JP3169546U - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な構成で、高い加熱効率を保持可能な加熱調理器を提供する。【解決手段】加熱調理器1は、筐体3と、該筐体3の底部付近に配置される加熱源と、該加熱源の上方において上下に離隔して配置される2つの棚板28,33とを備えるとともに、筐体3内における下側棚板28と上側棚板33との間の空間から、調理室49を構成している。筐体3を構成する側壁5と天井壁20とが、略全域にわたって、間に隙間を有した二層構造とされる。下側棚板28が、側壁5との間に隙間を有するとともに、加熱源から発生する熱を受けつつ、熱を側壁5側に向かって迂回させつつ下側棚板28と側壁5との間の隙間を経て調理室49内に案内する構成とされる。上側棚板33が、天井壁20から下方に離隔した位置に配置されるとともに、調理室49内を循環する熱を、側壁5近傍から上方に逃がし難く、中央付近に集約させる構成とされる。【選択図】図2

Description

本考案は、筐体内部に配置させた加熱源を用いて、前記筐体内に形成される調理室内を加熱することにより、調理室内の調理物を調理可能な加熱調理器に関し、特に、屋外においても好適に使用可能な加熱調理器に関する。
従来、加熱調理器としては、調理室の天井をセラミック素材により形成したり、調理室の天井に凹凸を設けて調理室内の加熱効率を向上させた加熱調理器があった(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2010−35公報 特開2006−230210公報
上記特許文献1に記載される加熱調理器は、上下で3段の調理室を有し、各調理室の天井をセラミック素材により形成することにより、調理室内の加熱効率を向上させていた。また、上記特許文献2に記載される加熱調理器は、石もしくはセラミックにより形成した窯の天井壁の裏面側に凹凸を設けることにより、加熱効率を向上させていた。すなわち、上記特許文献1,2に記載の加熱調理器は、いずれも構成が簡便ではなく、簡便な構成で、調理室内の加熱効率を高める点に、改善の余地があった。
本考案は、上述の課題を解決するものであり、簡便な構成で、高い加熱効率を保持可能な加熱調理器を提供することを目的とする。
本考案に係る加熱調理器は、筐体内部に配置させた加熱源を用いて、筐体内に形成される調理室内を加熱することにより、調理室内の調理物を調理可能な加熱調理器であって、
筐体と、筐体の底部付近に配置される加熱源と、加熱源の上方において上下に離隔して配置される2つの棚板と、を備えるとともに、筐体内における下側棚板と上側棚板との間の空間から、調理室を、構成し、
筐体を構成する側壁と、側壁に囲まれる領域の上方を覆う天井壁と、が、板金製とされるとともに、略全域にわたって、間に隙間を有した二層構造とされ、
調理室の下面側を構成する下側棚板が、側壁との間に隙間を有して構成されるとともに、加熱源から発生する熱を受けつつ、熱を、側壁側に向かって迂回させつつ下側棚板と側壁との間の隙間を経て調理室内に案内することにより、調理室内を循環可能とするような散熱構造を備えるように構成され、
調理室の上面側を構成する上側棚板が、天井壁から下方に離隔した位置に配置されるとともに、調理室内を循環する熱を、側壁近傍から上方に逃がし難く、中央付近に集約させるような集熱構造を備えるように、構成されていることを特徴とする。
本考案の加熱調理器では、調理室の下面側を構成して、調理室と加熱源とを区画する下側棚板が、加熱源から発生する熱を、側壁側に向かって一旦迂回させつつ、側壁との間の隙間を経て調理室内に案内して、調理室内を循環可能に、構成されている。また、本考案の加熱調理器では、調理室の上面側を構成する上側棚板が、調理室内を循環する熱を側壁近傍から上方に逃がすことを抑制して、中央付近に集約させるように、構成されている。すなわち、本考案の加熱調理器では、加熱源から発生する熱が、調理室内全体を、円滑に循環されることとなり、かつ、上側棚板の周縁から上方に逃げ難いことから、調理室内の温度、特に、調理物を調理している中央付近の温度が低下し難く、調理室内の温度を一定に保持しやすい。特に、本考案の加熱調理器では、調理室の上面側を構成する上側棚板が、筐体の天井壁から下方に離隔した位置に配置されていることから、天井壁に、上側棚板からの熱が伝播し難く、天井壁を経て、熱が外部に放出されることを抑制できる。さらに、本考案の加熱調理器では、筐体を構成する側壁と天井壁とが、略全域にわたって間に隙間を有した板金からなる二層構造とされていることから、簡便な構造で、使用時に、加熱源から発生する熱が側壁や天井壁を伝播して外部に放出されることを抑制でき、断熱性に優れている。その結果、本考案の加熱調理器では、調理室内の温度を安定させることができて、かつ、筐体外への熱の放出を抑制できることから、加熱効率が良好であり、少ない加熱源で効果的に調理物を調理することができる。
