JP3177989B2 - 接続保留制御方式 - Google Patents

接続保留制御方式

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JP3177989B2 JP680191A JP680191A JP3177989B2 JP 3177989 B2 JP3177989 B2 JP 3177989B2 JP 680191 A JP680191 A JP 680191A JP 680191 A JP680191 A JP 680191A JP 3177989 B2 JP3177989 B2 JP 3177989B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はターミナル・アダプタを
介して通信網に接続された端末間のデータ通信における
チャネルの接続保留制御方式に関する。
【0002】端末は公衆通信網等の網に直接接続できる
インタフェースをもつものもあるが、直接接続できない
場合に、ターミナル・アダプタと呼ばれる装置を介して
通信網に接続し、プロトコルを変換して通信することが
多い。
【0003】例えば、データを並列で片方向に高速で送
信する場合のインタフェースであるHIPPI(High P
erformance Parallel Interface)をインタフェースに持
つ端末を通信網、例えばATM(Asynchronous Transfe
r Mode, 非同期転送モード)方式でデータを伝送するB
−ISDN(広帯域サービス総合ディジタル通信網)
(以下、ATM網と記す)に接続してデータ通信を行う
場合には、端末と通信網との間にターミナル・アダプタ
(以下、TAと略記する)を介在させ、送信側端末のH
IPPIのプロトコルを送信側TAでATM方式のプロ
トコルに変換して網内を交換/伝送し、受信側TAで再
びHIPPIのプロトコルに変換して受信側端末に転送
する必要がある。この場合、HIPPIは前記のように
単一方向に高速で送信する端末用のインタフェースであ
るが、制御情報のみは受信側より送信側にも送られるた
め、この情報については逆方向で同様な変換を行う。
【0004】図12は上記の網構成を説明する図であり、
3つの端末(TE#1〜TE#3)62-1〜62-3がそれぞ
れTA61-1〜61-3を介してATM網に接続されている状
態を示している。3つの端末62-1〜62-3はいずれもHI
PPIインタフェースの端末であり、端末62-1〜62-3と
TA61-1〜61-3間はHIPPIインタフェースとなって
いる。
【0005】端末62-1〜62-3間で通信を行う場合は、前
記のようにTAにおいてHIPPIのプロトコルとAT
M方式のプロトコルを変換して網を介して通信を行う。
上記のような構成においてデータを送信できる状態にす
る(コネクション設定と称する)ため、送信側のTAは
送信側の端末から通信網を経て受信側の端末に至る通信
路(以下、チャネルと記す)を設定するが、1つの端
末、例えば図12の端末62-1が2つの端末62-2及び62-3に
対して交互にデータを送るような場合には、送信側端末
62-1より送信先を切り換える要求が発生するたびにTA
61-1は前のチャネルを解放し、次の送信先に対するチャ
ネルを設定しなければならない。
【0006】しかし、コネクション設定にはある程度の
時間を要するため、特に頻繁に送信先を切り換えるよう
なデータ通信においては、コネクション設定に要する時
間が大きくなり、非効率なデータ通信となる。このた
め、データ通信の効率を高めることが可能なコネクショ
ン設定方法が必要となっている。
【0007】
【従来の技術】図13はHIPPIインタフェースをもつ
端末とATM網間に使用される従来技術のターミナル・
アダプタの構成図、図14は従来技術のシーケンス図であ
る。
【0008】先ず、HIPPIインタフェースにおける
コネクション設定方法について説明する。送信側端末
(図示省略)はデータを送信するためにTAに対して接
続要求を行うが、接続要求は図12のREQUESTをオ
ンにすることにより行うが、同時にDATA線に宛先情
報などを含むデータ(以下、接続情報と記す)を例えば
32ビット並列でTAに送る。なお、この接続情報が送
られるデータ部分はIフィールドと呼ばれ、データの本
体はこのIフィールドに続けて送信される。
【0009】TAでは送信インタフェース部42を介して
HIPPIコネクション管理部(以下、管理部と略記)
がこれらの情報を受信して制御し、REQUEST(以
下、REQと略記)をオンとして出力し、送信バッファ
73に入力された接続情報とともにATMセル発生部44に
送る。ATM方式では周知のように53バイトのセルを
