JP3178118B2 - ビニルレザー - Google Patents

ビニルレザー

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽量化され、かつ圧縮
回復性に優れたビニルレザーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に使用されるビニルレザー
は、その構造により概略的に普通レザー(非発泡レザー
ともいう)と発泡レザーとに分けられる。ところで、例
えばゴルフバッグに使用されるビニルレザーとしては、
図2に示すように、基布02上に、平均重合度が700
〜2,000の塩化ビニル(PVC)系樹脂100重量
部に対して、可塑剤30〜90重量部、発泡剤2〜7重
量部、安定剤0.5〜10重量部を含む組成物よりな
り、かつ発泡倍率が150〜700%の発泡層03を積
層させ、この発泡層03上に塩化ビニル系樹脂またはア
クリル系樹脂よりなる表面処理層06を積層させたもの
がある。このゴルフバッグに使用されるビニルレザー
は、レザー感覚を向上させるために、通常、一つには前
記発泡層03の添加物である可塑剤や発泡剤の添加割合
を上げてよりソフト感を与えることが、また一つには、
発泡層03の表面に、微細な凹凸模様を設けるエンボス
加工を施すこと(シボ付け)が行われている。
【0003】また、壁装材として、ポリ塩化ビニルを主
体にした合成樹脂に中空体からなる無機質充填剤、発泡
剤および可塑剤を配合してなるペースト状の樹脂組成物
を、紙、布などの基体に被覆し任意な凹凸模様を施した
のち、発泡させて構成したビニルレザーがある。このビ
ニルレザーでは、前記中空体からなる無機質充填剤は、
凹凸模様を施す際に一部が破壊されて極めて深い凹凸模
様が付与される。また、これを発泡するに際して、特に
凹部における部分の膨張が充填剤の破壊部分だけ厚み減
少を起こし凸部に比し膨張率が小さくなるので、従来に
なくより忠実で鮮明な立体感のある凹凸模様を形成させ
るとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なレザー感覚を向上させるためや、軽量化させるため
に、発泡剤の添加割合を上げて、発泡倍率を大きくする
と、ビニルレザーの物理的強度が著しく低下してしま
うこと、外的な力が加わったときに生じる凹みの回復
性が著しく悪くなること、表面肌荒れが生じ外観が著
しく悪くなることなどから、実用に供し得る発泡ビニル
レザーの発泡倍率に限界があり、発泡倍率を大きくする
ことによるビニルレザーの軽量化には限度があるもので
あった。
【0005】また、後者の壁装材におけるビニルレザー
は、鮮明な凹凸模様を得ることを目的としており、その
加工に際し中空体の無機質充填剤の破壊を行なうため、
軽量化に有効な中空体の含有量が減少するので、充分な
重量軽減を果たすことができない。なお、この壁装材の
作成に際しては、中空体を含有したPVCペーストを、
紙、布などの基布に塗布し、加熱ゲル化したり、あるい
は中空体を含有したPVCペーストを離型紙に塗布し、
これをゲル化したのち、上方から送入される基布を貼着
するとともに、該離型紙を剥ぎ取る、いわゆるペースト
法がされている。しかしながら、このペースト法では、
PVCペーストが基布や離型紙上に塗布されてから加熱
ゲル化されるまでの間に、中空体はペースト上面に浮上
するため、PVC層の厚み方向における中空体の分布が
不均一となり(離型紙を使用する場合には、基布との貼
着面側に偏在し、基布へ直接コーティングする場合には
貼着面とは反対側の上面に偏在する)、軽量化と物理的
強度向上の両者を同時に満足させるものが得られないば
かりか、凹みの回復性も改良できないものである。
【0006】従って、このビニルレザーは、柔軟性や強
度をあまり要求されず固い壁板に貼着して静的な使用に
供される壁装材としては良いが、多数のゴルフクラブを
収容して輸送や携行などの苛酷な動的使用に供されるゴ
ルフバッグへの適用は望めない。さらには、壊れやすい
中空体を配合したPVC組成物をカレンダー法にて加工
することは、PVC組成物の混練り時やカレンダー加工
時に、中空体が破壊されるとの一般通念があり、中空体
を配合したビニルレザーの製造に、カレンダー法は用い
られていないものであった。
【0007】本発明者らは、このような従来の問題点を
改善し、柔軟性や強度に優れ耐摩耗性にも富むばかり
か、特に軽量なゴルフバッグを作成できるビニルレザー
を提供することを目的とし鋭意研究した結果、意外にも
ガラス微小中空球体を配合したPVC組成物をカレンダ
ー加工法で成形しても、ガラス微小中空球体の破壊は少
なく、しかもガラス微小中空球体が均一に分散した成形
