JPH0877589A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JPH0877589A
JPH0877589A JP21124894A JP21124894A JPH0877589A JP H0877589 A JPH0877589 A JP H0877589A JP 21124894 A JP21124894 A JP 21124894A JP 21124894 A JP21124894 A JP 21124894A JP H0877589 A JPH0877589 A JP H0877589A
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JP
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Application number
JP21124894A
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English (en)
Inventor
Takeshi Katayama
剛 片山
Masahito Nagasawa
雅人 長沢
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 相関検出を用いた光ディスク装置においてト
ラッキング制御及びフォーカス制御に繰り返し型学習制
御理論を応用して追従能力を向上させた光ディスク装置
を得る。 【構成】 ディスク1回転分のトラック偏差を記憶する
メモリを用いて、1トラック前のトラック偏差との相関
を検出し、トラッキング制御系のループゲインを可変す
る事でトラック相関量に応じてトラッキング制御系の制
御帯域を可変する。また、制御系におけるトラックエラ
ー信号の1トラック前の制御偏差に対して相関が強い場
合、制御帯域を上げ、安定性よりも追従性を重視した制
御を行わせる。逆に相関が弱い場合、制御帯域を下げる
ことで制御システムを追従性よりも安定性を重視させる
ような特性とする事により適応動作が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク装置に関
し、特に、記録再生装置があらゆる状況で記録、再生等
が行えるトラッキング・フォーカス制御に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図17〜21、図25〜28(b)及び
表1は、森 昌文,久保 高啓 共著:「光ディスク」
(株)オーム社(昭和63年5月10日発行)に掲載さ
れている従来の光ディスクのトラッキング制御の構成を
示す図および表である。
【0003】図17はビデオディスクのトラックの振れ
の規格を示す図、図18はレンズ駆動機構の原理を説明
するための図、図19は反射鏡の傾きを変え、レーザ光
ビーム傾きを変える機構を示す断面図、図20は反射鏡
を用いたレーザ光スポットの2軸駆動機構を示す図、図
21はオートトラッキングサーボ信号検出法の例(3ス
ポット法)を示す図である。
【0004】図25はプッシュプル法によるオートトッ
ラキングサーボ信号検出を示す図、図26は非点収差法
に用いられた4分割光検知器上のスポット形状を示す
図、図27はフォーカシング、トラッキング、ラジアル
送りサーボ系の関係を示す図、図28はスパイラルトラ
ック追尾時の対物レンズの動きを示す図である。
【0005】図17において、(a)はディスク面の上
下動(面振れ)、(b)はトラックのディスク半径方向
へのぶれ、(c)は回転の揺らぎ(時間軸移動)を表
す。図19において、N、Sは磁界のN極、S極を表
す。図21において、トラック上の光の3スポットをそ
れぞれG+ 、G0 、G- とする。また図25において
も、トラッキングサーボ信号はIt =I+ −I- 、図2
0の4分割光検知器からの信号をそれぞれI1 ,I2
3 ,I4 とすると、I0 =(I1 +I3 )+(I2
4 )で表し、光検知器の出力IF =(I1 +I3 )−
(I2 +I4 )は、非点収差法オートフォーカシングサ
ーボ信号を表す。
【0006】図27において、IPは、オートトラッキ
ング信号検出にプッシュプル法、オートフォーカシング
信号検出に非点収差法を用いたときの信号で、光検知器
からとり出される主信号である。図28において(a)
は光ヘッド停止、(b)はラジアル送りサーボによる光
ヘッドの移動ありということを表す。
【0007】図22〜24は大友 義郎 著:「光ディ
スク」丸善株式会社(平成2年8月30日発行)に掲載
されている従来の光ディスクのトラッキング制御の構成
を示す図、図22は3スポットの形式は回折格子を用い
て行われる図、図23は3スポット法によるトラッキン
グサーボの例を示す図、図24は非点収差法によるフォ
ーカスサーボ信号の検出を示す図である。
【0008】図29、図30は村山 登,小出 博,山
田 和作,国兼 真 著:「光ディスク技術」(株)ラ
ジオ技術社(平成元年2月10日発行)に掲載されてい
るトラッキング駆動系のモデル図とブロック図である。
【0009】図29において、各記号は下記の意味を表
す。 0 :絶対座標系原点 0:粗動モータ上の対物レンズ系原点 x :絶対系に対する対物レンズ系座標 xC:絶対系に対する粗動モータ座標 xT:原点0’からの対物レンズ座標 fT:対物レンズ系の駆動力 mT:対物レンズ系の可動部の質量 KT:対物レンズ系のバネ定数 DT:対物レンズ系の粘性係数 mC:粗動モータ系の質量 fC:粗動モータ系の駆動力 d(t):変位励振
【0010】図30において、各記号は下記の意味を表
す。 s :ラプラス演算子 XT(s):ラプラス変換した位置 XC(s):ラプラス変換した位置 FT(s):ラプラス変換した力 FC(s):ラプラス変換した力
【0011】光ディスク装置では、ディスクを回転する
ことと、光ヘッドを半径方向に移動させることにより、
光スポットでディスクの記録面を走査している。その回
転や外部振動の影響、ディスクやディスク装置の機械精
度のため、トラックは上下、左右に激しく動いたり、回
転が揺らいだりする。例えば、ビデオディスクの場合
は、それらが図17のような特性になっている。光スポ
ットをこのトラック上に高精度で保持し、正しい信号再
生を行うため、表1のように光スポットを走査、制御し
ている。光スポットがトラック上を正しく走査している
かどうかを光学的に検出し、その信号で光スポット駆動
機構を動かし、常に正しい走査を行う。
【0012】
【表1】
【0013】光スポット駆動法としては次の二つがあ
る。 (1)レンズ駆動法:対物レンズ駆動法と光ヘッド全体
駆動法に細分。 (2)反射鏡回動法:磁石とコイルを組み合わせて電磁
力で対物レンズを上下(z軸方向)に動かすための機構
原理は図18に示されている。磁石とコイルをもう一組
追加し、レンズをレーザ光と直角(x軸方向)にも動か
す2軸駆動機構になっているのが普通である。場合によ
っては3軸駆動にすることもある。図20には反射鏡回
動で光ビームの方向を変える機構の一例が示されてい
る。コイルに電流を流し、生じた電流で反射鏡を傾け
る。対物レンズに入射するレーザ光ビームの角度が変わ
るので焦点を結ぶ位置がずれる。図19には、この回動
反射鏡を二つ組み合わせ、光スポットをx,y方向に駆
動する機構を示している。
【0014】誤差の検出方法としては次の4つに分類さ
れる。 (1)3スポット法 (2)プッシュプル法 (3)ウォブリング法 (4)ヘテロダイン法
【0015】図21は従来のオートトラッキングサーボ
の例(3スポット法)を示す図である。半導体レーザと
対物レンズの間のレーザビームに回折格子をいれ、0
次、±1次の回折光をつくる。それらの回折光は、対物
レンズによってトラック上でG0 、G+ 、G のスポッ
トに集光される(同図(b)参照)。それぞれの反射光
は、同図(c)のように3分割光検知器で受光する。デ
