JP3166426B2 - 穴明け工具 - Google Patents
穴明け工具Info
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Description
具に係わり、特に、アルミ鋳物の穴明け加工に適した切
削工具の改良に関するものである。
えば図4および図5に示すドリルリーマが提案されてい
る。これらの図に示すドリルリーマは、軸断面において
矩形状をなす工具本体1の側部に、先端面から後端側へ
直線的に延在する断面V字状の一対の切屑排出溝2,2
が形成され、各切屑排出溝2の工具回転方向を向く壁面
と先端逃げ面との交差稜線部に先端刃3が、外周マージ
ン4との交差稜線部に外周刃5が形成されたものであ
る。また、このドリルリーマでは、外周マージン4より
も工具回転方向後方のランド部6が平坦に切り落とさ
れ、ランド部6の後側に第2のマージン7が形成されて
いる。このようなドリルリーマでは、切屑排出溝2がス
トレート溝のため剛性が高く、また、合計4つのマージ
ンによりガイドされるため、穴明け加工時の振動が有効
に防止され、高い加工精度が得られるという利点があ
る。
は、実開昭57−100419号に提案されたもので、
工具本体10の外周部に2条の第1切屑排出溝11を形
成し、切屑排出溝11どうしの間のランド部12に、第
2切屑排出溝13および第3切屑排出溝14を工具回転
方向後方に向かって並んで形成し、さらに、第1、第
2、第3切屑排出溝11,13,14の回転方向を向く
壁面と先端逃げ面との交差稜線部に、それぞれ荒刃11
a、中仕上げ刃13a、仕上げ刃14aを直径が段階的
に大きくなるように形成したものである。このようなド
リルリーマでは、複数の切刃によって穴明け加工を分担
するので、一刃あたりの切刃の負担つまり切削量が少な
く、したがって穴の加工精度や仕上げ面粗さを向上させ
ることができるとともに切刃の寿命を長くすることがで
きるとされている。
来のドリルリーマのうち、まず前者においては、外周マ
ージンが4つも設けられていて外周マージンと加工穴の
内壁面との摩擦による発熱が生じ易いにも拘らず、ラン
ド部が平坦に形成されていて、切粉が第2マージン側へ
導かれて第2マージンと被削材との間に入り込んで溶着
し易い。このため、仕上げ面の肌荒れが生じたり切削動
力が増加する等の問題があった。
刃を6つも有しているために全体的な切削抵抗は二枚刃
ドリルのそれよりも大きいにも拘らず、工具本体をガイ
ドするのは2つのマージンであり、このため工具本体の
振動が生じ易いという問題があった。さらに、この後者
のドリルリーマにおいては、6つの切刃のうち最終的な
穴の仕上げに供されるのは一対の仕上げ刃14aのみで
あり、加工される穴の精度や仕上げ面粗さの向上を図る
にも自ずと限度があった。この発明は、以上のような従
来の穴明け工具の欠点を解決するためになされたもの
で、切粉の溶着を防止することができるのは勿論のこ
と、穴明け加工中にドリルを確実にガイドすることがで
き、さらに加工される穴の精度や仕上げ面粗さを向上さ
せることができる穴明け工具を提供することを目的とす
る。
ような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回
転される工具本体の外周に一対の第1切屑排出溝を設け
るとともに、この第1切屑排出溝の工具回転方向を向く
壁面と先端逃げ面との交差稜線部に主切刃を形成し、上
記各第1切屑排出溝の工具回転方向後方側に隣接するラ
ンド部に、該第1切屑排出溝に沿って第2切屑排出溝が
形成されるとともに、この第2切屑排出溝を挟んで主切
刃側のランド部の縁部には、先端面が上記主切刃よりも
工具基端側に位置し、かつ該主切刃の外径よりも大きな
外径を有する第1外周壁部を設ける一方、ヒール側に隣
接するランド部の縁部には、先端面が上記先端逃げ面に
連なり、かつ上記第1外周壁部と等しい外径を有する第
2外周壁部を設け、上記第1切屑排出溝の工具回転方向
を向く壁面と上記第1外周壁部の先端面との交差稜線部
に第1副切刃を形成するとともに、上記第2切屑排出溝
の工具回転方向を向く壁面と上記第2外周壁部の先端面
