JPH11316960A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JPH11316960A
JPH11316960A JP12571098A JP12571098A JPH11316960A JP H11316960 A JPH11316960 A JP H11316960A JP 12571098 A JP12571098 A JP 12571098A JP 12571098 A JP12571098 A JP 12571098A JP H11316960 A JPH11316960 A JP H11316960A
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JP
Japan
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phase
gain
frequency
servo
actuator
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JP12571098A
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English (en)
Inventor
Taizo Kusano
泰三 草野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要な制御精度及び安定性を満たす制御系を
構成でき、低コスト、省スペースで高速シークが可能な
光ディスク装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 トラッキングサーボ系の位相補償回路と
して、フィルタ特性変動の少ないディジタルフィルタで
構成された位相遅れ回路、位相進み回路、位相進み遅れ
回路を配設し、低周波数域でのゲイン特性を確保すると
共に、高域では位相余裕を確保して安定性を高め、なお
且つアクチュエータの高次共振によるピークを低減して
ゲイン余裕を確保することにより、必要制御精度及び安
定性を共に満たすトラッキング方向の一段サーボ系が実
現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータ等に
接続し、光を使ってデータの記録・再生を行う光ディス
ク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスク装置はマルチメディア
の基幹商品として重要な役割を果たしており、特にCD
−ROMドライブ装置はパソコン関連周辺機器として不
可欠なものとなっている。さらに、次世代の光ディスク
装置として、CD−ROMに対し記憶容量を大幅に増大
させたDVD−ROMドライブ装置等も開発されてい
る。
【0003】こうした従来の光ディスク装置の一例を図
5〜図9に示す。図5は従来の光ディスク装置の構成
図、図6は図5のサーボ制御器のトラックフィルタの構
成図、図7は図6のトラックフィルタ周波数特性図、図
8は図6のトラッキングサーボ系のオープンループゲイ
ン特性図である。
【0004】図5において、従来の光ディスク装置は、
情報信号が記録されているディスク101を搭載し回転
するスピンドルモータ102と、ディスク101の記録
面にレーザ光を集光させるための対物レンズやこれをデ
ィスク101の面に垂直な方向(以下フォーカス方向と
称す)あるいは半径方向(以下トラッキング方向と称
す)に動かすフォーカスアクチュエータ並びにトラック
アクチュエータ、及び半導体レーザを始めとする各種プ
リズム・信号検出用ディテクタ等が一体に構成されてい
る光ピックアップ103と、この光ピックアップ103
で対応できない範囲のトラッキング及びトラック間を大
きく移動する際(アクセス動作)に使われるスレッドモ
ータ113と、光ピックアップ103の出力からアナロ
グRF信号やサーボ信号を生成するRF信号検出器10
5と、アナログRF信号からディジタルRF信号(デー
タ信号)を生成するRF信号スライサ106と、このR
F信号スライサ106の出力に対して同期をかけるため
のPLL(Phase Locked Loop)回路
107と、このPLL回路107の出力を使ってRFス
