JP3164791B2 - 抄紙用ドライヤーカンバス - Google Patents
抄紙用ドライヤーカンバスInfo
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Description
トで使用される抄紙用ドライヤーカンバスに関する。
性、耐摩姓、耐高張力及び耐薬品性に優れたポリエステ
ルモノフィラメントよりなるものが一般的である。又、
経糸に使用する糸の形状は、湿紙に接する接紙面の滑ら
かさを向上させるため断面形状が偏平な偏平糸が使用さ
れるようになってきている。偏平糸を使用すればカンバ
スの厚みを薄くできる利点もある。
の使用条件も一層厳しくなると共に、従来にもまして、
使用寿命の長いことが要求されるようになってきた。こ
のカンバスの長寿命化のために、耐摩性を向上させるこ
とが重要な要素の1つになってきている。
に優れているが、要求される条件に合致したカンバスと
するためには、糸自身の性能だけでは解決できなくな
り、カンバスの組織等で工夫することが求められるよう
になってきた。カンバスの組織で工夫したものとして、
特開平8−209580号公報に提案されている方法が
ある。この公報に記載の方法は、図1〜図4に示された
ものである。この公報には、製紙機布は、上面と下面を
規定する平坦な縦方向糸を含み、各々が平坦な縦方向糸
に織り込まれる2層の横方向糸を有し、うねり交差部の
他の縦方向糸は、2層の横方向糸と織られて2層を互い
に結び付け、これらのうねった縦方向糸のナックルは、
平坦な縦方向糸で規定された平面に関して布の内側に存
在することが記載されている。
にくく、平坦さによる縦方向糸の保護により長い布寿命
が得られる旨の効果が記載されている。この方法によれ
ば、確かに熱と摩耗による劣化は受けにくく、使用寿命
は長くなる。
6とループ30を形成する経糸2本にしか織り込まれて
いないので、組織としては不安定で、用途によっては目
ズレを起こすことが考えられる。一方、緯糸18は、経
糸26及び28と、ループ30を形成する経糸の4本す
べての経糸によって織り込まれているので、組織として
は安定しており、目ズレを起こすことはない。又、緯糸
のうち太い寸法の緯糸18は、クリンプがつき難いと考
えられ、寸法安定性が良くないことも考えられる。さら
に、通気度の高いものを得ようとすると、緯糸の密度を
小さくする必要があるので、上記影響が大きく出てくる
と考えられる。そのため、高い通気度品を得るのが難し
いことも予想される。従って、通気度を広い範囲で調整
することが難しいことになる。
報には、図5に示すような二層構造の製紙用布の組織が
提案されている。この公報には、経糸に望ましくは断面
形状が偏平な偏平糸を使用し、緯糸は大、小2種類のサ
イズの糸を交互に配置し、図5に示すような組織とし、
経糸のナックル部が表面に出ないような二層構造とし、
かつ、耐熱性、耐摩耗性と耐加水分解性を有するので、
その結果使用寿命が長くできる効果があることが記載さ
れている。さらに、緯糸に「stuffer」の追加糸
を入れて、通気度調整ができる旨の記載があり、追加糸
の例として「profiled yarn」をあげてい
る。
ンバスは用途に応じて通気度を広い範囲に調整する必要
がある。しかし、前記WO 96/07789の公報に
は、緯糸に「stuffer」の追加糸を入れて通気度
調整ができる旨の記載があるが、具体的にどのように製
品に実施して、通気度が調整できるのかは記載されてい
ない。又、特にドライヤーカンバスの寸法安定性に関し
ての記載はない。一方、耐摩耗性についても要求される
レベルがより高いものとなってきている。従って、耐摩
耗性を備え、かつ、組織の安定したものが望まれるよう
になってきている。寸法安定性については、カンバスの
幅が5m以上の広幅カンバスといわれる製品が多くなっ
てきており、この広幅カンバスになると、特に、寸法安
定性が増々重要になってきている。
に組織され、寸法安定性のあるものが求められるように
なり、しかも、併せて通気度の調整範囲が広く、特に低
い通気度の製品が得られることも求められるようになっ
てきている。さらに、湿紙との接触面が平坦なカンバス