ィスク回転などでトラックが左右に動くとそれに応じて
+,G-がトラックにかかる量が変わるので、出力It
=I+ ーI の低周波成分でトラックずれを検出するこ
とができる。この方式を用いたオートトラッキングサー
ボは安定性が高いので、光学系が複雑で、調整が難しい
などの問題点もあるが、ビデオディスクプレーヤ、DA
Dプレーヤによく用いられている。
【0016】トラッキングサーボを行うためには光スポ
ットが正しいトラックの位置からどれくらいずれている
かを検出する。読みだし専用ディスクの場合と書き込み
可能型ディスクの場合とではトラッキングの方法が異な
る。読みだし専用ではデータが書き込まれているため
に、これを頼りにトラッキングすればよく、書き込み可
能型ではあらかじめ刻み込まれている案内溝またはトラ
ッキング用のピットをたどる。前者のタイプには3スポ
ット法、後者の場合にはプッシュプル法が一般に用いら
れている。ここでは3スポット法について図22、図2
3によって説明する。
【0017】図22は従来の3スポットの形式が回折格
子を用いて行われる図、図23は従来の3スポット法に
よるトラッキングサーボの例を示す図である。一個の半
導体レーザーから三個の光スポットをつくり出すために
図22に示すようにレーザー光の光路に「回折格子」を
挿入する。「回折格子」とは多数の細かい平行線が刻み
込まれているガラス板で、これに垂直に入射した平行光
は入射光の光軸に対称の二方向に回折される成分と、回
折されないで直進する成分とに分けられる。
【0018】これら三方向に分かれた光をレンズで集光
すると三個の光スポットが得られるが、中央の回折され
ないスポットが最も強い光となり、これを読みだし用の
光スポット、両側の弱い光スポットをトラッキング用と
して使用する。三個のスポット列は図23aの(1)、
(2)、(3)のようにトラックの方向に対してわずか
に傾け、一番強い光スポットをトラックの真上に、その
両側の弱い光のスポットはそれぞれトラックの両側に配
置する。これら三個の光スポットの反射光を三個の光検
出器でうけ、その出力を互いに比較して中心のスポット
が正しいトラックの中心にあるかを検出する。図23a
はこの場合の信号検出回路の構成で三個のセンサーA、
B、Cに前記三個の光スポットを結像させる。検出器A
とCには両端の光スポットがそれぞれ結像し、検出器B
には中央の一番強い光スポットが結像する。ここで検出
器Bは四分割されており、図24のフォーカスサーボ用
の検出器と兼用になっている。光スポットの位置が、四
分割光検出器出力のバランスがとれる位置にあり(すな
わち光スポットが焦点位置にある)、かつA及びB両端
の光検出器出力の差がゼロになる位置が正しいトラッキ
ングの状態である。図23bの信号波形で(2)の位置
がこの状態に対応する。
【0019】光ディスクメモリ装置に比較的よく用いら
れるのは、図25に示すプッシュプル法である。ピット
に照射されたレーザ光は反射されて光検知器に入射す
る。光がピットの中心に入射するか、中心からずれてい
るかによって反射光の強度分布が図のように変わる。そ
こで、2分割光検知器を用いて出力It =I+ −I
光スポットがトラックからずれているか否かが判る。光
学系が極めて簡単になるが、ディスクの傾きの影響で制
御精度が悪くなる方式である。オートトラッキング信号
検出にプッシュプル法、オートフォーカシング信号検出
に非点収差法を用いたときの各信号は、図26の光検知
器から下記のようにとり出される。 主信号:Ip =(I1 +I2 )+(I2 +I4 ) オートフォーカシング信号:IF =(I1 +I3 )−
(I2 +I4 ) オートトラッキング信号:It =(I1 +I2 )−(I
3 +I4
【0020】図27は従来のフォーカシング、トラッキ
ング、ラジアル送りサーボの関係を示した図である。フ
ォーカシングサーボ系では、焦点ズレ検出のための二つ
の光検知器の差出力IF を2軸駆動機構の一軸に入れ、
レンズをディスクに垂直な方向に動かし焦点を合わせ
る。光源の半導体レーザ出力変化やディスクの光反射率
変化で差出力IF が変化するのを補正する系を付け加え
るのが普通である。二つの光検知器の和出力I0 で、差
出力IFを割算した出力を駆動増幅器入力とするのが一
例である。トラッキングサーボ系では、トラックずれ検
出用の二つの光検出器の差出力It でレンズを半径方向
に動かし、光スポットをトラック上に保持する。ここで
も同じようにIt /I0 を用いるなどの補正をする。光
スポットがスパイラルトラックをたどっていると、対物
レンズは半径方向の移動が可能な範囲(±200〜30
0μm)の限界にまで行き着き、動けなくなってしまう
(図28(a))。そこで、差出力It で光ヘッド全体
動かし、対物レンズでつねにレンズ駆動機構の可動範囲
のほぼ中心で動いているようにする(図28(b))。
すなわち、レンズ駆動機構は狭い範囲だが高速で、そし
て光ヘッド駆動機構は低速だがディスクの最内周トラッ
クから最外周トラックまで大きく光スポットを動かして
いる。
【0021】回転しているディスク上のトラックは、種
々の要因によってトラック振れを起こす。このトラック
振れは、単にディスクの回転数に同期した周波数成分だ
けでなく、高周波成分をも持っている。サーボ系として
は、振動、ディスクの反射率変動、温度などの外乱があ
っても、レーザ・ビームをトラック振れに追従させる必
要がある。
【0022】(1)トラッキング駆動方式 対物レンズのみを移動してトラックを追従させると、ト
ラック・オフセットが生じるが、光ピックアップ全体を
駆動する粗動モータを同時に動かすとオフセットが軽減
する。対物レンズ系の許容移動量は、光学系にもよる
が、約20μmである。この粗動モータと対物レンズを
駆動するアクチュエータを相補的に駆動して、レーザ・
ビームをトラック追従させる2段サーボ方式には、次の
2方式がある。
【0023】トラッキング・エラー信号に基いてアク
チュエータおよび粗動モータを駆動するレンズ位置セン
サレス2段サーボ方式。 トラッキング・エラー信号によってアクチュエターの
みを駆動し、粗動モータは対物レンズ変位検出信号によ
って駆動するレンズ位置センサ付き2段サーボ方式。
【0024】(2)トラッキング駆動系のモデル 板バネによって支持されたレンズ並進方式アクチュエー
タを使用したモデル図29の運動方程式は、粗動モータ
駆動系に粘性がないとすると、次のようになる。
【0025】
【数1】
【0026】対物レンズ系と粗動モータ系の質量系は十
分大きいので粗動モータへのアクチュエータからの反力
は無視し、x=xT +xC を考慮して上式をラプラス変
換すると、
【0027】
【数2】
【0028】となる。これをブロック図で表すと、図3
0のようになる。
【0029】図31〜36は1992年電子情報通信学
会春季大会講演論文集(4)のC−364 片山 剛
著 :「DSPを用いた光ディスクの学習トラッキング
制御」の理論説明図である。図31は位相余裕量に対す
る学習限界を示す図、図32は繰り返し型学習制御の安
定性を示す制御系のナイキスト線図である。図32にお
いて、各記号は下記の意味を表す。 Im:虚軸 Re:実軸 H(s):動特性補償器(進み補償) G(s):アクチュエータ ‖K(s)‖:安定化補償器のゲイン量
【0030】図33は学習補償器の周波数特性を示す制
御系のボード線図、図34はDSPを用いた学習制御系
ブロック図である。図34において、各記号は下記の意
味を表す。 A /D:アナログ・ディジタル変換器 K(s):安定化補償器 eーLS :記憶部 H(s):動特性補償器(進み補償) D/A:ディジタル・アナログ変換器 DR:ドライバー G(s):アクチュエータ
【0031】図35は偏差補償器の入出力の実測図、図
36はトラックエラーの実測図である。
【0032】光ディスク装置のトラッキング制御は、記
録密度の向上に伴い安定性、速応性を損なわず追従能力
