JP3167359U - 圃場搬送ブリッジ及びこのレールの上を安定して走行可能なタイヤを具備する圃場搬送台車、並びに両者で構成された圃場搬送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】入手が容易であって且つ廉価な材料を使用することにより、製造の困難をなくすると共に、安価に製造することのできる圃場搬送台車と、この圃場搬送台車を走行させる圃場搬送ブリッジと、両者で構成された圃場搬送システムを提供すること。【解決手段】 圃場を跨ぐ長さで且つ円柱状又は円管状に形成されて相互に平行に配置された2本のレール部材と、当該レール部材を所定の高さに保持する、レール部材の軸方向両端に設けられた脚部材とからなり、更に当該レール部材には、2本のレール部材同士の間隔を保持すると共に各レール部材を保持して撓みを阻止するフレーム部材を具備する圃場搬送ブリッジと、この圃場搬送ブリッジのレール上を走行するタイヤを具備する圃場搬送台車とする。【選択図】図1

Description

本考案は軌道を走行可能な車輪を有する台車と、当該台車を走行させる軌道と、台車および軌道からなる搬送システムに関し、特に軌道が円柱状又は円管状の部材を用いて形成されており、かかる軌道上を安定して走行可能な車輪を有する台車に関する。
周知のように農作業では、畑や田んぼ等の圃場内で作業が行われており、その作業に際しては肥料や苗或いは収穫物などの運搬が必要不可欠である。特に、稲作に使用されるイネの苗は、一般的には育苗箱に入れられて苗代で育苗されており、この苗代は、田んぼと同じように泥濘があることから、このような場所に育苗箱を並べたり、苗が育った育苗箱を取り出したりするのは重労働となっている。
そこで、従来から農業の作業場所における様々な器具や作物などの運搬を容易に行うことができるように、各種の運搬車や台車、或いはこれらの搬送レールが提案されている。
例えば特許文献1(実用新案第3047141号公報)では、促成栽培した収穫作物を採取、搬送するために畝間に敷かれた仮設のパイプレール上を安全かつ安定して走行できる誘引作業にも兼用できる収穫作物用運搬車として、ビニールハウスや温室内の畝間に敷かれた仮設のパイプレール上を走行するためのプーリーを地上走行用の各タイヤに装備し、タイヤおよびプーリーを駆動装置により自走可能とした収穫作物用運搬車が提案されている。
また特許文献2(特開2003−250306号公報)では、畝間谷底部に自由に置いたモノレール状直管の上を、座卓付き回転可能な作業台車を脚力により移動できるようにした簡易農作業システムとして、畝の山部に農作物が育成される如き畝部と畝部とのほぼ中間部が谷底部になる農地(圃場)において、谷底部中間部に直径18mm前後の直管をモノレール状に一本置き、その上部を座卓付き作業台車が移動できることを特徴とした簡易農作業システムが提案されている。
更に特許文献3(特開2009−022230号公報)では、車輪付運搬機や簡易軌道における農産物の品質管理や運搬作業性の面での問題を解決するべく、畝と畝の谷部に走行レールを置かず、畝部に不透水性の高分子シートを掛け、走行レールを支持する構造を持ちながら荷重を分散する板を畝部の上に置き、この荷重を分散する板に走行レールを固定した圃場内搬送路およびこれを用いた圃場内搬送設備が提案されている。
実用新案第3047141号公報 特開2003−250306号公報 特開2009−022230号公報
上記の通り、従前においても圃場内における運搬を容易にするべく各種の収穫作物用運搬車、簡易農作業システムおよび圃場内搬送設備等が提案されている。しかしながら、従来提案されているこれら搬送用の装置は、円柱状又は円管状(横断面円形の管)に形成されたレールを走行するために、鼓形状の車輪が必要であり、一般に市販されているタイヤを使用して走行させるのは困難であった。この為、道路などの平坦な面を走行させることは困難であり、特許文献1では、道路などを走行可能なように鼓形状の車輪とタイヤとを併設した構成となっていた。一方、特許文献3では、タイヤを用いて構成された台車を使用する事が提案されているが、これを走行させるために、円柱状又は円管状に形成されたレールでは無く、横断面形状が凹状に形成されたレールを使用するものとなっていた。
