JP3262088B2 - パルス発生装置 - Google Patents

パルス発生装置

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JP3262088B2
JP3262088B2 JP33720298A JP33720298A JP3262088B2 JP 3262088 B2 JP3262088 B2 JP 3262088B2 JP 33720298 A JP33720298 A JP 33720298A JP 33720298 A JP33720298 A JP 33720298A JP 3262088 B2 JP3262088 B2 JP 3262088B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の遅延素子を連結
した遅延回路を備え、遅延素子の所定の接続点から順次
出力される遅延信号を用いて所定タイミングでのパルス
信号の発生を夫々行う複数のパルス発生回路を備えるパ
ルス発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、パルス信号の位相差をデジタ
ルデータに符号化するパルス位相差符号化装置として、
例えば特開平3−220814号公報等に開示されてい
るように、複数の遅延素子を連結した遅延回路を備え、
最初のパルス信号を遅延回路の初段の遅延素子に入力
し、次にパルス信号が入力された時点で、遅延回路内に
て入力パルスが到達している遅延素子を検出して、初段
からその遅延素子までの連結個数を符号化することによ
り、パルス信号の位相差に対応したデジタルデータを得
るようにしたパルス位相差符号化装置が知られている。
【0003】また従来より、発振周波数を数百kHzか
ら数十MHzの広範囲にわたってデジタル制御可能な発
振装置として、特開平5−102801号公報等に開示
されているように、上記パルス位相差符号化装置と同
様、複数の遅延素子を連結した遅延回路を備え、遅延回
路の初段の遅延素子にパルス信号を入力して遅延回路の
遅延動作を開始し、その後遅延回路内のデジタルデータ
に対応した連結位置の遅延素子からパルス信号が出力さ
れた時点で発振信号を出力すると共に、遅延回路を初期
化する、といった動作を繰返し実行することにより、デ
ジタルデータに対応した周期で発振信号を出力するデジ
タル制御発振装置が提案されている。
【0004】そして、これら各装置によれば、遅延回路
を構成する遅延素子の遅延時間により決定される時間分
解能にて、パルス位相差の検出或は発振周波数の制御を
実行できるため、従来装置に比べて、パルス位相差の検
出精度或は発振周波数の制御精度を極めて向上すること
ができる。
【0005】またこのように、これら各装置は、パルス
位相の検出或は発振周波数の制御を高精度に行うことが
できるので、例えば、上記特開平5−102801号公
報に開示されているように、パルス位相差符号化装置と
デジタル制御発振装置とを組み合せて、通信機器,モー
タ制御機器等のPLL(Phase Locked Loop)を構成す
ることにより、デジタル制御可能でしかも極めて高精度
なPLLを実現することができる。また例えば2個のパ
ルス位相差符号化装置を同時に使用し、一方のパルス位
相差符号化装置に基準となる発振信号を入力してその周
期を符号化させ、他方のパルス位相差符号化装置に測定
対象となる発振信号を入力してその周期を符号化させ、
これら各符号化データを除算することにより、測定対象
となる発振信号の基準信号に対する周期の割合、換言す
れば発振周波数を検出する、といったこともできる。ま
た更に例えば2個のデジタル制御発振装置を同時に使用
し、各発振装置からの発振信号を合成することにより、
各発振装置にて実現可能な周波数より更に高周波の発振
信号を生成する、といったこともできる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
上記各装置を同時に使用する場合、各装置に内蔵された
遅延回路が全く同様の時間分解能にて動作すればよい
が、遅延回路内の遅延素子のばらつき等によって各装置
内の遅延回路の時間分解能がばらつくと、パルス位相差
の符号化データやデジタルデータに対応して出力される
パルス信号が、各装置毎に時間分解能の異なるものとな
ってしまい、その動作を高精度に行うことができないと
いう問題が生じる。
【0007】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
ので、複数の遅延素子を連結した遅延回路を備え、遅延
素子の所定の接続点から順次出力される遅延信号を用い
て所定タイミングでのパルス信号の発生を夫々行う複数
のパルス発生回路を備えるパルス発生装置において、各
パルス発生回路毎に時間分解能を一致させることができ
る装置を得ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の発明は、複数の遅延素子
(NAND,INV)が連結され、該遅延素子の所定の接続点(P01
-P32)から、入力信号を該遅延素子の連結個数にて決定
される遅延時間だけ遅延した遅延信号(Q0-Q15)を順次出
力する遅延回路(2)と、上記遅延回路から順次出力され
る遅延信号の内、入力データ(CDLN)に対応した連結位置
の遅延素子から出力された遅延信号を選択する信号選択
手段(32)、該信号選択手段にて遅延信号が選択されると
パルス信号(POUT)を出力するパルス信号出力手段、及
び、外部から上記パルス信号の出力タイミングを表わす
タイミングデータが入力されると上記信号選択手段に所
定の入力データを出力する入力データ出力手段、を備
え、互いに関連する異なる上記タイミングデータが夫々
入力される複数のパルス発生回路とからなり、上記各パ
ルス発生回路が、上記遅延回路を共有して、外部から入
力されるタイミングデータに対応したタイミングでパル
ス信号を夫々出力することを特徴とするパルス発生装置
を要旨としている。
【0009】さらに請求項1に記載の発明は、上記遅延
素子入力される信号を所定の遅延時間で反転させる反
転回路からなり、上記遅延回路が、リング状に連結され
た複数の上記反転回路を有し、各反転回路によりパルス
信号を順次反転して周回させるパルス周回回路からな
り、上記パルス発生回路が、該パルス周回回路内でのパ
ルス信号の周回回数をカウントし、該カウント値が外部
から入力された上記タイミングデータの上位ビットデー
タに対応する値になるとその旨を表わす検出信号を出力
する第2のカウント手段、及び該第2のカウント手段か
ら検出信号が出力されると該第2のカウント手段のカウ
ント値を初期化してカウント動作を再開させるカウント
制御手段、を備え、しかも、上記パルス発生回路におい
て、上記入力データ出力手段が、外部から入力されたタ
イミングデータの上記上位ビットデータとは別の下位ビ
ットデータに基づき信号選択手段に出力する入力データ
を更新すると共に、その更新値が上位ビットに達したと
きには、上記第2のカウント手段がカウントする周回回
数の数を1だけ増加させ、上記パルス信号出力手段が、
上記第2のカウント手段から検出信号が出力され且つ上
記信号選択手段にて遅延信号が選択されたときにパルス
信号を出力するパルス発生装置を要旨としている。
【0010】請求項に記載の発明は、この請求項
記載のパルス発生装置において、上記入力データ出力手
段は上記タイミングデータが入力されると上記信号選択
手段に上記入力データを出力して遅延信号を選択させ、
その後は、上記信号選択手段が遅延信号を選択する度
に、上記信号選択手段に出力する入力データを、上記タ
イミングデータを加算して更新することを要旨としてい
る。
【0011】
【作用及び発明の効果】上記のように構成された請求項
1に記載のパルス発生装置においては、各パルス発生回
