JPH10266793A - ライナープレート - Google Patents

ライナープレート

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JPH10266793A
JPH10266793A JP9091341A JP9134197A JPH10266793A JP H10266793 A JPH10266793 A JP H10266793A JP 9091341 A JP9091341 A JP 9091341A JP 9134197 A JP9134197 A JP 9134197A JP H10266793 A JPH10266793 A JP H10266793A
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JP
Japan
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liner plate
metal
resin
solution
molded product
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JP9091341A
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Inventor
Eiji Yoshida
英次 吉田
Hiroyuki Umeda
宏幸 梅田
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Teijin Metton KK
Original Assignee
Teijin Metton KK
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Publication date
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  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Bulkheads Adapted To Foundation Construction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量化させることによって輸送コスト削減
等の経済性に優れ、かつ、設置に際して軽量で作業性が
よく、しかも土圧に耐えるライナープレートを提供す
る。 【解決手段】 樹脂と金属との複合構造体からなり、
該複合体の許容座屈応力が10t/m2以上あることを
特徴とするライナープレート。当該ライナープレートを
土留および/または型枠として使用後、当該ライナープ
レートの金属部分と当該高圧電線用鉄塔との間をアース
することを特徴とする高圧電線用鉄塔の建設方法も含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、立穴やトンネル
などの土留用および/または型枠用の防護壁として広く
用いられているライナープレート(以下立穴やトンネル
などの土留用および/または型枠用の防護壁に用いられ
ているライナープレートを単に「ライナープレート」と
称する)に関するものである。更に詳しくは、従来の板
金製と同等もしくはそれ以上の性能を有し、板金製より
軽量で施工性の優れたライナープレートに関するもので
ある。
【0002】ライナープレートは、例えば高圧電線用鉄
塔の建設のための立穴の土留用防護壁として使用する場
合には、図5に示すように、曲面状のいくつかのライナ
ープレートをボルト/ナット止め等して円柱状のコンク
リート防護壁として組み立て(図5の場合は6つで1周
分を成し2段組となっている)、地中に立穴を掘削する
際に上部より吊り下げ、掘削時に周囲の土の壁が崩れ落
ちても防護壁内で作業に従事する作業者の安全を確保で
きるようにする等の目的で設置されるもので、立穴の深
度が増すにつれて徐々に円柱の長さを継ぎ足していき、
掘削後はこのコンクリート防護壁の内側および外側にコ
ンクリートを充填することによって高圧電線用鉄塔を固
定するための台を築き、その上に高圧電線用鉄塔が立て
られる。このコンクリートの充填の際、コンクリートは
最初防護壁の内側に充填されるが、やがてこの防護壁を
越えて当該立穴を充満する。あるいは、コンクリート防
護壁の内側と外側との充填を独立に同時にまたは別々に
コンクリートで充填する場合もある。なお、本明細書に
おいては特に限定しない限りコンクリートにはモルタル
も含まれるものとする。コンクリート防護壁の内側と外
側との充填を独立に同時にまたは別々にコンクリートで
充填する場合にはコンクリート防護壁の外側には通常の
コンクリートではなくモルタルを使用する場合が多い
が、これはモルタルの方が土中への含浸が優れているた
めである。
【0003】ライナープレートは通常、高圧電線用鉄塔
建設後は地中に放置される。ただし、防護壁を型枠とし
て使用して、防護壁内部にコンクリートを充填した後、
防護壁外部に土(残土等)やコンクリートを充填する方
法を採る場合や、防護壁内部のコンクリート充填量を減
らしてその代わりに発生した残土の一部を埋め戻す等の
ため、防護壁を二重に設置して防護壁間にのみコンクリ
ートを充填し、内側の防護壁の内側には土(残土の一部
等)を、外側の防護壁の外側には土(残土等)やコンク
リートを充填する場合もあるが、それらの場合には防護
壁を途中で取り外して回収する場合もある。ここで、防
護壁の外側を土で充填するかコンクリートで充填するか
は高圧電線用鉄塔の安定性に対する要請から適宜判断さ
れる。また、二重の防護壁の間にコンクリートを充填す