単位として制御情報やデータが転送されるが、前記RE
Qのオン情報とIフィールドのデータ(接続情報)は該
ATMセル発生部74で1つのセルにまとめられ、物理レ
イヤ送信処理部78を介してATM網に送出され、網を介
して相手TA及び端末に送信される(図13では網及び相
手TA, 端末は図示省略) 。なお、送信バッファ73及び
受信バッファ77は通常FIFO(First In FirstOut)
で記憶及び出力される。
【0010】相手端末はこれらを受信すると、CONN
ECT(以下、CONと略記)情報をオンとして送信側
に返送する。CONはセルとして図13の物理レイヤ受信
処理部48を経てATMセル受信処理部45に受信され、セ
ルからHIPPIインタフェースの形式に変換されて管
理部71に送られる。管理部41は送信インタフェース部72
を介して端末に対するCONをオンとする。このCON
のオンはコネクション設定完了信号を意味する。
【0011】なお、図13のTAが受信側に使用される場
合は、受信した接続情報、データ等はATMセル受信処
理部75より受信バッファ47及び受信インタフェース部76
を介して端末に送出される。
【0012】データの送信を終了した場合、送信側の端
末は前記REQをオフにするが、このREQのオフを接
続解放要求と記す。REQのオフは前記と同様にして相
手端末に送信され、相手端末はこれを受信するとCON
をオフとする。このCONのオフは前記と同様にして端
末に送られるが、これを接続解放確認信号と記す。
【0013】次に図14によりシーケンスを説明するが、
同図は図12の網構成を前提とし、端末TE#1よりTE
#2及びTE#3にデータを送信する場合のシーケンス
を記している。図中、REQ及びCONのオン/オフは
それぞれREQ−1/REQ−0及びCON−1/CO
N−0として記す。また、「REQ−1+I」はREQ
−1とともに接続情報が前記Iフィールドによって送ら
れることを示す。なお、a〜q(l及びoを除く)はシ
ーケンスの各部分を示す記号である。
【0014】先ず、TE#1よりTE#2にデータを送
信するものとすると、TE#1はaにおいて接続要求を
REQ−1により行うとともに、宛先がTE#2である
ことをIフィールドによってTA#1に知らせる。この
REQ−1+IはTA#1においてセル化され、網を介
してTA#2に受信され、該TA#2よりTE#2に送
られる。TE#2はREQ−1を受信したことを確認す
るCON−1をbのように逆のルートでTE#1に返送
する。これによってTE#1とTE#2間にチャネルが
設定されたこととなり、TE#1よりTE#2に対する
データが送信可能となる(c)。
【0015】データの送信を終了すると、TE#1は接
続解放要求をREQ−0により行い、前記同様受信側よ
りCON−0が返送され(d,e)、TE#1とTE#
2間のチャネルは切断される。
【0016】次いで、TE#1がTE#3に対してデー
タを送信する場合、前記同様のシーケンスf〜jが行わ
れる。更にTE#1がTE#3へのデータ送信後、TE
#2に再度データを送信するとすれば、k〜qのシーケ
ンスが行われる。
【0017】以上のように、データを送信するたびに、
データを送信する時間αに対してチャネルの設定及び解
放のための時間τが必要となるため、上記のように複数
の端末に対するデータの送信を交互に行うような場合に
はチャネルの設定及び解放に要する時間がデータ送信時
間に比して相対的に大きくなり、データの送信が効率的
でなくなる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、データ
を送信するたびにチャネルの設定及び解除に時間を要す
るため、複数の端末に対してデータを交互に送信するよ
うな場合にチャネルの設定及び解放に要する時間が大き
くなり、データの送信が効率的でなくなるという欠点が
あった。
【0019】本発明は、送信側端末が短時間間隔で同一
相手端末に接続する際のチャネル設定時間の短縮を可能
とすることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】図1乃至図7は本発明の
原理説明図である。図中、21〜27はターミナル・アダプ
タ、31〜37は端末である。また、1〜14は本発明を構成
する各手段であり、ターミナル・アダプタを介して通信
網に接続された端末間においてデータを送受信するデー
タ通信方式に適用されるものであるが、各手段1〜14の
中には前記各ターミナル・アダプタ21〜27または端末31
〜37の複数種類に重複して使用されるものがあるため、
以下においてはターミナル・アダプタの記号を20、端末
の記号を30で代表させて記載する。
【0021】1は送信側のターミナル・アダプタ20内に