したがって、本考案の加熱調理器では、簡便な構成で、高い加熱効率を保持することができる。
また、本考案の加熱調理器では、調理室の上面側を構成する上側棚板が、筐体の天井壁から下方に離隔した位置に配置されていることから、上側棚板に伝播する余熱を利用して、上側棚板と天井壁との間で、調理をすることも可能である。
さらに、本考案の加熱調理器において、側壁と天井壁とを、それぞれ、間に断熱材を介在させる構成とすれば、加熱源から発生する熱が側壁や天井壁を伝播して外部に放出されることを、一層、抑制することができて、調理室内の温度を安定して維持させることができ、好ましい。
さらにまた、上記構成の加熱調理器において、加熱源として、炭を用いる構成とすれば、携帯性に優れ、加熱調理器を屋外等で使用することも可能となって、好ましい。
具体的には、上記構成の加熱調理器において、下側棚板を、上側に配置されて金網からなる網板部と、網板部の下方に配置される板金製の散熱部と、を備える構成とし、
散熱部を、網板部との間に隙間を有するように網板部の下方に配置される中央側部位と、中央側部位から側壁側に向かって放射状に延びるとともに先端を網板部側に向けるように上方に向かって傾斜して配置される案内板部と、を、備える構成とし、
案内板部を、先端と側壁との間に隙間を有するように、構成し、
上側棚板を、上側に配置されて金網からなる網板部と、網板部の下方に配置される板金製の集熱部と、を備える構成とし、
集熱部を、網板部との間の隙間を設けるように網板部の下方において、網板部の下部側を略全面にわたって覆うように構成するとともに、中央付近に、調理室内を循環する前記熱を逃がし可能な貫通孔を、備える構成とすることが、好ましい。
上記構成の加熱調理器では、上側棚板及び下側棚板を板金素材と金網とから構成していることから、比較的軽量で、かつ、上側棚板及び下側棚板の取扱作業性も良好である。また、下側棚板の散熱部が、中央側部位と、中央側部位から放射状に網板部側に向かって延びる案内板部と、を有していることから、加熱源から発生する熱が、案内板部によって側壁側に案内されることとなり、この熱を、円滑に、調理室内に案内させることができる。さらに、上側棚板の集熱部が、中央付近に、調理室内の熱を逃がし可能な貫通孔を有していることから、調理室内の熱を中央側上方に向かうように対流させることができて、調理室内全体に、熱を円滑に循環させることができる。また、この貫通孔から上方に逃げる熱によって、上側棚板と天井壁との間の空間も、ある程度の温度を保持するように暖めることができることから、上側棚板の上に別の調理物を載せて、加熱調理することも容易となる。
さらにまた、上記構成の加熱調理器において、下側棚板と上側棚板とを、石板を備える構成とすれば、下側棚板と上側棚板とが高い蓄熱性を有することから、使用時に、下側棚板と上側棚板を高温に加熱することができて、高温で焼成するような調理物も調理することができて、好ましい。
本考案の一実施形態である加熱調理器の概略斜視図である。 図1の加熱調理器の前後方向に沿った縦断面図である。 図1の加熱調理器の左右方向に沿った縦断面図である。 図1の加熱調理器において、天井壁を開けた状態で、上側棚板と下側棚板とを取り外した状態の平面図である。 図1の加熱調理器の底面図である。 図1の加熱調理器に使用される下側棚板の斜視図である。 図6の下側棚板の正面図である。 図1の加熱調理器に使用される上側棚板の斜視図である。 図8の上側棚板の正面図である。 図1の加熱調理器において加熱室内部に収納されるバスケット、カバー、及び、トレイの分解斜視図である。 図1の加熱調理器の使用状態を示す概略断面図である。 図1の加熱調理器の他の使用状態を示す概略断面図である。
