JP3162828B2 - サーボ制御装置 - Google Patents

サーボ制御装置

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JP3162828B2 JP27577292A JP27577292A JP3162828B2 JP 3162828 B2 JP3162828 B2 JP 3162828B2 JP 27577292 A JP27577292 A JP 27577292A JP 27577292 A JP27577292 A JP 27577292A JP 3162828 B2 JP3162828 B2 JP 3162828B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はサーボ制御装置に関
し、特に光ディスク装置に用いるインダクタンス分を含
む駆動手段を制御する閉ループ制御のサーボ制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】既に情報が記録されているCD(コンパ
クト・ディスク)やLD(レーザ・ディスク)等の光デ
ィスクを用いる再生専用光ディスク装置、或いは情報の
記録及び再生が可能な光ディスクや光磁気ディスクを用
いる情報記録再生用光ディスク装置は、その記憶容量と
記録密度の大きさ、データ転送の高速性、ランダムアク
セスが可能であること、低コストで装置が小型である等
の理由から広く使用されている。
【0003】しかしながら、ランダムアクセスを行なう
ためには、情報の記録/再生を行なう光ピックアップが
光ディスクの半径方向に高速移動して、目的とする(記
録)トラックを探し当てる必要がある。また、高速回転
する光ディスクの偏心によるトラックの搖動を追尾する
トラッキング系や、光ディスクのそり等による面の上下
動を補正するフォーカシング系等、各所に応動特性の速
いサーボ制御装置が使われている。
【0004】例えばフォーカシング系の場合、図8に示
すように、面の上下動に合せて対物レンズを駆動するム
ービングコイル型のアクチュエータ8を制御するサーボ
制御装置の従来例は、アナログの減算器1,A/Dコン
バータ2と、位相補正フィルタ4の特性に応じたデジタ
ル演算を行なう演算器5cと、D/Aコンバータ6,リ
ニア特性のアンプ10とから構成されている。
【0005】減算器1は、入力する目標位置信号X0と
フィードバックされた対物レンズの位置信号Xfの差を
とって誤差信号eを出力し、誤差信号eはA/Dコンバ
ータ2によりデジタル値に変換され、演算器5cにより
演算された後、D/Aコンバータ6によりアナログ値に
戻され、アンプ10によって電力増幅されてアクチュエ
ータ8を誤差信号eが0になる方向にドライブする。
【0006】このように、対物レンズの重量による慣性
や位置を検出して位置信号Xfを出力する位置センサの
遅れ等による閉ループ系全体の高周波帯域の位相を補正
するデジタルの位相補正フィルタ4を通すことにより、
応答の遅れや発振を生じない安定したサーボ制御が行な
われていた。
【0007】しかしながら、アクチュエータ8のコイル
に多少の抵抗RとインダクタンスLとがあるため、リニ
ア特性のアンプ10に図6の(A)に示すような電圧制
御型アンプを用いると、図7の(A)に示すように、R
とLから決まるクロスオーバ周波数fc(=R/2π
L)以上の高周波帯域で−20dB/dec(デシベル/デ
シマル)の傾斜でゲインが低下する。
【0008】また同時に、図7の(B)に示すように、
クロスオーバ周波数fcで既に45°にもなる位相遅れ
が発生する。図7に示したゲイン低下と位相遅れのた
め、クロスオーバ周波数fcの前後で不安定になった
り、高域で発振を起す等の問題があるため、アンプ10
として図6の(B)に示すような電流帰還型アンプが用
いられていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電流帰
還型アンプはアクチュエータ8のコイルによる障害を防
止するのに有効ではあるが、図6の(B)から明らかな
ように、図8に示した大きな閉ループ系の中に電流帰還
の小さな閉ループ系が設けられたため、電流帰還ループ
のゲイン特性,位相特性と、位相補正フィルタ4のゲイ
ン特性,位相特性との関係を、相当のマージン(余裕
度)をとって設定しないと相互に干渉して発振し易く不
安定になる。逆に、マージンを大きくとって安定化を計
ると、高速応答特性を得ることが難しいという問題があ
った。
【0010】さらに、アクチュータ8のドライブにリニ
