JP3280719B2 - サーボ制御装置 - Google Patents

サーボ制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はサーボ制御装置に関
し、特に光ディスク装置等に用いるインダクタンス分を
含む駆動手段を制御する閉ループ制御のサーボ制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】既に情報が記録されているCD(コンパ
クト・ディスク)やLD(レーザ・ディスク)等の光デ
ィスクを用いる再生専用光ディスク装置、或いは情報の
記録及び再生が可能な光ディスクや光磁気ディスクを用
いる情報記録再生用光ディスク装置は、その記憶容量と
記録密度の大きさ、データ転送の高速性、ランダムアク
セスが可能であること、低コストで装置が小型である等
の理由から広く使用されている。
【0003】しかしながら、ランダムアクセスを行なう
ためには、情報の記録/再生を行なう光ピックアップが
光ディスクの半径方向に高速移動して、目的とする(記
録)トラックを探し当てる必要がある。また、高速回転
する光ディスクの偏心によるトラックの搖動を追尾する
トラッキング系や、光ディスクのそり等による面の上下
動を補正するフォーカシング系等、各所に応動特性の速
いサーボ制御装置が使われている。
【0004】例えばフォーカシング系の場合、図8に示
すように、面の上下動に合せて対物レンズを駆動するム
ービングコイル型のアクチュエータ50を制御するサー
ボ制御装置の従来例は、アナログの減算器41,変換格
納部42と、デジタル演算を行なう演算器43と、PW
Mアンプ44とから構成されている。
【0005】減算器41は、入力する目標位置信号X0
とフィードバックされた対物レンズの位置信号Xfの差
をとって誤差信号Xeを出力し、誤差信号Xeは、それ
ぞれ変換格納部42を構成するA/Dコンバータ45に
よりデジタル値に変換され、レジスタ46に格納された
後、演算器43に出力される。
【0006】演算器43は入力したデジタル値を位相補
正フィルタ47の特性に合せてデジタル演算し、その演
算結果に応じてPW変調器48の予め設定された条件に
よるPWM(パルス幅変調)信号を出力する。そのPW
M信号はPWMアンプ44によって電力増幅され、アク
チュエータ50を誤差信号Xeがゼロになる方向にドラ
イブする。
【0007】このように、対物レンズの重量による慣性
や、位置を検出して位置信号Xfを出力する位置センサ
の遅れ等による閉ループ系全体の位相を補正するデジタ
ルの位相補正フィルタ47を通すことにより、応答の遅
れや発振を生じない安定したサーボ制御が行なわれてい
た。
【0008】しかしながら、アクチュエータ50のコイ
ルに多少の抵抗RとインダクタンスLとがあるため、例
えば電力増幅段に図9の(A)に示すようなリニアアン
プ49を用いると、図10の(A)に示すように、Rと
Lから決まるクロスオーバ周波数fc(=R/2πL)
以上の高周波域で−20dB/dec(デシベル/デシマ
ル)の傾斜でゲインが低下する。
【0009】また同時に、図10の(B)に示すよう
に、クロスオーバ周波数fcで既に45°にもなる位相
遅れが発生する。図10に示したゲイン低下と位相遅れ
があるため、クロスオーバ周波数fcの前後で不安定に
なったり、高域で発振を起す等の問題があるから、図9
の(B)に示すような電流帰還型のリニアアンプ49a
が用いられていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アクチ
ュータ8のドライブにリニアアンプを用いると、電力効
率が低いため発熱が大きく、放熱板が必要になって小型
化が難かしい。発熱を抑えるため、電力効率の高いPW
Mアンプを使用すると、電流帰還型PWMアンプは部品
数が増え、回路が複雑になるという問題がある。
【0011】仮に大型化と重量増大を許容して放熱板を
設けても、大きな発熱は周囲温度を上昇させるから、光
ピックアップを構成する他の部品に悪影響を及ぼすこと
になる。従って、最近は図8に示した従来例のように、
PWMアンプを用い電流帰還をかけないサーボ制御装置
が増えているが、そのため、しばしば動作不安定や高域
発信に悩まされて来た。
【0012】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、サーボ制御装置の回路構成が簡単で、安定性に
