JP3167719B2 - 半結晶質半芳香族コポリアミド - Google Patents

半結晶質半芳香族コポリアミド

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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、テレフタル酸とアルキルペンタメチレン
ジアミン及びヘキサメチレンジアミンを含む混合物とか
ら誘導される半結晶質半芳香族コポリアミドであって、
1種以上の繊維タイプの充填材又は強化材を充填されて
成形された時に1.8MPaにおいて少なくとも240℃の荷重
撓み温度(略してBTUL、NF規格T−51005)を有するも
のに関する。また、この発明は、これらコポリアミドの
製造方法並びにこれらコポリアミドから製造される組成
物、特に成形用組成物にも関する。
芳香族ジアミンと脂肪族又は芳香族ジカルボン酸とか
ら誘導されるポリアミドは既に以前から知られている。
これらポリアミドは、その組成に応じて、高融点(mp)
を持つ半結晶質ポリマー又は比較的低いガラス転移温度
(Tg)を持つ完全に非晶質の物質である。
半結晶質ポリアミドは、高温における熱機械的安定性
が良好な成形品を製造することが望まれる場合に有利に
用いられる。最もよく知られている半結晶質ポリアミド
は、ポリアミド−6,6(ヘキサメチレンジアミンとアジ
ピン酸とのポリマー)である。このポリアミドは溶融経
路で容易に加工することができるが、しかし約50℃の低
いTgのために、その利用分野は使用温度が100℃以下で
あるものに限定される。より高いTgを示し、従って温度
の関数としての機械的特性値の維持がより良好である別
の半結晶質ポリアミドが開示されている。テレフタル酸
と2−メチルペンタメチレン−1,5−ジアミンとから得
られるものは、約142℃のTgが得られる可能性のため
に、この種の特に価値のあるポリアミドである(特開昭
44−19551号を参照されたい)。この種のポリアミドに
ついて熱安定性は明らかにされていないが、しかし、こ
のポリマーに繊維タイプの充填材又は強化材を充填し、
次いで工業的に見て経済的な条件下で低温成形型、即ち
100〜150℃の範囲内に保たれた成形型を用いて、短い冷
却時間(この時間は、部品が変形することなく取り出さ
れるのを可能にするため又は成形物が困難なく成形型か
ら落ちるのを可能にするために射出成形物を成形型中に
保たなければならない最短の時間である)、即ち20〜40
秒の冷却時間で射出成形することによって加工すると、
1.8MPaにおいて240℃に達してこれを越え得る高いBTUL
を得ることができないということがわかっている。この
BTULは例えば、ガラス繊維10〜60重量%(ポリアミドと
該充填材との合計重量に対して)を充填されて低温成形
技術によって得られた成形品については145〜150℃であ
ることがわかっている。これらの成形条件下でBTULにつ
いて低い値が得られるのは、テレフタル酸とアルキルペ
ンタメチレンジアミンとから得られる懸案のポリアミド
の結晶化能力が低いということに関係し、これは、素早
く冷却した時、特に低温成形型に射出した時にポリアミ
ドが結晶化しない又は部分的に結晶化するだけであると
いう結果をもたらす。この場合に得られる物品は非晶質
であることがあり、さらにこれらは、再加熱の際に結晶
化の結果として変化しがちである。この種の半芳香族ポ
リアミドは、熱成形型、即ち170〜200℃の範囲内の温度
に保たれた成形型を用いて、且つ冷却時間が長い、即ち
冷却時間2〜4分間である場合にのみ使用できるという
ことがわかっており、従ってその開発は非常に制限され
たままである。
また、ヨーロッパ特許第0,347,848号には、テレフタ
ル酸と2−メチルペンタメチレンジアミンと芳香族アミ
ンとから得られる半結晶質ポリアミドが開示されてい
る。
従って、テレフタル酸から誘導される繰返し単位及び
アルキルペンタメチレンジアミンから誘導される繰返し
単位を主体とする半結晶質半芳香族ポリアミドを工業的
に見て経済的な条件下での成形に使用するためには、そ
の結晶化能力を変える必要性がある。ポリマーは、低温
成形型から取り出される時に、全体にわたって半結晶質
の形態を得ていなければならない。
当技術分野において研究を続け、本出願人は、テレフ
タル酸と共にアルキルペンタメチレンジアミン及びヘキ
サメチレンジアミンを含むアミン系反応成分を用いてコ
ポリアミドを製造することによって、低温成形型中で成
形を実施することができ且つ少なくとも1種の繊維タイ
プの充填材又は強化材を充填した時に1.8MPaにおいて少
なくとも240℃のBTULを有する成形品を得ることができ
るような程度に結晶化速度を高めることができるという
ことを見出した。
より特定的には、本発明は、テレフタル酸(又はその
誘導体)及び2−メチルペンタメチレンジアミンを含む
反応成分から得られる半結晶質半芳香族コポリアミドに
関し、これらコポリアミドは、次の点を特徴とする: ・これらは、その構造中に式(I)、(II)、(III)
及び(IV): の繰返し単位を含み、 式(III)の繰返し単位は随意である。
・単位(II)と単位(III)と単位(IV)との合計に対
する単位(I)の分子比は1である。
・(II)と(III)との混合物中の単位(III)の量は0
〜5モル%の範囲内にあり、該混合物中の単位(II)の
量は100〜95モル%の範囲内にある。
・(II)と(III)と(IV)との混合物中の単位(IV)
の量は40〜90モル%の範囲内にある。
・これらはまた、ビスヘキサメチレントリアミンから誘
導される規定外単位を、得られるコポリアミドの重量に
対するビスヘキサメチレントリアミンの重量百分率で表
わして0.5%より低い割合、より正確には0.01〜0.5%の
範囲内の割合で含有する。
単位(IV)の量が90モル%より多くなると、得られる
コポリアミドの融点mpが、mpとコポリアミドの分解温度
との差が小さくなり過ぎる、即ちその差が30℃より小さ
い値を有するような程度まで高くなり、コポリアミドが
射出成形による加工の際に分解し、得られる成形品の熱
機械的特性が低下する。
単位(IV)の量が40モル%より少なくなると、コポリ
アミドの結晶化能力が不充分であり、所望のBTUL値を得
ることができないということがわかった。より正確に
は、熱溶融結晶化特性は、メトラー(METTLER)TA3000D
SC30型装置を用いる示差熱量分析(DSC)によって、後
に規定する明確な熱サイクルを用いて窒素下で操作して
決定される。得られた結果から、次の値が用いられる。
mp=溶融ピークの頂上の温度 Tcr=冷却の際の結晶化ピークの頂上の温度 ΔT=mp−Tcr 温度差ΔTが小さいほど、コポリアミドの結晶化能力
が大きい。単位(IV)の量が40モル%より少なくなる
と、温度差ΔTは60℃より大きい値になり、これは不充
分な結晶化能力に相当する。
好ましい態様によると、本発明のコポリアミドは、
(II)と(III)と(IV)との混合物中の単位(IV)の
量が45〜75モル%の範囲内にある前記の構造を有する。
これらの条件下においては、温度差ΔTが小さく、10〜
