JP3169207B2 - 焼き麸の製造方法 - Google Patents

焼き麸の製造方法

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JP3169207B2
JP3169207B2 JP09302696A JP9302696A JP3169207B2 JP 3169207 B2 JP3169207 B2 JP 3169207B2 JP 09302696 A JP09302696 A JP 09302696A JP 9302696 A JP9302696 A JP 9302696A JP 3169207 B2 JP3169207 B2 JP 3169207B2
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清豪 初澤
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株式会社常陸屋本舗
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は焼き麸の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、焼き麸は小麦グルテンと小麦粉、
もち米粉などを基本原料として製造され、他の原料を使
用するものとしては、ビタミンEなどのビタミン、カラ
メル、パプリカ、くちなし、ウコンなどの色素、人参、
南瓜、ほうれん草などの野菜粉末などを僅かに添加した
「かわり焼き麸」があるが、発酵種又は発酵産物を入れ
た焼き麸の例はない。
【0003】また、焼き麸の基本配合(グルテン、小麦
粉)のみで焼く焼き麸は、そのまま食べた場合には非常
に淡白であり、美味しさのないものである。そのため、
味付けを行うべく、砂糖などの糖質や塩、酸味料などを
添加すると、焼成時の膨化率が低下してしまい、美味し
い焼き麸を作ることはできない。
【0004】また、前記したかわり焼き麸のように、色
などの変化を付けることができるが、焼き麸の味は、基
本配合の味に多少添加した原料に由来する味が加わる程
度であり、焼き麸そのものを美味しくするものではな
い。
【0005】さらに、基本配合の焼き麸に黒糖蜜などを
コートした麸菓子などにおいては、例えば直径が2cm
以上の太い焼き麸を用いた場合、コートする糖蜜と焼き
麸との量比が大きくなり、焼き麸の味に強く引っ張られ
てしまい、麸菓子としてはあまり美味しさのないものと
なってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は焼き麸の膨化
率を低下さることなく、美味しい焼き麸の製造方法を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、乳酸菌又は乳酸菌
及び酵母より主としてなる菌の発酵種及び/又は発酵産
物を焼き麸の生地に含有させることにより、焼き麸の膨
化率を低下させることなく、焼き麸の味を改良し、美味
しくすることができることを見いだし、本発明に到達し
た。
【0008】すなわち、本発明は焼き麸用生地中に乳酸
菌又は乳酸菌及び酵母より主としてなる菌の発酵種及び
/又は発酵産物を含有させた後、該生地を焼成すること
を特徴とする焼き麸の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においては、乳酸菌又は乳
酸菌及び酵母より主としてなる菌の発酵種及び/又は発
酵産物を焼き麸用生地中に含有させ、該生地を焼成す
る。用いる乳酸菌としては、ラクトバチルス属及び/又
はストレプトコッカス属の菌が好ましい。また好ましい
酵母としてはエンドミコプシス属及び/又はサッカロミ
セス属を挙げることができる。これらは、標準株でも天
然株でもよい。
【0010】発酵種とは、発酵培地に菌類を接種して発
酵させ、培地中に菌類が生存している状態のものをい
い、上記乳酸菌、酵母とも、単一菌又は複数菌を接種し
たものを包含する。発酵培地としては、ペプチド、糖
質、ミネラル類を組み合わせた合成培地でも、乳製品や
米など食品を主成分とする天然培地でも、それらを組み
合わせた培地でもよい。さらに、上記菌を培養後、菌体
を分離した分離菌ペーストでも粉末でもよく、その形態
には限定されない。好ましくは、発酵種中に生菌数とし
て、1×106 /g以上である。
【0011】好ましい発酵種として、例えば、現在市販
されている各種マザー・スターター〔クリスチャン・ハ
ンセン社(オランダ)〕や天然乳酸菌発酵種HOT−L
ab〔(株)バイオテック新潟〕、各乳業メーカーで製
造されている乳酸菌飲料、パンイースト(オリエンタル
酵母、協和発酵工業社等)などがある。
【0012】また、発酵産物は、主に食品を主体とする
培地に菌を接種し、発酵させた後、接種した菌を除く
か、または殺菌したものをいい、これらの例としては、
協和発酵工業株式会社製のポルテシリーズとして上市さ
れているものなどが挙げられる。
【0013】本発明において、発酵種及び/又は発酵産
物の添加量、添加方法は限定されるものではないが、添
加量は生地に対して、発酵種の場合には0.1〜15重
量%であり、発酵産物の場合には1〜20重量%であ
る。また、添加方法は、例えば、特に粉末やペースト状
の場合、捏ね水に溶解分散する方法や生地の混捏時に添
加する方法などがある。好ましくは捏ね水に溶解分散す
る方法である。
【0014】本発明の焼き麸の製造方法の一例を簡単に
説明する。冷凍グルテンを解凍したものに強力小麦粉
と、米粉や糯米粉などの副原料に、捏ね水に発酵種を溶
解したものを加えて混合し、混合生地を乾燥しないよう
にして約1時間ねかせる。この生地を約1kgの大きさ
に分割し、練り機で練った後、約1時間同様にねかせ