が必要とされるのは勿論であり、又、防汚性を備える必
要もある。
は、どのようにすればよいか検討を重ねた結果、本発明
に到達したものである。まず、カンバスの寸法安定性を
得るには、どのようにすればよいか検討した。
面層と反接紙面の裏面層との二層構造とし、表面の平滑
性を確保するため、経糸に使用する糸は、断面形状が偏
平な偏平糸を使用し、かつ、表面層は、3/3(破れ)
綾組織とし、表面層緯糸は、糸の寸法の異なる大小2種
類の糸を長さ方向に交互に配するようにすれば、カンバ
スの寸法安定性が得られることが分った。
小さい緯糸について、円形モノフィラメント、細径
モノフィラメントを撚糸した糸、マルチフィラメン
ト、異形断面糸のいずれかを使用し、糸のサイズ、本
数及び形状を適宣選択することにより、所定の通気度品
を得ることが可能であることも分った。
も通気度の調整が可能であり、糸の形状、サイズ及び本
数を適宣選択することにより所定の通気度品を得ること
も可能である。
配した場合には、剛性が大きく、カンバスの形態保持が
できるので、カンバスの寸法安定性が向上し、カンバス
の使用寿命が長くできる。特に、カンバスの幅が5m 以
上の広幅カンバスについては有効である。使用する糸は
防汚性を考えると、モノフィラメントを使用することが
望ましい。従って、上記構成とすることで、カンバスの
寸法安定性が簡単に実現でき、又通気度調整をすること
も可能となった。
ヤーカンバスにおいて、表面層及び裏面層を備えた二層
構造の組織とし、断面形状が偏平なモノフィラメントを
使用した第1経糸及び第2経糸と、表面層緯糸及び裏面
層緯糸とで構成し、表面層緯糸及び裏面層緯糸は、糸の
寸法の異なる大、小2種類の糸を長さ方向に交互に配
し、寸法の大きい緯糸はモノフィラメントを使用し、第
1経糸は表面側から表面層緯糸3本を長さ方向に覆い、
次に裏面層緯糸の寸法の小さい緯糸を内側に織り込み、
さらに表面側から表面層緯糸3本を長さ方向に覆うよう
にし、これを長さ方向に繰り返しパターンで織り込み、
第2経糸は裏面側から裏面層緯糸の寸法の大きい緯糸1
本を長さ方向に覆い、次に表面層緯糸の寸法の小さい緯
糸を内側に織り込み、さらに裏面側から裏面層緯糸の寸
法の大きい緯糸1本を長さ方向に覆うようにし、これを
長さ方向に繰り返しパターンで織り込むようにした。
糸に大小2種類の寸法の糸を長さ方向に交互に配したの
で(寸法の)大きい緯糸にも充分クリンプが形成され、
又、裏面層は1/3破れ綾組織にし、表面層のみ3/3
破れ綾組織としたことにより、経糸及び緯糸の絡みが良
好にできるので、組織のズレ防止性能が向上し、カンバ
スの寸法安定性が向上する。しかも、二層構造としたの
で、裏面層側が熱等による劣化がし難くなり、カンバス
の使用寿命を長くすることができる。
バスにおいて、表面層及び裏面層を備えた二層構造の組
織とし、断面形状が偏平なモノフィラメントを使用した
第1経糸及び第2経糸と、表面層緯糸及び裏面層緯糸と
で構成し、表面層緯糸は、糸の寸法の異なる大、小2種
類の糸を長さ方向に交互に配し、裏面層緯糸は表面層の
緯糸のうち寸法の大きい糸のみを長さ方向に配し、寸法
の大きい緯糸はモノフィラメントを使用し、第1経糸は
表面側から表面層緯糸3本を長さ方向に覆い、次に裏面
層緯糸1本を内側に織り込み、さらに表面側から表面層
緯糸3本を長さ方向に覆うようにし、これを長さ方向に
繰り返しパターンで織り込み、第2経糸は裏面側から裏
面層緯糸1本を長さ方向に覆い、次に表面層緯糸の寸法
の小さい緯糸を内側に織り込み、さらに裏面側から裏面
層緯糸1本を長さ方向に覆うようにし、これを長さ方向
に繰り返しパターンで織り込むようにした。
糸に大、小2種類の寸法の糸を長さ方向に交互に配した
ので(寸法の)大きい緯糸にも充分クリンプが形成さ
れ、又裏面層は、1/3破れ綾組織にし、表面層のみ3
/3破れ綾組織としたので、経糸及び緯糸の絡みが良好
にできるので、組織のズレ防止性能が向上し、カンバス
の寸法安定性が向上する。又、二層構造としたので裏面
層側が熱等による劣化がし難くなり、カンバスの使用寿
命を長くすることができる。さらに、裏面層緯糸は、寸