優れたサーボ特性を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、制御対象の位置の目標位置からの誤差信
号に応じて制御対象の駆動手段を制御することにより制
御対象を目標位置に近づける閉ループ制御のサーボ制御
装置であって、閉ループ系全体の位相を補正する位相補
正フィルタの演算を行うデジタル演算器を備えたサーボ
制御装置において、駆動手段に流れる駆動電流を検出す
る電流検出手段と、デジタル演算器による位相補正フィ
ルタの特性に応じたデジタル演算結果から電流検出
手段が検出した駆動電流値を減算する減算手段と、減算
手段の出力結果に応じてパルス幅変調を行うPW変調手
段とを設け、PW変調手段の出力パルス幅に応じて駆動
手段をパルス駆動して駆動電流を流すようにしたもので
ある。
【0014】そのために、誤差信号をデジタル変換する
第1のA/D変換手段と、第1のA/D変換手段の出力
データを格納してデジタル演算器に出力する第1のレジ
スタと、電流検出手段が検出した駆動電流値をデジタル
変換する第2のA/D変換手段と、第2のA/D変換手
段の出力データを格納してデジタル演算器に出力する第
2のレジスタとを設けたものである。
【0015】あるいは、誤差信号と電流検出手段が検出
した駆動電流値とを入力してそのいずれかを選択的に出
力する選択手段と、選択手段が出力するアナログデータ
をデジタル変換するA/D変換器と、A/D変換器が出
力するデジタルデータのうち誤差信号のデジタルデータ
を格納してデジタル演算器に出力する第1のレジスタ
と、A/D変換器が出力するデジタルデータのうち駆動
電流値のデジタルデータを格納してデジタル演算器に出
力する第2のレジスタと、選択手段と第1及び第2のレ
ジスタとにタイミング信号を出力してそれぞれの選択タ
イミングを制御するタイミング制御手段とを設けたもの
である。
【0016】上記タイミング制御手段を、選択手段が誤
差信号と駆動電流値とを交互に選択するように制御する
手段とすればよい。
【0017】また、上記の各サーボ制御装置において、
デジタル演算器を用いて駆動電流値のデジタルデータを
平滑化する演算を行なう平滑手段を減算手段の駆動電流
値入力側に設けたものである。
【0018】あるいは、デジタル演算器を用いて減算手
段の出力結果を平滑化する演算を行なう平滑手段を設
け、平滑手段の出力結果に応じて駆動手段に駆動電流を
流すようにしたものである。
【0019】
【作用】上記のように構成したサーボ制御装置は、電流
検出手段が駆動手段に流れる駆動電流を検出し、減算手
段が検出された駆動電流値を、位相補正フィルタ演算に
用いたデジタル演算器により位相補正フィルタ処理され
た誤差信号から減算する。その減算結果に応じた駆動電
流を駆動手段に流してドライブする。
【0020】したがって、駆動手段のインダクタンス分
などによる動作不安定や高域発振を生じることなく、安
定性に優れたサーボ特性が得られる。しかも、ハードウ
ェアとしては電流検出手段が設けられただけであるか
ら、余り部品数が増えず、低コストで回路が簡単であ
る。
【0021】そのために、第1のA/D変換手段が誤差
信号をデジタル変換したデジタルデータを第1のレジス
タが格納し、第2のA/D変換手段が駆動電流値をデジ
タル変換したデジタルデータを第2のレジスタが格納
て、それぞれ最新データを保持しているから、デジタル
演算器は任意の時に必要とするデータを読出して演算す
ることが出来る。
【0022】あるいは、タイミング制御手段が出力する
タイミング信号に応じて、選択手段が誤差信号を選択し
て出力した時には、A/D変換器が変換したデジタルデ
ータを第1のレジスタが格納し、選択手段が駆動電流値
を選択して出力した時には、A/D変換器が変換したデ
ジタルデータを第2のレジスタが格納するから、2個の
A/D変換手段に代えて1個のA/D変換器で同等の効
果が得られ、コストダウン出来る。
【0023】そのタイミング制御手段が、誤差信号と駆
動電流値とを交互に選択して出力すれば、第1及び第2
のレジスタにそれぞれ格納されたデータは、互いに最も
時間差が少ないデータになるから、サーボ制御の精度が
向上する。
【0024】デジタル演算器を用いて平滑化演算を行な
う平滑手段を、減算手段の駆動電流値入力側に設けて駆
動電流値を平滑化することにより、PWMアンプやDC
モータ等ノイズの多い駆動手段を用いた場合でも、誤動
作や発振等の不安定動作を防止することが出来る。