そこで本考案は、入手が容易であって且つ廉価な材料を使用することにより、製造の困難をなくすると共に、安価に製造することのできる圃場搬送台車と、この圃場搬送台車を走行させる圃場搬送ブリッジと、両者で構成された圃場搬送システムを提供することを第一の課題とする。
また、本考案では、入手が容易であって且つ廉価な材料を使用して構成された圃場搬送ブリッジを走行可能であると共に、道路などの平坦な面を走行可能な圃場搬送台車を提供することを第二の課題とする。
更に、イネなどは早い時期においては水田で育成されており、水を入れた水田は泥濘があることから、従来提供されているような収穫作物用運搬車、簡易農作業システムおよび圃場内搬送設備等を敷設するのは困難である。そこで本考案は、圃場のうち、特に水田のように泥濘のある圃場にも設置することのできるようにした圃場搬送ブリッジと、この圃場搬送ブリッジを走行可能な圃場搬送台車と、両者で構成された圃場搬送システムを提供することを第三の課題とする。
上記課題の少なくともいずれかを解決するべく、本考案は鉄パイプや等の様に、円柱状又は円管状の部材からなるレールを備える圃場搬送ブリッジと、このレールの上を安定して走行可能なタイヤを具備する圃場搬送台車と、両者で構成された圃場搬送システムを提供する。
先ず、本考案にかかる圃場搬送ブリッジは、圃場を跨ぐ長さで且つ円柱状又は円管状に形成されて相互に平行に配置された2本のレール部材と、当該レール部材を所定の高さに保持する、レール部材の軸方向両端に設けられた脚部材とからなり、更に当該レール部材には、2本のレール部材同士の間隔を保持すると共に各レール部材を保持して撓みを阻止するフレーム部材を具備する圃場搬送ブリッジとして具体化される。
かかるレール部材としては、一般に市販されている単管パイプを使用することができる。かかる単管パイプは、比較的安価に入手することができ、しかも十分な強度を有することから、本考案にかかる圃場搬送ブリッジを製造する上で好適である。なお、単管パイプに限らず、鉄棒などを使用することもでき、更に十分な強度を確保することを条件として、樹脂製のパイプも使用することができる。例えば、樹脂製のパイプの中空内にセメントなどを充填して強度を確保したものを使用することもできる。
また上記2本のレール部材同士の間隔は、走行させる台車の車輪の間隔に合わせて形成することができる。そしてこの台車の車輪の間隔は、その荷台の幅に応じて調整されるべきであり、更にこの荷台の幅は、移送する物品や作物の大きさによって調整されるべきである。よって、この2本のレール部材同士の間隔は、最終的には搬送する荷物や作物の大きさや種類によって、適宜調整することができる。
また脚部材は、上記した2つのレール部材を所定の高さに保持するものであり、当然のことながら、2つのレール部材を直接的又は間接的に保持するものとして形成される。この脚部材で2本のレール部材を所定の高さに保持できることから、圃場内にレールが接することが無くなり、例えば水田などにおいてもレールを露出させておくことが可能になる。即ち、圃場内にレールを支持するための部材を設置する必要が無くなる。
この脚部材が保持するレール部材の高さは特に制限されるものではないが、一般的な農作業において使用する場合には、圃場における作業面からの高さが60〜90cm程度の高さにレール部材が存在するように保持することが望ましい。なお、水田などにおいては、田と田との間に土を盛り上げて作った境である畔が設けられており、この畔に脚部材を載せる場合には、当該畔は田んぼよりも盛り上がって構成されていることから、この高さを考慮した上で、当該脚部材の高さを調整するのが望ましい。
そして、この脚部材の下方には、車輪が設けられている事が望ましい。上記したレール部材が圃場を跨ぐように構成されていることから、これをそのまま平行移動させるために、当該脚部材の下方には車輪が設けられている事が望ましい。例えば、水田で作業する場合、この脚部材を前記畔に載せた場合には、車輪により畔を移動させることにより、簡易に当該圃場搬送ブリッジを移動させることができる。
