JP3177009B2 - スピンドルモータ - Google Patents

スピンドルモータ

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JP3177009B2
JP3177009B2 JP25726792A JP25726792A JP3177009B2 JP 3177009 B2 JP3177009 B2 JP 3177009B2 JP 25726792 A JP25726792 A JP 25726792A JP 25726792 A JP25726792 A JP 25726792A JP 3177009 B2 JP3177009 B2 JP 3177009B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光・磁気ディスク等の
記録ディスクを回転駆動するために用いられるスピンド
ルモータに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば磁気ディスク駆動装置等に用いら
れる従来のスピンドルモータについて、図6を用いて説
明する。図6は、スピンドルモータの全体を示す断面図
である。図6において、cは磁気ディスクが装着される
ハブ部材、aはシャフト、bはブラケット、e及びfは
軸受部材、dは電機子、gはロータマグネット、hはス
ペーサ部材、j及びkは磁性流体シールである。ハブ部
材cは、軸受部材e及びfを介してシャフトaに回転支
持される。そのうち一方の軸受部材eは、ハブ部材cと
シャフトaとの間に直接装着され、他方の軸受部材f
は、スペーサ部材hを介して、ハブ部材cとシャフハa
との間に装着される。シャフトaの略中央部に嵌め込ま
れた電機子dは、ハブ部材cの内周部に設けられたロー
タマグネットgと対向して配置されており、電機子dに
所要の電力が通電されると、ハブ部材cはシャフトaに
対して相対回転駆動される。なお、シャフトaはブラケ
ットbに固定され、ブラケットbは図示省略の装置ハウ
ジンクに取付られる、いわゆるシャフト固定タイプを成
す。磁性流体j及びkは、スピンドルモータ内部の不浄
な空気がスピンドルモータ外部へ漏出することを防止す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、下側に位置
する軸受部材fには、スペーサ部材hが介在して設けら
れている。従って、スペーサ部材hとハブ部材cとによ
る嵌め合いのストレスが作用し易く、或いはこれらが異
種部材であれば更に熱膨張によるストレスが作用し、ハ
ブ部材cの外周部mが半径方向外方へ歪む要因となる。
この結果、ハブ部材cに装着される図示省略の磁気ディ
スク倒れを生ぜしめ、ヘッドとのクラッシュ等の不都合
を引き起こすことがある。このため、ハブ部材cとスペ
ーサ部材hとの装着に関しては、これらの嵌め合い寸法
精度を厳しく管理すると共に,組み立てによる寸法誤差
を出さないよう配慮することが要求され、これに伴う製
造コストを上昇させる要因となっていた。
【0004】本発明は、従来技術に存した上記のような
問題点に鑑み行われたものであって、その課題とすると
ころは、ハブ部材とこれに嵌め合わせて装着されるスペ
ーサ部材との組立状態に起因し、ハブ部材の形状歪み等
を来さすことなく、しかもそれほど寸法精度を要せず容
易に組立が行なえる、スピンドルモータを提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のスピンドルモータにおける第一の手段とし
ては、記録ディスクが装着されるハブ部材と、静止部材
と、該ハブ部材と該静止部材との間に介在して設けられ
た軸受手段とを有し、前記ハブ部材は前記静止部材に対
して相対回転駆動されてなるスピンドルモータであっ
て、前記軸受手段は、第1の軸受部材と第2の軸受部材
とを有し、該第1の軸受部材は、前記ハブ部材と前記静
止部材との間に直接介在して設けられ、該第2の軸受部
材は、前記ハブ部材の内周部に設けられた環状部材と前
記静止部材との間に介在して設けられ、該環状部材と前
記ハブ部材とは、それぞれ相互に対向する対向面を有
し、該対向面間には、接着剤が介在されて両部材は該接
