本発明の実施例ついて以下に図面を参照して説明する。以下の説明は、本発明の好適な実施例を示すものであって、本発明の範囲が以下の実施例に限定されるものではない。以下の説明において、同一の符号が付されたものを実質的に同様の内容を示している。
発明の実施の形態1.
本発明にかかる測定装置について図1を用いて説明する。図1において、1は測定装置、11は光源、12は音響光学偏向器(Acoustic−Optics Deflector 以下、AOD)、13はレンズ、14はミラー、15はレンズ、16は偏光ビームスプリッタ(Polarization Beam Splitter 以下、PBS)、17はガルバノミラー、18はレンズ、19はミラー、20はミラー、21はレンズ、22は1/4波長板、30はマッハ・ツェンダー干渉光学系と、32は偏光ビームスプリッタ(PBS)、33は1/2波長板、34はミラー、35は光学くさび、36は光学くさび、37はミラー、38は1/2波長板、39は偏光ビームスプリッタ(PBS)、40はレンズ、41はレンズ、42はレンズ、50は試料、59は処理装置、61は第1の可干渉光、62は第2の可干渉光、65は駆動装置、71はレンズ、72は検出器である。
測定装置1はレーザコンフォーカル(共焦点)光学系と、レーザコンフォーカル(共焦点)光学系の中に挿入されたマッハ・ツェンダー干渉光学系30とを備えている。ここでマッハ・ツェンダー干渉光学系30とは一般的なマッハ・ツェンダー光学計から光源及び検出器を除いた構成要素であり、光を2本の可干渉光に分岐するビームスプリッタと2本の可干渉光を重ね合わせるビームスプリッタとの2つのビームスプリッター及び一方のビームスプリッタからの光を他方のビームスプリッタに反射する2つのミラーを有する光学系を示している。なお、本実施の形態では、光を2本の可干渉光に分岐するビームスプリッタと2本の可干渉光を合成するビームスプリッタとがPBSで構成されている。
測定装置1は試料50に設けられた固体の界面の参照面に対する高さ方向の位置を光の位相差に基づいて測定する。すなわち、光源11からの光をマッハ・ツェンダー干渉光学系30で分岐して、固体の界面と参照面とにぞれぞれ入射させる。そして、固体の界面で反射する反射光と参照面で反射する反射光の位相差によって、参照面に対する固体の界面の相対位置が測定される。そして、この参照面に対する固体の界面の相対位置により、結晶の成長速度あるいは溶解速度を算出する。このとき、反射光の検出がレーザコンフォーカル光学系を用いて行なわれる。なお、試料50の参照面に垂直な方向を高さ方向とし、参照面に平行な方向を横方向とする。
まず、測定装置1の構成について説明する。測定装置1に設けられた光源11は例えば、レーザ光源などの点光源でありコヒーレント長の長いコヒーレント光を出射する。光源11からの光ビームはAOD12に入射する。AOD12は光源11からの光ビームを偏向して、光ビームと試料50との相対位置を変化させる。ここでは、試料50上で光ビームが光軸に垂直な方向に走査されるものとする。説明の明確化のため、AOD12によって走査される方向をX方向とする。AOD12は例えば、レーザ光を試料50上で400μm程度走査する。AOD12により偏向された光ビームはレンズ13で屈折され、ミラー14に入射する。ミラー14に入射した光は、反射されレンズ15に入射する。レンズ15に入射した光は屈折され、PBS16に入射する。偏光ビームスプリッタは、通常、入射した光のうちS偏光成分を反射し、P偏光成分を透過する。ここでは、光源11からの光ビームがPBS16を透過するように設定されている。
PBS16を通過した光ビームはガルバノミラー17に入射する。ガルバノミラー17は光ビームをレンズ18の方向に反射する。さらにガルバノミラー17は光ビームの反射角を変化させて光ビームを光軸と垂直な方向に走査する。すなわち、試料50と光ビームとの相対位置を変化させて、光ビームの走査を行う。ここで、ガルバノミラー17は、上記のX方向と垂直なY方向に光ビームを走査するもとのする。ガルバノミラー17は例えば、レーザ光試料上でY方向に400μm程度走査する。このガルバノミラー17と上述のAOD12によって、光ビームが二次元走査される。すなわち、測定装置1はガルバノミラー17及びAOD12から構成される二次元スキャナーを備えている。そして、AOD12とガルバノミラー17の走査により試料50上で、例えば、400μm×400μmの領域が照明され、この領域の測定が行なわれる。なお、上記の説明では、AOD12及びガルバノミラー17を用いて二次元走査を行ったが、走査する手段はこれに限るものではない。例えば、ガルバノミラー17をXY方向に走査可能なガルバノミラーをしてもよい。この場合、AOD12は不要となる。
ガルバノミラー17で反射された光ビームは、レンズ18で屈折され、ミラー19及びミラー20で反射され、レンズ21で屈折され、1/4波長板22に入射する。1/4波長板22は入射した光の互いに垂直な方向の振動成分に1/4波長の位相差を与える。ここで、1/4波長板22にはPBS16を通過したP偏光の光ビームが入射している。したがって、1/4波長板22を通過した光ビームは円偏光に偏光される。1/4波長板22によって円偏光に偏光された光ビームは、マッハ・ツェンダー干渉光学系30のPBS32に入射する。なお、マッハ・ツェンダー干渉光学系30はPBS32とミラー34とミラー37とPBS39とを備えている。マッハ・ツェンダー干渉光学系30のPBS32とミラー34とミラー37とPBS39とは、それぞれの反射面が平行に配置されている。そして、PBS32の反射面は光軸に対して45°になるように配置されている。PBS32はS偏光の光を反射し、P偏光の光を透過する。したがって、円偏光のうちS偏光成分がPBS32で反射され、P偏光成分がPBS32を通過する。ここではPBS32を透過する光量とPBS32により反射される光量が略同じになる。
PBS32、ミラー34、ミラー37及びPBS39はマッハ・ツェンダー干渉光学系を構成している。すなわち、PBS32に入射した光ビームは、2本の可干渉光に分岐され、異なる光路を伝播していく。このうち、PBS32で反射された光ビームを第1の可干渉光61とし、PBS32を透過した光ビームを第2の可干渉光62とする。そして、第1の可干渉光61の光路には一対の光学くさび36とミラー37と1/2波長板38とPBS39とが配置されている。第2の可干渉光62の光路には1/2波長板33とミラー34と一対の光学くさび35とPBS39とが配置されている。
ここで、一対の光学くさび35のそれぞれを光学くさび35a、光学くさび35bとし、一対の光学くさび36のそれぞれを光学くさび36a、光学くさび36bする。光学くさび35と光学くさび36とは、第1の可干渉光61の光路長と第2の可干渉光62の光路長とを同じあるいはレーザ波長の整数倍にするように設けられる。例えば、光学くさび35及び光学くさび36に用いられている4つの光学くさびを同じ形状、同じ材質として、光学的な性質を同じにする。これにより、第1の可干渉光61の光路長と第2の可干渉光62の光路長とが同じ光路長となる。
そして、4つの光学くさびはそれぞれ配置が異なっている。光学くさびは、例えば、透明な物質から形成され、空気との屈折率の違いにより、入射光を屈折させる。さらに光学くさびは、入射面に対して出射面が微小角度だけ傾斜されて形成されている。したがって、対向する面が平行とならず、傾斜角に応じた角度だけ入射光の光軸を傾けて出射させる。
ここで、説明の明確化のため、光学くさび36aのPBS32側の面を光学くさび36aの入射面とし、光学くさび36b側の面を光学くさび36aの出射面とする。光学くさび36bの光学くさび36a側の面を光学くさび36bの入射面とし、ミラー37側の面を光学くさび36bの出射面とする。同様に光学くさび35aのミラー34側の面を光学くさび35aの入射面とし、光学くさび35b側の面を光学くさび35aの出射面とする。光学くさび35bの光学くさび35a側の面を光学くさび35bの入射面とし、PBS39側の面を光学くさび35bの出射面とする。
