JP3175505B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP3175505B2
JP3175505B2 JP28558994A JP28558994A JP3175505B2 JP 3175505 B2 JP3175505 B2 JP 3175505B2 JP 28558994 A JP28558994 A JP 28558994A JP 28558994 A JP28558994 A JP 28558994A JP 3175505 B2 JP3175505 B2 JP 3175505B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ファックス、プリン
タ、複写の機能を複合的に有し、受け付けた複数のジョ
ブの処理順序を制御する画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ファックス、プリンタ、複写の機
能を複合的に有する画像処理装置では、複数の外部機器
からの処理要求を受け付けて処理を行う際には、図6に
示すように、処理要求を受け付けた順序に時系列的に処
理するのが一般的であった。図において、まず、プリン
ト出力Aに対するデータ変換処理(デコンポーズ処理)
と印字処理が実行され、該印字処理が終了すると、次
に、プリント出力Bに対するデータ変換処理と印字処理
が実行され、さらに、ファックス出力Cに対するデータ
変換処理(伸長処理)が実行される。しかしながら、入
力順序に時系列的に処理する場合、例えば、現在、画像
処理を実施時に、次ジョブ処理要求として、100ペー
ジ分の画像処理要求と、1ページ分の画像処理要求が受
け付けられると、100ページ分の画像処理要求が先に
受け付けられていれば、1ページ分の画像処理要求を出
した使用者は、101ページ分の画像処理時間分、待た
されることになり、処理効率の低下をもたらすことにな
る。
【0003】このような問題を解決するために、例え
ば、特開平5−253222号公報には、複数のジョブ
が受け付けられた場合には、ジョブの内容と、予め記憶
されている優先順位決定手段に基づいて、次ジョブを決
定し、実行するもので、次ジョブ処理要求として、10
0ページ分の画像処理要求が先に受け付けられていて
も、一定期間中に別の処理要求として、1ページ分の画
像処理要求があれば、次ジョブとして、1ページ分の画
像処理を優先して実行することで、処理効率の改善を図
る技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の画像処理装置では、例えば、現在、複数ページ
分のプリンタ出力を行っているとき、次ジョブの処理要
求として、あるホストAから100ページ分のプリンタ
出力要求と、別のホストBから連続的に数ページ分の複
数のプリンタ出力要求とが受け付けられた場合、数ペー
ジ分のプリンタ出力要求が優先的に受け付けられること
になり、結局、ホストBが画像処理装置を占有してしま
い、ホストAの処理要求がなかなか実行されないことに
なるという問題が生じる。
【0005】また、現在処理しているジョブに拘らず、
受け付けたジョブの内容によってのみ、次ジョブを一義
的に決定するため、例えば、従来の技術を複合機に適用
して、複数ページ分のプリンタ出力要求を受け付け、そ
の要求に対する画像処理を実施中に、数ページのファッ
クス受信画像出力要求と、1ページのプリンタ出力要求
とが順次受け付けられた場合を想定すると、現在処理し
ている数ページ分に対する画像処理(データ変換作業)
中には、実際にはファックス受信画像の伸長作業を行う
ことができるにも拘らず、数ページ分のプリンタ出力に
対する画像処理を実施し、次いで、1ページ分のプリン
タ出力動作を完了した後でなければ、ファックス受信画
像の伸長作業が行われず、結果的に処理効率の低下をも
たらすという問題が生じる。
【0006】この発明は上述した事情に鑑みてなされた
もので、所定の外部機器あるいは入力経路からのジョブ
要求による占有化を防止できるとともに、種々のデータ
変換処理を伴うジョブ要求を効率的に実行でき、生産性
を向上できる画像処理装置を提供することを目的として
いる。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した問題点を解決す
るために、請求項1に記載された発明は、複数の種類の
ジョブを行うことが可能な画像処理装置において、 前記
