JP3042225B2 - 表面状態検査方法及びそれを用いた表面状態検査装置 - Google Patents

表面状態検査方法及びそれを用いた表面状態検査装置

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JP3042225B2
JP3042225B2 JP4316563A JP31656392A JP3042225B2 JP 3042225 B2 JP3042225 B2 JP 3042225B2 JP 4316563 A JP4316563 A JP 4316563A JP 31656392 A JP31656392 A JP 31656392A JP 3042225 B2 JP3042225 B2 JP 3042225B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面状態検査方法及びそ
れを用いた表面状態検査装置に関し、特に半導体素子
(IC)の製造装置で使用される回路パターンが形成さ
れているレチクルやマスク等の基板面上に存在するゴミ
や埃等の異物や、位相差物体のシフター欠陥の検出に有
効なものである。
【0002】
【従来の技術】一般にIC製造工程においては、レチク
ル又はフォトマスク等の基板上に形成されている露光用
の回路パターンを半導体焼き付け装置(ステッパー又は
マスクアライナー)によりレジストが塗布されたウエハ
面上に転写して製造している。
【0003】この際、回路パターンが描かれた基板面上
にゴミ等の異物が存在すると、転写する際に異物も同時
に転写されてしまい、IC製造の歩留りを低下させる原
因となってくる。
【0004】特にレチクルを使用し、ステップ&リピー
ト方法により繰り返してウエハ面上に回路パターンを焼
き付ける場合には、レチクル面上の1個の異物がウエハ
全面に焼き付けられてしまい、IC製造の歩留りを大き
く低下させる原因となってくる。そのため、IC製造過
程においては基板上の異物の存在を検出するのが不可欠
となっており、従来より種々の検査方式が提案されてい
る。
【0005】図12は、異物が等方的に光を散乱する性
質を利用して異物を検出する表面状態検査装置の一例で
ある。
【0006】同図において、レーザ210から出射され
た光束は、走査用ミラー211とレンズ212を介し
て、切換ミラー213に至る。この切換ミラー213を
出し入れすることにより、光束は2つのミラー214あ
るいはミラー245を介して各々基板215の表面と裏
面に入射する。
【0007】そして走査用ミラー211を回転若しくは
振動させることにより、光束は基板215上を走査す
る。基板215からの直接の反射光及び透過光の光路か
ら離れた位置には、複数の受光部216,217,21
8が設けられており、これら複数の受光部216,21
7,218からの出力信号を用いて基板215上の異物
の存在を検出している。即ち、回路パターンからの回折
光は方向性が強いため、各受光面からの出力値は異な
る。
【0008】一方、異物に光束が入射すると入射光束は
等方的に散乱されるため、複数の受光部からの出力値が
各々等しくなってくる。従って、各受光部216,21
7,218からの出力値を比較することにより異物の存
在を検出している。
【0009】又、図13は異物が入射光束の偏光特性を
乱す性質を利用して異物を検出する表面状態検査装置の
一例である。
【0010】同図において、レーザ210からの光束
は、偏光子319,走査用ミラー211及びレンズ21
2を介して、所定の偏光状態の光束となって切換ミラー
213に至る。この切換ミラー213を出し入れするこ
とにより、光束は2つのミラー214あるいはミラー2
45を介して各々基板215の表面と裏面に入射する。
そして走査用ミラー211を回転、若しくは振動させる
ことにより、光束は基板215上を走査する。基板21
5からの直接の反射光及び透過光の光路から離れた位置
には、各々検光子320,322を前方に配置した2つ
の受光部321,323が設けられている。
【0011】そして回路パターンからの回折光と、異物
からの散乱光との偏光比率の違いから生ずる受光量の差
を2つの受光部321,323より検出し、これにより
基板215上の回路パターンと異物とを弁別している。
【0012】図14は、特開平2−307046号公報
で提案されているヘテロダイン法により微弱光を検出す
ることにより、レチクルやウエハ等の基板上に付着した
異物の有無を検査する表面状態検査装置の概略図であ
る。
【0013】図中、レーザ光源402から発した周波数
Voのビームをビームスプリッタ406aで2つのビー
ムに分岐する。このうち一方のビームをミラー402
a,レンズ403を介して基板401に入射している。
基板401上に異物があると、それより散乱光が生じ、
該散乱光はレンズ404で集光され、ミラー402cを
介してビームスプリッタ406bに入射する。
【0014】他方のビームは音響光学変調器410aに
入力し、変調波発生器410bからの信号に基づいて周
波数変調され、周波数Vo+ΔVの参照ビームとし、ミ
ラー402bを介してビームスプリッタ406に入射す