おいて、該ターミナル・アダプタ20が通信網を介して相
手端末に対するチャネルを設定したのち、送信側の端末
30より接続解放要求信号を受信したときに前記チャネル
を保留した状態のまま該端末30にチャネル解放を通知す
るための接続解放確認信号を送出し、かつ予め設定した
一定時間を経過した後に前記チャネルの保留解除処理を
行う保留手段である。
【0022】2は送信側のターミナル・アダプタ20内におい
て、前記一定時間の経過前に前記端末30より同一相手端
末に対する接続要求が行われた場合に、保留中の前記チ
ャネルにより即座に通信を可能ならしめる再接続手段で
ある。
【0023】3は送信側のターミナル・アダプタ20内に
おいて、前記保留手段1により第1の相手端末に対する
チャネルを保留した状態において送信側の端末30より第
2の相手端末に対する接続要求を受信したときに前記第
1の相手端末に対するチャネルを保留したまま第2の相
手端末へのチャネル設定を行う接続切換手段である。
【0024】4は受信側のターミナル・アダプタ20内におい
て、該ターミナル・アダプタ20が第1の送信端末側より
保留された状態にあるときに、通信網を介して第2の送
信端末よりデータを受信した場合に、前記第1及び第2
の送信端末よりの受信データを一時記憶し、受信データ
を送信端末別に受信側の端末30に送出することが可能な
複数データ記憶手段である。
【0025】5は、送信側の端末30内に設けられ、該端
末30において相手端末に対するチャネルを保留する必要
がない場合、データ送信終了による接続解放要求信号を
前記ターミナル・アダプタ20に送出したのちに制御信号
の一部を用いて該ターミナル・アダプタ20に対してチャ
ネルの保留の解除を要求する保留解除要求信号を送出す
る保留解除要求信号送出手段である。
【0026】6は送信側のターミナル・アダプタ20内に
設けられ、送信側の端末30より前記保留解除要求信号を
受信したときに前記通信網を介して前記相手端末に対し
て接続解放処理を行う保留解除手段である。
【0027】7は送信側の端末30内に設けられ、該端末
30において相手端末に対する接続要求を行う時点でデー
タ送信終了後に相手端末に対するチャネルを保留する必
要がないことが予め判明している場合に、相手端末に対
する接続要求信号とともに送出する接続情報にデータ送
信終了後の保留が不要であることを通知する保留不要情
報を含めてターミナル・アダプタ20に送出する保留不要
情報送出手段である。
【0028】8は送信側のターミナル・アダプタ20内に設け
られ、前記保留不要情報を受信した場合、データ送信終
了により前記端末30より接続解放要求信号を受信したと
きに前記接続要求信号により設定したチャネルを保留す
ることなく直ちに接続解放処理を行う非保留接続処理手
段である。
【0029】9は送信側の端末30内に設けられ、相手端
末へのデータ送信終了後に接続要求信号とともに送出す
る接続情報に、宛先として前記ターミナル・アダプタ20
を指定する情報及び直前に終了したデータ送信相手端末
に対するチャネルの保留解除を要求する情報からなる保
留解除要求情報を含めて送出する保留解除要求情報送出
手段である。
【0030】10は送信側のターミナル・アダプタ20内に
設けられ、送信側の端末30より接続要求信号とともに前
記保留解除要求情報を受信したとき、直前にデータ送信
を終了した相手端末に対するチャネルの保留を解除する
処理を行う保留解除要求情報処理手段である。
【0031】11及び12は送信側の端末30内に設けられ、
11は接続要求信号とともに送出する接続情報内に宛先と
して接続されているターミナル・アダプタ20を指定する
ターミナル・アダプタ指定情報を送出するターミナル・
アダプタ指定手段、12は制御要求対象となる相手端末の
識別情報と接続、接続解放、保留及び保留解除等の制御
要求内容を含む接続保留制御要求情報をデータとして送
出する接続保留制御要求送出手段である。
【0032】13及び14は送信側のターミナル・アダプタ
20内に設けられ、13は送信側の端末20よりターミナル・
アダプタ指定情報を受信したときに引続き受信するデー
タを通信網に送出せしめずに自ターミナル・アダプタ20
内で処理するように制御するターミナル・アダプタ通信
識別手段、14は前記端末30より前記ターミナル・アダプ
タ指定情報を受信したのちにデータを受信した場合に、
該データに含まれる前記接続保留制御要求情報に従って
指定された相手端末に対する接続、接続解放、保留及び
保留解除等の処理を実行する端末要求処理手段である。
【0033】
【作用】図1においては、端末31より接続解放要求信号
を受信したとき、ターミナル・アダプタ21は保留手段1
により直ちにチャネルを解放せず、一定時間保留したの