複数の種類のジョブに対するデータを各々印字可能な形
式に変換する複数のデータ変換手段を備え、 次にデータ
を変換する予定のジョブが、現時点においてデータを変
換しているデータ変換手段によってデータの変換が行わ
れるジョブであるか否かを判断し、当該判断において、
現時点においてデータを変換しているデータ変換手段に
よってデータの変換が行われるジョブであると判断され
た場合に、データの変換が未だ行われていないジョブで
あり、かつ、現時点においてデータを変換しているデー
タ変換手段以外を使用するジョブに対して、現時点にお
いてデータの変換を行わせているジョブと並行して対応
するデータ変換手段によりデータの変換を行わせること
を特徴とする。 また、請求項2に記載された発明は、複
数の種類のジョブを行うことが可能な画像処理装置にお
いて、 前記複数の種類のジョブに対するデータを各々印
字可能な形式に変換する複数のデータ変換手段を備え、
データの変換が未だ行われていないジョブであり、か
つ、現時点においてデータを変換しているデータ変換手
段以外を使用するジョブを選択し、当該選択されたジョ
ブに対して、現時点においてデータの変換を行わせてい
るジョブと並行して対応するデータ変換手段によりデー
タの変換を行わせることを特徴とする。
【0008】
【作用】この発明によれば、現在、データ変換処理を実
行しているジョブの次にデータ変換処理を実行する予定
のジョブが、現在実行されているデータ変換処理を行う
ジョブである場合に、他の未処理ジョブの中で現在実行
されているデータ変換処理と異なるデータ変換処理を実
行するジョブに対して、現在データ変換処理を実行して
いるジョブと並行して対応するデータ変換処理を行わせ
る。これにより、所定の外部機器あるいは入力経路から
のジョブ要求による占有化を防止し、種々のデータ変換
処理を伴うジョブ要求を効率的に実行でき、生産性を向
上させることが可能となる。
【0009】
【実施例】次に図面を参照してこの発明の一実施例につ
いて説明する。 A.実施例の構成 図1は本発明の実施例による画像処理装置の構成を示す
ブロック図である。図において、1は本実施例による画
像処理装置であり、以下に述べる構成要件を備えてい
る。2はシステムおよび画像制御部(以下、画像制御部
という)であり、システム全体の制御と画像コードデー
タの転送制御とを行う。この画像制御部2は、制御プロ
グラムが格納されているROM、有効なジョブの設定情
報が一時的に格納されるRAM、装置の設定情報が記憶
される不揮発性メモリ、フォントジェネレータ、入出力
ポート、CPU(中央処理装置)、各画像処理部および
データ変換部とメモリとの間でデータ転送を制御するD
MAC(ダイレクト・メモリ・アクセス・コントロー
ラ)、タイマ、割り込み制御部等(図示せず)によって
構成されている。
【0010】次に、操作部3は、使用者によって操作さ
れ、画像制御部2に対して、出力用紙サイズ、出力部数
などの印字条件、モード切り替え等の指示を送出する。
また、ホスト・インターフェース(以下、ホストI/F
という)4は、当該画像処理装置に直接接続されたパー
ソナルコンピュータまたはワークステーション(以下、
ホストという)5と間で、コマンド/ステータス通信お
よびデータの送受信を行う。モデム6は、電話回線を介
して送信するデータの変調や、受信したデータの復調を
行うことにより、電話回線を介して接続される外部機器
との間でデータの送受信を行う。スキャナ・インターフ
ェース(以下、スキャナI/Fという)7は、原稿等か
ら画像を読み取るスキャナ8との間で、コマンド/ステ
ータス通信および画像階調データの送受信を行う。
【0011】ネットワーク・インターフェース(以下、
ネットワークI/Fという)9は、LAN等のネットワ
ーク10の回線制御、およびネットワークを介してのデ
ータの送受信を行う。また、画像記録部インターフェー
ス(以下、画像記録部I/F)11は、レーザプリンタ
等の画像記録部12との間で、コマンド/ステータス通
信、およびデータ(文字データ、画像コードデータ)の
送信を行う。上述した各I/F部は、図示していない
が、画像コードデータを転送する際に、当該画像処理装
置と各外部機器との間に生じる速度差を吸収するための
ブロックバッファ、あるいはラインバッファを備えてい
る。
【0012】次に、ページ・バッファ13は、上述した
各I/F部を介して受信した画像コードデータを一時的
に記憶し、ワーキングメモリとして用いられる。また、