路は、外部から上記パルス信号の出力タイミングを表わ
すタイミングデータが入力されると、遅延回路から順次
出力される遅延信号の内、タイミングデータに対応した
連結位置の遅延素子から出力された遅延信号を選択し、
遅延信号が選択されるとパルス信号を出力する。そして
複数のパルス発生回路で一つの遅延回路を共有させて構
成されるため、各パルス発生回路が出力するパルス信号
の時間分解能を一致させることができる。
【0012】またさらに、請求項に記載のパルス発生
装置においては、上記遅延回路が、リング状に連結され
た複数の反転回路を有し、各反転回路によりパルス信号
を順次反転して周回させるパルス周回回路により構成さ
れている。そして、上記パルス発生回路内では、第2の
カウント手段が、このパルス周回回路内でのパルス信号
の周回回数をカウントして、そのカウント値が外部から
入力されたタイミングデータの上位ビットデータに達す
るとその旨を表わす検出信号を出力し、入力データ出力
手段が、外部から入力されたタイミングデータの下位ビ
ットデータに基づき信号選択手段に出力する入力データ
を更新すると共に、その更新値が上位ビットに達したと
きには第2のカウント手段がカウントする周回回数の数
を1だけ増加し、パルス信号出力手段が、第2のカウン
ト手段から検出信号が出力され且つ信号選択手段にて遅
延信号が選択さたときにパルス信号を出力する。また、
第2のカウント手段から検出信号が出力されると、カウ
ント制御手段が、第2のカウント手段のカウント値を初
期化してカウント動作を再開させる。
【0013】すなわち、本発明のパルス発生装置におい
て、外部から入力されたタイミングデータに対応した周
期でパルス信号を繰返し発生するには、遅延回路に遅延
素子を単に連結したものを使用すると、その動作時間が
長くなるほど、遅延回路を構成する遅延素子の個数を多
くする必要があるため、遅延回路をリング状に連結した
複数の反転回路からなるパルス周回回路にて構成するこ
とにより、パルス周回回路を構成する反転回路の個数を
少なくしても、パルス周回回路から順次連続的に遅延信
号が出力されるようにしているのである。
【0014】またこのように遅延回路をパルス周回回路
により構成した場合、パルス周回回路からの遅延信号か
らタイミングデータに対応した時間を良好に計時するこ
とができないため、本発明では、第2のカウント手段及
びカウント制御手段を設け、パルス周回回路内でのパル
ス信号の周回回数とパルス周回回路からの遅延信号の出
力位置とから、パルス信号の出力タイミングを制御でき
るようにしているのである。
【0015】請求項に記載のパルス発生装置において
は、入力データ出力手段は、タイミングデータが入力さ
れると信号選択手段に入力データを出力して遅延信号を
選択させ、その後は、信号選択手段が遅延信号を選択す
る度に、信号選択手段に出力する入力データを、タイミ
ングデータを加算して更新するため、出力パルスを連続
的に発生させることができ、例えば発振装置として使用
することも可能となる。
【0016】この結果、本発明によれば、遅延回路(パ
ルス周回回路)を構成する遅延素子(反転素子)の数が
少なくても、パルス信号をタイミングデータに対応した
タイミングで出力することができるようになり、装置構
成の簡素化、延いては小型化を図ることができる。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。まず図1は、外部から入力される基準信号PBを分
周又は逓倍して所定周波数の出力信号(パルス信号)P
OUTを生成する、実施例の周波数変換装置全体の構成を
表わすブロック図である。
【0018】図1に示す如く、本実施例の周波数変換装
置は、リング状に連結した多数の反転回路からなり、外
部からHighレベルの制御信号PAが入力されているとき
に各反転回路の反転動作によってパルス信号を順次遅延
して周回させるリングオシレータ2と、このリングオシ
レータ2を構成する所定の反転回路から順次出力される
遅延信号に基づき、基準信号PBの立ち上がりから次の
立ち上がりまでの位相差(つまり周期)を2進デジタル
値DOUT に変換するパルス位相差符号化回路4と、この
パルス位相差符号化回路4にて得られた2進デジタル値
DOUT に所定値を乗・除してパルス信号POUT の出力周
期を表わす制御データCDを生成する演算回路6と、こ
の演算回路6から出力される制御データCDとリングオ
シレータ2から順次出力される遅延信号とに基づき、基
準信号PBを分周又は逓倍した周期でパルス信号POUT
を出力するデジタル制御発振回路8と、からパルス位相
差符号化装置と発振装置との複合装置として構成されて
いる。
【0019】ここでまず、リングオシレータ2は、図2
に示す如く、反転回路として、2個の2入力ナンドゲー
ト(以下、単にナンドゲートという)NAND1,32
と、30個のインバータINV2〜31とを備えてい
る。これら各回路は、前段の出力端が次段の入力端へと
順次リング状に接続されており、ナンドゲートNAND
1のナンドゲートNAND32に接続されない方の入力
端子(以下、この入力端子を起動用端子という)には、
外部からの制御信号PAが入力され、また、ナンドゲー
トNAND32のインバータINV31に接続されない
方の入力端子(以下、この入力端子を制御用端子とい
う)にはインバータINV18の出力信号が入力されて
いる。一方、ナンドゲートNAND1から数えて偶数段
目に接続された反転回路の出力端には、夫々、出力端子
Q0〜Q15が設けられており、これらの出力端子Q0
〜Q15が、パルス位相差符号化回路4及びデジタル制
御発振回路8に夫々接続されている。
【0020】次に、このように構成されたリングオシレ
ータ2の動作について、図3を用いて説明する。まず、
制御信号PAがLow レベルであるときは、ナンドゲート
NAND1の出力P01はHighレベルとなるため、ナン
ドゲートNAND1から数えて偶数段目のインバータの
出力はLow レベルとなり、奇数段目のインバータの出力
はHighレベルとなって安定する。また、この状態におい
て、ナンドゲートNAND32の制御用端子に入力され
たインバータINV18の出力P18はLow レベルであ
るため、ナンドゲートNAND32だけは、偶数段目に
接続されているにも関わらずHighレベルを出力する。つ
まり、このように構成することにより、ナンドゲートN
AND1の入・出力信号が共にHighレベルとなるように
して、次に制御信号PAがLow からHighレベルに変化し
たときに、ナンドゲートNAND1が反転動作を開始す
るようにしている。
【0021】次に、制御信号PAがLow からHighレベル
に変化すると、ナンドゲートNAND1の出力P01
は、HighからLow レベルに反転するため、後続のインバ
ータの出力が順次反転して、奇数段目のインバータの出
力はHighからLow レベルに変化し、偶数段目のインバー
タの出力はLow からHighレベルに変化していく。なお、
以下の説明においては、このように制御信号PAがHigh
レベルであるときに、リングオシレータ2上を、奇数段
目の反転回路の立ち下がり出力として、及び偶数段目の
反転回路の立ち上がり出力として順次周回するパルス信
号のエッジをメインエッジと言い、図3においては点印
で表す。
【0022】そして、このメインエッジがインバータI
NV18に到達して、インバータINV18の出力P1
8がLow からHighレベルに反転すると、インバータIN
V31の出力レベルは未だHighレベルであるために、ナ
ンドゲートNAND32の2つの入力信号は共にHighレ
ベルとなって、ナンドゲートNAND32が反転動作を
開始し、その出力がHighからLow レベルに反転する。な
お、以下の説明においては、このようにメインエッジが
制御用端子からナンドゲートNAND32に入力され、
