JP3168870B2 - 多層積層板の製造方法 - Google Patents

多層積層板の製造方法

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JP3168870B2 JP10204695A JP10204695A JP3168870B2 JP 3168870 B2 JP3168870 B2 JP 3168870B2 JP 10204695 A JP10204695 A JP 10204695A JP 10204695 A JP10204695 A JP 10204695A JP 3168870 B2 JP3168870 B2 JP 3168870B2
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/46Manufacturing multilayer circuits
    • H05K3/4611Manufacturing multilayer circuits by laminating two or more circuit boards

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  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数の多層の積層体を熱
盤内で成形する多層積層板の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子機器、電気機器として多層プリント
配線板が利用される。この多層プリント配線板に用いら
れる多層積層板は、回路が形成された内層回路板の上下
にプリプレグを重ね、最外層に金属箔、外層回路板等の
外層材を配設した積層体を成形プレートに挟み、熱盤で
加熱加圧することによって製造される。近年、生産の効
率化から、熱盤間で多数の、例えば10枚以上の積層体
を成形する場合が多くなっている。上記内層回路板とし
て、内層回路板の絶縁基板表面の半分以上を導体回路で
覆う、例えば、アース回路、電源回路等を形成した回路
板がある。多層プリント配線板に加工した後に装置に取
り付ける際、取り付け位置の目印等に利用するため、上
記内層回路板は、上記導体回路内をくり抜いて絶縁基板
の露出部を形成する。しかし、多層積層板の成形の際
に、上記露出部の個所にボイドと称する気泡を発生し易
く、外観不良となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記ボイドが生じるの
は、加熱加圧の際に、プリプレグに加わる圧力が周囲の
導体回路と接した個所に比較し、露出部の上面に位置し
た個所が局部的に弱くなるためと推測される。
【0004】本発明は上記事実に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、複数の多層の積層体を熱
盤内で成形する際、ボイドの発生しない多層積層板の製
造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
多層積層板の製造方法は、内層回路板の上下にプリプレ
グを重ね、最外層に外層材を配設した多層の積層体を成
形プレートを介して複数枚積み重ねて被圧体とし、この
被圧体を上下より熱盤に挟み、加熱加圧する多層積層板
の製造方法であって、上記内層回路板は、絶縁基板の表
面の半分以上を覆う導体回路と、この導体回路内にくり
抜かれた絶縁基板の露出部とを有し、且つ、上記露出部
の位置が左右に非対象的に配設された回路板を用い、さ
らに、上記成形プレートを挟んで隣接する多層の積層体
を、この多層の積層体の内層回路板の左右が逆向きとな
るように積み重ねることを特徴とする。
【0006】本発明の請求項2に係る多層積層板の製造
方法は、請求項1記載の多層積層板の製造方法におい
て、上記絶縁基板の露出部の一か所当たりの面積が2〜
8cm 2 であることを特徴とする。
【0007】本発明の請求項3に係る多層積層板の製造
方法は、請求項1又は請求項2記載の多層積層板の製造
方法において、上記内層回路板の上下に重ねるプリプレ
グが各1枚であることを特徴とする。
【0008】以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明
する。図1は本発明の対象となる多層積層板と成形プレ
ートの組み合わせ構成の要部を示した斜視図であり、図
2は本発明の対象となる多層積層板と成形プレートの組
み合わせを構成材料毎に分離して示した断面図であり、
図3は本発明に使用される内層用回路板の概略を示した
断面図である。
【0009】本発明の対象となる多層積層板は、図2に
示す如く、内層回路板1の上下にプリプレグ2を重ね、
最外層に金属箔からなる外層材3を重ねた積層体4を成
形プレート5を介して積み重ねた被圧体を加熱加圧して
作製する。
【0010】上記内層回路板1は、図3に示す如く、絶
縁基板7の表面の半分以上を導体回路6で覆う回路基板
である。上記導体回路6は、例えば、アース回路、電源
回路として利用されるものである。なお、図3の内層回
路板1は、4個の回路を1枚の基板内に形成したものを
示す。さらに、上記内層回路板1は、この導体回路6内
にくり抜かれた絶縁基板の露出部8を有する。上記絶縁
基板の露出部8は、例えば、多層積層板から得られた多
