JP3170961B2 - パルス位相差符号化回路 - Google Patents

パルス位相差符号化回路

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JP3170961B2
JP3170961B2 JP16683593A JP16683593A JP3170961B2 JP 3170961 B2 JP3170961 B2 JP 3170961B2 JP 16683593 A JP16683593 A JP 16683593A JP 16683593 A JP16683593 A JP 16683593A JP 3170961 B2 JP3170961 B2 JP 3170961B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リング状に連結した複
数個の反転回路上にパルスエッジを周回させるパルス周
回回路を用いて2つのパルス信号の位相差を2進デジタ
ル信号に符号化するパルス位相差符号化回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、2つのパルス間の位相差を検
出し、その検出した位相差を2進デジタル信号に符号化
するパルス位相差符号化回路としては、例えば、特開平
3−220814号公報に開示されているように、入力
信号を反転して出力する反転回路を奇数個リング状に連
結し、そのリング上でパルスエッジを周回させる奇数段
リングオシレータ(パルス周回回路)を利用したものが
知られている。
【0003】そして、このパルス位相差符号化回路は、
一方のパルス信号PAが入力されたときに上述のリング
オシレータ上にパルスエッジを周回させ、他方のパルス
信号PBが入力されたときに、パルス信号PAにより起
動されたパルスエッジがリングオシレータ上を何周周回
したか、及びリングオシレータ上の何れの反転回路にま
で到達したかを検出することにより、2つのパルス信号
PA,PB間の位相差を検出するようにされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
奇数段リングオシレータを利用するパルス位相差符号化
回路においては、リングオシレータのリングを構成する
反転回路の数が奇数個であり、2のn乗個ではない。そ
のため、パルス信号PAが入力されてからパルス信号P
Bが入力されるまでの間の、リングオシレータ上でのパ
ルスエッジの周回回数と、パルスエッジが到達した反転
回路のリングオシレータ上での位置とをそれぞれそのま
まパルス位相差を表す2進符号の上位ビット及び下位ビ
ットに対応させて単に2進符号化するとコード欠けが生
じる。従って、正確な上位ビットを得るためには、検出
したパルスエッジの周回回数を減算器等を用いて演算し
なければならなかった。
【0005】これは、2n 個という偶数個の反転回路で
リングオシレータを構成すると、各反転回路の入・出力
信号が互いに異なるレベルとなって回路全体が安定して
しまい、パルスエッジを周回させることができず、結
局、奇数個の反転回路でリングオシレータを構成するし
かなかったためである。
【0006】従って、上記従来のパルス位相差符号化回
路においては、上述のような減算器等の追加により回路
規模が大きくなってしまったり、また、検出したパルス
位相差を出力するまでに時間がかかることから連続して
パルス位相差を検出して符号化する場合には、符号化す
る処理速度に限界が生ずるという問題があった。
【0007】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
ので、奇数個の反転回路をリング状に連結したパルス周
回回路を用いながら、そのパルス周回回路の周回数に基
づくカウント数及びパルス周回回路後段に設けられた遅
延パルス発生回路における反転回路数を、それぞれその
ままパルス位相差を表す2進デジタル信号の上位ビット
及び下位ビットに対応可能として、2進符号化までの応
答性の向上を図ることことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた本発明のパルス位相差符号化回路は、入力信
