JP3177078B2 - 大型浄化槽 - Google Patents

大型浄化槽

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JP3177078B2
JP3177078B2 JP28509793A JP28509793A JP3177078B2 JP 3177078 B2 JP3177078 B2 JP 3177078B2 JP 28509793 A JP28509793 A JP 28509793A JP 28509793 A JP28509793 A JP 28509793A JP 3177078 B2 JP3177078 B2 JP 3177078B2
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建孔 山田
英次 吉田
勝一 逸見
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帝人メトン株式会社
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Treatment Of Biological Wastes In General (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軽量で衝突に対して強
く、且つ耐久性に優れた大型浄化槽に関するものであ
る。また本発明は繊維強化の必要もなく、リサイクルが
可能であり、さらに廃棄焼却処分時有害ガスを発生しな
い無公害な、一体成形された大型浄化槽に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、浄化槽の多くは繊維強化プラスチ
ック(FRP)を使用して成形されている。特にガラス
繊維で強化した不飽和ポリエステル樹脂を使用して成形
されている。このガラス繊維で強化した不飽和ポリエス
テル樹脂を用いて浄化槽を成形する場合、ガラス繊維を
含んだ大量の粉塵が発生し、作業環境が劣悪となる問題
があった。その上かかるFRPを使用した浄化槽は重量
も大きく、また運搬時落とした場合や施工時小石があた
った場合、その衝撃によって容易に割れ目が発生すると
いう欠点があった。さらにFRPの成形品は、ガラス繊
維入りのため廃棄時に破砕、粉砕が困難であり、また焼
却してもガラス繊維が大量に残りその処理に手間を要し
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の第1の
目的は、従来のFRPを使用した浄化槽が有する諸問題
を解消した浄化槽を提供することにある。本発明の第2
の目的は、製造過程において環境問題を起さず、しかも
反応射出成形法により比較的簡単に成形することができ
る浄化槽を提供することにある。本発明の第3の目的
は、軽量でありその上衝撃に対して充分な強度を有し、
さらに施置後に内部および外部の圧力にも充分耐え得る
浄化槽を提供することにある。本発明の他の目的は、使
用した樹脂成形品のリサイクル使用が可能であり、また
廃棄処理が容易な浄化槽を提供することにある。本発明
のさらに他の目的は、大型浄化槽特に合併浄化槽として
有利に利用しうる浄化槽を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記本発明の
目的を解決するために鋭意研究を進めた結果、メタセシ
ス重合触媒系(複分解触媒系)を用いてメタセシス重合
性環状オレフィンを金型内で重合および架橋反応せしめ
ることによって得られた架橋重合体を利用し、特定の凹
凸形状のリブを形成させることにより、製造が容易で軽
量化が可能で衝撃に対して強く、耐久性および耐圧性を
有し、リサイクル可能の大型浄化槽を得ることができる
ことを見い出し本発明に到達したものである。
【0005】すなわち、本発明によれば上槽部および下
槽部より構成されるか或いは上槽部、下槽部およびそれ
らを連結する板状帯の中間槽部より構成される大型浄化
槽であって、該大型浄化槽は、(1)少なくとも上槽部
および下槽部は、メタセシス重合触媒系の触媒成分を含
有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマ
ー液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成
分を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる
モノマー液B(溶液B)とを混合し、その原料混合液を
金型内に注入しその金型内において重合および架橋反応
せしめることによって得られた架橋重合体成形品であっ
て、(2)少なくとも上槽部および下槽部は、縦方向に
