JP2020042005A - 時間計測回路及び積分型a/dコンバータ - Google Patents

時間計測回路及び積分型a/dコンバータ Download PDF

Info

Publication number
JP2020042005A
JP2020042005A JP2019088281A JP2019088281A JP2020042005A JP 2020042005 A JP2020042005 A JP 2020042005A JP 2019088281 A JP2019088281 A JP 2019088281A JP 2019088281 A JP2019088281 A JP 2019088281A JP 2020042005 A JP2020042005 A JP 2020042005A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time
value
signal
measurement
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019088281A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7135997B2 (ja
Inventor
重徳 山内
Shigenori Yamauchi
重徳 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Publication of JP2020042005A publication Critical patent/JP2020042005A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7135997B2 publication Critical patent/JP7135997B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Unknown Time Intervals (AREA)

Abstract

【課題】より簡単な構成で時間計測値の揺らぎを排除できる時間計測回路を提供する。【解決手段】RCK−PP発生回路2は計測対象信号RCLKのエッジを検出してエッジ検出信号RCKを出力すると共に、その出力後に基準クロックSCLKのエッジが発生した時点を基準時点とし、この時点より後にSCLKに同期して第1パルス信号P1を出力し、続くSCLKの1周期後に第2パルス信号P2を出力する。SCLKカウント回路3は、信号P1が出力される時点をSCLKにより計測する。TDC4は、ディレイラインにより生成されるパルス信号を用いて、信号RCKが出力された時点から信号P1が出力された時点までの第1時間差,信号P1が出力された時点から信号P2が出力された時点までの第2時間差をそれぞれ計測する。補正回路5は、信号RCKが出力された時点の小数点以上に相当する値と小数点以下に相当する値とにつき時間差を用いて補正する。【選択図】図1