号を反転して出力する反転回路を奇数個リング状に連結
してなり、該反転回路の一つが外部からの第1の入力パ
ルスによりその反転動作を制御可能な起動用反転回路と
して構成され、該起動用反転回路への上記第1の入力パ
ルスの入力に伴ってパルスを周回させるパルス周回回路
と、該パルス周回回路から出力される周期パルスを入力
とし、入力信号を反転して出力する反転回路が2n
(nは2以上の整数)順次連結された遅延回路として構
成され、該各反転回路の出力信号を外部に取り出すため
の出力端子を有し、該出力端子より上記周期パルスが通
過した各反転回路による各遅延時間だけ順次遅れた遅延
パルスを発生する遅延パルス発生回路とを有し、上記パ
ルス周回回路から出力される周期パルスの周期が、上記
遅延パルス発生回路内の反転回路1段の遅延時間の2n
倍となるように、上記パルス周回回路内の各反転回路の
遅延時間が設定されると共に、上記起動用反転回路の反
転動作開始により発生したパルスが上記パルス周回回路
内を周回した回数をカウントすると共に、該カウント数
を表わす2進デジタル信号を出力するカウント手段と、
上記遅延パルス発生回路の各出力端子より上記遅延パル
スを取り込むための入力ライン及び上記各遅延パルスに
対応する出力ラインを有しており、上記第1の入力パル
スに対して任意の位相差を持つ第2の入力パルスの入力
タイミングに対し、特定の時間的関係にある上記遅延パ
ルスの一つを選択し、この選択された遅延パルスに対応
する上記出力ラインの電圧をその選択された遅延パルス
に応じて変更するパルスセレクタと、該パルスセレクタ
の上記出力ラインからの出力を取り込み、上記パルスセ
レクタにより選択された遅延パルスに対応する2進デジ
タル信号を出力するエンコーダと、を備え、上記カウン
ト手段からの2進デジタル信号を上位ビットとし、かつ
上記エンコーダからの2進デジタル信号を下位ビットと
して、上記第1の入力パルスと上記第2の入力パルスと
の位相差を表わす2進デジタル信号を出力するように構
成してなることを特徴とする。
【0009】上記パルス周回回路は、反転回路が奇数個
であればよいが、例えば請求項2に示すように、反転回
路を(2n-1 −1)個(nは2以上の整数)リング状に
連結してなり、反転回路の一つを上記起動用反転回路と
して構成すると共に、反転回路の一つの遅延時間は残り
の反転回路の2倍とし、残りの反転回路の遅延時間は遅
延パルス発生回路内の反転回路の遅延時間と等しくし、
上記カウント手段が、上記パルス周回回路内を周回した
回数を2周を1回としてカウントするよう構成すること
が考えられる。この場合は、大部分の反転回路を同じ構
成のものとすることができる。
【0010】
【作用及び発明の効果】以上のように構成された請求項
1記載のパルス位相差符号化回路においては、まず、外
部から起動用反転回路に第1の入力パルスが入力され、
起動用反転回路が入力信号の反転動作を開始すると、例
えば、その時の入力信号がHighレベルであれば出力がLo
w レベルに変化して、次段の反転回路の出力がLow レベ
ルからHighレベルとなり、更にその次の反転回路出力が
HighレベルからLow レベルとなるというように、反転回
路出力が順次反転していくため、パルス周回回路上をこ
のようなパルスのエッジが順次伝達していくこととな
る。
【0011】そして、カウント手段が、上述の第1の入
力パルスによりパルス周回回路の起動用反転回路の反転
動作開始により最初に発生したパルスのエッジが、この
第1の入力パルスに対して任意のタイミングで入力され
る外部からの第2の入力パルスが入力されるまでの間
に、パルス周回回路内を周回した回数をカウントすると
共に、そのカウント数を表わす2進デジタル信号を出力
する。
【0012】また、パルス周回回路から後段の遅延パル
ス発生回路へ、遅延パルス発生回路内の反転回路1段の
遅延時間の2n 倍の周期で周期パルスが出力されてい
く。遅延パルス発生回路は、パルス周回回路から出力さ
れる周期パルスを入力し、順次連結された反転回路が入
力信号(この場合は周期パルス)を反転して出力するこ
とにより、順次反転する周期パルスが順次伝達してい
く。そして、出力端子からは、周期パルスが通過した各