品が得られるをことを見出し、本発明を完成させたもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、基布上に、塩
化ビニル系樹脂100重量部に対し、微小中空球体10
〜50重量部および発泡剤2〜7重量部を含む樹脂組成
物がカレンダー法によって圧延されて積層され、加熱に
より発泡剤を発泡させることにより、この微小中空球体
が均一に分散された軟質発泡層を積層させてなるビニル
レザーを提供するものである。
【0009】本発明のビニルレザー10は、図1に示す
ように、基布20上に、塩化ビニル系樹脂、可塑剤、微
小中空球体40および発泡剤を主成分とする組成物から
なるPVC層を形成し、発泡させてなる発泡層30が積
層されてなるものである。
【0010】まず、ビニルレザー10に使用される基布
20としては、いわゆるビニルレザーの基材シートのこ
とであり、例えば織布、編布、不織布などの布帛が使用
でき、またその材質も綿、スフ、ポリエステル繊維、ポ
リアミド繊維、ビニロン繊維などの天然繊維、合成繊維
などのどのような繊維であってもよい。
【0011】また、本発明のビニルレザー10における
発泡層30の主成分として使用される塩化ビニル系樹脂
とは、ポリ塩化ビニル(塩化ビニル単独重合体)、およ
び塩化ビニルと他のモノマー、例えばエチレン、酢酸ビ
ニル、ビニルエーテル、マレイン酸エステル、(メタ)
アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルなどとの共重
合体のほか、ポリ塩化ビニルと他のポリマーとの混合物
も含むものであり、使用する塩化ビニル系樹脂の平均重
合度は、カレンダー加工性の面から700〜2,00
0、好ましくは700〜1,500である。
【0012】また、この塩化ビニル系樹脂に含有される
前記可塑剤としては、例えばジブチルフタレート、ジイ
ソブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジドデシ
ルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシ
ルフタレート、ジヘキシルフタレート、ジイソノニルフ
タレート、ジオクチルアジペート、ジイソデシルアジペ
ート、ジブチルセバケート、ジオクチルセバケート、ト
リブチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ト
リフェニルホスフェート、トリクロルエチルホスフェー
ト、トリオクチルホスフェート、ジフェニルクレジルホ
スフェートなどのほか、トリメリット酸エステル系可塑
剤、エポキシ系可塑剤、ポリエステル系高分子可塑剤な
どが使用できる。これらの可塑剤は、単独であるいは2
種以上を併用して使用することができる。この可塑剤の
添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、3
0〜90重量部、好ましくは40〜80重量部である。
【0013】さらに、前記塩化ビニル系樹脂に充填剤と
して配合される微小中空球体40は、内部に中空を有す
る微小中空球体の総称である。この微小中空球体40の
真密度は好ましくは0.2〜0.6g/cm3 、さらに
好ましくは0.3〜0.5g/cm3 、また強度は好ま
しくは100〜400kg/cm2 、さらに好ましくは
150〜350kg/cm 2 である。真密度が0.2g
/cm3 未満、あるいは強度が100kg/cm2 未満
では、微小中空球体の壁が薄くなり過ぎて、カレンダー
加工時に破壊されやすくなる。一方、真密度が0.6k
g/cm3 を超えるか、強度が400kg/cm2 を超
えると、微小中空球体の壁が厚くなり過ぎて、重くな
り、本発明の軽量化の効果を達成し得ないことになる。
【0014】この微小中空球体40の具体例としては、
硬質合成樹脂製微小中空球体、フライアッシュ球、ガラ
ス微小中空球体などが挙げられる。このうち、ガラス微
小中空球体が好ましく、このガラス微小中空球体として
は、例えば旭硝子(株)グループがCEL−STARの
商品名で製造販売している粒径範囲が10〜120μm
の純白粉末状をした真円・微小中空球体が挙げられる。
これは、一般的な充填剤にはない軽量性と断熱性を有
し、無機質なので耐熱性がある。このCEL−STAR
は、品番Z−27、Z−36、Z−39、Z−42、Z
−45などの種類があるが、Z−27は強度が50kg
/cm2 と低過ぎるので、真密度が0.33〜0.48
g/cm3 、強度が150〜350kg/cm2 の範囲
であるZ−36〜Z−45の中から所望の用途・条件に
応じ適当な品番のものを選定するのがよい。