【0025】そのような平滑手段を減算手段の後段に設
けて、減算手段の出力結果を平滑化し、平滑化されたデ
ータに応じて駆動手段に駆動電流を流すようにしても、
同様な効果が得られる。
【0026】
【実施例】図1は、この発明によるサーボ制御装置の第
1実施例の構成を示すブロック図であり、図8に示した
従来例と同様に、フォーカシング系の対物レンズを駆動
するアクチュエータ5を制御するサーボ制御装置であ
る。
【0027】図1に示した第1実施例は、アナログの減
算器1,変換格納部2と、例えばCPUやDSP(デジ
タル・シグナル・プロセッサ)等のデジタル演算器であ
る演算器3と、制御対象である図示しない対物レンズを
光ディスク面の上下動に応じて光軸方向に駆動する駆動
手段であるムービングコイル型のアクチュエータ5をド
ライブするPWMアンプ4と、電流検出手段である電流
検出器6とにより構成されている。
【0028】変換格納部2は、第1のA/D変換手段で
あるA/Dコンバータ20及び第2のA/D変換手段で
あるA/Dコンバータ21と、A/Dコンバータ20,
21が出力するデジタルデータをそれぞれ格納する第1
のレジスタ22及び第2のレジスタ23とから構成され
ている。演算器3は、位相補正フィルタ31,減算手段
である減算器32及びその出力結果に応じてPWM信号
を出力するPW(パルス幅)変調器33を有し、それぞ
れの特性に応じたデジタル演算を行う演算器である。
【0029】図2は、インダクタンスL,抵抗Rからな
る等価回路で示したアクチュエータ5およびPWMアン
プ4と電流検出器6のそれぞれ構成の一例を示す回路図
であり、PWMアンプ4はスイッチング用のトランジス
タQ1,Q2と逆電圧防止用のダイオードD1,D2と
からなり、電流検出器6は電流検出用の抵抗R0と、オ
ペアンプ16,信号平滑用のコンデンサC1,抵抗R
1,R2からなるDCアンプとにより構成されている。
【0030】PWMアンプ4は、PW変調器33から入
力するPWM信号の極性に応じてトランジスタQ1,Q
2が交互にオンになることにより、電力増幅された駆動
電流Idを出力してアクチュエータ5をドライブし、図
示しない対物レンズを誤差信号Xeがゼロになる方向に
駆動させる。
【0031】その駆動電流Idは、アクチュエータ5と
直列に接続した電流検出器6の抵抗R0により電圧信号
V0(=Id×R0)に変換され、電圧信号V0はオペ
アンプ16によってR2/R1倍に増幅された後、駆動
電流値に対応する電圧信号Viとして変換格納部2のA
/Dコンバータ21にフィードバックされる。
【0032】図1において、例えばリニア特性のオペア
ンプ等からなるアナログの減算器1は、入力する目標位
置信号X0と、フィードバックされた図示しない対物レ
ンズの位置信号Xfとの差をとって、誤差信号Xe(=
Xf−X0)のアナログ値をA/Dコンバータ20に出
力する。
【0033】変換格納部2のA/Dコンバータ20は誤
差信号Xeをデジタルデータに変換して、レジスタ22
は変換されたデジタルの誤差データXeを格納する。ま
た、A/Dコンバータ21はフィードバックされた駆動
電流値Viをデジタルデータに変換し、レジスタ23は
変換されたデジタルの電流データViを格納する。
【0034】演算器3は、先ずレジスタ22から誤差デ
ータXeを入力して、位相補正フィルタ31の特性に応
じたデジタル演算(フィルタリング)を行なう。次に、
レジスタ23から電流データViを入力し、減算器32
の特性に応じて、フィルタリングされた誤差データXe
から減算する。さらに、PW変調器33の特性によって
予め設定された周期で、減算結果に応じてパルス幅変調
したPWM信号をPWMアンプ4に出力する。PWMア
ンプ4以降の作用は、図2によって既に説明した通りで
ある。
【0035】以上説明したように、第1実施例は駆動電
流のフィードバック処理を演算器3により行なうから、
従来例に比べて、電流検出器6とそれぞれ第2のA/D
コンバータ21,レジスタ23が増設されただけで、ア
クチュエータ5のインダクタンスLによる動作不安定や
誤動作,発振がなく、安定したサーボ制御を行なうこと
が出来る。さらに一般の電流帰還型PWMアンプに比べ
て、その構成が遙かに簡単であるから、小型ローコスト
である。
【0036】以上、フォーカシング系のサーボ制御を例
として一般的なサーボ制御を説明するために、減算器1
により目標位置信号X0と位置信号Xfとから誤差信号