ディスク制御部14は、印字可能な画像データおよびデ
ータ変換未処理の画像データを区別して格納される固定
磁気ディスク部15を制御する。圧縮/伸長部16は、
ファックス送受信の際に、画像データである転送データ
を圧縮/伸長する。また、デコンポーズ部17は、ネッ
トワーク10を介して、あるいは当該画像処理装置に直
接接続されているホスト5から転送されてくるコードデ
ータをデコンポーズする。画像処理部18A,18B
は、画像データの編集処理(回転、拡大/縮小など)を
行う。
【0013】なお、画像制御部2に対する指示操作は、
操作部3からのみでなく、ホスト5においても同等の指
示操作を可能であり、このために、ホスト5には、上記
指示操作を行うためのユーザインターフェースが備えら
れている。また、図において、実線はデータの流れを示
しており、破線はシステムバスを含めた制御信号の流れ
を示している。このように、本実施例における画像処理
装置は、ファクシミリ装置(=モデム6)からの受信画
像コードデータ、当該画像処理装置に直接接続されたホ
スト5からの画像コードデータ、スキャナ8からの画像
階調データ、およびネットワーク10を介してのパーソ
ナルコンピュータ、あるいはワークステーションからの
画像コードデータといった外部画像データを取り込むこ
とができるようになっている。
【0014】B.実施例の動作 次に、上述した実施例の動作について説明する。 (a)ジョブ処理 図2は、本実施例によるジョブ処理を示すフローチャー
トである。図において、まず、ステップS1において、
各I/F部、あるいはネットワーク10等の入力経路か
ら当該画像処理装置に対して出力要求(ジョブ要求)が
供給されたか否かを判断する。そして、ジョブ要求が供
給されると、ステップS1における判断結果は「YE
S」となり、ステップS2へ進む。ここでは、このジョ
ブ要求を出力要求ジョブAとする。ステップS2では、
画像制御部2により、出力要求ジョブAの内容、すなわ
ち、入力原稿ページ数、要求ジョブの出力部数、印字モ
ード(出力用紙サイズなど)、必要となるデータ変換処
理と、入力受付順番号およびジョブ発効者を判別するI
Dナンバとを、IDナンバであることを示すフラグとと
もに、一旦、図示しないRAMに記憶する。ここで、必
要となるデータ変換処理とは、例えば、モデム6を介し
てのファックス入力であれば、入力画像は圧縮画像デー
タであるため、これを伸長する伸長処理であり、また、
ホスト5からのプリントデータであれば、コードデータ
であるため、ビットマップデータに変換する、いわゆる
デコンポーズ処理である。
【0015】次に、ステップS3において、RAMに記
憶された入力原稿枚数をA4サイズの枚数に換算した値
に、受け付けたジョブに必要なデータ変換処理にかかる
時間を乗じたものを、要求ジョブAのデータ処理時間と
して算出し、再度、RAMに記憶する。なお、データ変
換処理にかかる時間は、それぞれの処理によって標準的
なA4サイズの画像データ、1ページ分当たりに要する
平均時間を予め算出、あるいは実測して求めたものであ
る。次に、ステップS4では、要求ジョブAの出力総ペ
ージ数を、入力原稿枚数と要求ジョブAの出力部数とに
従って、出力用紙サイズ毎に算出し、算出結果毎の印字
出力に要する時間を加算し、ジョブとして印字処理に要
する総時間を算出する。そしてステップS5において、
ステップS3およびステップS4で算出した要求ジョブ
Aのデータ変換処理に要する時間、および印字処理に要
する時間をRAMに記憶する。印字処理に要する時間
は、データ変換処理には依存せず、出力用紙サイズのみ
によって一義的に決まるものである。
【0016】次に、ステップS6において、要求ジョブ
Aが現在処理中のジョブと同じデータ変換部を用いるか
否かを判断する。言い換えると、要求ジョブAが用いる
データ変換部と同じデータ変換部を用いるジョブが現在
実行されているか否かを判断する。そして、要求ジョブ
Aと同じデータ変換部を用いるジョブが現在実行されて
いなければ、ステップS6における判断結果は「NO」
となり、ステップS7へ進む。ステップS7では、要求
ジョブAに対する処理を実行する。その後、上述したス
テップS1へ戻る。一方、要求ジョブAと同じデータ変
換部を用いるジョブが現在実行されていれば、ステップ
S6における判断結果は「YES」となり、ステップS
8へ進む。ステップS8では、要求ジョブAとは異なる
他の未処理ジョブが受け付けられているか否かを判断す
る。