る。ビームスプリッタ406bで2つのビームを合成
し、周波数ΔVのビート信号を発生し、これを受光器4
05で検出している。
【0015】受光器405からの出力信号は電気フィル
タ411によりノイズを除去し、ビート信号のみを抽出
し、信号処理回路412において異物信号を作成してい
る。そして異物信号はデータ処理部413で処理し、処
理データを出力部414に表示又はプリントしている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】図12,図13,図1
4に示す表面状態検査装置は、いずれも受光部には入射
光束の直接の反射光及び透過光は入射しないが、回路パ
ターンからの各次数の回折光の一部が入射してしまう。
このため、回路パターンからの回折光と異物からの散乱
光の双方の出力差をとる場合に、異物の反射率や形状等
が異なってくると双方の出力差が変動し、異物の検出率
が低下してくるという欠点があった。
【0017】又、近年半導体素子の集積化に伴って、回
路パターンが微細化してくると回路パターンからの強い
回折光が空間内に均一に分布するようになる。このた
め、従来のような散乱光検知方式では回路パターンと異
物の信号分離が充分に行なえなくなってきた。
【0018】又、半導体素子の製造工程で実際に検査対
象となるものには、回路は原版(レチクルやマスク)の
洗浄中に付着した水垢や低段差の異物、あるいはより高
集積度を狙った位相シフトマスクに時折発生するシフタ
ー欠陥等である。これらの異物や欠陥は、元来透明性の
物質であること、広がりの割りに高さの低いこと等のた
めに散乱効率が極めて低く、従来のような散乱光検知方
式ではその検出に限界があった。
【0019】本発明は、周波数が異なり、かつ互いに振
動面が直交する2つの偏光を含むビームを用い、金属性
遮光部でパターニングした光透過性の基板に対するビー
ムの入射条件やパターン面からの反射光を適切に処理す
ることによりパターン面上の異物や位相差物体欠陥の有
無を高精度に検出することができる表面状態検査方法及
びそれを用いた表面状態検査装置の提供を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の表面状態検査装
置は、 (1−1)照明系から射出した周波数が異なり、かつ互
いに振動面が直交する2つの偏光を含むビームを分岐手
段で第1ビームと第2ビームの2つのビームに分岐し、
このうち該第1ビームを参照光として第1検出器に導光
して第1ビート信号を作成し、該第2ビームを信号光と
して金属性光遮光部でパターニングした光透過性の基板
の非パターン面側から入射させ、パターン面からの反射
光を第2検出器に導光して第2ビート信号を作成し、該
第1ビート信号と第2ビート信号との位相差を位相差検
知手段により求めることにより、該基板のパターン面の
表面状態を検査したことを特徴としている。
【0021】特に、前記第2ビームを走査系を介して前
記基板のパターン面上に導光して光走査すると共に該基
板を光走査方向と交差する方向に移動させることによ
り、該基板のパターン面の表面状態を2次元的に検査し
ていること、前記基板を2次元的に移動させることによ
り、該基板のパターン面の表面状態を2次元的に検査し
ていること、前記位相差検知手段は前記走査系によって
生じる又は前記基板の移動に伴って生じる固有の位相差
をオフセットとして出力するオフセット発生手段からの
信号を利用して該基板のパターン面の表面状態を検査し
ていること、前記走査系は射出テレセントリックのレン
ズを有していること、そして、前記固有の位相差を第1
回目の検査で計測し、記録手段に記録しておき、第2回
目の検査で該記録手段に記録したデータを用いてパター
ン面の表面状態を検査していること等を特徴としてい
る。
【0022】(1−2)照明系から射出した周波数が異
なり、かつ互いに振動面が直交する2つの偏光を含むビ
ームを走査系を介した後に分岐手段で第1ビームと第2
ビームの2つのビームに分岐し、このうち該第1ビーム
を参照光として第1検出器に導光して第1ビート信号を
作成し、該第2ビームを信号光として金属性光遮光部で
パターニングした光透過性の基板の非パターン面側から
入射させ、パターン面を走査し、該パターン面からの反
射光を第2検出器に導光して第2ビート信号を作成し、
該第1ビート信号と第2ビート信号との位相差を位相差
検知手段により求めることにより、該基板のパターン面
の表面状態を検査したことを特徴としている。
【0023】特に、前記第1ビームを前記基板の前記第
2ビームの入射位置と異なる位置に入射させ、そこから
の反射光を参照光として前記第1検出器に導光している
ことを特徴としている。
【0024】(1−3)照明系から射出した周波数が異
なり、かつ互いに振動面が直交する2つの偏光を含むビ
ームを金属性光遮光部でパターニングした光透過性の基
板の非パターン面側から所定角度で入射させ、このとき
該基板の非パターン面で反射した第1ビームを参照光と
して第1検出器に導光して第1ビート信号を作成し、該
基板のパターン面で反射した第2ビームを信号光として