以下、本考案の一実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態の加熱調理器1は、図1〜3に示すように、外形形状を、略直方体状として、構成されている。なお、実施形態では、上下・前後・左右の方向は、特に断らない限り、加熱調理器1を設置面G(図2,3参照)に設置した状態の鉛直方向に沿う方向を上下方向とし、後述する側壁5に形成される上側扉部14,下側扉部13の配置側を前側として、説明をする。
加熱調理器1は、略直方体状の筐体3を有するもので、図2,3に示すように、筐体3の底部付近に配置されて加熱源としての炭Cを収納させる加熱室39と、筐体3内において加熱室39の上方に配置される調理室49と、調理室49の上方に配置される余熱調理室51と、を備えている。加熱室39は、筐体3内において、後述する下側棚板28と底壁25との間の領域から構成され、調理室49は、筐体3内において、下側棚板28と後述する上側棚板33との間の領域から構成される。また、余熱調理室51は、筐体3内において、上側棚板33と天井壁20との間の領域から構成される。すなわち、実施形態の加熱調理器1では、加熱室39と、調理室49と、余熱調理室51と、は、上下で積層して構成されている。また、実施形態の加熱調理器1では、上側棚板33と下側棚板28とは、加熱源としての炭Cの上方において、それぞれ、相互に上下に離隔して配置されている。
筐体3は、外形形状を縦長の略直方体状として構成されるとともに、下面側の四隅から下方に突出する4本の脚部3aを、備える構成とされている。詳細に説明すれば、筐体3は、略四角筒状の側壁5と、側壁5に囲まれる領域の下方を閉塞する底壁25と、側壁5に囲まれる領域の上方を覆う天井壁20と、を有する構成とされている。
側壁5は、詳細に説明すれば、それぞれ、板金製(実施形態の場合、亜鉛めっき鋼板製)とされて、内側に配置される略四角筒状の内側壁7と、内側壁7の外周側を略全域にわたって覆う略四角筒状の外側壁8と、を備える構成とされ、内側壁7と外側壁8との間には、枠体9が、介在されている(図2,3参照)。枠体9は、側壁5の四隅となる位置に配置される4本の支柱部9aと、側壁5の上下両端近傍において略水平面に沿って配置される略四角環状の2つの横枠部9b,9cと、を備えている。枠体9は、金属製の角パイプ材から構成されている。支柱部9aは、それぞれ、側壁5の上下の略全域にわたって配置されるとともに、底壁25から下方に突出するように構成されて、底壁25から下方に突出している部位により、上述の脚部3aを構成している。横枠部9b,9cは、内側壁7の上端近傍(余熱調理室51の上下の中央付近)と、底壁25の下面側となる位置と、に、配置されており、それぞれ、各支柱部9a間を連結するように水平面に略沿って、形成されている。すなわち、側壁5は、略全域にわたって、枠体9の幅分だけ、内側壁7と外側壁8との間に隙間を有した二層構造とされている。なお、実施形態の場合、図2に示すように、外側壁8は、加熱室39の前側の領域には、配置されておらず、この領域のみ、二層構造とされていない。そして、側壁5において、内側壁7と外側壁8との間(実施形態の場合、外側壁8と枠体9との間)には、板状の断熱材10が、略全面にわたって介在されている。断熱材10としては、通常、住宅等に使用される断熱材を使用することができ、実施形態の場合、ケイ酸カルシウム板や石膏板等を使用している。また、断熱材10と枠体9との間には、断熱材10を固定させるための板金製の略四角環状の枠板11が、介在されている(図2〜4参照)。また、側壁5の上面側には、天井壁20を閉じた状態で、天井壁20との間に、筐体3内の空気や蒸気を逃がすための隙間を形成可能に、部分的に上方に突出する突起部5aが、複数個配置されている(図2〜4参照)。