を上げることが要求されている。そこで、トラッキング
制御及びフォーカス制御に繰り返し型学習制御理論を応
用することで飛躍的に追従能力を向上できる。また、D
SP(ディジタルシグナルプロッセサ)を用いたソフト
ウェアサーボによっても実現できる。
【0033】次に、学習能力と安定性の関係について説
明する。図31はシステムの安定性に対する学習限界を
示したものである。図より位相余裕量が増えると学習能
力が向上し、特に制御帯域付近の周波数特性が重要であ
ることがわかる。これは図32に示す学習安定円に対す
るシステムのベクトル軌跡からも明かであり、学習ルー
プの高周波成分を減衰させるフィルタ(学習制御の安定
化フィルタ)を挿入することにより、基本周波数の学習
能力及び安定性がより向上できることを示している。
【0034】図33に従来のシステムにおける学習補償
器の周波数特性を示す。図中、学習によるピークは、学
習ループのゲインが1に近づくほど大きくなるもので、
学習能力に比例している。図33で示した場合の補償器
では、約20dBの学習能力を有している。
【0035】図34に従来のブロック図を示す。このシ
ステムは、多段のIIR型ディジタルフィルタと学習メ
モリにより構成される光ディスクの制御系の偏差補償器
と追従補償器からなる。
【0036】ここで従来においては、図31の安定性を
満足させるため、多段のディジタルフィルタで構成した
H(s)で示される安定化補償器が必要となる。また、
H(s)の動特性補償器を進みフィルタ構成することに
より、学習補償器がない場合の位相余裕量を確保し、学
習システムの動特性を定めることが可能である。
【0037】従って、H(s)による動特性の設定と学
習補償器による追従性の設定が別々に行えるようにな
る。また、以上のシステムは、一つのソフトウェア上で
構成することが可能である。
【0038】一例として、実際の動作例を図において説
明する。ここで、DSPのサンプリング周期は、50k
Hz、制御帯域は3kHz、位相余裕量は、約60de
gである。
【0039】図35はDSPにおける偏差補償器の入出
力を示したもので、学習動作後、制御偏差がほぼなくな
っているのがわかる。このとき学習補償器は、ディスク
偏心の学習結果を出力し続けている。
【0040】図36はディスクを2mm偏心させたとき
のトラックエラーを示したもので、学習制御がない場合
は約0.7μmの偏差が残っているが、同じ制御帯域で
の学習制御後、偏差は殆どなくなっている。このように
実際の有効性が確認できる。
【0041】従来のシステムは、フォーカス制御の場合
もまったく同様に実現できることは言うまでもない。
【0042】
【発明が解決しようとする課題】従来の光ディスク装置
のトラッキング・フォーカス制御は以上のように構成さ
れ記録密度の向上に伴い、安定性、速応性を損なわず追
従能力を上げることが要求されている。
【0043】従来の直結フィードバック制御からなるト
ラッキング・フォーカス制御は、アクチュエータの高次
機械共振や、ディスクのピット列による光の変調成分が
制御系へ外乱として混入し、制御帯域の高帯域化が妨げ
られ、無理に制御帯域を広げようとすると位相余裕が減
少し、制御系が発振するなどの問題が生じた。
【0044】これに対し、上述した学習制御方式は従来
の制御帯域を広げずに周期的な追従目標に対する追従能
力を向上させることができるため、より狭トラックなシ
ステムや偏芯の大きなシステム、ディスク回転数の高い
システム(転送レートの高いシステム)に対応すること
ができる。
【0045】しかし、上述した学習制御はナイキスト線
図からもわかるように、従来の直結フィードバック制御
では、(ー1,0)の点を左に見ながら(0,0)に集
束すれば安定であった(ナイキストの安定原理)のに対
し、(ー1,0)の点を中心とする円の外側をまわるよ
うにしなければならず、安定余裕が劣化している。
【0046】また、学習制御(繰り返し制御)は一周期
前の偏差信号を記憶し、記憶した結果をもとの制御シス
テムにフィードフォワード加算する方式であるため、デ
ィスクの傷や装置に加わる振動などの外乱によって周期
的でない追従目標が与えられた場合、これを学習するこ
とはかえって制御システムに不要なノイズを混入するこ
とと等しくなってしまう。
【0047】そのため、振動が加わったりディスクの傷
などが混入した際の制御システムの安定性の向上や、メ
モリに学習されてしまう不要な無周期成分の影響を無く
すことが要求されていた。
【0048】本発明は上記のような課題を解決するため
になされたもので、トラッキング制御及びフォーカス制
御に繰り返し型学習制御理論を応用することにより飛躍
的に追従能力を向上できる光ディスク装置を得ることを
目的とする。
【0049】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
光ディスク装置は、光ディスクのトラッキング動作を行
うためのトラッキングアクチュエータと、上記トラッキ
ングアクチュエータの制御回路を有する追従制御部とモ
ータの回転に同期した周期性を有するトラック誤差信号
に対し上記周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリ
にて学習する学習制御部とを有し、上記ディスク1回転
分のトラック偏差を記憶するメモリを用いて、1トラッ
ク前のトラック偏差との相関を検出し、トラッキング制
御系のループゲインを可変することによりトラック相関
量に応じてトラッキング制御系の制御帯域を可変するも
のである。
【0050】また、本発明の請求項2に係る光ディスク
装置は、光ディスクのフォーカス動作を行うためのフォ
ーカスアクチュエータと、上記フォーカスアクチュエー
タの制御回路を有する追従制御部とモータの回転に同期
した周期性を有するフォーカス誤差信号に対し上記周期
性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて学習する学
習制御部とを有し、上記ディスク1回転分の焦点ズレの
偏差を記憶するメモリを用いて、1トラック前の焦点ズ
レの偏差との相関を検出し、フォーカス制御系のループ
ゲインを可変することにより面振れ相関量に応じてフォ
ーカス制御系の制御帯域を可変するものである。
【0051】また、本発明の請求項3に係る光ディスク
装置は、光ディスクのトラッキング動作を行うためのト
ラッキングアクチュエータと、上記トラッキングアクチ
ュエータの制御回路を有する追従制御部とモータの回転
に同期した周期性を有するトラック誤差信号に対し上記
周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて学習す
る学習制御部とを有し、上記ディスク1回転分のトラッ
ク偏差を記憶するメモリを用いて、1トラック前のトラ
ック偏差との相関を検出し、トラッキング制御系の低域
補償フィルタのカットオフ周波数を可変することにより
トラッキング制御系の低周波な制御剛性と安定性のバラ
ンスを可変するものである。
【0052】また、本発明の請求項4に係る光ディスク
装置は、光ディスクのフォーカス動作を行うためのフォ
ーカスアクチュエータと、上記フォーカスアクチュエー
タの制御回路を有する追従制御部とモータの回転に同期
した周期性を有するフォーカス誤差信号に対し上記周期
性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて学習する学
習制御部とを有し、上記ディスク1回転分の焦点ズレ偏
差を記憶するメモリを用いて、1トラック前の焦点ズレ
偏差との相関を検出し、フォーカス制御系の低域補償フ
ィルタのカットオフ周波数を可変することによりフォー
カス制御系の低周波な制御剛性と安定性のバランスを可
変するものである。
【0053】また、本発明の請求項5に係る光ディスク
装置は、光ディスクのトラッキング動作を行うためのト