着剤を介して接合固定され、前記環状部材と前記ハブ部
材との接合部における、回転軸線方向外側の端面部に
は、前記接着剤を密封状に封止する封止部材が設けられ
た、ことを特徴とするスピンドルモータが提供される。
【0006】また、本発明のスピンドルモータにおける
第二の手段としては、記録ディスクが装着されるハブ部
材と、静止部材と、該ハブ部材と該静止部材との間に介
在して設けられた軸受手段とを有し、前記ハブ部材は前
記静止部材に対して相対回転駆動されてなるスピンドル
モータであって、前記軸受手段は、第1の軸受部材と第
2の軸受部材とを有し、該第1の軸受部材は、前記ハブ
部材と前記静止部材との間に直接介在して設けられ、該
第2の軸受部材は、前記ハブ部材の内周部に設けられた
環状部材と前記静止部材との間に介在して設けられ、該
環状部材と前記ハブ部材とは、それぞれ相互に対向する
対向面を有し、該対向面間には、接着剤が介在されて両
部材は該接着剤を介して接合固定され、前記環状部材と
前記ハブ部材との接合部における、回転軸線方向外側の
端部には、前記環状部材の対向面に一体的に形成された
環状突部が、前記ハブ部材の対向面に対して全周にわた
って締まり嵌めにて当接し、かくハブ部材の対向面に
接する前記環状突部によって、前記接着剤が、前記接合
部の外部に対して密封状に閉塞される、ことを特徴とす
るスピンドルモータが提供される。
【0007】
【作用】本発明のスピンドルモータのうち、前記第一の
手段のスピンドルモータでは、ハブ部材と環状部材とが
接着剤により接合して固定するため、ハブ部材と環状部
材との嵌め合いは、比較的緩い嵌め合い状態でよい。従
ってハブ部材と環状部材とは、それほど厳しい寸法精度
が要求されることなく、容易に組み立てることができ
る。しかも、接合部における、回転軸線方向外側の端面
部(即ち、スピンドルモータの外部へ連接する側)に
は、封止部材が設けられているため、接合部に塗布され
た接着剤が滲(にじ)み出ることなく確実に固化し、所
要の接着力を確保することができる。
【0008】また、本発明のスピンドルモータのうち、
前記第二の手段のスピンドルモータでは、前記第一の手
段スピンドルモータと同様に、ハブ部材と環状部材とが
接着剤により接合して固定されるものである。しかし第
一の手段と異なるところは、封止部材として、環状突部
が環状部材上に形成されており、この環状突部が接合部
の回転軸線方向外側の端部(即ち、スピンドルモータの
外部へ連接する側)に設けられ、更に、この部位にて締
まり嵌め状態としていることである。接合部における締
まり嵌め合いは一部のみであり、その他は接着剤による
接合である。従って接合部は、実質上、接着剤により接
合される比較的緩い嵌め合い状態を維持し、以て接合さ
れる部材の寸法精度もそれほど厳しく要求されず、しか
も環状突部にて接着剤の滲み等を封止し、確実に接着剤
の固化が図れ、所要の接着力を確保することができる。
【0009】
【実施例】本発明に従うスピンドルモータの実施例につ
いて、図1乃至図5を参照しつつ説明する。図1は、例
えば磁気ディスク駆動装置に搭載されるスピンドルモー
タの第一の実施例であり、その全体を示す断面図であ
る。図1におけるスピンドルモータは例えば磁気ディス
ク駆動装置に搭載されるもので、その右側のみを図示し
たもので、左側は省略してある。図1において、部材1
は、磁気ディスク5が装着されるハブ部材である。ハブ
部材1は、図の上下を貫通するカップ形状を成し、例え
ばアルミニウム材から形成される。磁気ディスク5は、
ハブ部材1の外周部19上を、鍔部21から順に図の上
方へ積層し所要の枚数が装着される。装着された磁気デ
ィスク5の間には、スペーサ43が介在して設けられ
る。最上部に位置する磁気ディスク5へは、クランプ部
材11が装着され、これにより磁気ディスク5が保持さ
れる。そして、ハブ部材1の小径部22に設けられたネ
ジ孔15へネジ13をネジ止めすることにより、磁気デ
ィスク5はハブ部材1に対して一体に固定される。ハブ
部材1の内周部18の略中央部には、強磁性材料のヨー
ク部材14を介して、環状に形成されたロータマグネッ
ト4が接着により固定されている。ロータマグネット4