このナンドゲートNAND32によって反転されて、リ
ングオシレータ2上を、奇数段目の反転回路の立ち上が
り出力として、及び偶数段目の反転回路の立ち下がり出
力として順次周回するパルス信号のエッジをリセットエ
ッジと言い、図3においては×印で表す。そして、この
リセットエッジは、ナンドゲートNAND1により発生
したメインエッジと共に、リングオシレータ2上を周回
する。
【0023】また、その後のメインエッジは、インバー
タINV18からの後続の各インバータにより順次反転
され、インバータINV31の出力がHighからLow レベ
ルに反転することによりナンドゲートNAND32に入
力されるが、このときナンドゲートNAND32の制御
用端子の入力信号、即ちインバータINV18の出力信
号は、Highレベルとなっているため、メインエッジはそ
のままナンドゲートNAND32及びナンドゲートNA
ND1以後の各インバータによって順次反転されて、リ
ングオシレータ2上を伝達していく。
【0024】なお、このようにメインエッジが、インバ
ータINV19〜31を経由して、ナンドゲートNAN
D32に到達したときに、インバータINV18の出力
信号が未だHighレベルであるのは、インバータINV1
9〜31間のインバータの数が13個であるのに対し
て、ナンドゲートNAND32からインバータINV1
8までのナンドゲートを含むインバータの数は19個で
あるためであり、これにより、リセットエッジがナンド
ゲートNAND32からインバータINV18まで伝達
するよりも早く、メインエッジがナンドゲートNAND
32に入力されるからである。
【0025】一方、ナンドゲートNAND32によって
発生したリセットエッジは、ナンドゲートNAND1を
含む各インバータを経由して、再びインバータINV1
8に到達し、ナンドゲートNAND32の制御用端子の
信号レベルをHighからLow レベルに反転させるが、この
ときは、ナンドゲートNAND32のインバータINV
31からの入力信号が、既にメインエッジによってLow
レベルとなっているため、ナンドゲートNAND32の
出力は変化せず、リセットエッジは、インバータINV
18からインバータINV19〜31の正規ルートで順
次ナンドゲートNAND32へ伝達される。
【0026】そして、リセットエッジが、インバータI
NV31に到達すると、ナンドゲートNAND32のイ
ンバータINV31からの入力信号が、Low からHighレ
ベルへと反転する。また、これとほぼ同時に、メインエ
ッジがインバータINV18に到達して、ナンドゲート
NAND32の制御用端子の入力信号もLow からHighレ
ベルへと反転する。これは、メインエッジが、ナンドゲ
ートNAND1から始まり、リングオシレータ2を正規
ルートで一周してから再びナンドゲートNAND1を通
過してインバータINV18へ到達するのに対し、リセ
ットエッジは、メインエッジがナンドゲートNAND1
からインバータINV18へ到達してからナンドゲート
NAND32の反転動作開始により発生され、その後、
リングオシレータ2を正規ルートで一周するというよう
に、両エッジがナンドゲートNAND32へ到達するま
でに経由する反転回路の延べ総数が、50個と全く同一
であるからである。
【0027】また本実施例のリングオシレータ2では、
その偶数段目のインバータの反転応答時間は立ち上がり
出力よりも立ち下がり出力の方が速く、逆に、奇数段目
のインバータの反転応答時間は立ち下がり出力よりも立
ち上がり出力の方が速くなるように予め設定してあり、
リセットエッジの方がメインエッジよりも若干速くナン
ドゲートNAND32に到達するようにしている。
【0028】従って、リセットエッジによって、インバ
ータINV31の出力がLow からHighレベルに反転して
も、ナンドゲートNAND32の制御用端子の入力信号
は、未だLow レベルのままであるため、ナンドゲートN
AND32の出力は反転せず、やや遅れてメインエッジ
がインバータINV18に到達し、ナンドゲートNAN
D32の制御用端子の入力信号のレベルがLow からHigh
レベルに反転したときに、ナンドゲートNAND32の
出力がHighからLow レベルに反転する、というように、
リセットエッジは、ここで一旦消滅し、メインエッジに
よって再発生される。
【0029】そして以後は、上記の動作が繰り返され、
リセットエッジがメインエッジ一周毎に再発生されて、
メインエッジと共に、リングオシレータ2上を周回する
こととなる。そして、制御信号PAがLow レベルになる
と、このような一連の動作は停止して、上述の初期状態
へ戻ることとなる。
【0030】以上のように、本実施例のリングオシレー
タ2においては、同一周回上に発生タイミングの異なる
2つのパルスエッジ(メインエッジとリセットエッジ)
を周回させるようにしているため、ナンドゲートNAN
D1は、自己が発生させたメインエッジが戻ってくる前
にリセットエッジによって出力が反転され、ナンドゲー
トNAND32は、自己が発生させたリセットエッジが
戻ってくる前にメインエッジによって出力が反転すると
いうように、常にパルス信号が周回することになる。そ
して、各出力端子Q0〜Q15からは、各反転回路での
反転動作時間Tdの32倍の時間(32・Td)を1周
期とするパルス信号が夫々出力されることになる。
【0031】次に、上記リングオシレータ2を使用して
基準信号PBの位相差(周期)を2進デジタル値DOUT
に変換するパルス位相差符号化回路4について説明す
る。図4に示すように、本実施例のパルス位相差符号化
回路4は、リングオシレータ2の各出力端子Q0〜Q1
5からの出力信号を受け、基準信号PBがLow からHigh
レベルに変化した時(基準信号PBの立ち上がりタイミ
ング)に、リングオシレータ2内でメインエッジが何れ
の反転回路に到達しているかを検出して、その位置を4
ビットの2進デジタル値(D0〜D3)に符号化するパ
ルスセレクタ・エンコーダ回路12と、出力端子Q15
から出力されるリングオシレータ2内のナンドゲートN
AND32の出力P32から、リングオシレータ2内を
メインエッジが何回周回したかをカウントする第1のカ
ウンタ14と、基準信号PBの立ち上がりタイミングで
第1のカウンタ14からの10ビット出力をラッチする
第1のラッチ回路16と、出力端子Q7から出力される
リングオシレータ2内のインバータINV16の出力P
16から、リングオシレータ2内をメインエッジが何回
周回したかをカウントする第2のカウンタ18と、基準
信号PBの立ち上がりタイミングで第2のカウンタ18
からの10ビット出力をラッチする第2のラッチ回路2
0と、第1のラッチ回路16及び第2のラッチ回路20
からの10ビット出力が夫々入力され、パルスセレクタ
・エンコーダ回路12から出力される4ビットの2進デ
ジタル値(D0〜D3)の最上位ビット(MSB)の値
に基づき、第1のラッチ回路16及び第2のラッチ回路
20の10ビット出力のうちの何れか一方の出力を選択
して、パルスセレクタ・エンコーダ回路12から出力さ
れる4ビットの2進デジタル値(D0〜D3)に対する
上位ビットデータ(D4〜D13)として出力するマル
チプレクサ22と、このマルチプレクサ22からの10
ビットの2進デジタル値(D4〜D13)とパルスセレ
クタ・エンコーダ回路12からの4ビットの2進デジタ
ル値(D0〜D3)とからなる14ビットの2進デジタ
ル値(D0〜D13)に更に値1の上位ビットデータD
14(4000H)を加え、15ビットの2進デジタル
値(D0〜D14)として出力する加算器24と、基準
信号PBの立ち上がりタイミングにて、上記14ビット
の2進デジタル値(D0〜D13)をラッチするデータ
ラッチ回路26と、加算器24から出力される15ビッ
トの2進デジタル値(D0〜D14)から、データラッ
