JP3169116U - タラップ固定用作業架台 - Google Patents
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Abstract
【課題】タラップの途中にて作業を行うための作業架台において、そのタラップの踏み板に容易に付設でき、かつ地表面に対し水平を確実に維持し、作業者の安全を図るタラップ用作業架台を提供する。【解決手段】略長方形の短辺裏側の一端から、その左右の長辺に沿って作業板に垂直に所定の長さで制止用背面板を設けた作業板5と、略長方形の短辺一端側にタラップの踏み板に掛けるフックを付けた回転板4とからなり、作業板の短辺の一端を、回転板の長さ方向中央部に、回転板が回転自在になるように接合し、回転板のフック42がタラップの踏み台に掛けられ、回転板がタラップと平行に固定され、作業板の制止用背面板6が回転板に密接して作業板の回転が制止され、回転板は作業板に対して垂直となり、作業板が水平となって、その上で作業をすることができるタラップ固定用作業架台3である。【選択図】図5
Description
本考案は、タラップに固定し、その上で作業等を行う架台に関する。
本考案者は、上下水道、学校等の公共設備の点検・維持・保全等を行う会社を長年に渡り運営し、これらの各作業に係る作業者の安全について常に傾注してきた。飲料水タンクやマンホール内のタラップは、その内壁に略垂直に付けられている。その内壁の左右あるいは前後にペアーでタラップが付けられている場合には、その間隔にもよるが、この左右あるいは前後のタラップの踏み板に作業台を渡して、その上で作業をすることが可能である。しかし、タラップは一つしか用意されていないのが一般的である。このタラップの途中にて作業をする場合、片手でそのタラップの踏み板を握り、他方の手で作業する、あるいは、作業者が身に付けた安全ベルトをタラップに掛けて両手で作業を行うようにしている。ここでタラップとは マンホールやタンク等内での昇降に用いるはしご段の総称をいい、タラップの踏み板(略して踏み板とする場合がある。)とは、昇降時に手や足を掛ける部位をいい、一般には、コの字型の棒状で内壁に付けられている。また、左右の支柱が内壁に付けられ、この左右の支柱が踏み板を支えるタラップもある。(以下同じ)
タラップの途中にて各作業を安全に行うためには、地表面に対し水平にできる作業台をタラップに付設でき、さらに持ち運びができ、タラップへの取付が手軽であることが必要である。
タラップへ付設する作業台としては、上部にフックを有するフレームの下部に傾動折り畳み可能なステップ板を設け、このステップ板の後部に突き出し部を設けておいて、マンホールのステップにフックを掛けて吊設した時に、突き出し部がマンホールの内壁面に対して押し付けられた状態で吊設されるマンホール内工事用足場とするもの(特許文献1)、壁面に足掛け金物が存在する場所で作業する際に使用する足場であって、足掛け金物に取り付け可能な取り付けフックと、支柱と、作業台ステップと、2本のサポート脚部とを備え、支柱は、取り付けフックが装着されており、取り付けフックが足掛け金物に取り付けられた際に壁面に沿って延びる。作業台ステップは、支柱の取り付けフックが装着された側と逆側に支柱に対して略直交する方向に延びて設けられている。2本のサポート脚部は、支柱を挟んで作業台ステップと逆方向に延びて設けられ、それぞれの先端が作業台ステップの幅よりも広い間隔で壁面に接触する簡易作業足(特許文献2)が見受けられた。
上記、考案、発明は、それぞれに技術的特徴があり、実用的なものであると思われる。しかし、引用文献1の考案は、ストッパーを介して縦材とステップ台が連結され、ストッパーの確実な安全性がやや心配な点がある。また、引用文献2の発明は、マンホール内の足掛け金物にフックを引っかけ、作業台の支持脚を側壁に押しつけることで、作業台がほぼ水平な状態となるのであるが、安定した平行を維持できることに不安がある。そこで、本考案者は、こうした先行技術を考慮し、更なる安全性を確保するとともに、持ち運びや取付作業をも視野に入れたタラップ用作業架台を考案した。
解決しようとする課題は、タラップの途中にて作業を行うための作業架台において、そのタラップの踏み板に容易に付設でき、かつ地表面に対し水平を確実に維持し、作業者の安全を図るタラップ用作業架台を提供することにある。