は、周方向へN極とS極とが交互に着磁され、所定の極
数分が設けられている。
【0010】部材2は静止部材としてのシャフトであ
り、鉄材等により形成される。図示省略するが、シャフ
ト2の図における下側には、磁気ディスク駆動装置のベ
ース部材が取付られ、シャフト2の下部に設けられた環
状凹部31へ嵌め込まれて位置決めされ、シャフト2と
下側ベース部材(図示省略)とが固定される。またシャ
フト2の上端部には、上側ベース部材(図示省略)が装
着され、ネジ孔17へネジ止めされて固定される。こう
して、シャフト2は、その両端部で支持され固定され
る。シャフト2の両端には一対の上下側に位置する球軸
受7,8が装着され、上側球軸受7の内輪部34と、下
側球軸受8の内輪部32とが、シャフト2の外周部38
へ圧入または接着等により固定される。そして上側球軸
受7の外輪部35は、ハブ部材1の小径部22の内周部
39へ接着固定され、下側球軸受8の外輪部33は、ス
ペーサ部材6の内周部23へ同様に接着固定される。更
にスペーサ部材6の外周部24は、ハブ部材1の内周部
18へ接着固定される。これにより、ハブ部材1は、こ
れら上下球軸受7,8を介して、シャフト2に対し回転
自在に支持され、且つ回転軸線29に対して同軸的に回
転される。
【0011】シャフト2の略中央部には、電機子3が嵌
め込まれて固定されている。電機子3は、薄板状の電磁
鋼板が所要枚数分積層されて形成されたステータコア3
6と、このステータコア36に巻回された電機子コイル
37とから構成される。電機子3は、ハブ部材1に装着
されたロータマグネット4に対向して配置され、所要の
磁極数の歯を有している。電機子コイル37から引き出
されたリード線12は、シャフト2に形成された貫通孔
16を経て、シャフト2の下側、即ち図示省略の下側ベ
ース部材側へ導出され電気接続される。従って、リード
線12へ所要の電力が通電されると、電機子3とロータ
マグネット4との電磁作用により、ハブ部材1はシャフ
ト2に対して相対回転駆動される。
【0012】下側球軸受8の回転軸線29方向における
外側、即ち図の下側には、シャフト2の外周部38と、
スペーサ部材6との間に介在して設けられた磁性流体シ
ール10が装着されている。磁性流体シール10は、ド
ーナツ状のマグネット45と、このマグネット45を挟
着する二枚の磁性材料製平板状のポールピース46,4
7とからなる。そしてその外周部48は、スペーサ部材
6のテーパ部28に形成された段部内周部30へ接着し
て固定される。本実施例のスピンドルモータでは、磁性
流体シール10を保持固定する部材として、(下側玉軸
受8の間座としての)スペーサ部材6が兼用して用いら
れており、従来の専用保持部材と異なり、部品点数が低
減出来ると共に、組立が簡単に行なえる利点がある。ポ
ールピース46,47が対向するシャフト2の外周部3
8との空隙部には、磁性流体27が充填保持され、この
磁性流体シール層により、特に下側球軸受8から図の下
方向(スピンドルモータ外方)へ向かって漏出しようと
する不浄な空気を封止する。回転軸線29方向におけ
る、磁性流体シール10の更に外側、即ち図の下側に
は、磁性流体保護キャップ26がスペーサ部材6に貼り
つけられている。
【0013】上側球軸受7の回転軸線29方向における
外側、即ち図の上側にも、磁性流体シール9が設けられ
ている。磁性流体シール9は、シャフト2の外周部38
と、ハブ部材1の小径部22との間に介在して設けられ
ている。本実施例のスピンドルモータでは、磁性流体シ
ール9を保持固定する部材として、ハブ部材1の小径部
22がそのまま兼用して用いられており、磁性流体シー
ル10と同様に、従来の専用保持部材を必要とせず、従
って、部品点数と組立工数の低減が図れる。磁性流体シ
ール9は磁性流体シール10と同様の構造であり、マグ
ネット60と、このマグネット60を挟着する二枚のポ
ールピース61,62とからなる。そしてシャフト2の
外周部38における、ポールピース61,62が対向す
る空隙部には、磁性流体64が充填保持され、この磁性
流体シール層により、特に上側玉軸受7から図の上方向
(スピンドルモータ外方)へ向かって漏出しようとする
不浄な空気を封止する。