Xeを演算したが、実際の光ピックアップのフォーカシ
ング・サーボ制御系では、光ディスクの記録面と対物レ
ンズとの正規の間隔からの誤差信号Xeそのものが、光
ピックアップの複数の出力を合成して得られるので、得
られた誤差信号Xeは直接A/Dコンバータ20に入力
する。
【0037】図3は、この発明の第2実施例の構成を示
すブロック図であり、比較的コストがかかるA/Dコン
バータの個数が従来例と変ることなく、第1実施例より
ローコストで同等の効果を得るためのものである。即
ち、第2実施例は変換格納部2aが異なるだけで、他の
部分は図1に示した第1実施例と同一であるから、同一
符号を付して説明を省略する。
【0038】図3に示した第2実施例の変換格納部2a
は、選択手段であり第1及び第2のチャンネルにそれぞ
れ誤差信号Xe,駆動電流に対応する電圧信号Viが入
力するアナログ2チャンネルのマルチプレクサ24と、
A/D変換器であるA/Dコンバータ25と、第1のレ
ジスタ26及び第2のレジスタ27と、それぞれにタイ
ミング信号を出力するタイミング制御手段であるタイミ
ング信号発生器28とにより構成されている。
【0039】図4は、タイミング信号発生器28が出力
するタイミング信号Tm,Tr1,Tr2と、そのタイ
ミング信号に応じてそれぞれ動作するマルチプレクサ2
4,A/Dコンバータ25,第1及び第2のレジスタ2
6,27の処理内容の一例を示すタイムチャートであ
る。なお、各信号に付した括弧内の数字は或る時点をゼ
ロとしてその順序関係を示す。
【0040】図4の(A)に示したタイミング信号Tm
のレベルに応じて、マルチプレクサ24は図4の(B)
に示したように、レベルがハイの時は第1チャンネル
(ch1)のゲイトを開いて信号Xeを、ローの時は第
2チャンネル(ch2)のゲイトを開いて信号Viをそ
れぞれ出力する。
【0041】A/Dコンバータ25は、タイミング信号
Tmの立上り及び立下りによってクリアされ、図4の
(C)に示したように、その時点でマルチプレクサ24
から出力されるアナログ信号を例えば8ビットのデジタ
ルデータに変換する。タイミング信号発生器28は、A
/Dコンバータ25の変換が終了した時点で、図4の
(D)と(F)に示したように、タイミング信号Tr
1,Tr2を交互にそれぞれ第1及び第2のレジスタ2
6,27に出力する。
【0042】第1及び第2のレジスタ26,27は、図
4の(E)と(G)とに示したように、それぞれタイミ
ング信号Tr1又はTr2が入力した時に、A/Dコン
バータ25が出力しているデジタルデータXe又はVi
を格納して、次のタイミング信号が入力するまで保持す
る。従って、レジスタ26,27は常にそれぞれ最新の
データを保持し、演算器3が必要とする時に保持してい
る最新のデータを出力する。
【0043】以上説明したように、第2実施例はマルチ
プレクサ24,タイミング信号発生器28を設けること
により、1個のA/Dコンバータ25で2個の信号X
e,Viを処理することが出来るから、第1実施例より
ローコストで同等の効果が得られる。また、タイミング
信号発生器28の制御によって、マルチプレクサ24が
2個の信号Xe,Viを交互に選択して出力するから、
レジスタ26,27には互いに最も時間差が少ない最新
のデータが保持され、サーボ制御の精度が向上する。
【0044】図5は、図2に示したPWMアンプ4が出
力する駆動電圧Vdとアクチュエータ5を流れる駆動電
流Idの一例を示す波形図である。PWMアンプ4の駆
動電圧Vdは、PW変調器33から入力するPWM信号
の極性に応じて、+5Vと−5Vの間の反転を繰返し、
そのデューティ比によって平均駆動電圧Vaが決定され
る。
【0045】駆動電流Idは、図5に示したように鋸歯
状のリプル波形を有し、その平均駆動電流Iaは、PW
M信号の角速度をω(PWM周波数の2π倍)とすれ
ば、数1によって求められる。
【0046】
【数1】Ia=Va/(R+jωL)
【0047】PWM方式のために生じる駆動電流Idの
リプル分は、一般にPWM周波数が十分高いため、図2
に示した電流検出器6のDCアンプのコンデンサC1に
より除かれ、フィードバックされた信号Viには殆んど
現れないが、信号Viの中には外来ノイズや駆動手段
(例えばDCモータやリニアモータ)によってはコンデ
ンサC1では除き切れない変動分等が含まれ、動作不安
定の原因になる。
【0048】図6及び図7は、この発明の第3及び第4