ア特性のアンプを用いると、電力効率が低いため発熱が
大きく、放熱板が必要になって小型化が難かしい。発熱
を抑えるため、電力効率の高いPWM(パルス幅変調)
アンプを使用する場合、電圧制御型に比べて電流帰還型
は部品数が増え、回路が複雑になるという問題があっ
た。
【0011】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、サーボ制御装置の回路構成が簡単で安定性に優
れ、しかも高速応答特性を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、制御対象の位置の目標位置からの誤差に
応じて制御対象の駆動手段を制御することにより制御対
象を目標位置に近づける閉ループ制御のサーボ制御装置
であって、デジタル演算器を用いて予め設定した第1の
周波数から第2の周波数まで周波数の増加に応じてゲイ
ンを上昇させることにより閉ループ系全体の高周波帯域
の位相を補正する演算を行う位相補正フィルタを備えた
サーボ制御装置において、デジタル演算器を用いて予め
設定した第3の周波数から第4の周波数まで周波数の増
加に応じてゲインを上昇させることにより駆動手段の抵
抗とインダクタンスとによって生じるゲインの低下と位
相遅れを補正する演算を行なうコイル補正フィルタと、
駆動手段をドライブする電圧制御型の電力増幅手段とを
設けたものである。
【0013】また、位相補正フィルタ及びコイル補正フ
ィルタからなる2段の補正フィルタのうち、ゲインの上
昇幅の少ない補正フィルタを第1段目の補正フィルタと
したものである。
【0014】さらに、第2又は第4の周波数のいずれの
周波数よりも高く設定した第5の周波数以上の高周波帯
域のゲインを抑えるデジタル積分器を、位相補正フィル
タ及びコイル補正フィルタからなる2段の補正フィルタ
の第1段目の補正フィルタの前、又は第1段目と第2段
目の補正フィルタの間に設けたものである。
【0015】
【作用】上記のように構成したサーボ制御装置は、コイ
ル補正フィルタが、予め設定した第3の周波数から第4
の周波数まで、周波数の増加に応じてゲインを上昇させ
ることにより、駆動手段の抵抗とインダクタンスとによ
って生じるゲインの低下と位相遅れを補正するから、高
速応答特性が得られると共に、電圧制御型の電力増幅手
段によって駆動手段をドライブすることが出来る。
【0016】したがって、閉ループ系が2重にならず1
ループで済むから、サーボ制御系全体の安定性が増大
し、しかも位相補正フィルタ特性の演算を行なうデジタ
ル演算器でコイル補正フィルタ特性の演算も行なうか
ら、ハードウェアとしては全く変更しないで済み、回路
構成は簡単でコスト上昇もない。
【0017】また、補正フィルタを2段にしてゲインを
上昇させるため、当初制御対象がリニア制御範囲外にあ
って、入力する誤差が過大であると、デジタル演算器の
処理中にゲインがオーバーフロー又は飽和状態になる恐
れがあるが、いずれかゲインの上昇幅の少ない補正フィ
ルタを第1段目の補正フィルタとしたことにより、ゲイ
ンがオーバーした場合でも位相の誤差が小さくなるか
ら、サーボ制御系全体の安定性を保持することが出来
る。
【0018】さらに、デジタル積分器は第2又は第4の
周波数よりも高く設定した第5の周波数以上の高周波帯
域のゲインを抑えるから、サーボ制御に必要な帯域外の
高周波成分によってオーバーフロー又は飽和状態になる
ことを防止する。このデジタル積分器の特性をデジタル
演算器により演算すれば、回路構成が複雑化したり、コ
ストが上昇することはない。
【0019】このデジタル積分器を、2段の補正フィル
タの第1段目の補正フィルタの前に設ければ、デジタル
演算器の処理中にゲインがオーバーする可能性が激減す
る。また、第1段目の補正フィルタによってオーバーす
る恐れがないか又は極めてまれであれば、第1段目と第
2段目の補正フィルタの間に設けることにより、同等の
効果で、さらに有効桁不足による演算精度の低下を防止
することが出来る。
【0020】
【実施例】図1は、この発明によるサーボ制御装置の第
1実施例の構成を示すブロック図であり、図8に示した
従来例と同様に、フォーカシング系の対物レンズを駆動
するアクチュエータ8を制御するサーボ制御装置であ
り、同一部分には同一符号を付している。
【0021】図1に示した第1実施例は、図8に示した
従来例と略同様に、アナログの減算器1,A/Dコンバ
ータ2,デジタルの演算器5,D/Aコンバータ6と、
電力増幅手段である電圧制御型のアンプ7とから構成さ