光学くさび36aの入射面と光学くさび36bの出射面とは平行になり、光学くさび36aの出射面と光学くさび36bの入射面とは平行となる。一方、光学くさび35aの出射面と光学くさび35bの入射面とは平行となるが、光学くさび35aの入射面と光学くさび35bの出射面とが平行にならない。すなわち、1対の光学くさび36の入射面と出射面とは平行になっているが、1対の光学くさび35の入射面と出射面とは異なる角度となっている。
第1の可干渉光61は一対の光学くさび36を通過して、ミラー37に入射する。光学くさび36aと光学くさび36bの互いに対向する面が平行になっており、1対の光学くさび36の入射面と出射面とが平行になっている。このため、一対の光学くさび36に入射する第1の可干渉光61の光軸と一対の光学くさび36から出射する第1の可干渉光61との光軸は同じ方向になる。ここで、第1の可干渉光61の光軸とは第1の可干渉光61の光束の中心線であり、この光軸に沿って第1の可干渉光61が伝播する。ミラー37で反射された第1の可干渉光61は1/2波長板38でP偏光に偏光される。そして、P偏光に偏光された第1の可干渉光61はPBS39に入射する。
一方、PBS32を透過した第2の可干渉光62は、1/2波長板33に入射する。第2の可干渉光62は1/2波長板33により、P偏光からS偏光に偏光される。S偏光に偏光された第2の可干渉光62はミラー34で反射され、一対の光学くさび35に入射する。一対の光学くさび35は瞳の位置に配置されている。すなわち、光学くさび35aと光学くさび35bとの中間が、瞳の位置になる。なお、測定装置1は光学くさび35bを矢印の方向に駆動するための駆動装置65を備えている。駆動装置65は、例えば、アクチュエータ及び駆動回路を備えている。そして、処理装置59からの制御信号により、光学くさび35bを矢印の方向に移動させてフリンジスキャンを行なう。これについては後述する。
ここで、一対の光学くさび35は一対の光学くさび36とは異なり、入射面と出射面とが傾いて配置されている。したがって、一対の光学くさび36から出射される第1の可干渉光61とは異なり、一対の光学くさび35から出射される第2の可干渉光62は光軸が傾く。すなわち、一対の光学くさび35に入射する光と一対の光学くさび35から出射する光の光軸は傾斜している。ここで、第2の可干渉光62の光軸とは第2の可干渉光62の光束の中心線であり、この光軸に沿って第2の可干渉光62が伝播する。そして、第2の可干渉光62は瞳の位置で、光軸の角度が変化する。したがって、試料50上において、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とは異なる位置に照射される。すなわち、試料上において、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とは横方向に所定の間隔だけずれた位置に入射する。一対の光学くさび35から出射した光は、PBS39に入射する。
PBS39に入射した第1の可干渉光61は1/2波長板38によりP偏光に偏光されている。よって、第1の可干渉光61はPBS39を透過する。一方、PBS39に入射した第2の可干渉光62は1/2波長板33によりS偏光に偏光されている。よって、第2の可干渉光62はPBS39で反射される。したがって、第1の可干渉光61及び第2の可干渉光62はレンズ40に入射する。レンズ40に入射した第1の可干渉光61及び第2の可干渉光62は屈折され、レンズ41に入射する。レンズ41にに入射した第1の可干渉光61及び第2の可干渉光62は屈折され、レンズ42に入射する。レンズ42は対物レンズであり、入射した第1の可干渉光61及び第2の可干渉光62をそれぞれ集光して、試料50を照明する。すなわち、試料50がレンズ42の焦点位置となるよう配置されている。このとき、第2の可干渉光62が一対の光学くさび35で屈折されているため、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とが異なる位置に集光される。すなわち、第1の可干渉光61の光路と第2の可干渉光62の光路とがずれた状態で光がPBS39から試料50まで伝播する。換言すると第2の可干渉光62はレンズ40〜レンズ42の主軸とは異なる方向に伝播する。
次に、試料50で反射した反射光について説明する。なお、説明の明確化のため、光源11から試料50に入射する光を入射光とし、入射光のうち試料50で反射され検出器72まで伝播する光を反射光とする。試料50で反射された第1の可干渉光61及び第2の可干渉光62の反射光はそれぞれの入射光の光路と同じ光路で試料50まで伝播していく。すなわち、反射光はレンズ42、レンズ41及びレンズ40により屈折され、PBS39に入射する。このとき、第1の可干渉光61の反射光の光路と第2の可干渉光62の反射光の光路とがずれた状態で光が試料50からPBS39まで伝播する。第1の可干渉光61の反射光はP偏光であるため、PBS39を通過して、1/2波長板38に入射する。一方、第2の可干渉光62の反射光はS偏光であるため、PBS39で反射され、一対の光学くさび35に入射する。すなわち、マッハ・ツェンダー干渉光学系30において、第1の可干渉光61の入射光と第1の可干渉光61反射光とが同じ光路を反対方向に伝播し、第2の可干渉光62の入射光と第2の可干渉光62反射光とが同じ光路を反対方向に伝播する。さらに、マッハ・ツェンダー干渉光学系30において、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62の反射光とは全く異なる光路で伝播していく。換言すれば、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とがマッハ・ツェンダー干渉光学系30において異なる光路で往復する
PBS39を透過した第1の可干渉光61の反射光は1/2波長板38を通過する。ことき、第1の可干渉光61の反射光はP偏光からS偏光に偏光される。S偏光に偏光された第1の可干渉光61の反射光はミラー37で反射され、一対の光学くさび36に入射する。そして、一対の光学くさび36に入射した反射光は一対の光学くさび36で屈折され、ミラー32に入射する。一対の光学くさび36は上述のように、対向する面が平行に配置されているため、平行な光軸となるよう第1の可干渉光61の反射光を屈折する。一対の光学くさび36で屈折された第1の可干渉光61の反射光はPBS32に入射する。このとき、第1の可干渉光61の反射光は1/2波長板38でS偏光に偏光されているため、PBS32で反射される。このようにマッハ・ツェンダー干渉光学系30において、第1の可干渉光61の入射光と反射光とは、同じ光路を伝播するため、第1の可干渉光61の入射光と反射光の光軸は一致する。
一方、PBS39から一対の光学くさび35に入射した第2の可干渉光62の反射光は第2の可干渉光62の入射光と同じ光路で伝播していく。すなわち、第2の可干渉光62の反射光は一対の光学くさび35で屈折される。このとき、第2の可干渉光62の入射光と反射光は同じ光軸となるように屈折される。一対の光学くさび35から出射した第2の可干渉光62の反射光はミラー34で反射され、1/2波長板33に入射する。1/2波長板33に入射した第2の可干渉光62の反射光はP偏光に偏光され、PBS32に入射する。よって、PBS32に入射した第2の可干渉光62の反射光は、PBS32を通過する。このようにマッハ・ツェンダー光学系において、第2の可干渉光62の入射光と反射光とは、同じ光路を伝播するため、第2の可干渉光62の入射光と反射光の光軸は一致する。