角形凹凸リブを有し、その凹凸リブは浄化槽の横方向の
巾の長さに対し平均して1m当り1.5〜5個有し、
(3)それぞれの凹凸リブは、下記形状特性(i)〜
(iv) (i) 10≦H≦50 (ii) 30≦W≦200 (iii)2≦R<H、2≦R'<H (iv) 3≦t [但しtは凹凸リブの長さ方向に対する直角断面の成形
品の平均厚さを示し、Hは成形品表面からの凸部の高さ
を示し、Wは凹凸部の巾を示し、RおよびR'は、それ
ぞれ凹凸部の屈曲部の半径を示す。t、H、W、Rおよ
びR'の単位はミリ(mm)で表わされる。]であるこ
とを特徴とする大型浄化槽が提供される。
【0006】かかる本発明によれば槽容量が2m3以上
好ましくは3〜15m3、特に好ましくは3〜12m3
大型の浄化槽が提供される。以下本発明についてさらに
具体的に説明する。
【0007】本発明の浄化槽を構成する架橋重合体を形
成するためのメタセシス重合性環状オレフィンとして
は、メタセシス重合性シクロアルケン基を分子中に1〜
2個含有するものが使用される。好ましくはノルボルネ
ン骨格を分子中に少なくとも1つ有する化合物である。
これらの具体例としては、ジシクロペンタジエン、トリ
シクロペンタジエン、シクロペンタジエン−メチルシク
ロペンタジエン共二量体た、5−エチリデンノルボルネ
ン、ノルボルネン、ノルボルナジエン、5−シクロヘキ
セニルノルボルネン、1,4,5,8−ジメタノ−1,4,
4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、1,
4−メタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒ
ドロナフタレン、6−エチリデン−1,4,5,8−ジメ
タノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナ
フタレン、6−エチリデン−1,4,5,8−ジメタノ−
1,4,4a,5,6,7,8,8a−ヘプタヒドロナフタレ
ン、1,4,5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,
8a−ヘキサヒドロナフタレン、エチレンビス(5−ノ
ルボルネン)などを挙げることができこれらの混合物も
使用することができる。特にジシクロペンタジエンまた
はそれを50モル%以上、好ましくは70モル%以上含
む混合物が好適に用いられる。また、必要に応じて、酸
素、窒素などの異種元素を含有する極性基を有するメタ
セシス重合性環状オレフィンを共重合モノマーとして用
いることができる。かかる共重合モノマーも、ノルボル
ネン構造単位を有するものが好ましく且つ極性基として
はエステル基、エーテル基、シアノ基、N−置換イミド
基、ハロゲン基などが好ましい。かかる共重合モノマー
の具体例としては、5−メトキシカルボニルノルボルネ
ン、5−(2−エチルヘキシロキシ)カルボニル−5−
メチルノルボルネン、5−フェニロキシメチルノルボル
ネン、5−シアノノルボルネン、6−シアノ−1,4,
5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オク
タヒドロナフタレン、N−ブチルナデック酸イミド、5
−クロルノルボルネンなどを挙げることができる。
【0008】本発明におけるモノマー液A(溶液A)中
には、メタセシス重合触媒系の触媒成分が含有されてい
る。かかる触媒成分としては、タングステン、レニウ
ム、タンタル、モリブデンなどの金属のハライドなどの
塩類が用いられるが、特にタングステン化合物が好まし
い。かかるタングステン化合物としては、タングステン
ヘキサハライド、タングステンオキシハライドなどが好
ましく、より具体的にはタングステンヘキサクロライ
ド、タングステンオキシクロライドなどが好ましい。ま
た、有機アンモニウムタングステン酸塩なども用いるこ
とができる。かかるタングステン化合物は、直接モノマ
ーに添加すると、直ちにカチオン重合を開始することが
分かっており好ましくない。従って、かかるタングステ
ン化合物は不活性溶媒、例えばベンゼン、トルエン、ク
ロロベンゼンなどに予め懸濁し、少量のアルコール系化
合物および/またはフェノール系化合物を添加すること
によって可溶化させて使用するのが好ましい。さらに上
述した如き、好ましくない重合を予防するためにタング
ステン化合物1モルに対し、約1〜5モルのルイス塩基
またはキレート化剤を添加することが好ましい。かかる
添加剤としてはアセチルアセトン、アセト酢酸アルキル
エステル類、テトラヒドロフラン、ベンゾニトリルなど
を挙げることができる。極性モノマーを用いる場合に
は、前述の如く、そのものがルイス塩基である場合があ
り、上記の如き化合物を特に加えなくてもその作用を有
している場合もある。前述の如くして、触媒成分を含む