る場合は、内側の防護壁の内側に充填した土の表面は、
高圧電線用鉄塔を設置するためコンクリート面で覆うの
が通常である。なお、ここでコンクリートやモルタルに
はセメントと砂利等との混合比率が種々異なるものを含
む。
【0004】
【従来の技術】ライナープレートの材質として、古くか
ら最も一般的に使われているものは板金であるが、現状
の市販板金製では3m坑径用(ライナープレートを組み
立ててなる防護壁の径が3mのことを意味する。)で約
28kg/枚あり重く、そのため、その輸送に車が使え
ない山奥の高圧電線用鉄塔の立穴を作る際には、高価な
ヘリコプターで特別に搬送することを余儀なくされてお
り、通常鉄塔1基当りライナープレートを700〜80
0枚と大量に使用するため、その輸送には多大の費用を
要している。しかも、ライナープレート取付設置の際も
作業現場がたいていの場合は狭く利用できる基材に制限
があり、ライナープレートが重いことからくる作業性の
悪さから多数の人手を必要としており、ライナープレー
トの軽量化が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、軽量化さ
せることによって輸送コスト削減等の経済性に優れ、か
つ、設置に際して軽量で作業性がよく、しかも土圧に耐
えるライナープレートを提供することを目的とするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、前記課
題を解決するため鋭意検討した結果、樹脂と金属との複
合構造体によって軽量化をはかり、該複合構造体の許容
座屈荷重が10t/m2以上ある形状・構造にすること
で、ライナープレートに対する要求特性を満足すること
を見出し、本願発明に到達したものである。
【0007】更に詳しくは、本願発明は、樹脂と金属と
の複合構造体からなり、該複合体の許容座屈応力が10
t/m2以上あることを特徴とするライナープレートで
あり、該樹脂が反応射出成形法によって形成されること
を特徴とするライナープレートであり、また、反応射出
成形法において、メタセシス重合触媒系の触媒成分を含
有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマ
ー液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成
分を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなる
モノマー液B(溶液B)とを混合し、その原料混合液を
金型内に注入しその金型内において重合および架橋反応
せしめることによって得られる樹脂を使用するライナー
プレートおよびその設置方法に関するものである。
【0008】すなわち本願発明は、 1. 樹脂と金属との複合構造体からなり、該複合構造
体の許容座屈荷重が10ton/m2以上あることを特
徴とするライナープレート、 2. 樹脂が反応射出成形法によって形成される前記1
記載のライナープレート、 3. 樹脂として、メタセシス重合触媒系の触媒成分を
含有するメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノ
マー液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤
成分を含有するメタセシス重合性環状オレフィンからな
るモノマー液B(溶液B)とを混合し、その原料混合液
を金型内に注入しその金型内において重合および架橋反
応せしめることによって得られる樹脂を使用することを
特徴とする前記1または2記載のライナープレート、 4. 樹脂と金属との複合体の内の金属部分が、樹脂の
表と裏の両面上にあってその表と裏の金属部分が互いに
金属で結合または接触させてあるものを含むことを特徴
とする、前記前記1、2または3記載のライナープレー
ト、または、 5. 前記1、2、3または4記載のライナープレート
を高圧電線用鉄塔の建設用立孔の土留および/または型
枠として使用し、その後当該ライナープレートをその位
置に放置する工法において、当該ライナープレートの金
属部分と当該高圧電線用鉄塔との間をアースすることを
特徴とする高圧電線用鉄塔の建設方法、である。なお、
本発明においては樹脂と金属との複合体の内の金属部分
が、樹脂の表と裏の両面上にあること、すなわちサンド
イッチ構造を取ることは、その表と裏の金属部分が互い
に金属で結合または接触させてなくとも、後述するよう
に、金属に曲げおよび/または圧縮モーメントが最も有
効に働くため、より好ましい。
【0009】かかる発明によれば、坑径1m〜10mに
使われるライナープレートにおいて、更に望ましくは坑
径1.5m〜5mに使われるライナープレートにおいて
軽量化が計られる。
【0010】従来このようなライナープレートを組み立
てて造る防護壁については、需要量が限られており、射
出成形等による場合は金型費用の回収が困難であること
の他に、樹脂だけでは金属に代わる物性が出しにくいこ
と、金属に相当する物性を付与すると樹脂製品の厚さが
非常に大きなものとなり嵩張る割には重量軽減効果が小
さいこと、使用されるのが主に土木建築現場であり樹脂
製品では破損がおきやすいこと等から、金属製ライナー
プレートの重量による問題の解決が強く望まれていたに
も拘わらず、樹脂を使用することは全く考えられていな
かった。
【0011】しかしながら、本願発明者らが、この問題
解決について鋭意検討した結果、本願発明の適用される
ライナープレート用途については、樹脂の表面に金属を
取り付ければ金属の物性が効果的に利用できるため、金
属のみの場合に較べ軽量化が実現できかつ充分な物性が