ラッキングアクチュエータと、上記トラッキングアクチ
ュエータの制御回路を有する追従制御部とモータの回転
に同期した周期性を有するトラック誤差信号に対し上記
周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて学習す
る学習制御部とを有し、上記ディスク1回転分のトラッ
ク偏差を記憶するメモリを用いて、1トラック前のトラ
ック偏差との相関を検出し、トラッキング制御系のルー
プゲインを可変することで、現在追従しているトラック
と1トラック前のトラック誤差の平均値との相関を検出
し、学習補償部のフィードフォワードループにおけるア
ッテネータ量を可変するものである。
【0054】また、本発明の請求項6に係る光ディスク
装置は、光ディスクのフォーカス動作を行うためのフォ
ーカスアクチュエータと、上記フォーカスアクチュエー
タの制御回路を有する追従制御部とモータの回転に同期
した周期性を有するフォーカス誤差信号に対し上記周期
性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて学習する学
習制御部とを有し、上記ディスク1回転分の焦点ズレ偏
差を記憶するメモリを用いて、1トラック前の焦点ズレ
偏差との相関を検出し、フォーカス制御系のループゲイ
ンを可変することで、現在追従しているトラックと1ト
ラック前のフォーカス誤差の平均値との相関を検出し、
学習補償部のフィードフォワードループにおけるアッテ
ネータ量を可変するものである。
【0055】また、本発明の請求項7に係る光ディスク
装置は、上記トラック偏差を記憶するメモリが直列に数
個接続させることで、ディスク1回転〜数回転前のトラ
ック偏差を記憶し、現在のトラック偏差と比較すること
で、現在追従しているトラックと1〜数トラック前のト
ラック誤差の平均値との相関を検出するものである。
【0056】また、本発明の請求項8に係る光ディスク
装置は、光ディスクのトラッキング動作を行うためのト
ラッキングアクチュエータと、上記トラッキングアクチ
ュエータの制御回路を有する追従制御部とモータの回転
に同期した周期性を有するトラック誤差信号に対し上記
周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて学習す
る学習制御部とを有し、上記ディスク1回転分のトラッ
ク偏差を記憶するメモリを直列に数ヶ接続することで、
ディスク1回転前〜数回転前のトラック偏差を記憶し、
現在のトラック偏差と比較することで、現在追従してい
るトラックと1〜数トラック前のトラック誤差の平均値
との相関を検出し、学習補償部のフィードフォワードル
ープにおけるアッテネータ量を可変するとともに、トラ
ッキング制御系のロープゲインを可変することによりト
ラック相関量に応じて学習度合および制御帯域を可変す
るものである。
【0057】また、本発明の請求項9に係る光ディスク
装置は、光ディスクのフォーカス動作を行うためのフォ
ーカスアクチュエータと、上記フォーカスアクチュエー
タの制御回路を有する追従制御部とモータの回転に同期
した周期性を有するフォーカス誤差信号に対し上記周期
性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて学習する学
習制御部とを有し、上記ディスク1回転分の焦点ズレ偏
差を記憶するメモリを直列に数ヶ接続することで、ディ
スク1回転前〜数回転前の焦点ズレ偏差を記憶し、現在
の焦点ズレ偏差と比較することで、現在追従しているト
ラックと1〜数トラック前のフォーカス誤差の平均値と
の相関を検出し、学習補償部のフィードフォワードルー
プにおけるアッテネータ量を可変するとともに、フォー
カス制御系のロープゲインを可変することによりフォー
カス相関量に応じて学習度合および制御帯域を可変する
ものである。
【0058】また、本発明の請求項10に係る光ディス
ク装置は、光ディスクのトラッキング動作を行うための
トラッキングアクチュエータと、上記トラッキングアク
チュエータの制御回路を有する追従制御部とモータの回
転に同期した周期性を有するトラック誤差信号に対し上
記周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて学習
制御部とを有し、上記ディスク1〜n回転分前のトラッ
ク偏差を記憶する容量の異なるメモリを個々に有し、1
〜n回転前の記憶した偏芯情報に、各々周波数特性上の
重みづけをした後、1トラック前のトラック偏差との相
関を検出し、上記相関量に基づきトラッキング制御系の
フィードバックゲイン量を可変するものである。
【0059】また、本発明の請求項11に係る光ディス
ク装置は、光ディスクのフォーカス動作を行うためのフ
ォーカスアクチュエータと、上記フォーカスアクチュエ
ータの制御回路を有する追従制御部とモータの回転に同
期した周期性を有するフォーカス誤差信号に対し上記周
期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて学習する
学習制御部とを有し、上記ディスク1〜n回転分前の焦
点ズレの偏差を記憶する容量の異なるメモリを個々に有
し、1〜n回転前の記憶した面振れ情報に、各々周波数
特性上の重みづけをした後、1トラック前の焦点ズレの
偏差との相関を検出し、上記相関量に基づきフォーカス
制御系のフィードバックゲイン量を可変するものであ
る。
【0060】また、本発明の請求項12に係る光ディス
ク装置は、光ディスクのトラッキング動作を行うための
トラッキングアクチュエータと、上記トラッキングアク
チュエータの制御回路を有する追従制御部とモータの回
転に同期した周期性を有するトラック誤差信号に対し上
記周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて学習
制御部とを有し、上記ディスク1〜n回転分前のトラッ
ク偏差を記憶する容量の異なるメモリを個々に有し、各
々にQ値が可変されたバンドパスフィルタによる重みづ
けをした後、各々のメモリ群に記憶し、1トラック前の
トラック偏差との相関を検出し、上記相関量に基づきト
ラッキング制御系のフィードバックゲイン量を可変する
ものである。
【0061】また、本発明の請求項13に係る光ディス
ク装置は、光ディスクのフォーカス動作を行うためのフ
ォーカスアクチュエータと、上記フォーカスアクチュエ
ータの制御回路を有する追従制御部とモータの回転に同
期した周期性を有するフォーカス誤差信号に対し上記周
期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて学習する
学習制御部とを有し、上記ディスク1〜n回転分前の焦
点ズレの偏差を記憶する容量の異なるメモリを個々に有
し、各々にQ値が可変されたバンドパスフィルタによる
重みづけをした後、各々のメモリ群に記憶し、1トラッ
ク前の焦点ズレの偏差との相関を検出し、上記相関量に
基づきフォーカス制御系のフィードバックゲイン量を可
変するものである。
【0062】
【作用】本発明の請求項1に係る光ディスク装置におい
ては、制御系におけるトラックエラー信号の1トラック
前の制御偏差に対してトラッキング制御系のループゲイ
ンを可変することで、相関が強い(トラックエラーの形
が1トラック前とほぼ同じ形をしている)場合、制御帯
域を上げ、安定性よりも追従性を重視した制御を行わせ
る。逆に相関が弱い場合、制御帯域を下げることで制御
システムを追従性よりも安定性を重視させるような特性
とすることにより適応動作が行われる。
【0063】また、本発明の請求項2に係る光ディスク
装置においては、制御系における焦点ズレ信号の1トラ
ック前の制御偏差に対してフォーカス制御系のループゲ
インを可変することで、相関が強い(焦点ズレの形が1
トラック前とほぼ同じ形をしている)場合、制御帯域を
上げ、安定性よりも追従性を重視した制御を行わせる。
逆に相関が弱い場合、制御帯域を下げることで制御シス