チ回路26により基準信号PBの前回の立ち上がりタイ
ミングにてラッチされた2進デジタル値(D0〜D1
3)を減じて、基準信号PBの立ち上がりから次の立ち
上がりまでの時間(つまり基準信号PBの周期)を表わ
す2進デジタル値DOUT を生成する減算器28とから構
成されている。
【0032】また、パルスセレクタ・エンコーダ回路1
2は、図5に示すように、リングオシレータ2の出力端
子Q0〜Q15が入力端子Dに夫々接続され、基準信号
PBの立ち上がりで各出力端子Q0〜Q15の信号レベ
ルをラッチするDフリップフロップDFF0〜DFF1
5と、一方の入力端子にこれら各DフリップフロップD
FF0〜DFF15の出力がそのまま入力され、他方の
入力端子に次段のDフリップフロップDFF1〜DFF
15,DFF0の出力が反転して入力される、アンドゲ
ートAND0〜AND15と、これらアンドゲートAN
D0〜AND15の内、出力レベルがHighレベルである
アンドゲートANDnの位置を4ビットの2進デジタル
値(D0〜D3)に符号化するエンコーダ12aとから
構成されている。
【0033】このように構成された本実施例のパルス位
相差符号化回路4においては、図6に示す如く、リング
オシレータ2が制御信号PAにより起動されてパルス信
号の周回動作を開始すると、各カウンタ14,18がカ
ウント動作可能な状態となり、メインエッジがリングオ
シレータ2の第16段目のインバータINV16を通過
した時点で第2のカウンタ18がカウントアップし、メ
インエッジがリングオシレータ2の第32段目のナンド
ゲートNAND32を通過した時点で第1のカウンタ1
4がカウントアップする。つまり、図6に示すように、
第1のカウンタ14の出力(C10〜C19)と第2の
カウンタ18の出力(C20〜C29)とは、メインエ
ッジがリングオシレータ2を半周する時間だけずれたタ
イミングで変化する。
【0034】そして、このようにリングオシレータ2が
周回動作しているときに、基準信号PBが立ち上がる
と、第1のラッチ回路16が第1のカウンタ14の出力
(C10〜C19)をラッチすると共に、第2のラッチ
回路20が第2のカウンタ18の出力(C20〜C2
9)をラッチする。
【0035】一方、このように基準信号PBが立ち上が
ると、パルスセレクタ・エンコーダ回路12内では、各
DフリップフロップDFF0〜DFF15にクロックが
供給され、各DフリップフロップDFF0〜DFF15
は、そのときのリングオシレータ2の出力端子Q0〜Q
15の信号レベルをラッチして出力する。
【0036】そして、例えば、基準信号PBが、図6に
示すt1のタイミング、即ちメインエッジが第32段目
のナンドゲートNAND32の位置にあるときに立ち上
がったときは、ナンドゲートNAND32の出力信号は
Highレベルに変化しているが、第2段目のインバータI
NV2の出力信号は未だLow レベルのままであるため、
図4に示すアンドゲートAND0〜AND15の出力の
うち、一番右のアンドゲートAND15の出力だけがHi
ghレベルとなって、エンコーダ12aに出力される。
【0037】つまり、まず、パルスセレクタ・エンコー
ダ回路12の各DフリップフロップDFF0〜DFF1
5には、リングオシレータ2内の偶数段目の反転回路か
ら出力されるパルス信号が入力され、この信号はメイン
エッジにて立ち上がり、リセットエッジにて立ち下がる
ため、DフリップフロップDFF0〜DFF15の内、
リングオシレータ2内でメインエッジが到達している反
転回路からの出力をラッチするDフリップフロップDF
Fnの出力はHighレベルとなり、次段のDフリップフロ
ップDFF(n+1) の出力はLow レベルとなる。そこで、
本実施例では、DフリップフロップDFF0〜DFF1
5の内、連続する2段のDフリップフロップの出力を夫
々アンドゲートAND0〜AND15に入力して、対応
するDフリップフロップDFFnの出力がHighレベル
で、次段のDフリップフロップDFF(n+1) の出力がLo
w レベルとなるアンドゲートANDnの出力だけがHigh
レベルとなるように構成し、その信号をエンコーダ12
aに出力することにより、エンコーダ12aにて、リン
グオシレータ2内でリセットエッジが到達している反転
回路の位置を表わす2進デジタル値(D0〜D3)を生
成できるようにしているのである。このため、例えば、
上記のように、基準信号PBが、メインエッジが第32
段目のナンドゲートNAND32に到達しているときに
立ち上がり、アンドゲートAND15の出力がHighレベ
ルとなった場合には、エンコーダ12aから、その位置
に対応した値15を2進数にコード化した2進デジタル
値(1111)が出力されることとなる。
【0038】また、本実施例のパルス位相差符号化回路
4においては、このようにパルスセレクタ・エンコーダ
回路12から出力される2進デジタル値(D0〜D3)
のMSB、即ちD3がマルチプレクサ22に入力されて
おり、このマルチプレクサ22は、D3の値が1のとき
には、第1のラッチ回路16の10ビット出力(C10
〜C19)を10ビットの2進デジタル値(D4〜D1
3)として出力し、逆にD3の値が0のときには、第2
のラッチ回路20の10ビット出力(C20〜C29)
を10ビットの2進デジタル値(D4〜D13)として
出力する。
【0039】例えば、図6に示すt1のタイミングで基
準信号PBが立ち上がったときは、メインエッジは、リ
ングオシレータ2の第32段目のナンドゲートNAND
32に到達しているので、パルスセレクタ・エンコーダ
回路12から出力されるD3の値は1となり、この場合
は、第1のラッチ回路16の10ビット出力(C10〜
C19)が選択されて、マルチプレクサ22からは(0
000000001)が出力される。また、図6に示す
t2のタイミングで基準信号PBが立ち上がったとき
は、メインエッジは、リングオシレータ2の第2段目の
インバータINV2を既に通過して第16段目のインバ
ータINV16に到達する前であるため、パルスセレク
タ・エンコーダ回路12から出力されるD3の値は0と
なり、この場合は、第2のラッチ回路20の10ビット
出力(C20〜C29)が選択されて、マルチプレクサ
22からは(0000000010)が出力される。
【0040】なお、本実施例のパルス位相差符号化回路
4において、このように2つのカウンタ14,18と2
つのラッチ回路16,20とを夫々設け、マルチプレク
サ22によって、パルスセレクタ・エンコーダ回路12
から出力される2進デジタル値(D0〜D3)のMSB
が値0であるときには第2のラッチ回路20の出力を選
択し、2進デジタル値(D0〜D3)のMSBが値1で
あるときには第1のラッチ回路16の出力を選択するの
は、各カウンタ14,18の出力が安定するまでにある
程度の時間を要するためであり、基準信号PBが立ち上
がったときのメインエッジの位置から、少なくともリン
グオシレータ2の半周分だけ前の反転回路の出力信号を
クロック入力とするカウンタの方を選択するすることに
よって、常に、安定状態となっている正確なカウント値
がマルチプレクサ22から出力されるようにしているの
である。
【0041】次に、このようにマルチプレクサ22から
出力される10ビットの2進デジタル値(D4〜D1
3)は、パルスセレクタ・エンコーダ回路12から出力
される4ビットの2進デジタル値(D0〜D3)と共
に、14ビットの2進デジタル値(D0〜D13)とし
て、加算器24及びデータラッチ回路26に夫々入力さ
れる。すると、加算器24は、この14ビットの2進デ
ジタル値(D0〜D13)に、更に値1の上位ビットデ
ータD14(=4000(HEX))を加算し、加算後の15ビ
ットの2進デジタル値(D0〜D14)を減算器28に
出力する。
【0042】また、データラッチ回路26は、パルスセ