Description

本発明は、計測対象信号のエッジが発生する間隔を、高い分解能で計測する回路,及びその回路を用いた積分型A/Dコンバータに関する。
従来、パルス信号を遅延させる複数の遅延素子をリング状に接続したディレイラインを利用し、計測対象期間中にパルス信号が通過した遅延素子の段数を符号化して時間計測値とする技術がある。この技術では、計測対象期間が長くなるほど時間計測値の揺らぎが大きくなることが知られている。これは、リングディレイラインを構成する個々の遅延素子の遅延時間が、電源電圧の揺らぎや熱雑音等によって揺らぎ、その揺らぎが通過した遅延素子の数だけ蓄積されることで生じるものと考えられる。
そして、例えば遅延素子におけるnsオーダーの遅延時間に対して十分大きな、msオーダー以上の周期を有する周波数の揺らぎを検出する必要がある用途等では、計測対象である周波数の揺らぎに対して時間計測値の揺らぎが無視できない程大きくなり、精度の良い検出ができないという問題があった。
この問題に対して、特許文献1では以下のような構成により対処している。計測対象であるRCLKの周期と、基準クロックであるSCLKの周期とを、2つのTDC(Time to Digital Converter)である第1,第2符号化部を用いて計測,符号化する。それらの符号化結果に基づき、計測開始タイミングから直後の基準タイミングまでの時間差を表す前端数,計測終了タイミングから直後の基準タイミングまでの時間差を表す後端数を求める。そして、前端数及び後端数から、基準タイミングの周期をカウント手段でのカウント値倍した期間と、計測対象期間との差を表す端数データを求める。
特開2016−38212号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、2つのTDCを用いるため回路構成が大きくなり、また、端数データを求める際に信号処理の場合分け等が複雑になっている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より簡単な構成で時間計測値の揺らぎを排除できる時間計測回路,及びその回路を用いた積分型A/Dコンバータを提供することにある。
請求項1記載の時間計測回路によれば、信号出力部は、計測対象信号のエッジを検出してエッジ検出信号を出力すると共に、前記信号が出力された後に基準クロックのエッジが発生した時点を基準時点とし、この基準時点より後に基準クロックに同期して第1パルス信号を出力し、それに続く基準クロックの周期により規定される所定時間の経過後に第2パルス信号を出力する。時点計測部は、第1パルス信号が出力される時点を基準クロックにより計測する。
時間差計測部は、複数の遅延素子を直列接続した構造を有するディレイラインにより生成されるパルス信号を用いて、エッジ検出信号が出力された時点から第1パルス信号が出力された時点までの時間差,第1パルス信号が出力された時点から第2パルス信号が出力された時点までの時間差を、それぞれ第1,第2時間差として計測する。そして、計測値補正部は、エッジ検出信号が出力された時点の小数点以上に相当する値と小数点以下に相当する値とについて第1及び第2時間差を用いて補正を行う。
このように構成すれば、信号出力部が出力するエッジ検出信号のパルス幅が、回路の構成に起因して異なることで、エッジ検出信号に続いて出力される第1,第2パルス信号のタイミングが遅延した際にも、計測値補正部が補正を行うことでエッジ検出信号が出力された時点の小数点以上及び小数点以下に相当する値をより正確に得ることができる。
請求項2記載の時間計測回路によれば、計測値補正部は、第1時間差が基準クロックの1周期以上の長さであれば、基準クロックの周期を単位として1単位以上減算することで第1時間差が基準クロックの1周期未満となるように補正すると共に、時点計測部の計測値より前記減算した単位数を減算して補正する。
また、計測値補正部は、第1時間差が第2時間差よりも小であれば、時点計測部の計測値より、第1時間差を第2時間差で除した商を減じて計測対象信号が出力された時点を求め、第1時間差が第2時間差以上であれば、第1時間差と第2時間差との差分である第1差分値を求める。また、第1差分値が第2時間差よりも小であれば、時点計測部の計測値より、第1差分値を第2時間差で除した商に「1」を加えた値を減じて計測対象信号の出力時点を求める。
更に、計測値補正部は、第1差分値が第2時間差以上であれば、第1差分値と第2時間差との差分である第2差分値を求める。そして、時点計測部の計測値より、第2差分値を第2時間差で除した商に「2」を加えた値を減じて前記計測対象信号の出力時点を求める。このように構成すれば、エッジ検出信号のパルス幅が、基準クロックの1周期以上又は2周期以上となった場合でも、計測値補正部がそれぞれの場合に対応して、エッジ検出信号が出力された時点の小数点以上及び小数点以下に相当する値を適切に補正できる。
請求項3記載の時間計測回路によれば、計測動作制御部は、時間差計測部を、エッジ検出信号が出力された時点から第2パルス信号が出力された時点の間に動作させるように制御する。すなわち、時間差計測部が有するディレイラインは、複数の遅延素子を直列接続した構造であり高速で動作するため、比較的消費電力が多い回路となっている。したがって、計測動作制御部が時間差計測部を上記のように、必要となる期間だけ間欠的に動作させることで、消費電力を低減できる。
請求項4記載の時間計測回路によれば、計測動作制御部は、時間差計測部に対し第2パルス信号が入力される頻度を、エッジ検出信号が入力される頻度の1/2以下に設定する。また、第2パルス信号を入力させない計測周期では、時間差計測部を、エッジ検出信号が出力された時点から第1パルス信号が出力された時点の間に動作させるように制御する。そして、時間差計測部は、第2パルス信号が入力されない時は、前回までに求めていた第2時間差を出力する。このように構成すれば、時間差計測部に対し第2パルス信号が入力されない計測周期では、時間差計測部の動作期間が短くなるので、消費電力を低減できる。
請求項8記載の積分型A/Dコンバータによれば、ランプ波信号の出力が開始された時点から、コンパレータの比較結果によりランプ波信号のレベルが入力電圧を超えた時点までの期間を計測するため、請求項1から4の何れか一項に記載の時間計測回路を用いる。そして、信号出力部には、計測対象信号としてコンパレータの出力信号が入力され、時点計測部に、ランプ波信号出力回路のコンデンサに並列に接続されるスイッチをターンオフするスイッチ制御信号と時点計測部の計測値をクリアするクリア信号とを同期させて、一定周期毎に出力する同期信号出力部を備える。
このように構成すれば、時点計測部は、ランプ波信号の出力が開始された時点から計測を開始し、ランプ波信号のレベルが入力電圧を超えるとコンパレータの出力信号が変化する。すると、信号出力部は、エッジ検出信号を出力する。したがって、時間計測回路は、ランプ波信号の出力が開始された時点からランプ波信号のレベルが入力電圧を超えた時点までの期間を計測することになり、その計測値が入力電圧のA/D変換値に相当する。これにより、A/D変換値を高い精度で得ることができる。
請求項9記載の時間計測回路は、信号出力部は、計測対象信号のエッジを検出してエッジ検出信号を出力すると共に、そのエッジ検出信号が出力された後に基準クロックのエッジが発生した時点を基準時点とし、この基準時点より一定時間の経過後に第1パルス信号を出力する。また、前記基準時点より基準クロックの2周期経過後に第2パルス信号を出力し、第2パルス信号を出力した後に第3パルス信号を出力する。
時間差計測部は、第1パルス信号が出力される間隔を基準クロックにより計測する。時間差計測部は、パルス信号を遅延させる複数の遅延素子を直列接続した構造を有するディレイラインを備える。そして、ディレイラインにより生成されるパルス信号を用いて、エッジ検出信号が出力された時点から第1パルス信号が出力された時点までの時間差を第1時間差として計測する。また、第1パルス信号が出力された時点から第2パルス信号が出力された時点までの時間差を第2時間差として計測する。計測値補正部は、時間差計測部の計測値の小数点以上に相当する値と小数点以下に相当する値とについて、第1及び第2時間差と第2及び第3パルス信号とを用いて補正を行う。
時間差計測部が基準クロックにより計測する第1パルス信号の出力間隔は、計測対象信号のエッジ間隔から第1時間差を減じたものに相当する。また、第1時間差は、計測対象信号のエッジが発生した時点から第1パルス信号が出力された時点までの時間を、ディレイラインにより生成されるパルス信号により計測したもので、第2時間差は、基準クロックの2周期より一定時間を減じた時間を前記パルス信号により計測したものである。そして、計測対象信号のエッジが発生するタイミングは基準クロックと非同期であるから、第1時間差及び第2時間差には、計測対象信号のエッジが発生する間隔を求める際に、補正に必要な情報が含まれている。
また、時間差計測部が基準クロックにより計測した第1パルス信号の出力間隔は、基準クロックの周期を1単位とする「小数点以上」の値に相当する。そして、計測対象信号,基準クロックそれぞれのエッジが発生するタイミングの関係により、「小数点以上」の値に補正が必要となる。基準クロックの2周期より一定時間を減じた時間をディレイラインにより生成されるパルス信号により計測した第2時間差は、「小数点以下」の値の量の基準として得られている。したがって、計測値補正部が第1時間差と第2時間差とを用いることで、計測対象信号のエッジが発生する間隔を「小数点以下」の値についても補正できる。
このように構成すれば、特許文献1におけるTDC,符号化部に相当する時間差計測部を1つだけ用いたよりシンプルな構成で、計測対象信号のエッジが発生する間隔を、特許文献1と同様に、誤差を基準クロックの1周期以内に抑えて求めることができる。したがって、回路規模がより小さくなる。
請求項12記載の時間計測回路は、一定時間を基準クロック信号の1周期に設定し、計測値補正部において、第1時間差のデータを2直列に接続された第1及び第2レジスタにより第2パルス信号のエッジでラッチし、第2時間差のデータを第3レジスタにより第3パルス信号のエッジでラッチする。また、第1レジスタが保持しているデータ値より第2レジスタが保持しているデータ値を減算器により減算し、その減算結果に第3レジスタが保持しているデータ値を加算器により加算する。
小数点以下補正部は、前記減算結果と前記加算結果との何れか一方を、前記減算結果のMSB値に応じて第1マルチプレクサにより選択し、その選択結果を第3レジスタが保持しているデータ値で除算する。小数点以上補正部は、時間差計測部による計測値と当該計測値より「1」を減じた値との何れか一方を、前記MSB値に応じて第2マルチプレクサにより選択する。