れ、制御対象である図示しない対物レンズを光ディスク
面の上下動に応じて光軸方向に駆動する駆動手段である
ムービングコイル型のアクチュエータ8をサーボ制御す
る。
【0022】第1実施例が従来例と異なる所は、位相補
正フィルタ4の特性に応じたデジタル演算のみを行なう
演算器5cに代えて、コイル補正フィルタ3及び位相補
正フィルタ4の各特性に応じたデジタル演算を行なう演
算器5を設けたことと、それ自体が小さな閉ループサー
ボ系を形成する電流帰還型のアンプ10に代えて、オー
プン系の電圧制御型のアンプ7を用いたことである。
【0023】ただし、演算器5cと演算器5とは演算内
容が変るだけで、ハードウェアとしては全く同一で、コ
スト上昇はない。また、電流帰還型のアンプ10の代り
に電圧制御型のアンプ7を用いることにより、サーボ系
全体として閉ループ系が1ループになって、2重ループ
の相互干渉による不安定性が解決することは既に説明し
た。
【0024】例えばリニア特性のオペアンプ等からなる
アナログの減算器1は、入力する目標位置信号X0と、
フィードバックされた図示しない対物レンズの位置信号
Xfとの差をとって、誤差信号e(=Xf−X0)のア
ナログ値を出力し、A/Dコンバータ2は誤差信号eを
デジタル値に変換して演算器5に出力する。
【0025】図2は、図7の(A)と同様に、横軸に周
波数fの対数値を、縦軸にゲインの対数値即ちdB(デ
シベル)をそれぞれとって示したゲイン特性図であり、
図2の(A)は位相補正フィルタ特性の一例を、図2の
(B)は図7の(A)に示したアクチュエータ8のコイ
ル特性(破線)とコイル補正フィルタ特性(実線)と両
者の組合せによる総合特性(2点鎖線)の一例をそれぞ
れ示している。
【0026】演算器5は、コイル補正フィルタ3と位相
補正フィルタ4の2つの機能を有しているが、一般的に
図2の(A),(B)に示したように、位相補正フィル
タ4の第1,第2の(クロスオーバ)周波数fp1,f
p2の比(横軸の間隔)の方が、コイル補正フィルタ3
の第3,第4の(クロスオーバ)周波数fc1,fc2
の比よりも大きい。即ち、傾斜はそれぞれ20dB/dec
で等しいから、ゲイン幅も位相補正フィルタ4の方が大
きい。
【0027】したがって、演算器5は、A/Dコンバー
タ2から入力した誤差信号e(デジタル値)を、先ず第
1段目のコイル補正フィルタ3の特性に応じて演算し、
次に位相補正フィルタ4の特性に応じて演算した結果
を、D/Aコンバータ6に出力する。
【0028】D/Aコンバータ6は、2段の補正フィル
タによってフィルタリングされた誤差信号を、アナログ
値に逆変換してアンプ7に出力する。例えばPNP型と
NPN型のパワートランジスタを直列に接続したコンプ
リメンタリ回路からなるアンプ7は、入力信号電圧をリ
ニア電力増幅してアクチュエータ8をドライブし、対物
レンズを誤差信号e=0の位置まで駆動させることによ
り、サーボ制御が行なわれる。
【0029】コイル補正フィルタ3のゲイン特性は、図
2の(B)に示したように、第3の周波数であるクロス
オーバ周波数fc1を、アクチュエータ8のコイル特性
のクロスオーバ周波数fcと一致するように設定してあ
る。
【0030】このコイル補正フィルタ3を設けたことに
より、総合特性すなわち実効コイル特性は、そのクロス
オーバ周波数がコイル補正フィルタ3の第4の周波数で
あるクロスオーバ周波数fc2まで上昇し、45°位相
がズレる周波数もfc1からfc2まで上昇するから、
それだけ高速応答性が改善される。
【0031】図3は、図1に示した演算器5におけるコ
イル補正フィルタ3,位相補正フィルタ4の構成の一例
を示すシグナルフロー図である。図3において、31,
41はそれぞれ変数Z1,Z2を記憶する遅延要素、3
2〜34,42〜44はそれぞれ係数a1,b1,c
1,a2,b2,c2に対応する乗算要素、35,3
6,45,46はそれぞれ加算要素である。
【0032】コイル補正フィルタ3を例とすれば、A/
Dコンバータ2のサンプリング周期毎に入力する入力値
は、加算要素35により、遅延要素31に記憶されてい
る旧の変数Z1に乗算要素32の係数a1が乗算された
値と加算され、新の変数Z1として遅延要素31に記憶
される。
【0033】一方、新の変数Z1は、加算要素36によ
り、旧の変数Z1に乗算要素33の係数b1が乗算され
た値と加算された後、その加算値に乗算要素34の係数
c1が乗算されて位相補正フィルタ4に出力される。
【0034】上記の演算がサンプリング周期毎に行なわ
れることにより、コイルの特性を補正するコイル補正フ
