JP3177315B2 - カップ供給装置のカップターレット - Google Patents

カップ供給装置のカップターレット

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JP3177315B2 JP27078992A JP27078992A JP3177315B2 JP 3177315 B2 JP3177315 B2 JP 3177315B2 JP 27078992 A JP27078992 A JP 27078992A JP 27078992 A JP27078992 A JP 27078992A JP 3177315 B2 JP3177315 B2 JP 3177315B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カップを収納して適宜
カップ送出装置にカップを補給するカップ供給装置のカ
ップターレットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のカップ供給装置のカップターレッ
トとしては、特開昭61ー82296号公報に示される
もののように、カップを上下方向に積層して成るカップ
列で収納するカップコラムをジョイントにより連結して
基板上に2つの方向転換部を有する閉ループ状のカップ
コラム列を形成し、駆動装置によりこのカップコラム列
を移動させ、カップを基板に形成されたカップ取出口か
らカップ送出装置に補給するようにしたものがある。
【0003】ここで、このカップターレットは、図示し
ない制御装置からのカップ補給指令に応じてホイール
を、例えば図3に示すような4つの爪1aを有するスタ
ーホイール1を回転させてカップコラム列をカップター
レットの本体部3の外周部に沿って移動させるようにし
ている。
【0004】なお、同図において、4は2つの方向転換
部の一方である本体部3の一端部に配され、カップコラ
ム列を移動させるスターホイール1を取り付けた駆動
軸、5は移動するカップコラム2に当接しながら回転す
る回転板である従動回転板であり、6は方向転換部の他
方である本体部3の他端部に配され、従動回転板5を回
転自在に保持する従動軸である。
【0005】ところで、スターホイール1が回転する
と、伸び縮みしない固い材料で形成された図示しないジ
ョイントの形状及び構造により、同図に示すようにスタ
ーホイール1の爪1aの向きが本体部3に対して垂直又
は水平になった状態(以下正規状態という)と、図4に
示すようにスターホイール1の爪1aの向きが本体部3
に対して1/8回転した状態(以下傾斜状態という)と
ではカップコラム列により形作られる形状が異なる。
【0006】即ち、図3のようにスターホイール1が正
規状態となるときは、カップ列の方向転換の際、カップ
コラム列は対向する両側辺が垂直な横長の8角形を作
り、また図4のようにスターホイール1が傾斜状態とな
るときは、カップ列の方向転換の際、スターホイール1
に係止されているカップコラム2a及びこのカップコラ
ム2aと対向する位置にあるカップコラム2bが側方に
突出した状態の横長の6角形を作る。
【0007】ここで、この8角形と6角形の横幅を比べ
た場合、6角形の方が8角形のものに比べてやや長くな
る。そして、このようにスターホイール1の回転に応じ
て形状が交互に変化するカップコラム列を従動軸5と駆
動軸4との距離(以下軸間距離という)を交互に変化さ
せる必要がある。すなわち、例えばカップコラム列が図
3のような8角形になっている状態から、図4のように
6角形の形になる場合は、その横方向の長さ(軸間距
離)が長くなって、6角形の形が維持される。したがっ
て、図4の6角形状カップコラム列を不自然なく形作る
には、従動軸5と駆動軸4との距離が、8角形状カップ
コラム列のときより長くなることが必要である。一方、
逆の場合の、図4のような6角形カップコラム列から図
3の8角形カップコラム列になるときは、軸間距離が短
くなることによって、6角形の形が維持されるというこ
とになる。このように、カップコラム列が6角形状と8
角形状に変化するに伴い、その軸間距離も変化するとい
う現象があるため、その軸間距離の調整が必要となるの
である。
【0008】しかし、従動軸5と駆動軸4とは本体部3
に固定されているため軸間距離を変化させることはでき
ないので、従来はこの軸間距離を図3に示す8角形のカ
ップコラム列を張設するための短い軸間距離(以下第1
軸間距離という)、または図4に示す6角形のカップコ
ラム列を張設するための長い軸間距離(以下第2軸間距
離という)の何れかにしていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のカップ供給装置のカップターレットにおいて、軸
間距離を第2軸間距離(6角形カップコラム列の場合)
にした場合には、スターホイールが図3のようなカップ
コラム列が8角形という正規状態に戻ろうとする際、
来ならばこの軸間距離が短くなることでこの正規状態
(8角形)が適切に形作られるのであるが、如何せん、
この軸間距離が第1軸間距離(8角形カップコラム列の
場合)に比べて長すぎるため、カップコラムがスターホ
イールを押圧し、軸間距離を短くするような作用が働
き、これにより駆動軸が撓みながら回転するようにな
る。