ここで、連続して発生する計測対象信号の同一方向エッジをR1,R2とすると、両者の発生間隔が計測対象時間に相当する。第2パルス信号のエッジによって第1,第2レジスタにそれぞれ格納されるデータは、エッジR2から第1パルス信号までの第1時間差と、エッジR1から第1パルス信号までの第1時間差である。
また、第3レジスタに第3パルス信号のエッジにより格納されるデータは、第1パルス信号から第2パルス信号までの第2時間差であり、基準クロック信号の1周期に相当する。そして、それぞれのデータには、それぞれの時間差を、時間差計測部のディレイラインによって計測した際の揺らぎ,つまり変動分が含まれている。
減算器の減算結果は、エッジR2,R1にそれぞれ対応する第1時間差の差である。その差の符号が正であれば、第1マルチプレクサにより減算結果をそのまま選択する。前記符号が負であれば、加算器の加算結果,つまり基準クロック信号の1周期分を加算した値を選択する。
時間差計測部による計測値は、計測対象信号のエッジ発生タイミングを、基準クロック信号により同期化した間隔に相当する。換言すれば、計測対象信号のエッジ発生間隔を基準クロック信号の1周期を基準として計測した「小数点以上」の値である。したがって、前記差の符号が正であれば、前記計測値を「小数点以上」の値としてそのまま選択する。一方、上記符号が負であれば、小数点以下補正部の処理において「加算結果」が選択されて基準クロック信号の1周期分が加算されているので、その分を計測値より減じた値を選択する。
第1マルチプレクサにより選択されたデータは、計測対象信号のエッジから基準クロック信号のエッジまでの時間であり、基準クロック信号の1周期に満たない端数であるから、その値を前記1周期に相当する、第3レジスタに格納されている第2時間差により除すことで、前記1周期を基準として計測した「小数点以下」の値が得られる。また、この除算により、リングディレイラインによる計測値に含まれている揺らぎの成分も相殺される。計測値補正部をこのように構成することで、計測対象信号のエッジが発生する間隔を、誤差を基準クロックの1周期以内に抑えて求めることができる。
第1実施形態であり、時間計測回路の構成を示す機能ブロック図 RCK_PP発生回路の詳細構成を示す図 RCK_PP発生回路の動作を示すタイミングチャート SCLKカウント回路の詳細構成を示す図 TDCの詳細構成を示す図 TDCの動作を示すタイミングチャート 小数点以上・小数点以下補正回路の詳細構成を示す図 小数点以上・小数点以下補正回路の動作を示すタイミングチャート 第2実施形態であり、時間計測回路の構成を示す機能ブロック図 RCK_PP発生回路の詳細構成を示す図 RCK_PP発生回路において発生するメタスタビリティを説明するタイミングチャート TDCが出力するデータDATAR,DATASを説明する図 制御回路の詳細構成を示す図 制御回路の動作を示すタイミングチャート SCLKカウント回路の詳細構成を示す図 SCLKカウント回路の動作を示すタイミングチャート TDCの詳細構成を示す図 TDCの動作を示すタイミングチャート 小数点以上・小数点以下補正回路の詳細構成を示す図 小数点以上・小数点以下補正回路の動作を示すフローチャート 周期演算回路の構成例を示す図 時間計測回路による実測結果を示す図 性能を比較したDCOの構成を示す図 周波数制御データに対する発振周期を示す図 周波数制御データに対する発振周期ジッタのpp値を示す図 周波数制御データに対する発振周期ジッタの標準偏差を示す図 第3実施形態であり、周期演算回路の構成例を示す図 第4実施形態であり、積分型A/Dコンバータの構成を示す機能ブロック図 SCLKカウント回路の詳細構成を示す図 SCLKカウント回路の動作を示すタイミングチャート
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態の時間計測回路1は、RCK_PP発生回路2,SCLKカウント回路3,TDC4及び小数点以上・小数点以下補正回路5を備えている。RCK_PP発生回路2には、周期を測定する対象であるクロック信号RCLKと、周期の測定に用いる基準クロック信号SCLKとが入力されている。基準クロック信号SCLKの周波数は、測定対象であるクロック信号RCLKの周波数よりも十分に高く設定されており、例えば本実施形態では10MHzに設定されている。RCK_PP発生回路2は、入力された各クロック信号に基づきパルス信号RCKPP及びP1〜P3を出力する。
図2に示すように、RCK_PP発生回路2は、直列に接続された9個のDフリップフロップ6(1)〜6(9)で構成されるシフトレジスタ7,3個のANDゲート8(1)〜8(3)及びORゲート9を備えている。RCK_PP発生回路2は信号出力部の一例である。シフトレジスタ7を構成する初段のDフリップフロップ6(1)の入力端子Dはプルアップされており、クロック端子にはクロック信号RCLKが入力されている。出力端子Qからは、パルス信号RCKが出力される。
Dフリップフロップ6(1),6(2),6(4),6(6),6(8)はポジティブエッジトリガであり、その他はネガティブエッジトリガである。Dフリップフロップ6(2)〜6(9)のクロック端子には、基準クロック信号SCLKが入力されている。初段のDフリップフロップ6(1)のクリア端子CLRは、Dフリップフロップ6(3)の出力端子Qに接続されている。
ANDゲート8(1)〜8(3)は、何れも入力端子の一方が負論理入力である。ANDゲート8(1)の正論理入力端子,負論理入力端子は、それぞれDフリップフロップ6(4),6(5)の出力端子Qに接続されている。ANDゲート8(2)の正論理入力端子,負論理入力端子は、それぞれDフリップフロップ6(6),6(7)の出力端子Qに接続されている。ANDゲート8(3)の正論理入力端子,負論理入力端子は、それぞれDフリップフロップ6(8),6(9)の出力端子Qに接続されている。ANDゲート8(1)〜8(3)の出力端子からは、それぞれパルス信号P1〜P3が出力される。ORゲート9の3つの入力端子には、それぞれパルス信号RCK,P1,P2が与えられており、ORゲート9の出力端子からは、それらの論理和であるパルス信号RCKPPが出力される。
図3において、R1,R2は、クロック信号RCLKの立上りエッジの発生タイミングを示している。エッジR1が発生すると、Dフリップフロップ6(1)よりパルス信号RCK1が出力される。そのパルス信号RCK1は、その後に発生する基準クロック信号SCLKの立上りエッジ(1)の次の立下りエッジでクリアされる。ここで、立上りエッジ(1)は基準時点に相当する。
次の立上りエッジ(2)がDフリップフロップ6(4)に入力されると、その次の立下りエッジが到来するまでパルス信号P1が出力される。基準時点よりパルス信号P1が出力されるまでの時間は、一定時間に相当する。同様にして、立上りエッジ(3)がDフリップフロップ6(6)に入力されるとパルス信号P2が出力され、立上りエッジ(4)がDフリップフロップ6(8)に入力されるとパルス信号P3が出力される。パルス信号P1〜P3は、それぞれ第1〜第3パルス信号に相当する。
図4に示すように、時点計測部の一例であるSCLKカウント回路3は、遅延回路11,アップカウンタ12,直列に接続された第1及び第2レジスタ13及び14,減算器15を備えている。アップカウンタ12のカウント端子には、遅延回路11を介して基準クロック信号SCLKが与えられている。アップカウンタ12は、16ビットのカウント値CNTOUTをレジスタ13に入力する。レジスタ13及び14には、ラッチ信号として何れもパルス信号P1が与えられている。レジスタ13,14は、保持した16ビットデータにそれぞれMSB「1」,「0」を付加した17ビットデータを減算器15に出力する。
減算器15は、レジスタ13の出力データよりレジスタ14の出力データを減算した14ビットのデータCNTDATAを出力する。遅延回路11は、基準クロック信号SCLKと、パルス信号P1との立上りタイミングのレーシングを防止するために設けられている。また、レジスタ13,14が、保持した16ビットデータにそれぞれMSB「1」,「0」を付加するのは、アップカウンタ12がオーバーフローした場合に、データCNTDATAが影響を受けることを回避するためである。データCNTDATAは、パルス信号P1の発生間隔を基準クロック信号SCLKのパルスでカウントしたものであるから、クロック信号RCLKの立上りエッジの発生タイミングを、基準クロック信号SCLKにより同期化した間隔である。
時間差計測部の一例であるTDC4は、図5に示すように一般的な構成である。リングディレイライン21は、起動用のNANDゲートを含む例えば64個の反転遅延素子で構成される。ここでは、2つの反転遅延素子をまとめたものを、1つの正転遅延素子として示している。17ビットのカウンタ22は、リングディレイライン21におけるエッジ周回回数をカウントする。ラッチ・エンコーダ23は、リングディレイライン21より得られる、エッジの1周回時間を32分割した位相情報をラッチして5ビットにエンコードする。ラッチ24は、カウンタ22のカウント値をラッチする。エッジの1周回時間は、基準クロック信号SCLKの周期よりも十分短くなるように設定されている。本実施形態では、TDC4の時間分解能として200psを想定している。
ラッチ25は、ラッチ24の17ビットデータとラッチ・エンコーダ23の5ビットデータとを合わせた22ビットのデータDTpをラッチする。ラッチ23〜25のラッチ信号は、何れもパルス信号RCKPPである。減算器26は、データDTpよりラッチ25のラッチデータを減算して22ビットのデータTDATAを出力する。
図6に示すように、クロック信号RCLKの立上りエッジR1が発生すると、TDC4には、パルス信号RCKPPとしてRCK1→P1→P2が入力される。これに伴い、TDC4より出力されるデータTDATAは、パルス信号R1−P1が出力される第1時間差DRと、パルス信号P1−P2が出力される第2時間差DAになる。尚、以降において、データTDATAは下位側9ビットのみを取り扱う。
図7に示すように、計測値補正部の一例である小数点以上・小数点以下補正回路5は、第1〜第3レジスタ31〜33を備えている。レジスタ31及び32は直列に接続されており、これらのラッチ信号はパルス信号P2である。レジスタ31及び33にはデータTDATAが入力される。レジスタ33のラッチ信号はパルス信号P3である。