ライサ出力のデータを復調する復調器108と、サーボ
信号に基づいてサーボ制御を行うサーボ制御器114
と、このサーボ制御器114の出力に基づいてフォーカ
スアクチュエータ及びトラックアクチュエータを駆動す
るアクチュエータ駆動器110と、サーボ制御器114
の出力に基づいてスレッドモータ113を駆動するスレ
ッドモータ駆動器111と、サーボ制御器114の出力
に基づいてスピンドルモータ102を駆動するスピンド
ルモータ駆動器112とを備える構成である。
【0005】図6において、従来の光ディスク装置にお
けるサーボ制御器のトラッキングサーボ系の位相補償回
路(トラックフィルタ)は、遅延素子、加算器及び乗算
器で構成されるディジタルフィルタであり、乗算器K1
1、K12、K21を含むブロックが周波数f1〜f2
(図7参照)間でサーボ制御系の低域偏差を補償する位
相遅れ回路を構成し、また、乗算器K31、K32、K
41を含むブロックが周波数f3〜f4(図7参照)間
で安定性を補償する位相進み回路を構成している。ここ
で、Z-1は単位遅延素子である。位相遅れ回路、位相進
み回路によって図7に示す周波数特性を生成している。
【0006】なお、従来のトラックアクチュエータ及び
スレッドモータ113を用いる二段サーボ方式では、ス
レッドモータ113の制御も行うために、位相補償回路
としてはトラックフィルタの他にトラックフィルタ出力
の低域成分を取り出すスレッドサーボフィルタが必要で
ある。さらに、パワー回路としてもトラック系とスレッ
ド系の二つが必要であり、スペース・回路規模・消費電
力ともに二重に必要となる。
【0007】次に、トラッキングサーボ制御系のオープ
ンループゲイン周波数特性について図8に基づいて説明
する。
【0008】二段サーボ方式用トラックアクチュエータ
は、一般的に四本ワイヤやばね形軸摺動等のばね支持系
で構成されているので、トラックアクチュエータの機械
周波数特性は、図8に示すように、f0に一次共振を有
する二次系の機械周波数特性となる。また、トラッキン
グサーボ系の最小必要ゲイン特性は、ディスクの偏心仕
様及び偏心加速度仕様と必要制御偏差から算出される
が、必要ゲインのうちスレッドサーボ系でカバーされる
分のゲインを差引いたものとなる。よって、偏心大のデ
ィスクに対応させるために低域からディスクの回転周波
数frまでをスレッドサーボ系でカバーさせるように設
計する場合、トラッキングサーボ系の最小必要ゲイン特
性は、AC仕様がそのままの必要ゲインGacで、DC
仕様がスレッドサーボ制御系でのカバー分を差し引いた
ゲインGdc−αとしてそれぞれ設定される。
【0009】このため、トラッキングサーボ制御系のオ
ープンループゲイン周波数特性は、図8に示すように、
トラックフィルタで各周波数f1、f2、f3、f4を
適切に設定されて、最小必要ゲイン特性を満足し、且つ
制御系としての安定性(少なくともゲイン交点周波数で
の位相余裕30°以上)を確保したものとなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の光ディスク装置
は上記した構成を有することにより、ノートパソコン内
蔵型のような省スペース設計のドライブ装置を想定した
場合、二段サーボ方式の光ピックアップにおいては、支
持系に所定のスペースを要するため機構部分のさらなる
省スペース化が困難であることや、のようにトラッキン
グ方向の制御系としてトラック系/スレッド系の二系統
で位相補償回路や増幅器が必要であり、回路的にも省ス
ペース・低コスト・低消費電力化が困難であること、ま
た、高速読出しに対応して高速シークを実現しようとし
ても、支持系の振動のためにシーク速度に制限が生じ、
読出し速度が上げられないこと等の問題があり、二段サ
ーボ方式の適用は困難であった。
【0011】以上の問題を回避する方法として、トラッ
キング方向のアクチュエータをリニアモータにより一段
化する一段サーボ方式が特開昭63−224037号公
報等に開示されている。図9は、従来の他のオープンル
ープゲイン特性図であって、一段サーボ方式のトラック
アクチュエータの機械周波数特性及び一段サーボ方式ト
ラッキングサーボ制御系の最小必要ゲイン特性と合わせ
て示す。
【0012】一段サーボ方式用トラックアクチュエータ
は、一つで粗/密シークを兼ねるためにリニアモータを