ちにチャネルの解放を行う。また、一定時間の経過前に
前記端末31より同一相手端末に対する接続要求が行われ
た場合には、再接続手段2により保留中の前記チャネル
により即座に通信を可能ならしめるため、送信側の端末
が短時間の間隔を置いて同一相手端末に接続を行う場合
にチャネル設定時間の短縮を可能となる。
【0034】図2においては、前記保留手段1により第
1の相手端末に対するチャネルを保留した状態において
ターミナル・アダプタ22が端末32より第2の相手端末に
対する接続要求を受信したときに接続切換手段3が前記
第1の相手端末に対するチャネルを保留したまま第2の
相手端末へのチャネル設定を行うため、前に送信した相
手端末に対するチャネルが保留された状態においても他
の相手端末に対してデータを送信することが可能である
ため、保留による不備を端末に与えることがなく、かつ
相手端末を交互に切換える場合にチャネル設定時間が短
縮できる。
【0035】図3においては、受信側のターミナル・ア
ダプタ23がが第1の送信端末側より保留された状態にあ
るときに、通信網を介して第2の送信端末よりデータを
受信した場合に、複数データ記憶手段4が前記第1及び
第2の送信端末よりの受信データを一時記憶し、受信デ
ータを送信端末別に端末33に送出することが可能である
ため、保留された状態となっていても他の端末よりの受
信は妨げられない。
【0036】図4においては、送信側の端末34において
相手端末に対するチャネルを保留する必要がない場合、
データ送信終了による接続解放要求信号をターミナル・
アダプタ24に送出したのちに保留解除要求信号送出手段
5より制御信号の一部を用いてチャネルの保留の解除を
要求する保留解除要求信号を送出し、これを受信したタ
ーミナル・アダプタ24では保留解除手段6が相手端末に
対する接続解放処理を行って保留を解除するので無効な
保留を防止することができる。
【0037】図5においては、送信側の端末35において
相手端末に対する接続要求を行う時点でデータ送信終了
後に相手端末に対するチャネルを保留する必要がないこ
とが予め判明している場合、前記相手端末に対する接続
要求信号とともに接続情報にデータ送信終了後の保留が
不要であることを通知する保留不要情報を保留不要情報
送出手段7がターミナル・アダプタ25に送出し、これを
受信したターミナル・アダプタ25では、前記保留不要情
報を受信した通信については、データ送信終了による接
続解放要求信号を受信したときにチャネルを保留するこ
となく直ちに接続解放処理を行うことが可能であるた
め、不要な保留を行うことが防止できる。
【0038】図6においては、送信側の端末36内の保留解除
要求情報送出手段9より、相手端末へのデータ送信終了
後に接続要求信号とともに送出する接続情報に、宛先と
して前記ターミナル・アダプタ26を指定する情報及び直
前に終了したデータ送信相手端末に対するチャネルの保
留解除を要求する情報からなる保留解除要求情報を含め
て送出することができ、ターミナル・アダプタ26は前記
端末36より接続要求信号とともに前記保留解除要求情報
を受信したとき、保留解除要求情報処理手段10が直前に
データ送信を終了した相手端末に対するチャネルの保留
を解除する処理を行うため、図4と同様、無効な保留を
防止することができる。
【0039】図7においては、送信側の端末37内のター
ミナル・アダプタ指定手段11によりデータの送出先とし
て接続されているターミナル・アダプタ26を指定し、接
続保留制御要求送出手段12がデータとして制御要求対象
となる相手端末の識別情報と接続、接続解放、保留及び
保留解除等の制御要求内容を含む接続保留制御要求情報
をターミナル・アダプタ26に送出すると、ターミナル・
アダプタ27では、ターミナル・アダプタ通信識別手段13
が前記ターミナル・アダプタ指定情報を受信して引続き
受信するデータを通信網に送出せしめずに自ターミナル
・アダプタ27内で処理するように制御し、かつ端末要求
処理手段14が前記ターミナル・アダプタ指定情報に続い
て受信する前記接続保留制御要求情報に従って指定され
た相手端末に対する接続、接続解放、保留及び保留解除
等の処理を実行するため、端末とターミナル・アダプタ
間におけるデータ通信をおこなうことができ、これによ
って任意の相手端末に対する接続保留制御を随意に実行
することが可能となる。
【0040】
【実施例】図8は本発明の一実施例のターミナル・アダ
プタの構成図、図9は本発明の一実施例の端末の構成
図、図10は本発明の一実施例の基本シーケンス図、図11
は本発明の一実施例の保留解除シーケンス図である。
【0041】図8及び図9は図1乃至図7に示した本発
明の各原理をすべて備えたターミナル・アダプタ及び端
