JP3165434B2 - 酸化染色組成物 - Google Patents

酸化染色組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、酸化染料前駆体とアミノインドールカツプ
ラーとを含有する、ケラチン質繊維特にヒトの毛髪のた
めの新規な染色組成物および式(I A)を有する化合物
に関する。
従来の技術 酸化染料前駆体、特にP−フエニレンジアミン、一般
に「酸化塩基」と称するオルトまたはパラアミノフエノ
ールを含有する染色組成物によつてケラチン質繊維、特
にヒトの毛髪を染色することが知られている。
また、一層特定的に芳香族メタジアミン、メタアミノ
フエノールのうちから選択する染色変更剤とも称するカ
ツプラーを酸化塩基と組合わせて使用することにより、
酸化塩基によつて得る色を変化させうることも知られて
いる。
発明が解決しようとする課題 染毛の分野においては、酸化染色で一般に用いる酸化
性のアルカリ媒体中で、光線、洗浄、雨天および発汗に
対して十分な抵抗力をもつ色を毛髪に与えることのでき
る酸化染料前駆体またはカツプラーが研究されている。
同様に、反射色をもつ色を得ることが望まれており、従
つて還元性媒体中で安定である直接染料の使用が必要で
ある。
課題を解決するための手段 本発明者は、パラまたはオルト型の酸化染料前駆体と
ともにある種のインドール誘導体をカツプラーとして使
用することにより、ケラチン質繊維特に毛髪に適用の
後、光線、洗浄、雨天および発汗に対する特に顕著な抵
抗力をもつ反射色のある色を得ることができることを見
出しており、これが本発明の目的をなす。
本発明の目的は従つて、下記に規定するある種のアミ
ノインドール誘導体とともに少くとも一つのパラまたは
オルト型の酸化染料前駆体を含有する、ケラチン質繊維
を染色するために使用する酸化染色組成物からなる。
本発明の他の目的は、以下の記載および実施例を閲読
すれば明らかとなるであろう。
ケラチン質繊維、特にヒトのケラチン質繊維ことに毛
髪の染色に使用するための本発明の酸化染色組成物は、
これがケラチン質繊維を染色するのに適した溶媒中に、
パラまたはオルト型の少くとも一つの酸化染料前駆体
と、式(I) (式中、異なつていてよいR1およびR3は水素原子、C1
C4アルキルを表わし、 R2は水素原子、C1〜C4アルキル、カルボキシルまたは
アルコキシカルボニルを表わし、R2またはR3の少くとも
一つは水素を表わし、 R4は水素原子またはC1〜C4アルキルまたはC1〜C4ヒド
ロキシアルキルまたはC2〜C4ポリヒドロキシアルキルを
表わし、 NHR4基はベンゼン核の4、6または7位置を占める
が、NHR4基が6−位を占める場合、R1,R2,R3又はR4の少
なくとも1つは水素原子と異なる)に相当する少くとも
一つの複素環カツプラーおよびその塩を含有することを
特徴とする。
式(I)の化合物のうち好ましいものは、アルキル基
がメチルエチルを表わし、ヒドロキシアルキルがヒドロ
キシエチルを表わし、アルコキシカルボニルがメトキシ
−またはエトキシカルボニルを表わす化合物である。
式(I)の化合物のうち、式(I A) (式中、R1、R2、R3は上記した意味をもち、またはR4
C1〜C4アルキル、C1〜C4ヒドロキシアルキル、C2〜C4
リヒドロキシアルキルを表わし、R4NHは4、6または7
位置を占めまたR4NHが4位置にある場合、R4はアルキル
基ではない)に相当する化合物は新規なものであり、ま
たこれは本発明の他の目的をなす。
式(I A)の化合物は下記の方法に従つて製造するこ
とができる。
化合物(I A)は下記の反応図式に従つて、芳香族ア
ミンを置換する方法によつて化合物(I B)(R4=H)
から得る。
ホルミル化またはトシル化によつて化合物(II)を得
る。化合物(II)は第2段階においてハロゲン化アルキ
ルX−R4によつてアルキル化する。ハロゲン化アルキル
を過剰に用いる場合、第2の基R4を導入する。従来的な
方法に従つて、化合物(III)を脱ホルミル化または脱