すなわち、第1の考案は、タラップの途中にて作業を行うための作業架台について、略長方形の短辺裏側の一端から、その左右の長辺に沿って垂直に所定の長さで制止用背面板2枚を設けた作業板と、略長方形の短辺一端側近くにタラップの踏み板に掛けるフックを付けた回転板とからなり、作業板の短辺の一端を、回転板の長さ方向中央部のフックを付けた反対面に、回転板が回転自在になるように接合し、回転板のフックがタラップの踏み台に掛けられ、回転板がタラップと平行に固定され、作業板の制止用背面板が回転板に当接して作業板の回転が制止され、回転板に対し作業板が垂直となり、作業板が水平となって、その上で作業をすることができるタラップ固定用作業架台である。
架台である。
架台である。
前述のように、タラップの途中での作業とは、タラップを使いながら各種作業を行うことであり、マンホール等内でタラップが1つしかない場合に主に使用される。略長方形としたのは、長方形の4角が円みを帯びていたり、長方形の短辺と長辺の長さが大きく変わらない四角形も含むためである。短辺裏側とは、作業者が乗る面を表面としたためである。短辺裏側の一端としたのは、長方形の短辺に合わせて、すなわち短辺からの間隔がなく、互いに平行な2枚の制止用背面板を長さ方向に設けることである。制止背面板の長さは、作業板と同じ長さでもよく、短くてもよい。この制止用背面板は、作業板の強度を上げ安全性を向上することにも寄与する。なお、長さ方向とは、長方形の長辺と平行な向きをいう。
回転板も略長方形であり、長さ方向上部にタラップの踏み板に掛けるフックが付けられている。回転板の長さ方向略中央部であって、フックが付いた反対側の面に、作業板の一端が接合され、その作業板の一端を中心として回転板が回転できるようにする。なお、逆に回転板を固定すれば、回転板の略中央部を中心として作業板は、回転可能となる。
使用しない時には、回転板と作業板は平行に接している。使用時において、回転板のフックが踏み板に掛けられ、回転板がタラップに平行になり固定されると、回転板の略中央部を中心として作業板は、回転可能となるが、作業板の短辺裏側の互いに平行な制止用背面板が、回転板に当接し、作業板の回転は制止され、作業板は回転板に対し垂直となり、作業板は水平となる。作業者は、水平となった作業板上で作業を行うことができる。制止用背面板が、回転板に当接するとしたのは、制止用背面板が、作業板と接合した回転板の略中央部より下の回転板表面に当たり接して回転が制止するため当接と表現した。
続いて、第2の考案は、作業板の長さ方向を延長するため、作業板に着脱自在な補助作業板を設け、作業板と補助作業板を連結した請求項1のタラップ固定用作業架台である。
飲料水タンクやマンホールには、その内径が広く作業板を長く必要とする場合がある。作業板を長くした場合、搬送や取り扱が難しくなる。そこで、作業板と脱着自在な補助作業板を別に用意し、内径が広いマンホール等内での作業には、補助作業板を作業板に連結し、作業範囲を広くするものである。
補助作業板は、回転板と接合するものではなく、作業板と連結して水平となる。作業板と補助作業板の連結方法としては、両者の裏面に内径の異なる角パイプを付け、内径の小さい角パイプを他の内径の大きな角パイプに挿入して連結する方法等があるがこれに限るものではない。
補助作業板は、回転板と接合するものではなく、作業板と連結して水平となる。作業板と補助作業板の連結方法としては、両者の裏面に内径の異なる角パイプを付け、内径の小さい角パイプを他の内径の大きな角パイプに挿入して連結する方法等があるがこれに限るものではない。
続いて、第3の考案は、作業板の一端で回転板が回転自在とするため、作業板の一端と回転板長さ方向の中央部とを蝶番で接合した第1又は第2の考案のいずれかのタラップ固定用作業架台である。
蝶番(ちょうばん)とは,開く建具を支え開閉できるようにする部品であり、「ちょうつがい」とも読まれ、その機能から所定の荷重に耐えることができる構造となっている。作業板と回転板の接合部は大きな負荷がかかるため、安全上蝶番を用いるものである。
続いて、第4の考案は、タラップの踏み台への固定のため、回転板についた踏み板に掛けるフックに開口部を設け、その開口部を通したボルトにより踏み板をフックで挟み、タラップと固定する第1から第3考案のいずれかのタラップ固定用作業架台である。