層プリント配線板を装置に取り付ける際に取り付け位置
の目印等として利用するものである。上記絶縁基板の露
出部8は位置が左右に非対象的に配設されている。な
お、この場合の左右に非対象とは、中央線に対し、非対
象の位置に露出部8を有している端縁が左右に該当す
る。具体的には、端縁(B)側に寄った導体回路6内に
長方形の絶縁基板の露出部8を有した図3の内層回路板
にあっては、端縁(B)とこれに対向する端縁(A)が
非対象の左右の端縁に該当する。
【0011】上記絶縁基板7としては、ガラス基材のエ
ポキシ樹脂積層板、ガラスポリイミド樹脂積層板、不飽
和ポリエステル樹脂積層板、フッ素樹脂積層板、及びこ
れら樹脂の変性樹脂積層板等が挙げられる。上記露出部
8を有する導体回路6の作製は、例えば、上記絶縁基板
7上に配設された銅箔、アルミ箔等の金属箔にエッチン
グを施すことにより作製される。
【0012】上記プリプレグ2は、基材に樹脂を含浸し
半硬化したものであり、基材及び樹脂は、上記絶縁基板
7と同種でもよいし、異種でもよいが、接着性から同種
の方が好ましい。
【0013】上記積層体4の最外層を構成する外層材3
として例示される金属箔としては、例えば、銅、アルミ
ニウム、ニッケル等の単独、合金、複合箔が挙げられ
る。なお、上記積層体4の外層材3は、金属箔に代わ
り、基板に回路を形成した外層回路板でもよい(図示せ
ず)。上記成形プレート5は、多層積層板より剛性が高
い、ステンレス、鉄等の単独、合金からなる、例えば、
鏡板が用いられる。さらに、上記被圧体は、複数の積層
体4により構成され、この被圧体は上下より熱盤に挟ま
れ、加熱加圧される。
【0014】本発明においては、図1及び図2に示す如
く、上記成形プレート5を挟んで隣接する多層の積層体
4の内層回路板1a、1bを、これら内層回路板1a、
1bの左右が逆向きとなるように積み重ねる。つまり、
内層回路板1bの端縁(A)と同一側に、内層回路板1
aの端縁(B)がくるように積み重ねる。
【0015】上述の如く、隣接する多層の積層体4の内
層回路板1a、1bの左右を逆向きに積み重ねると、上
記絶縁基板の露出部8が交互に積層されるので、プリプ
レグ2に加わる圧力が周囲に比較し、絶縁基板の露出部
8の上面に位置した個所が弱くても、交互に分散され、
極端な圧力の偏りを生じさせない。特に、本発明は、被
圧体に10枚以上の積層体4を用いる場合に効果が顕著
に現れる。
【0016】さらに、本発明の効果は、内層回路板1の
上下に重ねられるプリプレグ2の枚数が1枚の際に、顕
著に現れる。つまり、生産の効率化から使用するプリプ
レグ2の枚数を低減することが求められている。一方、
プリプレグ2が含有する樹脂量の絶対量が少ないと、圧
力の低下に伴うボイドが発生しやすい。しかし、本発明
によると、上記内層回路板1の上面に配設したプリプレ
グ2が1枚の場合であっても、極端な圧力の偏りを生じ
させないため、絶縁基板の露出部8にボイドを発生させ
ない。
【0017】また、本発明の効果は、上記絶縁基板の露
出部8の一か所当たりの面積が2〜8cm2 の際に、顕
著に現れる。つまり、露出部8の面積が広ければ上接す
るプリプレグ2にかかる圧力変化は緩やかとなり、ボイ
ドの発生する恐れが少なくなる。一方、露出部8の面積
が狭いと、加熱加圧の成形の際にプリプレグ2から露出
部8内に流れ込む樹脂の絶対量が少なくてもすむため、
低圧でも所要の樹脂が供給され、ボイドの発生する恐れ
が少なくなる。本発明によると、上記ボイドの発生し易
い露出部8の一か所当たりの面積が2〜8cm2 でも、
極端な圧力の偏りを生じさせないため、絶縁基板の露出
部8にボイドを発生させない。
【0018】上記加熱加圧により、プリプレグ2の樹脂
が完全に硬化した多層積層板が得られる。得られた多層
積層板は、最外層に金属箔を用いた場合はエッチング等
により外層に回路が形成され、多層のプリント配線板と
して使用される。
【0019】
【作用】本発明の請求項1に係る多層積層板の製造方法
によと、成形プレートを挟んで隣接する多層の積層体
を、この多層の積層体の内層回路板の左右が逆向きとな
るように積み重ねるので、絶縁基板の露出部の上面に位
置したプリプレグに加わる圧力が周囲に比較し弱くて
も、交互に分散され、極端な圧力の偏りを生じさせな
い。
【0020】本発明の請求項2に係る多層積層板の製造
方法によと、絶縁基板の露出部の一か所当たりの面積が
2〜8cm2 でも、極端な圧力の偏りを生じさせない。
【0021】本発明の請求項3に係る多層積層板の製造
方法によと、内層回路板の上下に重ねるプリプレグが各
1枚であっても、極端な圧力の偏りを生じさせない
【0022】
【実施例】
実施例1 内層回路板1として、厚さ70μmの銅箔を両面に配設
した、厚さ1.1mm、サイズ50×50cmのガラス
基材エポキシ樹脂積層板を用いた。内層回路板1は図3
に示す如く、エッチングにより23×23cmの導体回
路6が4個形成されており、端縁(B)側に寄った導体
回路6内に、面積4cm2 (1×4cm)の長方形の絶
縁基板の露出部8を、1か所づつ有していた。なお、内
層回路板1の両面に形成された絶縁基板の露出部8は、
この絶縁基板7を挟んで同一個所に形成されていた。
【0023】プリプレグ2に厚さ0.2mmのガラス基
材に、エポキシ樹脂を50重量%含有し半硬化したもの
を用いた。外層材3として、厚さ18μmの銅箔を用い