トシル化することによつて所望の生成物(I A)を得
る。
ヒドロキシエチル化法のうち、β−クロロエチルクロ
ロホーメートの化合物(I B)に対する作用をあげるこ
とができ、これによつて、対応するβ−クロロエチルカ
ルバメートを第1段階において得ることができ、第2段
階においてこれを無機強塩基の作用下におくと、R4がβ
−ヒドロキシエチルである化合物(I A)を得ることが
できる。
式(I)の化合物のうち、6−アミノインドール、7
−アミノインドール、6−N−β−ヒドロキシエチルア
ミノインドール、6−N−β−ヒドロキシエチルアミノ
1−メチルインドール、6−メチルアミノインドール、
6−アミノN−メチルインドール、6−アミノ2−カル
ボキシインドール、6−アミノ3−メチルインドール、
6−アミノ2−メチルインドール、6−アミノ2−エト
キシカルボニルインドール、6−N−(β,γ−ジヒド
ロキシプロピル)アミノインドールをあげることができ
る。
これらの化合物のうち、以下に規定する染料前駆体と
の酸化的カツプリングによつて、6−アミノインドール
およびその誘導体は銅色が優勢である色(熱い色)を生
みまた7−アミノインドールおよびその誘導体は灰色ま
たはマホガニー色の反射色をもつ色を生むことが知れよ
う。
パラまたはオルト型の染料前駆体は、それ自体が染料
ではなく、酸化的縮合プロセスによつてそれ自体でまた
はカツプラーもしくは変性剤の存在で染料を生成する化
合物である。
パラまたはオルト型の染色前駆体は、互いにパラまた
はオルト位置にある、二つのあるいは一つのアミノ基と
ヒドロキシル基とを含むベンゼン系または複素環化合物
である。
パラまたはオルト型の染料前駆体は、パラフエニレン
ジアミン、パラアミノフエノール、ピリジンまたはピリ
ミジンから誘導されるパラ複素環前駆体例えば2,5−ジ
アミノピリジン、2−ヒドロキシ5−アミノピリジン、
2,4,5,6−テトラアミノピリミジン、オルトアミノフエ
ノール、いわゆる「二重の塩基体」のうちから選択す
る。
パラフエニレンジアミンとして、一層特定的には式
(II) (式中、異なつていてよいR5、R6およびR7は水素または
ハロゲン原子、アルキル、アルコキシを表わし、 異なつていてよいR8およびR9は、ヒドロキシアルキ
ル、アルコキシアルキル、カルバミルアルキル、メシル
アミノアルキル、アセチルアミノアルキル、ウレイドア
ルキル、カルボアルコキシアミノアルキル、ピペリジノ
アルキル、モルホリノアルキルを表わし、あるいはR8
よびR9が、これらが結合する窒素原子とともにピペリジ
ノまたはモルホリノ複素環を形成するが、R8およびR9
水素原子を表わさない場合、R5またはR7が水素原子を表
わす)に相当する化合物およびその塩をあげることがで
きる。
いわゆる二重の塩基体は、式 〔式中、異なつていてよいZ1およびZ2はヒドロキシルま
たはNHR3を表わし、R3は水素原子または低級アルキルを
表わし、 異なつていてよいR1およびR2は水素原子、ハロゲン原
子またはアルキルを表わし、 Rは水素原子、アルキル、ヒドロキシアルキルまたは
アミノ残基が置換されていてよいアミノアルキルを表わ
し、 (式中、nは0から8の整数でありまたn′は0から4
の整数である)からなる群のうちから選択する〕に相当
するビス−フエニルアルキレンジアミンでありまたその
酸との付加塩であつてもよい。
アルキルまたはアルコキシは、炭素原子1〜4個をも
つ基、特にメチル、エチル、プロピル、メトキシ、エト
キシであるのが望ましい。
式(II)の化合物のうち、P−フエニレンジアミン、
P−トルイレンジアミン、メトキシパラフエニレンジア
ミン、2,6−ジメチルP−フエニレンジアミン、2,5−ジ
メチルP−フエニレンジアミン、2−メチル5−メトキ
シパラフエニレンジアミン、2,6−ジメチル5−メトキ
シP−フエニレンジアミン、N,N−ジメチルパラフエニ
レンジアミン、3−メチル4−アミノN,N−ジエチルア
ニリン、N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)パラフエニ