反転回路による各遅延時間だけ順次遅れた遅延パルスが
発生する。
【0013】その出力端子より入力ラインを介して遅延
パルスを取り込んだパルスセレクタは、第1の入力パル
スに対して任意の位相差を持つ第2の入力パルスの入力
タイミングに対し、特定の時間的関係にある遅延パルス
の一つを選択し、この選択された遅延パルスに対応する
出力ラインの電圧をその選択遅延パルスに応じて変更す
る。そして、エンコーダがパルスセレクタの出力ライン
からの出力を取り込み、選択遅延パルスに対応する2進
デジタル信号を出力する。
【0014】上記カウント手段からの2進デジタル信号
を上位ビットとし、かつエンコーダからの2進デジタル
信号を下位ビットとして、直接的に第1の入力信号と第
2の入力信号との位相差を表わす2進デジタル信号を出
力することができる。請求項2記載のパルス位相差符号
化回路は、パルス周回回路を構成する反転回路の一つは
残りの反転回路の2倍の遅延時間とされ、かつカウント
手段は、パルス周回回路内を周回した回数を2周を1回
としてカウントされているため、通常の反転回路の遅延
時間をTdとすると、パルス周回回路を1周するには2
n ×Tdだけかかることになる。従って、カウント手段
は、2n+1 ×Tdの周期でカウントアップしていくこと
となる。
【0015】例えば、パルス周回回路が、(25 −1)
個の反転回路によって構成され、遅延パルス発生回路に
6 の反転回路が或場合、第1の入力パルスが入力され
てから第2の入力パルスが入力されるまでの間に、周回
パルスがパルス周回回路を5周(カウント数=2)し、
かつ、遅延パルス発生回路においては周期パルスが52
段目の反転回路に到達していたとすると、カウント手段
からは2進デジタル信号(10)が出力され、エンコー
ダからは2進デジタル信号(110011)が出力され
る。そして、第1の入力信号と第2の入力信号との位相
差は、前者を上位ビットとし、後者を下位ビットとし
て、直接的に得られる2進デジタル信号(10,110
011)で表される。
【0016】このように、本発明のパルス位相差符号化
回路によれば、前述の従来の奇数段リングオシレータを
使用したパルス位相差符号化回路のように、カウント手
段からの2進デジタル信号に対して演算を加えるための
減算器等を設ける必要がないため、回路構成を簡素化す
ることができ、また、カウント手段のカウント数及び遅
延パルス発生回路における反転回路数を、それぞれその
ままパルス位相差を表す2進デジタル信号の上位ビット
及び下位ビットに対応可能なため、検出したパルス位相
差を2進符号化するまでの応答性の向上を図ることがで
き、その検出速度を向上させることができる。
【0017】
【実施例】以下に、本発明の実施例について図面と共に
説明する。図1は、本発明の一実施例であるパルス位相
差符号化回路の構成を表す構成図である。本パルス位相
差符号化回路は、大きくはリングオシレータ10と、遅
延パルス発生回路20と、パルスセレクタ・エンコーダ
回路30と、リング周回数カウント部40とから構成さ
れている。
【0018】図1に示す如く、本実施例のリングオシレ
ータ10は、起動用反転回路としての2入力ナンドゲー
ト(以下、単にナンドゲートという)NAND1と、3
0個のインバータINV2〜31と、からなる合計31
個の反転回路を順次リング状に連結することにより構成
されている。
【0019】そして、ナンドゲートNAND1における
インバータINV31に接続されない方の入力端子(以
下、この入力端子を起動用端子という)には、外部から
の第1の入力パルスとしてのスタートパルスPAが入力
されている。このスタートパルスPAがLow レベルから
Highレベルに変化すると本リングオシレータ10は反転
動作を開始する。
【0020】また、30個のインバータINV2〜31
の内、図1において斜線で示すインバータINV2は、
他のインバータの2倍の遅延時間となるように設定され
ているため、本リングオシレータ10を反転パルスが1
周するのに要する時間は、反転回路1段の遅延時間(T
d)の32倍の時間となる。従って、本リングオシレー
タ10の後段に接続された遅延パルス発生回路20(詳
細は後述する)へ、リングオシレータ10から出力され