との交差稜線部に、上記第1副切刃よりも工具先端側に
位置するように第2副切刃を形成し、さらにこの第2外
周壁部の先端面と外周面とがなす交差稜線部において
は、上記第2副切刃側の端部の方を、これと反対側の端
部よりも工具基端側に配置し、しかも上記第2切屑排出
溝の工具回転方向を向く壁面と上記第2外周壁部の外周
面との境界部を、上記軸線方向先端側からみた底面視に
鈍角をなす一方、該軸線に対する横断面においては鋭角
をなすようにしたことを特徴とする。
対ずつ形成される第1および第2の合計4つの外周壁部
によって工具本体が確実にガイドされる。また、これら
第1および第2外周壁部の先端面は主として穴明け加工
に供される切刃よりも工具基端側に配置されており、ま
たこれら第1および第2外周壁部の外径は互いに等し
く、かつ上記切刃の外径よりも大きく設定されていて、
これらの先端面と第1および第2切屑排出溝の工具回転
方向を向く壁面との交差稜線部にそれぞれ第1および第
2副切刃が形成されているので、これらの2対の副切刃
がさらい刃の役割を果たし、加工穴の寸法精度や面粗度
を向上させることができる。さらに、これらの副切刃で
生成された微少な切屑あるいは切粉は、第1あるいは第
2切屑排出溝に沿って後端側へ押し上げられるので、特
に切粉が第2外周壁部と加工穴との間に入り込むことが
少なく、切粉の加工穴への溶着を防止することができ
る。そして、特に上記第2外周壁部の先端面と外周面と
がなす交差稜線部では、上記第2副切刃側の端部の方
が、これと反対側の端部よりも工具基端側に配置されて
いて、該交差稜線部が工具回転方向後方側に向かうに従
い工具先端側に向かうように形成されるため、この交差
稜線部を加工穴内周の仕上げ加工の際のさらい刃として
機能させることができる。さらに、上記第2切屑排出溝
の工具回転方向を向く壁面と上記第2外周壁部の外周面
との境界部は、上記軸線方向先端側からみた底面視に鈍
角をなす一方、該軸線に対する横断面においては鋭角を
なしているため、上記第2副切刃が形成されるこの境界
部の先端では欠けの発生が防止されるとともに、この第
2副切刃によって生成された切粉が第2外周壁部側に入
り込むのを一層確実に防止することができる。
を参照しながら説明する。図1は本実施例の底面図、図
2は図1のII方向側面図、図3は図2のIII−III線断面
図である。図中に符号20で示すのは工具本体であり、
その外周側部には当該工具本体20の軸線O回りに螺旋
をなす一対の第1ねじれ溝(第1切屑排出溝)21,2
1が形成され、各第1ねじれ溝21の工具回転方向(図
1および図3において反時計回り方向)を向く壁面と工
具本体20の先端逃げ面22との交差稜線部に主切刃2
3が形成されている。この主切刃23は直線状に形成さ
れ、しかも、芯厚を構成する壁部にシンニング部23a
が形成されることにより工具本体20先端の回転中心部
まで延在させられている。また、底面視において主切刃
23に平行で軸線Oを通る中心線Lと該主切刃23との
間の幅Wは、後述する当該穴明け工具の外径Dに対して
0.015D〜0.10Dと狭く設定され、これにより
チゼルも小さくなっている。
1ねじれ溝21,21の間に画成されるランド部24に
は、該第1ねじれ溝21に沿って螺旋を描くように第2
ねじれ溝(第2切屑排出溝)25が形成されている。そ
して、この第2切屑排出溝25を挟んで切刃23側のラ
ンド部24の縁部には第1マージン(第1外周壁部)2
6が形成され、反対側のヒール27側の縁部には第2マ
ージン(第2外周壁部)28が形成されている。なお、
これら第1、第2マージン26,28のそれぞれの外周
面26a,28aは、本実施例ではいずれも上記軸線O
を中心とする円筒面上に形成されている。ここで本実施
例では、これら第1、第2マージン26,28は工具本
体20の周方向にほぼ等分割に配置されている。ただ
し、第1、第2マージン26,28同士が軸線O回りに
なす角度は80゜〜100゜の範囲内であればよい。
が第1マージン26から第2マージン28へ向かって連
続的に形成された第1凸曲面部25a、第2凸曲面部2
5bおよび凹曲面部25c(第2切屑排出溝の工具回転