た。上記内層回路板1の上下にプリプレグ2を1枚重
ね、最外層に上記銅箔を配設した4層の積層体4を作製
した。上記積層体4を成形プレート5を介して13枚積
み重ね、被圧体を得る際に、隣接する4層の積層体4の
内層回路板1a、1bの左右が交互にくるように積み重
ねた。上記被圧体を熱盤に挟み、温度170℃、圧力3
0kg/cm2 の条件で加熱加圧し、4層の多層積層板
を得た。
【0024】成形した13枚の多層積層板のうち、熱盤
に近い側で成形した2枚と離れた側で成形した2枚の計
4枚を評価用とした。最外層の銅箔を全面エッチング
し、絶縁基板の露出部8にボイドが発生しているかどう
かを検査した。結果は表1に示すとおり、検査した16
か所の露出部8は、全てボイドの発生はなかった。
【0025】実施例2 実施例1の絶縁基板の露出部8の面積が8cm2 (2×
4cm)であった以外は実施例1と同様にして、4層の
多層積層板を得た。実施例1と同様にして、4枚の多層
積層板の最外層の銅箔を全面エッチングし、ボイドの有
無を検査した。結果は表1に示すとおり、検査した16
か所の露出部8は、全てボイドの発生はなかった。
【0026】実施例3 実施例1の絶縁基板の露出部8の面積が2cm2 (0.
5×4cm)であった以外は実施例1と同様にして、4
層の多層積層板を得た。実施例1と同様にして、4枚の
多層積層板の最外層の銅箔を全面エッチングし、ボイド
の有無を検査した。結果は表1に示すとおり、検査した
16か所の露出部8は、全てボイドの発生はなかった。
【0027】比較例1 実施例1の絶縁基板の露出部の面積が4cm2 の内層回
路板を用い、被圧体を構成する13枚の内層回路板の端
縁が同一の側になるように積み重ねた。内層回路板の向
き以外は実施例1と同様にして、4層の多層積層板を得
た。実施例1と同様にして、4枚の多層積層板の最外層
の銅箔を全面エッチングし、ボイドの有無を検査した。
結果は表1に示すとおり、検査した16か所の露出部の
うち、7か所でボイドが発生していた。
【0028】比較例2 実施例2の絶縁基板の露出部の面積が8cm2 の内層回
路板を用い、被圧体を構成する13枚の内層回路板の端
縁が同一の側になるように積み重ねた。内層回路板の向
き以外は実施例2と同様にして、4層の多層積層板を得
た。実施例1と同様にして、4枚の多層積層板の最外層
の銅箔を全面エッチングし、ボイドの有無を検査した。
結果は表1に示すとおり、検査した16か所の露出部の
うち、16か所全てにボイドが発生していた。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の多層積層板の製
造方法によると、絶縁基板の露出部の上面に位置したプ
リプレグに加わる圧力が周囲に比較し弱くても、交互に
分散され、極端な圧力の偏りを生じさせないので、ボイ
ドのない多層積層板が得られる。
【0031】特に、本発明の効果は、絶縁基板の露出部
の一か所当たりの面積が2〜8cm 2 の際に、顕著に現
れる。
【0032】特に、本発明の効果は、内層回路板の上下
に重ねられるプリプレグの枚数が1枚の際に、顕著に現
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象となる多層積層板と成形プレート
の組み合わせ構成の要部を示した斜視図である。
【図2】本発明の対象となる多層積層板と成形プレート
の組み合わせを構成材料毎に分離して示した断面図であ
る。
【図3】本発明に使用される内層用回路板の概略を示し
た断面図である。
【符号の説明】
1,1a,1b 内層回路板 2 プリプレグ 3 外層材 4 積層体 5 成形プレート 6 導体回路 7 絶縁基板 8 露出部 A,B 対向する端縁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 3/46

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内層回路板の上下にプリプレグを重ね、
    最外層に外層材を配設した多層の積層体を成形プレート
    を介して複数枚積み重ねて被圧体とし、この被圧体を上
    下より熱盤に挟み、加熱加圧する多層積層板の製造方法
    であって、上記内層回路板は、絶縁基板の表面の半分以
    上を覆う導体回路と、この導体回路内にくり抜かれた絶
    縁基板の露出部とを有し、且つ、上記露出部の位置が左
    右に非対象的に配設された回路板を用い、さらに、上記
    成形プレートを挟んで隣接する多層の積層体を、この多
    層の積層体の内層回路板の左右が逆向きとなるように積
    み重ねることを特徴とする多層積層板の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記絶縁基板の露出部の一か所当たりの
    面積が2〜8cm2であることを特徴とする請求項1記
    載の多層積層板の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記内層回路板の上下に重ねるプリプレ
    グが各1枚であることを特徴とする請求項1又は請求項
    2記載の多層積層板の製造方法。
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