また、側壁5において、加熱室39及び調理室49の前方を覆う領域は、それぞれ、加熱室39及び調理室49内部への出し入れを可能とするように開口して形成され、この開口を塞ぐように、それぞれ、開閉可能な扉部13,14が、配設されている(図1,2参照)。加熱室39の領域に配置される下側扉部13は、板金製として、閉じた状態で内側壁7から連なるように、内側壁7の領域において、上縁側を、内側壁7にヒンジ部(図符号省略)により回動可能に連結され、上開き可能とされている。調理室49の領域に配置される上側扉部14は、閉じた状態で、周囲の外側壁8と連なるように構成されるもので、板金製の二層構造とされるとともに、周縁を除いた中央の領域を、内側の部材を内方(後方)に突出させて外側の部材から後方に離隔させるように、間に隙間を有した構成とされている。実施形態の場合、上側扉部14は、右縁側を、ヒンジ部(図符号省略)により外側壁8に対して回動可能に連結されている。また、上側扉部14は、閉じた状態では、上縁側を除いた三方を、枠体9における支柱部9aと後述する突出部17とに当接されて、調理室49の開口49aを略隙間なく閉塞するように、構成されている。下側扉部13の下端近傍と、上側扉部14の左端近傍と、には、それぞれ、把手(図符号省略)が、配置されている。
さらに、内側壁7の左右両側の部位における内周側には、上側棚板33と下側棚板28とをそれぞれ載置させるためのガイドレール16,18が、前後の略全域にわたって配置されている。下側に配置されるガイドレール16は、図2,3に示すように、枠体9と同様に金属製の角パイプ材から、構成されるもので、内側壁7における上下の中央よりやや下方となる位置に、配置されている。上側に配置されるガイドレール18は、図3に示すように、断面略L字形状のアングル材から、構成されるもので、内側壁7において、下側のガイドレール16から上端にかけての領域の上下の略中央となる位置に、配置されている(図2参照)。なお、ガイドレール16は、ガイドレール18と同様に、アングル材から構成してもよい。また、下側のガイドレール16と上下で略一致した位置における内側壁7の前側には、図2に示すように、枠体9と同様に角パイプ材から構成されるとともに、下側扉部13の下縁側と内側壁7との間の隙間を閉塞するような突出部17が、配置されている。この突出部17は、支柱部9a間を連結するように左右の全域にわたって配置されるとともに、ガイドレール16から連なるように配置されて、下側棚板28のスライド移動時に、下側棚板28を支持させることもできる。
天井壁20は、側壁5と同様に、板金製とされるもので、側壁5の上方の開口を略全面にわたって塞ぎ可能な外側天井部21と、外側天井部21の下面側に配置されて内側壁7の上方の開口を略全面にわたって塞ぎ可能な内側天井部22と、の二層構造とされ、外側天井部21と内側天井部22との間には、側壁5と同様に、断熱材23が介在されている。すなわち、天井壁20は、外側天井部21と内側天井部22との間に、断熱材23の厚さ分の隙間を有した二層構造とされている。外側天井部21は、側壁5の上方を、側壁5の上面側を含めて全域にわたって覆うとともに、側壁5と連結される後縁側を除いた三方の縁部側に、側壁5の上端側における外方を覆うように、下方に突出するフランジ部21aを、備える構成とされている。天井壁20の閉塞時には、フランジ部21aと側壁5(外側壁8)との間には、筐体3内部の空気や蒸気を逃がすための僅かな隙間が形成されている(図2,3参照)。内側天井部22は、内側壁7の上方を略全域にわたって覆い可能に構成されている。また、天井壁20は、実施形態の場合、側壁5に対して開閉可能に構成されている。詳細に説明すれば、天井壁20は、後縁側を、側壁5に対してヒンジ部(図符号省略)を利用して、後開きで開閉可能に、構成されている(図1の二点鎖線及び図4参照)。そして、天井壁20を閉じた状態では、内側天井部22と内側壁7との間には、図2,3に示すように、内側壁7内の空気や蒸気を逃がすための僅かな隙間が形成されることとなる。
底壁25は、枠体9の内周側において、内側壁7に囲まれる領域の下方を閉塞するように構成されるもので、内側壁7と別体の板金製とされている。実施形態の場合、底壁25は、図5に示すように、四隅を面取りするように切り欠かれて、内側壁7との間に僅かな隙間25aを有するように、構成されている。この隙間25aは、加熱室39に形成される後述する空気取り込み口44を経て加熱室39内に空気を取り込むための、空気の取り入れ口を構成している。