得られること、土木現場における乱暴な扱いに対しても
充分耐えうることが見出された。すなわち樹脂の表面に
金属を取り付けた場合には単に樹脂と金属とを貼り合わ
せて使用した場合に較べ、曲げ変形に対し金属が一般的
に中軸面から最も離れた位置に来るため、曲げおよび/
または圧縮モーメントに対し金属が最も効果的に働くこ
とになる。ここで中軸面とは、はりが曲げモーメントを
受けた場合に曲がったはりの凸表面には引っ張り歪みが
凹表面には圧縮歪みを生じるが、その中間に生じる伸縮
のない面のことをいい、本願発明の場合は樹脂の表面に
金属を取り付けるため、金属が一般的に中軸面から最も
離れた位置に位置することとなり、最も大きな曲げまた
は圧縮モーメントを受けることになる。なお、樹脂の角
に当たる部分に金属を取り付けることはライナープレー
トの損傷を防止する上で効果が大きい。
【0012】また、この検討の過程で、特に高圧電線用
鉄塔に使用する場合には、当該ライナープレートも落雷
時の大地への放電に対し一定の寄与を果たしており、金
属製のライナープレートを完全に樹脂製のライナープレ
ートに置き換えた場合には、コンクリートを流し込む際
に当該防護壁を残したままコンクリートで固めてしまう
工法では、この放電への寄与が減少するため問題を生じ
る可能性があるが、樹脂と金属とを組み合わせた本願発
明に係るライナープレートではライナープレート用成形
物の周りに金属がありこれを伝わって電気が移動するた
め問題はないことが判明した。すなわち、高圧電線用鉄
塔は、その足の部分を、その防護壁をその場に残したま
ま、その防護壁で囲まれた部分の内外にコンクリートを
流し込み固化させて作製された台によって支持した場
合、落雷時の放電に対しては直接高圧電線用鉄塔をアー
スすることによってなされているものの、従来の金属製
のライナープレートを使用した場合には、実際の放電は
高圧電線用鉄塔の足の部分から上記コンクリート部分お
よびライナープレートを経て大地に伝わっている部分も
多かったが、この効果が阻害される樹脂のみから造られ
るライナープレートでは、コンクリート部分に伝わった
電気が当該樹脂部分を迂回して放電せざるを得ないのに
対し、本願発明に係るライナープレートでは電気が樹脂
部分を迂回することは樹脂のみの場合と同様であるが、
樹脂の周りにコンクリートより遥かに導電性に優れた金
属部分があるため放電効果が阻害されないからである。
なお、この金属の導電効果をより確実に発揮させるに
は、金属部分がライナープレート用成形物の表と裏との
両面上にあってその表と裏の金属部分が金属で結合また
は接触させてあるものを含むことおよびライナープレー
トを高圧電線用鉄塔の建設用立孔の土留用および/また
は型枠用に使用する場合に、使用後当該ライナープレー
トの金属部分と当該高圧電線用鉄塔との間をアースする
ことが望ましい。
【0013】以下、本願発明についてさらに詳しく説明
する。
【0014】ライナープレートとは、立穴やトンネルの
土留などに広く用いられている防護壁用部品であり、周
りの土壁が崩れてもその高深度の土圧にも耐えられるよ
う、言い換えれば、座屈しないように、土圧強度以上の
許容座屈荷重を持つことが必須である。
【0015】ここで、日本道路公団設計要領第二集(第
6編橋梁下部構造)によれば土圧強度は一般に以下の式
で表される。 P=K0(γm×h+w)・・・(1) ここで、P :土圧強度(t/m2) K0 :土圧係数 (通常0.5を使用) γm :各土層の平均単位体積湿潤重量(t/m3
(通常2を使用) h :地表面からの深さ(m) w :上載荷重(t/m2)(通常1を使用) である。従って、通常必要とされる深さである9mで
は、土圧強度Pは10t/m2、金属製のライナープレ
ートの設計に使用される値である深さ15mで15.5
t/m2になる。従って許容座屈荷重としては、これら
の値に応じて、例えば深さ9m仕様では許容座屈荷重が
10t/m2以上、深さ15mで15.5t/m2以上必
要である。
【0016】一方、おなじく日本道路公団設計要領第二
集(第6編橋梁下部構造)によれば許容座屈荷重は以下
の式から求められる。 Pa=2EI/r3・・・・(2) ここで Pa :許容座屈荷重(ton/m2) E :弾性係数 I :ライナープレートの単位深さ当りの断面二次モー
メント(m4/m) r :ライナープレートの半径(m) である。従ってライナープレートの設計をする場合に
は、この許容座屈荷重値に応じて、例えば深さ9m仕様
では許容座屈荷重が10t/m2以上、深さ15mで1
5.5t/m2以上となるよう、ライナープレート半
径、用いる素材の弾性係数半径および断面二次モーメン
トを選択することが必要である。なお、通常はライナー
プレートの半径としては3mが選択されることが多いの
で、実際の設計で考慮する因子は、用いる素材の弾性係
数半径と断面二次モーメントであることが多い。
【0017】従って本願発明の樹脂と金属の複合体は、
本願発明の目的から軽量で、かつ、複合構造体が深度の
深い土圧にも耐えられるように許容座屈荷重が10t/
2以上、好ましくは15.5t/m2以上必要であり、
ライナープレートの断面二次モーメントを大きくするた
め、ライナープレートの樹脂部には波リブ(コルゲー
ト)やその他の形状のリブ等を必要に応じ選択し、しか
も最適配置で盛り込む工夫が必要であるが、この設計は
通常の強度設計の手順に応じてあるいは試行錯誤により
行うことができる。
【0018】本願発明に使用する樹脂は通常の熱可塑性
樹脂でも良いことが見出された。ただし、原料を液状で
注入し注入後樹脂化する反応射出成形法によって成形さ
れる樹脂が、比較的小型の成形機で成形することができ