【0015】この微小中空球体40の添加量は、塩化ビ
ニル系樹脂100重量部に対して、10〜50重量部、
好ましくは20〜40重量部であり、10重量部未満で
は軽量化の効果や、圧縮回復性に乏しく、一方50重量
部を超えて使用しても比例的に軽量化せず、カレンダー
加工時に該球体どうしの摩擦による破壊が生じて軽量化
の効果が阻害される恐れがあり、また得られるビニルレ
ザーの風合が硬くなる。
【0016】本発明のビニルレザー10においては、微
小中空球体40は、発泡層30中に均一に分散されてい
ることに特徴を有する。均一に分散されていることによ
り、エンボス時の微小中空球体40の破壊が少なく、圧
縮回復性に優れるものとなる。微小中空球体40を発泡
層30内に均一に分散させるには、後記するように微小
中空球体40および発泡剤を含むPVC組成物をカレン
ダー加工により圧延して分出し、基布20上に積層し、
次いで加熱により発泡剤を発泡させればよい。
【0017】さらに、前記塩化ビニル系樹脂に含有され
る発泡剤は、例えばアゾジカーボンアミド、ジニトロソ
ペンタメチレンテトラミンなどの通常のものが使用でき
るが、中でもアゾジカーボンアミドが好ましく、またそ
の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、2
〜7重量部、好ましくは3〜4重量部であり、2重量部
未満では発泡が充分でなく、一方7重量部を超えると発
泡倍率が上がり過ぎて加工作業性が低下するほか、セル
が粗くなり発泡不良となり易いばかりでなく、得られる
ビニルレザーの物理的強度が低下してしまうとともに、
表面肌荒れが生じ実用に供し得ない。なお、この発泡剤
による前記塩化ビニル系樹脂組成物の発泡倍率(発泡前
のシート厚と発泡後のシート厚との厚み変化率)は、好
ましくは150〜700%、さらに好ましくは200〜
600%である。
【0018】なお、本発明の発泡層30を構成する前記
組成物中には、その他の添加物として、例えば安定剤、
セル調整剤、着色剤、防黴剤、滑剤、前記微小中空球体
以外の充填剤などを添加することができる。
【0019】このうち、安定剤としては、例えばジブチ
ルスズラウレートなどのスズ系安定剤、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウムなどの金属石鹸などを挙げ
ることができる。この安定剤としては、発泡剤の発泡を
抑制することが可能なものを併用するこも可能である。
このような発泡抑制効果のある安定剤としては、例えば
発泡剤としてアゾジカーボンアミドを使用する場合はス
ズ系、バリウム系、カルシウム系、バリウム−亜鉛系で
亜鉛含有量の低いもの、カルシウム−亜鉛系で亜鉛含有
量の低いものなどが使用される。このような安定剤の添
加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、好ま
しくは0.5〜10重量部、特に好ましくは1〜5重量
部であり、0.5重量部未満では塩化ビニル系樹脂の熱
安定性が悪くなり、一方10重量部を超えるとブルーム
やブリードなどの品質上の問題を起こし易くなるばかり
でなく、価格が高くなり好ましくない。
【0020】また、セル調整剤は、塩化ビニル系樹脂の
組成物の前記発泡剤による発泡を均一にさせて発泡層3
0表面の肌荒れを防止するもので、このセル調整剤とし
ては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂などが使
用できる。このセル調整剤の添加量は、塩化ビニル系樹
脂100重量部に対して、0.1〜10重量部、好まし
くは0.5〜8重量部であり、0.1重量部未満では発
泡を均一にさせて発泡層30表面の肌荒れを防止する効
果が少なく、一方10重量部を超えるとコストアップや
生産性の劣ることがある。
【0021】さらに、着色剤としては、例えばフタロシ
アニングリーン、クロムイエロー、酸化チタン、カラー
カーボンブラックなど、通常、使用されている顔料、染
料であれば、いずれのものでも使用でき、この着色剤の
添加量は、必要に応じて適宜調整できる。
【0022】さらに、防黴剤としては、塩化ビニル樹脂
を変色させたり、発泡促進剤に対する発泡促進効果を阻
害したりすることのない10,10′−オキシビスフェ
ノキシアルシン、N−(フルオロジクロロメチルチオ)
−フタルイミド、N−トリクロロメチルメルカプト−4
−シクロヘキサン−1・2−ジカルボキシイミド、2,
4,5,6−テトラクロロイソフタニトリルなどの有機
系防黴剤を塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、0.