55℃の範囲内の値になる。
分子量値については、本発明に従うコポリアミド(一
般的なもの又は好ましいもの)は、 ・ISO規格R307(第2版、1984年)に従ってm−クレゾ
ール又は95重量%濃H2SO4100cm3中にポリマー(アルゴ
ンで掃去しながら60℃において2時間乾燥させたもの)
0.5gを含有させた溶液について測定した粘度指数(VI)
で表わして少なくとも60ml/gであり、80〜250ml/gの範
囲であることができる粘度特性 並びに ・末端基及び規定外単位を定量することによって測定し
て少なくとも9,000g/モルであり、10,000〜25,000g/モ
ルの範囲であることができる数平均分子量(Mn) を有する。
熱機械的値については、本発明に従うコポリアミド
(一般的なもの又は好ましいもの)は特に、 ・DSC分析によって測定して少なくとも120℃であり、12
5〜140℃の範囲であることができるTg及び ・コポリアミドに少なくとも1種の繊維質の充填材又は
強化材10〜60重量%(コポリアミドと充填材又は強化材
との合計重量に対して)を充填した時に、NF規格T−51
005に従って測定して1.8MPaにおいて少なくとも240℃で
あり、250〜310℃の範囲であることができるBTUL を有する。
式(I)の単位はテレフタル酸又はその誘導体、例え
ばジハライド若しくはジエステルから由来する。
式(II)の単位は2−メチルペンタメチレン−1,5−
ジアミンから得られる。式(III)の随意単位について
は、これは2−エチルテトラメチレン−1,4−ジアミン
から誘導される。用いられる2−メチルテトラメチレン
ジアミンの合成は、既知の方法に従って2−メチルグル
タル酸ジニトリルの水素化によって実施することができ
る。同様に、2−エチルテトラメチレンジアミンの合成
は、2−エチル琥珀酸ジニトリルの水素化によって実施
することができる。
式(IV)の単位については、これはヘキサメチレン−
1,6−ジアミンから由来する。
規定外単位については、これらの構造はビスヘキサメ
チレントリアミン H2N−(CH2−NH−(CH2−NH2 から誘導される。次式: −HN−(CH2−NH−(CH2−NH− 及び(又は) で表わされる構造(V)のこれらの規定外単位は、重縮
合反応の際に、出発物質のヘキサメチレンジアミン及び
(又は)その重縮合反応の際に伴われる遊離のNH2基1
個を有する誘導体の二量体化反応によって生成する。規
定外単位が0.5重量%より多い量で存在すると、特に、
最終製品のコポリアミドにおいて粘度特性の望ましくな
い増大がもたらされるという影響がある。
本発明に従うコポリアミドは、ポリマー分野の専門家
によく知られた重縮合法{例えば、二酸(テレフタル
酸、即ち酸系反応成分)とジアミン(メチルペンタメチ
レンジアミン+ヘキサメチレンジアミン+随意としての
エチルテトラメチレンジアミン、即ちアミン系反応成
分)とから、溶融塊状で又は有機溶媒の存在下で実施さ
れる熱経路による重縮合;出発物質として二酸のジハラ
イド及びジアミンを用いた溶液重縮合又は界面重縮合}
を利用することによって製造することができる。
この重縮合(これが本発明の別の主題を構成する)を
実施するためには、熱経路を採用するのが好ましい。
この種の第1の便利な方法は、出発反応成分の組成物
がジアミン混合物中にヘキサメチレンジアミン40〜60モ
ル%を含む場合に非常によく用いられ、溶融塊中での重
縮合の技術から成り、この方法に従えば、 (i)同数若しくはほとんど同数のCOOH及びNH2基をも
たらす化学量論的量若しくはほとんど化学量論的量の二
酸及びジアミン、又はそれらの化学量論的塩{随意に過
剰分の遊離の二酸及び(若しくは)ジアミンを含有する
もの}のいずれか、 (2i)下記の工程1における蒸留が下記の特定温度(T1
及びT2)及び特定圧力(P)条件下で実施されるのに充
分な量の水 並びに (3i)随意としての触媒 を含有する出発組成物を、 オートクレーブ型密閉系中で操作し、且つ 次の工程: ・工程1:オートクレーブを密閉して出発組成物の温度を
170℃〜240℃の範囲内の所定の値T1まで漸次上昇させ、
次いで、得られる水蒸気の自己圧に等しい0.7〜2.6MPa
の範囲内の一定圧力Pにおいて、反応塊中に存在する水
を定常蒸留によって除去しながら、同時に、反応塊の温
度を蒸留前に達していた温度T1より高く且つ215℃〜320
℃の範囲内の値T2まで漸次上昇させる; ・工程2:圧力を自己圧の値から大気圧値まで漸次低下さ
せ且つ随意に反応塊の温度を圧力低下前に達していた温
度T2より約10〜数十℃高い値T3まで同時に上昇させ、そ
の際に、この圧力低下期間の間水の定常蒸留を確保し続
ける; ・工程3:反応塊を所定の期間撹拌しながら、工程2の終
わりに得られた温度T2又はT3と同じ又はそれより高い反
応塊温度で、大気圧下及び随意に(又は)減圧下で、所
望の分子特性及び粘度特性を持つポリアミドを得るのに
充分な期間操作することによって重縮合を完了させる: を順次実施する ことによって重縮合する。
蒸留に関して上記工程1で用いた用語『反応塊中に存
在する水』とは、出発組成物中に含有された水及び酸系
反応成分とアミン系反応成分との重縮合反応の結果とし
て生成し得る水の両方を合せたものを言う。出発組成物
中に含有させる水の量は、工程1の蒸留が前記した特定
温度(T1及びT2)及び自己圧(P)条件下で実施される
のを可能にする量を越えてさえいれば、臨界的ではな
い。この水の量は、当業者ならばその通常の知識に基づ
いて又は簡単な試験によって容易に決定することができ
る。
前記した重縮合法の工程1を実施するためには、 ・酸系反応成分、アミン系反応成分、水及び随意として
の触媒を主とする混合物(酸系反応成分は固体状で用い
られ、アミン系反応成分は例えばそれ本来の形若しくは
水溶液の形で用いられる) 又は ・二酸とジアミンとの塩、水並びに随意としての遊離の
状態の二酸及び(若しくは)ジアミン及び触媒を主とす
る混合物(塩は例えば固体状、水性分散体状若しくは水
溶液の形で用いられる) のいずれかの形の出発組成物を用いることができる。
用いることができる触媒(3i)については、これは一
般的に化合物(α)又は化合物(β)のいずれかから成
り、ここで、(α)は、酸素含有無機モノ酸若しくはポ
リ酸又はカルボン酸以外の酸素含有有機モノ酸若しくは
ポリ酸であってその酸基の少なくとも1個が25℃の水中
で4以下の電離定数pKaを持つものであり、(β)は該
酸のアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩である。
強酸(α)としては、燐から誘導される酸、より特定
的には次亜燐酸、亜燐酸、オルト燐酸、ピロ燐酸、メチ
ルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ベンジルホスホン
酸、ジメチルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、
メチルフェニルホスフィン酸、ジベンジルホスフィン
酸、メチル亜ホスホン酸、フェニル亜ホスホン酸又はベ
ンジル亜ホスホン酸を用いるのが好ましい。