第2検出器に導光して第2ビート信号を作成し、該第1
ビート信号と第2ビート信号との位相差を位相差検知手
段により求めることにより、該基板のパターン面の表面
状態を検査したことを特徴としている。
【0025】特に、前記照明系から射出したビームを走
査系を介した後に前記基板上に導光し、光走査及び該基
板を走査方向と交差する方向に移動させることにより、
該基板の表面状態を2次元的に検査していることを特徴
としている。
【0026】又、本発明の表面状態検査方法としては、 (1−4)周波数が異なり、かつ互いに振動面が直交す
る2つの偏光を含む第1ビームと第2ビームの2つのビ
ームのうち該第1ビームを第1検出器に導光して第1ビ
ート信号を作成し、該第2ビームを金属性光遮光部でパ
ターニングした光透過性の基板の非パターン面側から入
射させ、パターン面からの反射光を第2検出器に導光し
て第2ビート信号を作成し、該第1ビート信号と第2ビ
ート信号との位相差を求めることにより、該基板のパタ
ーン面の表面状態を検査したことを特徴としている。
【0027】特に、前記第2ビームを走査系を介して前
記基板のパターン面上に導光して光走査するとと共に該
基板を光走査方向と交差する方向に移動させることによ
り、該基板のパターン面の表面状態を2次元的に検査し
ていることを特徴としている。
【0028】(1−5)周波数が異なり、かつ互いに振
動面が直交する2つの偏光を含むビームを金属性光遮光
部でパターニングした光透過性の基板の非パターン面側
から所定角度で入射させ、このとき該基板の非パターン
面で反射した第1ビームを第1検出器に導光して第1ビ
ート信号を作成し、該基板のパターン面で反射した第2
ビームを第2検出器に導光して第2ビート信号を作成
し、該第1ビート信号と第2ビート信号との位相差を求
めることにより、該基板のパターン面の表面状態を検査
したことを特徴としている。
【0029】(1−6)周波数が異なり、かつ互いに振
動面が直交する2つの偏光を含むビームを走査系を介し
た後に分岐手段で第1ビームと第2ビームの2つのビー
ムに分岐し、このうち該第1ビームを第1検出器に導光
して第1ビート信号を作成し、該第2ビームを金属性光
遮光部でパターニングした光透過性の基板の非パターン
面側から入射させ、パターン面を走査し、該パターン面
からの反射光を第2検出器に導光して第2ビート信号を
作成し、該第1ビート信号と第2ビート信号との位相差
を求めることにより、該基板のパターン面の表面状態を
検査したことを特徴としている。
【0030】
【実施例】図1は本発明の表面状態検査装置の実施例1
の要部概略図である。
【0031】同図においてレーザ1から発した発振周波
数ω0 のビームを偏光板2によって紙面と45度方向の
直線偏光としている。
【0032】尚、レーザ1からのビームが直線偏光であ
るときには偏光板2の代わりに位相板(λ/2板)を設
けても同様な偏光状態のビームが得られる。
【0033】偏光板2からのビームはビームエキスパン
ダー3で所定の光束径に変換した後、ビームスプリッタ
4で紙面内に振動する偏光LHと、これと直交する偏光
LVの2つのビームに分離している。
【0034】このうちビームスプリッタ4を通過したビ
ームLHは、ミラー5を介して周波数シフター31に入
射し、周波数ω1 に変調している。又ビームスプリッタ
4で反射したビームLVは、直接周波数シフター32に
入射し、周波数ω2 に変調している。
【0035】周波数シフター31,32は、例えば音響
光学素子(AOM)等から成り、ドライバー30,33
によって電気的に、その屈折率を制御している。周波数
シフター32を通過した周波数ω2 のビームは、ミラー
7を介してビームスプリッタ6に入射している。周波数
シフター31を通過した周波数ω1 のビームは、直接ビ
ームスプリッタ6に入射する。ビームスプリッタ6で周
波数ω1 の紙面内に振動面を有するビームLHと周波数
ω2 の紙面と垂直方向に振動面を有するビームLVとを
合成している。
【0036】本実施例では、レーザ1からビームスプリ
ッタ6に至る各要素は照明系100の一要素を構成して
いる。
【0037】照明系100から射出したビームLは、ハ
ーフミラー(分岐手段)8で参照光(第1ビーム)LR
と信号光(第2ビーム)LSの2つのビームに分岐して
いる。そして双方のビームは共に、周波数(ω1 ,ω
2 )が異なり、かつ互いに直交する偏光(LH,LV)
を含んでいる。
【0038】第1ビームLRは、ミラー13,14を介
して所定の光路を経て、(このときの光路長は第2ビー
ムLSと概等しくして測定精度の向上を図っている)検
光子15に入射している。
【0039】検光子15は、透過軸を紙面と45度方向
に設定した偏光板より成り、これにより直交した2つの
偏光は軸方向成分で干渉を起こし、第1検出器16R上
で参照用の第1ビート信号(参照ビート)BR を形成し
ている。
【0040】一方、ハーフミラー8を通過した信号光と
して第2ビームLSはポリゴンミラー9で反射後、走査
レンズ10によって集光され、ハーフミラー11を介し
てレチクル12の検査面12a上に所定のスポット径で
集光している。そしてポリゴンミラー9の回転に伴って