る周期パルスPCLKの周期は64×Tdとなる。
【0021】一方、遅延パルス発生回路20は65個の
インバータD1〜D65を順次連結して構成されてお
り、1段目〜64段目の各インバータD1〜D64の出
力はそれぞれ次段のインバータへ入力すると共に、外部
に取り出すための出力端子より後述するパルスセレクタ
31へ入力する。すなわち、1段目〜64段目の各イン
バータD1〜D64による各遅延時間だけ順次遅れた遅
延パルスP1〜P64がパルスセレクタ31へ入力する
のである。なお、各インバータD1〜D64による遅延
時間は全てTdである。
【0022】パルスセレクタ・エンコーダ回路30は図
2を参照して説明する。図2に示すように、遅延パルス
P1〜P64が入力され、外部からの第2の入力パルス
としてのラッチパルスPBが入力されたときに、遅延パ
ルス発生回路20上において周期パルスが、何れのイン
バータD1〜D64に到達しているかを検出するパルス
セレクタ31と、パルスセレクタ31からの出力信号が
入力され、パルスセレクタ31により検出されたインバ
ータが何段目に位置しているかを示す6ビットの2進デ
ジタル信号(BD0〜BD5)として出力するエンコー
ダ33とから構成されている。
【0023】パルスセレクタ31は、図2に示すように
64個のDフリップフロップD−FFを備えており、遅
延パルス発生回路20の1段目〜64段目の各インバー
タD1〜D64による各遅延時間(Td)だけ順次遅れ
た遅延パルス(P1〜P64)がそれぞれインバータI
NVを1段介して、各DフリップフロップD−FFにデ
ータとしてそれぞれ入力される。一方、ラッチパルスP
Bがクロックとして各DフリップフロップD−FFに入
力される。
【0024】ラッチパルスPBが入力されたときに、パ
ルスセレクタ31のDフリップフロップD−FFの各出
力は、丁度遅延パルス発生回路20内を伝搬された周期
パルスPCLKが位置するインバータD1〜D64から
出力される遅延パルスP1〜P64を入力とするDフリ
ップフロップD−FFの前後で、その出力Qが同一レベ
ルとなる。すなわち64個のDフリップフロップD−F
Fからの出力Q1〜Q64の内、1箇所だけその電位が
同一レベルとなり、残りはHighレベルとLow レベルとが
互い違いになる。
【0025】そこで、DフリップフロップD−FFの出
力が同一レベルとなっている位置(すなわち周期パルス
PCLKが到達している位置)を検出するため、奇数番
目のDフリップフロップD−FFが前で偶数番目のDフ
リップフロップD−FFが後となる場合の出力比較をす
る場合には、双方のDフリップフロップD−FFの出力
がアンド回路ANDに入力され、逆に偶数番目のDフリ
ップフロップD−FFが前で奇数番目のDフリップフロ
ップD−FFが後となる場合の出力比較をする場合に
は、双方のDフリップフロップD−FFの出力がノア回
路NORに入力されるように構成されている。
【0026】このようにして、アンド回路AND及びノ
ア回路NORからの出力信号が入力されたエンコーダ3
3からは、デジタル符号の下位ビット(BD0〜BD
5)が出力される。またリング周回数カウント部40
は、図1に示すように、ナンドゲートNAND1の直前
のインバータINV31からの出力をそのままクロック
入力CLK2とする第2のカウンタ43と、クロック入
力CLK2をインバータINVにより反転出力したもの
をクロック入力CLK1とする第1のカウンタ41と、
第1のラッチ回路45、第2のラッチ回路47及びセレ
クタ49と、から構成されている。
【0027】第1のラッチ回路45は、ラッチパルスP
Bの入力タイミングで第1カウンタ41からの出力をラ
ッチし、第2のラッチ回路47は、ラッチパルスPBの
入力タイミングで第2のカウンタ43からの出力をラッ
チする。そして、セレクタ49には、第1のラッチ回路
45からの出力及び第2のラッチ回路47からの出力が
それぞれ入力され、エンコーダ33から出力される6ビ
ットの2進デジタル信号(BD0〜BD5)のMSB
(BD5:最上位ビット)の値に基づき、第1のラッチ
回路45又は第2のラッチ回路47の出力のうち、何れ
か一方の出力を選択して5ビットの2進デジタル信号