酸塩(β)については、一般的に無機又は有機オキシ
酸(α)から誘導されるアルカリ金属又はアルカリ土類
金属塩が用いられる。
塩(β)としては、反応混合物中に完全に可溶のもの
を用いるのが好ましい。これら好ましい塩(β)の中で
も、前記した好適な特定タイプの無機又は有機オキシ酸
(α)から得られるナトリウム及びカリウム塩が好適で
ある。さらに特に好適な塩(β)は、名称を前記した燐
から誘導される好ましい酸から得られるナトリウム及び
カリウム塩である。
強酸(α)又は塩(β)の割合は、最終製品のコポリ
アミドに対する重量百分率で表わして、一般的に0.01〜
1%の範囲、好ましくは0.01〜0.5%の範囲である。
議論中の重縮合方法の工程1の実施については、温度
T1までの出発組成物の漸次の加熱は、例えば10分〜2時
間の範囲内の時間をかけて実施することができるという
ことに留意すべきである。一定の自己圧Pにおける蒸留
については、これは例えば30分〜3時間30分の範囲内の
時間をかけて実施する。
工程1の実施にあたっては、0.9〜1.8MPaの範囲内の
一定の自己圧Pにおいて、190℃〜215℃の範囲内の蒸留
開始時の温度T1及び235℃〜310℃の範囲内の、より好ま
しくは265℃〜300℃の範囲内の圧力低下直前温度T2を選
択して蒸留を実施するのが好ましい(これは第1の便利
な方法の工程1に関してのみ好ましい)。
工程2の実施にあたっては、圧力低下(これは連続的
に漸次進めることができる)は、例えば20分〜2時間30
分の範囲内の時間をかけて実施し、好ましくは同時に反
応塊の温度を例えば300〜340℃の範囲内の値T3まで上昇
させる。
工程3の実施にあたっては、温度T3又はT3より数℃〜
約10℃高い温度において、好ましくは1×102〜1000×1
02Paの範囲内の減圧下で、例えば10分〜3時間の範囲内
の期間(減圧にするまでの時間も含む)操作して、反応
塊を反応させることによって重縮合反応を完了させる。
塊重縮合のための第2の便利な方法は、ジアミンの混
合物中のヘキサメチレンジアミンがどのような割合であ
っても同様にうまく用いられ、この方法は、前記した出
発組成物を、前記した第1の便利な方法の工程1を実施
し、次いで以下の工程を順次実施することによって重縮
合させて成る: 工程2′:素早く5分〜30分の期間で反応器を空に
し、この期間の際に、水蒸気の自己圧を自己圧の値から
大気圧値まで低下させ、不活性(窒素)雰囲気下で操作
しながら、生成したプレポリマーを回収し、次いでこれ
を冷却し、粉砕して粉末状にする; 工程3′:得られた粉末状プレポリマーの後縮合を、 ・固相において、随意に不活性ガス(窒素)の存在下
で、大気圧値〜それより低い0.1×102Paの値の範囲内の
圧力に保った反応器内で、200℃〜280℃の範囲内の温度
で、所望の分子特性及び粘度特性を有するコポリアミド
を得るのに充分な、例えば10分〜5時間の範囲内の期間
操作するか、 ・溶融相において、1個以上のスクリューを有する脱ガ
ス押出機(該脱ガス押出機の必須の運転パラメーターは
310℃〜360℃の範囲内の反応帯域温度、大気圧値〜それ
より低い0.1×102Paの値の範囲内のこの帯域の脱蔵圧力
及び30秒〜5分の範囲内の脱ガス押出機中のプレポリマ
ーの滞留時間から成る)中で操作するか 又は ・溶融相における後縮合と固相における後縮合とを組み
合わせるか のいずれかによって実施することによって、重縮合完了
反応を実施する。
第3の便利な方法は、これもまたジアミンの混合物中
のヘキサメチレンジアミンがどのような割合であっても
用いられ、この方法は、溶液状で実施される熱重縮合技
術から成り、この方法に従えば、次の工程: ・工程1″:この工程は不活性雰囲気(窒素)下で実施
され、この工程においては、第1及び第2の方法につい
ての出発混合物に関して前記した成分(i)及び(3i)
を含有させた出発組成物を220℃より高い沸点を持つ非
プロトン系極性溶媒又はかかる溶媒の混合物中に20℃〜
30℃の周囲温度において溶解させ、次いで得られた溶液
の温度を190℃〜220℃の範囲内の所望の温度まで上昇さ
せ、アミド化反応による水を20分〜2時間の範囲内の期
間で大気圧下での定常蒸留によって除去する; ・工程2″:この工程もまた不活性雰囲気下において実
施され、この工程においては、反応溶液の温度を用いた
溶媒の沸点より高い値まで上昇させ、次いでアミド化に
よる水の残り及び存在させた溶媒を大気圧下での蒸留に
よって除去する; ・工程3″:この工程においては、溶媒を除去した後
に、300〜340℃の範囲内の温度において、0.1×102Pa〜
1×102Paの範囲内の減圧下で、所望の分子特性及び粘
度特性を持つコポリアミドを得るのに充分な期間(減圧
にするまでの時間も含む)、例えば10分〜1時間操作し
て、反応塊を反応させることによって重縮合を完了させ
る: を順次実施する。
好適な溶媒は、特に1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ドン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2−ピ
リミドン、テトラメチルスルホン、ジフェニルスルホキ
シド及びこれら溶媒の混合物である。
前記した方法は、同数のCOOH及びNH2基をもたらす化
学量論的量の酸系反応成分及びアミド系反応成分又はそ
れらの化学量論的塩を含む組成物に用いることができ
る。
出発組成物中のCOOH基とNH2基との間の当量を得るの
にちょうど必要な量より多い量のアミン系反応成分を用
いて、反応塊中に過剰のジアミンを導入するのが有利で
あることがあり、これによって、一定圧力下における蒸
留操作(工程1又は工程1″+工程2″)の際及び続い
ての圧力低下操作(工程2又は2′)の際に本質的に起
こるこの反応成分の損失を補うことができる。この有利
な方法の範囲内で、アミン系反応成分の過剰分は、次の
関係式: {(アミン系反応成分の全モル数−化学量論的に必要な
アミン系反応成分のモル数)/化学量論的に必要なアミ
ン系反応成分のモル数}×100 に従って過剰分のアミン系反応成分のモル百分率で表わ
して、通常0.5〜6%の範囲内、好ましくは1〜4%の
範囲内である。
前記した方法は、アルキルペンタメチレンジアミン及
びヘキサメチレンジアミンを含むアミン系反応成分から
出発して、これらジアミンに関係して特に全塩基性の損
失をもたらす余計な反応(これについては後にさらに述
べる)の展開を低減しながら、半結晶質半芳香族コポリ
アミドを製造する可能性を提供する。
2−メチルペンタメチレン−1,5−ジアミンは容易に
環化する化合物である。遊離のジアミンに関する場合に
は、この環化によって3−メチルピペリジン(以下にお
いてはこの化合物を『遊離の環状アミン』と称する)が
生成してアンモニアNH3が遊離し、アミン官能基の1個
だけがアミド化反応を受けたジアミンに関する場合に
は、この環化は連鎖制限機構として作用して、次式: のブロック基を生じさせる。生成した遊離の環状アミン
は、一定圧力下での蒸留によって水を除去する時(工程
1又は1″+2″)及び続いての圧力低下の際(工程2