紙面と直交方向(図中X方向)にビーム走査(光走査)
している。
【0041】レチクル12は光透過性の基板より成る。
レチクル12の一方の面(パターン面)12aにはガラ
ス透過部B、回路パターンを形成するクロム遮光部Pの
他に付着した異物G′又は/及び位相シフトマスクの場
合には、正規の位相シフターS(露光光に対して片道の
位相変化がπに設定されている)の他に、シフター欠陥
S′等が存在している。
【0042】本実施例では、第2ビームLSをレチクル
12の非パターン面12b側より入射している。そして
パターン面12aからの正反射光はハーフミラー11、
ミラー19を通って受光レンズ20で集光し、検光子2
1を通過した後に、例えばその後側焦点位置においては
完全な静止光束となる。
【0043】同図では、この位置の近傍に開口絞り22
を置き、その手前に検光子21を設けている。検光子2
1の作用は検光子15と同じである。そして第2検出器
16Sを絞り22と同じ位置、又はそれより後方に設け
ている。第2検出器16S面上には信号ビート(第2ビ
ート信号)B が形成されるが、この信号ビートB
と参照ビートB とには、先に述べた構成から位相
差Δφが生じている。位相差検知手段17は、このとき
の位相差Δφを検知している。
【0044】18は位相差オフセット発生手段であり、
走査系によって生じる固有の位相差や基板(レチクル)
12の移動によって生じる固有の位相差をオフセットと
して、位相差検知手段17に入力している。101は判
定手段であり、位相差検知手段17からの出力信号を基
に、レチクル12のパターン面12a上の異物や、欠陥
等の有無を判定している。
【0045】次に本実施例の構成上の特徴について説明
する。
【0046】図2に示すように、偏光面の互いに直交す
る2つのビームを透明誘電体と金属(マスクやレチクル
には主としてクロムが遮光部として用いられる)の各々
に入射させた場合、その入射角が垂直に近い場合には、
その反射光における直交2ビーム間の位相差は、いずれ
の物質についても約πrad 発生する。
【0047】即ち、検査用のビーム(信号光)を所定の
ビーム径に絞ってレチクル12の非パターン面(パター
ニングされていない面)12b側から入射させてパター
ン面12aを光走査したとき、回路パターンの集積度に
係わりなく、参照波に対して常に一定値(約πrad )の
位相ズレを持った信号ビートが起きる。
【0048】そこで本実施例では、透明性の基板(レチ
クル)の非パターン面12b側からビームを入射させ、
かつその反射光を受光するようにし、これによってパタ
ーン面12a上でクロム遮光部の有無に係わらず、又ク
ロム層の厚みが変化しても(通常0.07〜0.15μ
mの範囲)位相的にはこれらの影響を受けることがない
ようにしている。
【0049】又、ビート信号を生じさせるために、通称
ヘテロダイン方式といわれる手段を用い、予め前記直交
する2つの偏光を各々周波数シフトさせている。又、通
常半導体素子製造工程で発生する異物や欠陥等にはラン
ダムな位相ズレを起こす光学特性がある。
【0050】本実施例では、以上の諸特性を利用して、
パターニングされたレチクル上でも等価的に回路パター
ンのない状態を作り出して、これによりパターン面上の
表面状態の検査を高精度に行なっている。
【0051】次に本実施例において、パターン面12a
の表面状態の検査方法について説明する。
【0052】図3は、レチクル12のパターン面12a
上に存在し得る物体とそれによって位相差検知手段17
が検知する位相差(=信号ビートBS の位相−参照ビー
トBR の位相)の説明図である。
【0053】参照光(LR)と信号光(LS)とは、基
本的には同一光路長にしておくことが望ましいが、実際
には波長オーダーで等しくすることは困難である。そこ
で、この光路長によって生じる固定量の位相差分Δφ0
を位相差オフセット発生手段18からの信号に基づい
て、オフセット量として差し引いている。
【0054】図3において、Pはパターン遮光部、Sは
位相シフター、S′はシフター欠陥、G′はパターン面
12aに付着した異物、Bはガラスブランクス部であ
る。パターン遮光部Pと、ガラスブランクスBにおける
位相差Δφは、ガラス面とクロム層、あるいはガラス面
と空気層の境界面で発生するπrad であり、位相シフタ
ーSにおける位相差φS は、その往復の光路長から生じ
る。
【0055】但し、位相差φS は、設計上既知量であっ
て、位相シフターSの厚みをt,屈折率をn,信号光の
波長をλとすると、
【0056】
【数1】 である。
【0057】これに対し、シフター欠陥S′や異物G′
では、その厚み・屈折率等に依存したランダムな位相差
が生じる。従って、シフター欠陥S′と異物G′だけを
選択的に検知するために判定手段101により、パター
ン遮光部P、ガラス位相シフターS、ガラスブランクス
部Bの位相差π,φS を除外して異物や欠陥の有無を判
定している。
【0058】図1において、レチクル12の全面を検査
するために、信号光はX方向に光走査し、レチクル12
はステージ(不図示)と一体となってY方向に移動され
る。