モノマー液A(溶液A)は、実質上充分な安定性を有す
ることになる。
【0009】一方、本発明におけるモノマー液B(溶液
B)中には、メタセシス重合触媒系の活性化剤成分が含
有されている。この活性剤化成分は、周期律表第I〜第
III族の金属のアルキル化物を中心とする有機金属化
合物、特にテトラアルキル錫、アルキルアルミニウム化
合物、アルキルアルミニウムハライド化合物が好まし
く、具体的には塩化ジエチルアルミニウム、ジ塩化エチ
ルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ジオクチ
ルアルミニウムアイオダイド、テトラブチル錫などを挙
げることができるるこれら活性化剤成分としての有機金
属化合物をモノマーに溶解することにより、モノマー液
B(溶液B)が形成される。
【0010】基本的には前記溶液Aおよび溶液Bを混合
し、金型内に注入することによって、目的とする架橋重
合体の成形品を得ることができるが、上記組成のままで
は、重合反応が非常に速く開始されるので、成形金型に
十分流れ込まない間に硬化が起こることもあり、度々問
題となる場合が多い。従って、活性調節剤を用いること
が好ましい。かかる調節剤としては、ルイス塩基類が一
般に用いられ、なかんずく、エーテル類、エステル類、
ニトリル類などが用いられる。具体例としては安息香酸
エチル、ブチルエーテル、ジグライムなどを挙げること
ができる。かかる調節剤は一般的に、有機金属化合物の
活性化剤の成分の溶液(溶液B)の側に添加して用いら
れる。前述と同様にルイス塩基を有するモノマーを使用
する場合には、それを調節剤の役目を兼ねさせることが
できる。
【0011】メタセシス重合触媒系の使用量は、例えば
触媒成分としてタングステン化合物を用いる場合は、上
記原料モノマーに対するタングステン化合物の化率は、
モル基準で約1,000対1〜15,000対1、好まし
くは2,000対1の付近であり、また、活性化剤成分
はアルキルアルミニウム類を用いる場合には、上記原料
モノマーに対するアルミニウム化合物の比率は、モル基
準で約100対1〜10,000対1、好ましくは20
0対1〜500対1の付近が用いられる。さらに上述し
た如き、マスク剤や調節剤については、実験によって上
記触媒系の使用量に応じて、適宜、調節して用いること
ができる。
【0012】本発明によって得られる架橋重合体の成形
品には、実用に当ってその特性を改良または維持するた
めに更にその目的に応じた各種添加剤を配合することが
できる。かかる添加剤としては、充填剤、顔料、酸化防
止剤、光安定剤、難燃剤、高分子改良剤などがある。こ
のような添加剤は、本発明の架橋重合体が成形されて後
は添加することが不可能であるから添加する場合には予
め前述した原料溶液に添加しておく必要がある。
【0013】その最も容易な方法としては、前記溶液A
および溶液Bのいずれかまたは両方に前もって添加して
おく方法を挙げることができるが、その場合、その液中
の反応性の強い触媒成分、活性化剤成分と実用上差支え
ある程度には反応せず、且つ重合を阻害しないものでな
くてはならない。どうしても、その反応が避け得ないも
のが共存しても、重合は実質的に阻害しないものの場合
は、モノマーと混合して、第三液を調製し、重合直前に
混合使用することもできる。また、重合触媒または活性
化剤を第三液とし、これを含まない溶液Aまたは溶液B
に上記添加物を添加する方法も考えられる。さらに、固
体の充填剤の場合であって、両成分が混合されて、重合
反応を開始する直前あるいは重合しながら、その空隙を
充分に埋め得る形状の物については、成形型内に、充填
しておくことも可能である。添加剤としての補強材また
は充填剤は、曲げモジュラスを向上するのに効果があ
る。かかるものとしては、ガラス繊維、雲母、カーボン
ブラック、ウオラストナイトなどを挙げることができ
る。これらを、いわゆるシランカップラーなどによって
表面処理したものを好適に使用できる。
【0014】また、本発明により成形物は、酸化防止剤
を添加しておくことが好ましく、そのため、フェノール
系またはアミン系の酸化防止剤を予め溶液中に加えてお
くことが望ましい。これら酸化防止剤の具体例として
は、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、N,N'
−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、テトラキス
[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
シンナメート)]メタンなどが挙げられる。
【0015】また、本発明の成形物は、他の重合体を成
形時にモノマー溶液状態の時に添加しておいて得ること