法の大きい緯糸のみを使用するので、カンバスの形態保
持が向上し、カンバスの使用寿命を長くできる。
る寸法の小さい緯糸については、円形モノフィラメン
ト、細径モノフィラメントを撚糸した糸、マルチフ
ィラメント、異形断面糸のいずれかを使用することが
できる。
第2発明における作用効果に加えるに、広い範囲で通気
度が調整できるので、所定の通気度品を得ることが可能
となった。
糸、第2経糸、表面層緯糸及び裏面層緯糸に使用する糸
の材質は、ポリエステルで構成することができる。
る作用効果に加えるに、高い耐摩性と一層の寸法安定性
を備えたカンバスを得ることができる。
基づいて具体的に説明する。なお、実施例中のカンバス
の通気度については、JIS L−1096のフラジー
ル法で測定した。 (実施例1) 図6は本発明による実施例1のカンバス100の組織を
示したもので、カンバス100の経糸方向断面図であ
る。カンバス100の仕様は、後記表1に示す。
ような表面層101及び裏面層102を備えた二層構造
の組織で、表面層101のみが3/3の破れ綾組織であ
る。
断面形状が偏平で、その短辺が0.25mmで、長辺が
0.65mmのポリエステルモノフィラメントを用い、
表面層緯糸121a及び裏面層緯糸122aは、断面形
状が円形で、その直径が0.7mmのポリエステルモノ
フィラメントを、又、表面層緯糸121b及び裏面層緯
糸122bは、断面形状が円形で、その直径が0.4m
mのポリエステルモノフィラメントを使用し、表面層1
01及び裏面層102で、太い径の緯糸121a及び1
22aと、該緯糸121a及び122aと比べると、小
さい径の緯糸121b及び122bを交互に配した。
示すように、表面層101側の緯糸が径が大きいとき
は、裏面層102側の緯糸は径が小さいものになるよう
に、又、表面層101側の緯糸が径が小さいときは、裏
面層102側の緯糸は径が大きいものになるように配置
した。
面層緯糸121を、121a、121b及び121aの
順に3本を長さ方向に覆い、次に裏面層緯糸122のう
ち、寸法の小さい緯糸122bを内側に織り込み、さら
に表面層101側から表面層緯糸121a、121b及
び121aの順に3本を長さ方向に覆うようにし、この
順序で長さ方向に繰り返しパターンで織り込む。
面層緯糸122のうち、寸法の大きい緯糸122aを1
本長さ方向に覆い、次に表面層緯糸121のうち、寸法
の小さい緯糸121bを内側に織り込み、さらに裏面層
102側から裏面層緯糸122のうち、寸法の大きい緯
糸122aを1本長さ方向に覆うようにし、この順序で
長さ方向に繰り返しパターンで織り込む。
a、121b、122a及び122bの各密度について
は、カンバス100の用途に応じて適宣選択すればよ
い。
で、張力3kg/cmから1kg/cmの下で、ヒート
セット加工を行った。その結果、得られたカンバス10
0の仕様は、後記表1に示す通りである。
4cm)で、緯糸が22.0×2(本/2.54cm)
で、厚さは2.4mm、通気度は10,500cc/min./
cm2 であった。
で、裏面層側が熱等による劣化がし難くなり、カンバス
の使用寿命を長くすることができた。又、表面層緯糸
は、大、小2種類の糸を配したので、太い緯糸にも充分
クリンプが形成され、カンバスの剛性及び寸法安定性が
向上する。しかも、裏面層は、1/3破れ綾組織である
ので、経糸及び緯糸の絡みを良くすることができるの
で、組織のズレ防止性能が向上し、カンバスの寸法安定
性がさらに向上する。そして、緯糸の寸法の小さい糸に
ついては、円形モノフィラメント、細径円形モノフ
ィラメント撚糸、マルチフィラメント、異形断面糸
(例えば、断面★形糸等)のいずれかを使用することに
より、通気度調整が可能なので、低通気度品も得られ
る。
で、通気度調整が可能である。さらに、経糸及び緯糸に
モノフィラメントを使用した場合は、防汚性にも優れて
いる。
したもので、カンバス50の経糸方向断面図である。こ
のカンバス50の仕様は、後記表2に示す。
うな表面層51及び裏面層52を備えた二層構造の組織
で、表面層51のみが3/3の破れ綾組織である。
形状が偏平で、その短辺が0.25mmで、長辺が0.