実施例の構成を示すブロック図であり、デジタル演算器
を用いてデジタルデータを平滑化する演算を行なう平滑
手段を設けて、動作を安定化したものである。図1に示
した第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を
省略する。
【0049】図6に示した第3実施例が第1実施例と異
なる所は、演算器3aの中に平滑手段であるLPF(ロ
ーパスフィルタ)34を設けて、変換格納部2の第2の
レジスタ23から入力する駆動電流値に対応するデジタ
ルデータViを平滑化した後、減算器32に出力して位
相補正フィルタ31を通った誤差データXeから減算す
るようにしたことである。
【0050】このように、減算すべきデータViが平滑
化されたことにより、ノイズや変動分が除かれているか
ら、減算器32の出力結果に応じてアクチュエータ5に
駆動電流Idを流しても動作が不安定になることはな
く、安定したサーボ制御が行なわれる。
【0051】図7に示した第4実施例は、演算器3bの
中に設けたLPF35によって減算器32の出力結果を
平滑化した後、PW変調器33によってPWM信号に変
換するようにしたものである。このようにすれば、減算
すべきデータViにノイズや変動分が含まれ、減算器3
2の出力結果に極性が反転したノイズや変動分が残って
いても、PWM信号にはノイズや変動分が含まれないか
ら、第3実施例と同様に安定したサーボ制御が行なわれ
る。
【0052】第4実施例において、LPF35のクロス
オーバ周波数が位相補正フィルタの周波数帯域の上限に
近いか、周波数帯域内にあれば、位相補正フィルタ31
aの特性を、第1乃至第3実施例の位相補正フィルタ3
1の特性に対して、LPF35の特性分だけ予め修正し
ておいた方がよいが、クロスオーバ周波数が十分高いも
のであれば、位相補正フィルタ31aは位相補正フィル
タ31と同一特性のものでよい。
【0053】また、第3及び第4実施例において、平滑
手段はLPF34,35に限定されるものではなく、デ
ジタル積分器でもよい。さらに、変換格納部2の代り
に、図3に示した第2実施例の変換格納部2aを使用し
ても何等差し支えない。
【0054】以上、制御対象とその駆動手段を、光ディ
スク装置の光ピックアップの対物レンズを駆動するアク
チュエータを例として説明したが、対物レンズに比べて
遙かに質量が大きい制御対象である光ピックアップの駆
動手段であるリニアモータ等は、アクチュエータよりも
遙かに大きなパワーを必要とするので、電力効率のよい
PWMアンプを使用しないと発熱が大きな問題になる。
さらに、アクチュエータに比べて電流も大きく、ノイズ
も発生し易いので、この発明によるサーボ制御装置はさ
らに有効になる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によるサ
ーボ制御装置は、回路構成が簡単で、安定性に優れたサ
ーボ特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるサーボ制御装置の第1実施例の
構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したPWMアンプ,アクチュエータ及
び電流検出器の各構成の一例を示す回路図である。
【図3】サーボ制御装置の第2実施例の構成を示すブロ
ック図である。
【図4】図3に示した変換格納部の各要素の作動の一例
を示すタイムチャートである。
【図5】図2に示したPWMアンプが出力する駆動電圧
Vdと駆動電流Idの一例を示す波形図である。
【図6】サーボ制御装置の第3実施例の構成を示すブロ
ック図である。
【図7】サーボ制御装置の第4実施例の構成を示すブロ
ック図である。
【図8】サーボ制御装置の従来例の構成を示すブロック
図である。
【図9】アクチュエータをドライブするリニアアンプの
例を示す回路図である。
【図10】アクチュエータのゲイン特性と位相特性の一
例を示す線図である。
【符号の説明】
3,3a,3b 演算器(デジタル演算器) 5 アクチュエータ(駆動手段) 6 電流検出
器(電流検出手段) 20 A/Dコンバータ(第1のA/D変換手段) 21 A/Dコンバータ(第2のA/D変換手段) 22,26 第1のレジスタ 23,27
第2のレジスタ 24 マルチプレクサ(選択手段) 25 A/Dコンバータ(A/D変換器) 28 タイミング信号発生器(タイミング制御手段) 31,31a 位相補正フィルタ 32 減算器