このようにマッハ・ツェンダー干渉光学系30において、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62のそれぞれは、その入射光と反射光との光軸が一致するよう伝播していく。そして、PBS32によって第1の可干渉光61の反射光と第2の可干渉光62の反射光とは合成され、干渉光となる。このとき、第1の可干渉光61の光路と第2の可干渉光62の光路とは同じ光路長になるように設定されている。具体的には、一対の光学くさび35と一対の光学くさび36並びに1/2波長板33と1/2波長板38をそれぞれ同一形状、同一材質の光学部品で構成している。したがって、レーザ光を走査しながら、PBS32によって合成された第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とを検出器72で検出することにより、試料50に応じた干渉縞を観察することができる。このとき、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とは異なる光路を通過していく。これにより、一対の光学くさび35で第1の可干渉光61と第2の可干渉光62との試料50上における入射位置をずらした場合でも、干渉縞の像が2重像となるのを防ぐことができる。
このように第1の可干渉光61及び第2の可干渉光62は、試料50で反射されるため、マッハ・ツェンダー干渉光学系30を往復する。このとき、マッハ・ツェンダー干渉光学系30から出射した第1の可干渉光61及び第2の可干渉光62の反射光は、入射光と同じ光路を伝播して、PBS16に入射する。すなわち、第1の可干渉光61及び第2の可干渉光62の反射光は1/2波長板22を通過し、レンズ21を通過し、ミラー20で反射され、ミラー19で反射され、レンズ18で屈折され、ミラー17で反射され、PBS16に入射する。このとき、第1の可干渉光61及び第2の可干渉光62の反射光は1/2波長板22により、円偏光に偏光されている。
そして、PBS16に入射した光のうち、PBS16で反射された光はレンズ71で屈折され、検出器72に入射する。すなわち、第1の可干渉光61及び第2の可干渉光62の反射光が入射光から分離される。そして、検出器72は入射した光の強度に応じた信号を処理装置59に出力する。なお、コンフォーカル光学系を構成するため、光源11と試料50、並びに、試料50と検出器72の検出画素とがそれぞれ互いに共役な結像関係となるよう配置される。すなわち、点光源である光源11からの光を試料50上に集光され、かつ、試料50で反射した光は対物レンズであるレンズ42により検出器72の検出画素上に集光される。試料50からの反射光をコンフォーカル光学系により検出している。
そして、レーザ光をAOD12でX方向に移動させて、走査を行う。AOD12により走査を行うと、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62は光学くさび35bで与えられた間隔を保ったまま試料上の同じ方向に走査される。ここで、1次元CCDである検出器72の検出画素はX方向すなわち、走査方向に配置されている。AOD12は入射光と反射光とを分岐するPBS16と光源11との間に配置されている。したがって、AOD12に走査によって、検出器72に入射する反射光がX方向に移動する。ここで、検出器72を例えば、複数の検出画素がX方向に沿って配置された1次元CCDとする。これにより、検出器72に入射する反射光がX方向に移動しても、検出器72を移動させることなく検出を行なうことができる。すなわち、AOD12の走査に応じて、検出器72の検出画素を隣の検出画素に順番にずらしていく。具体的には、AOD12により、検出画素のピッチに対応する距離だけX方向に走査させる。これにより、X方向に配列された検出画素のうち、反射光が入射する検出画素が隣の検出画素に移動する。このとき、所定の検出画素以外の検出画素からの信号は測定に寄与しないようにする。すなわち、コンフォーカル光学系により反射光を検出するため、所定の検出画素以外の検出画素に入射した光には、試料50の所定の面以外の面で反射した光が含まれる。したがって、高さ方向の分解能を向上するため、試料50の所定の面以外の面で反射した光を測定から排除する。
X方向に1ライン分の走査が終了したら、ガルバノミラー17によりY方向に走査して、光源11からの光を試料50上の次のラインに移動させる。このとき、ガルバノミラー17はPBS16と試料50との間に配置されているため、ガルバノミラー17で走査した光は検出器72に入射する。上記と同様にX方向の走査を行い、反射光を検出する。これを繰り返し行って二次元走査を行う。二次元走査されている間の、検出器72からの検出信号は処理装置59に出力される。すなわち、処理装置59に入力された検出信号の強度が反射光の位相差に応じた干渉光強度に基づくものとなる。処理装置59は各位置における検出信号から干渉光強度の二次元分布を算出する。この干渉光強度の二次元分布が干渉縞となる。
上述の構成でラスタスキャンを行なって、試料50からの干渉光による干渉縞の像を撮像する。これにより、コンフォーカル光学系で、二次元の干渉縞の撮像が可能になる。ここで、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とは試料上で異なる位置にずれて照射されている。したがって、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62との位相差には、集光された位置の高さ方向の情報が含まれている。第1の可干渉光61と第2の可干渉光62との位相差を検出することによって、試料50の参照面に対する固体の高さ方向の位置を測定することができる。また、コンフォーカル光学系を用いているため、測定対象の固体の界面及び参照面以外からの迷光を除去することができる。
具体的には光学くさび35bにを矢印の方向に駆動して、フリンジスキャンを行なう。すなわち、位相シフト法により測定を行うため、処理装置59により光学くさび35bを駆動して、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62との間に、レーザ光の1波長分までの光路差を与えていく。そして、所定の位相差を与えている状態で二次元走査を行い、干渉縞を撮像する。与えた位相差を変えて干渉縞を複数撮像し(例えば、位相差π/2、π、3π/2、2π)、干渉縞を走査する。処理装置59には、光学くさび35bの駆動により与えた位相差とそのときの干渉光強度が対応付けられて記憶されている。そして、処理装置59は干渉縞の明るさの変化から、初期位相(光学くさび35bにより与えた位相差が0の時の第1の可干渉光61と第2の可干渉光62との間の位相差)を計算する。そして、全ての位置において初期位相を計算し、その初期位相を距離に換算することにより、界面形状を測定することができる。なお、処理装置59は位相差を算出するとき、位相接続(フェーズアンラッピング)を行なう。可干渉光による測定とは別に、コンフォーカル光学系によって試料表面の形状を測定し、その測定結果に応じてフェーズアンラッピングを行なうことができる。このフェーズアンラッピング方法については後述する。
次に、試料50の構成について図2を用いて説明する。図2は試料50の構成を示す断面図である。図1で付した符号と同一の符号は同一の構成要素を示すため説明を省略する。試料50は容器51と液体52とカバーガラス53と接着材54と固体55と参照物体56とを備えている。