【0059】図4,図5は図1のポリゴンミラー9によ
るビームの走査状態を明示するための走査断面(XZ
面)の説明図である。
【0060】図4では、ポリゴンミラー9のビーム反射
点9aが走査レンズ10の前側焦点位置又はその近傍に
ある場合を示しており、図5ではビーム反射点9aが走
査レンズ10の前側焦点位置からずれている場合を示し
ている。図4では、レチクル12側でビームの主光線は
像高によらず、光軸に概平行(射出テレセントリック系
と呼ぶ)となる。
【0061】従って、全像高に渡ってレチクル12に概
等しい角度(図4では垂直)でビームを入射しており、
レチクル12の中央と周辺にパターンがあっても概等し
い位相差(≒πrad )を発生できる利点がある。つま
り、全面で略等しい測定精度が得られる。
【0062】本実施例では、軸外でもパターン部での位
相差ズレが実質的に影響しない範囲、つまりビームのレ
チクルに対する入射角が0°〜45°程度までとしてい
る。
【0063】一方、図5では、軸外でビームの入射角が
0°から大きくなってくる。この場合、図2のΔMの曲
線が示すように、パターン面12aからの反射光の位相
差がガラスブランクス部でのそれとずれてきて、その
分、位相差の測定精度がおちてくる。
【0064】そこで本実施例では、位相差オフセット発
生手段18により、予め分かっている信号ビートBS
参照ビートBR に対する位相差Δφ0 (X,Y)を記憶
しておいて、その量を検査タイミングと同期して発生さ
せて測定精度の低下を防止している。
【0065】実際の光学系では、ビームがX方向に走査
される間、像高変化に伴って、光路長変化が発生する。
あるいは、レチクル12がY方向に搬送される間、Z方
向への上下変動が発生する。これらの量は信号ビートB
S の位相差を時系列的に引き起こすが、これらは予め測
定できる装置の固有量である。これらをX,Yの関係と
してΔφ0 (X,Y)の形で記憶し、これで補正をかけ
ている。
【0066】図6(A)は、ビームスキャン(X方向)
に伴う位相差補正の説明図である。光学系の特性はだい
たい、光軸対称になるので、偶関数で示している。図6
(B)はレチクルの移動(Y方向)に伴う位相差補正の
説明図である。特に1次のピッチング(移動方向への沈
み込み・浮き上がり)があるときを示している。ローリ
ングが発生しているときは、Δφ0 はX,Yの2変数関
数Δφ0 (X,Y)で表わされる。
【0067】又、実工程のレチクルを検査する前に、予
めΔφ0 (X,Y)を計測し、記憶する必要がある。こ
の実施方法の1つは、例えば基準レチクル(寸法・厚み
・クリーン度etc の保証されたもの)を事前に検査し
て、位相差オフセットΔφ0 (X,Y)を知っておく方
法がある。
【0068】もう1つの方法は、各レチクル毎に実検査
直前に粗検査を行なう。この目的はあくまでΔφ0
(X,Y)を自動計測し、記憶することである。(従っ
て、できれば時間短縮のために高速で測れればより良
い。)その後にこのΔφ0 を用いて実検査を行なう。
【0069】尚、位相差オフセット発生手段18の補正
対象となりうるものは、上述した要因だけでなく、装置
要因・レチクル要因に大別される全ての要因を含む。
【0070】レーザー1としては、代表的な可視域気体
レーザ(He-Ne,AR + ,He-Cd)だけでなく、赤外域半導体
レーザ、及びこれで励起されて高調波を発振する、固体
レーザ,紫外域レーザ,エキシマレーザ等が適用可能で
ある。
【0071】又、照明系100は、ヘテロダイン方式に
基づくビート形成用の2周波数レーザビーム発生ユニッ
トより成るが、図1の構成に限らない。つまり、ゼーマ
ンレーザを用いても良いし、半導体レーザに鋸歯状周波
数変調をかけたのち、一方の光路に偏波面保存ファイバ
ーを通して遅延させ、相対的に周波数のシフトした2ビ
ームを取り出すユニットでも良い。
【0072】本実施例では、パターン面12aからの光
を受光する受光部を簡略化するために、受光レンズ20
の後方焦点位置に、直接開口絞り22や検出器16Sを
おいたが、実際にはレチクル上での視野を走査ビーム近
傍だけに限定して余計な迷光を遮断するために、一旦走
査ビームを再結像させ、その面にスリット状の視野絞り
を設ける。その透過拡散光を集光レンズで集光し、そこ
に検出器を配しても良い。この場合、検出器の位置は受
光レンズ20の後方焦点位置、あるいは開口絞り22の
位置に共役な面上に置くのが望ましい。
【0073】図7,図8は本発明において、検査対象と
なるレチクルの要部断面図である。図7は、通称3層レ
チクルと呼ばれるもので、クロム層P(厚さ約0.1μ
m)を酸化クロム層M1 ,M2 (厚さ0.01〜0.0
2μm)でサンドイッチ構造に挟んで構成している。
【0074】これは、焼付時に露光光が焼付レンズや照
明系等で反射した後、レチクルのクロム層に入射して、
余計なフレアー光を発生し、解像性能を劣化させるのを
防ぐ目的でつくられている。ちなみに、酸化クロム層M
2 を除いたものは、2層レチクルと呼ばれ、最も広く使
用されている。又、図8のM3 は、電子ビームでレチク
ルを描画する際に、帯電防止(パターンを破壊するた
