JP3171430B2 - 木製ワークのねじ締結構造 - Google Patents
木製ワークのねじ締結構造Info
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Description
る柱や梁等のような木製ワークのねじ締結構造に関す
る。
教訓として、木造建築物における耐震構造が見直されて
いる。このような耐震構造の見直しは、主として柱や梁
等の木製ワークの連結部分に注目されている。即ち、従
来の伝統的なホゾによる連結構造に満足することなく、
ボルト・ナットによる締結や、連結金具による所謂金具
工法が注目されつつある。
木製ワークをボルト・ナットにより締結すれば耐震性に
優れた連結構造が得られるが、従来技術においては、ボ
ルト・ナットの弛み止めについて考慮されていない。
具においても、通常、連結金具をボルト・ナットにより
柱や梁等の固着されるが、この場合も、弛み止めについ
て考慮されていないのが現状である。
連結した木造建築物は、施工完了時には耐震性に優れる
としても、経年変化によりボルト・ナットが弛んでしま
うとその意義を半減することになる。このため、確実な
弛み止め手段を備えた技術の提供が望まれる。
解決した木製ワークのねじ締結構造を提供するものであ
り、その第一の手段として構成したところは、木製ワー
クに穿設したボルト孔にボルトを挿通すると共にナット
により締着する構造において、前記ボルト頭部又はナッ
トと木製ワークの間にワッシャを介装して成り、前記ボ
ルト頭部4又はナット3は、締着面の周方向に複数列設
された山形の係合突起5を形成し、各係合突起5にボル
ト頭部4又はナット3の締付回動方向に向けて次第に山
高を低くするように傾斜したテーパ面5aと、山頂部か
らねじの軸方向に段状の面を形成する溝面5bとを備
え、 前記ワッシャ2は、周方向一部を分断された切欠部
6を有する概ねリング状の金属板から成り、前記切欠部
6の近傍から該切欠部6に向けて次第に肉厚を増す厚肉
部7を形成し、該厚肉部7の切欠部6に臨む端面に、木
製ワークの表面に喰込んでワッシャ2の回動を阻止する
回り止め部8と、前記ボルト頭部4又はナット3の係合
突起5に係合する係合部9を構成して成る点にある。ま
た、本発明が第二の手段として構成したところは、木製
ワークに穿設したボルト孔にボルトを挿通すると共にナ
ットにより締着する構造において、前記ボルト頭部又は
ナットと木製ワークの間にワッシャを介装して成り、前
記ボルト頭部4又はナット3は、締着面の周方向に複数
列設された山形の係合突起5を形成し、各係合突起5に
ボルト頭部4又はナット3の締付回動方向に向けて次第
に山高を低くするように傾斜したテーパ面5aと、山頂
部からねじの軸方向に段状の面を形成する溝面5bとを
備え、前記ワッシャ2は、外周縁を多角形に形成した概
ねリング状の金属板から成り、多角部分に表裏両面から
段状に薄肉とされた薄肉部10を形成し、ワッシャ2の
裏面における薄肉部10の段部により、木製ワークの表
面に喰込んでワッシャ2の回動を阻止する回り止め部8
を形成すると共に、ワッシャ2の表面における薄肉部1
0の段部により、前記ボルト頭部4又はナット3の係合
突起5に係合する係合部9を構成して成る点にある。
しい実施形態を詳述する。
施形態を示しており、ボルト1と、ワッシャ2と、ナッ
ト3を示している。図例の場合、ワッシャ2を一枚だけ
示しているが、ボルト頭部4とナット3に対応して二枚
のワッシャ2が用いられる。また、図例では頭付きのボ
ルト1を示しているが、ボルト1は、全長にわたり螺糸
を設けた頭無しのシャンクから成るものでも良く、該ボ
ルト1の両端にそれぞれナットを螺着する構成としても
良い。
れも、締着面に係合突起5を形成している。係合突起5
は、好ましくは、ボルト頭部4及びナット3における締
着面の周方向に複数列設された山形の突起から成り、各
係合突起5は、ボルト頭部4及びナット3の締付回動方
向(正転方向)Fに向けて次第に山高を低くするように
傾斜したテーパ面5aと、山頂部からねじの軸方向に段
状の面を形成する溝面5bとを備えている。図例の場
合、溝面5bをボルト頭部4及びナット3の締着面に対
し放射方向に配置し、係合突起5を隣接して等間隔に設
けているが、係合突起5の本数及び間隔の粗密は問わな
い。
れた切欠部6を有する概ねリング状の金属板から成り、
前記切欠部6の近傍部から該切欠部6に向けて次第に肉
厚を増す厚肉部7を形成している。この厚肉部7の切欠
部6に臨む端面は、後述するように、木製ワークの表面
に喰込んで該ワッシャ2の回動を阻止する回り止め部8
と、前記ボルト頭部4又はナット3の係合突起5に係合
する係合部9を構成する。
ワークWに穿設したボルト孔10に挿通され、ナット3