(D6〜D10)を出力する。
【0028】本実施例では、MSBがHighレベルのとき
には第2のラッチ回路47の出力をセレクトし、Low レ
ベルのときには第1のラッチ回路45の出力をセレクト
して、デジタル符号の上位ビットを出力する。MSBが
Highレベルという状態は、遅延パルス発生回路20にお
ける周期パルスの位置が32段目以降のインバータに到
達している場合に生じ、Low レベルという状態は、遅延
パルス発生回路20における周期パルスの位置が32段
目以前である場合に生じる。
【0029】ここで、カウンタ41,43及びラッチ回
路45,47がそれぞれ2個ずつ用意されているのは、
ラッチパルスPBが任意のタイミングでラッチ回路4
5,47に入力したとき出力が安定している方をセレク
トするためである。なお、図1中において第1カウンタ
41及び第2のカウンタ43に入力するRGCRは、第
1及び第2のカウンタ41,43のリセットパルスであ
り、ラッチパルスPBによってカウンタ出力をラッチし
た後、次のスタートパルスPAが入力される前に、カウ
ンタ出力をすべて0にリセットするためのものである。
【0030】以下、このように構成された本実施例のパ
ルス位相差符号化回路の動作について図3,4を併用し
て説明する。まず、既に説明したように、スタートパル
スPAがLow レベルからHighレベルに変化するとリング
オシレータ10が反転動作を開始する。ナンドゲートN
AND1により反転させられリングオシレータ10から
出力される周期パルスPCLKは、遅延パルス発生回路
20のインバータD1〜D64を順次通過して反転され
ていく。そして図3に示すように、各遅延時間(Td)
だけ順次遅れた遅延パルスP1〜P64がパルスセレク
タ31へ入力する。
【0031】パルスセレクタ31は、遅延パルス発生回
路20上において周期パルスPCLKが何れのインバー
タD1〜D65に到達しているかを検出し、その出力信
号がエンコーダ33に入力されることで、エンコーダ3
3からは、パルスセレクタ31により検出されたインバ
ータが何段目に位置しているかを示す6ビットの2進デ
ジタル信号(BD0〜BD5)が出力される。
【0032】一方、リングオシレータ10においては、
インバータINV2が他のインバータの2倍の遅延時間
となるように設定されているため、リングオシレータ1
0を反転パルスが1周するのに要する時間は32×Td
となり、リングオシレータ10から後段の遅延パルス発
生回路20へ出力される周期パルスPCLKは64×T
dの周期で出力される。
【0033】また、ナンドゲートNAND1の直前のイ
ンバータINV31をパルスが通過すると、図3に示す
ように、1周目はクロックCLK1がHighレベルで、ク
ロックCLK2がLow レベルとなる。2周目にインバー
タINV31をパルスが通過すると、クロックCLK1
がLow レベルで、クロックCLK2がHighレベルとな
る。
【0034】従って、リングオシレータ10をパルスが
1周すると、第1のカウンタ41がカウントアップし、
2周目のパルスがインバータINV31を通過すると第
2のカウンタ43がカウントアップする。その後、1周
ずつ交互にカウントしていく。つまり、図4に示すよう
に、第1のカウンタ41の出力CD1と第2のカウンタ
43の出力CD2とは、パルスがリングオシレータ10
を1周する時間だけずれたタイミングで1ずつカウント
アップされていく。
【0035】そして、ラッチパルスPBが入力されると
その入力タイミングで第1のラッチ回路45が第1カウ
ンタ41からの出力をラッチし、第2のラッチ回路47
が第2のカウンタ43からの出力をラッチする。そし
て、第1のラッチ回路45からの出力及び第2のラッチ
回路47からの出力がセレクタ49にそれぞれ入力され
る。
【0036】一方、エンコーダ33から出力される2進
デジタル信号(BD0〜BD5)のMSB(最上位ビッ
ト)、即ちBD5がセレクタ49に入力されており、こ
のセレクタ49は、BD5の値が1のときには、第2の
ラッチ回路47の出力を、そのまま2進デジタル信号と
して出力し、逆にBD5の値が0のときには、第1のラ
ッチ回路45の出力を、そのまま2進デジタル信号とし
て出力する。