又は2′)に本質的に回収される。
別の余計な反応は、飛沫同伴によるアミン系反応成分
(特に2−メチルペンタメチレンジアミン及びヘキサメ
チレンジアミン)の損失から成り、これは、存在する水
を一定圧力下での蒸留によって除去する時(工程1又は
1″+2″)及び続いての圧力低下の際(工程2又は
2′)に本質的に起こる。従って、これらの余計な反応
の結果は、次の2つの有害な様相で現れる。
1つ目は全塩基性の損失であり、これは、一方で、第
1級アミノ基とカルボキシル基との間の重縮合反応の際
の化学量論が失われ、従って生成するポリアミドの分子
量が容易に大きくなる可能性が妨害されるということ
を、そして他方で、実施される方法を工業的に再現する
のが本当に困難であるということを意味する。前記した
全塩基性の損失は、用いられるアミン系反応成分の総量
との関連で立証され、次式: によって表わされる。上記式中、 ・『失われた塩基性』とは、蒸留の際に失われたアミン
系反応成分のNH2当量数と遊離の環状アミンのNH当量数
とアンモニアのNH2当量数との合計に相当する。この失
われた塩基性は、留出物について、即ち一定圧力下での
蒸留工程の際及び圧力低下の際に凝縮した全ての水につ
いての電位差測定によって直接決定することができる。
・『用いた塩基性』とは、用いたアミン系反応成分のNH
2当量数に相当する。化合物の第1又は第2級アミノ
『当量数』とは、その化合物1モル中に含まれる第1又
は第2級アミノ基の数と定義される。例えば、2−メチ
ルペンタメチレンジアミンから成るアミン系反応成分1
モルは第1級アミノNH2当量が2であり、3−メチルピ
ペリジンから成る環状アミン1モルは第2級アミノNH当
量が1である。
2つ目は重縮合混合物中に環状アミンタイプの末端基
が高い割合で存在することであり、これは連鎖を制限す
る役割を果たし、高分子量を得るのを制限することがあ
る。
前記した半芳香族コポリアミドの製造方法を用いるこ
とによって、全塩基性の損失を制限することができ、こ
の損失は6%より小さい値であることができ、1〜4%
の範囲内の値ほど低い値に達することがある。また、連
鎖制限剤として作用する環状アミンタイプの末端基の割
合が制限されたコポリアミドが得られ、この割合はポリ
マー1kg当たりに70ミリ当量(meq/kg)より小さい値で
あることができ、2〜50meq/kgの範囲内の値ほど低い値
に達することがある。これらの環状アミンタイプの末端
基の割合の測定は、後記した方法に従って実施される。
ポリアミドの製造の際に慣用的に用いられる1種以上
の添加剤を本発明のコポリアミドに、重縮合反応の前、
間又は終わり頃に添加することができる。これらの添加
剤は、例えば酸化防止剤、難燃剤、光安定剤、熱安定
剤、離型剤、蛍光増白剤、着色剤等である。
また、充填材又は強化材(以下、単に充填材と呼ぶ)
を用いることもでき、これらは粉末及び(又は)顆粒の
混合物を用いる技術を用いてコポリアミドに添加するこ
とができ、また、別法として、例えば押出機のような好
適な装置中でコポリアミドを再溶融することによって溶
融流でコポリアミドに添加することができる。非常に様
々な充填材を添加することができる。これらは、石綿繊
維;炭素繊維;金属若しくはメタロイドの炭化物若しく
は窒化物の繊維(例えば炭化珪素、窒化珪素又は炭化硼
素繊維);ガラス繊維;耐熱性の有機繊維のような繊維
質材料及びそれらの2種以上の混合物であってよい。充
填材はまた、特に、ガラス微小球、雲母薄片、タルク若
しくはこれら非繊維質材料2種以上の組合せ物、又は少
なくとも1種の繊維質材料と少なくとも1種のこれら非
繊維質材料との組合せ物から成っていてもよい。これら
充填材の中では、ガラス繊維が特に好ましい。これらガ
ラス繊維は、普通のガラス繊維であってもよく、また、
処理されたガラス繊維、例えばシランで処理されたガラ
ス繊維であってもよい。一般的に、これらガラス繊維は
3〜30μmの直径及び10mm未満の長さを持つ。
こうして得られる、コポリアミドと少なくとも1種の
充填材とを含有する組成物(これは本発明の別の主題を
構成する)は、例えば射出成形によって容易に加工する
ことができる。これらの組成物は、1種(又はそれ以
上)の充填材を、ポリマーと充填材との系の80重量%に
達し得る量で含有することができる。充填材の割合は、
好ましくは10%〜60%、さらにより好ましくは30%〜60
%である。
本発明に従うコポリアミドは、慣用の機械、例えば射
出機、押出機又は紡績機を用いて加工して造形品、特に
塊状成形品、フィラメント又はフィルムにすることがで
きる。加工条件に関しては、本発明に従う随意に充填材
を含有するコポリアミドは、例えば、高すぎない材料温
度、例えば310〜350℃の範囲内の材料温度を用いて容易
に射出成形することができる。
以下の実施例は、非限定的な態様で、本発明がどのよ
うにして実施できるかを示す。
これらの例においては、いくつかの検査を実施する。
これら検査の実施方法を次に示す。
−ポリマー中の末端COOH基(COOTG)及びNH2基(NH2T
G)の割合の測定 この測定は、0.02Nトリフルオルメタンスルホン酸を
用いたポリマー溶液の電位差測定によって実施する。こ
の方法は、ニトロベンゼン中に0.05Nの水酸化テトラブ
チルアンモニウム溶液を添加することによって、COOH及
びNH2基を同時に測定することを可能にする。結果は、
ポリマー1kg当たりのミリ当量(meq/kg)で表わされ
る。
−ポリマー中のメチルピペリジンの測定 ポリマー中の3−メチルピペリジン(MPP)の測定
は、気相クロマトグラフィーによって実施する。この方
法の原理は次の通りである。
初めにポリマーを塩酸中で加水分解に付し、次いで水
酸化ナトリウム溶液で中和して僅かに塩基性のpHにす
る。
次いでアミンをクロロホルムで定量的に抽出する。
このクロロホルム抽出物を最後に気相クロマトグラフ
ィーによって分析し、内部標準法によって3−メチルピ
ペリジンを測定する。ポリマー中の末端MPP基(MPPTG)
数は、この場合もmeq/kgで表わされる。
−ポリマー中のビスヘキサメチレントリアミン(BHT)
の測定 この測定は、気相クロマトグラフィーによって実施す
る。この方法の原理は次の通りである。
初めにポリマーを塩酸中で加水分解に付し、次いで水
酸化ナトリウム溶液で中和して僅かに塩基基のpHにす
る。
次いでアミンをクロロホルムで定量的に抽出し、得ら
れたクロロホルム抽出物をクロロホルムを蒸発させるこ
とによって濃縮する。
最後に得られた濃厚溶液を気相クロマトグラフィーに
よって分析し、内部標準法によってBHTを測定する。BHT
含有率は、ポリマー1kg当たりのミリモル(mM/kg)及び
ポリマー中の重量%(BHT1mM=0.215g)で与えられる。
−ポリマーについての粘度指数(VI)の測定 この指数は、ISO国際規格307(第2版、1984年)に従
って、m−クレゾール100cm3中にポリマー(アルゴンで
掃去しながら60℃において2時間乾燥させたもの)0.5g
を含有させた溶液について25℃において測定される。ヘ
キサメチレンジアミンに富んだポリマーについては、ポ
リマーがm−クレゾール中で溶解しない場合には、95重