そして、上記のように構成された2本のレール部材は、後述する圃場搬送台車を走行させた場合においても、その間隔が変わったり、撓むことの無いように、フレーム部材で保持されていることが望ましい。このフレーム部材は、鉄パイプのほか、木材、樹脂など様々な材料を用いて構成することができ、少なくとも平行に配置された2本のパイプ部材の変形や撓みを阻止してバックアップするように構成される。
また、本考案では前記課題の少なくとも何れかを解決するために、上記の圃場搬送ブリッジを走行させる圃場搬送台車を提供する。かかる圃場搬送台車は、搬送物を載せる荷台部分と、当該荷台部分の前後に設けられる、左右1対のタイヤで構成される走行部分とからなり、当該左右1対のタイヤで構成される各走行部分は、それぞれのタイヤが、前記平行に配置された2本のレール部材上に載る間隔で配置されており、前記走行部分を構成するタイヤの近傍には、前記平行に配置された2本のレール部材同士の向かい合う曲面に当接するキャスター部材が設けられている圃場搬送台車とすることができる。
特にこの圃場搬送台車では、タイヤを用いて走行部分を構成していることから、前記した圃場搬送ブリッジのみでなく、道路やトラックの荷台などの平坦な部分でも問題なく走行することができる。
しかしながら、このようなタイヤを用いた走行部分とした場合、これが走行するレールは平坦でなければ安定しないことが知られていた。この点、本考案にかかる圃場搬送台車が走行するレールは、前記したように円柱状又は円管状に形成されていることから、従前における常識においては、安定して走行するのが困難であった。
そこで本考案では、このような円柱状又は円管状のレール上でも安定して走行できるように、前記走行部分を構成するタイヤの近傍には、前記平行に配置された2本のレール部材同士の向かい合う曲面に当接するキャスター部材を設けている。即ち、このキャスター部材が、台車の走行時においてレールの内側を転がり、タイヤの脱落を阻止している。
また、本考案にかかる圃場搬送台車は、特に農作物や道具などの比較的重量物を搬送するものであり、荷物を十分に載せた状態に置いては、一般的なタイヤでは荷物の重さによって潰れ、変形することが考えられる。そこで本考案では、このような変形を考慮して、仮に荷物の重さによりタイヤが変形した場合であっても、確実にキャスターによるガイドが機能するように、当該キャスター部材が、円柱状又は円管状に形成されているレール部材の鉛直上方を基準(0°)として、45°〜90°の範囲に存在する、2本のレール部材同士の向かい合う曲面に当接するように構成することが望ましい。
また前記キャスター部材は、その回転面が、水平方向を基準として、下方に10°〜30°の範囲で傾いている事が望ましく、更にレール部材との間に若干の遊び空間を有するように設置することが望ましい。このように形成することで、搬送する荷物の重さによりゴム製のタイヤが潰れて変形した場合であっても、レールの内側に接触して台車の走行を安定させることができる。更に平行に配置された左右のレールの軸方向から見て、車輪とキャスターのレールに対する接触点は「V」字形状になり、大きな荷重が作用した台車は、平行に配置された左右のレールに対して中心に向かう力が作用することになる。
そして本考案では、前記課題の少なくともいずれかを解決するために、上記本考案にかかる圃場搬送ブリッジと、この圃場搬送ブリッジにおける平行に配置された2本のレール部材に載せられた前記の圃場搬送台車とからなる圃場搬送システムを提供する。
なお、上記圃場搬送台車や圃場搬送ブリッジの移動に、モーターや油圧などの動力源を使用することもでき、更に圃場搬送ブリッジにあっては、必ずしも圃場搬送台車の走行だけに限らず、圃場で肥料や農薬散布にも使うことができる。