(減算手段) 34,35 LPF(ローパスフィルタ:平滑手段)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−24078(JP,A) 特開 平3−296806(JP,A) 特開 平3−168936(JP,A) 特開 平4−279907(JP,A) 特開 平4−213968(JP,A) 特開 平3−141034(JP,A) 特開 平1−292405(JP,A) 特開 昭48−4884(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 3/00 - 3/20 G11B 7/095 G11B 21/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象の位置の目標位置からの誤差信
    号に応じて前記制御対象の駆動手段を制御することによ
    り前記制御対象を目標位置に近づける閉ループ制御のサ
    ーボ制御装置であって、閉ループ系全体の位相を補正す
    る位相補正フィルタの演算を行うデジタル演算器を備え
    たサーボ制御装置において、 前記駆動手段に流れる駆動電流を検出する電流検出手段
    と、 前記デジタル演算器による前記位相補正フィルタの特性
    に応じたデジタル演算結果から前記電流検出手段が
    検出した駆動電流値を減算する減算手段と 該減算手段の出力結果に応じてパルス幅変調を行うPW
    変調手段とを設け、該PW変調手段の出力パルス幅に応じて 前記駆動手段
    パルス駆動して駆動電流を流すようにしたことを特徴と
    するサーボ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のサーボ制御装置におい
    て、 前記誤差信号をデジタル変換する第1のA/D変換手段
    と、 該第1のA/D変換手段の出力データを格納して前記デ
    ジタル演算器に出力する第1のレジスタと、 前記電流検出手段が検出した駆動電流値をデジタル変換
    する第2のA/D変換手段と、 該第2のA/D変換手段の出力データを格納して前記デ
    ジタル演算器に出力する第2のレジスタとを設けたこと
    を特徴とするサーボ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のサーボ制御装置におい
    て、 前記誤差信号と前記電流検出手段が検出した駆動電流値
    とを入力して、そのいずれかを選択的に出力する選択手
    段と、 該選択手段が出力するアナログデータをデジタル変換す
    るA/D変換器と、 該A/D変換器が出力するデジタルデータのうち前記誤
    差信号のデジタルデータを格納して前記デジタル演算器
    に出力する第1のレジスタと、 前記A/D変換器が出力するデジタルデータのうち前記
    駆動電流値のデジタルデータを格納して前記デジタル演
    算器に出力する第2のレジスタと、 前記選択手段と前記第1及び第2のレジスタとにタイミ
    ング信号を出力してそれぞれの選択タイミングを制御す
    るタイミング制御手段とを設けたことを特徴とするサー
    ボ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記タイミング制御手段は、前記選択手
    段が前記誤差信号と前記駆動電流値とを交互に選択する
    ように制御する手段である請求項3記載のサーボ制御装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項記載のサ
    ーボ制御装置において、 前記デジタル演算器を用いて前記駆動電流値のデジタル
    データを平滑化する演算を行なう平滑手段を、前記減算
    手段の駆動電流値入力側に設けたことを特徴とするサー
    ボ制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれか1項記載のサ
    ーボ制御装置において、 前記デジタル演算器を用いて前記減算手段の出力結果を
    平滑化する演算を行なう平滑手段を設け、 該平滑手段の出力結果に応じて前記駆動手段に駆動電流
    を流すようにしたことを特徴とするサーボ制御装置。
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