テムを追従性よりも安定性を重視させるような特性とす
ることにより適応動作が行われる。
【0064】また、本発明の請求項3に係る光ディスク
装置においては、制御系におけるトラックエラー信号の
1トラック前の制御偏差に対してトラッキング制御系の
低域補償フィルタのカットオフ周波数を可変すること
で、相関が強い場合、カットオフ周波数を高くして低域
〜中域までの制御系の能力を向上させ、相関が弱い場
合、カットオフ周波数を低くして低域のみの制御系の能
力の向上にとどめるような特性とすることにより適応動
作が行われる。
【0065】また、本発明の請求項4に係る光ディスク
装置においては、制御系における焦点ズレ信号の1トラ
ック前の制御偏差に対してフォーカス制御系の低域補償
フィルタのカットオフ周波数を可変することで、相関が
強い場合、カットオフ周波数を高くして低域〜中域まで
の制御系の能力を向上させ、相関が弱い場合、カットオ
フ周波数を低くして低域のみの制御系の能力の向上にと
どめるような特性とすることにより適応動作が行われ
る。
【0066】また、本発明の請求項5に係る光ディスク
装置においては、制御系におけるトラックエラー信号の
1トラック前の制御偏差に対して現在追従しているトラ
ックと1トラック前のトラック誤差の平均値との相関を
検出し、学習補償部のフィードフォワードにおけるアッ
テネータ量を可変することにより適応動作が行われる。
【0067】また、本発明の請求項6に係る光ディスク
装置においては、制御系における焦点ズレ信号の1トラ
ック前の制御偏差に対して現在追従しているトラックと
1トラック前のフォーカス誤差の平均値との相関を検出
し、学習補償部のフィードフォワードにおけるアッテネ
ータ量を可変することにより適応動作が行われる。
【0068】また、本発明の請求項7に係る光ディスク
装置においては、上記トラック偏差を記憶するメモリが
直列に数個接続されることでディスク1回転〜数回転前
のトラック偏差を記憶し、現在のトラック偏差と比較す
ることで、現在追従しているトラックと1〜数トラック
前のトラック誤差の平均値との相関を検出するような特
性とすることにより適応動作が行われる。
【0069】また、本発明の請求項8に係る光ディスク
装置においては、トラックエラー信号の1〜数トラック
前の制御偏差の平均値に対して相関が強い場合、トラッ
キング制御系のループゲインの制御帯域を上げるととも
に学習制御のフィードフォワードゲインを1に近づけ、
ほぼ完全な繰り返し学習制御を行わせる。逆に相関が弱
い場合、トラッキング制御系のループゲインの制御帯域
を下げるとともに繰り返し学習制御のフィードバックゲ
インをほぼ0にすることで制御システムを繰り返し制御
を用いない従来の直結フィードバックループの特性とす
ることにより適応動作が行われる。
【0070】また、本発明の請求項9に係る光ディスク
装置においては、焦点ズレ信号の1〜数トラック前の制
御偏差の平均値に対して相関が強い場合、フォーカス制
御系のループゲインの制御帯域を上げるとともに学習制
御のフィードフォワードゲインを1に近づけ、ほぼ完全
な繰り返し学習制御を行わせる。逆に相関が弱い場合、
フォーカス制御系のループゲインの制御帯域を下げると
ともに繰り返し学習制御のフィードバックゲインをほぼ
0にすることで制御システムを繰り返し制御を用いない
従来の直結フィードバックループの特性とすることによ
り適応動作が行われる。
【0071】また、本発明の請求項10に係る光ディス
ク装置においては、制御系におけるトラックエラー信号
の1〜nトラック前までのトラックエラー信号の相関値
に対し、例えば古い情報による相関値(数〜nトラック
前)にはフィルタのカットオフ周波数を低くし、十分ノ
イズ成分を除去するとともに、新しい情報による相関値
にはフィルタのカットオフ周波数を高くし、なるべく全
ての情報を活用するような重みづけを与えることによ
り、古い情報におけるノイズや外乱が相関値に影響しな
いようにする。
【0072】また、本発明の請求項11に係る光ディス
ク装置においては、制御系における焦点ズレ信号の1〜
nトラック前までの焦点ズレ信号の相関値に対し、例え
ば古い情報による相関値(数〜nトラック前)にはフィ
ルタのカットオフ周波数を低くし、十分ノイズ成分を除
去するとともに、新しい情報による相関値にはフィルタ
のカットオフ周波数を高くし、なるべく全ての情報を活
用するような重みづけを与えることにより、古い情報に
おけるノイズや外乱が相関値に影響しないようにする。
【0073】また、本発明の請求項12に係る光ディス
ク装置においては、制御系におけるトラックエラー信号
の1〜nトラック前までのトラックエラー信号の相関値
に対し、例えば古い情報による相関値(数〜nトラック
前)にはバンドパスフィルタのQ値を高くし、十分ノイ
ズ成分を除去するとともに、新しい情報による相関値に
はバンドパスフィルタのQ値を低くし、なるべく全ての
情報を活用するような重みづけを与えることにより、古
い情報におけるノイズや外乱が相関値に影響しないよう
にする。
【0074】また、本発明の請求項13に係る光ディス
ク装置においては、制御系における焦点ズレ信号の1〜
nトラック前までの焦点ズレ信号の相関値に対し、例え
ば古い情報による相関値(数〜nトラック前)にはバン
ドパスフィルタのQ値を高くし、十分ノイズ成分を除去
するとともに、新しい情報による相関値にはバンドパス
フィルタのQ値を低くし、なるべく全ての情報を活用す
るような重みづけを与えることにより、古い情報におけ
るノイズや外乱が相関値に影響しないようにする。
【0075】
【実施例】
実施例1 図1は本発明の実施例1の光ディスク装置における相関
検出をするためのブロック図である。図において、1は
学習メモリー、2は絶対値、3はローパスフィルタを示
す。図2はトラック相関量によって制御系のループゲイ
ンを可変するように構成した光ディスク制御装置におけ
る相関検出をするためのブロック図である。図におい
て、4は可変ゲイン補償部、5は位相進み回路、6はト
ラッキングアクチュエータである。
【0076】次に、実施例の動作について説明する。図
2における学習メモリで1つ前のディスク偏芯の形を記
憶して、現在の偏芯の形と比較することによって現在の
ディスク偏芯と1つ前のディスク偏芯の形がどのように
変化しているかを算出し、この算出結果に絶対値をか
け、ローパスフィルタを通すことにより、数〜数十トラ
ック分でのトラック相関量の平均値を算出している。
【0077】上記によって算出されたトラック相関量に
基づき、トラック相関が強い場合は、可変ゲイン補償部
を用いてトラッキング制御系のゲインを上げる。また、
トラック相関が弱い場合、可変ゲイン補償部を用いてト
ラッキング制御系のゲインを下げる。このように構成す
ると車載等における振動やディスクの傷等の突発的な外
乱においてトラック相関が崩れた場合においてループゲ
インが下がり、制御システムが安定化される。このよう
に可変ゲインやメモリ、絶対値を有するシステムにおい
てはDSPに代表されるようなソフトウェアで構成する
ことが容易である。
【0078】上記システムにおけるトラッキングアクチ
ュエータをフォーカスアクチュエータに代えることによ
り、他の光ディスク装置が得られる。このものは、フォ
ーカスサーボに適用するとメモリで1つ前のディスクの
面振れの形を記憶して、現在の面振れの形と比較するこ
とによって現在のディスクの面振れと1つ前のディスク
の面振れの形がどのように変化しているかを算出し、こ
の算出結果に絶対値をかけ、ローパスフィルタを通すこ
とにより、数〜数十トラック分でのフォーカス相関量の
平均値を算出している。
【0079】上記によって算出されたフォーカス相関量
に基づき、フォーカス相関が強い場合は、可変ゲイン補
償部を用いてフォーカス制御系のゲインを上げる。ま
た、フォーカス相関が弱い場合、可変ゲイン補償部を用
いてフォーカス制御系のゲインを下げる。このように構