レンジアミン、3−メチル4−アミノN,N−ジ−(β−
ヒドロキシエチル)アニリン、3−クロロ4−アミノN,
N−ジ−(β−ヒドロキシエチル)アニリン、4−アミ
ノN,N−(エチル、カルバミルメチル)アニリン、3−
メチル4−アミノN,N−(エチル、カルバミルメチル)
アニリン、4−アミノN,N−(エチル、β−ピペリジノ
エチル)アニリン、3−メチル4−アミノN,N−(エチ
ル、β−ピペリジノエチル)アニリン、4−アミノN,N
−(エチル、β−モルホリノエチル)アニリン、3−メ
チル4−アミノN,N−(エチル、β−モルホリノエチ
ル)アニリン、4−アミノN,N−(エチル、β−アセチ
ルアミノエチル)アニリン、4−アミノN−(β−メト
キシエチル)アニリン、3−メチル4−アミノN,N−
(エチルβ−アセチルアミノ)アニリン、4−アミノN,
N−(エチル、β−メシルアミノエチル)アニリン、3
−メチル4−アミノN,N−(エチル、β−メチルアミノ
エチル)アニリン、4−アミノN,N−(エチル、β−ス
ルホエチル)アニリン、3−メチル4−アミノN,N−
(エチル、β−スルホエチル)アニリン、N−〔(4′
−アミノ)フエニル〕モルホリン、N−〔(4′−アミ
ノ)フエニル〕ピペリジンを特にあげることができる。
バラ型のこれらの酸化染料前駆体は、遊離の塩基の形
で、または塩酸塩、臭化水素酸塩または硫酸塩のような
塩の形で染色組成物中に導入できる。
P−アミノフエノールとして、P−アミノフエノー
ル、2−メチル4−アミノフエノール、3−メチル4−
アミノフエノール、2−クロロ4−アミノフエノール、
3−クロロ4−アミノフエノール、2,6−ジメチル4−
アミノフエノール、3,5−ジメチル4−アミノフエノー
ル、2,3−ジメチル4−アミノフエノール、2,5−ジメチ
ル4−アミノフエノール、2−ヒドロキシメチル4−ア
ミノフエノール、2−(β−ヒドロキシエチル)4−ア
ミノフエノール、2−メトキシ4−アミノフエノール、
3−メトキシ4−アミノフエノール、2−メトキシ−メ
チル4−アミノフエノールをあげることができる。
オルトアミノフエノールとして、1−アミノ2−ヒド
ロキシベンゼン、6−メチル1−ヒドロキシ2−アミノ
ベンゼンおよび4−メチル1−アミノ2−ヒドロキシベ
ンゼンをあげることができる。
式(II′)の化合物として、N,N′ビス−(β−ヒド
ロキシエチル)N,N′−ビス(4′−アミノフエニル)
1,3−ジアミノ2−プロパノール、N,N′ビス(β−ヒド
ロキシエチル)N,N′−ビス(4′−アミノフエニル)
エチレンジアミン、N,N′ビス−(4−アミノフエニ
ル)テトラメチレンジアミン、N,N′ビス−(β−ヒド
ロキシエチル)N,N′−ビス(4′−アミノフエニル)
テトラメチレンジアミン、N,N′ビス(4−メチルアミ
ノフエニル)テトラメチレンジアミン、N,N′ビス−
(エチル)N,N′ビス(4′−アミノ3′−メチルフエ
ニル)エチレンジアミンをあげることができる。
染色組成物は上記の式(I)に相当する複素環カツプ
ラーの他に、メタジフエノール、メタアミノフエノー
ル、メタフエニレンジアミン、メタアシルアミノフエノ
ール、メタウレイドフエノール、メタカルボアルコキシ
アミノフエノール、α−ナフトール、β−ケトン化合物
のような活性メチレン基をもつカツプラーおよびピラゾ
ロンのようなそれ自体知られた他のカツプラーも含有し
てよい。
一層特定的な例として、2,4−ジヒドロキシフエノキ
シエタノール、2,4−ジヒドロキシアニソール、メタア
ミノフエノール、レゾルシンモノメチルエーテル、2−
メチル5−アミノフエノール、2−メチル4−N−(β
−ヒドロキシル)アミノフエノール、2−メチル5−N
−(β−メシルアミノエチル)アミノフエノール、2,6
−ジメチル3−アミノフエノール、6−ヒドロキシベン
ゾモルホリン、2,4−ジアミノアニソール、2,4−ジアミ
ノフエノキシエタノール、6−アミノベンゾモルホリ
ン、2−〔(N−β−ヒドロキシエチル)アミノ4−ア