使用する構成が使われ、図9に示すように、基本的に−
40dB/decで示される加速度系の機械周波数特性
となる。この構成では、二次共振周波数を高くするのが
難しいため、二段サーボ方式の場合に比べかなり低い周
波数f5にピーキーな特性の二次共振が表れる。
【0013】この一段サーボ方式では、ディスク偏心仕
様及び偏心加速度仕様に対し、一段で必要制御偏差を満
足するサーボ制御系を構成する必要があり、オープンル
ープゲイン特性は最小必要ゲイン特性Gdc、Gacの
各線を包絡する特性を得ることが求められる。しかし、
従来と同じ構成のトラックフィルタを用いた場合、最小
必要ゲイン特性を満足するようにゲインを設定すると、
アクチュエータの二次共振点でのゲインが0dBより大
きくなってゲイン余裕(位相が−180°となる周波数
における0dBまでのゲイン)が確保できず、サーボ系
が不安定となってしまう。逆に、二次共振点でのゲイン
余裕を確保しようとすると、最小必要ゲイン特性のDC
仕様を満足できず、再生上S/N比の劣化を招く制御偏
差が生じてしまう。このように、従来構成のトラックフ
ィルタを用いた一段サーボ方式では、必要制御精度と安
定性とを完全に両立させた制御系とするのが難しく、実
用性に乏しいという問題があった。
【0014】このような問題に対し、従来、トラックフ
ィルタにアナログ素子であるノッチフィルタを加え、こ
のノッチフィルタでアクチュエータの二次共振の振幅ピ
ークを減衰させてゲイン特性を改善する手段も提案され
ていたが、二次共振のピーク特性が急峻であったり、温
度等の環境変動によりフィルタ特性が変動した場合、目
標とする制御性能が得られなくなったりするなど、これ
にも実用性に問題があった。
【0015】さらに、摺動性に優れた特殊な部材を使用
し、組付けの精度を高めることで機械的な周波数特性を
改善し、仕様を満足して実用に耐え得る制御系とした例
も従来存在するが、機構部分の製造コストが大幅に上昇
してしまうという問題を有していた。
【0016】本発明は上記した従来の問題点を解決する
もので、比較的低い周波数帯域に高次共振点のあるアク
チュエータを用いた一段サーボ方式でも必要な制御精度
及び安定性を満たす制御系を構成でき、低コスト、省ス
ペースで高速シークが可能な光ディスク装置を提供する
ことを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の光ディスク装置は、少なくとも、光ディスク
に光ビームを照射し且つ光ビームの反射光を検出する光
ピックアップと、当該光ピックアップを光ディスクの情
報トラックを横断する方向に移動させるアクチュエータ
と、光ピックアップの出力から生成されるサーボ信号に
基づいて光ピックアップをトラックに追従させる制御を
行うサーボ制御手段と、当該サーボ制御手段の出力に基
づいてアクチュエータを駆動するアクチュエータ駆動手
段とを備える光ディスク装置であって、サーボ制御手段
におけるトラッキングサーボ系のオープンループゲイン
特性を与える位相補償回路が、第1の周波数から第2の
周波数の間でトラッキングサーボ系の最小必要ゲイン特
性を包絡するゲイン特性を与えるよう位相遅れ補償を行
う一次のディジタルフィルタからなる位相遅れ回路と、
第3の周波数から第4の周波数の間でトラッキングサー
ボ系の最小必要ゲイン特性を包絡し且つできるだけ高い
ゲイン交点周波数を与えるよう位相進み補償を行う二次
のディジタルフィルタからなる位相進み回路と、アクチ
ュエータの二次以上の高次共振点を含んだ一又は複数の
所定周波数帯域で高次共振点の振幅ピークを減衰させる
少なくとも二次以上の高次ディジタルフィルタからなる
一又は複数の位相進み遅れ回路とを有してなるものであ
る。
【0018】これにより、ディジタルフィルタで構成さ
れた位相遅れ回路、位相進み回路、及び位相進み遅れ回
路で、低周波数域でのゲイン特性を確保すると共に、高
域では位相余裕を確保して安定性を高め、なお且つアク
チュエータの高次共振によるピークを低減してゲイン余
裕を確保することとなり、比較的低い周波数に高次共振
特性を有するアクチュエータを使用したトラッキング方
向の一段サーボ方式において必要制御精度及び安定性を
満たせ、低コスト且つ省スペースで高速シークを可能と
することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、少なくとも、光ディスクに光ビームを照射し且つ光
ビームの反射光を検出する光ピックアップと、当該光ピ
ックアップを光ディスクの情報トラックを横断する方向
に移動させるアクチュエータと、光ピックアップの出力
から生成されるサーボ信号に基づいて光ピックアップを
トラックに追従させる制御を行うサーボ制御手段と、当
該サーボ制御手段の出力に基づいてアクチュエータを駆
動するアクチュエータ駆動手段とを備える光ディスク装
置であって、サーボ制御手段におけるトラッキングサー
ボ系のオープンループゲイン特性を与える位相補償回路
が、第1の周波数から第2の周波数の間でトラッキング
サーボ系の最小必要ゲイン特性を包絡するゲイン特性を
与えるよう位相遅れ補償を行う一次のディジタルフィル
タからなる位相遅れ回路と、第3の周波数から第4の周
波数の間でトラッキングサーボ系の最小必要ゲイン特性
を包絡し且つできるだけ高いゲイン交点周波数を与える
よう位相進み補償を行う二次のディジタルフィルタから
なる位相進み回路と、アクチュエータの二次以上の高次
共振点を含んだ一又は複数の所定周波数帯域で高次共振
点の振幅ピークを減衰させる少なくとも二次以上の高次
ディジタルフィルタからなる一又は複数の位相進み遅れ
回路とを有してなることを特徴とする光ディスク装置で
あり、トラッキングサーボ系の位相補償回路として、フ
ィルタ特性変動の少ないディジタルフィルタで構成され
た位相遅れ回路、位相進み回路、及び位相進み遅れ回路
を配設し、低周波数域でのゲイン特性を確保すると共
に、高域では位相余裕を確保して安定性を高め、なお且
つアクチュエータの高次共振によるピークを低減してゲ
イン余裕を確保することにより、比較的低い周波数に高
次共振特性を有するアクチュエータを使用したトラッキ
ング方向の一段サーボ方式において必要制御精度及び安
定性を満たし、低コスト、省スペースで高速シークを可
能にするという作用を有する。
【0020】請求項2に記載の発明は、請求項1の光デ
ィスク装置において、位相補償回路が、ディスク回転に
よるトラック振れのある低周波数帯域でのオープンルー
プゲインを60dB以上とし、また、位相余裕を30°
以上且つゲイン余裕を10dB以上とするようゲイン特
性を与えることを特徴とする光ディスク装置であり、低
周波数域でのゲイン特性や高周波数域での位相余裕、さ
らにゲイン余裕を所定値以上に十分確保することによ
り、比較的低い周波数に高次共振特性を有するアクチュ
エータを使用したトラッキング方向の一段サーボ方式に
おいて十分な余裕をもって必要制御精度及び安定性を満
たし、制御系内各要素のばらつきによるゲイン変動に対
しても発振等を生じさせないという作用を有する。
【0021】(実施の形態1)以下、本発明の実施の形
態について、図1〜図4を用いて説明する。図1は本発
明の実施の形態における光ディスク装置の構成図、図2
は図1のサーボ制御器のトラックフィルタ構成図、図3
は図2のトラックフィルタ周波数特性図、図4は図2の
トラッキングサーボ系オープンループゲイン特性図であ
る。なお、各図において、従来の光ディスク装置と同一
の機能を有する構成要素には同一の符号を付している。
【0022】図1において、本実施の形態に係る光ディ
スク装置は、情報信号が記録されているディスク101
を搭載し回転するスピンドルモータ102と、ディスク
101の記録面にレーザ光を集光させるための対物レン
ズやこれをフォーカス方向に動かすためのフォーカスア
クチュエータ、及び半導体レーザを始めとする各種プリ
ズム・信号検出用ディテクタ等が一体に構成されている
ピックアップ103と、このピックアップ103をトラ
ッキング方向に一段でダイレクトに動かすためのリニア
モータ104と、ピックアップ103の出力からアナロ
グRF信号やサーボ信号を生成するRF信号検出器10
5と、アナログRF信号からディジタルRF信号を生成
するRF信号スライサ106と、このRF信号スライサ
106の出力に対して同期をかけるためのPLL回路1
07と、このPLL回路出力を使ってRFスライサ10
6の出力データを復調する復調器108と、サーボ信号
に基づいてサーボ制御を行う一段サーボ対応サーボ制御