また、この圃場搬送ブリッジと、この圃場搬送ブリッジを走行可能な圃場搬送台車と、両者で構成された圃場搬送システムは、圃場における作業の改善を目的として創出されたものであるが、これを建築現場などで使用することも当然に可能であり、他の用途における実施も、本考案の技術的範囲の属するものである。即ち、他の用途において使用する場合には、本明細書における「圃場搬送ブリッジ」は「作業場搬送ブリッジ」、「圃場搬送台車」は「作業場搬送台車」、「圃場搬送システム」は「作業場搬送システム」と夫々読み替えるものとする。
上記本考案にかかる圃場搬送ブリッジでは、単管パイプなど、比較的簡易且つ安価に入手できる部材、即ち汎用性のある部材を用いて構成することができ、よって誰でも簡易に製造可能な圃場搬送ブリッジとなる。しかも、脚部分に車輪を設けた場合には、圃場を平行移動することができ、これを走行する台車は、圃場全体をカバーすることができる。
また、本考案にかかる圃場搬送台車では、入手が容易な汎用部品であるタイヤを用いて構成されていることから、その製造が容易であって、しかも道路などを走行するのに不自由の無い圃場搬送台車となっている。しかも、この圃場搬送台車は、入手が容易であって且つ廉価な材料を使用して構成された圃場搬送ブリッジであっても走行可能であることから、圃場搬送ブリッジと組み合わせた圃場搬送システムは、簡易且つ安価に製造でき、しかも平坦面でも走行可能な圃場搬送台車を用いた圃場搬送システムとすることができる。
更に、イネなどは早い時期においては水田で育成されており、水を入れた水田は泥濘があることから、従来提供されているような収穫作物用運搬車、簡易農作業システムおよび圃場内搬送設備等を敷設するのは困難であった。しかしながら本考案にかかる圃場搬送ブリッジは、圃場のうち、特に水田のように泥濘のある圃場にも設置することができ、この圃場搬送ブリッジを走行可能な圃場搬送台車により、歩きにくい泥濘のある圃場でも、大幅に作業効率を向上させることができる。よって、特に苗代における育苗箱の運搬作業等を大幅に軽減することができ、1人でも楽に苗代作業が可能になる。
本実施の形態にかかる圃場搬送ブリッジ、圃場搬送台車、および圃場搬送システムを示す斜視図 圃場搬送台車の走行部分を示す要部拡大側面図 圃場搬送台車の走行部分を示す要部拡大底面図 圃場搬送台車の走行部分を示す要部拡大正面図 圃場内の作業状況を示す略図
以下、図面を参照しながら、本実施の形態にかかる圃場搬送ブリッジ60と、この圃場搬送ブリッジ60を走行可能な圃場搬送台車20と、両者で構成された圃場搬送システム70を具体的に説明する。
先ず、図1は、本実施の形態にかかる圃場搬送ブリッジ60、圃場搬送台車20、および圃場搬送システム70を示す斜視図、図2は圃場搬送台車20の走行部分を示す要部拡大側面図、図3は圃場搬送台車20の走行部分を示す要部拡大底面図、図4は圃場搬送台車20の走行部分を示す要部拡大正面図、図5は圃場内の作業状況を示す略図である。
特に本実施の形態にかかる圃場搬送ブリッジ60は、イネの苗代における移動式の架橋として構成されており、この圃場搬送ブリッジ60を走行可能な圃場搬送台車20は、苗代において稲の苗箱(通常は約4kg)を複数搬送するものとして構成されている。
このような苗代における作業に関し、従来では約4kgの苗箱を複数設置するために、何回もぬかるんだ苗代を往復搬送する必要であり、作業者は腰痛などに悩まされるものであった。そこで本実施の形態では、代かき床作りの済んだ苗代に移動式の架橋として機能する圃場搬送ブリッジ60を設置し、この圃場搬送ブリッジ60上に苗箱を移動させるための台車、即ち圃場搬送台車20を載せ、苗箱を設置場所まで移動し、作業工程を減らし、合わせて腰痛などの防止を図るものとして具体化されている。
先ず、図1を参照しながら、この実施の形態にかかる圃場搬送ブリッジ60、圃場搬送台車20、および圃場搬送システム70を説明する。この実施の形態において、圃場搬送ブリッジ60は、建築における足場を構成するために市販されている単管パイプ(軸長約180cm、直径4.8cm)を使用しており、当該単管パイプを、圃場をまたがる長さに連結して1本のレール部材10を構成し、これを平行且つ同一水平面上に2本配置している。この2本のレール部材10の軸方向両端には、脚部材30が設けられており、当該レール部材10を所定の高さに保持している。特に本実施の形態では、作業面となる圃場よりも70〜80cmの高さになるように、この脚部材30の高さが調整されている。なお、このレール部材の長さは、設置する場所に応じて適宜調整することが可能であり、またレール部材を保持する高さも、作業者の都合に合わせて変更することも出来る。