ミノ〕フエノキシエタノール、2−アミノ4−N−(β
−ヒドロキシエチル)アミノアニソール、(2,4−ジア
ミノ)フエニル、β,γ−ジヒドロキシプロピルエーテ
ル、2,4−ジアミノフエノキシエチルアミンおよびこれ
らの塩をあげることができる。
当該技術において周知なように、アゾ染料、アントラ
キノン染料またはベンゼン系のニトロ誘導体のような直
接染料を本組成物に添加してよい。
本発明に従う染色組成物に用いるパラまたはオルト型
の酸化染料前駆体とカツプラーとの全体は、組成物の全
重量に対して0.3〜7重量%であるのが好ましい。化合
物(I)の濃度は組成物の全重量に対して0.05〜3.5重
量%の範囲で変化してよい。
染色に適する溶媒は一般に水性であり、そのpHは8〜
11、望ましくは9〜11の範囲で変化してよい。
pHはアンモニア、アルカリ炭酸塩、モノ−、ジ−また
はトリエタノールアミンのようなアルカノールアミンの
ごとく当該技術において周知なアルカリ性化剤によつて
所望の値に調整する。
本発明の染色組成部は好ましい実施態様において、陰
イオン、陽イオン、非イオン、両性界面活性剤またはそ
れらの混合物も含有する。これらの界面活性剤のうち、
脂肪族アルコールのアルキルベンゼンスルホネート、ア
ルキルナフタレンスルホネート、サルフエート、エーテ
ルサルフエートおよびスルホネート、第4級アンモニウ
ム例えばトリメチルセチルアンモニウムの臭化物、セチ
ルピリジニウムの臭化物、必要ならオキシエチレン化し
た脂肪酸のエタノールアミド、ポリオキシエチレン化し
た酸、アルコールまたはアミン、ポリグリセロール化し
たアルコール、ポリオキシエチレン化またはポリグリセ
ロール化したアルキルフエノール、およびポリオキシエ
チレン化アルキルサルフエートをあげることができる。
界面活性剤は組成物の全重量に対して0.5〜55、望ま
しくは2〜50重量%の割合で本発明の組成物中に存在す
る。
本組成物は水中に十分に可溶でないであろう化合物を
溶解する有機溶媒も含有することができる。この溶媒の
うち、エタノールおよびイソプロパノールのようなC1
C4低級アルカノール、グリセロール、2−ブトキシエタ
ノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、
ジエチレングリコールのモノエチルエーテルおよびモノ
メチルエーテルのようなグリコールまたはグリコールエ
ーテル、およびベンジルアルコールまたはフエノキシエ
タノールのような芳香族アルコール、類似な化合物また
はこれらの混合物を例としてあげることができる。
溶媒は組成物の全重量に対して1〜40、特に5〜30重
量%の割合で存在するのが好ましい。
本発明の組成物中に添加することのできる増粘剤は、
アルギン酸ナトリウム、アラビアまたはグアーガム、メ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース
のようなセルロース誘導体、キサンタンガムのようなヘ
テロビオポリサツカライド、アクリル酸から誘導するポ
リマーのうちから選択できる。ベントナイトのような無
機増粘剤も用いてよい。これらの増粘剤は組成物の全重
量に対して0.1〜5、特に0.2〜3重量%の割合で存在す
るのが好ましい。
組成物中に存在してよい酸化防止剤は特に、亜硫酸ナ
トリウム、チオグリコール酸、重亜硫酸ナトリウム、ア
スコルビン酸、ヒドロキノンおよびホモゲンチシ酸のう
ちから選択する。これらの酸化防止剤は組成物の全重量
に対して0.05〜1.5重量%の割合で組成物中に存在す
る。
本組成物は例えば浸透剤、金属イオン封鎖剤、緩衝
剤、芳香などのような化粧品として許容できる他の補助
剤も含有してよい。
本発明の組成物は、液体、クリーム、ゲルまたはケラ
チン質繊維特にヒトの毛髪の繊維を染色するのに適した
他のあらゆる形をとつてよい。本組成物は推進剤の存在
でエアロゾル容器中に包装されてよく、泡沫を形成する
ことができる。
パラおよび(または)オルト型の酸化染料前駆体と式
(I)のカツプラーとを含有する本発明の染色組成物