1〜5重量部、効果持続性が要求される場合には、メタ
ホウ酸バリウムなどの無機系防黴剤を1〜30重量部併
用するのが好ましい。なお、この防黴剤は、単独でも2
種以上を混合しても使用できる。
【0023】さらに、滑剤としては、例えば高級脂肪酸
エステル、低分子量ポリエチレンなどの、通常、塩化ビ
ニル系樹脂に使用される滑剤が使用される。
【0024】さらに、その他の充填剤としては、加工温
度により溶融、分解などの物理的、化学的な変化をしな
いものであればどのような充填剤でもよいが、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、クレー、タルク、シリカ、
ケイ藻土、ケイ砂、軽石粉、雲母粉、アスベスト、水酸
化アルミニウム、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウ
ム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、前記微小中空球体
以外のガラス球などの無機充填剤、粉末繊維系(セルロ
ースパウダー)、ポリビニルアルコール繊維、コルク粉
末、木粉、熱硬化性樹脂粉末などの有機質充填剤などが
使用できる。
【0025】なお、本発明のビニルレザーの前記発泡層
30上には、表皮層50および/または表面処理層60
を積層してもよい。表皮層50は、発泡層30を形成す
るPVC組成物から発泡剤を除いた非発泡性PVC組成
物により形成することができる。表皮層50および表面
処理層60の両者を積層する場合には、発泡層30上に
表皮層50を、表皮層50の上に表面処理層60を形成
する。また、表面処理層60にウレタン系樹脂を使用す
ると、ビニルレザーにシボ消え、シボ流れ、艶変化など
の現象が生起しないばかりか、高級感も出るものとな
る。なお、この表面処理層60に使用されるウレタン系
樹脂は、前記した発泡層30で使用されると同様の、例
えば着色剤、安定剤、充填剤などの添加物を含有するウ
レタン系樹脂であってもよい。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げてさらに具体的
に説明する。 実施例1 本実施例のビニルレザー10は、図1に示すように、基
布20上に、塩化ビニル系樹脂100重量部(平均重合
度1,100のPVC30重量部と平均重合度800の
PVC70重量部を混合したもの)に対して、可塑剤
(ジオクチルフタレート)70重量部、ガラス微小中空
球体40(CEL−STAR、Z−45)30重量部、
発泡剤(アゾジカーボンアミド)3重量部、アクリル樹
脂6重量部、安定剤(Va−Zn系複合安定剤)3重量
部、顔料5重量部を混合し混練りしたPVCコンパウン
ドを、加熱したカレンダーロールにより圧延して厚さ
0.2〜0.3mmに分出ししたものをトッピングし、
次いで加熱発泡させて発泡層30としたものである。
【0027】このビニルレザー10においては、PVC
コンパウンド(混練り時)の比重は0.90〜0.97
となっており、従来のものに比べその4分の3程度の軽
さである。なお、要すれば発泡層30上に非発泡PVC
層(表皮層50)や例えばアクリル樹脂製の表面処理層
50を積層してもよい。このビニルレザー10は、従来
のビニルレザーに較べて重さがほぼ20〜30%軽量化
されるうえ、圧縮回復性に優れ、しかも耐久性にも優れ
るものであった。
【0028】比較例1 ペースト用塩化ビニル樹脂100重量部、ジオクチルフ
タレート70重量部、Ba−Za系安定剤2重量部、黒
色顔料5重量部、ガラス微小中空球体30重量部、アゾ
ジカーボンアミド3重量部を混合し、この組成物をディ
スパーにより攪拌して均一なペースト状の組成物を製造