容器51は例えば、ガラスなどの透明な材質により構成されている。容器51は液体52が注入される凹部が形成されている。その凹部の底面は平坦に形成されている。また、容器51の底面、すなわち凹部の底面の反対側の面も平坦に形成される。したがって、容器51の底は平坦に形成される。そして、平坦な凹部の底面には接着材54を介して固体55と参照物体56とが取り付けられている。接着材54には例えば、光学セメントなどの光源11からの光を透過するものが用いられる。参照物体56と固体55とは光源11からの光を透過する材質とする。参照物体56には、例えば、透明な材質などを用いる。例えば、参照物体56には平坦なガラス板を用いることが好ましい。そして、容器51の凹部には固体55と参照物体56とを浸漬するように液体52が注入される。液体52が注入された容器51の上面にはカバーガラス53が取り付けられている。これにより、液体52が容器の外側にこぼれるのを防ぐことができる。なお、試料50は透明なXYステージ上に載置されるが、図2では省略して図示している。
ここで、固体55と液体52との界面の位置を測定するための方法について説明する。まず、図1で示した容器51の底面側から第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とを入射させる。ここで、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とは試料50上において、横方向にずれているため、第1の可干渉光61を参照物体56に入射させ、第2の可干渉光62を測定する固体55に入射させることができる。第1の可干渉光61は容器51の底及び接着材54を透過して参照物体56に入射する。このとき、図1で示したレンズ42により第1の可干渉光61は参照物体56と液体52との界面に集光する。そして、第1の可干渉光61は、参照物体56と液体52との屈折率の差により、参照物体56と液体52との界面すなわち、参照物体56の容器51の底面とは反対側の面で反射される。この参照物体56と液体52との界面が参照面となる。また、参照物体56と液体52との界面で反射される第1の可干渉光61の反射光が干渉計の参照光となる。一方、第2の可干渉光62は容器51の底及び接着材54を透過して固体55に入射する。ここで、このとき、図1で示したレンズ42により第2の可干渉光62は固体55と液体52との界面に集光する。そして、第2の可干渉光62は、固体55と液体52との界面すなわち、固体55の容器51の底面とは反対側の面で反射される。この、固体55と液体52との界面が高さ方向の位置を測定する測定面となる。
参照物体56と液体52との界面で反射された第1の可干渉光61の反射光と固体55と液体52との界面で反射された第2の可干渉光62の反射光とは、図1で示したコンフォーカル光学系を介して検出器72で検出される。すなわち、参照物体56と液体52との界面及び固体55と液体52との界面のそれぞれの界面は、光源11の出射面及び検出器72の受光面のそれぞれと互いに共役な関係となっている。
ここで、参照物体56は固体55と略同じ高さになるようものとする。マッハ・ツェンダー干渉光学系30における、第1の可干渉光61の光路長と第2の可干渉光62の光路長とは等しくなるように設定している。したがって、反射光が入射した位置における参照物体56と固体55との界面の高さが等しいあるいはレーザ光の波長の整数倍の場合、干渉光が明るくなる。すなわち、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とが同じ位相であるため、干渉光の振幅が強くなる。そして、参照物体56と固体55との界面の高さがずれていくと、干渉光が徐々に暗くなっていき、光源11からのレーザ光の1/2波長ずれたとき、最も暗くなる。このように、固体55と参照物体56との高さの差により、第1の可干渉光61の反射光と第2の可干渉光62の反射光との位相が異なる。この第1の可干渉光61と第2の可干渉光62との位相差が、干渉縞の明暗すなわち干渉光強度に反映される。したがって、PBS32で合成された干渉光を検出器72で検出することにより、光が入射した位置における参照物体56に対する固体55の高さ方向の相対位置が検出される。そして、上述のようにレーザ光を二次元走査することによって、固体55と液体52との界面の形状を三次元的に測定することができる。
このように容器51の凹部の底面に固体55及び参照物体56を取り付け、容器51の底面から容器51の内部に光を入射させることにより、液体52の影響を防ぐことができる。すなわち、本実施の形態では、液体52を介さずに固体55又は参照物体56に光入射して、固体55又は参照物体56と液体52との界面で反射された反射光を検出している。これにより液体52のゆらぎなどによる測定への影響を防ぐことができ、精度良く界面の形状を測定することができる。
また、コンフォーカル光学系を介して干渉光を検出しているため、所定の面以外で反射された迷光を除去することができる。例えば、試料50の容器51と接着材54との界面や容器51の外側表面で反射された光を除去することができる。よって、固体55と液体52との界面での反射率が低い場合でも、正確に測定することができる。
次に固体55と液体52との界面が、参照面に対して傾斜している場合について、図3を用いて説明する。この場合、図3に示す第2の可干渉光62aのように、入射光が反射面(固体55と液体52との界面)に対して垂直な方向から傾いて照明される。換言すれば、第2の可干渉光62aの波面が反射面から傾いてしまう。固体55と液体52との界面が、参照物体56と液体52との界面から傾いていると、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とが平行に入射された場合、第2の可干渉光62の反射光の波面が第1の可干渉光61の反射光の波面に対して傾いてしまう。この場合、二次元走査によって撮像される干渉縞の間隔が狭くなっていまう。すなわち、第2の位置に応じて第1の可干渉光61と第2の可干渉光62との間に位相差が生じ、干渉縞の数が増えてしまう。
これを防ぐため、本実施の形態では、一対の光学くさび35を図3の矢印の方向に回転させて入射光の角度を変えている。具体的には、干渉縞の数が少なくなるように一対の光学くさび35を駆動することにより、第2の可干渉光62の入射角度を調整している。そして、図3の第2の可干渉光62bのように、固体55と液体52との界面に対して垂直に入射している。これにより、固体55と液体52との界面が参照面に対して傾いている場合でも、干渉縞の数の増加を防ぐことができ、精度の高い測定を行うことができる。上記の方法は、例えば、接着材54により接着した固体55が傾斜して接着された場合に有効である。
参照物体56に対する固体55の高さを測定することによって、結晶の成長速度や固体の溶解速度を測定することができる。すなわち、ある一定時間経過した後の固体の高さの差が成長速度や溶解速度を示す。具体的には干渉縞の模様の変化によって、成長速度又は溶解速度の測定を行うことができる。さらに、本実施の形態にかかる測定装置では、コンフォーカル光学系を用いているため1分子層レベルの測定が可能であるため、極めて小さい成長速度あるいは溶解速度の物質についての測定が可能となる。また、溶液注入前から光学系の調整を行なうことができるため、溶液注入直後からの固体の高さの変化を測定することができる。すなわち、溶液注入前では、固体55又は参照物体56と空気との界面に焦点を合わせるよう調整を行うことにより、溶液注入直後から測定することができる。したがって、自由落下を利用した微小重力環境での実験のように実験時間が限られている場合において、測定までの時間のロスがなくなるので、実質的に長時間の測定が可能になる。なお、測定装置1により測定対象となる固体を特に限定されるものではない。例えば、固体55を結晶として、液体52を結晶の溶融物として結晶の成長速度を測定することができる。あるいは固体55を結晶とし、液体52をその結晶の材料となる物質が溶解する溶液として、結晶の溶解速度を測定することができる。さらには、固体をたんぱく質などの生化学物質とし、その生化学物質が溶解する速度を測定することも可能である。