65mmのポリエステルモノフィラメントを用い、表面
層緯糸71a及び裏面層緯糸72は、断面形状が円形
で、その直径が0.7mmのポリエステルモノフィラメ
ントを、又、表面層緯糸71bは、断面形状が円形で、
その直径が0.4mmのポリエステルモノフィラメント
を使用した。
該緯糸71aと比べると小さい径の緯糸71bを交互に
配した。裏面層52には、緯糸71bと比べると大きい
径の裏面層緯糸72のみを配した。
緯糸71を、71a、71b及び71aの順に3本を長
さ方向に覆い、次に裏面層緯糸72を1本内側に織り込
み、さらに表面層51側から表面層緯糸71を、71
a、71b及び71aの順に3本を長さ方向に覆うよう
にし、この順序で長さ方向に繰り返しパターンで織り込
む。
緯糸72を1本長さ方向に覆い、次に表面層緯糸71の
うち、寸法の小さい緯糸71bを内側に織り込み、さら
に裏面層52側から裏面層緯糸72を1本長さ方向に覆
うようにし、この順序で長さ方向に繰り返しパターンで
織り込む。
b及び72の各密度については、カンバス50の用途に
応じて適宣選択すればよい。
で、張力3kg/cmから1kg/cmの下で、ヒート
セット加工を行った。その結果、得られたカンバス50
の仕様は、後記表2に示す通りである。
4cm)で、緯糸が22.0×2(本/2.54cm)
で、厚さは2.4mm、通気度は11,000cc/min./
cm2 であった。
で、裏面層側が熱等による劣化がし難くなり、カンバス
の使用寿命を長くすることができた。又、表面層緯糸
は、大、小2種類の糸を配したので、太い緯糸にも充分
クリンプが形成され、カンバスの剛性及び寸法安定性が
向上する。しかも、裏面層は、1/3破れ綾組織である
ので、経糸及び緯糸の絡みを良くすることができるの
で、組織のズレ防止性能が向上し、カンバスの寸法安定
性がさらに向上する。さらに、裏面層緯糸は、寸法の大
きい緯糸のみを使用するので、剛性が大きくでき、特
に、広幅用カンバスとして有効である。又、裏面層のみ
の糸で形態保持ができるので、使用寿命が長くできる。
そして、緯糸の寸法の小さい糸については、円形モノ
フィラメント、細径円形モノフィラメント撚糸、マ
ルチフィラメント、異形断面糸(例えば、断面★形糸
等)のいずれかを使用することにより、通気度調整が可
能なので、低通気度品も得られる。
で、通気度調整が可能である。さらに、経糸及び緯糸に
モノフィラメントを使用した場合は、防汚性にも優れて
いる。
行させた場合の走行安定性及びカンバスの剛性がどうで
あるのか確認するため、次に示す比較例1のカンバスを
製作した。 (比較例1) 後記表3は比較例1のカンバス150の組織の経糸方向
断面図及び仕様を示すものである。この比較例1は、経
糸160に、断面形状が偏平で、その短辺が0.30m
mで、長辺が0.56mmのポリエステルモノフィラメ
ントを用い、表層緯糸171及び裏層緯糸172には、
断面形状が円形で、その直径が0.8mmのポリエステ
ルモノフィラメントを使用した。
で、張力3kg/cmから1kg/cmの下で、ヒート
セット加工を行った。その結果、得られたカンバス15
0の仕様は、後記表3に示す通りである。
m)、緯糸が17.0×2(本/2.54cm)で、厚
さは2.1mm、通気度は13,000cc/min./cm2 で
あった。
ンバスを使用したとき、走行時に織組織のズレ(以下、
単にズレと表現する。)がどうなるかということであ
る。カンバスは、走行時にズレて使用できないと困るの
で、このズレがどうなるのか確認すればよい。そこで、
このズレがどうなるのか確認の試験を次の手順で行っ
た。
であって、固定支柱801の上端部と基端部に横アーム
802、803の一端が上下揺動可能に取付けられ、横
アーム802、803の他端は連結アーム804で連結