【0017】そして、要求ジョブAとは異なるデータ変
換部を用いる他のジョブがなければ、ステップS8にお
ける判断結果は「NO」となり、ステップS9へ進む。
この場合、要求ジョブAと現在処理中のジョブBとに対
して同じデータ変換処理が必要となる。そこで、ステッ
プS9では、要求ジョブAの処理優先順位を現在受け付
けているジョブの中で最上位に登録し、ステップS1へ
戻る。ここで、処理優先順位を最上位に登録するとは、
次ジョブとして、必ず最優先で処理されるものではな
く、現在、データ変換を行っているジョブが終了次第、
最初に処理されるジョブとすることである。
【0018】一方、要求ジョブAとは異なるデータ変換
部を用いる他の未処理ジョブがある場合には(このジョ
ブをジョブCとする)、データ処理部は競合しないの
で、ステップS8における判断結果は「YES」とな
り、前述したステップS7へ進む。ステップS7では、
ジョブCのデータ変換処理を実行した後、ステップS1
へ戻る。また、ステップS1において、ジョブ要求を受
け付けなかった場合には、同ステップS1における判断
結果は「NO」となり、ステップS10へ進む。ステッ
プS10では、未処理となっているジョブがあるか否か
を判断する。そして、未処理のジョブがあれば、ステッ
プS10における判断結果は「YES」となり、前述し
たステップS6へ進む。以下、前述したステップS6〜
S9の処理を行う。一方、未処理のジョブがなければ、
ステップS10における判断結果は「NO」となり、ス
テップS1へ戻る。上述した処理において、現在実行中
のジョブ、あるいは未処理のジョブ等の検索は、常に、
ジョブIDナンバの各ビットを参照することにより行わ
れる。
【0019】(b)印字処理 次に、図3は本実施例における印字処理を示すフローチ
ャートである。いずれのジョブにおいても、データ変換
済の画像データは、ジョブIDナンバとともに記憶/蓄
積されるように画像制御が行われる。この場合、ジョブ
IDナンバと画像データとで対応が取れていれば、必ず
しもジョブIDナンバと画像データとが同じ記憶手段に
記憶されている必要はない。例えば、画像データは、固
定磁気ディスク装置15内のデータ変換処理済データを
格納しておく領域へ記憶され、ジョブIDナンバは、図
示しないRAMへ記憶されるようにしてもよい。本実施
例では、画像データは固定磁気ディスク装置15内のデ
ータ変換処理済データを格納しておく領域、ジョブID
ナンバはRAMへ記憶されるものとする。
【0020】まず、ステップS20において、画像メモ
リ(RAM)内にデータ変換処理済データで、印字処理
がされていない1ページ分のデータ量に等しい、あるい
は1ページを越える画像データがあるか否かを判断す
る。そして、未処理の画像データがなければ、ステップ
S20における判断結果は「NO」となり、ステップS
20へ戻り、印字出力要求のジョブを受け付けていない
ものとして待ち状態となる。一方、画像メモリ内に未処
理の画像データがあれば、ステップS20における判断
結果は「YES」となり、ステップS21へ進む。ステ
ップS21では、未処理の画像データおよびその画像デ
ータに対応するジョブIDナンバを読み出し、さらに、
ジョブIDナンバに含まれるジョブの要求出力用紙サイ
ズ、出力部数などの印字条件を読み出す。次に、ステッ
プS22において、読み出した印字条件に従って印字出
力を実行する。そして、ステップS23において、印字
出力を完了する。
【0021】次に、ステップS24へ進み、部数カウン
トに「1」を加える。そして、ステップS25におい
て、上記部数カウントが読み出した印字条件において要
求されている出力部数に一致しているか否かを判断す
る。双方が一致しなければ、ステップS25における判
断結果は「NO」となり、ステップS22へ戻る。そし
て、双方が一致するまで、ステップS22〜S25を繰
り返し実行し、同一画像データを用いて印字出力を実行
するとともに、その都度、部数カウントに「1」を加え
る。そして、部数カウントと印字条件において要求され
ている出力部数とが一致すると、ステップS25におけ
る判断結果は「YES」となり、ステップS26へ進
む。ステップS26では、要求部数と一致したページの
画像データ、すなわち、印字処理済の画像データを消去
するとともに、部数カウントをリセット(「0」)にす
る。
【0022】次に、ステップS27へ進み、現在処理が
完了したページの画像データが1つのジョブ内の最終ペ
ージの画像データであるか否かを判断する。そして、最