は、酸化剤による発色を用いる方法に従つて使用する。
この方法に従う場合、上記の染色組成物を、発色を行
うことのできる十分な量の酸化性の溶液と混合し、次
に、得られる混合物をケラチン質繊維特にヒトの毛髪に
適用する。
酸化性溶液は、過酸化水素、過酸化尿素、過硫酸アン
モニウムのような過酸塩のごとき酸化剤を含有する。20
容強度の過酸化水素溶液を用いるのが好ましい。
得られる混合物を毛髪に適用して10〜40、望ましくは
15〜30分放置した後、毛髪をリンスし、シヤンプー洗浄
し、改めてすすぎ洗いしかつ乾燥する。
上記に規定する式(I)の複素環カツプラーは、第1
段階においてパラおよび(または)オルト酸化染料前駆
体を適用しかつ第2段階において式(I)のカツプラー
を適用することからなる複数段階の方法において使用す
ることもできる。
酸化剤は、第2段階で適用する組成物中に適用の直前
に導入してよくあるいは第3段階においてケラチン質繊
維そのものに適用してよく、放置、乾燥および洗浄の條
件は同じである。
実施例 以下の例は非限定的なものとして本発明を例解するた
めのものである。
製造例1 6−N−β−ヒドロキシエチルアミノインドールの製造 第1段階 6−N−(β−クロロエトキシカルボニル)アミノイン
ドールの製造 ジオキサン30ml中の6−アミノインドール0.05モル
(6.6g)、炭酸カルシウム5.5gを還流加熱する。β−ク
ロロエチルクロロフオーミエート0.055モル(7.9g)を
少量づつ添加する。反応混合物を氷で稀釈する。目的生
成物が沈澱する。融点は134℃である。
エタノールから再結晶した生成物の分析結果は以下の
通りである。
C11H11N2O2Clとしての分析 C H Cl O N 計算値 55.36 4.65 14.85 13.41 11.74 実測値 55.40 4.68 14.72 13.27 11.67 第2段階 6−N−β−ヒドロキシエチルアミノインドールの製造 6−N−(β−クロロエトキシカルボニル)アミノイ
ンドール0.28モル(66.5g)を4Nソーダ200mlとエタノー
ル66.5mlに添加する。反応混合物を1時間還流加熱す
る。氷を添加して目的生成物を沈澱する。融点は99℃で
ある。
得られる生成物の元素分析結果は以下の通りである。
C10H12N2Oとしての分析 C H N O 計算値 68.16 6.86 15.90 9.08 実測値 67.88 6.91 15.91 9.15 製造例2 6−N(β−ヒドロキシエチル)アミノ1−メチルイン
ドール塩酸塩の製造 第1段階 N−(6−インドイル)1,3−オキサゾリジン2−オン
の製造 メタノール中のナトリウムメチレートの30%溶液120m
lに、メタノール60mlを加え、次いで6−(β−クロロ
エトキシカルボニル)アミノインドール(例1の第1段
階で製造したもの)0.25モル(60g)を攪拌しつつ添加
する。温度が50℃に達する。添加終了後15分間攪拌を続
ける。生成する沈澱を濾取し、アルコール洗浄しかつ乾
燥する。沈澱の融点は199℃である。
酢酸から再結晶した生成物の分析結果は以下の通りで
ある。
C11H10N2O2としての分析 C H N O 計算値 65.34 4.98 13.85 15.82 実測値 65.42 5.02 13.75 15.86 第2段階 N〔−6(1−メチル)インドイル〕1,3−オキサゾリ
ジン2−オンの製造 ジメチルホルムアミド300ml中のN−(6−インドイ
ル)1,3−オキサゾリジン2−オン0.15モル(30.5g)の
溶液に、メタノール中のナトリウムメチレートの30%溶
液100mlを添加する。反応混合物を40℃に加熱する。沃
化メチル28mlを少量づつ添加する。添加終了後1時間加
熱を続ける。氷水によつて反応媒体を稀釈の後、目的生
成物が沈澱する。濾取、水洗次にエタノール洗浄の後、
沈澱の融点は160℃である。
酢酸から再結晶した生成物の分析結果は以下の通りで
ある。