測定時間が長時間になり、参照物体56が液体52に溶け出してしまう場合、参照物体56の上に保護膜を形成するようにする。この保護膜は液体52に全く溶け出さない材質であることが好ましい。あるいは、保護膜が液体52に溶け出してしまう材質であっても、長時間の測定後、保護膜が参照面上に残存しているような膜厚で保護膜を形成すればよい。なお結晶の成長速度又は溶解速度が極めて遅い場合、フリンジスキャンした結果をフーリエ変換することにより、より高精度の測定を行なうことができる。
成長速度又は溶解速度が極めて遅い場合、測定精度を上げるために長時間の測定が可能になる。測定を長時間行う場合、固体55の表面の傾きが変化してしまう場合がある。この場合、その固体55の表面の傾きの変化をモニタすることができる。これについて図4を用いて説明する。図4は試料50の構成を模式的に示す上面図である。なお、図4ではカバーガラスを省略して図示している。図4において、63は第1の可干渉光61を二次元走査して照明される第1の照明領域、64は第2の可干渉光62を二次元走査して照明される第2の照明領域である。すなわち、第1の可干渉光61を走査することにより照明される第1の照明領域63を実線で示し、第1の可干渉光61を走査することにより照明される第2の照明領域64を点線で示している。
上述のように固体55の表面が傾いている場合、すなわちチルトしている場合、干渉縞の本数が多くなる。測定装置1では、第2の可干渉光62の傾きを変えることにより、干渉縞の本数を少なくしている。すなわち、干渉縞の本数が少なくなるように、随時、第2の可干渉光62の傾きが一対の光学くさび35の駆動により調整されている。したがって、第2の可干渉光62の傾きと第1の可干渉光61との傾きの差が固体55の表面の傾きを示すことになる。
この固体表面の傾きの変化をモニタするため、図4に示すように第1の照明領域63のみならず第2の照明領域64が参照物体56上になるように、レーザ光の走査領域を広げる。ここでは、X方向の走査距離を長くして、第2の可干渉光62が参照物体56に入射されるようにする。参照物体56の表面は平坦であるため、第1の可干渉光61及び第2の可干渉光62が参照物体65に平行に入射しているとき、干渉縞の本数が最も少なくなる。一方、第1の可干渉光61が参照物体56に照射され、第2の可干渉光が固体55に入射されているとき、第2の可干渉光62のチルト角は固体55の表面の傾斜角に対応した角度となると、干渉縞の本数が最も少なくなる。したがって、長時間の測定でも、第2の可干渉光62を固体に入射させたときに最も干渉縞の本数が少なくなる場合の入射角と、第2の可干渉光62とを参照物体56に入射させたときに最も干渉縞の本数が少なくなる第2の可干渉光62の入射角との差から、固体55の傾斜角をモニタすることができる。そして、この測定を定期的に行うことによる、固体55の表面の傾斜角の変化をモニタすることができる。
本実施の形態では、マッハ・ツェンダー干渉光学系を用いて、レーザ光を第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とに分岐している。マッハ・ツェンダー干渉光学系30では、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とが全く異なる光路を伝播するため、容易に光路に異なる光学部品を配置することができる。すなわち、第1の可干渉光61の光路と第2の可干渉光62の光路に例えば、異なる配置の光学くさびを置くことができる。さらには、NDフィルタなどを配置することによって、第1の可干渉光の強度と第2の可干渉光の強度を調整すること可能である。これにより、干渉縞のコントラストを高くすることができる。特に、参照物体56の上に保護膜を設けると、保護膜の材質によって参照面と測定面とで反射率が大きく異なってしまう場合がある。この場合、光量の調整により、コントラストを向上することができる。もちろん、一方の光路に光学部材を配置した場合、他の光路にその光学部材と光路長が等しい透明なガラス板などを挿入し、光路長を揃えるようにする。また、上記の説明では、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62との初期の光路長を等しいものとして説明したが、光路長の差をレーザ光の波長の整数倍としてもよく、任意の位相差を設けてもよい。この場合、光路長の差をレーザ光のコヒーレント長以下とする。なお、上記の説明では、第2の可干渉光62の光路中に設けられた光学くさび35bを駆動して、位相差を変えたが、光学くさび35aあるいは第1の可干渉光61の光路中に設けられた光学くさび36a又は光学くさび36bを駆動しても位相差を変えてもよい。
次に、コンフォーカル光学系の測定結果に応じたフェーズアンラッピング方法について説明する。このフェーズアンラッピング方法のため、マッハ・ツェンダー干渉光学系30にはシャッター43が設けられている。シャッター43は第1の可干渉光61の光路中に挿入可能に設けられている。すなわち、シャッター43を移動させることにより、第1の可干渉光61の光路中にシャッター43を出し入れすることができる。シャッタ43を矢印の方向に移動させると第1の可干渉光61が遮光される。この場合、検出器72は第2の可干渉光62のみが入射し、第2の可干渉光62のみを検出する。また、シャッター43を光路上から除去することにより、上記の2本の干渉光ビームによる測定を行うことができる。
第2の可干渉光62のみを用いた場合の測定について説明する。第2の可干渉光62はコンフォーカル光学系を介して検出器72で検出される。コンフォーカル光学系は通常、光軸と平行な方向に100nm程度の空間分解能を有している。したがって、第1の可干渉光61を遮光して、第2の可干渉光62のみにより測定を行うことによって、試料50の界面の高さを100nm程度の分解能で測定することができる。そして、第2の可干渉光62をコンフォーカル光学系で測定した後、上記の干渉光による界面の高さ測定を行う。そして、コンフォーカル光学系の測定結果に基づいて、可干渉光による高さ測定の結果に対してフェーズアンラッピングを行なう。
このフェーズアンラッピング方法について図5を用いて説明する。図5(a)は試料50の表面の高さを示す図である。図5(b)は第1の可干渉光61をシャッター43により遮光して、第2の可干渉光62をコンフォーカル光学系で測定したときの試料表面の高さ測定の結果を示す図である。図5(c)は第1の可干渉光61及び第2の可干渉光62の位相差に基づく試料表面の高さ測定の結果を示す図である。図5(d)は図5(b)の測定結果に基づいて、図5(c)の測定結果をフェーズアンラッピングした結果である。
図5(a)に示すように、試料50には表面に段差を有している。試料表面の段差はnλ/2よりも大きい段差である。なお、媒質の屈折率をnとし、レーザ光の波長をλとする。この場合、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62との間の位相差による表面高さの測定では、図5(c)に示すようにフェーズラッピングが生じてしまう。すなわち、測定結果から算出した位相が不連続になってしまう。このように、試料50の表面にnλ/2以上の凹凸が形成されている場合、位相が360°以上ずれてしまい、フェーズラッピングが生じてしまう。干渉計を利用した高さ測定には、フェーズラッピングによってnλ/2の不確定性があり、特に不連続な面では、高精度の測定が困難である。そこで、本実施の形態では、下記のように、低分解能での高さ測定を行い、その情報に基づいてフェーズアンラッピングを行なっている。