下側棚板28は、下側のガイドレール16に載置可能とされるもので、図6,7に示すように、上側に配置されて金網からなる網板部29と、網板部29の下方に配置される板金製の散熱部30と、を備えている。網板部29は、略正方形状とされている。散熱部30は、板金素材をプレス加工して形成されるもので、実施形態の場合、網板部29の中央の下方に配置される略正方形状の中央側部位30aと、中央側部位30aの周縁から側壁5(内側壁7)側に向かって放射状に延びる4つの案内板部30bと、を備えている。各案内板部30bは、外方にかけて幅寸法を大きくされるような略台形形状とされるとともに、先端を網板部29側に向けるように、斜め上方に向かって傾斜して、構成されている。そして、中央側部位30aは、網板部29との間に隙間を有するように、網板部29に対して連結部材31を用いて連結されている。この散熱部30は、内側壁7との間に、加熱室39からの熱を案内可能な隙間H1(図2参照)を有するように、前後左右の幅寸法W1(図7参照)を、網板部29の前後左右の幅寸法W2(図7参照)より小さく設定されるとともに、ガイドレール16間の離隔距離D1(図3参照)よりも、小さく設定されている。そして、実施形態の場合、下側棚板28は、下側扉部13を開いて形成される調理室49の開口49aから、挿入させるようにして、網板部29における左右の縁部近傍をガイドレール16に載置させた状態で、筐体3内に配置される構成である。
そして、下側棚板28では、散熱部30が、中央側部位30aと、中央側部位30aから放射状に内側壁7側となる斜め上方に延びる案内板部30bとを有していることから、加熱源としての炭Cを燃焼させて発生する熱を散熱部30の中央側部位30aにより受けつつ、この熱を、散熱部30の案内板部30bによって、放射状に、側壁5(内側壁7)側に向かって迂回させることができる。そして、案内板部30bによって内側壁7側に向かうように偏向された熱HTは、散熱部30における案内板部30bと内側壁7との間の隙間H1を経て、調理室49内に案内されることとなり、調理室49内を循環することとなる(図11の二点鎖線参照)。
上側棚板33は、上側のガイドレール18に載置可能とされるもので、図8,9に示すように、上側に配置されて金網からなる網板部34と、網板部34の下方に配置される板金製の集熱部35と、を備えている。網板部34は、略正方形状とされている。集熱部35は、板金素材をプレス加工して形成されるもので、実施形態の場合、網板部34より寸法を僅かに小さく設定された略正方形板状として、網板部34の下部側を略全面にわたって覆うように構成されるとともに、中央付近に、貫通孔35aを、配設させている。実施形態の場合、貫通孔35aは、小径として、複数個(実施形態の場合、9個)形成されている。この貫通孔35aは、調理室49内を循環する熱HTを上方に逃がすためのものである。また、集熱部35は、外周縁に、全周にわたって下方に突出するフランジ部35bを、有している。そして、集熱部35は、網板部34との間に隙間を有するように、網板部34から離隔した状態で、中央付近で、網板部34に対して連結部材36を用いて連結されている。この集熱部35は、内側壁7との間に僅かな隙間H2(図2参照)を有するように、前後左右の幅寸法W3(図9参照)を、下側棚板28における散熱部30の前後左右の幅寸法W1より大きくして、ガイドレール18間の離隔距離D2(図3参照)よりも、大きく設定されている。そして、実施形態の場合、上側棚板33は、天井壁20を開いて形成される余熱調理室51の開口51a(内側壁7の上端側の開口)から、挿入させるようにして、集熱部35における左右の縁部をガイドレール18に載置させた状態で、筐体3内に配置される構成である。
この上側棚板33では、板金製の集熱部35が、内側壁7との間の隙間H2を小さくして、調理室49の上方を略全面にわたって覆っており、また集熱部35の周縁には全周にわたって下方に突出するフランジ部35bが形成されていることから、調理室49内を循環する熱HTを、内側壁7近傍から上方(余熱調理室51側)に逃がし難く、また、集熱部35の中央付近に配置される貫通孔35aにより、この中央付近の部位から上方へ熱を逃がす構成であることから、熱HTを、中央付近に集約させることができると同時に、調理室49内の熱HTを中央側上方に向かうように対流させることができて、調理室49内全体に、熱HTを円滑に循環させることができる。