末の接続保留制御関連部分の構成を示しており、図中、
図1乃至図7と同一機能部分には同一記号を用いる。
【0042】図8中、4a,4b は複数データ記憶部4内
の2つの受信バッファ、4c は該2つのバッファの一方
を選択して記憶されたデータその他を端末に送出する
2:1セレクタ、41はターミナル・アダプタの接続制御
を管理するHIPPIコネクション管理部(以下、管理
部と略記)、41a は管理部41において接続制御を行う接
続制御部であり、本発明を実現する各処理部と結合して
接続保留制御をを行う。また、42は送信インタフェース
部、43は送信バッファ、44はATMセル発生部、45はA
TMセル受信処理部、46は受信インタフェース部であ
る。
【0043】また、図9中、51は端末内の接続制御を行
う接続制御部、52はデータ送信部で例えば32ビット並
列でデータを送出する部分、53はIフィールド・データ
送出部で例えば32ビットで構成されるIフィールド・デ
ータ、即ち、接続情報をデータ送信部52を介して送出す
る部分、54は端末状態表示信号送出部で、HIPPIの
インタフェースに端末が電源オン状態で接続されている
ことを Interconnect信号として送出する部分、55はイ
ンタフェース部である。
【0044】以下、図8と図9を合わせて説明するが、
通常の接続及び接続解放の動作は図13及び図14により説
明した従来技術における場合と同じであるため説明を省
略する。なお、本実施例では、データの送信を終わり、
端末よりREQオフにより接続解放要求を行った場合、
一定の時間、網に対してチャネル解放を行わないことを
基本動作としていることとして説明する。
【0045】ターミナル・アダプタ(以下、TA)がチ
ャネルを設定し、データの送信が終了した後、図8のT
Aが端末の接続制御部51よりREQオフにより接続解放
要求を受信すると、保留処理部1は接続制御部41a を介
してこれを受信し、該接続制御部41a を介して端末に対
してあたかも相手端末より受信したようにCONオフに
より接続解放確認信号を送る(以下、接続制御部41a の
介在については特に必要とする場合を除き、省略す
る)。このとき、保留処理部1はタイミングの計数を開
始し、タイムアウトまで端末より同一相手端末に対する
接続要求がなければ接続解放処理を開始し、ATMセル
発生部44にREQオフを送って先に設定されたチャネル
を解放する。
【0046】タイムアウト前に端末より同一相手端末に
対する接続要求がREQオンにより行われると、TAの
再接続処理部2は端末に対して直ちにCONオンを返送
する。このため、端末は極めて短い時間でデータの送信
を開始することができる。なお、タイムアウト前である
か否かは保留処理部1及び再接続処理部2ともに接続制
御部41a を介在して動作するために確認が可能である。
【0047】最初の相手端末を保留中に他の端末に対す
る要求が行われる場合は、REQオンとともに端末のI
フィールド・データ送出部53より宛先データを含む接続
情報が送られ、TA内がこれを識別すると接続切換処理
部3が接続制御部41a に接続処理を要求し、接続制御部
41a よりATMセル発生部44を介して新しい相手端末に
REQオンを送出する。即ち、保留中の他の端末への接
続には問題がない。
【0048】一方、受信側では送信がデータの送信を終
了したにも関わらず保留された形になっているが、この
状態で他の端末よりデータが送信された場合、ATMセ
ル受信処理部45を介して受信したデータは複数データ記
憶部4の2つの受信バッファ4a または4b のいずれか
に送信端末別に記憶される。受信データがIフィールド
・データである場合はREQオン/オフなどの形で端末
に送出され、データ本体であれば例えば32ビット並列
のデータ(DATA)線に送出されるが、この場合2:
1セレクタ(SEL)が端末に送出するデータが記憶さ
れている受信バッファを選択する。これにより受信側の
TAには、保留されていることによる不備は生じない。
【0049】次に送信側の端末において相手端末に対す
るチャネルを保留する必要がない場合の保留解除につい
て説明する。これには数種類の方法があるが、先ずデー
タの送信終了後に制御信号を使用して保留解除を要求す
る例を説明する。
【0050】端末ではデータ送信終了により接続解放要
求信号をREQオフとしてTAに送出したのちに保留解
除要求信号送出部5より制御信号の一部を用いてチャネ
ルの保留の解除を要求する保留解除要求信号を送出す
る。具体的な方法としては、接続制御部51を介してRE
QオンとREQオフを続けて送出するか、端末状態表示
信号送出部54を介して Interconnect 信号を短時間オフ
とする。TAでは予めこの何れを使用するか定めてお