レジスタ31に格納されたデータDATAは、減算器34においてレジスタ32に格納されたデータが減じられる。減算器34の減算結果は、加算器35及び第1マルチプレクサ36に入力される。また、減算結果のMSBはデータDYとして、マルチプレクサ36及び37に選択信号として入力される。レジスタ33に格納されたデータDATAREFは、加算器35に入力されて減算器34の減算結果に加算される。加算器35の加算結果は、マルチプレクサ36に入力される。また、データDATAREFは、除算器38に入力される。除算器38は、マルチプレクサ36より出力されるデータDSを、データDATAREFで除算したデータDATAPを出力する。以上が小数点以下補正部5Dを構成している。
第2マルチプレクサ37及び減算器39には、SCLKカウント回路3からデータCNTDATAが入力される。減算器39は、データCNTDATAをデクリメントした値をマルチプレクサ37に入力する。そして、小数点以上補正部5Uは、マルチプレクサ37より選択されたデータDATAQを出力する。
図8は、クロック信号RCLKのエッジR1に続いてエッジR2が発生した場合について、補正回路5の回路動作を示す。エッジR2の発生に伴い、RCK_PP発生回路2において、パルス信号RCK2及びP1〜P3が発生する。パルス信号P2のエッジにより、レジスタ31,32にはそれぞれDATA2(DR),DATA1(DR)が格納される。DATA2はエッジR2からパルス信号P1までの時間差であり、DATA1はエッジR1からパルス信号P1までの時間差である。
また、パルス信号P3のエッジにより、レジスタ33にはDATAREF2(DA)が格納される。DATAREF2は、パルス信号P1からP2までの時間差であり、基準クロック信号SCLKの1周期Tsに相当する。すなわち、DATA2,DATA1には、それぞれの時間差を、TDC4のリングディレイライン21により計測した際の揺らぎ,つまり変動分が含まれている。DATAREF2にも同様に、周期Tsをリングディレイライン21により計測した際の揺らぎが含まれている。
減算器34の減算結果は(DATA2−DATA1)であり、時間差(R2→P1)と時間差(R1→P1)との差である。その差の符号が正であればDY=1,負であればDY=0となる。符号が正であれば、前記差がそのまま小数点以下の端数に相当する値になる。したがって、小数点以下補正部5Dは、マルチプレクサ36により減算結果(DATA2−DATA1)を選択してデータDSとする。
一方、前記符号が負であれば、減算結果(DATA2−DATA1)に、DATAREF2,つまり基準クロック信号SCLKの周期Ts分を加算することで、符号を正に転じた値を選択してデータDSとする。
前述したように、SCLKカウント回路3が出力するデータCNTDATAは、クロック信号RCLKの立上りエッジの発生タイミングを、基準クロック信号SCLKにより同期化した間隔に相当する。すなわち、クロック信号RCLKの周期を、周期Tsを基準として計測した「小数点以上」の値である。したがって、小数点以上補正部5Uは、減算器34の減算結果(DATA2−DATA1)の符号が正であれば、データCNTDATAを「小数点以上」の値としてそのまま選択してデータDATAQとする。
一方、上記符号が負であれば、上述した小数点以下補正部5Dの処理において、周期Ts分を加算した値をデータDSとしているので、その分をデータCNTDATAより減じた値を選択してデータDATAQとする。
マルチプレクサ36により選択されたデータDSは、クロック信号RCLKのエッジから基準クロック信号SCLKのエッジまでの時間であり、周期Tsに満たない端数である。したがって、小数点以下補正部5Dにおいて、データDSを周期Tsに相当するDATAREF2により除すことで、周期Tsを基準として計測した「小数点以下」の値DATAPが得られる。
そして、エッジR2の後に、クロック信号RCLKのエッジR3,R4,R5,…が順次発生した際についても、エッジR2−R3間,エッジR3−R4間,エッジR4−R5間のそれぞれについて同様の処理が行われる。
以上のように本実施形態によれば、時間計測回路1において、RCK_PP発生回路2は、クロック信号RCLKのエッジを検出してエッジ検出信号RCKを出力する。また、その出力後に、基準クロック信号SCLKのエッジ(1)が発生した時点を基準時点とし、基準クロック信号SCLKの1周期Ts経過後にパルス信号P1を出力する。また、それに続く周期Ts経過後にパルス信号P2を出力し、その後にパルス信号P3を出力する。
SCLKカウント回路3は、パルス信号P1が出力される間隔を基準クロックSCLKにより計測する。TDC4は、リングディレイライン21により生成されるパルス信号を用いて、エッジ検出信号RCKが出力された時点からパルス信号P1の出力時点までの第1時間差を計測する。また、前記出力時点からパルス信号P2の出力時点までの第2時間差を計測する。補正回路5は、SCLKカウント回路3の計測値CNTDATAの小数点以上に相当する値と小数点以下に相当する値とについて、第1及び第2時間差DATA及びDATAREFとパルス信号P2,P3とを用いて補正を行う。
パルス信号P1の出力間隔は、クロック信号RCLKのエッジ間隔から第1時間差を減じたものに相当する。また、第1時間差は、クロック信号RCLKのエッジが発生した時点からパルス信号P1の出力時点までの時間をリングディレイライン21により生成されるパルス信号により計測したもので、第2時間差は周期Tsを前記パルス信号により計測したものである。そして、クロック信号RCLKのエッジ発生タイミングは基準クロック信号SCLKと非同期であるから、第1時間差及び第2時間差には、クロック信号RCLKの周期を求める際に補正に必要な情報が含まれている。
また、SCLKカウント回路3が計測したパルス信号P1の出力間隔に相当するデータCNTDATAは、周期Tsを1単位とする「小数点以上」の値に相当する。そして、クロック信号RCLK,基準クロック信号SCLKそれぞれのエッジ発生タイミングの関係により、「小数点以上」の値に補正が必要となる。
周期Tsをリングディレイライン21により生成されるパルス信号により計測した第2時間差に相当するデータTDATAは、「小数点以下」の値の量の基準として得られている。したがって、補正回路5が第1時間差と第2時間差とを用いることで、クロック信号RCLKの周期を「小数点以下」の値についても補正できる。
このように構成すれば、TDC4を1つだけ用いたよりシンプルな構成で、クロック信号RCLKのエッジが発生する間隔を、特許文献1と同様に、誤差を基準クロック信号SCLKの周期Ts以内に抑えて求めることができる。したがって、回路規模がより小さくなる。
具体的には、SCLKカウント回路3に、基準クロック信号SCLKのパルス数をカウントするアップカウンタ12と、そのカウント値をパルス信号P1のエッジでラッチする第1及び第2レジスタ13及び14と、第1レジスタ13が保持しているデータ値にMSBとして「1」を付加した値より、第2レジスタ14が保持しているデータ値にMSBとして「0」を付加した値を減じる減算器15とを備える。
これにより、アップカウンタ12にオーバーフローが発生した場合でも、第1時間差を適切に得ることができる。加えて、アップカウンタ12に入力する基準クロック信号SCLKを遅延させる遅延回路11を備えたので、基準クロック信号SCLKと、パルス信号P1との立上りタイミングのレーシングを防止できる。
また、補正回路5において、第1時間差のデータDATAをレジスタ31及び32によりパルス信号P2のエッジでシリアルにラッチし、第2時間差のデータDATAREFをレジスタ33によりパルス信号P3のエッジでラッチする。また、レジスタ31が保持しているデータ値DATA2よりレジスタ32が保持しているデータ値DATA1を減算器34により減算し、その減算結果にレジスタ33が保持しているデータ値DATAREFを加算器35により加算する。
小数点以下補正部5Dは、前記減算結果と前記加算結果との何れか一方を、前記減算結果のMSB値であるデータDYに応じて第1マルチプレクサ36により選択し、その選択結果を、データ値DATAREFで除算する。小数点以上補正部5Uは、SCLKカウント回路3による計測値CNTDATAと当該計測値より「1」を減じた値との何れか一方を、データDYに応じて第2マルチプレクサ37により選択する。補正回路5をこのように構成することで、クロック信号RCLKの周期を、誤差を周期Ts以内に抑えて求めることができる。
(第2実施形態)
以下、第1実施形態と同一部分には同一符号を伏して説明を省略し、異なる部分について説明する。図9に示すように、第2実施形態の時間計測回路41は、RCK_PP発生回路42,SCLKカウント回路43,TDC44,小数点以上・小数点以下補正回路45及び間欠駆動・間引き駆動制御回路46を備えている。図10に示すように、RCK_PP発生回路42は、RCK_PP発生回路2よりDフリップフロップ6(8)及び6(9),NANDゲート8(3),ORゲート9を削除したもので、第3パルス信号P3は出力しない。
時間計測回路41は、時間計測回路1に生じる問題点を改良した構成である。ここで、RCK_PP発生回路2及び42に発生する問題について説明する。図11に示すように、エッジ検出信号RCKは、Dフリップフロップ6(3)の出力信号RCKDUM2の立ち上がりでクリアされ、通常であれば基準クロック信号SCLKの半周期分のパルスとして出力される。
ところが、クロック信号RCLKの立ち上がりエッジと、基準クロック信号SCLKの立ち上がりエッジとが近接している場合、微妙なタイミングのずれによって、Dフリップフロップ6(2)の出力信号RCKDUM1の立ち上がりが、基準クロック信号SCLKのネガティブエッジにかからない場合があり、その結果、エッジ検出信号RCKのパルス幅が基準クロック信号SCLKの1周期半となることがある。すると、以降のパルス信号P1,P2の出力タイミングが基準クロック信号SCLKの1周期Ts分遅延する。このように、エッジ検出信号RCKの出力タイミングには2つの安定状態;メタスタビリティがある。
第2実施形態の時間計測回路41は、上記のようなケースが発生した場合でも、クロック信号RCLKの立ち上がり時点を適切に推定する。そのため、TDC44は、図12に示すように、エッジ検出信号RCKの立ち上がりエッジから第1パルス信号P1の立ち上がりエッジまでの時間差を第1時間差DATARとして出力する。また、第1パルス信号P1の立ち上がりエッジから第2パルス信号P2の立ち上がりエッジまでの時間差を第2時間差DATASとして出力する。