加熱室39は、筐体3の底部付近となる下側棚板28と底壁25との間の領域から構成されるもので、前側に、下側扉部13によって閉塞可能な開口39aを有して、この開口39aから、内部に加熱源を収納させる構成である。実施形態の場合、加熱源としては炭Cが、使用される。実施形態の場合、炭Cは、金属製として底面側を網目状とされるバスケット40に収納されて、バスケット40の周囲をカバー41に覆われた状態で、トレイ42に載せられて、加熱室39内に収納される(図11,12参照)。バスケット40の外周側を覆うカバー41は、図10に示すように、板金製とされるとともに、上方側と、下方の一部と、を開口させた略円筒状とされている。トレイ42は板金製とされるもので、図10に示すように、上面側に、炭Cを内部に収納させたバスケット40及びカバー41を部分的に浮かせるように載置させて、バスケット40の下方から空気を取り込み可能なように、中央付近から放射状に延びる複数の突出片42aを、上方に突出させて、構成されている。
そして、加熱室39において、内側壁7における加熱室39の後方を覆う領域の下端近傍には、図2に示すように、加熱室39内に外部から空気を取り込むための空気取り込み口44が、形成されている。実施形態の場合、空気取り込み口44は、内側壁7の下端近傍において、左右の略全域にわたって長尺状に開口して形成されており(図3参照)、別体からなるシャッター45により、開口量を調節可能とされている。シャッター45は、内側壁7の内周面側から空気取り込み口44を閉塞可能に配置されるもので、空気取り込み口44を全域にわたって閉塞可能な板状とされて、上端側を、水平方向に沿って配置されるとともに、先端側を外側壁8より外方(実施形態の場合、右方)に突出するように構成される操作レバー46によって連結されている。そして、この操作レバー46を周方向に沿って回転させれば、内側壁7の内周面側に配置されるシャッター45を開閉させることができる。また、この操作レバー46には、シャッター45の開き状態を維持し、かつ、容易に解除可能な図示しないストッパが、形成されている。また、加熱室39において、内側壁7における下側扉部13の上側の領域には、加熱室39内の温度を測るための温度計を挿入させるための図示しない挿通孔が、形成されている。
調理室49は、図2,3に示すように、筐体3内において、下側棚板28と上側棚板33との間の領域から構成されるもので、前側に、上側扉部14によって閉塞可能な開口49aを有して、この開口49aから、下側棚板28を出し入れするとともに、調理物を出し入れする構成とされている。
余熱調理室51は、図2,3に示すように、筐体3内において、上側棚板33と天井壁20との間の領域から構成されるもので、上側に、天井壁20によって閉塞可能な開口51aを有して、この開口51aから、上側棚板33を出し入れするとともに、調理物を出し入れする構成とされている。
そして、実施形態の加熱調理器1では、調理室49の下面側を構成して、調理室49と加熱源(加熱室39)とを区画する下側棚板28が、加熱源としての炭Cを燃焼させて発生する熱HTを、側壁5(内側壁7)側に向かって一旦迂回させつつ、内側壁7との間の隙間H1を経て調理室49内に案内して、調理室49内を循環可能に、構成されている(図11の二点鎖線参照)。また、実施形態の加熱調理器1では、調理室49の上面側を構成する上側棚板33が、調理室49内を循環する熱HTを内側壁7近傍から上方に逃がすことを抑制して、中央付近に集約させるように、構成されている。すなわち、実施形態の加熱調理器1では、加熱源としての炭Cから発生する熱が、調理室49内全体を、円滑に循環されることとなり、かつ、上側棚板33の周縁から上方に逃げ難いことから、調理室49内の温度、特に、調理物を調理している中央付近の温度が低下し難く、調理室49内の温度を一定に保持しやすい。特に、実施形態の加熱調理器1では、調理室49の上面側を構成する上側棚板33が、筐体3の天井壁20から下方に離隔した位置に配置されていることから、天井壁20に、上側棚板33からの熱が伝播し難く、天井壁20を経て、熱が外部に放出されることを抑制できる。さらに、実施形態の加熱調理器1では、筐体3を構成する側壁5と天井壁20とが、略全域にわたって間に隙間を有した板金からなる二層構造とされていることから、簡便な構造で、使用時に、加熱源から発生する熱が側壁5や天井壁20を伝播して外部に放出されることを抑制でき、断熱性に優れている。その結果、実施形態の加熱調理器1では、調理室49内の温度を安定させることができて、かつ、筐体3外への熱の放出を抑制できることから、加熱効率が良好であり、少ない加熱源で効果的に調理物を調理することができる。