【0010】そして、このように駆動軸が撓みながら回
転すると、この駆動軸を軸支している軸受や、駆動軸と
モータとの接続部等で機械的な疲労が生じてしまい駆動
装置が破損してしまうという問題点があった。
【0011】また、軸間距離を第1軸間距離にした場合
には、スターホイールが図4のようなカップコラム列を
6角形という傾斜状態となる際、本来ならばこの軸間距
離が長くなることでこの傾斜状態(6角形)が適切に形
作られるのであるが、如何せん、この軸間距離が第2軸
間距離(6角形カップコラム列の場合)に比べて短いた
め、カップコラム列にたるみが生じ、スターホイールと
カップコラムとが空転しがちとなり、モータ出力にロス
が生じるだけでなく、カップコラムを所定位置に停止さ
せる停止位置制御が難しくなるという問題点が生じる。
【0012】本発明は、駆動装置の破損やモータ出力の
ロスを生じさせることなくカップコラムを移動させるこ
とのできるカップ供給装置のカップターレットを提供す
ることを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、カップを上下
方向に積層して成るカップ列で収納するカップコラムを
ジョイントにより連結して基板上に2つの方向転換部を
有する閉ループ状のカップコラム列を形成し、駆動装置
によりこのカップコラム列を移動させ、カップを基板に
形成されたカップ取出口からカップ送出装置に補給する
カップ供給装置のカップターレットにおいて、前記方向
転換部の一方に配され、カップコラム列を移動させるホ
イールを取り付けた駆動軸と、前記方向転換部の他方に
配され、前記カップコラムに当接しながら回転する回転
板を回転自在に保持する従動軸と、前記従動軸を垂設す
ると共に摺動自在に設けられ、弾性部材により前記駆動
軸と離れる方向に付勢されているスライド板を有し、前
記従動軸側の方向転換部におけるカップコラム列の方向
転換の際、前記カップコラムにより前記回転板を介して
前記従動軸に対し前記弾性部材の付勢力以上の押圧力が
加わった場合には、前記スライド板を前記駆動軸側に摺
動させ、前記カップコラムによる押圧力が解除されると
前記スライド板を元の位置に復帰させる従動軸移動機構
とを備えたものである。
【0014】
【作用】この構成により、従動軸を駆動軸に対向して垂
設すると共に、弾性部材により駆動軸と離れる方向に付
勢されているスライド板を、カップコラム列の方向転換
の際、従動軸に回転自在に保持されている回転板がカッ
プコラムにより押圧されると、駆動軸側に摺動させるこ
とができる。これにより、従動軸と駆動軸との距離を狭
めることができる。
【0015】また、カップコラムによる回転板に対する
押圧が解除されると、スライド板を元の位置に復帰させ
ることができる。これにより、従動軸と駆動軸との距離
を元に戻すことができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0017】図1は本発明の一実施例に係るカップ供給
装置のカップターレットの部分斜視図、図2はその従動
軸移動機構の側面図である。同図において、図3と同一
符号は同一又は相当部分を示している。
【0018】図1において、7はカップターレット8の
本体部3の上面3aの一端部に形成され、駆動軸4を挿
通するための軸穴である。そして、この軸穴7に挿通さ
れた駆動軸4は、この本体部3の下部に取り付けられる
モータ部9の連結部9aに連結され、軸穴7と連結部9
aとにより上下2ヵ所で保持されるようになっている。
なお、9bは連結部9a及び駆動軸4を介してスターホ
イール1を回転させるモータである。
【0019】また、10は本体部3の上面3aの他端部
に設けられた従動軸移動機構であり、11はそのベース
部材である。そして、このベース部材11の上面には、
従動回転板5を回転自在に保持する従動軸6を垂設した
スライド板12が摺動自在に載置されている。
【0020】ここで、このベース部材11の中央部には
案内板11aが垂設されており、またスライド板12に
は、この案内板11aを案内する長孔14が形成されて
いる。また、この案内板11aには、一端をスライド板
12の駆動軸4側の端部に形成された係止部12aに係
止した弾性部材であるコイルスプリング13の他端が係
止されており、このコイルスプリング13によりスライ
ド板12は駆動軸4から離れる方向に付勢されている。
【0021】なお、スライド板12の長孔14は、スラ
イド板12がコイルスプリング13により付勢されてそ
の駆動軸4側の端部が案内板11aに当接した状態とな
っているときには、スライド板12上の従動軸6と駆動
軸4との距離が第2軸間距離となるように形成されてい
る。
【0022】また、この長孔14は、後述するようにカ
ップコラム2が、カップコラム列の方向転換の際に従動
回転板5を押圧し、これによりスライド板12が案内板
11aにより案内されて駆動軸4方向に横移動し、その
従動軸6側の端部が案内板11aに当接した状態となっ
たときには、従動軸6と駆動軸4との距離が第1軸間距
離となるように形成されている。
【0023】これにより、所定の駆動信号に応答してモ
ータ9bが駆動され、スターホイール1が回転してカッ
プコラム列が、既述した図3に示すように8角形を作っ
た場合は、それまでコイルスプリング13により第2軸