をボルト1に締着することにより該ワークWを締結す
る。図2は、ボルト頭部4又はナット3の一方を示し、
該ボルト頭部4又はナット3と木製ワークWの間にワッ
シャ2を介装しており、該ワッシャ2は、厚肉部7の切
欠部6に臨む端面がボルト頭部4又はナット3の締付回
動方向Fに向かうように配置されている。
頭部4又はナット3を締付回動方向Fに回動すると、該
ボルト頭部4又はナット3は、回動しつつ木製ワークW
に向けて前進する。そして、ボルト頭部4又はナット3
によりワッシャ2が木製ワークWに圧着せしめられる
と、図2(C)に示すように、該ワッシャ2は、厚肉部
7により形成された回り止め部8を木製ワークWに喰込
ませ、該ワッシャ自体の回動を阻止する。この状態で、
ボルト頭部4又はナット3は更に締付回動せしめられ
る。このとき、次第に肉厚を増す厚肉部7がテーパ面7
aを形成し、該テーパ面7aに対してボルト頭部4又は
ナット3における係合突起5のテーパ面5aが締付回動
方向Fに滑りながら回動するので、ボルト頭部4又はナ
ット3を更に締付回動しつつ前進することができる。
た後、該ボルト頭部4又はナット3は、弛める方向(図
示矢印Fと反対の逆転方向)に対しては、係合突起5の
溝面5bをワッシャ2の係合部9に係合せしめる。即
ち、ワッシャ2は、回り止め部8を木製ワークWに喰込
ませており、このワッシャ2に対して、ボルト頭部4又
はナット3は、係合部9と溝面5bの係合を介して、弛
み方向への回動を阻止されるので、完全な弛み止め手段
が構成される。
示しており、ボルト1及びナット3の構成は、上記第一
実施形態と同様であるが、ワッシャ2の構成を異にして
いる。即ち、ボルト頭部4及びナット3は、締着面に係
合突起5を形成しており、該係合突起5は、締着面の周
方向に複数列設された山形の突起から成り、ボルト頭部
4及びナット3の締付回動方向Fに向けて次第に山高を
低くするように傾斜したテーパ面5aと、山頂部からね
じの軸方向に段状の面を形成する溝面5bとを備えてい
る。
に形成した概ねリング状の金属板から成り、角形部分、
図例では正方形のコーナー部分において、表裏両面から
段状に薄肉とされた薄肉部10を形成している。この薄
肉部10により形成された段部は、後述するように、ワ
ッシャ2の裏面においては、木製ワークの表面に喰込ん
で該ワッシャ2の回動を阻止する回り止め部8を形成す
ると共に、ワッシャ2の表面においては、ボルト頭部4
又はナット3の係合突起5に係合する係合部9を構成す
る。尚、ワッシャ2の多角形とされた周縁部の各辺にも
木製ワークの表面に喰込んで該ワッシャ2の回動を阻止
する回り止め部8aが形成される。
製ワークWに穿設したボルト孔10に挿通され、ナット
3をボルト1に締着することにより該ワークWを締結す
る。この際、ボルト頭部4又はナット3と木製ワークW
の間にはワッシャ2が介装される。
回動方向Fに回動すると、該ボルト頭部4又はナット3
は、回動しつつ木製ワークWに向けて前進する。そし
て、ボルト頭部4又はナット3によりワッシャ2が木製
ワークWに圧着せしめられると、図3(C)に示すよう
に、該ワッシャ2は、周縁の回り止め部8aと、薄肉部
10により形成された回り止め部8を木製ワークWに喰
込ませ、該ワッシャ自体の回動を阻止する。ボルト頭部
4又はナット3は更に締付回動すると、ワッシャ2の薄
肉部10に対しては、ボルト頭部4又はナット3におけ
る係合突起5のテーパ面5aが締付回動方向Fに通過し
ながら回動するので、ボルト頭部4又はナット3を更に
締付回動しつつ前進することができる。
ると、係合突起5はワッシャ2の表面に接して圧潰され
つつ圧着され、少なくとも一つの係合突起5をワッシャ
2の薄肉部10に臨ましめる。このため、該ボルト頭部
4又はナット3は、弛める方向(図示矢印Fと反対の逆
転方向)に対しては、係合突起5の溝面5bをワッシャ
2の薄肉部により形成された係合部9に係合せしめる。
即ち、ワッシャ2は、回り止め部8を木製ワークWに喰
込ませており、このワッシャ2に対して、ボルト頭部4
又はナット3は、係合部9と溝面5bの係合を介して、
弛み方向への回動を阻止されるので、完全な弛み止め手
段が構成される。
ト3を締付回動したとき、ワッシャ2が回り止め部8、
8aを木製ワークWに喰込ませて該ワッシャ自体の回動
を阻止すると共に、更に、ボルト頭部4又はナット3を
締着した後は、ボルト頭部4又はナット3の係合突起5
とワッシャ2の係合部9が相互に係合して該ボルト頭部
4又はナット3の完全な弛み止め手段を構成するもので
あるから、木造建築物等において、ボルト・ナットによ
る弛みのない永続的な耐震構造を提供できる効果があ
る。
図である。
(A)はワッシャの斜視図、(B)はボルト頭部又はナ