レクタ・エンコーダ回路12及びマルチプレクサ22か
ら入力された14ビットの2進デジタル値(D0〜D1
3)を、基準信号PBが立ち上がる度にラッチし、その
ラッチした2進デジタル値(D0〜D13)を減算器2
8に出力する。
【0043】なお、このときデータラッチ回路26がラ
ッチするデータは、基準信号PBの立ち上がり時点でマ
ルチプレクサ22及びパルスセレクタ・エンコーダ回路
12が既に出力している2進デジタル値(D0〜D1
3)であるため、マルチプレクサ22及びパルスセレク
タ・エンコーダ回路12にて基準信号PBが前回立ち上
がった際(つまり1周期前)に生成された2進デジタル
値(D0〜D13)となり、減算器28には、通常、こ
のデータラッチ回路26にてラッチされた基準信号PB
の1周期前の2進デジタル値(D0〜D13)と、基準
信号PBの立ち上がりにより今回生成され加算器24に
て最上位ビットD14が付与された15ビットの2進デ
ジタル値(D0〜D14)とが夫々入力されることにな
る。
【0044】そして、減算器28では、加算器24から
入力された最新の2進デジタル値(D0〜D14)か
ら、データラッチ回路26から入力された基準信号PB
の1周期前の2進デジタル値(D0〜D13)を減じ
て、その偏差を演算し、その演算結果を、基準信号PB
の周期を表わす14ビットの2進デジタル値DOUT とし
て出力する。
【0045】すなわち、本実施例のパルス位相差符号化
回路4においては、制御信号PAによりリングオシレー
タ2が起動された後のリングオシレータ2内でのメイン
エッジの周回回数をカウントし、基準信号PBが立ち上
がる度に、そのカウント結果と、パルスセレクタ・エン
コーダ回路12から出力されるリングオシレータ2内で
のメインエッジの位置を表わす2進デジタル値とから、
基準信号PBの立ち上がり時点を表わす2進デジタル値
を生成して、その生成した最新の2進デジタル値と前回
生成した2進デジタル値との差を、基準信号PBの周期
を表わす2進デジタル値DOUT として、演算回路6に出
力するようにされている。
【0046】このため、従来のパルス位相差符号化回路
のように、入力パルスの位相差を符号化する度にリング
オシレータをリセットする必要はなく、リングオシレー
タのパルス信号周回動作を連続的に実行させることがで
きる。なお、減算器28において、基準信号PBの立ち
上がりタイミングで生成した最新の2進デジタル値と前
回生成した2進デジタル値との偏差を演算する際、加算
器24により、最新の2進デジタル値に、値1の最上位
ビットD14を付加して15ビットの2進デジタル値に
するのは、カウンタ14,18がリングオシレータ2内
のパルス信号の周回回数を連続的にカウントするため、
その出力値が最大値(=3FFF(HEX))に達すると、その
後は最小値(=0)に戻ってしまうためである。
【0047】つまり、基準信号PBの立ち上がり後、次
に立ち上がるまでの間に、カウンタ14,18の出力が
最大値から最小値に変化すると、マルチプレクサ22と
パルスセレクタ・エンコーダ回路12とにより得られた
最新の2進デジタル値(D0〜D13)よりも、データ
ラッチ回路26にラッチされた前回の2進デジタル値
(D0〜D13)の方が大きくなり、これをそのまま減
算すると、減算結果が負になってしまうことがあるの
で、本実施例では、最新の2進デジタル値(D0〜D1
3)に値1の上位ビットデータD14を加えることによ
り、15ビットの2進デジタル値(D0〜D14)を生
成し、この値からデータラッチ回路26にラッチされた
2進デジタル値(D0〜D13)を減算して、その減算
結果の下位14ビットのみを出力することにより、常に
基準信号PBの周期に対応した2進デジタル値DOUT が
得られるようにしているのである。
【0048】次に、上記のようにパルス位相差符号化回
路4にて得られた基準信号PBの周期を表わす2進デジ
タル値DOUT は、演算回路6において、所定値が乗算又
は所定値にて除算され、デジタル制御発振回路8の制御
データCD(14ビット)として出力される。
【0049】そして、デジタル制御発振回路8は、この
制御データCDを受けると、制御データCDに対応した
周期でパルス信号(発振信号)POUT を出力する。つま
り、デジタル制御発振回路8は、制御データCDが2進
デジタル値DOUT に所定値を乗じた値であれば、基準信
号PBの周期を所定値倍した周期、つまり基準信号PB
を所定値で分周した周期でパルス信号POUT を出力し、
制御データCDが2進デジタル値DOUT を所定値で割っ
た値であれば、基準信号PBの周期を所定値分の1にし
た周期、つまり基準信号PBを所定値で逓倍した周期で
パルス信号POUT を出力する。
【0050】以下、このデジタル制御発振回路8の構成
及び動作について説明する。図7に示す如く、本実施例
のデジタル制御発振回路8は、リングオシレータ2の各
出力端子Q0〜Q15からの信号を受け、後述するセレ
クトデータCDLNに対応した所定の出力端子からの出
力信号を選択して、その信号をセレクト信号PSOとし
て出力するパルスセレクタ32と、演算回路6から入力
された14ビットの制御データCDの内、上位10ビッ
トがカウントデータCDHとしてプリセットされると共
に、リングオシレータ2の出力端子Q7からの出力信号
の立ち上がりタイミングでカウントを行い、カウント値
DCDが値1のときに出力信号CN1をHighレベルに
し、カウント値DCDが0のときに出力信号CN2をHi
ghレベルにするダウンカウンタ34と、当該発振回路8
の起動時に外部から入力されるリセット信号CSTによ
ってリセットされると共に、パルス信号POUT の立ち上
がりタイミングで演算回路6から入力された14ビット
の制御データCDの内の下位4ビットを基準セレクトデ
ータCDLとしてラッチするラッチ回路36と、同じく
外部から入力されるリセット信号CSTによってリセッ
トされると共に、パルス信号POUT の立ち上がりタイミ
ングで、そのときパルスセレクタ32に入力しているセ
レクトデータCDLNをラッチし、そのラッチしたデー
タを旧セレクトデータCDLBとして出力するラッチ回
路38と、ラッチ回路38から出力される旧セレクトデ
ータCDLBとラッチ回路36から出力される基準セレ
クトデータCDLとを加算して、5ビットの加算データ
CDLAを生成し、その内の下位4ビットを上記セレク
トデータCDLNとしてパルスセレクタ32及びラッチ
回路38に出力すると共に、加算データCDLAの下位
4ビット目(つまりセレクトデータCDLNの最上位ビ
ット)の値を信号MSBとして出力する加算器40と、
加算器40から出力される5ビットの加算データCDL
Aの内、最上位ビットをキャリー信号CYとして、キャ
リー信号CYがLow レベルのときにはダウンカウンタ3
4の出力信号CN1を選択し、逆にキャリー信号CYが
Highレベルのときにはダウンカウンタ34の出力信号C
N2を選択して、出力信号SL1として出力するセレク
タ42と、上記リセット信号CSTとセレクタ42の出
力信号SL1との論理和をとり、その論理和信号をダウ
ンカウンタ34のセット信号として出力するオアゲート
ORaと、セレクタ42の出力信号SL1をリングオシ
レータ2内でパルス信号が半周するのに要する時間T1
だけ遅延して遅延信号DL1を出力する遅延線44と、
加算器40から出力される信号MSBがLow レベルのと
きにはセレクタ42の出力信号SL1を選択し、逆に信
号MSBがHighレベルのときには遅延線44からの遅延
信号DL1を選択して、出力信号SL2として出力する
セレクタ46と、セレクタ46の出力信号SL2を、パ
ルスセレクタ32から出力されるセレクト信号PSOの
立ち上がりタイミングでラッチして、ラッチ信号QOUT
を出力するクリア端子付きDフリップフロップDFFa
と、DフリップフロップDFFaからのラッチ信号QOU