C12H12N2O2としての分析 C H N O 計算値 66.65 5.59 12.95 14.80 実測値 66.55 5.62 12.76 15.08 第3段階 6−(β−ヒドロキシエチル)アミノ1−メチルインド
ール塩酸塩の製造 エタノール2mlを加えた4Nソーダ17ml中のN−〔6−
(1−メチル)インドイル〕1,3−オキサゾリジン2−
オン0.02モル(4.32g)を1時間還流加熱する。反応媒
体を氷水で稀釈し、次いで、得られる生成物をエチルア
セテートで抽出する。
エチルアセテートを蒸発後得る油を、エタノール中の
塩酸の7M溶液7mlに添加する。目的生成物が沈澱する。
洗浄および乾燥後得る生成物の分析結果は以下の通り
である。
C11H15ClN2O C H Cl N O 計算値 58.28 6.67 15.64 12.36 7.06 実測値 58.16 6.70 15.52 14.45 7.13 製造例3 6−N(β,γ−ジヒドロキシプロピル)アミノインド
ールの製造 純アルコール70mlに6−アミノインドール26.4gを溶
解する。グリコール29.6gを添加しかつ30〜40℃で4時
間攪拌する。
氷水200g上に注入しかつ酢酸エチル100mlで3回抽出
する。溶媒を水洗する。Na2SO4上で溶媒を乾燥しかつ真
空下で乾燥するまで追い出す。
油状の残留物を還流下でイソプロピルエーテル0.6
中に3回取りこむ。真空下で乾燥状態にまで追い出した
エーテルを濾過する。残留油をエチルアセテート10cc中
に取り込みかつシリカカラム(溶出剤は9/1のエチルア
セテート/ヘプタン)上で精製する。
目的生成物を含有する留分を真空蒸発し乾燥する。
下記の結果を与える無色油を得る。
C11H14N2O2としての分析 C H N O 計算値 64.06 6.84 13.58 15.51 実測値 63.93 6.98 13.48 15.57 下記の組成物を調製する。
・染料 xg ・HENKELによつてEUTAGNOL Gの名で発売のオクチルドデ
カノール 8.0g ・オレイン酸 20.0g ・HENKELによつてSIPON LM 35の名で発売のモノエタノ
ールアミンのラウリルエーテルサルフエート 3.5g ・エチルアルコール 10.0g ・ベンジルアルコール 10.0g ・SEPPICによつてSIMULSOLの名で発売のエチレンオキサ
イド33モルをもつセチルステアリルアルコール 2.4g ・反復単位: からなる陽イオンポリマー 有効成分2.2g ・エチレンジアミンテトラ酢酸 0.2g ・モノエタノールアミン 7.5g ・HENKELによつてCOMPERLAN Fの名で発売のリノール酸
ジエタノールアミン 8.0g ・NH320%のアンモニア水 10.2g ・メタ重亜硫酸ナトリウムの35%水溶液 1.3g ・ハイドロキノン 0.15g ・1−フエニル3−メチル5−ピラゾロン 0.20g ・脱イオン水 全体を100gとする量 以下の諸例においては、過酸化水素が20容強度で、pH
が3の酸化剤と等重量の組成物とを混合する。
こうして得る混合物を90%天然の白髪に30分適用し、
次いでリンスし、洗浄しかつ乾燥する。
染料の種類、量および得られる色を以下の表に示す。
例14 下記の染色混合物を調製する。
・P−フエニレンジアミン 0.27g ・6−N−(β−ジヒドロキシプロピル)アミノインド
ール 0.32g ・グリセロール2モルでポリグリセロール化したオレイ
ルアルコール 4.5g ・グリセロール4モルでポリグリセロール化したオレイ
ルアルコール 4.5g ・ARMOUN HESS CHEMICALのETHOMEEN O 12(エチレンオ
キサイド12モルでオキシエチレン化したオレイルアミ
ノ) 4.5g ・HENKELのCOMPERLAN KD(コブラのジエタノールアミ
ド) 9g ・プロピレングリコール 4g ・2−ブトキシエタノール 8g ・96゜エタノール 6g ・PROTEXのMASQUOL DTPA(ジエチレントリアミンペンタ
酢酸の五ナトリウム塩) 2.0g ・ハイドロキノン 0.15g ・35゜ボーメの重亜硫酸ナトリウム溶液 1.3g ・22゜ボーメのアンモニア水 10g ・水 全体を100gとする量 ・pH 9.8 使用時に20容強度の過酸化水素10gを添加する。脱色