【0014】こうして磁性流体シール9,10により、
スピンドルモータ内部空間41に存在する不浄な空気
が、スピンドルモータ外部空間(即ち磁気ディスク室内
空間)42へ漏出することを効果的に防止することがで
きる。なお、磁性流体シール9,10の装着状態につい
て、例えば一方の磁性流体シール9について、図5を参
照してその状態を説明する。図5は、図1における磁性
流体シール9の付近を拡大して示した断面図である。そ
して同じ部材には同様の番号が付されている。図5にお
いて、磁性流体シール9は、ハブ部材1の小径部22に
形成されたテーパ部67に接着剤65により固定され
る。図に示すように、磁性流体シール9の外周部70
が、テーパ部67の段部内周部68に当接されて保持さ
れた状態で、接着剤65が塗布される。接着剤65は、
テーパ部67の面と、ポールピース61の上面及び外周
端71に塗布されている。テーパ部67は、(図1に示
した)回転軸線29に対して、約45度の勾配を有して
いる。ハブ部材1(小径部22)が熱膨張により、例え
ば図の左方向への歪みを生じた場合、これにより作用す
る応力は、図のF1及びF2に示す矢印の如く分散す
る。(即ち、F1はテーパ部67に対して垂直方向、F
2は図の左側への水平方向へ作用する。)このため、塗
布されている接着剤65は、このような上記部材の熱膨
張(或いはその逆に収縮)に対応した歪みに対しても、
剥離することが効果的に防止される。もし剥離が生ずる
と、磁性流体シール9の外周部70と段部内周部68と
の微小間隙68を経て、スピンドルモータ内部の不浄な
空気が、外部へ漏出しシール効果の低下を招くためであ
る。そして、テーパ部67に設けられた磁性流体保護キ
ャップ63についても、接着剤66の接着状態は、同様
に作用する。ハブ部材1のテーパ部67は、45度程度
の勾配にすることが最も良い。従って、図1における磁
性流体シール10についても、(説明を省略するが)ス
ペーサ部材6の下側に形成されたテーパ形状は、上記の
如くと同様に構成されている。
【0015】次に示す図2は、図1における、ハブ部材
1の鍔部21とスペーサ部材6との接合部の部位を拡大
して示す断面図である。そして図2に用いた部材の番号
については、図1と同じものは同様の付番がなされてい
る。図1及び図2において、スペーサ部材6の外周部2
4とハブ部材1の内周部18とは、緩い嵌め合いに寸法
設定されている。嵌め合いがきついと、嵌め合いのスト
レスや熱膨張による歪みのストレスにより、ハブ部材1
の外周部19が半径方向外方へ歪む。この歪みにより、
装着された磁気ディスク5に倒れが生じ、読み/書きエ
ラーの原因となるためである。そしてこの接合部20に
は、接着剤40が塗布される。接着剤40には、例えば
嫌気性接着剤が用いられる。接合部20の回転軸線29
の外側(即ち、スピンドルモータの外部へ連接する側;
図では下側にあたる)の端面部51には、封止部材とし
て接着剤25が塗布されている。接着剤25は、例えば
紫外線により硬化する紫外線照射型接着剤が用いられ
る。接着剤25により、接合部20における接着剤40
の機密性を保持し(即ち外気との連通を閉塞し)、硬化
を確実に促進させると共に、接着剤40が端面部51か
ら滲み出さないように封止する。このため接着剤40の
未硬化により、残留した溶媒ガスの発生や気体状になっ
た接着剤粒子が、スピンドルモータ外部(即ち磁気ディ
スク室内)42へ飛散するということも防止される。こ
うしてハブ部材1とスペーサ部材6とは、緩い嵌め合い
による接合が行われるため、ハブ部材1の外周部19へ
のストレスを与えることなく、しかもそれほど部品の加
工精度や組立に煩わされることもない。加えて確実な接
着強度が得られ、信頼性の向上が図れる。なお、図2の
端面部51における、接着剤25が塗布される部位、ス
ペーサ部材6とハブ部材1のそれぞれは、回転軸線29
に対して約45度の勾配に設定されている。(図では、
従って90度の開口角度となる。)これは、前述の理由
による歪み等に対して、接着剤25の剥離を防止するた
めに所要の勾配にて形成されているものである。
【0016】次に示す図3は、第二の実施例であるスピ
ンドルモータの一部を拡大して示した断面図である。図