成すると車載等における振動やディスクの傷等の突発的
な外乱においてフォーカス相関が崩れた場合においてル
ープゲインが下がり、制御システムが安定化される。こ
のように可変ゲインやメモリ、絶対値を有するシステム
においてはDSPに代表されるようなソフトウェアで構
成することが容易である。
【0080】実施例2 図3は本発明の実施例2の光ディスク装置における相関
検出をするためのブロック図である。図において、7は
カットオフ周波数が可変できるような低域補償フィルタ
を示す。この低域補償フィルタは相関量が強い場合、カ
ットオフ周波数を高くして低域〜中域までの制御系の能
力を向上させ、相関量が弱い場合、カットオフ周波数を
低くして低域のみの制御系の能力の向上にとどめる。
【0081】次に実施例の動作について説明する。一般
的に相関が弱い場合、車載時および携帯時の振動やディ
スクの傷による振動が光ディスクに伝わる。このときの
振動の周波数は数Hz〜数十Hz前後に大きな振動のピ
ークを有している。そのためトラック相関が弱い場合、
数Hz〜数十Hzのサーボゲインを上げることによって
外乱が存在する場合においても高い追従能力を維持し、
偏差を小さく抑えることができる。ただし、このように
低域〜中域のゲインを上げすぎると低域補償フィルタの
位相まわりによって制御帯域付近の位相が劣化し、不安
定になる問題がある。しかし、上記の振動等によるトラ
ック相関の欠如は一時的なものであるため、相関性が回
復次第、低域補償の形を元に戻せば安定余裕が復活す
る。このように、振動や傷等の突発的な外乱があった場
合においても瞬時に低減ゲインをアップさせることでト
ラッキング追従能力を確保し、通常の動作においては高
い安定性を得ることができる。
【0082】次に、他の光ディスク装置について述べ
る。図3は光ディスク装置においてトラッキング制御系
にカットオフ周波数を可変できるような低域補償フィル
タを適用した場合について示したがフォーカス制御系の
場合でも同様に構成することで対応可能である。一般的
に相関が弱い場合、車載時および携帯時の振動やディス
クの傷による振動が光ディスクに伝わる。このときの振
動の周波数は数Hz 〜数十Hz 前後に大きな振動のピー
クを有している。そのためフォーカス相関が弱い場合、
数Hz 〜数十Hz のサーボゲインを上げることによって
外乱が存在する場合においても高い追従能力を維持し、
偏差を小さく抑えることができる。ただし、このように
低域〜中域のゲインを上げすぎると低域補償フィルタの
位相まわりによって制御帯域付近の位相が劣化し、不安
定になる問題がある。しかし、上記の振動等によるフォ
ーカス相関の欠如は一時的なものであるため、相関性が
回復次第、低域補償の形を元に戻せば安定余裕が復活す
る。このように振動や傷等の突発的な外乱があった場合
においても、瞬時に低減ゲインをアップさせることでフ
ォーカス追従能力を確保し、通常の動作においては高い
安定性を得ることができる。
【0083】実施例3 図4は本発明の実施例3の光ディスク装置においてトラ
ック相関を検出し、繰り返し制御の学習度合いを変化さ
せるとともに制御系のループゲインを変化させる制御方
式を示すブロック図である。図において、8はアッテネ
ータ、9はローパスフィルタ、10は学習メモリであ
る。
【0084】次に動作について説明する。一般的な古典
制御理論におけるナイキスト線図の安定条件は(−1,
0)の点を左に見ながらベクトル軌跡が進むと安定であ
ると言われている。ところが、学習制御を行うと従来安
定条件として着目していた点が円に変化するため、その
分不安定要因が増大する。円の半径は繰り返しループの
ゲイン量であるため、完全な学習を行う場合(100%
の円の時)には円条件(制御帯域付近の位相余裕を90
deg以上とる)を満足しなければならないこととな
る。現実には、上記円条件を満足することが難しいため
フィルタやアッテネータで円を小さくし、安定性を保つ
ことが行われている。
【0085】現状の繰り返し学習制御方式では、長所と
して、低域ゲインを上げずに(結果的に帯域を広げず
に)追従能力が向上でき、また、学習する周波数領域を
任意に(安定条件が許す範囲で)設定できることが挙げ
られる。また、繰り返し補償ゲインが1の周波数領域で
は定常偏差を0にすることができる。反面、短所として
100%の学習ではナイキスト線図における円条件を満
足する必要があり、学習能力を上げるほど従来の直列補
償器のみの構成に比べて安定余裕が小さくなる欠点があ
る。また、外乱、振動、傷等における不要な信号も学習
してしまうことなども従来からの問題点として挙げられ
ていた。
【0086】従来の繰り返し制御方式では上記のような
問題点があるため、繰り返し制御の学習度合いを変化さ
せることが望ましい。しかし、トラック相関が弱いとき
繰り返し学習能力が下がってしまうために結果的に大き
な偏差が残る。そこで、ループの制御系のゲインを可変
することでトラック相関が弱いとき制御系のゲインをア
ップさせ、外乱に対する制御系の追従能力を向上させ
る。同時に、上記制御系のゲインのアップによって制御
帯域が上がり位相余裕が劣化しても学習制御の学習能力
を低く抑えているため制御系が不安定になることはな
い。以上のように制御系を構成するとトラック相関が強
いとき同期性に対して追従能力が強いシステムが実現で
き、また、トラック相関が弱い、すなわち外乱が混入し
ている場合においては制御ゲインのアップにより外乱に
対して追従能力が強い構成となっている。
【0087】次に、他の光ディスク装置について述べ
る。フォーカス制御の場合もトラッキング制御の場合と
同様に構成するとフォーカス相関が弱いとき繰り返し学
習能力が下がってしまうために結果的に大きな偏差が残
る。そこで、ループの制御系のゲインを可変することで
フォーカス相関が弱いとき制御系のゲインをアップさ
せ、外乱に対する制御系の追従能力を向上させる。同時
に、上記制御系のゲインのアップによって制御帯域が上
がり位相余裕が劣化しても学習制御の学習能力を低く抑
えているため制御系が不安定になることはない。以上の
ように制御系を構成するとフォーカス相関が強いとき同
期性に対して追従能力が強いシステムが実現でき、ま
た、フォーカス相関が弱い、すなわち外乱が混入してい
る場合においては制御ゲインのアップにより外乱に対し
て追従能力が強い構成となっている。
【0088】実施例4 図5は本発明の実施例4の光ディスク装置における相関
検出をするためのブロック図である。図において、11
は学習メモリを示す。
【0089】次に図5の動作について説明する。実施例
1〜3では1周期前のディスク偏芯をメモリに記憶する
ことについて説明したが、実際には2〜3周期前のディ
スク偏芯をメモリ記憶してトータルの相関量を検出する
ことが望ましい。図6において学習メモリが直列に接続
しているのは過去数周期におけるトラック偏芯を記憶す
るためであ。各メモリの間から取り出された信号ライン
と現在のトラックエラーとの差をとることによって各
々、1周期前〜数周期前までのトラック偏芯の現在のト
ラック偏芯との差を取り出すことができる。それを個別
に絶対値をとることによって1トラック前〜数トラック
前の相関量を検出することができる。これらの絶対値量
を加算し、ローパスフィルタ3によってフィルタリング
することにより数トラック前までの平均的な相関量を得
ることができる。このような平均的な相関量を得ること
により突発的な外乱や傷等に影響されにくい、より正確
な相関量を得ることができる。
【0090】同様にフォーカス制御の場合においても各
メモリの間から取り出された信号ラインと現在のフォー
カスエラーとの差をとることによって各々、1周期前〜
数周期前までの面振れの現在の面振れとの差を取り出す
ことができる。それを個別に絶対値をとることによって
1トラック前〜数トラック前の相関量を検出することが
できる。これらの絶対値量を加算し、デジタルフィルタ