され、常時は上側の横アーム802が固定水平アーム8
05にピン806にて固定されている。
横アーム802にサンプルである所定長、所定幅のカン
バスSの上端を固定し、下端にカンバスSの幅1cm当
り1kgとなる荷重Wを懸垂する。この状態で下側の横
アーム803にカンバスSの下端を固定し、その後、荷
重Wを取り去る。
バスSを固定し、ピン806を引抜き、図8(C)のよ
うに下向きのモーメントをかける。この状態で一定時間
放置後、ズレ角度θを測定し、その状態のまま、温度1
80℃で、一定時間熱処理を行う。その後、再度ズレ角
度θを測定する。ズレ角度θの計算式は、図8(A)よ
り、ズレの寸法をx(mm)、枢支ピン808から指針
807の先端までの長さをL(=120mm)とする
と、次式で計算される。 tanθ=x/120、 θ=tan-1(x/12
0) 図9は、本発明の実施例1と比較例1の各カンバスにつ
いての耐ズレ性の比較試験結果を示している。その結
果、図9から判明する如く、実施例1の方が比較例1と
比べて、昇温前と昇温後のズレ角度差が少ないことが分
る。従って、実施例1のカンバスを抄紙機で実際に使用
し、走行させた場合は走行時のズレが少ないことにな
る。
めに、次に示す手順で3点曲げ剛性を測定をした。緯糸
方向剛性は、試験により定量的に表示することができ
る。この場合、緯糸方向とは、ドライヤーカンバスの走
行方向と直角の幅方向のことをいう。緯糸方向剛性試験
は、図10の装置により幅3cm(図10の紙面表裏方
向の幅)のカンバス試料700の両端を、100mmだ
け離間させて固定配置した直径20mmの丸棒701に
係止し、試料700の中央部を直径10mmのローラ7
02と荷重計( 図示せず)を介して上方に引張る。ロー
ラ702の引上げ量と共に荷重計の表示値は増大してい
くが、ある程度引上げると、荷重計の表示値は増大しな
くなる。この時の最大荷重を剛性値と称し、単位はkg
/3cmで表示している。
3点曲げ剛性の測定結果は、後記表1及び表2に示す通
りである。
スと比較してどうであるか確認するため、比較例1につ
いても同様に三点曲げ試験を行った。その測定結果は、
後記表3に示す通りで、1.3kg/3cmであった。
れも1.3kg/3cm以上の数値であるので、各実施
例1、2について、カンバスの剛性は大きいことが確認
できた。
はポリエステルとしたが、ポリエステルに限定されるこ
となく、ポリアミド、ナイロン、ポリプロピレン、PP
S、PEEK等用途に応じて適宣選択すればよい。例え
ば、パルプ原料にホワイトピッチ等の添加原料による汚
れ対策のためには、防汚効果に優れたポリエステルモノ
フィラメントを使用するのが望ましい。また、使用する
糸の寸法に関しては、特に、限定されるものではなく、
使用する用途によって適宣選択すればよい。
ず、カンバスに加えられる最適な時間、温度及び張力
は、使用する糸の材質、カンバスに要求される性能等に
より適宣選択することができる。例えば、張力について
は、1kg/cm〜5kg/cm、温度については14
0℃〜180℃の範囲で適用可能である。
5〜250(%)である。又、緯糸の密度は実施例に限
定されることはないが、好ましくは、14.5×2〜3
2.0×2(本/2.54cm)である。
施例では短辺:長辺=0.25mm:0.65mm=
1:2.6としたが、この比率に限定されずに、(1:
1.4)〜(1:5)の範囲で使用可能である。
に使用する偏平モノフィラメントの寸法は同じものとし
たが、この同じ寸法に限定されることなく、第1経糸及
び第2経糸の短辺又はあるいは長辺の寸法を変えること
も可能である。
び緯糸の寸法、経糸及び緯糸の密度を変えることで所定
の通気度が得られる。
し、追加の糸の形状及び寸法、挿入する糸の本数を適宣
選択することにより、広い範囲で通気度が調整できる。