方向を向く壁面)から構成され、第1マージン26から
第2マージン28へ向かうに従って深さが漸次深くなっ
ている。このうち第1凸曲面部25aは、その曲率半径
が大きくほとんど平坦面に近い形状とされているが、切
屑排出溝がストレート溝の場合にはその部分は平坦面に
形成される。さらにまた、上記軸線O方向先端側からみ
た底面視において凹曲面部25cと第2マージン28と
の境界部は鈍角をなしており、その部分における欠けの
発生が防止されている。詳細には、図1に示すように工
具本体20の底面視における回転中心と凹曲面部25c
および第2マージン28の交差部とを結んだ直線は、上
記交差部における凹曲面部25cの接線よりも工具回転
方向側に延びるように配設されており、本実施例ではこ
れらの直線と接線とがなす角度αは20°以下に設定さ
れている。
る横断面においては、工具本体20の回転中心と凹曲面
部25cおよび第2マージン28の交差部とを結んだ直
線と、上記交差部における凹曲面部25cとの接線とが
なす角度δは正角とされており、つまり上記接線が直線
よりも工具回転方向側に延びるように配設されていて、
凹曲面部25cと第2マージン28とがなす角度は鋭角
とされている。なお、この角度δも本実施例では20°
以下に設定されている。これは、角度δを正角とするこ
とにより凹曲面部25cに存在する切粉が第2マージン
28側へ入りにくくなるからである。なお、この図3に
示すように上記第1ねじれ溝21の底面のうち、芯厚T
を構成する部分を含む所定幅の部分は円筒曲面21aと
され、その半径R1は上記外径Dに対して0.1D〜
0.3Dとされており、さらにこの円筒曲面21aから
ヒール27側へ向かう部分も、回転方向へ凹む円筒曲面
21bとされている。ここで、上記芯厚Tは0.1D〜
0.2Dに設定され、また第2マージン28と円筒曲面
21bとのなす角度θは60°〜80°に設定されてい
る。
3の外周端23bよりも工具基端側に僅かに後退した位
置から延びるように形成されており、これにより工具本
体20の先端には主切刃23に関してマージンを有さな
い外周部29が形成され、この外周部29には工具回転
方向後方に向けて逃げ角が与えられている。そして、こ
の第1マージン26の先端面26bと第1ねじれ溝21
の工具回転方向を向く壁面との交差稜線部に、第1副切
刃30が形成されている。従って上記主切刃23の外径
D1は、この第1副切刃30が軸線O回りになす円の外
径D、すなわち上記第1マージン26の外径よりも、僅
かに小さく形成されることとなる。なお、上述した当該
穴明け工具の外径Dとは、この第1副切刃30の外径D
を意味するものである。また、この第1副切刃30の外
径Dと上記主切刃23の外径D1との差D−D1は、本実
施例では前者の外径Dに対して5%以下に設定されてい
る。
ージン28は工具本体20の先端逃げ面22にまで延設
されていて、第2マージン28の先端面28bは該先端
逃げ面22に面一に連ねられている。そして、第2ねじ
れ溝25の凹曲面部25cの工具回転方向を向く壁面と
第2マージン28の先端面28bとの交差稜線部には、
第2副切刃31が形成されている。ただし、上記先端逃
げ面22には工具回転方向後方に向けて逃げ角が与えら
れているから、この第2副切刃31の位置も上記第1副
切刃30と同様に、主切刃23の外周端23bよりも工
具基端側に配置されることとなる。また、この第2副切
刃31は、第1副切刃30に対しては工具先端側に配置
されている。さらに、第2マージン28はその外径が上
記第1マージン26の外径に等しくなるように形成され
ており、従って第2副切刃31の外径も上記第1副切刃
30の外径Dと等しく設定されている。なお、本実施例
ではこの第2マージン28の先端部は、該第2マージン
28の先端面28bと外周面28aとがなす交差稜線部
P1P2において、第2副切刃31側の端部P1の方が、
これと反対側の端部P2よりも工具基端側に配置される
ように形成されている。
ほぼ等分割に配置された第1、第2マージン26,28
によって工具本体20が確実にガイドされるので工具本
体20の振動を防止することができる。また、主切刃2
3,23で荒加工した後に第1、第2副切刃30,31