き、上記の信号が受信されたときは保留解除処理部6が
これを判断し、網に対してREQオフを行う。これによ
って保留処理部1によるタイムアウトを待たずにチャネ
ルは解放される。
【0051】同じく保留を解除する方法として制御信号
でなく接続情報を使用する方法を説明する。この場合は
予め、接続情報に保留解除要求情報のビット位置を指定
しておき、端末においてデータ送信終了により接続解放
要求信号をREQオフとしてTAに送出したのちに、改
めてREQオンとIフィールド・データの送出を行う。
このとき、端末では保留解除要求情報送出部9よりIフ
ィールド・データ送出部53を介してIフィールド・デー
タ内にTAを指定する情報と直前に終了したデータ送信
相手端末に対するチャネルに対する保留解除要求情報を
含める。これを受信したTAでは保留解除要求情報処理
部10が接続制御部41a を介して相手端末に対する接続解
放処理、即ち、REQオフの送出を行って保留を解除す
る。これにより無効な保留を防止することができる。
【0052】次に、送信側の端末が相手端末に対して接
続要求を行う時点でデータ送信終了後に相手端末に対す
るチャネルを保留する必要がないことが予め判明してい
る場合の動作を説明する。この場合、端末は最初の接続
要求の際に、REQオンとともに保留不要情報送出部7
よりIフィールド・データ送出部53を介して接続情報に
データ送信終了後の保留が不要であることを表示する保
留不要情報を含めてTAに送出する。これを受信したT
Aでは、非保留接続処理部8が保留が不要であることを
記憶し、データ送信終了により端末よりREQオフ信号
を受信したときにチャネルを保留することなく直ちに接
続解放処理を行う。このため、予め保留が不要であるこ
とが判明している通信について全く保留を行わないこと
が可能となる。
【0053】更に、以上のような接続要求、接続解放要
求、保留要求、保留解除要求などを任意の相手端末に対
して随時行う動作について説明する。この場合は、これ
らの要求を行う際に送信側の端末はTA指定部11により
接続情報内の宛先に接続されているTAを指定し、接続
保留制御要求送出部12を介して制御要求対象となる相手
端末の識別情報と接続、接続解放、保留及び保留解除等
の制御要求内容を含む接続保留制御要求情報をデータと
してTAに送出する。これは、通常の相手端末に対する
データ送信と全く同じ手続きで、相手が端末の代わりに
自端末に接続されているTAとなっただけの形であり、
要求時にREQオンとともにIフィールド・データ、次
いで前記接続保留制御要求情報を含むデータを送出す
る。
【0054】TAではTA通信識別部13がこの接続要求
が自TAに対するものであることを識別し、次いで送信
バッファ43に入力されるデータをATMセル発生部44に
送出せずに端末要求処理部14に送出させる。端末要求処
理部14では入力されたデータを解析して接続制御部41a
に送り、接続制御部41a は必要な処理部とアクセスしな
がら要求に応じた接続、接続解放、保留または保留解除
を指定された端末に対して行う。即ち、この方法では必
要な制御保留制御を任意の時期に、任意の端末に対して
行うことが可能となる。
【0055】図10及び図11は以上の動作を図12の網構成
を前提としてシーケンス図に示したものであるが、上記
の説明と重複する部分は省略して説明する。なお、図中
の記号は従来技術の説明と同じであり、a〜u(l及び
oを除く)はシーケンス図中の記号である。
【0056】先ず図10について説明する。最初にTE#
1がTE#2に対してデータを送信し、接続解放要求を
行うまでは従来技術の図14と同じである(a〜d)。T
A#1ではdにおいてREQ−0を受信すると直ちにC
ON−0をTE#1に返送し、同時にタイマを起動する
(e)。
【0057】次にTE#1はTE#3に対するデータ送
信を行い、終了によりREQ−0をTA#1に送出する
(f〜i)と、TA#1よりTE#1にはCON−0が
返送されるがTE#3に対するチャネルも保留され、タ
イマが起動される。
【0058】TE#2に対するタイミングが設定した時
間Tに達する前にTE#1よりTA#1に対して再びT
E#2に対する接続要求のREQ−1が送られる(k)
と、TA#1は直ちにCON−1を返送する(m)た
め、TE#1は直ちにデータの送信が可能となる
(n)。2回目の通信終了後の処理も前回と同様に行わ
れる(p,q)。
【0059】その後、TE#3に対する接続要求がなく
時間Tが経過してタイムアウトになると、TA#1はT
E#3に対してREQ−0を送る(r)。TE#3より
TA#3を介してCON−0が返送されるとTE#3に
対するチャネルは解放される(s)。TE#2に対する
タイムアウトについても同様の動作が行われる(t,