終ページでなければ、ステップS27における判断結果
は「NO」となり、ステップS28へ進む。ステップS
28では、ページカウントに「1」を加えるとともに、
次ページデータの画像データを読み出す。そして、ステ
ップS22へ戻る。以下、ステップS22〜S27を繰
り返し実行し、現在のジョブの画像データを順次印字す
る。一方、最終ページであれば、ステップS27におけ
る判断結果は「YES」となり、ステップS29へ進
む。ステップS29では、1つのジョブが終了したもの
として、ページカウントをリセット(「0」)し、ステ
ップS20へ戻る。以下、ステップS20〜S29を繰
り返し実行する。
【0023】(c)第1のジョブスケジューリング動作
例 次に、本実施例における第1のジョブスケジューリング
動作例について図4を参照して説明する。ここでは、例
として、当該画像処理装置1に直接接続されているホス
ト5からプリント出力A(入力原稿A4で6ページ、出
力部数1部、出力用紙サイズA4)、プリント出力B
(入力原稿A4で6ページ、出力部数1部、出力用紙サ
イズA4)、および当該画像処理装置が有するファック
ス機能によるファックス出力C(入力原稿A4で10ペ
ージ、出力部数1部、出力用紙サイズA4)を順に受け
付けた場合について述べる。ここで、プリント出力の際
のデコンポーズ処理に要する時間は、A4標準原稿で
1.5秒/枚、ファックス出力処理に要する時間は、A
4標準原稿で2.0秒/枚とする。当該画像処理装置1
は、まず、プリント出力Aの要求を受信すると、要求内
容から入力原稿ページ数として、6ページ、出力部数と
して1部、出力用紙サイズとしてA4を抽出し、プリン
タ出力要求であることを示す番号「2」、デコンポーズ
処理を必要とすることを示す番号「2」、受付順番号と
して、この場合、他の出力要求がないので「01」、当
該画像処理装置に接続される各ホスト毎に割り当てられ
るホスト識別番号「7」を組み合わせたジョブIDナン
バを、ジョブIDナンバを示すフラグを付加して、図示
しないRAMに記憶する。
【0024】また、画像データは、ページバッファ13
に格納される。ここで、ページバッファ13の容量を越
えるジョブ要求があった場合には、固定磁気ディスク1
5内のデータ変換未処理の画像データを格納する領域に
格納する。次に、受け付けたジョブの内容と、予め図示
しないROMに記憶されているデータ変換処理毎に、A
4原稿1ページ当たりの平均的に要する時間を読み出
し、この値と出力用紙サイズと入力原稿ページ数とか
ら、デコンポーズに要する総時間を算出する。さらに、
出力用紙サイズと、入力原稿ページ数および部数とから
印字処理に要する総時間を算出する。そして、これらの
算出結果をRAMに記憶する。
【0025】次に、後述する表1に示すデータ変換処理
フラグを参照し、データ変換処理フラグが「0」であれ
ば、実行中のジョブがないので、図4に示すように、プ
リント出力Aに対してデコンポーズ部17でデータ変換
処理(デコンポーズ処理)を開始する。そして、プリン
ト出力Aのデータ変換処理開始後、所定期間内に、プリ
ント出力Bおよびファックス出力要求を受信すると、同
様にして、それぞれのジョブに対してジョブIDを割り
当てるとともに、データ変換処理に要する時間、および
印字処理に要する時間を算出し、これらの算出結果をR
AMに記憶する。この状態は次に示す表1のようにな
る。
【表1】 表1においては、上から順に、プリント出力A、プリン
ト出力B、およびファックス出力Cに対応する。なお、
処理番号およびフラグは登録時には設定されない。
【0026】次に、上記表1に示すデータ変換処理フラ
グを参照し、実行中のジョブがあるか否かを判断する。
そして、データ変換処理フラグが「1」となっているジ
ョブがあれば、次に、そのジョブの処理要求値を参照す
る。この場合、現在、プリント出力Aに対するデータ変
換処理を行っているので、このジョブに対する処理要求
値「2」とは異なる処理要求値を参照する。この場合、
ジョブ要求の中から処理要求値が「3」のジョブ、すな
わち、伸長処理を行うジョブがある。したがって、伸長
処理を必要とするファックス受信画像の圧縮/伸長部1
6は、現在使用されていないので、図4に示すように、
直ちにファックス出力Cに対して圧縮/伸長部16でデ
ータ変換処理(伸長処理)を実行する。このとき、プリ
ント出力Bに対しては、処理待ち状態とする。その後、
図4に示すように、プリント出力Aのジョブに対するデ