るためより好適である。かかる反応射出成形法で成形で
きる樹脂としては、ポリウレタン、ナイロン6、ポリジ
シクロペンタジエンで代表される環状オレフィンの架橋
重合体などがある。この中で特に、原料液での粘度が低
く、複雑な形状でも成形でき、また、その機械的特性も
すぐれている環状オレフィンの架橋重合体が、最も好ま
しい本願発明の樹脂である。
【0019】この環状オレフィン架橋重合体は環状オレ
フィンをメタセシス触媒系により重合することにより得
られる。かかるメタセシス重合性環状オレフィンとして
は、メタセシス重合性シクロアルケン基を分子中に1〜
2個含有するものが使用される。好ましくはノルボルネ
ン骨格を分子中に少なくとも1つ有する化合物である。
これらの具体例としては、ジシクロペンタジエン、トリ
シクロペンタジエン、シクロペンタジエン−メチルシク
ロペンタジエン共二量体、5−エチリデンノルボルネ
ン、ノルボルネン、ノルボルナジエン、5−シクロヘキ
セニルノルボルネン、1, 4, 5, 8−ジメタノ−1,
4, 4a, 5, 6, 7, 8, 8a−オクタヒドロナフタ
レン、1, 4−メタノ−1, 4, 4a, 5, 6, 7,
8, 8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチリデン−
1, 4, 5, 8−ジメタノ−1,4,4a, 5, 6, 7,
8, 8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチリデン−
1,4−メタノ−1, 4, 4a, 5, 6, 7, 8, 8a
−オクタヒドロナフタレン、1, 4, 5, 8−ジメタノ
−1, 4, 4a, 5, , 8, 8a−ヘキサヒドロナフタ
レン、エチレンビス(5−ノルボルネン)などを挙げる
ことができこれらの混合物も使用することができる。特
にジシクロペンタジエンまたはそれを50モル%以上、
好ましくは70モル%以上含む混合物が好適に用いられ
る。また、必要に応じて、酸素、窒素などの異種元素を
含有する極性基を有するメタセシス重合性環状オレフィ
ンを共重合モノマーとして用いることができる。
【0020】環状オレフィンの反応射出成形法による成
形は、メタセシス重合触媒系の触媒成分を含有するメタ
セシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液A(溶
液A)とメタセシス重合触媒系の活性化剤成分を含有す
るメタセシス重合性環状オレフィンからなるモノマー液
B(溶液B)とを混合し、その原料混合液を金型内に注
入しその金型内において重合および架橋反応することに
よって行われる。
【0021】環状オレフィンの反応射出成形法による成
形におけるモノマー液A(溶液A)中には、メタセシス
重合触媒系の触媒成分が含有されている。かかる触媒成
分としては、タングステン、レニウム、タンタル、モリ
ブデンなどの金属のハライドなどの塩類が用いられる
が、特にタングステン化合物が好ましい。かかるタング
ステン化合物としては、タングステンヘキサハライド、
タングステンオキシハライドなどが好ましく、より具体
的にはタングステンヘキサクロライド、タングステンオ
キシクロライドなどが好ましい。また、有機アンモニウ
ムタングステン酸塩なども用いることができる。かかる
タングステン化合物は、直接モノマーに添加すると、直
ちにカチオン重合を開始することが分かっており好まし
くない。従って、かかるタングステン化合物は不活性溶
媒、例えばベンゼン、トルエン、クロロベンゼンなどに
予め懸濁し、少量のアルコール系化合物および/または
フェノール系化合物を添加することによって可溶化させ
て使用するのが好ましい。さらに上述した如き、好まし
くない重合を予防するためにタングステン化合物1モル
に対し、約1〜5モルのルイス塩基またはキレート化剤
を添加することが好ましい。かかる添加剤としてはアセ
チルアセトン、アセト酢酸アルキルエステル類、テトラ
ヒドロフラン、ベンゾニトリルなどを挙げることができ
る。極性モノマーを用いる場合には、前述の如く、その
ものがルイス塩基である場合があり、上記の如き化合物
を特に加えなくてもその作用を有している場合もある。
前述の如くして、触媒成分を含むモノマー液A(溶液
A)は、実質上充分な安定性を有することになる。
【0022】一方、環状オレフィンの反応射出成形法に
よる成形におけるモノマー液B(溶液B)中には、メタ
セシス重合触媒系の活性化剤成分が含有されている。こ
の活性化剤成分は、周期律表第I〜第III族の金属の
アルキル化物を中心とする有機金属化合物、特にテトラ
アルキル錫、アルキルアルミニウム化合物、アルキルア
ルミニウムハライド化合物が好ましく、具体的には塩化
ジエチルアルミニウム、ジ塩化エチルアルミニウム、ト
リオクチルアルミニウム、ジオクチルアルミニウムアイ
オダイド、テトラブチル錫などを挙げることができる。
これら活性化剤成分としての有機金属化合物を、モノマ
ーに溶解することにより、モノマー液B(溶液B)が形
成される。
【0023】基本的には前記溶液Aおよび溶液Bを混合
し、金型内に注入することによって、架橋重合体成形物
を得ることができるが、上記組成のままでは、重合反応
が非常に速く開始されるので、成形金型に十分流れ込ま
ない間に硬化が起こることもあり、度々問題となる場合
が多い。従って、活性調節剤を用いることが好ましい。
かかる調節剤としては、ルイス塩基類が一般に用いら
れ、なかんずく、エーテル類、エステル類、ニトリル類
などが用いられる。具体例としては安息香酸エチル、ブ
チルエーテル、ジグライムなどを挙げることができる。