3は、図2と同じ部位を示した断面図であり、その他の
構成は図1と同様であるので省略している。そして同じ
部位には、同様の番号が付されている。図3では、端面
部51における封止部材としてシール部材50を貼着し
たものである。これにより、接合部20の端面部51を
確実に封止するため、上述と同様の作用効果を生ずる。
接着剤40は、嫌気性の接着剤に限らず、例えば熱硬化
性のものでもよい。この場合には、シール部材50は、
接着剤40の滲み等を防止し、所要の接着力を確保でき
る。
【0017】図4は、更に別の実施例を示すスピンドル
モータの一部を拡大して示した断面図であり、既に説明
して用いた図2及び図3と同様に、スペーサ部材6とハ
ブ部材1との接合部位を拡大して示している。先ず図4
(a)は、第三の実施例であり、接合部20における、
(図1に示した)回転軸線29方向の外側の端部(即ち
スピンドルモータ外部へ連通する側;図における下
側)、52には、スペーサ部材6の外周部24に形成さ
れた環状突部53が、ハブ部材1の内周部18へ全周に
わたり当接している。環状突部53は、半径方向の断面
形状が略台形状を成している。この略台形状の上底部の
面がハブ部材1の内周部18に当接している。この当接
部位56は、締まり嵌め状態となっており、この当接に
より、接合部20に塗布された接着剤40の封止を行う
ものである。この当接部位56による締まり嵌め合い
は、接合部20における一部を占めるものである。従っ
て、接合部20は、実質上、接着剤より接合された比較
的緩い嵌め合い状態を維持する。このため嵌め合いのス
トレスによるハブ部材1の歪みを来すことがない。しか
も接着剤40の硬化を確実に促進させることができ、所
要の接着力を得ることができる。こうしてハブ部材1と
スペーサ部材6とは、緩い嵌め合いによる接合が行われ
るため、ハブ部材1の外周部19へのストレスを与える
ことなく、しかもそれほど部品の加工精度や組立に煩わ
されることもない。加えて確実な接着強度が得られ、信
頼性の向上が図れる。なお、この実施例では、環状突部
53の略台形状の上底部の面の長さを自由に設定するこ
とにより、嵌め合いの度合いを任意に決定することがで
きる。
【0018】次に示す図4(b)は、第四の実施例であ
り、この実施例では環状突部54が図4(a)に示した
環状突部53と形状が異なる点にある。環状突部54
は、半径方向の断面形状を、半円形状とした。ハブ部材
1の内周部18との当接部位57は、線状に当接する。
従ってスペーサ部材6の材料が比較的柔らかい材料を用
いる場合に、嵌め合いが容易でしかも確実に封止するこ
とができる特徴がある。更に図4(c)に示すは、第五
の実施例である。この実施例では接合部20の両端を環
状突部54,55にて当接させているものであり、接着
剤40のスピンドルモータ内外部共の完全な封止を行う
と同時に、この接合部20の両端部で当接部位58,5
9を構成し、締まり嵌め合いを行っている。これらいず
れの場合にも、上述の第三の実施例と同様に、ハブ部材
1の外周部19へのストレスを与えることなく、しかも
それほど部品の加工精度や組立に煩わされることもな
い。加えて確実な接着強度が得られ、信頼性の向上が図
れる。なお、これらの環状突部53乃至55は、ハブ部
材1に対して係合することを利用して、上下側玉軸受7
及び8の定位置予圧を付加して固定する際の、ハブ部材
1とスペーサ部材6との位置ズレを防止する役目も有す
る。すなわち図1おいて、磁性流体シール9,10を装
着する前の段階で、下側玉軸受8の内輪部32を、回転
軸線29方向上方へ予圧を加える。すると予圧による応
力は、圧力線76を経て外輪部33からスペーサ部材6
へ作用する。この応力は環状突部(例えば53の部位)
を経てハブ部材1に作用し、更に上側玉軸受7の外輪部
35へ作用する。そして圧力線75を経て内輪部34に
作用する。この応力が環状突部53からハブ部材1に作
用する際、締まり嵌め合いによる係合力により、スペー
サ部材6とハブ部材1との位置ズレを生じさせないもの
である。
【0019】以上、本発明の主旨を逸脱しない範囲で設
計変更乃至修正等自由である。即ち第一及び第二の実施
例にかかるスピンドルモータでは、接合部20の長さや