め)用に透明導電層として形成される薄膜で誘電体でつ
くられている。
【0075】これらのレチクルに対しても、本発明は有
効に適用することができる。本発明で必要とする信号ビ
ートBS は、パターン面12a側で反射する2偏光で形
成されているのに対し、レチクル12のブランクス面1
2bでの反射光も同様に参照ビートをつくり得る。更に
は、パターン面12aと、ブランクス面12bの各偏光
間でもビートをつくり、これが測定精度を悪化させるこ
とがある。
【0076】このため、図1,図7,図8の各レチクル
においてブランクス面(裏面)12bに反射防止膜をコ
ーティングするのが良い。但し、ここで用いる反射防止
膜の膜厚条件は、露光光に対する透過率を低下させるこ
となく、信号光の波長と露光光の波長との両者に対して
バランスを考えて決めるのが良い。
【0077】図9は、本発明の表面状態検査装置の実施
例2の要部概略図である。
【0078】本実施例では図1の実施例1に比べて照明
系100及び受光部の構成は概略同じであるが、照明系
100から射出したビームのうち参照光LRのとり方が
異なる。
【0079】図1では、参照光LRが走査系(ポリゴン
ミラー9,走査レンズ10)の前でハーフミラー8で分
岐していたのに対し、本実施例では参照光LRも信号光
LSと同じ走査系を共有している点が特徴である。
【0080】この配置により、ポリゴンミラー9が回転
し、ビームが走査しても常に参照光LRと信号光LSと
が同じ光路長をとる。実際には、参照ビートBR を独立
につくるために、ミラー41,42,43,44で信号
光LSと光路長を等しくした後、受光レンズ20R,検
光子21Rを介して検出器50Rに参照ビートBR を形
成している。
【0081】本実施例によれば、光学系のもつ位相差オ
フセットを、ビーム走査の影響を受けずにキャンセルで
きるので、高い位相差測定精度が得られる。
【0082】図10は、本発明の表面状態検査装置の実
施例3の要部概略図である。
【0083】本実施例では、図1の実施例1に比べて照
明系100及び受光部の構成は概略同じであるが、照明
系100から射出したビームのうち、参照光LRのとり
方が異なる。
【0084】本実施例では、照明系100からのビーム
をポリゴンミラー9に入射している。そしてポリゴンミ
ラー9で反射し、走査レンズ10を通過したビームをハ
ーフミラー11で参照光LRと、信号光LSとに分岐す
る。
【0085】そして、双方の光を各々レチクル12の非
パターン面12b側より入射させている。このとき双方
の光路は実質的に等価となる。つまり、各入射ビームは
レチクル12に対して非パターン面12b側から入射し
てバターン面12a上に所定のスポット径で集光され、
走査される。そして、直接反射光は各々、ハーフミラー
60,62を通過して、前述した各要素(20,21)
を介して検出器50に入射している。そして以降の処理
系で位相差を検知している。
【0086】本実施例によれば、実工程のレチクルは普
通、洗浄された後、非常にクリーンであり、そこに存在
する異物や欠陥はせいぜい数個以内といった程度であ
る。従って、そこに2ビームを集光したとき、両方のス
ポット径(φ数10μm)内に同時に同じ異物や欠陥が
存在する確率は非常に低い(このときは位相差は発生し
ない)。
【0087】よって、実際に本構成をとれば、2ビーム
のいずれか一方に異物か欠陥が存在し、他方のビームに
対して位相差を生じる(ちなみに反対側のビームで位相
差物体を捕獲する場合もあり、どちらが参照光LRとは
決められない。)。
【0088】このように本実施例では、ビーム走査系を
共有しているので、参照光LRと信号光LSの間に、ビ
ーム走査に伴う位相差オフセットが存在しない。又、参
照光LRと信号光LSとも同一のレチクルで反射させて
いるので、検査中にレチクルが移動してもZ変動が発生
しても光路長差がキャンセルしあって位相差オフセット
が存在しない等の特徴がある。この特徴は、参照光LR
と信号光LSの両光軸のスパンLが小さくなればなるほ
ど大きい。
【0089】図11は、本発明の表面状態検査装置の実
施例4の要部概略図である。
【0090】本実施例は図1の実施例1に比べて照明系
100及び受光部の構成は同じであるが、レチクル12
に対してビームを斜入射させ(入射各θi)、ブランク
ス面(非パターン面)12bでの反射光を参照光LRと
し、パターン面12aでの反射光を信号光LSとした点
が異なっている。このとき、非パターン面12bは分岐
手段としての作用を有している。又、スポットは、パタ
ーン面12a側(PB点)にピントを結んでいる。
【0091】本実施例は、ブランクス面12bでの反射
光が信号ビートに悪影響を与えることがない、又、参照
ビート形成系が不要である、そして位相差オフセットが
構成上キャンセルされる、等の特徴を有している。
【0092】本実施例では、図10の実施例3に比べて
レチクル12上での参照光LRと信号光LSとの光路間
距離Lが小さい。
【0093】本実施例では非パターン面12b上の点P
A とパターン面12a上の点PB のY方向距離がLにあ
たり、レチクル厚をTとすると、 L=T・tanθi となる。