かかる調節剤は一般的に、有機金属化合物の活性化剤の
成分の溶液(溶液B)の側に添加して用いられる。前述
と同様にルイス塩基を有するモノマーを使用する場合に
は、それを調節剤の役目を兼ねさせることができる。
【0024】メタセシス重合触媒系の使用量は、例えば
触媒成分としてタングステン化合物を用いる場合は、上
記原料モノマーに対するタングステン化合物の比率は、
モル基準で約1,000対1〜15,000対1、好ま
しくは1,500対1〜2,500対1であり、また、
活性化剤成分はアルキルアルミニウム類を用いる場合に
は、上記原料モノマーに対するアルミニウム化合物の比
率は、モル基準で約100対1〜10,000対1、好
ましくは200対1〜1,000対1が用いられる。さ
らに上述した如き、調節剤等については、実験によって
上記触媒系の使用量に応じて、適宜、調節して用いるこ
とができる。
【0025】この架橋重合体の成形物には、実用に当っ
てその特性を改良または維持するために更にその目的に
応じた各種添加剤を配合することができる。かかる添加
剤としては、エラストマー、充填剤、強化剤、酸化防止
剤、熱安定剤、顔料、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、
帯電防止剤、難燃化剤、発泡剤、軟化剤、粘着付与剤、
可塑剤、離型剤、防臭剤、香料または増量剤が挙げら
れ、これらは単独のみならず2種以上を組み合せて使用
することもできる。
【0026】添加の方法としては、予め原料液に混ぜる
ことも、また第3液として重合直前に混合することも、
またあるいは予め成形金型内に充填して置くこともで
き、添加剤の種類により適した方法が選択される。特に
ガラス繊維などの補強剤は、金型内に予めセットしそこ
に混合した液を注入するのが一般的である。
【0027】また、環状オレフィンの反応射出成形法に
よる成形物は、他の重合体をモノマー溶液状態の時に添
加しておいて得ることができる。かかる重合体添加剤と
してはエラストマーが、成形物の耐衝撃性を高めること
および溶液の粘度を調節する上で効果がある。かかる目
的に用いられるエラストマーとしては、スチレン−ブタ
ジエン−スチレントリブロックゴム、スチレン−イソプ
レン−スチレントリブロックゴム、ポリブタジエン、ポ
リイソプレン、ブチルゴム、エチレンプロピレン−ジエ
ン−ポリマー、ニトリルゴムなど広範なエラストマーを
挙げることができる。
【0028】本願発明のライナープレート用成形物を反
応射出成形法によって成形するための金型の材質として
は、スチール、鋳造あるいは鍛造のアルミニウム、亜鉛
合金などの鋳造や溶射、ニッケルや銅などの電鋳および
樹脂などが挙げられる。また、型の構造は成形時に型内
に発生する圧力が数kg/cm2 と他の成形方法に比
べて極めて低いので簡単なもので十分であり、従って他
の成形方法に比べて安価に作ることができる。
【0029】次に、本願発明のライナープレートの構造
について図面により例示的に説明する。なお、以下の図
面による説明は例示のためのものであり、他の種々のラ
イナープレート構造も本願請求項に記載された発明を満
足させ得ることはいうまでもない。
【0030】図1は本願発明のライナープレート用成形
物の一例を示す。は斜視図、のXX断面におけ
る断面図を示す。図1では立穴の円周あたり6つ割りさ
れたライナープレート用成形物の1つ(図5における番
号18の部分)を示すが、立穴坑径の大きさ、ライナー
プレート用成形物の大きさ等によって、1(一体構造)
乃至16個に分割して、1つのライナープレート用成形
物を形成しても何等差支えない。ライナープレート用成
形物同士を組み合わせる固定方法としては各ライナープ
レート用成形物の端部に設けられたフランジ部(上下フ
ランジ2および/または左右の横フランジ3)をボルト
穴7を介してボルト/ナットおよび/または接着剤等に
よって締結することによって行われる。また、後述する
金属板を介して取り付けることもできる。なお図1はラ
イナープレート用成形物の外面(表の面)を示してい
る。ここで、本明細書の説明においてライナープレート
用成形物あるいはライナープレートの外面(表の面)と
はライナープレート用成形物あるいはライナープレート
の凸面を成す側の面を言い、高圧電線用鉄塔建設のため
の防護壁を作製した場合にはその円柱状形状の外側に当
たる部分を言う。また、ライナープレート用成形物ある
いはライナープレートの内面(裏の面)とはライナープ
レート用成形物あるいはライナープレートの凹面を成す
側の面を言い、高圧電線用鉄塔建設のための防護壁を作
製した場合にはその円柱状形状の内側に当たる部分を言
う。
【0031】図1のライナープレート用成形物には、当
該ライナープレート用成形物の円周方向に沿って波リブ
4が一つほどこされている(波リブと呼ぶのはの断面
に示すように当該リブがコの字状に波打った断面を有す
るためである)。ただしこの波リブの数は一つに制限さ
れるものではなく、また、その形状や設置方向にも特別
の制限はなく、先述の式(1)、(2)に従って経験的
に定めることができる。例えば、図1の場合とは逆にラ
イナープレート用成形物の外側(表の面)にリブを作る
こともまた、全くリブを施さないことも可能である。た
だし、一般的にはリブを施した方が樹脂量が少なくて済
み経済的であり、図1に示すようなコの字状(矩形状)
または曲線状の断面を有するリブを一つあるいは二つ以
上取り付けるのが好ましい。ただしあまり複雑なリブ形
状は、ライナープレートを組み立てて作製される防護壁
の内外にコンクリートや土を充填する場合に空間ができ
やすくなるため避けるべき場合が多い。
【0032】成形されたライナープレート用成形物は数