安全上最も重要なことは、回転板がタラップの踏み板に確実に固定されることである。そこで、回転板のフックに開口部を設け、その開口部にボルトを通し加締めて、フックで踏み板を強く挟み、回転板が踏み板から外れないようにするものである。
続いて、第5の考案は、搬送あるいはタラップへの固定作業のため、回転板、作業板、補助作業板のいずれかあるいはすべてに取手を付けた第1から第4の考案のいずれかのタラップ固定用作業架台である。
本考案のタラップ固定用作業架台(以下本考案品又は試作品とする場合がある。)は、軽金属を主体に製造されるが、重量があり、マンホール等内で使用するため取手を必要とする。前述の通り、使用しない時には、回転板と作業板は平行に接している。マンホール等内で、本考案品を使用する場合には、先ずマンホールの入り口から、回転板と作業板が平行に接している状態で、タラップの途中まで降下させ、タラップに回転板のフックを踏み板に掛けなければならない。このときに回転板の取手にロープを付けてタラップ固定用作業架台を降下させていくと、回転板のフックが踏み板に容易に掛けることができ、マンホール内での本考案品のタラップへの固定作業が容易となる。
第1の考案は、マンホール等内のタラップの途中で作業するための安全で扱いやすい作業架台を提供するものであり、第2の考案は、作業範囲を広くするものである。第3及び第4の考案はその作業架台の安全性をより高めるものであり、第5の考案は、搬送、タラップへ固定時に、扱い易くするものである。
以下に本考案の実施例を示す。
図1は、タラップ固定用作業架台の図である。制止用背面板6が略長方形の短辺裏面の一端から、その左右の長辺に沿って垂直に設けられた作業板5があり、その作業板5の一端が、回転板4の長さ方向略中央部に蝶番8がそのボルト81により接合されている。回転板4には、タラップの踏み板に掛けるフック42及び取手43が付けられ、軽量にするため回転用窓44が空けられている。制止用背面板6は、軽量にするため、台形としている。
図2は、使用しない時のタラップ固定用作業架台3の左側面図である。回転板4は、作業板5と平行に接している。
図3は、使用時のタラップ固定用作業架台3の左側面図である。制止用背面板6が回転板に当接し、回転板4に対し作業板5は垂直となっている。
図3は、使用時のタラップ固定用作業架台3の左側面図である。制止用背面板6が回転板に当接し、回転板4に対し作業板5は垂直となっている。
図4は、タラップ固定用作業架台3がタラップ2に固定されている図である。回転板4のフック42がタラップの踏み板21にタラップ2に平行に掛けられ、作業板5は回転し、その裏面にある制止用背面板6が回転板4の下部に当接して回転は制止され、作業板5は回転板に対し垂直となり、地表に対し水平となって、その上で作業が行われる。本タラップは、支柱22に踏み板21が付けられている。
図5は、延長作業板7が連結されたタラップ固定用作業架台3の斜視図である。
延長作業板7の裏面には、作業板5の裏面にある制止用背面板6と当接するように、延長作業板の制止用背面板72が延長作業板7に垂直に付けられている。
延長作業板7の裏面には、作業板5の裏面にある制止用背面板6と当接するように、延長作業板の制止用背面板72が延長作業板7に垂直に付けられている。
図6の(A)は、作業板5と補助作業板7の底面図であり、(B)は、補助作業板7を作業板5に連結した時の底面図である。作業板5と補助作業板7の裏面には、制止用背面板だけでなく角パイプ52、(補助作業板の)角パイプ73が溶接により付けられている。作業板5の角パイプ52の径は、補助作業板73の角パイプのそれよりも大きく、後者を前者に挿入し、作業板5と補助作業板7は連結される。なお、作業板5と補助作業板7との連結方法は上記の方法に限られるものではなく、連結できれば他の方法でも足りる。作業板、補助作業板裏面に溶接でつけられた各角パイプ52、73も作業板5、補助作業板7の強度を向上することに寄与している。
試作品の実施例を以下に示す。図7は、試作品がマンホール内のタラップに固定されている部分写真である。回転板4のフック42が、タラップの踏み板31に掛けられ、作業板5は、タラップ2に対し垂直に固定されている。図8は、補助作業板をつけた試作品がマンホール内のタラップに固定されている全体写真である。
図9は、マンホール1内で作業者が本考案のタラップ固定用作業架台3に乗って作業をしている写真である。タラップ固定用作業架台3は、タラップ2途中の踏み板22に固定され、作業板は水平となり、その上で作業が行われている。点検設備は、マンホール内のタラップと反対側にあり、マンホールの径が大きいため、補助作業板をつけ、作業範囲を広くしている。