量%濃H2SO4を用いる。
−蒸留物中の失われた塩基性の測定 塩基性は、一定圧力下での蒸留工程の際及び圧力低下
の際に凝集する全ての水についてのHClによる単純な電
位差測定によって測定される。
−ポリマーの熱特性の測定 この熱特性の測定は、メトラー(METTLER)TA3000DSC
30型装置を用いた示差熱量分析(DSC)によって実施す
る。この測定は、窒素下で次の3工程(熱サイクル)で
実施する。
・10℃/分の速度で25℃から350℃に昇温し、350℃に2
分間保つ工程(この工程はポリマーの熱についての経歴
を消す役割を果たす); ・10℃/分の速度で350℃から25℃に温度を下げる工程
(この工程は冷却の際の結晶化温度(Tcr)を得る役割
を果たす); ・10℃/分の速度で25℃から350℃に再加熱する工程
(この工程はポリマーのガラス転移温度(Tg)及び融点
(mp)を得る役割を果たす)。
例1 この例においては、テレフタル酸、2−メチルペンタ
メチレンジアミン及びヘキサメチレンジアミン(ジアミ
ン混合物中に50モル%)からの溶融塊法(『第1の便利
な方法』)による半結晶質コポリアミドの製造を記載す
る。
1)水溶液中でのジアミン(2−メチルペンタメチレン
ジアミン及びヘキサメチレンジアミン)/テレフタル酸
塩の製造: 加熱装置、馬蹄形撹拌機、窒素で掃去して酸素のない
雰囲気を保つための装置及び揮発性物質を凝縮させるた
めの装置を備えた10のガラス製反応器中で反応を実施
する。
温和な窒素流による掃去下に保った反応器に冷たい状
態で以下の成分を導入する。
・テレフタル酸:1079.7g(6.504モル) ・2−メチルペンタメチレンジアミン:793.6g(6.841モ
ル) ・乾燥した結晶状のヘキサメチレンジアミン/テレフタ
ル酸塩:1834.1g(6.509モル) ・ヘキサメチレンジアミン:3.8g(0.033モル) ・蒸留水:3707g 窒素による掃去を続けながら、反応塊の温度を75℃に
上げ、この混合物を2時間撹拌する。次いで、10重量%
塩水溶液のpHを20℃において測定する。pH9.18が得られ
た。この例においては、5.18モル%過剰の2−メチルペ
ンタメチレンジアミン、2.84モル%過剰のアミン系反応
成分を用いた。
2)オートクレーブ中での重縮合: 用いた装置は、340℃及び2.2MPaの圧力まで運転でき
る7.5の撹拌式ステンレス鋼製オートクレーブから成
る。これは、 ・熱媒液を用いた二重壁型加熱装置、 ・枠形撹拌機、 ・オートクレーブを窒素圧下に置くための装置、 ・揮発性物質を凝縮採集するための回路 及び ・大気圧より低い圧力にするための装置 を具備する。
上で製造した塩水溶液7.361kgを50重量%次亜燐酸水
溶液3.2gと共に導入する。窒素で4×105Paの圧力に
し、次いで圧力を下げることによって3回パージした後
に、混合物中に存在する水を9×105Paの一定圧力下で
一部蒸発させることによって塩水溶液を40分かけて50重
量%から72.7重量%の濃度まで濃縮する。この際、温度
が184.3℃に達した。
その後、次の工程を順次実施する。
工程1: 自己圧を保ちながら、50分かけて72.7重量%塩水溶液
の温度をT1=209.2℃まで上げる。この際、1.65MPaの圧
力が得られる。次いで、反応塊中に存在する水を1.65〜
1.45MPaの範囲内の圧力下で2時間かけて、T2=282.7℃
の塊温度に達するように蒸留する。
工程2: 水の定常蒸留を確保し続けながら、1時間10分かけて
オートクレーブの圧力を大気圧まで下げ且つ同時に反応
塊の温度をT3=306.2℃の値まで上げる。
工程3: 大気圧下で45分かけて反応塊の温度を315℃まで上げ
て操作して、重縮合反応を完了させる。
撹拌を停止し、次いでオートクレーブ内を窒素圧に
し、ポリマーを取り出す。オートクレーブから棒状で押
し出されたポリマーを冷水浴に通すことによって冷却
し、次いで細粒にし、乾燥させる。
3)結果: 得られたポリマーは均質であり、半結晶質ポリマーの
外観を持つ。これは次の特性を示した。
分子特性: ・NH2TG =35meq/kg ・COOHTG =84meq/kg ・MPPTG =25meq/kg ・BHT含有率=9.9mM/kg即ち0.213重量% ・計算した数平均分子量=14,914g/モル ・VI(m−クレゾール)=120ml/g ・蒸留物における塩基性損失=0.5886アミノ当量 (従って、全塩基性損失は2.19%である) 熱特性: ・Tg =135℃ ・Tcr=251℃ ・mp =300℃ ・mp−Tcrの差ΔT=49℃ 熱機械的値: 得られたポリマーをオーウェンス・コーニング(OWEN
S CORNING)から入手した長さ4.5mmのガラス繊維429YZ
と混合し、ライストリッツ(LEISTRITZ)同時回転式二
軸スクリュー型脱ガス押出機{これは、直径Dが34mmで
あり且つ長さがDの35倍であるスクリューを含有し且つ
供給帯域、加熱された混合帯域(ガス抜き用の穴を含
む)及びダイを含む}に溶融流として導入する。ガラス
繊維含有率は、全ポリマーとガラス繊維との合計の40重
量%である。この脱ガス押出機の主要な運転パラメータ
ーは、次の通りである。
・混合帯域の温度 :310℃ ・ダイの温度 :300℃ ・脱蔵圧力 :200×102Pa ・スクリュー回転速度:150rpm ・材料の流速 :9kg/時間 ・滞留時間 :2分 押出機の出口で棒状で採集された充填ポリマーを20℃
の水浴中で素早く冷却し、次いで顆粒状に細断し、これ
を、射出成形の前に再び湿分を取り込むのを防止するた
めに袋に入れて密封する。
射出成形した試験片は、NF規格T−51005に従って1.8
MPaにおいて261℃の荷重撓み温度(BTUL)を有する。
試験片の成形については、これはバッテンフェルド
(BATTENFELD)成形機を用いて次の条件下で実施する。
・材料の温度 :315℃ ・成形機の温度:140℃(いわゆる低温射出成形) ・射出圧力 :100MPa ・保持圧力 :35MPa ・冷却時間 :25秒 ・サイクル時間:50秒 ・射出流速 :7.5cm3/秒 比較例: この比較例においては、出発組成物中にヘキサメチレ
ンジアミンを存在させずにテレフタル酸及び2−メチル
ペンタメチレンジアミンを基として合成されたホモポリ
マーは、ガラス繊維40重量%を充填して低温射出成形し
た時に、240℃よりはるかに低いBTULを持つということ
を示す。
テレフタル酸及び2−メチルペンタメチレンジアミン
から誘導される半結晶質ホモポリアミドは、例1に記載
したタイプの溶融塊法によって製造される。
1)水溶液中でのテレフタル酸/2−メチルペンタメチレ
ンジアミン塩の製造: 加熱装置、窒素で掃去して酸素のない雰囲気を保つた
めの装置及び螺旋形撹拌機を備えた500の反応器中で
反応を実施する。
反応器に冷たい状態で以下の成分を導入する。
・テレフタル酸49.446kg(297.87モル) ・2−メチルペンタメチレンジアミン:35.935kg(307.7
9モル) ・水:128.07kg 窒素による掃去を続けながら、反応塊の温度を60℃に
上げ、この混合物を2時間撹拌する。この際に、pHが9.