した。この組成物を離型紙(シリコンペーパー)の表面
に乾燥厚み0.2〜0.3mmの厚みに塗布し、これを
加熱ゲル化させ、次いでこの表面に接着剤を塗布し、基
布を貼り合わせたのち、加熱炉で加熱発泡させ、離型紙
を剥離してビニルレザーを得た。このビニルレザーは、
ガラス微小中空球体を使用していない従来のビニルレザ
ーに比較して20〜30%軽量化されていたが、ガラス
微小中空球体は、塩化ビニル樹脂発泡層の基布側に偏在
しており、表面強度が劣るばかりでなく、表面を指で強
く押したときに著しく凹み、その凹みが元に戻るのに長
時間を有するものであった。
【0029】比較例2 ペースト用塩化ビニル樹脂100重量部、ジオクチルフ
タレート70重量部、Ba−Za系安定剤2重量部、黒
色顔料5重量部、ガラス微小中空球体30重量部、アゾ
ジカーボンアミド3重量部を混合し、この組成物をディ
スパーにより攪拌して均一なペースト状の組成物を製造
した。この組成物を、目止め処理を施した基布の表面に
乾燥厚み0.2〜0.3mmの厚みに塗布し、これを加
熱ゲル化させ、次いで加熱炉で加熱発泡させてビニルレ
ザーを得た。このビニルレザーは、ガラス微小中空球体
を使用していない従来のビニルレザーに比較して20〜
30%軽量化されていたが、ガラス微小中空球体は、塩
化ビニル樹脂発泡層の表面側に偏在しており、表面強度
は優れるものの、表面平滑性に劣るばかりでなく、表面
を指で強く押したときに著しく凹み、その凹みが元に戻
るのに長時間を有するものであった。この表面に、エン
ボス機でエンボス模様を施すと、ガラス微小中空球体の
殆どが破壊され、得られたエポキシ模様ビニルレザーは
ガラス微小中空球体を使用しない従来のビニルレザーに
比較して殆ど軽量化されておらず、むしろ若干重くなっ
ていた。
【0030】実施例および比較例から明らかなように、
物理的強度、圧縮回復性に優れ、しかも軽量化されたビ
ニルレザーが得られるのは、本発明の実施例のみであ
り、比較例1および比較例2のいずれも上記の全てを改
善したビニルレザーは得られないものである。
【0031】
【発明の効果】本発明のビニルレザーは、塩化ビニル系
樹脂組成物中に、充填剤として軽量かつ強度の高い微小
中空球体を配合した発泡層を採用し、かつ該微小中空球
体が発泡層内に均一に分散された状態となっているの
で、柔軟性や強度に優れ、また耐摩耗性に富むばかり
か、圧縮回復性にも優れ、特に軽量なゴルフバッグを作
成することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例のビニルレザーの拡大断面
図である。
【図2】従来のゴルフバッグに使用されるビニルレザー
の拡大断面図である。
【符号の説明】
10 ビニルレザー 20 基布 30 発泡層 40 微小中空球体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06N 3/06 B32B 27/12 B32B 27/20 B32B 27/30 101

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基布上に、塩化ビニル系樹脂100重量
    部に対し、微小中空球体10〜50重量部および発泡剤
    2〜7重量部を含む塩化ビニル系樹脂組成物がカレンダ
    ー法によって圧延されて積層され、加熱により発泡剤を
    発泡させることにより、この微小中空球体が均一に分散
    された軟質発泡層を積層させてなるビニルレザー。
  2. 【請求項2】 微小中空球体がガラス微小中空球体であ
    る請求項1記載のビニルレザー。
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