枚の金属板を表面に取り付け、ライナープレートが形成
される。金属板としては低価格の板金で充分であるが、
他の各種の材質のものを使用することも可能である。
【0033】その金属板の配置の一例を図2に示す。こ
こでは金属板6がライナープレート用成形物を挟み込む
サンドイッチ構造になっており、ライナープレート用成
形物の外面側のうちリブを構成しない面上部分に2本、
内面側のうちリブの斜面部でない面上部分に2本の帯状
の曲面金属板が配置されている。4枚の金属板部分はそ
れぞれの両末端でライナープレート用成形物の横フラン
ジ部(図1の番号3)に沿って配置される金属板8と
溶接され、全体としてフレーム構造が形成される。従っ
て金属板がライナープレート用成形物と組み合わされた
物(ライナープレート)は図3に示すようになる。な
お、図3では上記4枚の金属板部分の内ライナープレー
トの内側に当たる2枚は裏側になるため図示されていな
い。
【0034】金属板部分同士は溶接、ボルト/ナット締
め、接着剤等の適当な方法で連結される。ライナープレ
ート用成形物と金属板部分とは、ボルト/ナット締め
や、接着剤層で結合されていてもよいし、ただ単に重な
っているだけでも良い。ライナープレートが組み合わさ
って使用される時に、ボルト等で上下(上下フランジ部
に金属補強がある場合)左右のライナープレートを締め
る段階で、実質的にライナープレート用成形物と金属板
部分との間を固定する方法もある。
【0035】なお、金属板部分の数、形状および配置
は、図1、2に限定されることなく、許容座屈荷重が1
0t/m2以上であれば、また望ましくは15.5t/
2以上であればどんな形状でも、どこにあってもよ
い。また、図1に示すような段差10は必ずしもなく
ともよく、金属板の設置を容易にするため、金属板上に
設けた穴部分に対応して凸部等を設けることも可能であ
る。ただし、金属は一般的に樹脂より引っ張りモジュラ
スが大きいので、土圧に耐えるためには防護壁の内側に
当たる面にできるだけ多くの金属板を取り付けあるいは
防護壁の内側に当たる面に取り付ける金属板の面積や厚
みをできるだけ大きくすることが望ましいが、落雷時の
放電をスムーズに行うには、金属面が防護壁の内外側の
両面にありかつこれらが両末端でライナープレート用成
形物の横フランジ部に沿って配置される金属板8のよう
な金属によって連結されていることが好ましい。
【0036】更に、金属板部分あるいは金属板部分を連
結したものを予め成形用金型内に設置して成形と同時に
ライナープレート用成形物と金属板とから組み合わされ
たライナープレートを成形することも本願発明の範疇に
属する。ただし、この場合は成形時の成形物の収縮率と
金属板部分の収縮率(金型内で加熱された金属板が成形
後収縮する時の収縮率)との比率が一定の範囲内にない
と成形物が歪みを生じ、曲がってしまうので注意を要す
る。
【0037】本願発明のライナープレートは形状におい
て特に制限はないが、好ましい構造としては、土圧の荷
重を受ける面部では波リブ構造(コルゲート構造)と適
当な樹脂肉厚の選択および場合によっては変形防止用に
各種形状のリブや小リブをライナープレート表面部に設
けることによって作られる。
【0038】本願発明のライナープレートには、コンク
リート注入時に防護壁の内外に同時に注入(前者をくい
打ち後者を裏込めという)できるように、例えば図4の
如くライナープレート用成形物の面上に開口部9を施し
ても良い。
【0039】図6のは図2の金属の配置に代わる金属
の配置を示す一例である。この例では、上下の金属部分
11、12に図6のに示すようなコの字の断面形状を
持つ軽みぞ形鋼が使用され、中間の位置13には平板鋼
が1本使用されている。この中間の位置13の平板鋼は
なくとも良い場合もある。コの字の断面形状を持つ軽み
ぞ鋼が成形物の端部に取り付けられることは、乱暴な扱
いをしてもライナープレートが損傷を受けにくいメリッ
トがある。なお、この形状の金属を使用する場合には図
1のの10に示すような段差は不適当な場合があ
りうるので適宜ライナープレート用成形物の形状の設計
変更が必要となる。
【0040】図7のは図6のの11、12の部
分の断面形状を変更した例である。図7のは軽みぞ形
鋼断面の足の部分の長さが不均等なものの例であり、図
7のは断面をL字形状(軽山形鋼)にしたものであ
る。なお、軽みぞ形鋼断面の足の部分の長さの関係が図
7のの場合とは逆の関係の配置もあり得る。
【0041】図8は、円周方向を1セットとした時の1
/6分割分のライナープレート用成形物の形状の他の例
を示している。このライナープレート用成形物の形状は
図1の場合のライナープレート用成形物の形状とは、図
1における横フランジ3に相当する部分がなく、図1の
波リブ4に相当する波リブに縦方向のリブが1本追加さ
れている点(図8の番号14)に特徴がある。なお図1
における金属板を取り付けるための段差10も省略され
ているが、適宜設置することも可能である。このような
形状は図6、7に示すような軽みぞ形鋼や軽山形鋼を使
用した金属で補強する場合に特に適している。
【0042】以下実施例を挙げて本願発明を説明する。
なお、実施例は説明のためのものであって、本願発明は
これらに限定されるわけではない。
【0043】
【実施例】
[実施例1] (型)ライナープレート用成形物の成形のため、図1に
示す、円周方向を1セットとした時の1/6分割分のラ
イナープレート用成形物の形状を彫り込んだアルミニウ
ム型を使用した。
【0044】(モノマー液) (溶液Aの調製)六塩化タングステン28重量部を窒素
気流中下で乾燥トルエン80重量部に添加し、次いでt
−ブタノール1.3重量部をトルエン1重量部に溶解し