21の値に達する。この例においては、4モル%過剰の2
−メチルペンタメチレンジアミンを用いた。
次いで、混合物中に存在する水の一部を蒸発させる。
用いた装置は、130℃及び0.8MPaの圧力まで運転できる4
00の非撹拌式ステンレス鋼製オートクレーブから成
る。これは、 ・加熱装置、 ・オートクレーブを窒素下に置くための装置、 及び ・揮発性物質を凝集採集するための回路 を具備する。
上で製造した塩水溶液全部をこのオートクレーブに移
す。窒素で4×105Paの圧力にし、次いで圧力を下げる
ことによって3回パージした後に、混合物中に存在する
水を大気圧下で一部蒸発させることによって塩水溶液を
30分かけて40重量%から69.2重量%の濃度に濃縮する。
この際、温度が103℃に達した。
2)オートクレーブ中の重縮合: 用いた装置は、320℃及び2.2MPaの圧力まで運転でき
る200の撹拌式ステンレス鋼製オートクレーブから成
る。これは、 ・熱媒液を用いた二重壁型加熱装置、 ・馬蹄形撹拌機、 ・オートクレーブを窒素圧下に置くための装置、 ・揮発性物質を凝縮採集するための回路 及び ・大気圧より低い圧力にするための装置 を具備する。
69.2重量%に濃縮した塩水溶液全部をこのオートクレ
ーブに移す。次いで、例1に示したのと同じ方法に従
い、但し、次の変法で操作を実施する。
工程1: 自己圧を保ちながら20分かけて72.7重量%塩水溶液の
温度をT1=180℃まで上げる。この際、0.85MPaの圧力が
得られる。次いで、反応塊中に存在する水を0.85MPaの
一定圧力下で2時間45分かけて、T2=275℃の塊温度に
達するように蒸留する。
工程2: 水の定常蒸留を確保し続けながら、1時間10分かけて
オートクレーブの圧力を大気圧まで下げ且つ同時に温度
を298℃まで上げる。
工程3: 次いで22分かけて533×102Paの減圧にし且つ同時に反
応塊の温度を300℃まで上げ、533×102Paの圧力下で300
℃においてさらに20分間反応塊を撹拌し続けることによ
って重縮合反応を完了させる。
3)結果: ポリマーの分子特性について: ・NH2TG =68.8meq/kg ・COOHTG=36.1meq/kg ・MPPTG =15 meq/kg ・計算した数平均分子量=13899g/モル ・VI(m−クレゾール)=105.1ml/g ・蒸留物における塩基性損失=1.7177アミノ当量 (従って、全塩基性損失は2.39%である) 熱特性について: ・Tg =143℃ ・Tcr=174℃ ・mp =285℃ ・mp−Tcrの差ΔT=111℃ ガラス繊維40重量%を充填したポリマーの熱機械的特性
について: 例1のデータと比べて変更した脱ガス押出機の運転パ
ラメーター: ・混合帯域の温度:295℃ ・ダイの温度:290℃ 例1のデータと比べて変更した試験片成形条件 ・材料の温度:295℃ ・射出圧力:80MPa BTUL=146℃ 例2 この例においては、テレフタル酸、2−メチルペンタ
メチレンジアミン及びヘキサメチレンジアミン(ジアミ
ン混合物中に60モル%)から溶液状で実施する熱重縮合
法(『第3の便利な方法』)による半結晶質コポリアミ
ドの製造を記載する。
1)反応成分の製造: 馬蹄形撹拌機を備えた100mlの小さい円筒状ガラス製
反応器中で反応を実施する。180℃以上に加熱したリポ
ウィッツ(Lipowitz)合金浴に浸漬することによって反
応器を加熱する。この反応器は、 ・窒素で掃去するための装置、 ・揮発性物質を凝集採集するための回路 及び ・大気圧より低い圧力にするための装置 をもまた具備する。
この反応器に冷たい状態で以下の成分を導入する。
・乾燥した結晶状のヘキサメチレンジアミン/テレフタ
ル酸塩:13.75g(0.04876モル) ・テレフタル酸:5.40g(0.03253モル) ・2−メチルペンタメチレンジアミン:3.96g(0.03414
モル) 及び ・1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン:30g これらの装入物は、2−メチルペンタメチレンジアミ
ン4.99モル%過剰、アミン系反応成分1.98モル%過剰に
相当する。
2)重縮合: 次の工程を順次実施する。
工程1″: 窒素雰囲気下で温度を215℃に上げ、アミド化反応に
よる水を窒素圧下での定常蒸留によって30分かけて除去
する。
工程2″: 窒素雰囲気下で、反応塊の温度を260℃に上げ、残り
の水及び溶媒を大気圧下での蒸留によって45分かけて除
去する。
工程3″: 反応塊を330℃に加熱し、0.1×102Paの減圧下で15分
間操作して反応させることによって、重縮合反応を完了
させる。
3)結果: 得られたポリマーは均質であり、半結晶質の外観を持
つ。これは次の特性を示した。
分子特性: ・VI(m−クレゾール)=82.3ml/g ・蒸留物における塩基性損失=9.48×10-3アミノ当量
(従って、全塩基性損失は5.72%である) 熱特性: ・Tg =140℃ ・Tcr=296℃ ・mp =320℃ ・mp−Tcrの差ΔT=24℃ 例3: この例においては、テレフタル酸、2−メチルペンタ
メチレンジアミン及びヘキサメチレンジアミン(ジアミ
ン混合物中に70モル%)からの『第2の便利な方法』と
称される塊法による半結晶質コポリアミドの製造を記載
する。
1)水溶液中でのジアミン(2−メチルペンタメチレン
ジアミン及びヘキサメチレンジアミン)/テレフタル酸
塩の製造: 加熱装置、馬蹄形撹拌機、窒素で掃去して酸素のない
雰囲気を保つための装置及び揮発性物質を凝縮させるた
めの装置を備えた2のガラス製反応器中で反応を実施
する。
温和な窒素流で掃去下した反応器に冷たい状態で以下
の成分を導入する。
・ヘキサメチレンジアミン/テレフタル酸塩:350g(1.2
411モル) ・テレフタル酸:88.3g(0.5319モル) ・2−メチルペンタメチレンジアミン:66.7g(0.5750モ
ル) 及び ・水:500g pH9.20が得られた。この例においては、8.1モル%過
剰の2−メチルペンタメチレンジアミン、即ち、2.43モ
ル%過剰のアミン系反応成分を用いた。
2)オートクレーブ中での重縮合: 用いた装置は、340℃及び3MPaの圧力まで運転できる
1の撹拌式ステンレス鋼製オートクレーブから成る。
これは、 ・熱媒液を用いた二重壁型加熱装置、 ・枠形撹拌機、 ・オートクレーブを窒素圧下に置くための装置、 ・揮発性物質を凝縮採集するための回路 及び ・大気圧より低い圧力にするための装置 を具備する。