そして、補正回路45は、SCLKカウント回路43がクリア信号CLRの入力からトリガ信号PB1の入力までの間にカウントしたカウント値DSCNTと、TDC44より入力される第1時間差DATAR,第2時間差DATASとから、カウント値DSCNTの小数点以上の値,小数点以下の値について補正を行う。
再び、図9を参照する。RCK_PP発生回路42が出力するエッジ検出信号RCK,第1パルス信号P1及び第2パルス信号P2は、間欠駆動・間引き駆動制御回路46に入力される。制御回路46は、これらの入力信号に基づきトリガ信号PA,PB1,PB2を生成し、TDC44に出力する。トリガ信号PB1は、SCLKカウント回路43にも与えられている。
図13に示すように、制御回路46は、第1パルス信号P1を、入力端子を共通に接続したANDゲート47に与えてトリガ信号PB1を生成する。Dフリップフロップ48は、出力端子QBが入力端子Dに接続されてトグル動作し、クロック端子にはエッジ検出信号RCKが与えられている。また、出力端子QBはANDゲート49の入力端子の一方に与えられており、入力端子の他方には第2パルス信号P2が与えられている。ANDゲート49は、トリガ信号PB2を出力する。
トリガ信号PAを生成する回路部分は、2つのRSフリップフロップ50,51及びマルチプレクサ52で構成されている。RSフリップフロップ50,51のセット端子Sにはエッジ検出信号RCKが与えられている。RSフリップフロップ50,51のリセット端子Rには、それぞれトリガ信号PB1,PB2が与えられている。マルチプレクサ52は、Dフリップフロップ48の出力端子QBのレベルがロー,ハイであれば、それぞれRSフリップフロップ50,51側を選択する。
図14に示すように、制御回路46は、エッジ検出信号RCKが発生する1回おきにトリガ信号PB2を出力する。そして、トリガ信号PB2が出力される場合、トリガ信号PAの長さは基準クロック信号SCLKの2周期分;2Tsとなり、トリガ信号PB2が出力されない場合、トリガ信号PAの長さはTsとなる。
図15に示すように、SCLKカウント回路43は、例えば16ビットのカウンタ53と、16ビットのラッチ54とで構成される。カウンタ53は、クリア信号CLRでゼロクリアされ、基準クロック信号SCLKのクロック数をカウントする。図16にも示すように、ラッチ54は、カウンタ53のカウントデータCNTQをトリガ信号PB1によりラッチし、ラッチデータDSCNTを出力する。
図17に示すように、TDC44は、第1実施形態のTDC4に対し、ORゲート55,ラッチ56及び57,遅延回路58及び59を付加した構成である。ORゲート55の入力端子には、トリガ信号PB1,PB2が与えられており、ORゲート55の出力信号は、ラッチ・エンコーダ23のラッチ信号として与えられる。加算器26の出力データは、ラッチ56及び57に入力されている。ラッチ56,57のラッチ信号には、トリガ信号PB1,PB2がそれぞれ遅延回路58,59を介した信号が与えられる。図18にも示すように、ラッチ56,57の出力データは、それぞれ第1時間差データDATAR,第2時間差データDATASとなる。
TDC44のリングディレイライン21は、信号PAがハイレベルとなる期間だけ動作する。そして、制御回路46は図14に示すように、信号PAをエッジ検出信号RCKが出力された時点から第2パルス信号P2又はP1が出力された時点の間にハイレベルにする。したがって、TDC44は、計測周期毎に上記の時点間だけ、つまり長さ2Ts,Tsの期間交互に動作することになる。また、制御回路46からのトリガ信号PB2が入力されない計測周期では、ラッチ57のラッチデータが更新されないため、TDC44は1計測周期前にラッチした第2時間差データDATASを出力することになる。
図19に示すように、補正回路45は、減算器60により第1時間差データDATARと第2時間差データDATASとの差分である第1差分値DATAR1を求める。また、次段の減算器61により差分値DATAR1と第2時間差データDATASとの差分である第2差分値DATAR2を求める。第1時間差データDATARと第1差分値DATAR1とは、それぞれマルチプレクサ62の入力端子に与えられている。マルチプレクサ62は、第1差分値DATAR1のMSB値が「0」であればDATAR1側を選択し、MSB値が「1」であればDATAR側を選択する。
減算器61の出力端子とマルチプレクサ62の出力端子とは、それぞれマルチプレクサ63入力端子に接続されている。マルチプレクサ63は、第2差分値DATAR2のMSB値が「0」であればDATAR2側を選択し、MSB値が「1」であればマルチプレクサ62側を選択する。
除算器64は、マルチプレクサ63の出力データを第2時間差データDATASで除算して小数点以下の補正データを求める。一方、SCLKカウント回路43の出力データDSCNTは、減算器65,マルチプレクサ66及び67に与えられている。マルチプレクサ66には、減算器65により出力データDSCNTをデクリメントしたデータも与えられている。マルチプレクサ66は、第1差分値DATAR1のMSB値が「0」であれば減算器65側,つまりデータ「DSCNT−1」を選択し、MSB値が「1」であればデータDSCNTを選択する。
マルチプレクサ66の出力データは、減算器68によりデクリメントされる。マルチプレクサ67には、上記のデクリメントされたデータも与えられている。マルチプレクサ67は、第2差分値DATAR2のMSB値が「0」であれば減算器68側,つまりデータ「DSCNT−2」を選択し、MSB値が「1」であればデータDSCNTを選択する。
マルチプレクサ67の出力データと除算器64の出力データとは、減算器69に入力されている。尚、マルチプレクサ67の出力データは、データDSCNTの小数点以上のデータであるが、小数点以下のデータにオール「0」を付加して減算器69に入力する。減算器69は、マルチプレクサ67が出力するDSCNTの小数点以上のデータより、除算器64が出力する小数点以下のデータを減じてデータDOUTを出力する。
図20は、図19に示す補正回路45の動作をフローチャートで示したものである。先ず、第1時間差データDATARと第2時間差データDATASとを比較し(S1)、DATAR≧DATASであれば(NO)第1差分値DATAR1を求める(S2)。そして、第1差分値DATAR1と第2時間差データDATASとを比較し(S3)、DATAR1≧DATASであれば(NO)第2差分値DATAR2を求める(S4)。
ステップS1でDATAR<DATASであれば(YES)、データDOUTは(1)式となる(S5)。
DOUT=DSCNT−(DATAR/DATAS) …(1)
ステップS3でDATAR1<DATASであれば(YES)、データDOUTは(2)式となる(S6)。
DOUT=DSCNT−1−(DATA1/DATAS) …(2)
ステップS4を実行した場合、データDOUTは(3)式となる(S7)。
DOUT=DSCNT−2−(DATA2/DATAS) …(3)
クロック信号RCLKの周期を求めるには、クロック信号RCLKの立ち上がりエッジが出力された時点の間隔を求めれば良いので、補正回路45が出力するデータDOUTを2個の直列レジスタにより、補正回路45が出力するデータ値DOUTが確定した後のタイミングをトリガとしてラッチする。これらのラッチデータをDATA1,DATA2とする。図21に示す周期演算回路71は、補正回路45の後段に配置される。減算器72は、データをDATA2,DATA1の差分DATAQ1を出力する。また、減算器73は、16ビットカウント値の最大値であるオール「1」データよりラッチデータDATA1を減じて、加算器74に出力する。加算器74は、ラッチデータDATA2に減算器73の減算結果を加算する。
マルチプレクサ75の入力端子には、減算器72の出力データDATAQ1と、加算器74の加算結果とが与えられている。マルチプレクサ75は、DATAQ1のMSB値が「0」であれば減算器72側,つまりデータDATAQ1を選択し、MSB値が「1」であれば加算器74の加算結果を選択して計測対象信号RCLKの立上りエッジの出力間隔,すなわち周期を示すデータDATAQとする。周期演算回路71は、時間差測定部の一例である。
図22は、時間計測回路41について実測を行った結果を示す。小数点以上を16ビット,小数点以下を8ビットで表現し、基準クロックSCLKの周波数10MHzにより、計測対象信号RCLKの周波数5kHzを計測した。グラフの横軸「Sample」は各測定回数であり、縦軸「data」は周期演算回路71の出力データDATAQである。
図中の「N合計」は総測定回数であり、「合計」は出力データDATAQの「N合計」の総和である。分解能は、
100ns/256=0.3906ns
であり、標準偏差σとの積は、
1.61058×0.3906ns=0.6291ns
になる。
図23は、性能比較するため、従来構成として示す180nm−CMOSで試作したDCO(Digital Controlled Oscillator)である。図24は、DCOを室温で、電源電圧1.8Vで動作させた場合の周波数制御データに対する(A)発振周期,(B)発振周期ジッタの最大値,最小値の差であるpeak to peak値,(C)同ジッタの標準偏差である。DCOはTDCの逆変換回路であるから、DCOの出力であるパルス時間差のジッタは、TDCの出力であるデータ値のジッタと同程度であると言える。
RCLKの周波数は5kHz,周期は200μsである。(A)より、周期200μsに対応する周波数制御データは「1000000」となる。この制御データに対応するジッタの標準偏差σは、(C)より約7nsとなる。したがって、時間計測回路41の性能は、従来構成に比較して1桁以上向上している。
また、時間計測回路41について、標準偏差を平均値で除した揺らぎ,つまりジッタは、
1.61058/512000.6993
であり、約32万分の1となる。これに対して、従来構成では、周期200μsに対する標準偏差σが7nsであるから約3万分の1程度であるから、やはり性能が1桁程度向上している。
以上のように第2実施形態によれば、時間計測回路41において、RCK−PP発生回路42は、計測対象信号RCLKのエッジを検出してエッジ検出信号RCKを出力すると共に、信号RCKが出力された後に基準クロックSCLKのエッジが発生した時点を基準時点とし、この基準時点より後に基準クロックSCLKに同期して第1パルス信号P1を出力し、それに続く基準クロックSCLKの1周期後に第2パルス信号P2を出力する。SCLKカウント回路43は、第1パルス信号P1が出力される時点を基準クロックSCLKにより計測する。