T を所定時間T2だけ遅延して遅延信号DL2を出力す
る遅延線48と、この遅延線48から出力される遅延信
号DL2とDフリップフロップDFFaからのラッチ信
号QOUT との論理積をとり、その論理積信号をDフリッ
プフロップDFFaのクリア信号として出力するアンド
ゲートANDaと、DフリップフロップDFFaからの
ラッチ信号QOUT を増幅してパルス信号POUT として出
力する増幅器50とから構成されている。
【0051】ここで、パルスセレクタ32は、リングオ
シレータ2に設けられた出力端子Q0〜Q15からの出
力信号を夫々入力し、これら各信号の中から、加算器4
0にて生成された加算データCDLA(5ビット)の下
位4ビットであるセレクトデータCDLNに対応した番
号の信号を選択して出力する。つまり、このパルスセレ
クタ32は、例えば、セレクトデータCDLNが値1を
表す「0001」であれば、出力端子Q1からの出力信
号をセレクト信号PSOとして出力し、セレクトデータ
CDLNが値15を表す「1111」であれば、出力端
子Q15からの出力信号をセレクト信号PSOとして出
力する。
【0052】また、ダウンカウンタ34は、セット端子
SETを備えた周知のカウンタであり、そのセット端子
SETには、オアゲートORaからのセット信号が入力
される。そして、このセット信号がHighレベルのとき
に、リングオシレータ2の出力端子Q7からの信号(以
下、クロック信号CLKともいう。)が立ち上がると、
制御データCDの上位10ビットがカウントデータCD
Hとしてプリセットされる。一方、セット信号がLow レ
ベルのときには、リングオシレータ2からのクロック信
号CLKの立ち上がり毎に、そのカウント値DCDを1
づつ減少させ、カウント値DCDが値1のときに出力信
号CN1をHighレベルにし、また、カウント値DCDが
0のときに出力信号CN2をHighレベルにする。
【0053】次に、上記のように構成されたデジタル制
御発振回路8の動作を説明する。まず、リセット信号C
STを所定時間Highレベルにすることにより、クロック
信号CLKの立ち上がりタイミングにてダウンカウンタ
34に制御データCDの上位10ビットをカウントデー
タCDHをプリセットさせると共に、ラッチ回路36,
38をリセットして内部のデータをクリアすることによ
り、当該発振回路8を初期状態にする。
【0054】ここで、この初期状態では、ラッチ回路3
6,38がリセットされるため、各ラッチ回路36,3
8から出力される4ビットのデータは全て0となり、加
算器40から出力される5ビットの加算データCDLA
も全て0となる。従って、この初期状態においては、パ
ルスセレクタ32にセレクトデータCDLNとして値0
を表す「0000」が入力され、パルスセレクタ32は
リングオシレータ2の出力端子Q0からの出力信号をセ
レクト信号PSOとして出力することになる。また、こ
の初期状態では、ダウンカウンタ34のSET端子がHi
ghレベルとなるため、ダウンカウンタ34には、リング
オシレータ2からのクロック信号CLKの立ち上がりタ
イミングで、制御データCDの上位10ビットがカウン
トデータCDHとしてプリセットされる。
【0055】そしてその後、リセット信号CSTがLow
レベルになると、ダウンカウンタ34は、リングオシレ
ータ2からのクロック信号CLKの立ち上がり毎にその
プリセットされたカウントデータCDHを順次ダウンカ
ウントするカウント動作を開始するが、このとき加算器
40から出力される5ビットの加算データCDLAは全
て0であるため、セレクタ42,46には夫々Low レベ
ルの信号が入力され、セレクタ42はダウンカウンタ3
4からの出力信号CN1を選択して出力信号SL1を出
力し、セレクタ46はセレクタ42からの出力信号SL
1を選択して出力信号SL2を出力する。
【0056】このため、リセット信号CSTがHighレベ
ルからLow レベルに切り換えられた直後(つまり起動直
後)には、図8の(A)に示すように、ダウンカウンタ
34のカウント値DCDが1になっているときにDフリ
ップフロップDFFaの入力端子DがHighレベルとな
り、その状態で、リングオシレータ2の出力端子Q0の
出力がHighレベルとなってパルスセレクタ32からセレ
クト信号PSOが出力された時点で、当該発振回路8か
ら最初のパルス信号POUT が出力されることになる。
【0057】またDフリップフロップDFFaは、ラッ
チ信号QOUT (Highレベル)を出力すると、その後は、
ラッチ信号QOUT を所定時間T2だけ遅延する遅延線4
8からの遅延信号DL2がHighレベルになったときに、
アンドゲートANDaを介してクリアされるため、ラッ
チ信号QOUT ,延いてはパルス信号POUT のパルス幅
は、遅延線48の遅延時間T2と一致することになり、
当該発振回路8からは所定パルス幅のパルス信号POUT
が出力されることになる。
【0058】またこのように当該発振回路8の起動後、
最初のパルス信号POUT が出力されると、このパルス信
号POUT の立ち上がりタイミングで、ラッチ回路36が
制御データCDの下位4ビットを基準セレクトデータC
DLとしてラッチし、ラッチ回路38が現在パルスセレ
クタ32に入力されているセレクトデータCDLNを旧
セレクトデータCDLBとしてラッチするため、加算器
40から出力される加算データCDLAが、制御データ
CDの下位4ビット(基準セレクトデータCDL)と現
在の加算データCDLAの下位4ビット(旧セレクトデ
ータCDLB:この場合,値0)とを加算した値に更新
される。なお、このとき加算器40から出力される加算
データCDLAのキャリー信号CYは0であるため、セ
レクタ42はダウンカウンタ34の出力信号CN1の選
択を継続する。
【0059】一方、ダウンカウンタ34のSET端子に
は、セレクタ42からの出力信号SL1が入力されてい
るため、セレクタ42からの出力信号SL1がHighレベ
ルになった後、リングオシレータ2からのクロック信号
CLKが立ち上がった時点で、ダウンカウンタ34に、
制御データCDの上位10ビットがカウントデータCD
Hとして再度設定され、クロック信号CLKの次の立ち
上がりタイミングからカウント動作を再開する。
【0060】そして、このようにダウンカウンタ34が
カウント動作を再開し、そのカウント値DCDが値1に
なって、その出力信号CN1がHighレベルになると、図
8の(B)に示す如く、セレクタ42の出力信号SL
1,及びセレクタ46の出力信号SL2が順次Highレベ
ルになる。
【0061】また、このとき、パルスセレクタ32は、
加算器40から出力される加算データCDLAの下位4
ビット(つまりセレクトデータCDLN)に対応して、
リングオシレータ2からの出力信号を選択するため、例
えばラッチ回路36が基準セレクトデータCDLとして
ラッチした制御データCDの下位4ビットが値1を示す
「0001」であり、加算器40から出力される加算デ
ータCDLAが「00001」になったとすると、図8
の(B)に示す如く、リングオシレータ2の出力端子Q
1からの出力信号を選択する。
【0062】従って、この場合、セレクタ46の出力信
号SL2がHighレベルになった後、出力端子Q1からの
出力信号が立ち上がった時点で、DフリップフロップD
FFaからの出力信号QOUT がHighレベルとなり、当該
発振回路8から2個目のパルス信号POUT が出力される
ことになる。
【0063】そして、このように当該発振回路8から2
個めのパルス信号POUT が出力されると、ラッチ回路3
8が、パルスセレクタ32に現在入力されているセレク
トデータCDLNを旧セレクトデータCDLBとして再
度ラッチし、ラッチ回路36が制御データCDの下位4
ビットを基準セレクトデータCDLとして再度ラッチす
