JP3177105U - レンズ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヨークの外形を小さくすると、コイル、レンズ支持体と順に小さくなり、結果としてレンズの径が小さくなってしまう従来例のレンズ駆動装置に対して、レンズの径を変えずに外形を小さくできるレンズ駆動装置を提供する。
【解決手段】コイル13に通電して生じる電磁力によりレンズホルダ12を光軸方向に沿って移動させる移動機構1を備えてレンズ駆動装置101を構成する。さらに、レンズホルダ12の周囲を囲む位置に、複数の磁石15と、コイル13と、ヨーク14とを配設し、ヨークが、外ヨーク14Aと複数の内ヨーク14Cとを有し、外ヨークのレンズホルダ側であってコイル13の外壁面13qの近傍に、磁石15のそれぞれを外壁面の方向に沿って配設し、コイルの内壁面13pの近傍に、内ヨーク14Cのそれぞれを内壁面の方向に沿って配設するとともに、複数の磁石と複数の内ヨークがコイルの周方向に交互に配設されていることを特徴としている。
【選択図】図8

Description

本考案は、カメラ付き携帯機器に搭載される小型のレンズ駆動装置に関する。
近年、携帯電話に代表される携帯機器にカメラ機構が搭載されているのは一般的となってきた。そして、軽薄短小の携帯機器にこのカメラ機構を搭載するので、カメラ機構の主要容積を占めるレンズ駆動装置をなるべく小さくしなければいけないと言う要求が高まってきた。一方、カメラの画素数の増加とともにレンズに要求される性能も向上し、レンズ径をなるべく大きく取りたいと言う要求も高まってきた。この2つの要求を満たすレンズ駆動装置として、レンズホルダを駆動するための磁気回路をレンズホルダの四方に設けたものが良く知られている。
上述したレンズ駆動装置として、特許文献1(従来例1)では、小型カメラに用いられるオートフォーカス用のレンズ駆動装置900が提案されている。従来例1のレンズ駆動装置900は、図10に示すように、矩形で環状の外周側壁903aと内周側壁903bとを有したヨーク903と、ブロック状の4つのマグネット913と、円形のコイル915と、円形でレンズLEを保持するレンズ支持体907とを備えて構成されている。そして、この構成部品が組み立てられた際に、図10(b)に示すように、レンズLEを保持するレンズ支持体907の外周側にヨーク903の内周側壁903bが配設され、更に外側にコイル915が配置され、マグネット913が、コイル915を挟んでヨーク903の内周側壁903bと対向する位置であってヨーク903の外周側壁903aの四隅に配置されている。
特開2008−033252号公報
しかしながら、更にレンズ駆動装置の外形を小さくしようとすると、従来例1のような構成部品の配置では、ヨーク903の外形を小さくすると、コイル915、レンズ支持体907と順に小さくなり、結果としてレンズLEの径が小さくなってしまうと言った課題があった。
本考案は、上述した課題を解決するもので、レンズの径を変えずに外形を小さくできるレンズ駆動装置を提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本考案の請求項1によるレンズ駆動装置は、レンズ体を保持し得る筒状のレンズホルダと、磁石、環状のコイル及びヨークを有した移動機構とを備え、前記コイルに通電して生じる電磁力により前記レンズホルダを光軸方向に沿って移動させるレンズ駆動装置において、前記レンズホルダの周囲を囲む位置に、複数の前記磁石と、前記コイルと、前記ヨークとを配設し、前記ヨークが、外ヨークと複数の内ヨークとを有し、前記外ヨークの前記レンズホルダ側であって前記コイルの外壁面の近傍に、前記磁石のそれぞれを前記外壁面の方向に沿って配設し、前記コイルの内壁面の近傍に、前記内ヨークのそれぞれを前記内壁面の方向に沿って配設するとともに、複数の前記磁石と複数の前記内ヨークが前記コイルの周方向に交互に配設されていることを特徴としている。
また、本考案の請求項2によるレンズ駆動装置は、隣り合う前記磁石間に配設された前記コイルの一部が、前記コイルの一部の前記内壁面が前記磁石のそれぞれの端部同士を結ぶ仮想線より前記外ヨーク側に位置することを特徴としている。
また、本考案の請求項3によるレンズ駆動装置は、前記内ヨークの端部が、前記コイルの前記内壁面に沿って曲げて延設されていることを特徴としている。