上で製造した塩水溶液820gを50重量%次亜燐酸水溶液
0.35gと共に導入する。
工程1の終わりまでは、次の点を変えただけで、例1
に記載した通りに正確に操作する。
・塩水溶液を49.75重量%から69.3重量%の濃度に濃縮
し、この際、温度が194℃に達した。
・工程1において、蒸留開始時の温度は229℃であり、
この場合の加熱期間は20分であり、1.8MPaの自己圧が得
られた。次いで、反応塊中に存在する水をこの圧力下で
1時間35分かけて蒸留し、この期間の終了時に達した温
度T2は224℃だった。
その後、次の工程を順次実施する。
工程2′: 素早く10分間で反応器を空にし、この期間の際に、水
蒸気圧を自己圧から大気圧まで低下させる。生成したポ
リマー(プレポリマー)を回収し、次いでこれを冷却
し、粉砕して微粉末にする。
得られるプレポリマーは半結晶質の外観を持つ。これ
は、次の分子特性を有する。
・NH2TG =122.5meq/kg ・COOHTG =123 meq/kg ・MPPTG = 5 meq/kg ・BHT含有率=2.7mM/kg即ち0.058重量% ・計算した数平均分子量=8071g/モル ・VI(H2SO4)=14.2ml/g ・蒸留物における塩基性損失=0.1235アミノ当量 (従って、全塩基性損失は3.41%である) 工程3′: 得られた粉末状のプレポリマーの固相中での後縮合を
実施することによって重縮合完了反応を実施する。
馬蹄形撹拌機を備えた100mlの小さい円筒状ガラス製
反応器中で反応を実施する。180℃以上に加熱したリポ
ウィッツ合金浴に浸漬することによって反応器を加熱す
る。この反応器は、 ・窒素で掃去するための装置 及び ・大気圧より低い圧力にするための装置 をもまた具備する。
この反応器に冷たい状態でプレポリマー粉末25gを導
入し、次いでこの反応器を窒素で掃去して全ての痕跡酸
素を除去し、最後に0.66×102Paの減圧下で温度を260℃
に2時間30分間上げる。
3)結果: 得られたポリマーは半結晶質の外観を持つ。これは次
の特性を示した。
分子特性: ・VI(H2SO4)=148ml/g 熱特性: ・Tg =127℃ ・Tcr=310℃ ・mp =322℃及び344℃ ・mp−Tcrの差ΔT=12℃及び34℃
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−34633(JP,A) 特開 昭52−41692(JP,A) 特開 昭52−155698(JP,A) 特開 平2−34632(JP,A) 特開 昭59−155427(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 69/00 - 69/50 C08K 3/00 - 13/08 C08L 77/00 - 77/12 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テレフタル酸又はその誘導体及び2−メチ
    ルペンタメチレンジアミンを含む反応成分から得られる
    半結晶質半芳香族コポリアミドであって、 ・少なくとも120℃のガラス転移温度Tg、 ・少なくとも1種の繊維質の充填材又は強化材少なくと
    も10%を充填され次いで成形された時にNF規格T−5100
    5に従って測定して1.8MPaにおいて少なくとも240℃の荷
    重撓み温度、 ・ISO規格R−307に従って測定して少なくとも60ミリリ
    ットル/gの粘度指数 及び ・少なくとも9000g/モルの分子量 を有し、 次の点: ・構造中に式(I)、(II)、(III)及び(IV): の繰返し単位を含み、 式(III)の単位は随意であること; ・単位(II)と単位(III)と単位(IV)との合計に対
    する単位(I)のモル比が1であること; ・(II)と(III)との混合物中の単位(III)の量が0
    〜5モル%の範囲内にあり、該混合物中の単位(II)の
    量が100〜95モル%の範囲内にあること; ・(II)と(III)と(IV)との混合物中の単位(IV)
    の量が40〜90モル%の範囲内にあること; ・さらに、ビスヘキサメチレントリアミンから誘導され
    る規定外単位を、得られるコポリアミドの重量に対する
    ビスヘキサメチレントリアミンの重量百分率で表わして
    0.5%よりも低い割合で含有すること: を特徴とする、前記コポリアミド。
  2. 【請求項2】(II)と(III)と(IV)との混合物中の
    単位(IV)の量が45〜75モル%の範囲内にある構造を持
    つことを特徴とする、請求の範囲第1項記載のコポリア
    ミド。
  3. 【請求項3】連鎖制限性の環状アミン型末端基を70meq/
    kgよりも低い割合で含有することを特徴とする、請求の
    範囲第1及び2項のいずれかに記載のコポリアミド。
  4. 【請求項4】熱溶融重縮合技術から成る請求の範囲第1
    〜3項のいずれかに記載のコポリアミドの製造方法であ
    って、 (i)同数若しくはほぼ同数のCOOH及びNH2基をもたら
    す化学量論的量若しくはほぼ化学量論的量の二酸及びジ
    アミン、又はそれらの化学量論的塩{随意に過剰分の遊
    離の二酸及び(若しくは)ジアミンを含有するもの}の
    いずれか、 (2i)下記の工程1における蒸留が下記の特定温度(T1
    及びT2)及び特定圧力(P)条件下で実施されるのに充
    分な量の水 並びに (3i)随意としての触媒 を含有する出発組成物の重縮合を、オートクレーブ型密
    閉系中で、且つ次の工程1〜3を順次実施することによ
    って実施することを特徴とする、前記製造方法: ・工程1:オートクレーブを密閉して出発組成物の温度を
    170℃〜240℃の範囲内にある所定の値T1まで漸次上昇さ
    せ、次いで、得られる水蒸気の自己圧に等しい0.7〜2.6
    MPaの範囲内にある一定圧力Pにおいて、反応塊中に存
    在する水を定常蒸留によって除去しながら、同時に、組
    成物の温度を蒸留前に達していた温度T1より高く且つ21
    5℃〜320℃の範囲内にある値T2まで漸次上昇させる工
    程; ・工程2:圧力を自己圧の値から大気圧値まで漸次低下さ
    せ且つ随意にそれと同時に組成物の温度を圧力低下前に