まず、第2の可干渉光62のみをコンフォーカル光学系により検出する。コンフォーカル光学系は100nm程度の分解能である。そして、第2の可干渉光62をガルバノミラー17によりY方向に走査する。ここで、第2の可干渉光62を走査をしている間、最大輝度が得られるように、試料50とレンズ42との間の距離を調整する。例えば、試料50を載置するステージを光軸の方向、すなわちZ方向に駆動可能なステージとしてもよく、あるいはレンズ42を試料50に対して近づけてもよい。検出器72の所定の画素における検出信号が最も強くなるよう、試料50とレンズ42との間の距離を調整する。コンフォーカル光学系では、検出器72の所定の画素における検出信号が最も強くなっているとき、すなわち、検出器72で最大輝度が得られるとき、試料50の表面が合焦点位置となっている。したがって、このときの試料50とレンズ42との距離は試料50の表面の高さを示す。すなわち、合焦点位置にあるときの試料50とレンズ42との距離に基づいて、試料の表面高さを100nm程度の分解能で測定することができる。この測定結果は図5(b)に示すようになる。この測定では、位相差に基づく測定とは異なり、1nm程度の高分解能での測定を行うことができない。このように、最大輝度が得られるフォーカス高さによって、試料表面の高さを100nm程度の分解能で求めることができる。
次に、試料50の表面での反射光が1次元CCDである検出器72の隣の画素に入射するよう、AOD12により、光源11からのレーザ光をX方向に走査する。これにより、試料50からの反射光が検出器72の隣の画素に入射するようになる。そして、同様にY方向の走査を行いながら、隣の画素からの検出信号が最も強くなるように焦点位置を変えて測定を行う。Y方向とX方向の走査を繰り返すことにより、試料50の表面高さを100nm程度の分解能で2次元測定することができる。このように、コンフォーカル光学系において最大輝度が得られたフォーカス高さを求めることによって、試料表面の3次元形状を100nm程度の分解能で測定することができる。この100nm程度の分解能での測定結果に基づいて位相接続(フェーズアンラッピング)を行なう。
次に位相差に基づく表面高さの測定を行う。具体的には、シャッター43を光路上から除去し、上記のように第1の可干渉光61と第2の可干渉光62との間の位相差によって、試料50の表面高さを測定する。この測定では、1nm程度の高い分解能で表面高さを測定することができる。位相差に基づく測定結果は図5(c)に示すようにλ/2の整数倍の不確定性が含まれる。すなわち、nλ/2以上の段差等があり、位相差が360°以上ずれてしまうと不連続な測定結果になってしまう。位相差に基づく測定に含まれるλ/2の整数倍の不確定性をコンフォーカル光学系による100nm程度の分解能での測定結果により除去する。具体的にはコンフォーカル光学系による測定結果によって、基準となる点と測定点の間の位相差が360°以上あるかないか、あるいは720°以上あるかないか等を算出する。そして、位相差に基づく表面高さの測定結果を位相接続する。隣り合う点に360°以上の位相飛びがある場合でも、コンフォーカル光学系による100nm程度の分解能での測定結果に基づいて、位相を繋ぎ合わせることができる。このようにしてフェーズアンラッピングすることにより、図5(d)に示すよう、連続した表面形状を合成することができる。このように、図5(d)のフェーズアンラッピング結果と図5(a)の表面形状とは略一致する。これにより、例えば、試料表面に段差がある場合や、試料表面があまり平坦でない場合でも、正確に表面高さの測定を行うことができる。これらの処理は処理装置59で行なうことができる。
発明の実施の形態2.
本実施の形態では、実施の形態1と異なり、ウォラストンプリズム又はノマルスキープリズムを用いて光の試料上での照射位置をずらしている。すなわち、実施の形態1ではマッハ・ツェンダー干渉光学系30により2レーザ光からの光を2つに分岐して、そのマッハ・ツェンダー干渉光学系30の2つの光路に設けられた光学くさびを異なる配置として試料50上の照射位置をずらしていた。一方、本実施の形態では、マッハ・ツェンダー干渉光学系30ではなく、ウォラストンプリズム又はノマルスキープリズムを用いて、レーザ光を2つに分岐していている。すなわち、本実施の形態では第1の可干渉光61と第2の可干渉光を生成する手段がPBS32からウォラストンプリズム又はノマルスキープリズムに偏光されている。さらに、本実施の形態ではマッハ・ツェンダー干渉光学系30に設けられた光学くさびではなく、ウォラストンプリズム又はノマルスキープリズムを用いて、その試料上の位置をずらしている。本実施の形態にかかる測定装置について図6を用いて説明する。なお、実施の形態1と同様の構成及び方法については説明を省略する。
図6において、81はコンフォーカル光学系であり、図1で示した光源11からレンズ21までの光学系及び検出器72までの光学系と同様の構成を有する光学系である。すなわち、本実施の形態では、コンフォーカル光学系の構成は実施の形態1と同様である。82はウォラストンプリズム、83はウォラストンプリズムを駆動する駆動装置である。
コンフォーカル光学系81から出射されたレーザ光は1/4波長板22に入射する。1/4波長板22は入射した直線偏光のレーザ光を円偏光に偏光してウォラストンプリズム82に出射する。ウォラストンプリズム82は入射した光を第1の可干渉光61と第2の可干渉光62に分岐する。このとき、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とはある角度を持って試料50の方向に出射する。そして、第1の可干渉光61及び第2の可干渉光62は対物レンズであるレンズ42に入射する。レンズ42は第1の可干渉光61及び第2の可干渉光62のそれぞれを試料50上に集光して照射する。具体的には第1の可干渉光61は参照物体56と液体52との界面に集光し、第2の可干渉光62は固体55と液体52との界面に集光する。
レンズ42からの光は実施の形態1と同様に試料50の容器51の底から光を照射する。ここで、ウォラストンプリズム82は対物レンズの瞳の位置に配置されている。したがって、異なる角度でウォラストンプリズム82から出射された第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とは、試料50上の異なる位置に入射する。そして、第1の可干渉光61のうち参照物体56と液体52との界面で反射された反射光は、レンズ42を介してウォラストンプリズム82に入射する。第2の可干渉光62は固体55と液体52との界面で反射された反射光は、レンズ42を介してウォラストンプリズム82に入射する。ウォラストンプリズム82に入射した第1の可干渉光61の反射光と第2の可干渉光62の反射光とが合成され、コンフォーカル光学系81の検出器で検出される。
そして、駆動装置83によって、ウォラストンプリズム82を駆動し、フリンジスキャンを行なう。具体的には図6の矢印の方向にウォラストンプリズム82を移動させ、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62の位相差を変調する。そして、検出した信号を実施の形態1と同様に処理装置59で演算処理する。これにより、実施の形態1と同様に参照面に対する固体55の位置を測定することが可能になる。
なお、上述の説明では、ウォラストンプリズム82によりレーザ光を第1の可干渉光61と第2の可干渉光62に分岐したが、ノマルスキープリズムなどの他の光分岐手段により分岐してもよい。ウォラストンプリズム及びノマルスキープリズムをフリンジスキャンにて走査する距離は、マイケルソン干渉計のようにリファレンス面をスキャンする場合と比べてかなり大きい。よって、位相の制御を容易に行うことができる。
発明の実施の形態3.