ィルタ3のフィルタリング効果が得られる。位相補正フ
ィルタ4についても係数a2,b2,c2がそれぞれ異
なるだけで、演算及び効果は全く同様である。各係数a
1,b1,c1及びa2,b2,c2は、設計段階にお
いてそれぞれコイル補正フィルタ3及び位相補正フィル
タ4の伝達関数をZ変換することにより決定されたもの
である。
【0035】以上、フォーカシング系のサーボ制御を例
として一般的なサーボ制御を説明するために、減算器1
により目標位置信号X0と位置信号Xfとから誤差信号
eを演算したが、実際の光ピックアップのフォーカシン
グ・サーボ制御系では、光ディスクの記録面と対物レン
ズとの正規の間隔からの誤差信号eそのものが、光ピッ
クアップの複数の出力を合成して得られるので、得られ
た誤差信号eは直接A/Dコンバータ2に入力する。
【0036】図4は、この発明の第2実施例の構成を示
すブロック図であり、図1に示した第1実施例と同一部
分には同一符号を付して説明を省略する。図4に示した
第2実施例は、光ピックアップを光ディスクの半径方向
に移動させるためのトラッキング系に用いられるリニア
モータを制御するサーボ制御装置である。
【0037】第1実施例の対物レンズに比べて遙かに質
量が大きい制御対象である光ピックアップの駆動手段で
あるリニアモータ18は、アクチュエータ8よりも遙か
に大きなパワーを必要とするので、電力効率のよいアン
プを使用しないと発熱が問題になる。そのため、第2実
施例においては電力増幅手段としてPWMアンプ17を
使用している。
【0038】電力効率に優れたPWM(パルス幅変調)
アンプ17を使用するためには、その入力信号である補
正フィルタを通った誤差信号の電圧に応じたPWM信号
を出力するPWM変調器16が必要になるが、この第2
実施例では演算器5aによって位相補正フィルタ4の出
力をデジタル演算することにより、PWM信号を形成し
てPWMアンプ17に出力している。
【0039】この第2実施例においては、パワーのみな
らずリニアモータ18のインダクタンスもアクチュエー
タ8に比べて遙かに大きいから、コイル補正フィルタ3
を設けた効果は第1実施例に比べてさらに顕著である。
【0040】また、目標位置信号X0は当初目標とする
トラックのあるべき位置が入力し、フィードバックされ
る位置信号Xfはその時点における光ピックアップの位
置が入力することにより、通常のサーボ制御が行なわれ
るが、一度、光ピックアップが目標とするトラックをキ
ャッチすると、それ以降はトラックの左右動に応じて光
ピックアップの複数の出力を合成して得られた誤差信号
が直接A/Dコンバータ2に入力してトラッキングする
点はフォーカシング系の場合と同様である。
【0041】以上説明した第1及び第2実施例におい
て、演算器5又は5aの内部で2段の補正フィルタ3,
4の演算が行なわれる時、各補正フィルタ3,4はそれ
ぞれ低い方のクロスオーバ周波数fc1,fp1から2
0dB/decの傾斜でゲインを上げ、再びフラットになる
高い方のクロスオーバ周波数fc2,fp2以上の高周
波域はそれぞれ最高のゲインになっている。
【0042】したがって、仮りに演算器5,5aに16
ビットの演算器を用いたとしても、入力する誤差信号e
のレベルが大きくなると、演算結果あるいは演算の途中
データがオーバーフローしてデータが飽和する恐れがあ
る。制御対象が目標位置からサーボ制御範囲を超えて大
きく外れている時は、可及的速やかに目標位置に接近す
る必要があるから、データが飽和していても差支えな
い。
【0043】しかしながら、一度サーボ制御範囲内に収
まって、正常なサーボ制御が行なわれている時にオーバ
ーフローが発生するとリニアな制御が出来なくなる。ま
た、オーバーフローが生じるような時には位相関係も怪
しくなっているから、異常な発振が発生する等不安定に
なる。
【0044】図5は、この発明の第3実施例の構成を示
すブロック図であり、図1に示した第1実施例と同一部
分には同一符号を付して説明を省略する。図5に示した
第3実施例は、第1実施例の演算器5の内部におけるオ
ーバーフローを防止するためのものであり、演算器5に
代る演算器5b内の2段の補正フィルタ3,4の前にデ
ジタルの積分器12を設けたものである。
【0045】積分器12は、このサーボ制御装置が必要
とする周波数帯域外の高周波成分によって演算器5bの
内部でオーバーフローが発生しないように、第2,第4
のクロスオーバ周波数fp2,fc2のいずれよりも高
く設定した第5のクロスオーバ周波数fiを有するデジ
タル・ローパス・フィルタであり、演算器5aによるデ