【0037】例えば、図4に示すt1のタイミングでラ
ッチパルスPBが入力されたとき、遅延パルス発生回路
20内の周期パルスが第41段目のインバータD41に
到達しているとすると、エンコーダ33から出力される
BD5の値は1となり、この場合は、第2のラッチ回路
47の出力が選択されて、セレクタ49からは(000
01)が出力される。
【0038】また、図4に示すt2のタイミングでラッ
チパルスPBが入力されたとき、遅延パルス発生回路2
0内の周期パルスは第25段目のインバータD5の位置
にあるとすると、エンコーダ33から出力されるBD5
の値は0となり、この場合は、第1のラッチ回路45の
出力が選択されて、セレクタ49からは(00010)
が出力される。
【0039】なお、本実施例のパルス位相差符号化回路
において、このように2つのカウンタ41,43と2つ
のラッチ回路45,47とをそれぞれ設けると共に、セ
レクタ49によって、遅延パルス発生回路20内の周期
パルスが第1段目〜第32段目のインバータD1〜D3
2の間にあるときには、第1のラッチ回路45の出力を
選択し、周期パルスが第33段目〜第64段目のインバ
ータD33〜D64の間にあるときには、第2のラッチ
回路47の出力を選択して出力するようにしていること
について説明する。
【0040】これはクロックCLK1,CLK2の入力
がなされて各カウンタ41,43の出力が安定するまで
には、ある程度の遅れがあるためであり、ラッチパルス
PBが入力されたときの遅延パルス発生回路20内の周
期パルスの位置から、少なくとも遅延パルス発生回路2
0内の半分だけ前の反転回路の出力信号をクロック入力
とするカウンタの方を選択するすることによって、常
に、安定状態となっている正確なカウント値が常にセレ
クタ49から出力されるようにしているのである。
【0041】そして、このようにセレクタ49から出力
された2進デジタル信号(BD6〜BD10)を上位5
ビットとし、かつエンコーダ33から出力された2進デ
ジタル信号(BD0〜BD5)を下位6ビットとして、
11ビットの2進デジタル信号を形成し、この値に遅延
パルス発生回路20を構成する反転回路の1個当りの動
作遅延時間を積算すれば、スタートパルスPAとラッチ
パルスPBとの入力タイミングの時間差、即ち位相差が
検出されることとなる。
【0042】以上説明したように、本実施例のパルス位
相差符号化回路によれば、セレクタ49から出力され
る、2進デジタル信号(BD6〜BD10)を直接、ス
タートパルスPAとラッチパルスPBとの位相差を表わ
す2進デジタル信号の上位ビットとして使用することが
できるため、従来の奇数段リングオシレータを使用した
パルス位相差符号化回路のように、この上位ビットに演
算を加えるための減算器等を設ける必要が全くない。よ
って、回路構成を簡素化して回路全体を小型化でき、ま
た、検出した位相差をを2進符号化するまでの応答性の
向上を図ることができ、その検出速度を向上させること
ができる。
【0043】なお、上記実施例は、パルス周回回路10
における反転回路を31個、即ち(2n-1 −1)個(n
=6)とし、遅延パルス発生回路20においては64
個、すなわち2n 個(n=6)の反転回路から各遅延時
間(Td)だけ順次遅れた遅延パルスP1〜P64を発
生するように構成したが、パルス周回回路10における
反転回路は、奇数個で、かつ、出力される周期パルスP
CLKの周期が64×Td、即ち2n (n=6)×Td
であればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるパルス位相差符号化
回路の構成を表す構成図である。
【図2】 実施例のパルスセレクタ・エンコーダ回路3
0の構成を表す構成図である。
【図3】 実施例の遅延パルス発生回路20の動作を示
すタイムチャートである。
【図4】 リング周回数カウント部40の動作を示すタ
イムチャートである。
【符号の説明】
PA…スタートパルス、 PB…ラッチパルス、
PCLK…周期パルス、P1〜P64…遅延パルス、
CLK1,CLK2…クロック入力、10…リングオシ
レータ、 20…遅延パルス発生回路、30…パルス
セレクタ・エンコーダ回路、 31…パルスセレク