ータ変換処理が終了次第、プリント出力Bのデータ変換
処理(デコンポーズ処理)を開始する。以上のようにし
て、データ変換処理が実行される。印字動作は、各デー
タ変換処理が完了した時点で、逐次実行される。
【0027】(d)第2のジョブスケジューリング動作
例 次に、本実施例における第2のジョブスケジューリング
動作例について図5を参照して説明する。ここでは、例
として、当該画像処理装置1に直接接続されているホス
ト5からプリント出力A(入力原稿A4で6ページ、出
力部数1部、出力用紙サイズA4)、プリント出力B
(入力原稿A4で6ページ、出力部数1部、出力用紙サ
イズA4)、およびプリント出力C(入力原稿A4で1
0ページ、出力部数1部、出力用紙サイズA4)を順に
受け付けた場合について述べる。当該画像処理装置1
は、まず、プリント出力Aの要求を受信すると、要求内
容から入力原稿ページ数として、6ページ、出力部数と
して1部、出力用紙サイズとしてA4を抽出し、プリン
タ出力要求であることを示す番号「2」、デコンポーズ
処理を必要とすることを示す番号「2」、受付順番号と
して、この場合、他の出力要求がないので「01」、当
該画像処理装置に接続される各ホスト毎に割り当てられ
るホスト識別番号「7」を組み合わせたジョブIDナン
バを、ジョブIDナンバを示すフラグを付加して、図示
しないRAMに記憶する。
【0028】次に、受け付けたジョブの内容と、予め図
示しないROMに記憶されているデータ変換処理毎に、
A4原稿1ページ当たりの平均的に要する時間を読み出
し、この値と出力用紙サイズと入力原稿ページ数とか
ら、デコンポーズに要する総時間を算出する。さらに、
出力用紙サイズと、入力原稿ページ数および部数とから
印字処理に要する総時間を算出する。そして、これらの
算出結果をRAMに記憶する。
【0029】次に、後述する表2に示すデータ変換処理
フラグを参照し、データ変換処理フラグが「0」であれ
ば、実行中のジョブがないので、図5に示すように、プ
リント出力Aに対してデコンポーズ部17でデータ変換
処理(デコンポーズ処理)を開始する。そして、プリン
ト出力Aのデータ変換処理開始後、所定期間内に、プリ
ント出力Bおよびプリント出力Cの要求を受信すると、
同様にして、それぞれのジョブに対してジョブIDを割
り当てるとともに、データ変換処理に要する時間、およ
び印字処理に要する時間を算出し、これらの算出結果を
RAMに記憶する。この状態は次に示す表2のようにな
る。
【表2】 表2においては、上から順に、プリント出力A、プリン
ト出力B、およびプリント出力Cに対応する。なお、処
理番号およびフラグは登録時には設定されない。
【0030】次に、上記表2に示すデータ変換処理フラ
グを参照し、実行中のジョブがあるか否かを判断する。
そして、データ変換処理フラグが「1」となっているジ
ョブがあれば、次に、そのジョブの処理要求値を参照す
る。この場合、現在、プリント出力Aに対するデータ変
換処理を行っているので、このジョブに対する処理要求
値「2」とは異なる処理要求値を参照する。しかしなが
ら、この場合、「2」以外の処理要求値のジョブ、すな
わちデコンポーズ処理以外のデータ変換処理を必要とす
るジョブはないので、先に受け付けたプリント出力Bの
データ変換処理(デコンポーズ処理)の優先順位をプリ
ント出力Cのジョブより高くした後、待機状態とする。
プリント出力Bに対するデータ変換処理は、図5に示す
ように、プリント出力Aのデータ変換処理の終了後、す
なわち、データ変換処理フラグが解除されると、直ちに
開始される。同様にして、プリント出力Cに対するデー
タ変換処理は、図5に示すように、プリント出力Bのデ
ータ変換処理が終了すると、直ちに開始される。以上の
ようにして、データ変換処理が実行される。印字動作
は、各データ変換処理が完了した時点で、逐次実行され
る。
【0031】(e)第3のスケジューリング動作例 次に、本実施例における第3のスケジューリング動作例
として、当該画像処理装置にネットワーク10を介して
接続されている、本装置と同等の装置(この装置を装置
Dとする)から複数のコードデータが供給される場合、
当該画像処理装置でデータ変換処理している間に、待機
状態となっているコードデータを当該画像処理装置以外
の例えば上記装置D側でデータ変換処理を行うようにし
たものである。上記装置Dから、プリント出力A(入力
原稿A4で6ページ、出力部数1部、出力用紙サイズA
4)、プリント出力B(入力画像A4で6ページ、出力