器109と、このサーボ制御器109の出力に基づいて
フォーカスアクチュエータ及びリニアモータ104を駆
動するアクチュエータ駆動器110と、サーボ制御器1
09の出力に基づいてスピンドルモータを駆動するスピ
ンドルモータ駆動器112とを備える構成である。
【0023】一段サーボ対応サーボ制御器109は、ピ
ックアップ103の出力からRF信号検出器105で生
成されるサーボ信号に基づいてフォーカスアクチュエー
タ及びリニアモータ104のサーボ制御を行うものであ
り、トラッキングサーボ系の位相補償回路として図2に
示すようなディジタルフィルタ構造を有する。
【0024】図2において、一段サーボ対応サーボ制御
器109のトラッキングサーボ系の位相補償回路(トラ
ックフィルタ)は、遅延素子、加算器及び乗算器で構成
されるディジタルフィルタであり、乗算器K11、K1
2、K21を含むブロックが周波数f1′〜f2′間で
サーボ制御系の低域偏差を補償する位相遅れ回路を構成
し、また、乗算器K31、K32、K33、K41、K
42を含むブロックが周波数f3′〜f4′間で安定性
を補償する位相進み回路を構成し、さらに、乗算器K5
1、K61、K62を含むブロックが周波数f5′を中
心周波数とする所定帯域幅で減衰効果を与える位相進み
遅れ回路を構成している。ここで、Z-1は単位遅延素子
である。位相遅れ回路、位相進み回路、位相進み遅れ回
路によって図3に示す周波数特性を生成している。
【0025】次に、本実施の形態の光ディスク装置にお
けるトラッキングサーボ系のオープンループゲイン周波
数特性を、リニアモータの機械周波数特性、トラッキン
グサーボ系の最小必要ゲイン特性と合わせて、図4に基
づいて説明する。
【0026】位相遅れ回路の働く周波数帯域f1′〜f
2′は必要低域特性が確保できるように帯域幅を十分広
く設定すると共に、frまでのディスク回転によるトラ
ック振れの周波数帯域においてゲインを60dB以上確
保することで、十分な制御精度を得ている。低域をこの
ように設定すると、そのままでは高域での位相余裕が大
きく劣化するが、二次のディジタルフィルタからなる位
相進み回路によりf3′〜f4′間で急峻に位相を進ま
せることで、ゲイン交点周波数fcでの位相余裕を十分
な安定性が得られる30°以上確保している。なお、高
域でのノイズ分低減を図るため、f3′〜f4′間は位
相余裕をぎりぎり確保できる程度の狭い範囲に限定し、
高域ゲインを上げないように設定している。
【0027】さらに、リニアモータ104の二次共振に
よるピークを二次のディジタルフィルタからなる位相進
み遅れ回路により減衰させ、ゲイン余裕の悪化を防いで
いる。位相進み遅れ回路としては、ゲイン余裕を10d
B以上確保した上でゲイン交点周波数での位相余裕に悪
影響を与えない中心周波数f5′及び帯域幅を設定して
いる。この位相進み遅れ回路については、リニアモータ
104の二次共振特性が急峻であればディジタルフィル
タの次数を上げて対応することができ、また、二次共振
点近傍に三次共振等の高次共振点がある場合にも、位相
進み遅れ回路の数を増やして各共振点にそれぞれ対応さ
せられ、さらに、フィルタ特性もディジタル構成により
環境変動による特性変動、ばらつきが起りにくいため、
特殊な機械周波数特性を有するアクチュエータにも問題
なく対応でき、確実に制御性能が得られる。
【0028】以上のように、本実施の形態における光デ
ィスク装置においては、ディジタルフィルタで構成され
た位相遅れ回路、位相進み回路、及び位相進み遅れ回路
を配設し、低周波数域でのゲイン特性や高周波数域での
位相余裕、さらにゲイン余裕を所定値以上に十分確保し
たことから、低い周波数に二次共振を有するリニアモー
タを使用したトラッキング方向一段サーボ方式において
必要制御精度及び安定性を共に満たした制御系とするこ
とができる。また、このような制御系を導入した一段サ
ーボ方式を用いることにより、従来のようにばね支持系
による振れ等を考慮する必要がなく、機械感度を十分に
使って高速なシークが行えることとなる。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、光ディス
ク装置におけるトラッキングサーボ系の位相補償回路と
して、フィルタ特性変動の少ないディジタルフィルタで