ジタル演算により誤差信号eに含まれる高周波成分をカ
ットする。
【0046】このような積分器12を演算器5b内に設
けたことにより、ハードウェアとしては何等の変更をも
必要としないで、不要な高周波成分(例えばノイズ)に
よるオーバーフローを防止し、より安定なサーボ制御装
置が得られる。
【0047】もし、第1段目の補正フィルタ(第3実施
例ではコイル補正フィルタ3)のゲインだけではオーバ
ーフローを生じない場合には、積分器12を第1段目と
第2段目の補正フィルタの間に設けてもよい。こうすれ
ば第1段目の補正フィルタでゲインが上っているから、
積分器12による有効桁落ちが防止され、演算精度が向
上する。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によるサ
ーボ制御装置は、回路構成が簡単で安定性に優れ、しか
も高速応答性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるサーボ制御装置の第1実施例の
構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した位相補正フィルタとコイル補正フ
ィルタのゲイン特性の一例を示す線図である。
【図3】図1に示したコイル補正フィルタと位相補正フ
ィルタの構成の一例を示すシグナルフロー図である。
【図4】この発明の第2実施例の構成を示すブロック図
である。
【図5】この発明の第3実施例の構成を示すブロック図
である。
【図6】電圧制御型アンプと電流帰還型アンプの構成の
一例を示す回路図である。
【図7】図1及び図6に示したアクチュエータのゲイン
特性と位相特性の一例を示す線図である。
【図8】サーボ制御装置の従来例の構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
3 コイル補正フィルタ 4 位相補
正フィルタ 5,5a,5b 演算器(デジタル演算器) 7 アンプ
(電力増幅手段) 8 アクチュエータ(駆動手段) 12 積分
器(デジタル積分器) 17 PWMアンプ(電力増幅手段) 18 リニ
アモータ(駆動手段) fp1,fp2 第1,第2の周波数 fc1,fc2 第3,第4の周波数 fi 第5
の周波数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 21/10 G11B 7/09 - 7/095

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象の位置の目標位置からの誤差に
    応じて前記制御対象の駆動手段を制御することにより前
    記制御対象を目標位置に近づける閉ループ制御のサーボ
    制御装置であって、デジタル演算器を用いて予め設定し
    た第1の周波数から第2の周波数まで周波数の増加に応
    じてゲインを上昇させることにより閉ループ系全体の高
    周波帯域の位相を補正する演算を行う位相補正フィルタ
    を備えたサーボ制御装置において、 前記デジタル演算器を用いて予め設定した第3の周波数
    から第4の周波数まで周波数の増加に応じてゲインを上
    昇させることにより前記駆動手段の抵抗とインダクタン
    スとによって生じるゲインの低下と位相遅れを補正する
    演算を行なうコイル補正フィルタと、 前記駆動手段をドライブする電圧制御型の電力増幅手段
    とを設けたことを特徴とするサーボ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のサーボ制御装置におい
    て、 前記位相補正フィルタ及び前記コイル補正フィルタから
    なる2段の補正フィルタのうち、前記ゲインの上昇幅の
    少ない補正フィルタを第1段目の補正フィルタとしたこ
    とを特徴とするサーボ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のサーボ制御装置に
    おいて、 前記第2又は第4の周波数のいずれの周波数よりも高く
    設定した第5の周波数以上の高周波帯域のゲインを抑え
    るデジタル積分器を、前記位相補正フィルタ及び前記コ
    イル補正フィルタからなる2段の補正フィルタの第1段
    目の補正フィルタの前、又は第1段目と第2段目の補正
    フィルタの間に設けたことを特徴とするサーボ制御装
    置。
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