また、本考案の請求項4によるレンズ駆動装置は、前記内ヨークの前記端部の一部が、前記磁石の一部と前記コイルを挟んで対向していることを特徴としている。
また、本考案の請求項5によるレンズ駆動装置は、前記コイルの環状形状が略八角形であることを特徴としている。
請求項1の考案によれば、本考案のレンズ駆動装置は、コイルの外壁面の近傍に、前記磁石のそれぞれを前記外壁面の方向に沿って配設し、コイルの内壁面の近傍に、前記内ヨークのそれぞれを前記内壁面の方向に沿って配設するとともに、複数の磁石と複数の内ヨークが前記コイルの周方向に交互に配設されているので、磁石と対向する位置で無い位置、つまり余裕スペースである隣り合う磁石間の位置に、それぞれの内ヨークを配設することになる。このため、外周側壁、マグネット、コイル、内周側壁が互いに対向するように順に配設されている従来例1と比較して、内ヨークの厚み分を減らせるので、径方向に小さくすることができる。このことにより、コイルの内接径をレンズ外周径に近づけるように小さくできるので、レンズ外周径を小さくすることなくレンズ駆動装置全体を小さくすることができる。
請求項2の考案によれば、本考案のレンズ駆動装置は、隣り合う磁石間に配設されたコイルの一部が隣り合う磁石のそれぞれの端部より外ヨーク側に位置しているので、コイルのレンズホルダ側の位置でかつ隣り合う磁石間の位置に設けられた内ヨークをより外ヨーク側に配設することができる。このため、外ヨークからコイル、内ヨーク迄の径方向の厚みを薄くすることができ、レンズ駆動装置全体をより小さくしても、内ヨークがレンズ外周径と重ならないようにできる。このことにより、レンズ外周径を小さくすることなくレンズ駆動装置全体をより小さくすることができる。
請求項3の考案によれば、本考案のレンズ駆動装置は、内ヨークの端部が、コイルの内壁面に沿って曲げて延設されているので、コイルの内壁面側の内接径を大きくすることなく、内ヨークを隣の磁石により近づけることができる。このため、磁石からコイルを通して内ヨークに流れる磁束の流れをより良くすることができる。このことにより、レンズホルダを光軸方向に沿って確実に移動させることができる。
請求項4の考案によれば、本考案のレンズ駆動装置は、内ヨークの端部の一部が磁石の一部とコイルを挟んで対向しているので、コイルの内壁面側の内接径を大きくすることなく、内ヨークを隣の磁石により一層近づけることができる。このため、磁石からコイルを通して内ヨークに流れる磁束の流れをより一層良くすることができる。このことにより、レンズホルダを光軸方向に沿ってより確実に移動させることができる。
請求項5の考案によれば、本考案のレンズ駆動装置は、コイルの環状形状が略八角形であるので、4つの磁石と4つの内ヨークとをそれぞれ隣り合う位置に、バランス良く配設することができる。このため、全体の配設領域を効率良く使用することができ、径方向により小さくすることができる。このことにより、レンズ外周径を小さくすることなくレンズ駆動装置全体を小さくすることができる。
したがって、本考案のレンズ駆動装置は、レンズ径を変えずに小型化できるレンズ駆動装置を提供できる。
本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する分解斜視図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する斜視図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図3(a)は、図2に示すY2側から見た正面図であり、図3(b)は、図2に示すZ1側から見た上面図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図4(a)は、上方側から見たレンズホルダの斜視図であり、図4(b)は、図1に示すZ1側から見たレンズホルダの上面図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図5(a)は、図4(a)に示すレンズホルダにコイルを装着した状態の斜視図であり、図5(b)は、図4(b)に示すレンズホルダにコイルを装着した状態の上面図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図6(a)は、上方側から見たヨークの斜視図であり、図6(b)は、下方側から見たヨークの斜視図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図7(a)は、図1に示すZ2側から見たヨークの底面図であり、図7(b)は、図7(a)のヨークにコイル及び磁石が配設された状態を示す底面図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置を説明する図であって、図3(a)に示すVIII−VIII線における底面側から見た横断面図である。 