したがって、実施形態の加熱調理器1では、簡便な構成で、高い加熱効率を保持することができる。
また、実施形態の加熱調理器1では、調理室49の上面側を構成する上側棚板33が、筐体3の天井壁20から下方に離隔した位置に配置されていることから、上側棚板33に伝播する余熱を利用することにより、上側棚板33と天井壁20との間の領域を余熱調理室51として、この余熱調理室51で別の調理物を調理することも可能である。例えば、図11に示すごとく、調理室49でプリンP1を焼き、余熱調理室51で、焼き芋P2を焼くこともできる。なお、余熱調理室51は、上側棚板33に伝播する余熱を利用することから、調理室49よりも高温とならず、調理室49よりも低温で調理可能なものしか調理することができない。
さらに、実施形態の加熱調理器1では、側壁5と天井壁20とを、それぞれ、間に断熱材10,23を介在させる構成としていることから、加熱源から発生する熱が側壁5や天井壁20を伝播して外部に放出されることを、一層、抑制することができて、調理室49内の温度を安定して維持させることができる。勿論、このような点を考慮しなければ、断熱材を介在させない構成としてもよい。
さらにまた、実施形態の加熱調理器1では、加熱源として、炭Cを用いる構成であることから、携帯性に優れ、加熱調理器1を屋外等で使用することもできる。勿論、このような点を考慮しなければ、加熱源としてガスバーナ等を使用してもよい。
さらにまた、実施形態の加熱調理器1では、上側棚板33及び下側棚板28を板金素材と金網とから構成していることから、比較的軽量で、かつ、上側棚板33及び下側棚板28の取扱作業性も良好である。また、下側棚板28の散熱部30が、中央側部位30aと、中央側部位30aから放射状に内側壁7側かつ網板部29側に向かうように斜め上方に延びる案内板部30bと、を有していることから、加熱源としての炭Cから発生する熱が、案内板部30bによって内側壁7側に案内されることとなり、この熱を、散熱部30と内側壁7との間の隙間H1から、円滑に、調理室49内に案内させることができる。さらに、上側棚板33の集熱部35が、中央付近に、調理室49内の熱を逃がし可能な貫通孔35aを有していることから、調理室49内の熱を中央側上方に向かうように対流させることができて、熱を、調理室49内全体を、円滑に循環させることができる。また、この貫通孔35aから上方に逃げる熱によって、上側棚板33と天井壁20との間の空間も、ある程度の温度を保持するように暖めることができることから、余熱調理室51内における調理性能も高めることができる。
なお、実施形態のごとく、板金素材と金網とから構成される上側棚板33と下側棚板28とを使用する場合、比較的低温で調理可能な調理物を調理することができる。例えば、調理室49内では、プリンやクッキーを焼成することができ、また、鍋等に入れた状態で煮豆等を調理することもできる。余熱調理室51内では、焼き芋やドライフルーツ等を調理することができる。また、炭Cとともにスモークチップを燃焼させれば、調理室49や余熱調理室51において燻製を作ることもできる。
また、図12に示すように、上側棚板33と下側棚板28とに、それぞれ、石板53,54を載置させて、使用することもできる。下側棚板28に載置される下側石板53は、略正方形状とされ、調理室49内に熱を案内可能に、内側壁7との間の隙間H3(図12参照)を、下側棚板28における散熱部30と内側壁7との間の隙間H1より小さくするように、構成されている。上側棚板33に載置される上側石板54は、上側棚板33における網板部34より僅かに大きく、かつ、下側石板53より大きな略正方形状とされている。上側棚板33と下側棚板28とに、それぞれ、石板53,54を載置させて、使用する場合、これらの下側石板53と上側石板54とが高い蓄熱性を有することから、使用時に、下側石板53と上側石板54とを高温に加熱することができて、高温で焼成するような調理物も調理することができる。例えば、図12に示すように、調理室49内で、パンP3やピザ等を焼くことが可能となり、余熱調理室51内で、クッキーP4等を焼くことが可能となる。
