像処理装置 40 マッハツエンダー型のシヤリング干渉系 50 光源 61 分割素子 62 結合素子 63 偏向素子 64 偏向素子 71 チューブレンズ 72 コリメータレンズ 75 レンズ(対物レンズ) 76 レンズ 77 レンズ BS1,BS2 ビームスプリッタ H 調整用 光学部品 H1,H2,H1′,H2′ 光学くさび M1,M2 反射ミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/84 - 21/956 G01B 11/00 - 11/30 G03F 1/00 - 1/16 H01L 21/64 - 21/66

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に遮光パターンが形成されて
    いるフォトマスクの欠陥を、フォトマスクからの反射光
    を利用して検出するフォトマスクの欠陥検出装置であっ
    て、 光ビームを発生する光源と、 光源からの光ビームを欠陥検出されるべきフォトマスク
    の遮光パターンが形成されている表面に向けて投射する
    と共に透明基板の表面及び遮光パターンの表面からの反
    射光を受光する対物レンズと、 前記光源と対物レンズとの間に配置され、光源から発生
    した光ビームをシヤリングされた2本の光ビームに変換
    すると共に、フォトマスクの表面で反射し前記対物レン
    ズにより受光された2本の反射ビームを合成し、干渉光
    として出射させるシヤリング光学系と、 前記シヤリング光学系から出射した干渉光を受光して光
    電変換し、干渉光の強度に応じた出力信号を発生する撮
    像装置と、 前記撮像装置からの出力信号を処理し、干渉光の強度分
    布に対応したヒストグラムを形成し、フォトマスクの正
    常な部分の干渉光強度分布と比較することにより欠陥の
    存在を検出する画像処理装置とを具えることを特徴とす
    るフォトマスクの欠陥検出装置。
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