本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置の変形例1を説明する図であって、図8と比較した横断面図である。 従来例1におけるレンズ駆動装置を説明する図であって、図10(a)は、ヨークにマグネットが配設された状態を示す斜視図であり、図10(b)は、レンズ駆動装置が組み立てられた際の構成部品の位置関係を示す平面図である。
以下、本考案の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置101を説明する分解斜視図である。図2は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置101を説明する斜視図である。図3は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置101を説明する図であって、図3(a)は、図2に示すY2側から見た正面図であり、図3(b)は、図2に示すZ1側から見た上面図である。
本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置101は、図1ないし図3に示すように、レンズホルダ12、コイル13、ヨーク14、磁石15を有した移動機構1を備えて構成され、他に、レンズホルダ12を光軸方向に沿って移動できるように支持しているバネ16と、ベース基体8及びトップカバー9を有している。そして、レンズ駆動装置101は、図示しないレンズ体をレンズホルダ12に保持し、図示しないイメージセンサを実装した基板上に取り付けられる。そして、イメージセンサに対して、レンズ体に保持されたレンズを光軸方向(図2に示すZ方向)に駆動させて焦点距離を調整するために、移動機構1により、レンズホルダ12を図2に示すZ方向に移動させるものである。つまり、移動機構1のコイル13に通電して生じる電磁力により、移動機構1のレンズホルダ12を光軸方向に沿って移動させるものである。
図4は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置101を説明する図であって、図4(a)は、上方側から見たレンズホルダ12の斜視図であり、図4(b)は、図1に示すZ1側から見たレンズホルダ12の上面図である。図5は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置101を説明する図であって、図5(a)は、図4(a)に示すレンズホルダ12にコイル13を装着した状態の斜視図であり、図5(b)は、図4(b)に示すレンズホルダ12にコイル13を装着した状態の上面図である。図6は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置101を説明する図であって、図6(a)は、上方側から見たヨーク14の斜視図であり、図6(b)は、下方側から見たヨーク14の斜視図である。図7は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置101を説明する図であって、図7(a)は、図1に示すZ2側から見たヨーク14の底面図であり、図7(b)は、図7(a)のヨーク14にコイル13及び磁石15が配設された状態を示す底面図である。なお、図7(b)には、レンズホルダ12の内周面に設けられた雌ねじ部12nを破線で示している。
移動機構1のレンズホルダ12は、図4に示すように、環状で略八角形の外周面及び円形の内周面を有する筒部12sと、筒部12sの下端の外周面から径方向外側に突出した鍔部12tとから構成されている。筒部12sの内周面には、雌ねじ部12nが形成されており、この雌ねじ部12nに図示しないレンズを備えたレンズ体が装着される。また、筒部12sの外周面には、コイル13を内側から支持するコイル支持部12jが略八角形の外周面の対向する4面から径方向外側に突出して形成されているとともに、コイル支持部12jから径方向外側に更に突出した庇部12hが形成されている。