u)。
【0060】以上のように、同一相手端末に対する接続
要求が短い時間間隔で行われた場合には、再接続の際の
所要時間が図10に示すように本来の時間τに対してβだ
けとなるため、複数の端末に対して交互にデータを送信
するような場合にデータ通信の効率が著しく向上する。
【0061】次に図11により保留解除のシーケンスの実
施例を説明するが、図11は一旦接続解放要求を送ったの
ちに、保留解除要求を行う例を示している。TE#1よ
りTE#2に対するデータ通信の終了までは図10と同じ
である(a〜e)。ここでTE#1が直前に接続解放要
求を行った相手端末、即ち、TE#2に対する保留解除
を要求したものとする(f)。この保留解除要求は前記
した如く、制御信号または接続情報によって行われる。
【0062】TA#1はこれを受信すると、前記TE#
2に対してREQ−0を送り、これを受信したTE#2
よりTA#2を介してCON−0が返送され、TE#2
に対する保留は解除される(f,g)。
【0063】以後、TE#1はTE#3に対するデータ
の送信を行っているがこれについては図10と同じである
(h〜m)。以上、図8乃至図11により本発明の実施例
を説明したが、図8乃至図11はあくまで本発明の一実施
例に過ぎず、端末及びターミナル・アダプタの構成によ
っては各種の変形があり得ることは当然である。
【0064】例えば、図8においては管理部41内に接続
制御部41a と本発明による各処理部等を別個に設けてい
るが、これらの一部または全部を併合して一つの処理部
として構成することが容易であることは明らかである。
更に、実施例においてはHIPPIインタフェースの端
末及びターミナル・アダプタとATM網を前提として説
明したが、端末インタフェース及び網の種類はこれらの
ものに限定されるものではない。
【0065】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、ターミナル・アダプタを介して通信網に接続された
端末間においてデータ通信を行う場合に、一つの送信端
末から複数の端末に対してデータを交互に送信するよう
な場合に設定されたチャネルを一定時間保留しておくこ
とによりチャネルの再設定時間を大幅に短縮でき、かつ
必要な場合には保留を解除することができるため、デー
タの送信効率が大幅に向上する。このため、係るデータ
通信、特に高速データ通信における通信効率の向上に資
するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理説明図(1)
【図2】 本発明の原理説明図(2)
【図3】 本発明の原理説明図(3)
【図4】 本発明の原理説明図(4)
【図5】 本発明の原理説明図(5)
【図6】 本発明の原理説明図(6)
【図7】 本発明の原理説明図(7)
【図8】 本発明の実施例ターミナル・アダプタ構成図
【図9】 本発明の実施例端末構成図
【図10】 本発明の実施例基本シーケンス図
【図11】 本発明の実施例保留解除シーケンス図
【図12】 網構成説明図
【図13】 従来技術のターミナル・アダプタ構成図
【図14】 従来技術のシーケンス図
【符号の説明】
1 保留手段 2 再接続手段 3 接続切換手段 4 複数データ記憶手段 5 保留解除要求信号送出手段 6 保留解除手段 7 保留不要情報送出手段 8 非保留接続処理手段 9 保留解除要求情報送出手段 10 保留解除要求情報処理手段 11 ターミナル・アダプタ指定手段 12 接続保留制御要求送出手段 13 ターミナル・アダプタ通信識別手段 14 端末要求処理手段 21、22、23、24、25、26、27 ターミナル・アダプタ 31、32、33、34、35、36、37 端末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−8642(JP,A) 特開 平2−63239(JP,A) 特開 昭63−46046(JP,A) 特開 平2−63239(JP,A) 特開 昭63−300661(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 13/00 H04L 12/00 H04M 11/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端末をターミナル・アダプタを介して通
    信網に接続し、該通信網を通して相手端末にデータを送
    信するデータ通信方式において、 前記ターミナル・アダプタは、 前記通信網を介して前記相手端末に対するチャネルを設
    定したのち、前記端末より接続解放要求信号を受信した
    ときに前記チャネルを保留した状態のまま該端末にチャ