本実施の形態にかかる測定装置について図7を用いて説明する。本実施の形態にかかる測定装置1は実施の形態1と同様にコンフォーカル光学系とマッハ・ツェンダー光学系30とを備えている。そして、本実施の形態では、マッハ・ツェンダー光学系30のそれぞれの光路に第1の可干渉光61と第2の可干渉光62との間の焦点位置を変える凸レンズ45又は凹レンズ46がそれぞれ配設されている。なお、実施の形態1と同様の構成及び方法については説明を省略する。
本実施の形態では、マッハ・ツェンダー干渉光学系30において第1の可干渉光61の光路中に凸レンズ45が配置され、第2に可干渉光62の光路中に凹レンズ46が配置されている。したがって、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62との焦点位置が異なる。すなわち、第1の可干渉光61と第2の可干渉光は光軸方向において異なる位置が焦点位置となる。よって、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とは異なる高さに集光される。ここで、凸レンズ45と凹レンズ46とはほぼ同じ光路長になるように設定されている。また、一対の光学くさび35と一対の光学くさび36とが実施の形態1と異なり、同じ配置となっている。すなわち、一対の光学くさび35のうちの光学くさび35aと光学くさび35bの対向する面が平行に配置される。したがって、PBS39で重ね合わされた第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とはPBS39から試料50までの光路において、同じ光軸に沿って伝播していく。すなわち、実施の形態1と異なり光を横方向にずらさないで試料50を照明する。よって、試料50上の同じ位置に第1の可干渉光61と第2の可干渉光62が入射する。このように、PBS32及びPBS39を用いて光を分岐、合成することにより、2本の可干渉光がマッハ・ツェンダー干渉光学系30の外側で同じ光路を伝播していく。
試料50に照射される第1の可干渉光61と第2の可干渉光62について図8を参照して説明する。図8は試料50の構成を示す拡大断面図である。実施の形態1及び2と異なり、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とが試料50上において横方向にずれていないため、第2の可干渉光62のみならず第1の可干渉光61も固体55に入射する。しかしながら、第1の可干渉光61の光路に配置された凸レンズ45と第2の可干渉光62の光路に配置された凹レンズ46は焦点距離が異なる。したがって、図8に示すように第1の可干渉光61と第2の可干渉光62の焦点位置が異なる。ここでは、第1の可干渉光61は容器51の底の外側の表面に集光されている。すなわち、第1の可干渉光61が集光する容器51の外側の表面が参照面となる。一方、第2の可干渉光62は固体55と液体52との界面に集光されている。
容器51の外側の表面で反射された第1の可干渉光61の反射光と、固体55と液体52との界面で反射された第2の可干渉光62の反射光をPBS39により合成して、検出器72で検出する。このとき、コンフォーカル光学系により反射光が検出されるため、所定の面以外の面で反射された迷光を除去することができる。すなわち、第1の可干渉光61のうち容器51の外側の表面以外で反射された光が第1の可干渉光61の光路を伝播しても、焦点位置が異なっているためコンフォーカル光学系で除去される。第2の可干渉光62のうち固体55と液体52の界面以外で反射された光が第2の可干渉光62の光路を伝播しても、焦点位置が異なっているためコンフォーカル光学系で除去される。このように、所定の面以外の面で反射された迷光は検出器72に入射されない。そして、第1の可干渉光61の光路と第2の可干渉光62の光路にそれぞれ異なる焦点距離を持つ凸レンズ又は凹レンズを配置しているため、同じ光軸上であっても、第1の可干渉光61では参照面で反射された反射光を検出し、第2の可干渉光62では測定面で反射された反射光を検出することができる。したがって、参照面に対する固体55と液体52との界面の位置を測定することができる。そして、実施の形態1と同様に二次元走査して、固体表面の三次元形状を測定することができる。
このように実施の形態1〜3では、試料50の容器51の底面側からレーザ光を照射している。したがって、液体52の変動による測定の影響を除去することができ、正確に固体の表面の高さ方向の位置を測定することができる。そして、コンフォーカル光学系により、光を検出しているため固体の界面以外からの迷光を除去することができ、固体55と液体52との界面からでの反射率が低い場合でも、正確に測定を行うことができる。
なお、上述の説明では、一方の光路に凸レンズ45を挿入し、他方の光路に凹レンズ46を挿入したが、焦点位置をずらす構成をこの構成に限られるものではない。例えば、一方の光路のみにレンズを挿入し、他方の光路にはそのレンズと同じ光路長を有する平坦なガラス板を挿入してもよい。あるいは、焦点距離の異なる凸レンズを光路にそれぞれ挿入してもよく、また、焦点距離の異なる凹レンズを光路にそれぞれ挿入してもよい。
なお、焦点位置をずらすために設けるレンズの少なくとも一方は、可変焦点距離レンズとすることが好ましい。すなわち、図7における凹レンズ46又は凸レンズ45の少なくともいずれか一方を可変焦点距離レンズとする。これにより、焦点距離が可変となるため、試料面とリファレンス面の間隔に合わせて焦点面を調整することができる。
この可変焦点距離レンズの構成について図9を用いて説明する。図9は可変焦点距離レンズの構成を示す図である。なお、ここでは、凹レンズ46に可変焦点距離レンズを用いた例を説明するが、凸レンズ45を可変焦点距離レンズとしてもよい。図9(a)は、凹レンズ46の正面図であり、図9(b)は凹レンズ46の断面図である。
図9(a)に示すよう可変焦点距離レンズである凹レンズ46は円形をしている。図9(b)に示すよう、凹レンズ46は透明なガラス板46aとガラス板46bとを備えている。円板状のガラス板46a及びガラス板46bは所定の隙間を開けて対向配置されている。ガラス板46aとガラス板46bとは円筒状のシール46eによって固定されている。ガラス板46aとガラス板46bとの間の空間は円筒状のシール46eによって密閉されている。ガラス板46aとガラス板46bの間には透明な流体46cが挟持されている。すなわち、ガラス板46aとガラス板46bの間の空間に流体46cを充填しておく。
一対のガラス板の内部の空間にはパイプ46fを介してシリンダ46dが接続されている。外部に設けられたピストンなどにより、シリンダ46dを矢印の方向に動かす。これにより、流体46cの圧力が変化させることができる。この結果、ガラス板46a及びガラス板46bを凹ませたり、膨らませたりすることができる。ガラス板46a及びガラス板46bを凹ませたり、膨らませたりすることで、レンズとして作用する。このガラス板46a及びガラス板46bの形状に応じて、レンズ46の焦点距離が変化する。流体46cの圧力を変化させることにより、焦点距離を調整することができる。可変焦点距離レンズを第1の可干渉光61及び第2の可干渉光62の少なくともいずれか一方に配置することにより、焦点面を容易に調整することができる。
なお、本実施の形態においても実施の形態1と同様にフェーズアンラッピングを行なうことができる。すなわち、コンフォーカル光学系により100nm程度の分解能で表面高さの測定を行い、位相差に基づく測定結果をフェーズアンラッピングする。この場合も、図1に示した構成と同様に、マッハ・ツェンダー干渉光学系の第1の可干渉光61の光路中に出し入れ可能なシャッターを設ける。これにより、表面に段差等がある場合でも、正確に測定することができる。このフェーズアンラッピングにより、表面に段差がある試料50の表面形状を測定することができる。
発明の実施の形態4.