鍔部12tの上面は、後述するコイル13の底面を固定する固定面となっており、図4及び図5に示すように、鍔部12tの上面と庇部12hの底面との間にコイル13が配設されるようになる。そして、コイル13の内周面がコイル支持部12jにより等方的にバランス良く支持されるため、コイル13の中心軸と雌ねじ部12nより保持されたレンズホルダ12の中心軸とが一致した状態で保持される。これにより、レンズの中心軸を光軸の中心軸と容易に一致させ易くなる。
移動機構1のコイル13は、図1または図5に示すように、導線を環状形状で八角形の筒状に巻回して形成されており、前述したようにコイル支持部12jにより内側から支持された状態で、筒部12sの周囲を囲うように鍔部12tの上面に固定されている。つまり、レンズホルダ12の筒部12sの外周面にコイル13が配設されるようになる。このとき、コイル13と筒部12sとの間には、後述する内ヨーク14C(図8を参照)が配設される程度の間隙D34が4箇所形成される(図5(b)を参照)。また、コイル13は、レンズホルダ12よりも光軸方向に短く形成されており、コイル13がレンズホルダ12に固定された状態では、筒部12sの上部の約半分がコイル13の上方に露出するようにコイル13が巻回されている。
移動機構1のヨーク14は、図1、図2及び図6に示すように、外形が八角形の環状に形成され、レンズホルダ12及びコイル13を覆うようにして、ベース基体8に係合されている。また、ヨーク14は、外壁の外ヨーク14Aと、外ヨーク14Aの上端の外周面と連続して設けられた平板状の上面部14tを介して下方(図1に示すZ2方向)に延設された内ヨーク14Cとを有している。内ヨーク14Cは、4個備えられており(14a、14b、14c、14d)、四方に等分に配設され、かつ対向する外ヨーク14Aと並行になるように配設されている。そして、内ヨーク14Cのそれぞれは、コイル13の内壁面13pの近傍に、内壁面13pの方向に沿って配設されている。また、内ヨーク14Cの両端部は、曲げて形成されている曲げ部14rを有している。この曲げ部14rは、組み立てられてコイル13が配設された際に、図7に示すように、コイル13の内壁面13pに沿って曲げて延設されているように形成されている。
移動機構1の磁石15は、図1または図7(b)に示すように、断面形状が長方形で(後述する図8を参照)、平板状の外形をしており、4つの磁石15(15a、15b、15c、15d)は、外ヨーク14Aのレンズホルダ12側であってコイルの外壁面13q側の近傍になるようにして外壁面13qの方向に沿って配設するとともに、外ヨーク14Aの四角の4箇所に、外ヨーク14Aの内面14wに当接して配設されている。そして、4つの磁石15(15a、15b、15c、15d)のそれぞれは、レンズホルダ12の外周面に配設されたコイル13と平行に対向するようにも配設され、レンズホルダ12のコイル支持部12jとも平行に対向するようにも配設されている(図1及び図4を参照)。この磁石15は、平板状の形状のため加工が容易であるとともに、組み立てがし易いため、生産コストを低減させることができる。
また、板ばね16は、ヨーク14の上部開口部分よりも小径な開口を有しヨーク14の上面部14tに配設される上板ばね16Aと、レンズホルダ12とベース基体8との間に載置される2枚の下板ばね16C及び下板ばね16Eとから構成され、レンズホルダ12と板ばね16のそれぞれ(16A、16C、16E)が係合され、レンズホルダ12が図2に示すZ方向に移動できるように、レンズホルダ12を空中で支えている。図示はしていないが、下板ばね16Cは、コイル13の一端側と電気的に接続されるとともに、下板ばね16Eは、コイル13の一端側と電気的に接続されて、この下板ばね16C及び下板ばね16Eを介して、コイル13に電流を流すことができる。
ここで、図7(b)及び図8を参照して、移動機構1のそれぞれの配設について詳細に説明する。図8は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置101を説明する図であって、図3(a)に示すVIII−VIII線における底面側(図3(a)に示すZ2側)から見た横断面図である。