TDC44は、ディレイライン22により生成されるパルス信号を用いて、エッジ検出信号RCKが出力された時点から第1パルス信号P1が出力された時点までの第1時間差DATAR,第1パルス信号P1が出力された時点から第2パルス信号P2が出力された時点までの第2時間差DATASをそれぞれ計測する。そして、補正回路45は、エッジ検出信号RCKが出力された時点の小数点以上に相当する値と小数点以下に相当する値とについて時間差DATAR,DATASを用いて補正を行う。
このように構成すれば、エッジ検出信号RCKのパルス幅が、RCK−PP発生回路42の構成に起因して異なることで、当該信号に続いて出力される第1,第2パルス信号P1,P2のタイミングが遅延した際にも、補正回路45が補正を行うことでエッジ検出信号RCKが出力された時点の小数点以上及び小数点以下に相当する値をより正確に得ることができる。
また、補正回路45は、時間差DATARが基準クロックSCLKの1周期以上の長さであれば、その周期を単位として1単位以上減算することで時間差DATARが基準クロックの1周期未満となるように補正すると共に、TDC44の計測値より前記減算した単位数を減算して補正する。具体的には、時間差DATARが時間差DATASよりも小であれば、SCLKカウント回路43の計測値DSCNTより、商DATAR/DATASを減じて信号RCLKが出力された時点を求め、時間差DATARが時間差DATAS以上であれば第1差分値DATAR1を求める。また、第1差分値DATAR1が第2時間差DATASよりも小であれば、計測値DSCNTより、第1差分値を第2時間差で除した商DATAR1/DATASに「1」を加えた値を減じて信号RCLKの出力時点を求める。
更に、第1差分値DATAR1が第2時間差DATAS以上であれば、第2差分値DATA2を求める。そして、計測値DSCNTより、商DATA2/DATASに「2」を加えた値を減じて信号RCKの出力時点を求める。このように構成すれば、エッジ検出信号RCKのパルス幅が、基準クロックの1周期以上又は2周期以上となった場合でも、補正回路45がそれぞれの場合に対応して、エッジ検出信号RCKが出力された時点の小数点以上及び小数点以下に相当する値を適切に補正できる。
また、制御回路46は、TDC44を、エッジ検出信号RCKが出力された時点から第2パルス信号P2が出力された時点の間に動作させるように制御する。すなわち、TDC44が有するディレイライン21は、複数の遅延素子DUを直列接続した構造であり高速で動作するため、比較的消費電力が多い回路である。したがって、制御回路46がTDC44を上記のように必要となる期間だけ間欠的に動作させることで、消費電力を低減できる。
更に、制御回路46は、TDC44に対し第2パルス信号P2と同じタイミングの信号であるトリガ信号PB2を入力する頻度を、エッジ検出信号RCKが入力される頻度の1/2に設定する。また、トリガ信号PB2を入力しない計測周期では、TDC44を、エッジ検出信号RCKが出力された時点から第1パルス信号P1が出力された時点の間に動作させるように制御する。そして、TDC44は、トリガ信号PB2が入力されない時は、前回までに求めていた第2時間差DATASを出力する。このように構成すれば、TDC44に対しトリガ信号PB2が入力されない計測周期では、TDC44の動作期間が短くなるので消費電力を低減できる。
加えて、周期演算回路71により、計測対象信号RCLKの連続した立上りエッジの出力時点を示すデータをDATA2,DATA1に基づいて、これらのデータをそれぞれラッチするタイミングがSCLKカウント回路43のカウント値がオーバーフローするタイミングを跨いだ場合でも、RCLKの周期データDATAQを精確に得ることができる。
(第3実施形態)
図25に示す第3実施形態の周期演算回路81は、周期演算回路71に替わるものであり、データDATA2,DATA1をそれぞれラッチするレジスタ82,83も含んで構成されている。補正回路45より出力されるデータDOUTは、直列に接続されたレジスタ82,83によりラッチされる。ラッチ信号は、第2パルス信号P2を遅延回路84により遅延させた信号である。
データDOUTが16ビットである場合、レジスタ82では、第17ビットをMSBとしてデータ「1」を付加し、レジスタ82ではMSBとしてデータ「0」を付加する。そして、減算器85によりデータDATA2,DATA1の差を取り、減算結果DOUTQを16ビットで出力する。このように構成した場合も、データDATA2,DATA1をそれぞれラッチするタイミングがSCLKカウント回路43のカウント値がオーバーフローするタイミングを跨いでも、RCLKの周期データDATAQを精確に得ることができる。
(第4実施形態)
第4実施形態は、第2実施形態の時間計測回路41を積分型A/Dコンバータに適用した場合を示す。図26に示すように、積分型A/Dコンバータ91は、ミラー積分回路92,コンパレータ93及び一般的に使用されるカウンタに替わる時間計測回路94を備えている。時間計測回路94は、時間計測回路41のSCLKカウント回路43をSCLKカウント回路95に置き換えたものである。また、RCK−PP発生回路42には、コンパレータ93の出力信号が計測対象信号RCLKに相当する信号として入力されている。ミラー積分回路92は、ランプ波信号出力回路の一例である。
SCLKカウント回路95は、ミラー積分回路92の帰還コンデンサCoに並列に接続されているスイッチS1のオンオフを制御する信号Scを生成して出力する。また、SCLKカウント回路95は、第2実施形態では外部より与えられていたクリア信号CLRを内部で生成してTDC44に出力する。また、SCLKカウント回路95には、クリア信号CLRに替わって強制クリア信号ALLCLRが外部より入力されている。
図27に示すように、SCLKカウント回路95では、減算器96に被減算値として例えば「100」が与えられ、減算値としてカウンタ53のカウント値CNTQが与えられている。減算器96の出力端子はDフリップフロップ97の負論理の入力端子Dに接続されており、減算器96は、減算結果が「0」になると出力端子のレベルをハイからローに変化させる。Dフリップフロップ97の出力端子Qは、次段のDフリップフロップ98の入力端子Dに接続されている。Dフリップフロップ97,98のクロック端子には、基準クロック信号SCLKが与えられているが、Dフリップフロップ98はネガティブエッジトリガである。
ANDゲート99の正論理入力端子,負論理入力端子は、それぞれDフリップフロップ97,98の出力端子Qに接続されている。ORゲート100の入力端子の一方はDフリップフロップ97の出力端子Qに接続されており、入力端子の他方には強制クリア信号ALLCLRが与えられている。ORゲート100は、スイッチS1のオンオフ制御信号を出力する。ORゲート101の入力端子の一方はANDゲート99の出力端子に接続されており、入力端子の他方には強制クリア信号ALLCLRが与えられている。ORゲート101は、クリア信号CLRを出力する。減算器96からORゲート101までによって、同期信号出力部102が構成されている。
次に、第4実施形態の作用について説明する。図28に示すように、SCLKカウント回路95は、基準クロック信号SCLKのパルスカウント値が「100」に達する毎にクリア信号CLRを半周期だけアクティブレベルであるハイにしてカウンタ53をリセットする。また、クリア信号CLRがハイレベルになるタイミングに同期して、オンオフ制御信号Scも1周期だけハイレベルになる。これにより、スイッチS1がオンしてミラー積分回路92の帰還コンデンサCoが短絡される。
オンオフ制御信号Scの立下りでスイッチS1はオフになり、帰還コンデンサCoが基準電圧で充電され始め、ランプ波信号の出力が開始されると共にカウンタ53がクリアされる。コンパレータ93は、A/D変換対象電圧である入力電圧とランプ波信号のレベルとを比較し、ランプ波信号のレベルが入力電圧に達すると出力信号RCLKをハイレベルに変化させる。したがって、補正回路45が出力するデータDOUTは、オンオフ制御信号Scの立下りから出力信号RCLKの立ち上がりまでの時間差を計測した値,つまり入力電圧をA/D変換したデータ値になる。
以上のように第4実施形態によれば、時間計測回路94を用いて積分型A/Dコンバータ91を構成した。RCK−PP発生回路42には、計測対象信号としてコンパレータ93の出力信号を入力し、SCLKカウント回路95に、ミラー積分回路92の帰還コンデンサCoに並列接続されるスイッチS1をターンオフするスイッチ制御信号Scとカウンタ53の計測値をクリアするクリア信号CLRとを同期させて、一定周期毎に出力する同期信号出力部102を備える。
このように構成すれば、SCLKカウント回路95は、ランプ波信号の出力が開始された時点から計測を開始し、ランプ波信号のレベルが入力電圧を超えるとコンパレータ93の出力信号が変化して、RCK−PP発生回路42はエッジ検出信号RCKを出力する。したがって、時間計測回路94は、ランプ波信号の出力が開始された時点からランプ波信号のレベルが入力電圧を超えた時点までの期間を計測することで、入力電圧のA/D変換値に相当する値を得る。これにより、A/D変換値を高い精度で得ることができる。
(その他の実施形態)
各周波数の設定等は、個別の設計に応じて適宜変更すれば良い。
パルス信号P1については、必ずしも基準時点より基準クロック信号SCLKの1周期後に発生させる必要は無く、一定時間の経過後に発生させれば良い。その場合、パルス信号P2は、信号SCLKの2周期より前記一定時間を減じた時間となるので、その時間より信号SCLKの1周期を求めれば良い。
パルス信号P3については、必ずしもパルス信号P2より基準クロック信号SCLKの1周期後に発生させる必要は無く、パルス信号P2が発生した後に発生させれば良い。
第2実施形態において、TDC44に対しトリガ信号PB2を計測周期毎に入力しても良く、それに伴い、トリガ信号PAを常に基準クロック信号SCLKの2周期分の長さとしても良い。また、TDC44を常時動作させても良い。
第4実施形態のミラー積分回路92に替えて、例えば特許第6143190号公報に開示されているように、定電流源により構成される単位回路22を用いてランプ波信号を生成しても良い。
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
図面中、1は時間計測回路、2はRCK_PP発生回路、3はSCLKカウント回路、4はTDC、5は小数点以上・小数点以下補正回路を示す。