ができる。かかる重合体添加剤としてはエラストマーの
添加が、成形物の耐衝撃性を高めることおよび溶液の粘
度を調節する上で効果がある。かかる目的に用いられる
エラストマーとしては、スチレン−ブタジエン−スチレ
ントリブロックゴム、スチレン−イソプレン−スチレン
トリブロックゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、
ブチルゴム、エチレンプロピレン−ジエンターポリマ
ー、ニトリルゴムなど広範なエラストマーを挙げること
ができる。
【0016】本発明の浄化槽を成形するための型の材質
としては、スチール、鋳造あるいは鍛造のアルミニウ
ム、亜鉛合金などの鋳造や溶射、ニッケルや銅などの電
鋳および樹脂などが挙げられる。また型の構造は成形時
に型内に発生する圧力が数kg/cm2と他の成形方法
に比べて極めて低いので簡単なもので十分であり、従っ
て他の成形方法の型に比べて安価に作ることができる。
【0017】本発明の環状オレフィン架橋重合体成形品
の特長の一つは耐衝撃性の優れていることであり落下さ
せてもまた小石などの固形物が衝突しても容易に壊れる
ことはない。さらに本発明の成形品は基本的にはガラス
繊維などの補強材を特に用いる必要はない。そのため曲
げ弾性率はこれらの補強材を用いたものと比べて一般に
低くなる。これを解決する手段として特定構造の凹凸状
のリブを有した形状を有している。浄化槽などの大きな
構造体の場合、凹凸状のリブを入れることはすでに知ら
れているので実際FRPの浄化槽においても凹凸状のリ
ブを有しているものもある。浄化槽は一旦設置すると1
0〜20年以上の長期にわたって使用されるものであ
り、またその内部に水が入るので内部に水圧がかかり、
さらに地下に埋設した場合、土砂や地下水によって外側
からも圧力が常にかかるなど、耐久性および耐熱性も厳
しさが要求される。かかる要求特性に対し本発明の大型
浄化槽は特定の凹凸のリブの形状を一定数持たせること
により、短期的にもまた長期的にも耐圧性および耐久性
に問題がない。
【0018】次に本発明の大型浄化槽の構造について図
面により説明する。本発明の大型浄化槽は、基本的には
2個または3個の部材より構成される。すなわち、上槽
部および下槽部の2個の部材より構成されるか、あるい
は上槽部、下槽部およびそれらを連結する板状帯の中間
部の3個より構成される。
【0019】図1には本発明の大型浄化槽の1例が示さ
れておりはその正面図であり、はその側面図であ
る。図1において1は上槽部であり4は下槽部である。
図1において上槽部1と下槽部4とはフランジ3によっ
て固定される。また上槽部1と下槽部4とは、それらを
連結する板状帯の中間槽部より固定されていてもよい。
この中間槽部は図1には示されていない。中間槽部は、
上槽部と下槽部とを通常フランジを介してその両者の間
に固く固定される。この中間槽部を設けることにより、
内容積が増大した浄化槽とすることができる。
【0020】本発明の大型浄化槽は、少なくとも上槽部
および下槽部は、前述したメタセシス重合性環状オレフ
ィンの架橋重合体の成形品であり、好ましくは上槽部、
下槽部および中間槽部の全てがこの架橋重合体の成形品
である。これら上槽部、下槽部および中間槽部のそれぞ
れは、一体成形品である点にも特徴を有している。
【0021】本発明の成形品は、ガラス繊維などの補強
材を含有しないため素材自体は剛性が小さいにも拘ら
ず、その凹凸のリブの形状に基いて構造体として剛性を
向上させたものであり、前述したように内圧および外圧
に耐える構造として凹凸リブは浄化槽の縦方向に設けら
れている。
【0022】本発明の大型浄化槽に設けられる凹凸リブ
の形状は下記(i)〜(iv)を満足するものである。 (i) 10≦H≦50 (ii) 30≦W≦200 (iii)2≦R<H、2≦R'<H (iv) 3≦t ここでH、W、R、R'およびtはそれぞれ前記した意
味を有するが、これらを図2に基づいて基本的に説明す
る。図2は凹凸リブの1例の断面図を示すものである。
【0023】図2において凹凸リブの凸部(或いは凹
部)の高さはHで表わされる。この高さHは10〜50
mmの範囲であり、好ましくは15〜40mmの範囲で
ある。高さHが10mmよりも小さい場合、構造体の剛
性の向上は少なくなり、一方50mmを超えると凹凸リ
ブの深さが大き過ぎ、運搬や施工時の取り扱いが面倒と
なり、さらに浄化槽内部の構造が複数となる。凹凸リブ
の巾Wは30mm〜200mmの範囲で好ましくは50
mm〜180mmの範囲である。30mmより狭くても
また200mmより広すぎても構造体の強い剛性のため
に望ましくない。凹凸リブの屈曲部の半径RおよびR'
はそれぞれ独立して2mm〜Hmmの範囲である。屈曲