る。この生地を更に分割し、着色、渦巻きなどの細工を
した後、水槽に入れ再びねかせる。この生地を更に細分
化し、焼成機で焼成(170〜280℃、5〜30分
間)し、乾燥して焼き麸を得る。
【0015】必要があれば、上記焼き麸に、黒糖蜜、糖
蜜、チョコレート、シーズニングパウダー、シーズニン
グオイル等を表面にコートした後、必要に応じ、乾燥し
て、麸菓子を得ることができる。
【0016】本発明の焼き麸に使用することのできる原
料として、冷凍生グルテン、小麦粉と水以外に、蕎麦
粉、米粉、トウモロコシなどの穀類粉;馬鈴薯澱粉、タ
ピオカ澱粉、サゴ澱粉、コーン澱粉、小麦澱粉、米澱粉
などの澱粉類;これら澱粉の酢酸エステル、プロピオン
酸エステル、リン酸エステル、リン酸架橋、エーテル
化、酸化などの加工を施した化工澱粉;卵黄、卵白、乳
蛋白、大豆蛋白、グルテンなどの動植物性蛋白質類;グ
リセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、
蔗糖脂肪酸エステル、レシチン、酵素処理レシチンなど
の乳化剤類;クエン酸、乳酸、酢酸、リンゴ酸、酒石
酸、アジピン酸、リン酸、炭酸、塩酸、硫酸などの酸
類;それら酸のナトリウム、カリウム、カルシウム、マ
グネシウムなどの塩類;糖質;油脂類;香料;香辛料;
色素;野菜粉末;クロレラ;スピルリナ粉末;ビタミン
A、B、C、D、Eなどのビタミン類があり、これらの
一種または二種以上の混合物がある。
【0017】本発明における焼き麸としては、江戸観世
麸、京小町麸、白玉麸、竹輪麸、宝麸、卵麸などを挙げ
ることができる。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。なお、実施例中、%はとくに断らない限り、
重量基準である。
【0019】発酵種としては、市販の(株)バイオテッ
ク新潟社製、天然乳酸発酵種「HOT−Lab」を用い
た。この発酵種は次のようなものである。 菌体名:ラクトバチルス属カゼイ 発酵種液のpH:4.21 発酵種中の生菌数:1×107 /g以上
【0020】また、発酵産物としては、市販の(株)協
和発酵工業製、発酵調味料「ポルデCK600」を用い
た。これは下記の組成、生菌数であった。 主要組成:乳酸発酵もろみ(脱脂粉乳)、糖類、乳化
剤、香料、増粘多糖類 生菌数:300/g以下
【0021】実施例1,2、比較例1 表1に示す配合で原料を混合混捏し、混捏生地を約1時
間乾燥しないように室温に放置し(以後、ねかしとい
う)た後、生地を細分化(1〜2kg)して練り機で1
5〜20分間練り、再び約1時間ねかせた後、更に生地
を細分化(50〜200g)したものを水槽に漬けなが
らねかせた。この生地を焼成機で180℃、10〜15
分間焼成し、焼き麸を得た。焼き麸は木箱などの中に1
2〜24時間保管(以後、戻しという)した後、切断
後、約60℃の低温の風で乾燥し、製品とした。
【0022】
【表1】
【0023】得られた製品を10人のパネラーにより、
比較例1に製品との風味の比較で評価を行った。その結
果、本発明の製品は、パネラーの全員が甘味、こく味等
があり、比較例1の製品より風味がよいと判断した。ま
た、焼き麸の膨化の程度は比較例1の製品と同じであっ
た。
【0024】実施例3〜4、比較例2〜3 表2に示す配合、焼成条件で、実施例1と同様にして、
白玉麸(実施例3、比較例2)と卵麸(実施例4、比較
例3)を得た。
【0025】
【表2】
【0026】実施例1と同様の評価を行った結果、本発
明の製品は従来の焼き麸(比較例2及び3)よりも、こ
く味のあるものであるとパネラー全員が評価した。又、
卵麸は今まで単に黄色い生地の麸であったが、美味しさ
のあるものとなった。
【0027】実施例5、比較例4 実施例1、比較例1と同様にして、直径約4cmの焼き
麸を得た。この焼き麸に黒糖蜜を塗った後乾燥し、麸菓
子を得た。
【0028】得られた麸菓子を実施例1と同様にして評
価を行った結果、比較例4の麸菓子は焼き麸の生地の無
味な味が非常に気になったが、本発明品は今までにない
美味しさのある麸菓子であるとパネラーの全員が評価し
た。
【0029】実施例6、比較例5 表3に示す配合で、実施例1と同様にして焼き麸を得
た。
【0030】
【表3】
【0031】本発明品は膨化もよく、甘味のあるおいし
い焼き麸であったのに対し、比較例5のものは膨化が極
端に悪いものであった。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、焼き麸の膨化を低下さ
せることなく、焼き麸の味を改良することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/10 A23L 1/23 A23C 20/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼き麸用生地中に乳酸菌又は乳酸菌及び
    酵母より主としてなる菌の発酵種及び/又は発酵産物を
    含有させた後、該生地を焼成することを特徴とする焼き
    麸の製造方法。
  2. 【請求項2】 乳酸菌がラクトバチルス属及び/又はス
    トレプトコッカス属の菌である請求項記載の焼き麸の
    製造方法。
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JP5527509B2 (ja) * 2009-08-07 2014-06-18 株式会社鴻商店 黒糖風味の粗目糖およびその製造方法
JP2012024046A (ja) * 2010-07-27 2012-02-09 Hitachiya Honpo:Kk ペット用焼き麩

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