部数1部、出力用紙サイズA49、プリント出力C(入
力原稿A4で10ページ、出力部数1部、出力用紙サイ
ズA4)を順に受け付けた場合について述べる。当該画
像処理装置1は、まず、プリント出力Aの要求を受信す
ると、要求内容から入力原稿ページ数として、6ペー
ジ、出力部数として1部、出力用紙サイズとしてA4を
抽出し、プリンタ出力要求であることを示す番号
「2」、デコンポーズ処理を必要とすることを示す番号
「2」、受付順番号として、この場合、他の出力要求が
ないので「01」、当該画像処理装置に接続される各ホ
スト毎に割り当てられるホスト識別番号「7」を組み合
わせたジョブIDナンバを、ジョブIDナンバを示すフ
ラグを付加して、図示しないRAMに記憶する。
【0032】次に、受け付けたジョブの内容と、予め図
示しないROMに記憶されているデータ変換処理毎に、
A4原稿1ページ当たりの平均的に要する時間を読み出
し、この値と出力用紙サイズと入力原稿ページ数とか
ら、デコンポーズに要する総時間を算出する。さらに、
出力用紙サイズと、入力原稿ページ数および部数とから
印字処理に要する総時間を算出する。そして、これらの
算出結果をRAMに記憶する。次に、後述する表2に示
すデータ変換処理フラグを参照し、データ変換処理フラ
グが「0」であれば、実行中のジョブがないので、図5
に示すように、プリント出力Aに対してデータ変換処理
(デコンポーズ処理)を開始する。そして、プリント出
力Aのデータ変換処理開始後、所定期間内に、プリント
出力Bおよびプリント出力Cの要求を受信すると、同様
にして、それぞれのジョブに対してジョブIDを割り当
てるとともに、データ変換処理に要する時間、および印
字処理に要する時間を算出し、これらの算出結果をRA
Mに記憶する。この状態は前述した表2のようになる。
【0033】次に、上記表2に示すデータ変換処理フラ
グを参照し、実行中のジョブがあるか否かを判断する。
そして、データ変換処理フラグが「1」となっているジ
ョブがあれば、次に、そのジョブの処理要求ビット値を
参照する。この場合、現在、プリント出力Aに対するデ
ータ変換処理を行っているので、このジョブに対する処
理要求ビット値「2」とは異なる処理要求ビット値を参
照する。しかしながら、この場合、「2」以外の処理要
求ビット値のジョブ、すなわちデコンポーズ処理以外の
データ変換処理を必要とするジョブはないので、先に受
け付けたプリント出力Bのデータ変換処理(デコンポー
ズ処理)の優先順位をプリント出力Cのジョブより高く
し、待機状態とする。プリント出力Cは、処理時間から
プリント出力Aおよびプリント出力Bのデータ変換処理
(デコンポーズ処理)が終了後に、データ変換処理(デ
コンポーズ処理)を開始することになる。しかしなが
ら、プリント出力Aおよびプリント出力Bが処理されて
いる時間の間、待機する必要がある。
【0034】ここで、現在処理されているプリント出力
Aのデータ変換処理状況、プリント出力Aおよびプリン
ト出力Bの印字出力に要する時間を参照する。そして、
プリント出力Aのデータ変換処理に要する時間、プリン
ト出力Aおよびプリント出力Bの印字出力に要する総時
間が、プリント出力Cのデータ変換処理に要する時間を
越える場合には、ネットワーク10を介して装置Dのデ
ータ変換処理動作状況フラグを参照する。参照した結
果、装置D側でデータ変換が行われていなければ、プリ
ント出力Cのコードデータを装置Dに転送し、装置Dに
よってデータ変換処理を実行させる。装置Dによるデー
タ変換処理後のデータは、当該装置Dから本画像処理装
置1へ転送され、該転送される画像データは、当該画像
処理装置1の固定磁気ディスク15に蓄積される。以上
のようにして、データ変換処理が実行される。印字動作
は、各データ変換処理が完了した時点で逐次実行され
る。
【0035】このように、本実施例では、入力データを
印字可能にデータ変換する変換処理中に、同じか、ある
いは異なるデータ変換処理要求があった場合、受け付け
たジョブに必要とされるデータ変換処理、各データ変換
処理に要する時間、出力部数(ページ数)に基づく出力
時間、および現在のデータ処理状況に応じて、次に処理
すべき次ジョブを決定するので、異なるデータ変換処理
要求の場合には、空き状態であるデコンポーズ、伸長処
理を先行して実行できるように処理順序を決定できる。
したがって、例えば、同じデータ変換処理を行う出力ペ
ージ数の少ないジョブが連続して受け付けられた場合で
あっても、別のデータ変換処理が必要とされる出力ペー