本実施の形態において、この脚部材30は、鉄製の角パイプを使用して構成しており、その下端には、車輪51を設けている。具体的には3つの車輪51を一列に設けた移動車輪部材50を設けている。なお、この車輪の数は2つで構成することもでき、また4つ以上で構成することもできる。この車輪の数は、圃場搬送ブリッジ60の重さに応じて、適宜調整することができる。
そして上記のパイプ部材の撓みや変形を阻止するために、この脚部材30の下方には、フレーム部材が設けられており、この実施の形態において、フレーム部材はレール部材10の下方に平行に延伸する下フレーム41と、下フレーム同士の間隔を保持するべく、下フレーム間に架設された横フレーム42と、下フレームから立上り、レール部材10の下面に当接する縦フレーム43とで構成されている。このように構成されたフレーム部材により、レール部材10はその間隔を一定に保つ事ができ、更に撓みなども極力少なくすることができる。
なお、上記レール部材10の上面と内面(レール同士の対向面)には、フレーム部材を始めとして、その他の突起物も存在しないことが必要である。なぜならば、これらの部位における突起は、圃場搬送台車20の走行に支障をきたす障害物となるためである。
そして上記のように構成された圃場搬送ブリッジ60のレール部材10上には、このレール部材10間を跨うように圃場搬送台車20が載せられる。この圃場搬送台車20は、荷物や作物などを載せる荷台部分21と、その前後に設けられた1対のタイヤ25からなる走行部分とで構成されている。この走行部分を構成するタイヤ25は、本実施の形態では外径が約25cmのゴムタイヤ25を用いて構成しており、これは農作業用等の一輪車用のタイヤ25として市販されている。このタイヤ25は、本実施の形態においては車輪フレーム22を介して荷台部分21に一体化されている。
図2は圃場搬送台車20の走行部分を示す要部拡大側面図である。この図に示す様に、荷台部分21における荷物(苗箱23など)の載置面Lはタイヤ25の回転軸よりも下方に存在するように、両者が組み合わされている。これは荷物を載せたときの重心を回転軸よりも下方に存在させることにより、圃場搬送台車20の走行時における左右方向の揺れを減じるためである。本実施の形態では、荷台部分21から斜め上方に延伸する車輪フレーム55を用いることにより、タイヤ25の回転軸を荷物の載置面よりも上方に存在させている。
そしてこの圃場搬送台車20におけるタイヤ25の近傍には、図3の圃場搬送台車20の走行部分を示す要部拡大底面図に示す様に、レール部材10の側面に当接して回転することのできるキャスター部材80が設けられている。このキャスター部材80は、図4の圃場搬送台車20の走行部分を示す要部拡大正面図に示すとおり、円管状に形成されたレール部材10の側面、即ち平行に配置されたレール部材10同士の向かい合う側面に当たるように設けられている。特にこのキャスター部材80は、当該側面における内角α(鉛直方向を0°とする)が45°〜90°の範囲の側面に当たるように設置されており、且つ当該キャスター部材80自体も水平面からの傾斜角βが20°となるような角度(俯角20°)に調整されていることが望ましい。このようにしてキャスター部材80を設置することにより、荷台部分21に重量物を載せ、ゴムタイヤ25がその重みで潰れた場合であっても、当該キャスター部材80が円管状のレール部材10の側面に当たり、より確実にタイヤ25がレールの真上を走行可能になる。