3によってフィルタリングすることにより数トラック前
までの平均的な相関量を得ることができる。このような
平均的な相関量を得ることにより突発的な外乱や傷等に
影響されにくい、より正確な相関量を得ることができ
る。
【0091】次に図6の動作について説明する。図6の
システムは上記平均的な相関量を用いて制御系のループ
ゲインを可変するためのブロック図である。実施例1に
示した学習メモリが1つの相関検出量を用いた場合、デ
ィスクの傷や欠陥、またはトラックジャンプ等によって
相関量が大幅に変化してしまう。図5のように平均的な
相関量が得られるシステムにおいては、傷等が存在した
場合においても平均的な相関量はあまり変化しない。そ
の結果、突発的な傷や極めて短時間の振動では制御系の
ゲインは変化せず、ある程度長時間で持続的な外乱やデ
ィスクの大きな傷に対してのみ相関量が変化し、制御系
のゲインを可変せしめる。従って、実施例1よりも安定
な制御システムが構築できる。
【0092】同様にフォーカス制御においても上記平均
的な相関量を用いて制御系のループゲインを可変できる
ようにすると突発的な傷や極めて短時間の振動では制御
系のゲインは変化せず、ある程度長時間で持続的な外乱
やディスクの大きな傷に対してのみ相関量が変化し、制
御系のゲインを可変せしめることができ安定なフォーカ
ス制御システムが構築できる。
【0093】図7は光ディスク装置における平均的な相
関検出し、カットオフ周波数を可変するためのブロック
図である。
【0094】次に図7の動作について説明する。一般的
に相関が弱い場合、車載時および携帯時の振動やディス
クの傷による振動が光ディスクに伝わる。このときの振
動の周波数は数Hz〜数十Hz前後に大きな振動のピー
クを有している。そのためトラック相関が弱い場合、数
Hz〜数十Hzのサーボゲインを上げることによって外
乱が存在する場合においても高い追従能力を維持し、偏
差を小さく抑えることができる。ただし、このように低
域〜中域のゲインを上げすぎると低域補償フィルタの位
相まわりによって制御帯域付近の位相が劣化し、不安定
になる問題がある。しかし、上記の振動等によるトラッ
ク相関の欠如は一時的なものであるため、相関性が回復
次第、低域補償の形を元に戻せば安定余裕が復活する。
【0095】このよう振動や傷等の突発的な外乱があっ
た場合においても瞬時に低域ゲインをアップさせること
で追従能力を確保し、通常の動作においては高い安定性
を得ることができる。図7は光ディスク装置においてト
ラッキング制御系にカットオフ周波数を可変できるよう
な低域補償フィルタを適用した場合について示したがフ
ォーカス制御系の場合でも同様に構成することで対応可
能である。さらに、本システムでは、トラック相関の検
出が1周期前のみではなく数周期前での平均的な相関量
となっているため、傷や欠陥等による誤動作をすること
がなくなる。
【0096】実施例5 図8は本発明の実施例5の光ディスク装置においてトラ
ック相関を検出し、繰り返し制御の学習度合いを変化さ
せるとともに制御系のループゲインを変化させる制御方
式を示すブロック図である。
【0097】次に動作について説明する。一般的な古典
制御理論におけるナイキスト線図の安定条件は(−1,
0)の点を左に見ながらベクトル軌跡が進むと安定であ
ると言われている。ところが、学習制御を行うと従来安
定条件として着目していた点が円に変化するため、その
分不安定要因が増大する。円の半径は繰り返しループの
ゲイン量であるため、完全な学習を行う場合(100%
の円の時)には円条件(制御帯域付近の位相余裕を90
deg以上とる)を満足しなければならないこととな
る。現実には、上記円条件を満足することが難しいため
フィルタやアッテネータで円を小さくし、安定性を保つ
ことが行われている。
【0098】現状の繰り返し学習制御方式では、長所と
して、低域ゲインを上げずに(結果的に帯域を広げず
に)追従能力が向上でき、また、学習する周波数領域を
任意に(安定条件が許す範囲で)設定できることが挙げ
られる。また、繰り返し補償ゲインが1の周波数領域で
は定常偏差を0にすることができる。反面、短所として
100%の学習ではナイキスト線図における円条件を満
足する必要があり、学習能力を上げるほど従来の直列補
償器のみの構成に比べて安定余裕が小さくなる欠点があ
る。また、外乱、振動、傷等における不要な信号も学習
してしまうことなども従来からの問題点として挙げられ
ていた。
【0099】従来の繰り返し制御方式では上記のような
問題点があるため、繰り返し制御の学習度合いを変化さ
せることが望ましい。しかし、トラック相関が弱いとき
繰り返し学習能力が下がってしまうために結果的に大き
な偏差が残る。そこで、ループの制御系のゲインを可変
することでトラック相関が弱いとき制御系のゲインをア
ップさせ、外乱に対する制御系の追従能力を向上させ
る。同時に、上記制御系のゲインのアップによって制御
帯域が上がり位相余裕が劣化しても学習制御の学習能力
を低く抑えているため制御系が不安定になることはな
い。以上のようにトラッキング制御系を構成するとトラ
ック相関が強いとき同期性に対して追従能力が強いシス
テムが実現でき、また、トラック相関が弱い、すなわち
外乱が混入している場合においては制御ゲインのアップ
により外乱に対して追従能力が強い構成となっている。
さらに本システムでは、トラック相関の検出が1周期前
のみではなく数周期前までの平均的な相関量となってい
るため、傷や欠陥等による誤動作をすることはなくな
る。
【0100】次に、他の光ディスク装置について述べ
る。フォーカス制御の場合もフォーカス相関が弱いとき
繰り返し学習能力が下がってしまうために結果的に大き
な偏差が残る。そこで、ループの制御系のゲインを可変
することでフォーカス相関が弱いとき制御系のゲインを
アップさせ、外乱に対する制御系の追従能力を向上させ
る。同時に、上記制御系のゲインのアップによって制御
帯域が上がり位相余裕が劣化しても学習制御の学習能力
をを低く抑えているため制御系が不安定になることはな
い。以上のようにフォーカス制御系を構成するとフォー
カス相関が強いとき同期性に対して追従能力が強いシス
テムが実現でき、また、フォーカス相関が弱い、すなわ
ち外乱が混入している場合においては制御ゲインのアッ
プにより外乱に対して追従能力が強い構成となってい
る。さらに本システムでは、フォーカス相関の検出が1
周期前のみではなく数周期前までの平均的な相関量とな
っているため、傷や欠陥等による誤動作をすることはな
くなる。
【0101】実施例6 図9は本発明の実施例6の光ディスク装置における相関
検出をするためのブロック図である。図において、12
は学習メモリ、13はデジタルフィルタを示す。
【0102】次に動作について説明する。図9はディス
ク1〜n回転分前のトラック偏差を記憶する容量の異な
る学習メモリ12を個々に有し、1〜n回転前の記憶し
た偏芯情報に、デジタルフィルタ13によって各々周波
数特性上の重みづけをした後、絶対値をかけて1トラッ
ク前のトラック偏差との相関を検出する構成になってい
る。図11はディスク1〜n回転分前のトラック偏差を
記憶する容量の異なるメモリを個々に有し、1〜n回転
前の記憶した偏芯情報に、各々周波数特性上の重みづけ
をした後、1トラック前のトラック偏差との相関を検出
し、上記相関量に基づきトラッキング制御系のフィード
バックゲイン量を可変するためのブロック図である。
【0103】図9において、制御系におけるトラックエ
ラー信号の1〜nトラック前までのトラックエラー信号
の相関値に対し、例えば古い情報による相関値(数〜n
トラック前)にはデジタルフィルタのカットオフ周波数
を低くし、十分ノイズ成分を除去するとともに、新しい
情報による相関値にはデジタルフィルタのカットオフ周
波数を高くし、なるべく全ての情報を活用するような重
みづけを与えることにより、古い情報におけるノイズや
外乱が相関値に影響しないようにする。