Claims (12)

  1. 計測対象信号のエッジを検出してエッジ検出信号(RCK)を出力すると共に、前記エッジ検出信号が出力された後に基準クロックのエッジが発生した時点を基準時点とし、この基準時点より後に基準クロックに同期して第1パルス信号(P1)を出力し、それに続く基準クロックの周期により規定される所定時間の経過後に第2パルス信号(P2)を出力する信号出力部(2,42)と、
    前記第1パルス信号が出力される時点を、前記基準クロックにより計測する時点計測部(3,43,95)と、
    前記パルス信号を遅延させる複数の遅延素子を直列接続した構造を有するディレイラインを有し、このディレイラインにより生成されるパルス信号を用いて、前記エッジ検出信号が出力された時点から前記第1パルス信号が出力された時点までの時間差を第1時間差として計測すると共に、前記第1パルス信号が出力された時点から前記第2パルス信号が出力された時点までの時間差を第2時間差として計測する時間差計測部(4,44)と、
    前記エッジ検出信号が出力された時点の小数点以上に相当する値と小数点以下に相当する値とについて、前記第1及び第2時間差を用いて補正を行う計測値補正部(5,45)とを備える時間計測回路。
  2. 前記計測値補正部は、前記第1時間差が前記基準クロックの1周期以上の長さであれば、前記第1時間差より前記基準クロックの周期を単位として1単位以上減算することで、前記第1時間差が前記基準クロックの1周期未満となるように補正すると共に、前記時点計測部の計測値より前記減算した単位数を減算して補正し、
    前記第1時間差が前記第2時間差よりも小であれば、前記時点計測部の計測値より、前記第1時間差を前記第2時間差で除した商を減じて前記計測対象信号の時点を求め、
    前記第1時間差が前記第2時間差以上であれば、前記第1時間差と前記第2時間差との差分である第1差分値を求め、前記第1差分値が前記第2時間差よりも小であれば、前記時点計測部の計測値より、前記第1差分値を前記第2時間差で除した商に「1」を加えた値を減じて前記計測対象信号の出力時点を求め、
    前記第1差分値が前記第2時間差以上であれば、前記第1差分値と前記第2時間差との差分である第2差分値を求め、前記時点計測部の計測値より、前記第2差分値を前記第2時間差で除した商に「2」を加えた値を減じて前記計測対象信号の出力時点を求める請求項1記載の時間計測回路。
  3. 前記時間差計測部を、前記エッジ検出信号が出力された時点から前記第2パルス信号が出力された時点の間に動作させるように制御する計測動作制御部(46)を備える請求項1又は2記載の時間計測回路。
  4. 前記時間差計測部に対し前記第2パルス信号が入力される頻度を、前記エッジ検出信号が入力される頻度の1/2以下に設定すると共に、前記第2パルス信号を入力させない計測周期では、前記時間差計測部を、前記エッジ検出信号が出力された時点から前記第1パルス信号が出力された時点の間に動作させるように制御する計測動作制御部(46)を備え、
    前記時間差計測部は、前記第2パルス信号が入力されない時は、前回までに求めていた第2時間差を出力する請求項1から3の何れか一項に記載の時間計測回路。
  5. 前記補正の結果より前記計測対象信号の時間差を求める時間差測定部(71,81)を備える請求項1から4の何れか一項に記載の時間計測回路。
  6. 前記計測値補正部により補正された前回の計測値を第1計測値とし、補正された今回の計測値を第2計測値とすると、
    前記時間差測定部(71)は、前記第2計測値と前記第1計測値との差分値を求め、前記差分値のMSB(Most Significant Bit)値が「0」であれば、前記差分値を前記計測対象信号の周期として出力し、
    前記差分値のMSB値が「1」であれば、前記時点計測部が計測可能な最大値より前記第1計測値を減じた値を前記第2計測値に加算した結果を、前記計測対象信号の時間差として出力する請求項5記載の時間計測回路。
  7. 前記計測値補正部により補正された前回の計測値を第1計測値とし、補正された今回の計測値を第2計測値とすると、
    前記時間差測定部(81)は、前記第1計測値のMSB(Most Significant Bit)値を「0」に設定し、前記第2計測値のMSB値を「1」に設定してから、前記第2計測値より前記第1計測値を減じて前記計測対象信号の時間差を求める請求項5記載の時間計測回路。
  8. コンデンサ(Co)に並列に接続されるスイッチ(S1)がオフされると、ランプ波信号の出力を開始するランプ波信号出力回路(92)と、
    入力電圧と前記ランプ波信号のレベルとを比較するコンパレータ(93)とを備え、
    前記ランプ波信号の出力が開始された時点から、前記コンパレータの比較結果により前記ランプ波信号のレベルが前記入力電圧を超えた時点までの期間を計測する積分型A/Dコンバータにおいて、
    請求項1から4の何れか一項に記載の時間計測回路を用い、
    前記信号出力部には、前記計測対象信号として前記コンパレータの出力信号が入力され、
    前記時点計測部(95)は、前記スイッチをターンオフするスイッチ制御信号と前記時点計測部の計測値をクリアするクリア信号とを同期させて、一定周期毎に出力する同期信号出力部(102)を備える積分型A/Dコンバータ。
  9. 前記信号出力部(2)は、前記第2パルス信号を出力した後に第3パルス信号を出力し、
    前記計測値補正部(5)は、前記時間差計測部の計測値の小数点以上に相当する値と小数点以下に相当する値とについて、前記第1及び第2時間差と前記第2及び第3パルス信号とを用いて補正を行う請求項1記載の時間計測回路。
  10. 前記時間差計測部(4)は、前記基準クロックのパルス数をカウントするカウンタ(12)と、
    2直列に接続され、前記カウンタのカウント値を前記第1パルス信号のエッジによりラッチする第1及び第2レジスタ(13,14)と、
    前記第1レジスタが保持しているデータ値にMSBとして「1」を付加した値より、前記第2レジスタが保持しているデータ値にMSBとして「0」を付加した値を減じる減算器(15)とを備える請求項9記載の時間計測回路。
  11. 前記時間差計測部は、前記カウンタに入力する基準クロックを遅延させる遅延回路(11)を備える請求項10記載の時間計測回路。
  12. 前記一定時間を前記基準クロックの1周期に設定し、
    前記計測値補正部(5)は、
    2直列に接続され、前記第1時間差のデータを前記第2パルス信号のエッジによりラッチする第1及び第2レジスタ(31,32)と、
    前記第2時間差のデータを前記第3パルス信号のエッジによりラッチする第3レジスタ(33)と、
    前記第1レジスタが保持しているデータ値より、前記第2レジスタが保持しているデータ値を減じる減算器(34)と、
    この減算器の減算結果に、前記第3レジスタが保持しているデータ値を加算する加算器(35)と、
    前記減算器の減算結果と前記加算器の加算結果との何れか一方を、前記減算結果のMSB値に応じて選択する第1マルチプレクサ(36)と、
    この第1マルチプレクサにより選択された結果を、前記第3レジスタが保持しているデータ値で除算する除算器(38)とを備える小数点以下補正部(5D)と、
    前記時間差計測部による計測値と当該計測値より「1」を減じた値との何れか一方を、前記MSB値に応じて選択する第2マルチプレクサ(37)を備える小数点以上補正部(5U)とを備える請求項9から11の何れか一項に記載の時間計測回路。
JP2019088281A 2018-09-05 2019-05-08 時間計測回路及び積分型a/dコンバータ Active JP7135997B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018165971 2018-09-05
JP2018165971 2018-09-05