側が熱等による劣化を受け難くなり、カンバスとしての
使用寿命を長くできる。
し、表面層緯糸は、糸の寸法の異なる大小2種類の寸法
の糸を長さ方向に交互に配したので、寸法の大きい緯糸
にも充分クリンプが形成され、裏面層は1/3破れ綾組
織であるので、経糸及び緯糸の絡みを良好にできるの
で、組織の耐ズレ性が向上し、カンバスの剛性及び寸法
安定性が向上する効果がある。
糸は、寸法の大きい緯糸のみを使用するので、カンバス
の形態保持性が向上するので、カンバスの使用寿命を一
層長くできる。しかも、モノフィラメントを使用するの
で。防汚性にも優れた製品が得られる。
向拡大断面図。
方向拡大断面図。
方向拡大断面図。
(A)と、動作前の状態図(B)及び動作後の状態図
(C)である。
を示すグラフ。
測定原理説明図。
Claims (4)
- 【請求項1】 抄紙用ドライヤーカンバスにおいて、表
面層及び裏面層を備えた二層構造の組織とし、断面形状
が偏平なモノフィラメントを使用した第1経糸及び第2
経糸と、表面層緯糸及び裏面層緯糸とで構成し、表面層
緯糸及び裏面層緯糸は、糸の寸法の異なる大、小2種類
の糸を長さ方向に交互に配し、寸法の大きい緯糸はモノ
フィラメントを使用し、第1経糸は表面側から表面層緯
糸3本を長さ方向に覆い、次に裏面層緯糸の寸法の小さ
い緯糸を内側に織り込み、さらに表面側から表面層緯糸
3本を長さ方向に覆うようにし、これを長さ方向に繰り
返しパターンで織り込み、第2経糸は裏面側から裏面層
緯糸の寸法の大きい緯糸1本を長さ方向に覆い、次に表
面層緯糸の寸法の小さい緯糸を内側に織り込み、さらに
裏面側から裏面層緯糸の寸法の大きい緯糸1本を長さ方
向に覆うようにし、これを長さ方向に繰り返しパターン
で織り込んだことを特徴とする抄紙用ドライヤーカンバ
ス。 - 【請求項2】 抄紙用ドライヤーカンバスにおいて、表
面層及び裏面層を備えた二層構造の組織とし、断面形状
が偏平なモノフィラメントを使用した第1経糸及び第2
経糸と、表面層緯糸及び裏面層緯糸とで構成し、表面層
緯糸は、糸の寸法の異なる大、小2種類の糸を長さ方向
に交互に配し、裏面層緯糸は表面層の緯糸のうち寸法の
大きい糸のみを長さ方向に配し、寸法の大きい緯糸はモ
ノフィラメントを使用し、第1経糸は表面側から表面層
緯糸3本を長さ方向に覆い、次に裏面層緯糸1本を内側
に織り込み、さらに表面側から表面層緯糸3本を長さ方
向に覆うようにし、これを長さ方向に繰り返しパターン
で織り込み、第2経糸は裏面側から裏面層緯糸1本を長
さ方向に覆い、次に表面層緯糸の寸法の小さい緯糸を内
側に織り込み、さらに裏面側から裏面層緯糸1本を長さ
方向に覆うようにし、これを長さ方向に繰り返しパター
ンで織り込んだことを特徴とする抄紙用ドライヤーカン
バス。 - 【請求項3】 請求項1〜2において、寸法の小さい緯
糸について、円形モノフィラメント、細径モノフィ
ラメントを撚糸した糸、マルチフィラメント、異形
断面糸のいずれかを使用したことを特徴とする抄紙用ド
ライヤーカンバス。 - 【請求項4】 請求項1〜3において、第1経糸、第2
経糸、表面層緯糸及び裏面層緯糸に使用する糸の材質
は、ポリエステルであることを特徴とする抄紙用ドライ
ヤーカンバス。
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JP07047398A JP3164791B2 (ja) | 1998-03-19 | 1998-03-19 | 抄紙用ドライヤーカンバス |
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Cited By (1)
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