ットの締付中の状態を示す正面図、(C)はボルト頭部
又はナットの締付完了の状態を示す正面図である。
ワッシャの斜視図、(B)はボルト頭部又はナットの締
付中の状態を示す正面図、(C)はボルト頭部又はナッ
トの締付完了の状態を示す正面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 木製ワークに穿設したボルト孔にボルト
を挿通すると共にナットにより締着する構造において、
前記ボルト頭部又はナットと木製ワークの間にワッシャ
を介装して成り、前記ボルト頭部4又はナット3は、締着面の周方向に複
数列設された山形の係合突起5を形成し、各係合突起5
にボルト頭部4又はナット3の締付回動方向に向けて次
第に山高を低くするように傾斜したテーパ面5aと、山
頂部からねじの軸方向に段状の面を形成する溝面5bと
を備え、 前記ワッシャ2は、周方向一部を分断された切欠部6を
有する概ねリング状の金属板から成り、前記切欠部6の
近傍から該切欠部6に向けて次第に肉厚を増す厚肉部7
を形成し、該厚肉部7の切欠部6に臨む端面に、木製ワ
ークの表面に喰込んでワッシャ2の回動を阻止する回り
止め部8と、前記ボルト頭部4又はナット3の係合突起
5に係合する係合部9を構成して成る ことを特徴とする
木製ワークのねじ締結構造。 - 【請求項2】 木製ワークに穿設したボルト孔にボルト
を挿通すると共にナットにより締着する構造において、
前記ボルト頭部又はナットと木製ワークの間にワッシャ
を介装して成り、 前記ボルト頭部4又はナット3は、締着面の周方向に複
数列設された山形の係合突起5を形成し、各係合突起5
にボルト頭部4又はナット3の締付回動方向に向けて次
第に山高を低くするように傾斜したテーパ面5aと、山
頂部からねじの軸方向に段状の面を形成する溝面5bと
を備え、 前記ワッシャ2は、外周縁を多角形に形成した概ねリン
グ状の金属板から成り、多角部分に表裏両面から段状に
薄肉とされた薄肉部10を形成し、ワッシャ2の裏面に
おける薄肉部10の段部により、木製ワークの表面に喰
込んでワッシャ2の回動を阻止する回り止め部8を形成
すると共に、ワッシャ2の表面における薄肉部10の段
部により、前記ボルト頭部4又はナット3の係合突起5
に係合する係合部9を構成して成ることを特徴とする木
製ワークのねじ締結構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18839996A JP3171430B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | 木製ワークのねじ締結構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18839996A JP3171430B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | 木製ワークのねじ締結構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1019026A JPH1019026A (ja) | 1998-01-20 |
JP3171430B2 true JP3171430B2 (ja) | 2001-05-28 |
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ID=16222968
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18839996A Expired - Fee Related JP3171430B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | 木製ワークのねじ締結構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3171430B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011241911A (ja) * | 2010-05-19 | 2011-12-01 | Mitsubishi Motors Corp | タッピングナット及びその取付部構造 |
-
1996
- 1996-06-28 JP JP18839996A patent/JP3171430B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH1019026A (ja) | 1998-01-20 |
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