で仕上げ加工を行うことができるので、加工穴の寸法精
度や面粗度を向上させることができる。特に、これら第
1、第2副切刃30,31は、それぞれ一対ずつの合計
4つが第1、第2マージン26,28と同じく工具本体
20の周方向にほぼ等分割に配置されることになるの
で、加工穴の全長に亙って均一かつ安定して高精度の穴
明けを行うことができる。なお、本実施例ではこれら第
1、第2副切刃30,31の外径Dと主切刃23の外径
D1との差D−D1を、外径Dに対して5%以下となるよ
うに設定したが、これが5%を上回ると第1、第2副切
刃30,31による切削量が相対的に増大して仕上げ刃
として機能しなくなるおそれが生じる。
により生成された微少な切屑あるいは切粉は、それぞれ
第1、第2ねじれ溝21,25に沿って工具本体20の
後端側へ排出されるので、特に第2副切刃31による切
粉が第2マージン28と加工穴との間に入り込むことが
少なく、切粉の加工穴への溶着を防止することができ
る。さらに本実施例においては、第2ねじれ溝25が第
2マージン28側へ向かうに従って漸次深くなるので、
切粉が工具の回転に伴って流れ易く、第2ねじれ溝25
の最も深い部分、つまり凹曲面部20bへ導かれ、そこ
から切屑とともに第2ねじれ溝25に沿って後端側へ排
出される。従って、第2マージン28と加工穴内面との
間への切粉の侵入をより一層確実に防止することがで
き、切粉の溶着に起因する肌荒れ等の発生を未然に防止
することができる。さらにまた、本実施例では第1副切
刃30よりも第2副切刃31の方が工具先端側に位置す
るように形成されており、上記仕上げ加工は主としてこ
の第2副切刃31により行われることとなる。このた
め、第1副切刃30により生成されて第1ねじれ溝21
に流れ込む切屑の量は相対的に少なくなるので、これが
主切刃23により生成されて第1ねじれ溝21に流れる
切屑との間で干渉して切屑詰まりを生じたりするような
事態を未然に防止することが可能となる。
先端部において第2副切刃31側の端部P1の方が、こ
れと反対側の端部P2よりも工具基端側に配置されるよ
うに形成されており、これにより第2マージン28の先
端稜線部P1P2を、加工穴内周の仕上げ加工の際のさら
い刃として機能させることができる。すなわち、例えば
アルミ材の穴明け加工に際しては、切刃によって加工さ
れた穴が瞬時のうちに縮径するので、縮小代を見込んで
ドリル径を選定するのが一般的である。これに対して本
実施例では上記構成を採ることにより、主切刃23で穴
明けされて第2副切刃31で仕上げられた後に縮径した
穴は、第2マージン28の先端稜線部P1P2でさらわれ
て第2副切刃31の外径Dと同じ直径に加工されるた
め、縮小代をほとんど考慮する必要がないという利点を
得ることができる。なお、この第2マージン28よりも
工具基端側に位置する第1マージンの先端部において同
様の構成を採るようにしてもよく、これにより加工穴の
精度を一層向上させることができる。
壁部を平坦部25a、凸曲面部25b、凹曲面部25c
とから構成しているが、平坦部25aおよび凸曲面部2
5bを一つの凸曲面で構成してもよく、また平坦部25
aの部分においては、その深さが必ずしも第2マージン
28側へ向かって増加するものでなくてもよい。
26,28の外周面26a,28aはいずれも工具本体
20の軸線Oを中心とする円筒面上に形成されている
が、例えば第1マージン26の外周面26aに所定の逃
げ角を与えるようにしてもよく、このような構成を採る
ことにより加工穴との摩擦を低減して加工箇所の発熱に
起因する種々の悪影響、例えば切粉の溶着や加工後にお
ける穴径の縮小等を抑制することができる。また、工具
本体20のガイド性についても、切削抵抗の主分力方向
の振動は第2マージン28で抑制され、背分力方向の振
動はその程度が小さいので逃げ角を付しても充分に抑制
されるので、4つのマージンを有する場合に比してガイ
ド性はさほど損なわれることはない。
イストドリルに限定されるものではなく、ストレート溝
のドリルやエンドミルやドリルリーマ等の種々の穴明け
工具に適用できることは勿論である。さらに摩耗の激し