    達していた温度T2より10〜数十℃高く且つ300〜340℃の
    範囲内にある値T3まで上昇させ、その際に、この圧力低
    下期間の間水の定常蒸留を確保し続ける工程; ・工程3:反応組成物を所定の期間撹拌しながら、工程2
    の終わりに得られた温度T2又はT3と同じ又はそれより高
    い反応塊温度で、大気圧下及び随意に減圧下又は大気圧
    下若しくは減圧下で、所望の分子特性及び粘度特性を持
    つポリアミドを得るのに充分な期間重縮合反応を実施す
    ることによって重縮合を完了させる工程。
  5. 【請求項5】工程1を実施した後、工程2及び3の代わ
    りに次の新たな工程2′及び3′を順次実施することを
    特徴とする、請求の範囲第4項記載の製造方法: ・工程2′:生成したプレポリマーを素早く5分〜30分
    の期間で不活性雰囲気下で反応器から回収し、次いでこ
    れを冷却し、粉砕して粉末状にする工程; ・工程3′:得られた粉末状プレポリマーの後縮合を、 (イ)固相において、随意に不活性ガスの存在下で、大
    気圧値〜それより低い0.1×102Paの値の範囲内の圧力に
    保った反応器内で、200℃〜280℃の範囲内の温度で、所
    望の分子特性及び粘度特性を有するコポリアミドを得る
    のに充分な10分〜5時間の範囲内の期間実施するか、 (ロ)溶融相において、1個以上のスクリューを有する
    脱ガス押出機中で、反応帯域温度を310℃〜360℃の範囲
    内にし、前記帯域の脱蔵圧力を大気圧値〜それより低い
    0.1×102Paの値の範囲内にし且つ脱ガス押出機中のプレ
    ポリマーの滞留時間を30秒〜5分の範囲内にして実施す
    るか 又は (ハ)前記の溶融相における後縮合(ロ)を実施し次い
    で前記の固相における後縮合(イ)を実施するか のいずれかによって実施することによって、重縮合完了
    反応を実施する工程。
  6. 【請求項6】請求の範囲第1〜3項のいずれかに記載の
    コポリアミドの製造方法であって、溶液状で実施される
    熱重縮合技術から成り、次の工程1″〜3″を順次実施
    することを特徴とする、前記製造方法: ・工程1″:不活性雰囲気(窒素)下において、請求の
    範囲第4項記載の成分(i)及び(3i)を含有させた出
    発組成物を220℃より高い沸点を持つ非プロトン系極性
    溶媒又はかかる溶媒の混合物中に20℃〜30℃の周囲温度
    において溶解させ、次いで得られた溶液の温度を190℃
    〜220℃の範囲内の所望の反応温度まで上昇させ、アミ
    ド化反応による水を20分〜2時間の範囲内の時間をかけ
    て大気圧下での定常蒸留によって除去する工程; ・工程2″:不活性雰囲気下において、反応溶液の温度
    を用いた溶媒の沸点より高い値まで上昇させ、次いでア
    ミド化による水の残部及び存在させた溶媒を大気圧下で
    の蒸留によって除去する工程; ・工程3″:溶媒を除去した後に、300〜340℃の範囲内
    の温度において、0.1×102Pa〜1×102Paの範囲内にあ
    る減圧下で、所望の分子特性及び粘度特性を持つコポリ
    アミドを得るのに充分な10分〜1時間の範囲内の期間
    (減圧にするまでの時間も含む)反応塊を反応させるこ
    とによって重縮合を完了させる工程。
  7. 【請求項7】請求の範囲第1〜3項のいずれかに記載の
    コポリアミドから得られた成形品、フィラメント又はフ
    ィルムから選択される造形品。
  8. 【請求項8】(α)テレフタル酸又はその誘導体及び2
    −メチルペンタメチレンジアミンを含む反応成分から得
    られる半結晶質半芳香族コポリアミド並びに(β)少な
    くとも1種の繊維質の充填材又は強化材(ポリマーと充
    填材又は強化材との合計重量の80%を越えない量)を含
    み、特に射出成形を実施するための組成物であって、 少なくとも1種の繊維質の充填材又は強化材少なくとも
    10%を用いて組成物を形成させ次いで成形した時に1.8M
    Paにおいて少なくとも240℃の荷重撓み温度、ISO規格R
    −307に従って測定して少なくとも60ミリリットル/gの
    粘度指数及び少なくとも9000g/モルの分子量を有し、 コポリアミド成分が次の点: ・構造中に式(I)、(II)、(III)及び(IV): の繰返し単位を含み、 式(III)の単位は随意であること; ・単位(II)と単位(III)と単位(IV)との合計に対
    する単位(I)のモル比が1であること; ・(II)と(III)との混合物中の単位(III)の量が0
    〜5モル%の範囲内にあり、該混合物中の単位(II)の
    量が100〜95モル%の範囲内にあること; ・(II)と(III)と(IV)との混合物中の単位(IV)
    の量が40〜90モル%の範囲内にあること; ・さらに、ビスヘキサメチレントリアミンから誘導され
    る規定外単位を、得られるコポリアミドの重量に対する
    ビスヘキサメチレントリアミンの重量百分率で表わして
    0.5%よりも低い割合で含有すること: に従って規定されることを特徴とする、前記組成物。
  9. 【請求項9】コポリアミド成分が(II)と(III)と(I
    V)との混合物中の単位(IV)の量が45〜75モル%の範
    囲内にある構造を持つことを特徴とする、請求の範囲第
    8項記載の組成物。
  10. 【請求項10】コポリアミド成分が連鎖制限性の環状ア
    ミン型末端基を70meq/kgよりも低い割合で含有すること
    を特徴とする、請求の範囲第8及び9項のいずれかに記
    載の組成物。
  11. 【請求項11】充填材又は強化材が、石綿繊維、炭素繊
    維、金属若しくはメタロイドの炭化物若しくは窒化物の
    繊維、ガラス繊維、耐熱性有機繊維、ガラス微小球、雲
    母薄片、タルク又はこれらの2種以上の物質の混合物よ
    り成る群から選択される、請求の範囲第8〜10項のいず
    れかに記載の組成物。
  12. 【請求項12】請求の範囲第8〜11項のいずれかに記載
    の組成物から得られる成形品の形の造形品。
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