た溶液を加え1時間攪拌し、次いでノニルフェノール1
8重量部およびトルエン14重量部よりなる溶液を添加
して5時間窒素パージ下攪拌した。さらにアセチルアセ
トン14重量部を加えた。副生する塩化水素ガスを追い
出しながら窒素パージ下に一晩攪拌を継続し、重合用触
媒溶液を調製した。
【0045】次いで、精製ジシクロペンタジエン(純度
99.7重量%、以下同様)95重量部、精製エチリデ
ンノルボルネン(純度99.5重量%、以下同様)5重
量部よりなるモノマー混合物に対し、エチレン含有70
モル%のエチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネ
ン重合ゴム3重量部、酸化安定剤としてエタノックス7
02を2重量部を加えた溶液に上記重合用触媒溶液をタ
ングステン含量が0.01M/リットルになるように加
えて触媒成分を含有するモノマー液(溶液A)を調製し
た。
【0046】(溶液Bの調製)精製ジシクロペンタジエ
ン95重量部、精製エチリデンノルボルネン5重量部よ
りなるモノマー混合物に対し、エチレン含有70モル%
のエチレンープロピレンーエチリデンノルボルネン重合
ゴム3重量部を溶解した溶液に、トリオクチルアルミニ
ウム85、ジオクチルアルミニウムアイオダイド15、
ジグライム100のモル割合で混合調製した重合用活性
化剤混合液をアルミニウム含有が0、03M/リットル
になる割合で添加し、活性化剤成分を含有するモノマー
液B(溶液B)を調製した。
【0047】(成形)成形用アルミニウム金型をキャビ
ティー型90℃、コア型60℃に加熱し型を閉じた後、
この中へRIM成形機を利用してミキシングヘッド中で
等量の上記溶液Aと溶液Bとを衝突混合し注入した。液
注入充填後5分で型を開き架橋重合品を取り出した。
【0048】図1の表記による成形物の形状は次の通り
であった。 a=1570mm、b=500mm、c=8mm d=75mm、e=150mm、f=50mm、R=1
500mm(曲率半径)、g=150mm、h=150
mm、i=3mm
【0049】(組み立て)図1の形状の成形物に図2に
示すような板金配置で板金を取り付け、曲面板金4本の
両末端でライナープレート用成形物の横フランジ部(図
の番号3)に沿って配置される平面状の板金8と溶
接し、図3に示す形状のライナープレートを作製した。
板金の形状は以下のものを使用した。防護壁の内側面お
よび外側面に位置することとなる曲面板金:各2本、計
4本、長さ1570mm、幅50mm、厚み3mm、曲
率半径1500mm横フランジ(図2の番号8)用平面
状板金:2本、長さ500mm、幅75mm、厚み3m
【0050】必要なボルト位置に穴を開け、図5に示す
ようにライナープレートを円周方向に6枚、縦方向に1
5m分の段数だけ組み合わせて防護壁を作製した。但
し、図5には2段分の段数のみを示している。
【0051】このライナープレート1枚分の総重量は1
8.7kgで市販品より約10kg軽量で、許容座屈荷
重は25ton/m2であった。
【0052】(ライナープレートとしての評価)上記の
ようにしてライナープレートから組み立てた防護壁をそ
の全体が地面より下になるように坑径4m深さ15mの
穴の中に設置して、わざと周囲の土の壁を崩壊させ、ラ
イナープレートの変形具合および欠陥チェックを行った
が問題点は認められなかった。
【0053】[実施例2]実施例1と同じ形状で、図4
に示すように波リブ斜面部5(または図1の番号5)
の一方に、70mm×500mmの開口部9を2箇所並
べて設けた。防護壁は、これらの開口部9が、1のライ
ナープレートにおいて下側の波リブ斜面部5に位置する
ようにして組み立てられた。これは、防護壁内部に充填
されたコンクリートが下側から防護壁の外側へ流れ込む
ように配慮したものである。組み立てたライナープレー
ト1個分の総重量は17.2kgで市販品より約11k
g軽量で、許容座屈荷重は実施例1とほぼ同じ25to
n/m2であった。ライナープレートとしての評価結果
は問題なかった。
【0054】[実施例3]テストの便宜上、図1の形状
の成形物を、図1の段差10の位置を変えずにそのまま
使用して、この成形物に図6に示すような配置で金属を
取り付け、端でライナープレート用成形物の横フランジ
部(図1の番号3)に沿って配置される平面状の金属
板8と溶接しライナープレートを作製した。金属の具体
的形状は以下のものを使用した。 上下金属部分(図6の11、12):軽みぞ形鋼2本 横フランジ(図6の番号8)用平面状金属:平板鋼2
本、厚み6mm、幅90mm、長さ500mm
【0055】このライナープレート1枚分のの総重量は
24.3kgで市販品より約4kg軽量で、許容座屈荷
重は24ton/m2であった。
【0056】[実施例4] (型)ライナープレート用成形物の成形のため、図8に
示すような、円周方向を1セットとした時の1/6分割
分のライナープレート用成形物の形状を彫り込んだアル
ミニウム型を使用した。
【0057】(成形)成形用アルミニウム金型をキャビ
ティー型90℃、コア型60℃に加熱し型を閉じた後、
この中へRIM成形機を利用してミキシングヘッド中で
等量の溶液Aと溶液B(実施例1で作製したもの)とを
衝突混合し注入した。液注入充填後5分で型を開き架橋
重合品を取り出した。
【0058】図8の表記による成形物の形状は次の通り
であった。 a=1570mm、b=500mm、c=8mm d=80mm、e=150mm、R=1500mm
【0059】なお、ライナープレート中央部に、上下フ
ランジに対し垂直方向に縦リブ14を1本(厚み5m
m)を配した。
【0060】(組み立て)図8の形状の成形物に曲率半