構成された位相遅れ回路、位相進み回路、位相進み遅れ
回路を配設し、低周波数域でのゲイン特性を確保すると
共に、高域では位相余裕を確保して安定性を高め、なお
且つアクチュエータの高次共振によるピークを低減して
ゲイン余裕を確保することにより、比較的低い周波数に
高次共振特性を有するアクチュエータを使用したトラッ
キング方向の一段サーボ方式において必要制御精度及び
安定性を満たせ、低コスト、省スペース且つ低消費電力
で高速シークを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における光ディスク装置の
構成図
【図2】図1のサーボ制御器のトラックフィルタ構成図
【図3】図2のトラックフィルタ周波数特性図
【図4】図2のトラッキングサーボ系オープンループゲ
イン特性図
【図5】従来の光ディスク装置の構成図
【図6】図5のサーボ制御器のトラックフィルタの構成
【図7】図6のトラックフィルタ周波数特性図
【図8】図6のトラッキングサーボ系のオープンループ
ゲイン特性図
【図9】従来の他のオープンループゲイン特性図
【符号の説明】
101 ディスク 102 スピンドルモータ 103 光ピックアップ 104 リニアモータ 105 RF信号検出器 106 RF信号スライサ 107 PLL回路 108 復調器 109 一段サーボ対応サーボ制御器 110 アクチュエータ駆動器 111 スレッドモータ駆動器 112 スピンドルモータ駆動器 113 スレッドモータ 114 サーボ制御器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、光ディスクに光ビームを照射
    し且つ光ビームの反射光を検出する光ピックアップと、 当該光ピックアップを光ディスクの情報トラックを横断
    する方向に移動させるアクチュエータと、 前記光ピックアップの出力から生成されるサーボ信号に
    基づいて前記光ピックアップを前記トラックに追従させ
    る制御を行うサーボ制御手段と、 当該サーボ制御手段の出力に基づいて前記アクチュエー
    タを駆動するアクチュエータ駆動手段とを備える光ディ
    スク装置であって、 前記サーボ制御手段におけるトラッキングサーボ系のオ
    ープンループゲイン特性を与える位相補償回路が、第1
    の周波数から第2の周波数の間でトラッキングサーボ系
    の最小必要ゲイン特性を包絡するゲイン特性を与えるよ
    う位相遅れ補償を行う一次のディジタルフィルタからな
    る位相遅れ回路と、 第3の周波数から第4の周波数の間でトラッキングサー
    ボ系の最小必要ゲイン特性を包絡し且つできるだけ高い
    ゲイン交点周波数を与えるよう位相進み補償を行う二次
    のディジタルフィルタからなる位相進み回路と、 前記アクチュエータの二次以上の高次共振点を含んだ一
    又は複数の所定周波数帯域で前記高次共振点の振幅ピー
    クを減衰させる少なくとも二次以上の高次ディジタルフ
    ィルタからなる一又は複数の位相進み遅れ回路とを有し
    てなることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】前記請求項1の光ディスク装置において、
    前記位相補償回路が、ディスク回転によるトラック振れ
    のある低周波数帯域でのオープンループゲインを60d
    B以上とし、また、位相余裕を30°以上且つゲイン余
    裕を10dB以上とするようゲイン特性を与えることを
    特徴とする光ディスク装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007072898A (ja) * 2005-09-08 2007-03-22 Sony Corp サーボ制御装置及び制御パラメータ決定方法、並びに制御パラメータ決定プログラム
CN112014598A (zh) * 2020-08-27 2020-12-01 上海大学 一种改善加速度传感器低频测量性能的信号调理系统

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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