【0094】本実施例では、ビームを斜入射させている
為にクロムパターン部での位相差発生量(ΔM )がπra
d からずれてくる(ガラス部での発生量ΔG はかわらず
πrad のまま)。
【0095】従って、両者での位相差が実質的に影響し
ない範囲に入射角θiを限定しており、本実施例では 0°≦θi≦45° 程度にしている。
【0096】以上述べてきた各実施例の中で、パターン
面12a上にできる走査ビームのスポット径は絞れば絞
る程位相差検知精度は向上する。
【0097】しかしながら、光学設計上はスポット径を
絞ればその分有効走査長が短くなるといった限界が存在
する。このような場合にはレチクル面を分割して検査す
るのがよい。
【0098】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、周波数が
異なり、かつ互いに振動面が直交する2つの偏光を含む
ビームを用い、金属性遮光部でパターニングした光透過
性の基板に対するビームの入射条件やパターン面からの
反射光を適切に処理することにより、パターン面上の異
物や位相差物体欠陥の有無を高精度に検出することがで
きる表面状態検査方法及びそれを用いた表面状態検査装
置を達成することができる。
【0099】特に本発明によれば、パターニングされた
レチクルに対しても、パターンの影響を受けずに異物や
シフター欠陥を選択的に検出できる。その結果、単に検
出分解能を高められるだけでなく、従来の光散乱方式で
は、原理的に検出し得なかった非散乱性・低段差・透明
性の異物等、より具体的には半導体素子の製造工程で発
生し得る水垢・油性だまり・レジストかす、そして位相
シフトマスクのシフター欠陥等もこれらが引き起こす位
相差を計測することによって確実に検知できる。
【0100】更に、ヘテロダイン方式をビーム走査方式
と組み合わせ、そこで発生し得る光路長変化の補正手段
(本文中では位相差オフセット発生手段)を用いること
によって、従来光学系の軸上ないしは微小領域にしか適
用されなかったヘテロダイン方式を例えば6インチレチ
クル(152×152mm)の大面積検査に適用でき、
しかも全面で均一の位相差検出精度を得ることができ
る。
【0101】この他、高速検査も可能とする等の特徴を
有した表面状態検査方法及びそれを用いた表面状態検査
装置を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の要部概略図
【図2】 反射光の位相変化を示す説明図
【図3】 位相差の発生を示す説明図
【図4】 図1の一部分の説明図
【図5】 図1の一部分の説明図
【図6】 本発明に係る位相差オフセットの説明図
【図7】 本発明に係るレチクルの要部断面図
【図8】 本発明に係るレチクルの要部断面図
【図9】 本発明の実施例2の要部概略図
【図10】 本発明の実施例3の要部概略図
【図11】 本発明の実施例4の要部概略図
【図12】 従来の表面状態検査装置の要部概略図
【図13】 従来の表面状態検査装置の要部概略図
【図14】 従来の表面状態検査装置の要部概略図
【符号の説明】
100 照明系 8,11 ハーフミラー 9 ポリゴンミラー 10 走査レンズ 12 レチクル 12a パターン面 12b 非パターン面 16(16R,16S) 検出器 17 位相差検知手段 18 位相差オフセット発生手段 101 判定手段

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明系から射出した周波数が異なり、か
    つ互いに振動面が直交する2つの偏光を含むビームを分
    岐手段で第1ビームと第2ビームの2つのビームに分岐
    し、このうち該第1ビームを参照光として第1検出器に
    導光して第1ビート信号を作成し、該第2ビームを信号
    光として金属性光遮光部でパターニングした光透過性の
    基板の非パターン面側から入射させ、パターン面からの
    反射光を第2検出器に導光して第2ビート信号を作成
    し、該第1ビート信号と第2ビート信号との位相差を位
    相差検知手段により求めることにより、該基板のパター
    ン面の表面状態を検査したことを特徴とする表面状態検
    査装置。
  2. 【請求項2】 前記第2ビームを走査系を介して前記基
    板のパターン面上に導光して光走査すると共に該基板を
    光走査方向と交差する方向に移動させることにより、該
    基板のパターン面の表面状態を2次元的に検査している
    ことを特徴とする請求項1の表面状態検査装置。
  3. 【請求項3】 前記基板を2次元的に移動させることに
    より、該基板のパターン面の表面状態を2次元的に検査
    していることを特徴とする請求項1の表面状態検査装
    置。
  4. 【請求項4】 前記位相差検知手段は前記走査系によっ
    て生じる又は前記基板の移動に伴って生じる固有の位相
    差をオフセットとして出力するオフセット発生手段から
    の信号を利用して該基板のパターン面の表面状態を検査
    していることを特徴とする請求項2又は3の表面状態検