以上のように構成された圃場搬送ブリッジ60によれば、レール部材10はその両側に設けられた脚部で保持されることから、圃場上に浮いた形で存在することができる。そして、圃場搬送台車20は、図5の圃場内の作業状況を示す略図に示す様に、圃場に掛け渡された圃場搬送ブリッジ60のレール部材10の延伸方向に自在に移動することが可能である。また、この圃場搬送ブリッジ60は平行移動可能であることから、結果として圃場搬送台車20は圃場無い全体を移動することができる。よって、このように構成された圃場搬送システム70では、従来では単に歩行するだけでも困難であった水田や苗代などの泥濘のある圃場でも、過度の労働を要せずして荷物や作物を搬送することが可能になる。
なお、上記架橋として機能する圃場搬送ブリッジ60を、2つ平行に並べた場合には、それぞれの圃場搬送ブリッジ60を走行する圃場搬送台車20を交互に使用することができ、また平行に配置した2つの圃場搬送ブリッジ60間に足場などを架け渡せば、作業者はこの足場上を移動することができ、苗代に下りることなく作業を行うことができる。さらに、作業者の移動のための面積を減じることができ、その結果苗代面積を大きくすることができる。
本考案にかかる圃場搬送ブリッジ60と、この圃場搬送ブリッジ60を走行可能な圃場搬送台車20と、両者で構成された圃場搬送システム70は、農業分野での作業量の軽減をもたらす他、農業に限らず建築或いは工事現場、更には工場内などにおいても使用することができ、この場合には荷物などの搬送効率を大幅に向上させることができる。
10 レール部材
20 圃場搬送台車
21 荷台部分
22 車輪フレーム
23 苗箱
25 タイヤ
30 脚部材
41 下フレーム
42 横フレーム
43 縦フレーム
50 移動車輪部材
51 車輪
55 車輪フレーム
60 圃場搬送ブリッジ
70 圃場搬送システム
80 キャスター部材

Claims (6)

  1. 圃場を跨ぐ長さで且つ円柱状又は円管状であり相互に平行に配置された2本のレール部材と、
    当該レール部材を所定の高さに保持する、レール部材の軸方向両端に設けられた脚部材と、
    当該レール部材に接合され、2本のレール部材同士の間隔を保持すると共に各レール部材を保持して撓みを阻止するフレーム部材とを具備することを特徴とする、圃場搬送ブリッジ。
  2. 前記レール部材の軸方向両端に設けられた脚部材の夫々は、その下方に車輪が設けられている、請求項1に記載の圃場搬送ブリッジ。
  3. 請求項1又は2に記載の圃場搬送ブリッジを走行させる圃場搬送台車であって、
    搬送物を載せる荷台部分と、
    当該荷台部分の前後に設けられる、左右1対のタイヤで構成される走行部分とからなり、
    当該左右1対のタイヤで構成される各走行部分は、それぞれのタイヤが、前記平行に配置された2本のレール部材上に載る間隔で配置されており、
    前記走行部分を構成するタイヤの近傍には、前記平行に配置された2本のレール部材同士の向かい合う曲面に当接するキャスター部材が設けられていることを特徴とする、圃場搬送台車。
  4. 前記キャスター部材は、円柱状又は円管状に形成されているレール部材の鉛直上方を基準(0°)として、45°〜90°の範囲に存在する、2本のレール部材同士の向かい合う曲面に当接する、請求項3に記載の圃場搬送台車。
  5. 前記キャスター部材は、その回転面が、水平方向を基準として、下方に10°〜30°の範囲で傾いている、請求項3又は4に記載の圃場搬送台車。
  6. 請求項1又は2に記載の圃場搬送ブリッジと、
    この圃場搬送ブリッジを構成する、平行に配置された2本のレール部材に載せられた、請求項3〜5の何れか一項に記載の圃場搬送台車とからなる、圃場搬送システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102349369A (zh) * 2011-07-04 2012-02-15 沈阳农业大学 水田通用行走装置
CN108925297A (zh) * 2018-07-31 2018-12-04 沈阳农业大学 纵横滑轨式蔬菜大棚秸秆深注机

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