形状、或いは接合部20に塗布する接着剤40の種類、
また封止部材としての接着剤25の種類やシール部材5
0の形状、大きさ等選定自由である。また第三乃至第五
の実施例にかかるスピンドルモータでは、環状突部53
乃至59の形状や数量等自由である。特に環状突部は、
端部52側に少なくとも形成されていれば良い。その他
磁性流体シール9,10の有無や形状、配置の状態等任
意に設計できることは言うまでもない。
【0020】
【発明の効果】本発明のスピンドルモータは、上述の構
成を有しているので、次のような効果を奏する。ハブ部
材とこれに嵌め合わせて装着されるスペーサ部材との組
立状態に起因し、ハブ部材の形状歪み等を来さすことな
く、しかもそれほど寸法精度を要せず容易に組立が行な
える、スピンドルモータが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例に係るスピンドルモータ
の全体を示す断面図である。
【図2】図1における一部を拡大して示す断面図であ
る。
【図3】本発明の第二の実施例に係るスピンドルモータ
の一部を拡大して示す断面図である。
【図4】本発明の第三乃至第五の実施例に係るスピンド
ルモータの一部を拡大して示す断面図であり、うち、図
4(a)は第三の実施例、図4(b)は第四の実施例、
図4(c)は第五の実施例を示す。
【図5】図1における一部を拡大して示す断面図であ
る。
【図6】従来のスピンドルモータを示す断面図である。
【符号の説明】
1 ハブ部材 2 シャフト 3 電機子 4 ロータマグネット 5 磁気ディスク 6 スペーサ部材 9,10 磁性流体シール 20 接合部 25,40,65,66 接着剤 50 シール部材 53,54,55 環状突部 67 テーパ部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ディスクが装着されるハブ部材と、
    静止部材と、該ハブ部材と該静止部材との間に介在して
    設けられた軸受手段とを有し、 前記ハブ部材は前記静止部材に対して相対回転駆動され
    てなるスピンドルモータであって、前記軸受手段は、第
    1の軸受部材と第2の軸受部材とを有し、 該第1の軸受部材は、前記ハブ部材と前記静止部材との
    間に直接介在して設けられ、 該第2の軸受部材は、前記ハブ部材の内周部に設けられ
    た環状部材と前記静止部材との間に介在して設けられ、 該環状部材と前記ハブ部材とは、それぞれ相互に対向す
    る対向面を有し、該対向面間には、接着剤が介在されて
    両部材は該接着剤を介して接合固定され、 前記環状部材と前記ハブ部材との接合部における、回転
    軸線方向外側の端面部には、前記接着剤を密封状に封止
    する封止部材が設けられた、ことを特徴とするスピンド
    ルモータ。
  2. 【請求項2】 記録ディスクが装着されるハブ部材と、
    静止部材と、該ハブ部材と該静止部材との間に介在して
    設けられた軸受手段とを有し、 前記ハブ部材は前記静止部材に対して相対回転駆動され
    てなるスピンドルモータであって、 前記軸受手段は、第1の軸受部材と第2の軸受部材とを
    有し、 該第1の軸受部材は、前記ハブ部材と前記静止部材との
    間に直接介在して設けられ、 該第2の軸受部材は、前記ハブ部材の内周部に設けられ
    た環状部材と前記静止部材との間に介在して設けられ、 該環状部材と前記ハブ部材とは、それぞれ相互に対向す
    る対向面を有し、該対向面間には、接着剤が介在されて
    両部材は該接着剤を介して接合固定され、 前記環状部材と前記ハブ部材との接合部における、回転
    軸線方向外側の端部には、前記環状部材の対向面に一体
    に形成された環状突部が、前記ハブ部材の対向面に対
    して全周にわたって締まり嵌めにて当接し、 かくハブ部材の対向面に当接する前記環状突部によっ
    て、前記接着剤が、前記 接合部の外部に対して密封状に
    閉塞される、ことを特徴とするスピンドルモータ。
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