した毛髪に混合物を30℃で30分間適用すると、シヤンプ
ーおよびリンスの後、毛髪に赤褐色を得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジャン―ジャック バンデボシェ フランス国オルネイ―ス―ボワ,リュ レオン リシェ,6 (56)参考文献 特開 昭63−183521(JP,A) 米国特許4013404(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/13 C07D 209/08 C07D 209/42 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケラチン繊維の染色に好適な溶媒系中に、 少くとも: p−フェニレンジアミン, p−アミノフェノール, ピリジンおよびピリミジン系p−複素環前駆体, および 二重塩基 から選んだ1つのパラ酸化染料前駆体 又は 6−メチル−1−ヒドロキシ−2−アミノベンゼン, および/又は4−メチル−1−アミノ−2−ヒドロキシ
    ベンゼンから選んだオルト酸化染料前駆体, ・および式(I) (式中、異なっていてよいR1およびR3は水素原子又はC1
    〜C4アルキルを表わし、 R2は水素原子、C1〜C4アルキル、カルボキシルまたはア
    ルコキシカルボニルを表わし、R2またはR3の少くとも一
    つは水素を表わし、 R4は水素原子、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヒドロキシアル
    キルまたはC2〜C4ポリヒドロキシアルキルを表わし、 NHR4基はベンゼン核の4、6または7位置を占めるが、
    NHR4が6−位を占める場合、R1,R2,R3又はR4の少なくと
    も1つは水素原子でない)に相当する少くとも一つの複
    素環カツプラーおよびそれらの塩を含有することを特徴
    とする、ケラチン繊維を染色するために用いる酸化染料
    組成物。
  2. 【請求項2】式(I)の複素環カツプラーを、7−アミ
    ノインドール、6−N−β−ヒドロキシエチルアミノイ
    ンドール、6−N−β−ヒドロキシエチルアミノ−1−
    メチルインドール、6−メチルアミノインドール、6−
    アミノ−N−メチルインドール、6−アミノ−2−カル
    ボキシインドール、6−アミノ−3−メチルインドー
    ル、6−アミノ−2−メチルインドール、6−アミノ−
    2−エトキシカルボニルインドールおよび6−N−
    (β,α−ジヒドロキシプロピル)−アミノインドール
    のうちから選択する、請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】パラおよび(または)オルト型の酸化染料
    前駆体とカツプラー全体が、組成物の全重量に対して0.
    3〜7重量%の割合で組成物中に存在する、請求項1又
    は2記載の組成物。
  4. 【請求項4】組成物の全重量に対して0.05〜3.5重量%
    の割合で式(I)のカツプラーを含有する、請求項1か
    ら3のいづれか1校に記載の組成物。
  5. 【請求項5】式 (式中、R1およびR3は互に独立に、水素またはC1〜C4
    ルキルを表わし、 R2は水素、C1〜C4アルキル、カルボキシルまたはアルコ
    キシカルボニルを表わし、 R4はC1〜C4アルキル、C1〜C4ヒドロキシアルキルまたは
    C2〜C4ポリヒドロキシアルキルを表わし、NHR4は4、6
    または7位置を占めまたNHR4が4位置にある場合R4はC1
    〜C4アルキルを表わすことができない)に相当すること
    を特徴とする化合物。
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