本考案は、安全性を重視したものであるが、複雑な構造ではなく取り扱いが容易であり、今後の利用が期待される。
1 マンホール
2 タラップ 21( タラップの)踏み板 22 (タラップの)支柱
3 タラップ固定用作業架台
4 回転板 42 フック 43 回転板の取手 44 回転板窓
5 作業板 51 作業板の取手 52 角パイプ
6 制止用背面板
7 補助作業板 71 補助作業板の取手 72(補助作業板の)制止用背面板 73 補助作業板の角パイプ
8 蝶番 81 蝶番用ボルト
2 タラップ 21( タラップの)踏み板 22 (タラップの)支柱
3 タラップ固定用作業架台
4 回転板 42 フック 43 回転板の取手 44 回転板窓
5 作業板 51 作業板の取手 52 角パイプ
6 制止用背面板
7 補助作業板 71 補助作業板の取手 72(補助作業板の)制止用背面板 73 補助作業板の角パイプ
8 蝶番 81 蝶番用ボルト
Claims (5)
- タラップの途中にて作業を行うための作業架台について、略長方形の短辺裏側の一端から、その左右の長辺に沿って垂直に所定の長さで制止用背面板2枚を設けた作業板と、略長方形の短辺一端側近くにタラップの踏み板に掛けるフックを付けた回転板とからなり、作業板の短辺の一端を、回転板の長さ方向中央部のフックを付けた反対面に、回転板が回転自在になるように接合し、回転板のフックがタラップの踏み台に掛けられ、回転板がタラップと平行に固定され、作業板の制止用背面板が回転板に当接して作業板の回転が制止され、回転板に対し作業板が垂直となり、作業板が水平となって、その上で作業をすることができるタラップ固定用作業架台。
- 作業板の長さ方向を延長するため、作業板に着脱自在な補助作業板を設け、作業板と補助作業板を連結した請求項1のタラップ固定用作業架台。
- 作業板の一端で回転板が回転自在とするため、作業板の一端と回転板長さ方向の中央部とを蝶番で接合した請求項1又は請求項2のいずれかのタラップ固定用作業架台。
- タラップの踏み台への固定のため、回転板についた踏み板に掛けるフックに開口部を設け、その開口部を通したボルトにより踏み板をフックで挟み、タラップと固定する請求項1から請求項3のいずれかのタラップ固定用作業架台。
- 搬送あるいはタラップへの固定作業のため、回転板、作業板、補助作業板のいずれかあるいはすべてに取手を付けた請求項1から請求項4のいずれかのタラップ固定用作業架台。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011002444U JP3169116U (ja) | 2011-04-30 | 2011-04-30 | タラップ固定用作業架台 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP3169116U true JP3169116U (ja) | 2011-07-14 |
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JP2011002444U Expired - Lifetime JP3169116U (ja) | 2011-04-30 | 2011-04-30 | タラップ固定用作業架台 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5640229B1 (ja) * | 2014-07-20 | 2014-12-17 | 株式会社オージーエイ | マンホール槽内高所作業用組立式足場 |
-
2011
- 2011-04-30 JP JP2011002444U patent/JP3169116U/ja not_active Expired - Lifetime
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JP5640229B1 (ja) * | 2014-07-20 | 2014-12-17 | 株式会社オージーエイ | マンホール槽内高所作業用組立式足場 |
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