    ネル解放を通知するための接続解放確認信号を送出し、
    かつ予め設定した一定時間を経過した後に前記チャネル
    の保留解除処理を行う保留手段と、 保留解除要求信号を受信したときに前記通信網を介して
    前記相手端末に対して接続解放処理を行う保留解除手段
    とを有し、 前記端末は、 相手端末に対するチャネルを保留する必要がない場合、
    データ送信終了による接続解放要求信号を前記ターミナ
    ル・アダプタに送出したのちに制御信号の一部を用いて
    該ターミナル・アダプタに対してチャネルの保留の解除
    を要求する前記保留解除要求信号を送出する保留解除要
    求信号送出手段を有する、 ことを特徴とする接続保留制御方式
  2. 【請求項2】 端末をターミナル・アダプタを介して通
    信網に接続し、該通信網を通して相手端末にデータを送
    信するデータ通信方式において、 前記ターミナル・アダプタは、 前記通信網を介して前記相手端末に対するチャネルを設
    定したのち、前記端末より接続解放要求信号を受信した
    ときに前記チャネルを保留した状態のまま該端末にチャ
    ネル解放を通知するための接続解放確認信号を送出し、
    かつ予め設定した一定時間を経過した後に前記チャネル
    の保留解除処理を行う保留手段と、 保留不要情報を受信した場合、データ送信終了により前
    記端末より接続解放要求信号を受信したときに前記接続
    要求信号により設定したチャネルを保留することなく直
    ちに接続解放処理を行う非保留接続処理手段とを有し、 前記端末は、相手端末に対する接続要求を行う時点でデ
    ータ送信終了後に相手端末に対するチャネルを保留する
    必要がないことが予め判明している場合、前記相手端末
    に対する接続要求信号とともに送出する接続情報にデー
    タ送信終了後の 保留が不要であることを通知する前記保
    留不要情報を含めてターミナル・アダプタに送出する保
    留不要情報送出手段を有する、 ことを特徴とする接続保留制御方式。
  3. 【請求項3】 端末をターミナル・アダプタを介して通
    信網に接続し、該通信網を通して相手端末にデータを送
    信するデータ通信方式において、 前記ターミナル・アダプタは、 前記通信網を介して前記相手端末に対するチャネルを設
    定したのち、前記端末より接続解放要求信号を受信した
    ときに前記チャネルを保留した状態のまま該端末にチャ
    ネル解放を通知するための接続解放確認信号を送出し、
    かつ予め設定した一定時間を経過した後に前記チャネル
    の保留解除処理を行う保留手段と、 前記端末より接続要求信号とともに保留解除要求情報を
    受信したとき、直前にデータ送信を終了した相手端末に
    対するチャネルの保留を解除する処理を行う保留解除要
    求情報処理手段とを有し、 前記端末は、 相手端末へのデータ送信終了後に接続要求信号とともに
    送出する接続情報に、宛先として前記ターミナル・アダ
    プタを指定する情報及び直前に終了したデータ送信相手
    端末に対するチャネルの保留解除を要求する情報からな
    る保留解除要求情報を含めて送出する保留解除要求情報
    送出手段を有する、 ことを特徴とする接続保留制御方式。
  4. 【請求項4】 端末をターミナル・アダプタを介して通
    信網に接続し、該通信網を通して相手端末とデータを送
    受信するデータ通信方式において、 前記端末内は、接続要求信号とともに送出する接続情報
    内に宛先として前記ターミナル・アダプタを指定するタ
    ーミナル・アダプタ指定情報を送出するターミナル・ア
    ダプタ指定手段と、 制御要求対象となる相手端末の識別情報と接続、接続解
    放、保留及び保留解除等の制御要求内容を含む接続保留
    制御要求情報をデータとして送出する接続保留制御要求
    送出手段とを有し、 前記ターミナル・アダプタは、前記端末よりターミナル
    ・アダプタ指定情報を受信したときに引続き受信するデ
    ータを通信網に送出せしめずに自ターミナル・ アダプタ
    内で処理するように制御するターミナル・アダプタ通信
    識別手段と、 前記端末より前記ターミナル・アダプタ指定情報を受信
    したのちにデータを受信した場合に、該データに含まれ
    る前記接続保留制御要求情報に従って指定された相手端
    末に対する接続、接続解放、保留及び保留解除等の処理
    を実行する端末要求処理手段を有する、 ことを特徴とする接続保留制御方式。
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