図7(b)及び図8に示すように、レンズホルダ12の周囲を囲む位置に、コイル13と、ヨーク14と、4個の磁石15(15a、15b、15c、15d)とを配設し、4個の磁石15は、外ヨーク14Aのレンズホルダ12側であって外ヨーク14Aの内面14wに対して当接させ、それぞれ対角に配設させ、レンズホルダ12の外周面に配設されたコイル13と平行に対向するように配設されている。また、4個の内ヨーク14Cのそれぞれ(14a、14b、14c、14d)は、レンズホルダ12側のコイル13の内壁面13pと平行に対向する位置に配設され、しかも磁石15と平行に対向しない位置で隣り合う磁石15間の位置に設けている。したがって、4個の磁石15(15a、15b、15c、15d)と4個の内ヨーク14C(14a、14b、14c、14d)は、コイル13の周方向に沿って配設されているとともに、4個の磁石15のそれぞれと4個の内ヨーク14Cのそれぞれがコイル13の周方向に交互に配設されている。言い換えると、4個の磁石15のそれぞれと4個の内ヨーク14Cのそれぞれとは、レンズホルダ12の中心軸に対して、略45°ずれた位置に配設されている。
これにより、磁石15と対向する位置で無い位置、つまり余裕スペースである隣り合う磁石15間の位置に、4個の内ヨーク14Cを配設することになる。このため、外周側壁903a、マグネット913、コイル915、内周側壁903bが互いに対向するように順に配設されている従来例1と比較して、内ヨーク14Cの厚み分を減らせるので、径方向に小さくすることができる。このことにより、コイル13の内接径をレンズ外周径に近づけるように小さくできるので、レンズ外周径を小さくすることなくレンズ駆動装置101全体を小さくすることができる。
さらに、図7(b)及び図8に示すように、隣り合う磁石15間に配設されたコイル13の一部は、その部分の内壁面13pが隣り合う磁石15のそれぞれの端部15t同士を結んだ仮想線VLより外ヨーク14A側に位置している。言い換えると、磁石15と磁石15との間に配設されたコイル13の一部分が外ヨーク14A側に近づけられて設けられ、一方の磁石15の一端側の角部と他方の磁石15の一端側の角部とを結んだ仮想線VLがコイル13の内壁面13pよりレンズホルダ12側に位置するようになっている。
これにより、コイル13のレンズホルダ12側の位置でかつ隣り合う磁石15間の位置に設けられた内ヨーク14Cをより外ヨーク14A側に配設することができる。このため、外ヨーク14Aからコイル13、内ヨーク14C迄の径方向の厚みを薄くすることができ、レンズ駆動装置101全体をより小さくしても、内ヨーク14Cがレンズ外周径と重ならないようにできる。このことにより、レンズ外周径を小さくすることなくレンズ駆動装置101全体をより小さくすることができる。
特に、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置101は、ヨーク14の外形が八角形の環状でコイル13の環状形状が略八角形なので、効率的にヨーク14の一辺とコイル13の一辺を平行にしてかつ近づけて配設することができる。このため、内ヨーク14Cをより外ヨーク14A側に配設することができ、径方向により小さくすることができる。このことにより、レンズ外周径を小さくすることなくレンズ駆動装置101全体を小さくすることができる。
このようにして配設された外ヨーク14Aと、磁石15と、内ヨーク14Cとで磁気回路が形成され、コイル13に通電して生じる電磁力により、コイル13が固定されたレンズホルダ12を図2に示すZ方向に移動させることができる。
また、図7(b)及び図8に示すように、内ヨーク14Cの端部である曲げ部14rは、コイル13の内壁面13pに沿って曲げて延設されているので、コイル13の内壁面13p側の内接径を大きくすることなく、内ヨーク14Cを隣の磁石15により近づけることができる。このため、磁石15からコイル13を通して内ヨーク14Cに流れる磁束の流れをより良くすることができる。このことにより、レンズホルダ12を光軸方向に沿って確実に移動させることができる。なお、本考案の第1実施形態の内ヨーク14Cの全てが、両側の端部を曲げて延設しており、より好ましい構成であるが、内ヨーク14Cの全てに適用されなくても良いし、片側の端部だけに適用されていても良い。