    査装置。
  5. 【請求項5】 前記走査系は射出テレセントリックのレ
    ンズを有していることを特徴とする請求項2の表面状態
    検査装置。
  6. 【請求項6】 前記固有の位相差を第1回目の検査で計
    測し、記録手段に記録しておき、第2回目の検査で該記
    録手段に記録したデータを用いてパターン面の表面状態
    を検査していることを特徴とする請求項4の表面状態検
    査装置。
  7. 【請求項7】 照明系から射出した周波数が異なり、か
    つ互いに振動面が直交する2つの偏光を含むビームを走
    査系を介した後に分岐手段で第1ビームと第2ビームの
    2つのビームに分岐し、このうち該第1ビームを参照光
    として第1検出器に導光して第1ビート信号を作成し、
    該第2ビームを信号光として金属性光遮光部でパターニ
    ングした光透過性の基板の非パターン面側から入射さ
    せ、パターン面を走査し、該パターン面からの反射光を
    第2検出器に導光して第2ビート信号を作成し、該第1
    ビート信号と第2ビート信号との位相差を位相差検知手
    段により求めることにより、該基板のパターン面の表面
    状態を検査したことを特徴とする表面状態検査装置。
  8. 【請求項8】 前記第1ビームを前記基板の前記第2ビ
    ームの入射位置と異なる位置に入射させ、そこからの反
    射光を参照光として前記第1検出器に導光していること
    を特徴とする請求項7の表面状態検査装置。
  9. 【請求項9】 照明系から射出した周波数が異なり、か
    つ互いに振動面が直交する2つの偏光を含むビームを金
    属性光遮光部でパターニングした光透過性の基板の非パ
    ターン面側から所定角度で入射させ、このとき該基板の
    非パターン面で反射した第1ビームを参照光として第1
    検出器に導光して第1ビート信号を作成し、該基板のパ
    ターン面で反射した第2ビームを信号光として第2検出
    器に導光して第2ビート信号を作成し、該第1ビート信
    号と第2ビート信号との位相差を位相差検知手段により
    求めることにより、該基板のパターン面の表面状態を検
    査したことを特徴とする表面状態検査装置。
  10. 【請求項10】 前記照明系から射出したビームを走査
    系を介した後に前記基板上に導光し、光走査及び該基板
    を走査方向と交差する方向に移動させることにより、該
    基板の表面状態を2次元的に検査していることを特徴と
    する請求項9の表面状態検査装置。
  11. 【請求項11】 周波数が異なり、かつ互いに振動面が
    直交する2つの偏光を含む第1ビームと第2ビームの2
    つのビームのうち該第1ビームを第1検出器に導光して
    第1ビート信号を作成し、該第2ビームを金属性光遮光
    部でパターニングした光透過性の基板の非パターン面側
    から入射させ、パターン面からの反射光を第2検出器に
    導光して第2ビート信号を作成し、該第1ビート信号と
    第2ビート信号との位相差を求めることにより、該基板
    のパターン面の表面状態を検査したことを特徴とする表
    面状態検査方法。
  12. 【請求項12】 前記第2ビームを走査系を介して前記
    基板のパターン面上に導光して光走査すると共に該基板
    を光走査方向と交差する方向に移動させることにより、
    該基板のパターン面の表面状態を2次元的に検査してい
    ることを特徴とする請求項11の表面状態検査方法。
  13. 【請求項13】 周波数が異なり、かつ互いに振動面が
    直交する2つの偏光を含むビームを金属性光遮光部でパ
    ターニングした光透過性の基板の非パターン面側から所
    定角度で入射させ、このとき該基板の非パターン面で反
    射した第1ビームを第1検出器に導光して第1ビート信
    号を作成し、該基板のパターン面で反射した第2ビーム
    を第2検出器に導光して第2ビート信号を作成し、該第
    1ビート信号と第2ビート信号との位相差を求めること
    により、該基板のパターン面の表面状態を検査したこと
    を特徴とする表面状態検査方法。
  14. 【請求項14】 周波数が異なり、かつ互いに振動面が
    直交する2つの偏光を含むビームを走査系を介した後に
    分岐手段で第1ビームと第2ビームの2つのビームに分
    岐し、このうち該第1ビームを第1検出器に導光して第
    1ビート信号を作成し、該第2ビームを金属性光遮光部
    でパターニングした光透過性の基板の非パターン面側か
    ら入射させ、パターン面を走査し、該パターン面からの
    反射光を第2検出器に導光して第2ビート信号を作成
    し、該第1ビート信号と第2ビート信号との位相差を求
    めることにより、該基板のパターン面の表面状態を検査
    したことを特徴とする表面状態検査方法。
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