半径が2mm以下の時は凹凸リブがほとんど直角に屈曲
していることになり、その屈曲部がおれる可能性が大き
くなる。一方その値が高さHmmより大きくなるとなだ
らかになりすぎ、剛性アップの効率が小さくなる。Rお
よひR'はそれぞれ異なっていてもよいが一般には同じ
値で用いられる。
【0024】本発明の浄化槽の厚み(t)は強度上3m
m以上好ましくは4mm以上さらに好ましくは4.5m
m以上である。一方厚くなれば厚いほど構造体としての
強度および剛性は大きくなるが重量が重くなり、また価
格も高くなる。従って本発明の浄化槽(凹凸のリブ)の
厚み(t)としては15mm以下、好ましくは10mm
以下が適当である。
【0025】本発明の浄化槽において、該凹凸リブの形
状は一つの浄化槽の中で全て同一であってもよく、また
本発明の前記形状およびサイズの範囲内で異なっていて
もよい。その凹凸リブは浄化槽の横方向の長さに対し
て、平均して1m当り1.5〜5個、好ましくは2〜4
個設ける。1m当り1.5個以下では、構造体としての
剛性向上にならないし、又5個以上では浄化槽の重量が
増大し経済的でない。該凹凸リブの位置は浄化槽におい
てほぼ等間隔で設けるのが好ましいが必ずしも均等の距
離をおいて設けなくてよく、浄化槽内部の仕切板の位置
や内部部材の設置場所などを考慮して決められる。
【0026】本発明の大型浄化槽においては、本発明の
前記凹凸リブ以外にも通常の棒状リブや板状リブを設け
ることもできる。さらに浄化槽としての機能上浄化槽内
部には内部を区画するための仕切り板が必要であるが、
該仕切板は浄化槽構造体として、内圧、外圧に対する変
形防止には重要であり、該仕切板に剛性の高い材料ある
いは構造とすることにより、浄化槽全体の変形を防止す
ることができる。本発明においては凹凸リブは浄化槽の
縦方向に設置するが、浄化槽を地下埋設する場合、浄化
槽底部で地下水のつき上げ圧力も一般に大きい。そこで
縦方向に設けた凹凸リブの一部をそのまま浄化槽底部に
まで延長して設けることにより底部の剛性アップをはか
ることもできる。
【0027】本発明の浄化槽は、一般には上槽部と下槽
部の2つに分けて必要により中間槽部がある場合にはそ
れぞれ別個に成形する。その成形方法はすでに公知の例
えば特公平3−28451号公報により開示された方法
で成形される。上槽部および下槽部の開口部には合わせ
目となるフランジ部が設けられており、該フランジで合
わせることにより上槽部と下槽部が合体し浄化槽とな
る。本発明においては上槽部と下槽部のフランジの間
に、上下のフランジを有する帯状の中間槽部を介してさ
しはさむことにより浄化槽の高さと容積を増すこともで
きる。該フランジは、浄化槽を構造体としてみた場合、
横方向に設けたリブ構造となり、その厚みも重要であ
る。フランジ全体の厚みは浄化槽の平均厚みの1.5〜
5倍の厚さが好適に用いられる。
【0028】本発明の浄化槽内部は図示されていないが
通常の浄化槽内部と同じであり、嫌気槽、好気槽、消毒
槽など各材能別に区画されており、各区画は排水を効率
よく浄化するための各種部材を充填し、かつ流水路を設
けてある。本発明の浄化槽はし尿処理だけのいわゆる単
独槽としても、或いはし尿と家庭排水の両方を浄化処理
する合併浄化槽としても使用できる。特に本発明の浄化
槽は大型化特に内容積が2m3以上のものに適してお
り、今後環境対策の上から需要の大きい合併浄化槽の用
途に特に好適に用いることができる。
【0029】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を説明する。な
お、実施例は説明のためのものであって、本発明はこれ
らに限定されるわけではない。
【0030】(型)図1に示す製品形状を盛り込んだア
ルミニウム型を使用した。実施例で作った浄化槽の寸法
は次の通りであった。 A=390mm B=520mm C=490mm D
=340mm E=520mm F=2260mm G=950mm
H=800mm I=260mm J=1140mm 凹凸状のリブはいずれも図2において下記形状およびサ
イズを有するものであった。 (i) H=30mm (ii) W=160mm (iii)R=25mm、R'=25mm (iv) t=4.3mm
【0031】(モノマー液) (溶液Aの調製)六塩化タングステン20重量部を窒素
気流中下で乾燥トルエン70重量部に添加し、次いでノ
ニルフェノール2重量部およびトルエン16重量部より
なる溶液を添加して0.5Mのタングステン含有触媒溶
液を調製し、この溶液に対し窒素ガスを一晩パージし
て、六塩化タングステンとノニルフェノールとの反応に
よって生成される塩化水素ガスを除去して、さらにかか
る溶液10容量部に対し、1容量部のアセチルアセント
を加えて重合用触媒とした。