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020042005A true JP2020042005A (ja) 2020-03-19
JP7135997B2 JP7135997B2 (ja) 2022-09-13

Family

ID=69798096

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019088281A Active JP7135997B2 (ja) 2018-09-05 2019-05-08 時間計測回路及び積分型a/dコンバータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7135997B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112904354A (zh) * 2021-01-22 2021-06-04 西安应用光学研究所 一种高精度激光测距距离模拟装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63295987A (ja) * 1987-05-28 1988-12-02 Yokogawa Electric Corp 端数時間測定装置
JPH0331776A (ja) * 1989-06-28 1991-02-12 Mitsubishi Cable Ind Ltd Cvケーブルの絶縁劣化診断装置
JPH04249791A (ja) * 1990-12-31 1992-09-04 Seishiyou Electron:Kk 時間間隔測定装置
JP2002534661A (ja) * 1999-01-05 2002-10-15 アボット・ラボラトリーズ グルコースの非侵襲的測定方法及び装置
JP2015078850A (ja) * 2013-10-15 2015-04-23 三菱電機株式会社 パルス信号検出装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63295987A (ja) * 1987-05-28 1988-12-02 Yokogawa Electric Corp 端数時間測定装置
JPH0331776A (ja) * 1989-06-28 1991-02-12 Mitsubishi Cable Ind Ltd Cvケーブルの絶縁劣化診断装置
JPH04249791A (ja) * 1990-12-31 1992-09-04 Seishiyou Electron:Kk 時間間隔測定装置
JP2002534661A (ja) * 1999-01-05 2002-10-15 アボット・ラボラトリーズ グルコースの非侵襲的測定方法及び装置
JP2015078850A (ja) * 2013-10-15 2015-04-23 三菱電機株式会社 パルス信号検出装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112904354A (zh) * 2021-01-22 2021-06-04 西安应用光学研究所 一种高精度激光测距距离模拟装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7135997B2 (ja) 2022-09-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8362932B2 (en) Circuit with a time to digital converter and phase measuring method
JP3956847B2 (ja) A/d変換方法及び装置
JP6481533B2 (ja) デジタル制御発振回路
US7450049B2 (en) Digitization apparatus
US10862499B2 (en) A/D converter circuit
JP2013066119A (ja) Ad変換装置
JP6844368B2 (ja) 時間デジタル変換器
JP6299516B2 (ja) 時間計測回路
JP2020042005A (ja) 時間計測回路及び積分型a/dコンバータ
JP2024023650A (ja) A/d変換回路
JP7322482B2 (ja) 時間デジタル変換器、及びa/d変換回路
JP7322483B2 (ja) 時間デジタル変換器、及びa/d変換回路
JP5914718B2 (ja) 発振器を有する時間ベース、周波数分割回路及びクロックパルス抑制回路
KR101639064B1 (ko) 이종 샘플링 지연선 기반 시간-디지털 변환기
RU2260830C1 (ru) Устройство для измерения интервала времени
JP2019169777A (ja) 時間デジタル変換器及びa/d変換回路
JP7044184B2 (ja) 時間デジタル変換器
JP5509624B2 (ja) 信号発生装置
JP3123525B2 (ja) パルス信号処理装置
JP2012039296A (ja) カウンタ回路
JP2009171443A (ja) デジタルpll回路
JP2008311995A (ja) クロック信号出力回路
JP2008309756A (ja) パルス幅測定方法および回路
JP5096248B2 (ja) ジッタ測定回路
JPH11355109A (ja) パルス発生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210720

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220607

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220708

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220815

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7135997

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151