径1,500mmの軽みぞ形鋼を、図6に示すような板
金配置で取り付け、軽みぞ形鋼2本の両末端で平面状の
金属と溶接してライナープレートを作製した。板金の形
状は以下のものを使用した。 上下金属部分(図6の11、12):軽みぞ形鋼2
本,長さ1570mm、高さ80mm、幅40mm、厚
み2.3mm 横フランジ(図6の番号8)用平面状金属:2本、長さ
500mm、幅90mm、厚み6mm
【0061】このライナープレート1枚分の総重量は2
4.2kgで市販品より約4kg軽量で、許容座屈荷重
は24ton/m2であった。
【0062】[実施例5]図8の形状の成形物に曲率半
径1,500mmの山形鋼を、図7のに示すような金
属配置で金属を取り付け、山形鋼2本の両末端で平面状
の金属と溶接してライナープレートを作製した。金属の
形状は以下のものを使用した。 上下金属部分(7のの番号15、16):軽山形鋼2
本 中央金属部分(7のの番号17):平板鋼1本 横フランジ(図6の番号8に相当する部分)用平面状金
属:平板鋼2本、厚み6mm、幅90mm、長さ500
mm
【0063】このライナープレート1枚分の総重量は2
1.4kgで市販品より約7kg軽量で、許容座屈荷重
は16ton/m2であった。
【0064】
【発明の効果】本願発明のライナープレートは、従来の
板金製のものに較べ、軽量で、低い運搬コストを実現で
き、設置する際には取扱いが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明におけるライナープレート用成形物の
1例を示すものである。は斜視図、のXX面に
おける断面図である。
【図2】本願発明における補強用金属配置の1例を示す
ものである。
【図3】本願発明におけるライナープレート用成形物に
補強用金属を配置したライナープレートの一例を示す。
【図4】本願発明におけるライナープレート用成形物に
開口部を持つタイプのライナープレートの斜視図を示
す。
【図5】本願発明における防護壁を組み立てた時の防護
壁の一部の一例を示す。
【図6】本願発明における補強用金属配置の1例を示す
ものである。は斜視図、のYY面における断面
図である。
【図7】本願発明における補強用金属配置の1例の断面
を示すものである。およびは図6ののYY面に相
当する部分における断面図である。
【図8】本願発明におけるライナープレート用成形物の
1例を示すものである。
【符号の説明】
1 ライナープレート用成形物 2 上下フランジ 3 横フランジ 4 波リブ 5 波リブ斜面部 6 金属板 7 ボルト穴 8 ライナープレート用成形物の横フランジ部に沿っ
て配置される金属板 9 開口部 10 金属板を取り付けるための段差 11 上(または下)の金属部分 12 下(または上)の金属部分 13 中間の位置の金属部分 14 縦方向のリブ 15 上(または下)の金属部分 16 下(または上)の金属部分 17 中央金属部分 18 一個分のライナープレート XX 図1の断面を得るための、図1における切断
面を示す平面である。 YY 図6の断面を得るための、図6における切断
面を示す平面である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂と金属との複合構造体からなり、該
    複合構造体の許容座屈荷重が10ton/m2以上ある
    ことを特徴とするライナープレート。
  2. 【請求項2】 樹脂が反応射出成形法によって形成され
    る請求項1記載のライナープレート。
  3. 【請求項3】 樹脂として、メタセシス重合触媒系の触
    媒成分を含有するメタセシス重合性環状オレフィンから
    なるモノマー液A(溶液A)とメタセシス重合触媒系の
    活性化剤成分を含有するメタセシス重合性環状オレフィ
    ンからなるモノマー液B(溶液B)とを混合し、その原
    料混合液を金型内に注入しその金型内において重合およ
    び架橋反応せしめることによって得られる樹脂を使用す
    ることを特徴とする請求項1または2記載のライナープ
    レート。
  4. 【請求項4】 樹脂と金属との複合体の内の金属部分
    が、樹脂の表と裏の両面上にあってその表と裏の金属部
    分が互いに金属で結合または接触させてあるものを含む
    ことを特徴とする、請求項1、2または3記載のライナ
    ープレート。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4記載のライナ
    ープレートを高圧電線用鉄塔の建設用立孔の土留および
    /または型枠として使用し、その後当該ライナープレー
    トをその位置に放置する工法において、当該ライナープ
    レートの金属部分と当該高圧電線用鉄塔との間をアース
    することを特徴とする高圧電線用鉄塔の建設方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109372553A (zh) * 2018-11-26 2019-02-22 蓝传雯 隧道初期支护模喷用皮带模板组件

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109372553A (zh) * 2018-11-26 2019-02-22 蓝传雯 隧道初期支护模喷用皮带模板组件
CN109372553B (zh) * 2018-11-26 2024-03-08 四川蓝海智能装备制造有限公司 隧道初期支护模喷用皮带模板组件

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