るため、制御データCDの下位4ビットが「0001」
のままであれば、加算器40から出力される加算データ
CDLAは「00010」に更新され、その後、加算デ
ータCDLAは、パルス信号POUT を出力する度に、ラ
ッチ回路36がラッチした制御データCDの下位4ビッ
ト(基準セレクトデータCDL)を加算した値に更新さ
れる。
【0064】次に、上記のような動作を繰り返すことに
より、加算器40から出力される加算データCDLAが
例えば「01111」となり、その下位4ビット目であ
る信号MSBがHighレベルになると、パルスセレクタ3
2は、リングオシレータ2の出力端子Q15からの出力
信号を選択し、セレクタ46は、セレクタ42からの出
力信号SL1をリングオシレータ2内でパルス信号が半
周するのに要する時間T1だけ遅延する遅延線44から
の遅延信号DL1を選択するようになる。
【0065】従って、この場合には、ダウンカウンタ3
4のカウント値DCDが値1になって、その出力信号C
N1がHighレベルになると、セレクタ42の出力信号S
L1がHighレベルになり、その後、時間T1経過した
後、セレクタ46の出力信号SL2がHighレベルにな
る。そして、その後リングオシレータ2の出力端子Q1
5からの出力信号が立ち上がった時点で、Dフリップフ
ロップDFFaからの出力信号QOUT がHighレベルとな
り、当該発振回路8から次のパルス信号POUT が出力さ
れることになる。
【0066】なお、これは、パルスセレクタ32が出力
端子Q8〜Q15からの出力信号を選択する場合には、
DフリップフロップDFFaにおいて、入力データがHi
ghレベルになった直後にそのデータをラッチすることに
なり、DフリップフロップDFFaからの出力信号QOU
T が不確定になる虞があるからである。
【0067】つまり、本実施例では、パルスセレクタ3
2が出力端子Q0〜Q7からの出力信号を選択している
場合には、セレクタ42の出力信号SL1をそのままD
フリップフロップDFFaに入力し、逆に、パルスセレ
クタ32が出力端子Q8〜Q15からの出力信号を選択
している場合には、セレクタ42の出力信号SL1をパ
ルス信号がリングオシレータ2を半周するのに要する時
間T1だけ遅延させてDフリップフロップDFFaに入
力することにより、DフリップフロップDFFaへの入
力データがHighレベルに変化してからDフリップフロッ
プDFFaがそのデータをラッチするまでの時間が、常
に、リングオシレータ2をパルス信号が半周するのに要
する時間以上となるようにしているのである。
【0068】また次に、加算器40から出力される加算
データCDLAのキャリー信号CYがHighレベルになる
と、セレクタ42は、ダウンカウンタ34のカウント値
DCDが0であるときにHighレベルとなる出力信号CN
2を選択する。従って、この場合には、リングオシレー
タ2内でのパルス信号の周回回数が制御データCDの上
位10ビットデータに値1を加えた回数に達した後、パ
ルスセレクタ32から出力されるセレクト信号PSOの
立ち上がりで、パルス信号POUT が出力されることにな
る。
【0069】なお、これは、ダウンカウンタ34は、リ
ングオシレータ2の出力端子Q7から出力されるクロッ
ク信号CLKにより常に一定周期(32・Td)でダウ
ンカウントを行うため、今回リングオシレータ2からパ
ルス信号を取り出す出力端子が、前回パルス信号を取り
出した出力端子よりも前段のものになったとき、つま
り、パルスセレクタ32に入力されるセレクトデータC
DLNの値が前回値よりも小さくなったときに、発振周
期が、リングオシレータ2をパルス信号が1周する時間
だけ短くなってしまうためである。
【0070】このように本実施例のデジタル制御発振回
路8においては、演算回路6から出力される制御データ
CDの上位10ビットであるカウントデータCDHにて
リングオシレータ2内でのパルス信号の周回回数をカウ
ントし、制御データCDの下位4ビットである基準セレ
クトデータCDLを順次加算した5ビットの加算データ
CDLAの下位4ビット(セレクトデータCDLN)に
てリングオシレータ2からの出力信号を選択し、更に加
算データCDLAのキャリー信号CYにてパルス信号の
周回回数のカウント値を増・減することにより、パルス
信号POUT を、常に、制御データCDとリングオシレー
タ2内の反転回路の反転動作時間Tdとで決定される一
定周期(=CDH×32・Td+CHL×2・Td)で
繰返し出力するようにされている。このため、従来のデ
ジタル制御発振回路のように、パルス信号POUT を出力
する度にリングオシレータをリセットする必要はなく、
リングオシレータのパルス信号周回動作を連続的に実行
させることができる。
【0071】以上、詳述したように、本実施例の周波数
変換装置においては、リングオシレータ2の出力端子Q
0〜Q15から順次出力される出力信号に基づき、外部
から入力された基準信号PBの周期を2進デジタル値D
OUT に繰返し符号化可能なパルス位相差符号化回路4
と、同じく、リングオシレータ2の出力端子Q0〜Q1
5から順次出力される出力信号に基づき、外部から入力
された制御データCDに応じた周期で所定パルス幅のパ
ルス信号POUT を繰返し出力可能なデジタル制御発振回
路8とを備え、これらパルス位相差符号化回路4及びデ
ジタル制御発振回路8にリングオシレータ2を共用させ
ている。
【0072】この結果、パルス位相差符号化回路4にて
得られる2進デジタル値DOUT 及びデジタル制御発振回
路8から出力されるパルス信号POUT の時間分解能が、
リングオシレータ2の各出力端子Q0〜Q15間の反転
回路の反転動作時間Tdで決定される一定の遅延時間
(2・Td)となり、例えば、パルス位相差符号化回路
4にて得られた2進デジタル値DOUT をそのままデジタ
ル制御発振回路8に制御データCDとして入力すれば、
デジタル制御発振回路8から、パルス位相差符号化回路
4が2進デジタル値DOUT に符号化した基準信号PBと
全く同じ周期でパルス信号POUT を出力させることがで
きる。
【0073】従って、演算回路6を、パルス位相差符号
化回路4にて得られた2進デジタル値DOUT を所定値倍
する乗算回路として動作させれば、当該装置を極めて高
精度な分周装置として使用することができ、逆にパルス
位相差符号化回路4にて得られた2進デジタル値DOUT
を所定値分の1する除算回路として動作させれば、当該
装置を極めて高精度な逓倍装置として使用することがで
きる。
【0074】また従来のようにパルス位相差符号化回路
4及びデジタル制御発振回路8に専用の遅延回路を設け
る必要がなく、各回路4,8に一つのリングオシレータ
2を共用させているので、装置構成を簡素化して小型化
することができる。ここで、本実施例では、パルス位相
差符号化回路4とデジタル制御発振回路8とを用いて、
基準信号PBを分周又は逓倍したパルス信号POUT を生
成する周波数変換装置について説明したが、本発明は、
例えば、特開平5−102801号公報に開示されたパ
ルス位相差符号化回路とデジタル制御発振回路とを用い
たPLL、図9に示すように2個のパルス位相差符号化
回路を用いて被測定信号PXの周波数を測定する周波数
測定装置、或は図10(a)に示すように2個のデジタ
ル制御発振回路を用いて入力データに対応した所定周期
で所定デューティ比のパルス信号POを生成する発振装
置等、パルス位相差符号化回路やデジタル制御発振回路
を複数同時に使用する装置であれば、どのような装置で
あっも適用できる。
【0075】なお、図9に示した周波数測定装置は、パ
ルス位相差符号化回路54に周波数が既知の基準信号P
Bを入力して、その周期を符号化させると共に、パルス
位相差符号化回路56に周波数が未知の被測定信号PX
を入力して、その周期を符号化させ、これら各パルス位