移動機構1以外のベース基体8は、合成樹脂材料からなり、図1ないし図3に示すように、外形が矩形の板状形状で構成され、中央に矩形の開口8kが形成されている。詳細に図示はしていないが、ベース基体8の上面には上方に向けて突出する突出部が複数設けられ、板ばね16C及び板ばね16Eにそれぞれ設けられた開口部と突出部とが係合し、板ばね16C及び板ばね16Eがベース基体8に位置決めされる。また、ベース基体8の上面には凹部が複数設けられ、レンズホルダ12の下面に複数設けられて下方に向けて突出する突設部と凹部とが係合し、レンズホルダ12がベース基体8に位置決めされる。さらに、図示はしていないが、ベース基体8とヨーク14とが係合ピンで係合され、同様にヨーク14がベース基体8に位置決めされる。
また、ベース基体8には、銅や鉄もしくはそれらを主成分とした合金等の材質を用いた金属板からなる端子7が、インサート成形されて埋め込まれている。そして、図示はしていないが、端子7の一方の端子7Cは、下板ばね16Cと電気的に接続されるとともに、端子7の他方の端子7Eは、下板ばね16Eと電気的に接続されており、この下板ばね16C及び下板ばね16Eを介して、コイル13に電流を流すことができる。
また、トップカバー9は、図1に示すように、中央に円形状の開口9kを有する矩形の基部9bと、基部9bの四隅から下方に向けて延びる4つの脚部9fとから形成されており、上板ばね16Aを介してヨーク14に被さることにより取り付けられる。このようにして、ベース基体8、下板ばね16C及び下板ばね16E、レンズホルダ12、コイル13、ヨーク14、上板ばね16A、トップカバー9は、下から順に取り付けることにより、各部材が同軸上に配設される。
以上により、本考案のレンズ駆動装置101は、コイル13の外壁面13q側の近傍に磁石15のそれぞれを周方向に沿って配設し、コイル13の内壁面13p側に内ヨーク14Cのそれぞれを外壁面13qの方向に沿って配設するとともに、複数の磁石15(15a、15b、15c、15d)と複数の内ヨーク14C(14a、14b、14c、14d)が交互に配設されているので、磁石15と対向する位置で無い位置、つまり余裕スペースである隣り合う磁石15間の位置に、それぞれの内ヨーク14Cを配設することになる。このため、外周側壁903a、マグネット913、コイル915、内周側壁903bが互いに対向するように順に配設されている従来例1と比較して、内ヨーク14Cの厚み分を減らせるので、径方向に小さくすることができる。このことにより、コイル13の内接径をレンズ外周径に近づけるように小さくできるので、レンズ外周径を小さくすることなくレンズ駆動装置101全体を小さくすることができる。
また、隣り合う磁石15間に配設されたコイル13の一部が隣り合う磁石15のそれぞれの端部15tより外ヨーク14A側に位置しているので、コイル13のレンズホルダ12側の位置でかつ隣り合う磁石15間の位置に設けられた内ヨーク14Cをより外ヨーク14A側に配設することができる。このため、外ヨーク14Aからコイル13、内ヨーク14C迄の径方向の厚みを薄くすることができ、レンズ駆動装置101全体をより小さくしても、内ヨーク14Cがレンズ外周径と重ならないようにできる。このことにより、レンズ外周径を小さくすることなくレンズ駆動装置101全体をより小さくすることができる。
また、内ヨーク14Cの端部である曲げ部14rは、コイル13の内壁面13pに沿って曲げて延設されているので、コイル13の内壁面13p側の内接径を大きくすることなく、内ヨーク14Cを隣の磁石15により近づけることができる。このため、磁石15からコイル13を通して内ヨーク14Cに流れる磁束の流れをより良くすることができる。このことにより、レンズホルダ12を光軸方向に沿って確実に移動させることができる。
また、コイル13の環状形状が略八角形であるので、4つの磁石15と4つの内ヨーク14Cとをそれぞれ隣り合う位置に、バランス良く配設することができる。このため、全体の配設領域を効率良く使用することができ、径方向により小さくすることができる。このことにより、レンズ外周径を小さくすることなくレンズ駆動装置101全体を小さくすることができる。