タ、33…エンコーダ、 40…リング周回数カウ
ント部、41…第1のカウンタ、 43…第2のカウン
タ、 45…第1のラッチ回路、47…第2のラッチ回
路、49…セレクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−299614(JP,A) 特開 昭60−239124(JP,A) 特開 昭61−227422(JP,A) 特開 平1−164118(JP,A) 特開 平3−220814(JP,A) 特開 平3−92775(JP,A) 特開 平1−164118(JP,A) 実開 平3−30869(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 5/02 H03K 3/354 H03K 5/26 H03K 23/54

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号を反転して出力する反転回路を
    奇数個リング状に連結してなり、該反転回路の一つが外
    部からの第1の入力パルスによりその反転動作を制御可
    能な起動用反転回路として構成され、該起動用反転回路
    への上記第1の入力パルスの入力に伴ってパルスを周回
    させるパルス周回回路と、 該パルス周回回路から出力される周期パルスを入力と
    し、入力信号を反転して出力する反転回路が2n 個(n
    は2以上の整数)順次連結された遅延回路として構成さ
    れ、該各反転回路の出力信号を外部に取り出すための出
    力端子を有し、該出力端子より上記周期パルスが通過し
    た各反転回路による各遅延時間だけ順次遅れた遅延パル
    スを発生する遅延パルス発生回路と、 を有し、上記パルス周回回路から出力される周期パルス
    の周期が上記遅延パルス発生回路内の反転回路1段の遅
    延時間の2n 倍となるように、上記パルス周回回路内の
    各反転回路の遅延時間が設定されると共に、 上記起動用反転回路の反転動作開始により発生したパル
    スが上記パルス周回回路内を周回した回数をカウントす
    ると共に、該カウント数を表わす2進デジタル信号を出
    力するカウント手段と、 上記遅延パルス発生回路の各出力端子より上記遅延パル
    スを取り込むための入力ライン及び上記各遅延パルスに
    対応する出力ラインを有しており、上記第1の入力パル
    スに対して任意の位相差を持つ第2の入力パルスの入力
    タイミングに対し、特定の時間的関係にある上記遅延パ
    ルスの一つを選択し、この選択された遅延パルスに対応
    する上記出力ラインの電圧をその選択された遅延パルス
    に応じて変更するパルスセレクタと、 該パルスセレクタの上記出力ラインからの出力を取り込
    み、上記パルスセレクタにより選択された遅延パルスに
    対応する2進デジタル信号を出力するエンコーダと、 を備え、上記カウント手段からの2進デジタル信号を上
    位ビットとし、かつ上記エンコーダからの2進デジタル
    信号を下位ビットとして、上記第1の入力パルスと上記
    第2の入力パルスとの位相差を表わす2進デジタル信号
    を出力するように構成してなることを特徴とするパルス
    位相差符号化回路。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載のパルス位相差符号
    化回路において、 上記パルス周回回路が、反転回路を(2n-1 −1)個
    (nは2以上の整数)リング状に連結してなり、該反転
    回路の一つが上記起動用反転回路として構成されると共
    に、上記反転回路の一つの遅延時間は残りの反転回路の
    2倍とされ、該残りの反転回路の遅延時間は、上記遅延
    パルス発生回路内の反転回路の遅延時間と等しくされ、
    上記カウント手段が、上記パルス周回回路内を周回した
    回数を2周を1回としてカウントすることを特徴とする
    パルス位相差符号化回路。
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