相差符号化回路54,56により得られた2進デジタル
値D1,D2を除算回路58に入力して、基準信号PB
の周期(D1)に対する被測定信号PXの周期(D2)
の比率(DO=D2/D1)を求めることにより、被測
定信号PXの周期,つまり周波数を測定するようにした
ものである。そして、各パルス位相差符号化回路54,
56は、上記実施例のパルス位相差符号化回路4と同様
に構成され、上記実施例のリングオシレータ2と同様に
構成されたリングオシレータ52を共用している。従っ
て、各パルス位相差符号化回路54,56の時間分解能
は完全に一致し、被測定信号PXの周期(周波数)を高
精度に測定することができるようになる。
【0076】また、図10に示した発振装置は、上記実
施例のリングオシレータ2と同様に構成されたリングオ
シレータ62と、上記実施例のデジタル制御発振回路8
と同様に構成され、リングオシレータ62を共用して動
作する2個のデジタル制御発振回路64,66と、一方
のデジタル制御発振回路64からのパルス信号P1がセ
ット端子Sに入力され、他方のデジタル制御発振回路6
6からのパルス信号P2をリセット端子Rに入力される
RSフリップフロップ68とから構成されている。
【0077】そして、この発振装置は、各デジタル制御
発振回路64,66に起動用の任意のデジタルデータを
夫々制御データDa,Dbとして入力すると共に、リセ
ット信号CSTを同時に入力して、各デジタル制御発振
回路64,66を同時に起動し、その後、デジタル制御
発振回路64には、RSフリップフロップ68から出力
すべきパルス信号POの周期(周波数)を表す制御デー
タDaを入力し、デジタル制御発振回路66には、最初
のパルス信号P1が出力されるまでの間制御データDa
をK倍(但しK:1〜2まで任意の値)した制御データ
Dbを入力し、最初のパルス信号P1が出力された後は
制御データDaと同じ制御データDbを入力する、とい
った手順で使用される。
【0078】つまり、このように使用することにより、
図10(b)に示す如く、一方のデジタル制御発振回路
64からは、起動後、制御データDaに対応した一定周
期でパルス信号P1が順次出力され、他方のデジタル制
御発振回路66からは、このパルス信号P1と同じ周期
で、位相がその周期に対して(K−1)だけずれたパル
ス信号P2が順次出力されるようになり、RSフリップ
フロップ68からは、パルス信号P1とパルス信号P2
との位相のずれに対応したデューティ比(Kが1.5で
あればデューティ比50%となる)のパルス信号POを
出力されることになるため、図10(a)に示した発振
装置によれば、起動後最初に入力する制御データDa,
Dbの値によって、所定周期で所定デューティ比のパル
ス信号POを出力させることができるようになるのであ
る。
【0079】そして、この発振装置においても、各デジ
タル制御発振回路64,66は、リングオシレータ62
を共用しているため、その時間分解能は完全に一致し、
RSフリップフロップ68から出力されるパルス信号P
Oの周期及びデューティ比を高精度に制御することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の周波数変換装置全体の構成を表すブロ
ック図である。
【図2】実施例のリングオシレータの構成を表す電気回
路図である。
【図3】図2に示したリングオシレータの動作を表すタ
イムチャートである。
【図4】実施例のパルス位相差符号化回路の構成を表す
電気回路図である。
【図5】図4に示したパルス位相差符号化回路内のパル
スセレクタ・エンコーダ回路の構成を表す電気回路図で
ある。
【図6】図4に示したパルス位相差符号化回路の動作を
表すタイムチャートである。
【図7】実施例のデジタル制御発振回路の構成を表す電
気回路図である。
【図8】図7に示したデジタル制御発振回路の起動直後
の動作を表すタイムチャートである。
【図9】2個のパルス位相差符号化回路を用いた周波数
測定装置の構成を表すブロック図である。
【図10】2個のデジタル制御発振回路を用いた発振装
置の構成を表すブロック図である。
【符号の説明】
2,52,62…リングオシレータ(NAND1,NA
ND32…ナンドゲート、INV2〜INV31…イン
バータ) 4,54,56…パルス位相差符号化回路(12…パル
スセレクタ・エンコーダ回路、14,18…カウンタ、
16,20…ラッチ回路、22…マルチプレクサ、24
…加算器、26…データラッチ回路、28…減算器) 8,64,66…デジタル制御発振回路(32…パルス
セレクタ、34…ダウンカウンタ、36,38…ラッチ
回路、40…加算器、42,46…セレクタ、44,4
8…遅延線、DFFa…Dフリップフロップ) 6…演算回路 58…除算回路 68…RSフリッ
プフロップ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の遅延素子が連結され、該遅延素子
    の所定の接続点から、入力信号を該遅延素子の連結個数
    にて決定される遅延時間だけ遅延した遅延信号を順次出
    力する遅延回路と、 上記遅延回路から順次出力される遅延信号の内、入力デ
    ータに対応した連結位置の遅延素子から出力された遅延
    信号を選択する信号選択手段、該信号選択手段にて遅延
    信号が選択されるとパルス信号を出力するパルス信号出
    力手段、及び、外部から上記パルス信号の出力タイミン
    グを表わすタイミングデータが入力されると上記信号選
    択手段に所定の入力データを出力する入力データ出力手
    段、を備え、互いに関連する異なる上記タイミングデー
    タが夫々入力される複数のパルス発生回路とからなり、
    上記各パルス発生回路が、上記遅延回路を共有して、外
    部から入力される夫々のタイミングデータに対応したタ
    イミングでパルス信号を夫々出力し、 上記遅延素子は入力される信号を所定の遅延時間で反転
    させる反転回路からなり、上記遅延回路が、リング状に
    連結された複数の上記反転回路を有し、各反転回路によ
    りパルス信号を順次反転して周回させるパルス周回回路
    からなり、 上記パルス発生回路が、該パルス周回回路内でのパルス
    信号の周回回数をカウントし、該カウント値が外部から
    入力された上記タイミングデータの上位ビットデータに
    対応する値になるとその旨を表わす検出信号を出力する
    第2のカウント手段、及び該第2のカウント手段から検
    出信号が出力されると該第2のカウント手段のカウント
    値を初期化してカウント動作を再開させるカウント制御
    手段、を備え、 しかも、上記パルス発生回路において、 上記入力データ出力手段が、外部から入力されたタイミ
    ングデータの上記上位ビットデータとは別の下位ビット
    データに基づき信号選択手段に出力する入力データを更
    新するト共に、その更新値が上位ビットに達したときに
    は、上記第2のカウント手段がカウントする周回回数の
    数を1だけ増加させ、 上記パルス信号出力手段が、上記第2のカウント手段か
    ら検出信号が出力され 且つ上記信号選択手段にて遅延信
    号が選択されたときにパルス信号を出力することを 特徴
    とするパルス発生装置。
  2. 【請求項2】 上記入力データ出力手段は、上記タイミ
    ングデータが入力されると上記信号選択手段に上記入力
    データを出力して遅延信号を選択させ、その後は、上記
    信号選択手段が遅延信号を選択する度に、上記信号選択
    手段に出力する入力データを、上記タイミングデータを
    加算して更新することを特徴とする請求項記載のパル
    ス発生装置。
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