そして、実施形態の加熱調理器1では、断熱性に優れていることから、使用時に、調理室49内部を高温とするように加熱しても、側壁5(外側壁8)の温度が高温とならず、安全に使用することができる。また、実施形態の加熱調理器1では、外部の空気を底壁25側に設けられた僅かな隙間25aから取り込む構成であり、側壁5及び天井壁20側には、空気や蒸気を逃がすための隙間だけであって、大きな開口エリアがないことから、外気や天候等の影響を受け難く、屋外でも好適に使用可能である。ちなみに、大きさを示しておけば、実施形態の加熱調理器1は、設置面Gに設置した状態の高さが50cm程度(横幅:30cm、奥行き:32cm)であり、持ち運びも容易であることから、キャンプ等のアウトドアに好適に使用可能である。
1…加熱調理器、3…筐体、5…側壁、7…内側壁、8…外側壁、10…断熱材、20…天井壁、23…断熱材、25…底壁、28…下側棚板、29…網板部、30…散熱部、30a…中央側部位、30b…案内板部、33…上側棚板、34…網板部、35…集熱部、35a…貫通孔、39…加熱室、49…調理室、51…余熱調理室、53…下側石板、54…上側石板。

Claims (5)

  1. 筐体内部に配置させた加熱源を用いて、前記筐体内に形成される調理室内を加熱することにより、該調理室内の調理物を調理可能な加熱調理器であって、
    前記筐体と、前記筐体の底部付近に配置される前記加熱源と、前記加熱源の上方において上下に離隔して配置される2つの棚板と、を備えるとともに、前記筐体内における下側棚板と上側棚板との間の空間から、前記調理室を、構成し、
    前記筐体を構成する側壁と、該側壁に囲まれる領域の上方を覆う天井壁と、が、板金製とされるとともに、略全域にわたって、間に隙間を有した二層構造とされ、
    前記調理室の下面側を構成する前記下側棚板が、前記側壁との間に隙間を有して構成されるとともに、前記加熱源から発生する熱を受けつつ、該熱を、前記側壁側に向かって迂回させつつ前記下側棚板と前記側壁との間の隙間を経て前記調理室内に案内することにより、前記調理室内を循環可能とするような散熱構造を備えるように構成され、
    前記調理室の上面側を構成する前記上側棚板が、前記天井壁から下方に離隔した位置に配置されるとともに、前記調理室内を循環する前記熱を、前記側壁近傍から上方に逃がし難く、中央付近に集約させるような集熱構造を備えるように、構成されていることを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記側壁と前記天井壁とが、それぞれ、間に断熱材を介在させて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記加熱源として、炭が用いられることを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理器。
  4. 前記下側棚板が、上側に配置されて金網からなる網板部と、該網板部の下方に配置される板金製の散熱部と、を備える構成とされ、
    該散熱部が、前記網板部との間に隙間を有するように前記網板部の下方に配置される中央側部位と、該中央側部位から前記側壁側に向かって放射状に延びるとともに先端を前記網板部側に向けるように上方に向かって傾斜して配置される案内板部と、を、備える構成とされ、
    前記案内板部が、先端と前記側壁との間に隙間を有するように、構成され、
    前記上側棚板が、上側に配置されて金網からなる網板部と、該網板部の下方に配置される板金製の集熱部と、を備える構成とされ、
    該集熱部が、前記網板部との間の隙間を設けるように前記網板部の下方において、前記網板部の下部側を略全面にわたって覆うように構成されるとともに、中央付近に、前記調理室内を循環する前記熱を逃がし可能な貫通孔を、備える構成とされていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  5. 前記下側棚板と前記上側棚板とが、石板を備えて構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の加熱調理器。
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