い部分にTiCやTiNあるいはダイヤモンドのコーテ
ィングを施すことにより、耐磨耗性やマージン部におけ
る被削材との潤滑性を向上させることができる。さらに
また、上記実施例では工具本体20に直接的に主切刃2
3や副切刃30,31を形成した穴明け工具について説
明したが、この工具本体20において、これらの切刃2
3,30,31の部分に、ダイヤモンドやCBN(立方
晶窒化硼素)を主成分とする超高硬度焼結体をロウ付け
等により接合し、この超高硬度焼結体の部分に切刃23
や副切刃30,31を形成したような構成としてもよ
い。このような構成を採ることにより、摩耗の激しい刃
先部分において耐摩耗性の一層の向上を図ることができ
る。
具においては、工具本体に形成された第1切屑排出溝の
工具回転方向後方側に隣接するランド部に、先端面が工
具先端の切刃よりも工具基端側に位置し、かつ該切刃の
外径よりも大きな外径を有する第1外周壁部を設ける一
方、ヒール側に隣接するランド部には、先端面が上記切
刃の先端逃げ面に連なり、かつ第1外周壁部と等しい外
径を有する第2外周壁部を設け、これら第1、第2外周
壁部の先端にそれぞれ第1、第2副切刃を形成したもの
であるから、切粉の溶着を防止することが出来るのは勿
論のこと、穴明け加工中にドリルを確実にガイドするこ
とができる。さらに、これら第1、第2副切刃が仕上げ
刃として機能して上記切刃により荒加工された穴を仕上
げて行くので、きわめて高い穴加工精度や優れた仕上げ
面粗さを得ることが可能となる。そして、さらに上記第
2外周壁部の先端面と外周面とがなす交差稜線部は、上
記第2副切刃側の端部の方がこれと反対側の端部よりも
工具基端側に配置されているので、この交差稜線部を加
工穴内周の仕上げ加工の際のさらい刃として機能させる
ことができ、特にアルミ材のような被削材に対しても加
工穴精度の向上を図ることが可能となる。しかも、第2
切屑排出溝の工具回転方向を向く壁面と第2外周壁部の
外周面との境界部を、上記軸線方向先端側からみた底面
視に鈍角をなす一方、該軸線に対する横断面においては
鋭角をなすように形成することにより、第2副切刃の欠
けを防ぎつつも、この第2副切刃によって生成された切
粉が第2外周壁部側に入り込んで溶着を生じたりするよ
うな事態も確実に防止することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 軸線回りに回転される工具本体の外周に
一対の第1切屑排出溝が設けられるとともに、この第1
切屑排出溝の工具回転方向を向く壁面と先端逃げ面との
交差稜線部に主切刃が形成され、上記各第1切屑排出溝
の工具回転方向後方側に隣接するランド部には、該第1
切屑排出溝に沿って第2切屑排出溝が形成されるととも
に、この第2切屑排出溝を挟んで主切刃側のランド部の
縁部には、先端面が上記主切刃よりも工具基端側に位置
し、かつ該主切刃の外径よりも大きな外径を有する第1
外周壁部が設けられる一方、ヒール側に隣接するランド
部の縁部には、先端面が上記先端逃げ面に連なり、かつ
上記第1外周壁部と等しい外径を有する第2外周壁部が
設けられており、上記第1切屑排出溝の工具回転方向を
向く壁面と上記第1外周壁部の先端面との交差稜線部に
第1副切刃が形成されるとともに、上記第2切屑排出溝
の工具回転方向を向く壁面と上記第2外周壁部の先端面
との交差稜線部には、上記第1副切刃よりも工具先端側
に位置するように第2副切刃が形成され、さらにこの第
2外周壁部の先端面と外周面とがなす交差稜線部におい
ては、上記第2副切刃側の端部の方が、これと反対側の
端部よりも工具基端側に配置され、しかも上記第2切屑
排出溝の工具回転方向を向く壁面と上記第2外周壁部の
外周面との境界部は、上記軸線方向先端側からみた底面
視に鈍角をなす一方、該軸線に対する横断面においては
鋭角をなしていることを特徴とする穴明け工具。
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Applications Claiming Priority (1)
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