間距離を形成する位置にあったスライド板12は、カッ
プコラム2による従動回転板3の押圧により、コイルス
プリング13のバネ力に抗して軸間距離が第1軸間距離
となる位置に移動するようになっている。
【0024】また、カップコラム列が、既述した図4に
示すように6角形を作った場合は、カップコラム2によ
る従動回転板に対する押圧が解除され、スライド板1
2はコイルスプリング13のバネ力により軸間距離が第
2軸間距離となる位置に移動するようになている。
【0025】次に、このように構成されたカップ供給装
置のカップターレットのカップコラム移動動作について
説明する。
【0026】今、移動前のカップコラム列の形状は、例
えば図4に示すような6角形とする。そして、この時、
従動軸移動機構10のスライド板12は、コイルスプリ
ング13のバネ力により長孔14の駆動軸4側の端部に
当接した状態となっており、従動軸6と駆動軸4との距
離は第2軸間距離となっている。
【0027】この後、駆動信号が発せられると、これに
応じてモータ9bが駆動されてスターホイール1が回転
を始め、このスターホイール1が1/8回転すると、カ
ップコラム列が図3に示すように8角形を作る。
【0028】そして、このようにカップコラム列が方向
転換する際、カップコラム列の形が6角形から8角形に
変わるときに、軸間距離の違いからカップコラム2によ
り従動回転板が押圧され、これに伴いスライド板12
はコイルスプリング13のバネ力に抗して、図2の矢印
Aに示す駆動軸4側に移動する。
【0029】やがて、駆動軸4側へ移動したスライド板
12が案内板11aの従動軸6側端部に当接すると軸間
距離が第1軸間距離となり、カップコラム2は駆動軸4
に無理な力を加わることなく移動して行くため駆動軸4
が撓むことはない。
【0030】また、さらにスターホイール1が1/8回
転すると、カップコラム列が図4に示すように6角形を
作る。そして、このようにカップコラム列の形が8角形
から6角形に変わる際に、軸間距離の違いからカップコ
ラム2による従動回転板に対する押圧が解除され、ス
ライド板12はコイルスプリング13のバネ力により、
図2の矢印Bに示す従動軸6側に移動する。
【0031】やがて、従動軸6側へ移動したスライド板
12が案内板11aの駆動軸4側端部に当接すると軸間
距離が第2軸間距離となり、カップコラム列は撓むこと
なく移動し、モータ9bの出力にロスを生じることはな
い。
【0032】このように、従動軸6を垂設したスライド
板12を従動軸6側に付勢することにより、従動軸6を
軸間距離が第2軸間距離となる位置に保つことができ
る。また、カップコラム列が方向転換する際、カップコ
ラム2が従動回転板を押圧した場合は、スライド板1
2を駆動軸4側に移動して、従動軸6を軸間距離が第1
軸間距離となる位置に移動することができる。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、従動軸を
移動可能とし、カップコラム列が方向転換する際の形状
の変化に応じて駆動軸との軸間距離を変化させることが
できるので、駆動装置の破損やモータ出力のロスを生じ
させることなくカップコラムを移動させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るカップ供給装置のカッ
プターレットの部分斜視図。
【図2】上記カップターレットの従動軸移動機構の側面
図。
【図3】上記カップターレットのスターホイールが正規
状態のときのカップコラム列の形状を示す図。
【図4】上記カップターレットのスターホイールが傾斜
状態のときのカップコラム列の形状を示す図。
【符号の説明】
2 カップコラム 4 駆動軸 6 従動軸 10 従動軸移動機構 12 スライド板 13 コイルスプリング

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カップを上下方向に積層して成るカップ
    列で収納するカップコラムをジョイントにより連結して
    基板上に2つの方向転換部を有する閉ループ状のカップ
    コラム列を形成し、駆動装置によりこのカップコラム列
    を移動させ、カップを基板に形成されたカップ取出口か
    らカップ送出装置に補給するカップ供給装置のカップタ
    ーレットにおいて、 前記方向転換部の一方に配され、カップコラム列を移動
    させるホイールを取り付けた駆動軸と、 前記方向転換部の他方に配され、前記カップコラムに当
    接しながら回転する回転板を回転自在に保持する従動軸
    と、 前記従動軸を垂設すると共に摺動自在に設けられ、弾性
    部材により前記駆動軸と離れる方向に付勢されているス
    ライド板を有し、前記従動軸側の方向転換部におけるカ
    ップコラム列の方向転換の際、前記カップコラムにより
    前記回転板を介して前記従動軸に対し前記弾性部材の付
    勢力以上の押圧力が加わった場合には、前記スライド板
    を前記駆動軸側に摺動させ、前記カップコラムによる押
    圧力が解除されると前記スライド板を元の位置に復帰さ
    せる従動軸移動機構とを備えたことを特徴とするカップ
    供給装置のカップターレット。
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