【0032】次いで、精製ジシクロペンタジエン(純度
99.7重量%、以下同様)95重量部、精製エチリデ
ンノルボルネン(純度99.5重量%、以下同様)5重
量部よりなるモノマー混合物に対し、エチレン含有70
モル%のエチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネ
ン重合ゴム3重量部、酸化安定剤としてエタノックス7
02 2重量部を加えた溶液に上記重合用触媒溶液をタ
ングステン含量が0.01/リットルになるように加え
て触媒成分を含有するモノマー液A(溶液A)を調製し
た。
【0033】(溶液Bの調製)トリオクチルアルミニウ
ム85、ジオクチルアルミニウムアイオダイド15、ジ
グライム100のモル割合で混合調製した重合用活性化
剤混合溶液を精製ジシクロペンタジエン95重量部、精
製エチリデンノルボルネン5重量部、エチレン含有70
モル%のエチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネ
ン重合ゴム3重量部よりなるモノマー混合物にアルミニ
ウムが含量が0.03モル/リットルになる割合で混合
し、活性化剤成分を含有するモノマー液B(溶液B)を
調製した。溶液Bの粘度は30℃で300cpsであっ
た。
【0034】(成形)成形用アルミニウム金型をキャビ
ティ型90℃、コア型60℃に加熱し型を閉じた後、こ
の中へRIM成形機を利用してミキシングヘッド中で等
量の溶液Aと溶液Bを衝突混合し注入した。液注入充填
後2分で型を開き3.5分後に架橋重合体成形品を取り
出した。
【0035】(浄化槽としての評価)得られた架橋重合
体成形品の上下槽とをフランジ部を介しボルトと接着剤
で固定して評価用製品とした。なお該製品は予めFRP
製仕切板3枚を用い同じボルトおよび接着剤で固定され
てある。該製品はJISA4101に基づく剛性試験、
耐久試験をいずれも満足した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における大型浄化槽の1例を示すもので
あり、Aは正面図、Bは側面図を示す。
【図2】本発明の大型浄化槽における凹凸リブの断面図
を示す。
【符号の説明】
1 浄化槽上層部 2 凹凸リブ 3 フランジ 4 浄化槽下槽部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 22:00 C08L 23:00 (72)発明者 逸見 勝一 山口県岩国市日の出町2番1号 帝人ハ ーキュレス株式会社 テクニカルセンタ ー内 (56)参考文献 特開 平3−223310(JP,A) 特開 平3−164216(JP,A) 特開 平3−115322(JP,A) 特開 平2−239915(JP,A) 特開 昭63−241008(JP,A) 特開 昭63−222824(JP,A) 特開 平7−266368(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84 B29C 39/02 C02F 3/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上槽部および下槽部より構成されるか或
    いは上槽部、下槽部およびそれらを連結する板状帯の中
    間槽部より構成される大型浄化槽であって、該大型浄化
    槽は、(1)少なくとも上槽部および下槽部は、メタセ
    シス重合触媒系の触媒成分を含有するメタセシス重合性
    環状オレフィンからなるモノマー液A(溶液A)とメタ
    セシス重合触媒系の活性化剤成分を含有するメタセシス
    重合性環状オレフィンからなるモノマー液B(溶液B)
    とを混合し、その原料混合液を金型内に注入しその金型
    内において重合および架橋反応せしめることによって得
    られた架橋重合体成形品であって、(2)少なくとも上
    槽部および下槽部は、縦方向に角形凹凸リブを有し、そ
    の凹凸リブは浄化槽の横方向の巾の長さに対し平均して
    1m当たり1.5〜5個有し、且つ(3)それぞれの凹
    凸リブは下記形状特性(i)〜(iv)を満足する。 (i) 10≦H≦50 (ii) 30≦W≦200 (iii)2≦R<H、2≦R'<H (iv) 3≦t [但しtは凹凸リブの長さ方向に対する直角断面の成形
    品の平均厚さを示し、Hは成形品表面からの凸部の高さ
    を示し、Wは凹凸部の巾を示し、RおよびR'は、それ
    ぞれ凹凸部の屈曲部の半径を示す。t、H、W、Rおよ
    びR'の単位はミリ(mm)で表わされる。]であるこ
    とを特徴とする大型浄化槽。
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