なお、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば次のように変形して実施することができ、これらの実施形態も本考案の技術的範囲に属する。
<変形例1>
図9は、本考案の第1実施形態のレンズ駆動装置101の変形例1を説明する図であって、図8と比較した横断面図である。上記第1実施形態の内ヨーク14Cの端部である曲げ部14rを更に延接して、内ヨークC14Cとしても良い。これにより、図9に示すように、内ヨークC14Cの更に延接された曲げ部C14rが、磁石15の一部とコイル13を挟んで対向するようになる。このため、コイル13の内壁面13p側の内接径を大きくすることなく、内ヨークC14Cを隣の磁石15により一層近づけることができる。このことにより、磁石15からコイル13を通して内ヨークC14Cに流れる磁束の流れをより一層良くすることができ、レンズホルダ12を光軸方向に沿ってより確実に移動させることができる。
<変形例2>
上記第1実施形態では、コイル13の外形が八角形の環状に形成されており好適に構成されていたが、例えば四角形、六角形、十角形等の多角形であっても良い。
<変形例3>
上記第1実施形態では、ヨーク14の外形が八角形の環状に形成されており好適に構成されていたが、四角形であっても良い。その際には、磁石15の断面形状を三角形若しくは台形形状にすると、磁束の流れを強くすることができ、レンズホルダ12の移動をより円滑にさせることもできる。
<変形例4>
上記第1実施形態では、レンズホルダ12の外周面が略八角形で形成されていたが、例えば他の多角形であっても良い。
<変形例5>
上記第1実施形態では、板ばね16Aと板ばね16Cがレンズホルダ12に係合しレンズホルダ12を空中で支えていたが、レンズホルダ12の上下を挟むようにさらに2枚の板ばねを設け、レンズホルダ12を上下から押圧するようにしてレンズホルダ12を空中で支えるようにしても良い。このことにより、レンズホルダ12の移動をより円滑にさせることができる。
本考案は上記実施の形態に限定されず、本考案の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
1 移動機構
12 レンズホルダ
13 コイル
13p 内壁面
13q 外壁面
14 ヨーク
14A 外ヨーク
14C、14a、14b、14c、14d、C14C 内ヨーク
15、15a、15b、15c、15d 磁石
15t 端部
8 ベース基体
9 トップカバー
101 レンズ駆動装置
VL 仮想線

Claims (5)

  1. レンズ体を保持し得る筒状のレンズホルダと、磁石、環状のコイル及びヨークを有した移動機構とを備え、前記コイルに通電して生じる電磁力により前記レンズホルダを光軸方向に沿って移動させるレンズ駆動装置において、
    前記レンズホルダの周囲を囲む位置に、複数の前記磁石と、前記コイルと、前記ヨークとを配設し、
    前記ヨークは、外ヨークと複数の内ヨークとを有し、
    前記外ヨークの前記レンズホルダ側であって前記コイルの外壁面の近傍に、前記磁石のそれぞれを前記外壁面の方向に沿って配設し、
    前記コイルの内壁面の近傍に、前記内ヨークのそれぞれを前記内壁面の方向に沿って配設するとともに、複数の前記磁石と複数の前記内ヨークが前記コイルの前記内壁面の周方向に交互に配設されていることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 隣り合う前記磁石間に配設された前記コイルの一部は、前記コイルの一部の前記内壁面が隣り合う前記磁石のそれぞれの端部同士を結ぶ仮想線より前記外ヨーク側に位置することを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記内ヨークの端部は、前記コイルの前記内壁面に沿って曲げて延設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記内ヨークの前記端部の一部は、前記磁石の一部と前記コイルを挟んで対向していることを特徴とする請求項3に記載のレンズ駆動装置。
  5. 前記コイルの環状形状が略八角形であることを特徴とする請求項1ないし請求項4に記載のレンズ駆動装置。
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