ジ数の多いジョブがなかなか実行されないといった不具
合を解消することができる。さらに、動作中のデータ変
換処理を使用しないジョブを優先的に受け付けて実行す
るので、各種データ変換処理を効率的に実行でき、出力
装置としての生産性を向上させることができる。
【0036】また、現在、入力データを印字可能なデー
タに変換するデータ変換処理中に、同じデータ変換処理
要求があった場合には、他の装置にデータ変換処理を行
わせた方が処理時間を短縮できるか否かを判断し、処理
時間を短縮できると判断した際には、他の装置にネット
ワークを介してデータを送信し、他の装置によりデータ
変換処理を実行させる。そして、データ変換処理後に、
処理済で印字可能なデータを再度受信し、現ジョブの印
字動作が終了次第、印字動作を開始できる。このため、
出力ページ数の多いジョブを処理中に、同じデータ変換
処理を行う出力ページ数の多いジョブを受け付けた場合
であっても、出力装置としての生産性を向上させること
ができる。
【0037】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明によれ
ば、所定の外部機器あるいは入力経路からのジョブ要求
による占有化が防止できるとともに、種々のデータ変換
処理を伴うジョブ要求を効率的に実行でき、生産性を向
上できるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例による画像処理装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】 本実施例によるジョブ処理を示すフローチャ
ートである。
【図3】 本実施例における印字処理を示すフローチャ
ートである。
【図4】 本実施例における第1のジョブスケジューリ
ング動作例を説明するためのタイムチャートである。
【図5】 本実施例における第2のジョブスケジューリ
ング動作例を説明するためのタイムチャートである。
【図6】 従来の画像処理装置におけるジョブスケジュ
ーリング動作例を説明するためのタイムチャートであ
る。
【符号の説明】 1 画像処理装置 2 画像制御部(次ジョブ決定手段、データ変換制御手
段) 3 操作部 4 ホストI/F 5 ホスト 6 モデム 7 スキャナI/F 8 スキャナ 9 ネットワークI/F 10 ネットワーク 11 記録部I/F 12 記録部 13 ページ・バッファ 14 ディスク制御部 15 固定磁気ディスク 16 圧縮/伸長部(データ変換手段) 17 デコンポーズ部(データ変換手段) 18A,18B 画像処理部(データ変換手段)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の種類のジョブを行うことが可能な
    画像処理装置において、 前記複数の種類の ジョブに対するデータを各々印字可能
    な形式に変換する複数のデータ変換手段を備え、 次にデータを変換する予定のジョブが、現時点において
    データを変換しているデータ変換手段によってデータの
    変換が行われるジョブであるか否かを判断し、当該判断
    において、現時点においてデータを変換しているデータ
    変換手段によってデータの変換が行われるジョブである
    と判断された場合に、データの変換が未だ行われていな
    いジョブであり、かつ、現時点においてデータを変換し
    ているデータ変換手段以外を使用するジョブに対して、
    現時点においてデータの変換を行わせているジョブと並
    行して対応するデータ変換手段によりデータの変換を行
    わせることを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 複数の種類のジョブを行うことが可能な
    画像処理装置において、 前記複数の種類のジョブに対するデータを各々印字可能
    な形式に変換する複数のデータ変換手段を備え、 データの変換が未だ行われていないジョブであり、か
    つ、現時点においてデータを変換しているデータ変換手
    段以外を使用するジョブを選択し、当該選択されたジョ
    ブに対して、現時点においてデータの変換を行わせてい
    るジョブと並行して対応するデータ変換手段によりデー
    タの変換を行わせることを特徴とする画像処理装置。
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