本実施の形態にかかる測定装置で測定される試料について図10を用いて説明する。本実施の形態では、実施の形態3と同様の構成を有する測定装置を用いており、その測定対象の試料50が異なるものである。本実施の形態では、試料50として、フォトマスク91を用いている。そして、フォトマスク91の表面形状を測定する。試料50にはフォトマスク91と、フォトマスク91に異物が付着するのを防ぐガラス板93と、ガラス板93をフォトマスク91に取り付ける支持具92とが設けられている。例えば、矩形状のフォトマスク91の上に額縁状に設けられた支持具92を介して透明なガラス板93が取り付けられている。ガラス板93とフォトマスク91との表面が一定の間隔を保った状態で、ガラス板93がフォトマスク91を覆うように配設されている。この試料50がXYステージ94の上に載置されている。第1の可干渉光61及び第2の可干渉光62は球面波であり、それぞれフォトマスク91又はガラス板93に集光されている。
本実施の形態にかかる測定装置1は、図7で示したように光源11からの光がマッハ・ツェンダー干渉光学系30で分岐される。そして、凸レンズ45と凹レンズ46とにより各光路を伝播する可干渉光の焦点位置をずらしている。したがって、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62の位相差はガラス板93の表面とフォトマスク91の表面との高さ方向の距離の差に基づいたものとなる。検出器72で第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とを合成することによって生成された干渉光を検出する。そして、処理装置59で検出器72からの検出信号に基づいて、位相差を算出し、その位相差に基づいてガラス板93の表面とフォトマスク91の表面との距離を求める。さらに、実施の形態1と同様にレーザ光を二次元走査すれば、ガラス板表面に対するフォトマスク91の表面形状を測定することができる。なお、XYステージ94で走査してもよい。
ここで、参照面とするのはガラス板93のフォトマスク91側の面とすることが好ましい。すなわち、光源11から光が入射する入射側とは反対側のガラス板93の面を参照面とする。これにより、ガラス板93によって生じる球面収差を対物レンズなどにより補正することができる。すなわち、ガラス板93のフォトマスク91側の面を参照面とすることで、第1の可干渉光61及び第2の可干渉光62がガラス板93の板厚を往復する。このガラス板93の板厚により生じる球面収差の補正を対物レンズであるレンズ42で行う。これにより、第1の可干渉凹61及び第2の可干渉光62に対して補正を行うことができる。
なお、試料であるフォトマスク91が大型化すると、フォトマスク91の上に配置するガラス板93や光学系を支持する支持機構も大型化する。この結果、光学系の支持機構の剛性が不足し、試料と光学系間の相対的な振動による変位量が大きくなる。これにより、参照面を有するガラス基板93とフォトマスク91との間の距離が一定でなくなり、表面形状の測定を正確にできない場合がある。これを防ぐための構成について、図11を用いて説明する。図11は試料であるフォトマスク91の近傍の構成を模式的に示す図であり、ガラス基板93を支持する支持具の構成を説明するための図である。
フォトマスク91の上には、ガラス板93が設けられている。このガラス板93が干渉計における参照面を有する参照物体となる。さらに、ガラス板93の上には、レンズ42が配置されている。このレンズ42はフォトマスク91に第1の可干渉光61を集光し、ガラス板93に第2の可干渉光62を集光する対物レンズである。ガラス板93の外側にはエアパッド95が設けられている。エアパッド95は例えば、ガラス板93の全周を囲むよう枠状に形成されている。すなわち、ガラス板93が矩形状である場合、エアパッド95はガラス板93を囲むよう額縁状となっている。なお、ガラス板93が円形である場合は、エアパッド95をリング状とする。
エアパッド95にはエアを吸引する吸引部95aとエアを噴出する噴出部95bとが設けられている。エアパッド95の噴出部95bは圧縮空気が封入されたエアタンク(図示せず)と接続されている。噴出部95bからエアを噴出させることによって、エアパッド95がフォトマスク91から浮上する。すなわち、エアパッド95とフォトマスク91との間に微小隙間が形成される。エアパッド95の吸引部95aは吸引ポンプ(図示せず)と接続されている。吸引部95bはエアパッド95とフォトマスク91との間に微小隙間からエアを吸引する。これにより、剛性を向上することができる。エアの供給圧及び吸引速度を一定とすれば、エアパッド95とフォトマスク91との間の微小なエアギャップを一定にすることができる。
参照面を有するガラス板93はエアパッド95により支持されている。エアパッド95とフォトマスク91との間の微小なエアギャップが一定であるため、ガラス板93とフォトマスク91との間の距離を一定に保つことができる。したがって、ガラス板93の参照面とフォトマスク91の表面との間の距離も一定に保つことができる。これにより、フォトマスク91と光学系との間の相対的な振動による変位量が大きくなった場合でも、参照面からの距離を正確に測定することができる。また、エアパッド95とフォトマスク91の間に微小なエアギャップが設けられているため、フォトマスク91の表面に損傷が与えられるおそれがない。静圧のエアパッド95により、参照面を有する参照物体を支持することにより正確に測定を行うことができる。なお、エアパッド95は外周全体に設ける構成に限らず、ガラス基板93の外周に複数のエアパッド95を対称的に設けてもよい。
なお、上記の測定装置1により表面形状を測定する対象物体は、フォトマスクに限られず、様々な物体とすることができる。この場合、表面形状を測定する物体の上に、透明な板などを配設して参照面とする。これにより、表面形状を測定することができる。また、上記のフェーズアンラッピング方法を用いれば、半田のバンプ等の段差がある試料の形状測定を精度よく行うことができる。もちろん、これ以外の測定に用いてもよい。本実施の形態では、マッハ・ツェンダー干渉光学系30の各光路にレンズを配設して、第1の可干渉光61と第2の可干渉光62とで焦点位置を光軸に沿って変えている。もちろん、レンズはいずれか一方の光路中に挿入すればよい。この場合、他方の経路に光路長を調整するための透明板を挿入することが好ましい。