【0104】このように振動や傷等の突発的な外乱があ
った場合においてもデジタルフィルタのカットオフ周波
数を可変することでノイズや外乱が相関値に影響せず、
高い安定性と追従能力を得ることができる。このように
安定な相関量に基づき図11のように制御系のループゲ
インを可変すれば、トラック相関に応じた制御帯域を定
めることができ、しかも傷等による不要な帯域変動を防
ぐことが可能と思われる。また、図13はディスク1〜
n回転分前のトラック偏差を記憶する容量の異なるメモ
リを個々に有し、1〜n回転前の記憶した偏芯情報に、
各々周波数特性上の重みづけをした後、1トラック前の
トラック偏差との相関を検出し、上記相関量に基づきを
低域補償フィルタのカットオフ周波数を可変するための
ブロック図である。図13のようにトラッキング制御系
の低域補償フィルタの係数を動かす場合も傷等により不
要に帯域変化がおきない。更に同様に、図15は学習補
償器のフィードフォワードループのゲインを可変するた
めのブロック図で、この場合も相関量が安定化されてい
るため、学習ループのゲインが不要に変動することがな
くなる。
【0105】フォーカス制御系の場合でも同様に構成す
ることで対応可能である。図9はディスク1〜n回転分
前の焦点ズレの偏差を記憶する容量の異なる学習メモリ
を個々に有し、1〜n回転前の記憶した面振れ情報に、
デジタルフィルタによって各々周波数特性上の重みづけ
をした後、絶対値をかけて1トラック前の焦点ズレの偏
差との相関を検出する構成になっている。
【0106】図9において、制御系における焦点ズレ信
号の1〜nトラック前までの焦点ズレ信号の相関値に対
し、例えば古い情報による相関値(数〜nトラック前)
にはデジタルフィルタのカットオフ周波数を低くし、十
分ノイズ成分を除去するとともに、新しい情報による相
関値にはデジタルフィルタのカットオフ周波数を高く
し、なるべく全ての情報を活用するような重みづけを与
えることにより、古い情報におけるノイズや外乱が相関
値に影響しないようにする。
【0107】このように振動や傷等の突発的な外乱があ
った場合においてもデジタルフィルタのカットオフ周波
数を可変することでノイズや外乱が相関値に影響せず、
高い安定性と追従能力を得ることができる。このように
安定な相関量に基づき図11のように制御系のループゲ
インを可変すれば、フォーカス相関に応じた制御帯域を
定めることができ、しかも傷等による不要な帯域変動を
防ぐことが可能と思われる。また、図13のようにフォ
ーカス制御系の低域補償フィルタの係数を動かす場合も
傷等により不要に帯域変化がおきない。更に同様に、図
15に示すように学習補償器のフィードフォワードルー
プのゲインを可変することも可能で、この場合も相関量
が安定化されているため、学習ループのゲインが不要に
変動することがなくなる。
【0108】実施例7 図10は本発明の実施例7の光ディスク装置における相
関検出をするためのブロック図である。図において、1
2は学習メモリ、14はQ値がそれぞれ異なるバンドパ
スフィルタを示す。
【0109】次に動作について説明する。図10はディ
スク1〜n回転分前のトラック偏差を記憶する容量の異
なる学習メモリを個々に有し、1〜n回転前の記憶した
偏芯情報に、各々にQ値が可変されたバンドパスフィル
タによる重みづけをした後、絶対値をかけて1トラック
前のトラック偏差との相関を検出する構成になってい
る。図12はディスク1〜n回転分前のトラック偏差を
記憶する容量の異なるメモリを個々に有し、1〜n回転
前の記憶した偏芯情報に、各々にQ値が可変されたバン
ドパスフィルタによる重みづけをした後、1トラック前
のトラック偏差との相関を検出し、上記相関量に基づき
トラッキング制御系のフィードバックゲイン量を可変す
るためのブロック図である。
【0110】図10において、制御系におけるトラック
エラー信号の1〜nトラック前までのトラックエラー信
号の相関値に対し、例えば古い情報による相関値(数〜
nトラック前)にはバンドパスフィルタのQ値を高く
し、十分ノイズ成分を除去するとともに、新しい情報に
よる相関値にはバンドパスフィルタのQ値を低くし、な
るべく全ての情報を活用するような重みづけを与えるこ
とにより、古い情報におけるノイズや外乱が相関値に影
響しないようにする。
【0111】このように振動や傷等の突発的な外乱があ
った場合においてもバンドパスフィルタのQ値を可変す
ることでノイズや外乱が相関値に影響せず、高い安定性
と追従能力を得ることができる。このように安定な相関
量に基づき図12のように制御系のループゲインを可変
すれば、トラック相関に応じた制御帯域を定めることが
でき、しかも傷等による不要な帯域変動を防ぐことが可
能と思われる。また、図14はトラッキング制御系の低
域補償フィルタの係数を動かす場合のブロック図で、こ
の場合も傷等により不要に帯域変化がおきない。更に同
様に、図16は学習補償器のフィードフォワードループ
のゲインを可変するためのブロック図で、この場合も相
関量が安定化されているため、学習ループのゲインが不
要に変動することがなくなる。
【0112】これをフォーカス制御系に適応すると、図
10はディスク1〜n回転分前の焦点ズレ偏差を記憶す
る容量の異なる学習メモリを個々に有し、1〜n回転前
の記憶した面振れ情報に、各々にQ値が可変されたバン
ドパスフィルタによる重みづけをした後、絶対値をかけ
て1トラック前の焦点ズレ偏差との相関を検出する構成
になっている。図12においては、ディスク1〜n回転
分前の焦点ズレ偏差を記憶する容量の異なるメモリを個
々に有し、1〜n回転前の記憶した面振れ情報に、各々
にQ値が可変されたバンドパスフィルタによる重みづけ
をした後、1トラック前の焦点ズレ偏差との相関を検出
し、上記相関量に基づきフォーカス制御系のフィードバ
ックゲイン量を可変する。
【0113】図10において、制御系における焦点ズレ
信号の1〜nトラック前までの焦点ズレ信号の相関値に
対し、例えば古い情報による相関値(数〜nトラック
前)にはバンドパスフィルタのQ値を高くし、十分ノイ
ズ成分を除去するとともに、新しい情報による相関値に
はバンドパスフィルタのQ値を低くし、なるべく全ての
情報を活用するような重みづけを与えることにより、古
い情報におけるノイズや外乱が相関値に影響しないよう
にする。
【0114】このように振動や傷等の突発的な外乱があ
った場合においてもバンドパスフィルタのQ値を可変す
ることでノイズや外乱が相関値に影響せず、高い安定性
と追従能力を得ることができる。このように安定な相関
量に基づき図12のように制御系のループゲインを可変
すれば、フォーカス相関に応じた制御帯域を定めること
ができ、しかも傷等による不要な帯域変動を防ぐことが
可能と思われる。また、図14のようにフォーカス制御
系の低域補償フィルタの係数を動かす場合も傷等により
不要に帯域変化がおきない。更に同様に、図16に示す
ように学習補償器のフィードフォワードループのゲイン
を可変することも可能で、この場合も相関量が安定化さ
れているため、学習ループのゲインが不要に変動するこ
とがなくなる。
【0115】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の光ディスク装置
によれば、ディスク1回転分のトラック偏差を記憶する
メモリを用いて、1トラック前のトラック偏差との相関
を検出し、トラッキング制御系のループゲインを可変す
ることでトラック相関量に応じてトラッキング制御系の
制御帯域を可変することで振動やディスクの傷等の突発
的な外乱に影響されることなく、トラッキング制御シス
テムが安定化される。
【0116】また、本発明の請求項2記載の光ディスク
装置によれば、ディスク1回転分の焦点ズレの偏差を記
憶するメモリを用いて、1トラック前の焦点ズレの偏差
との相関を検出し、フォーカス制御系のループゲインを
可変することで焦点ズレの相関量に応じてフォーカス制
御系の制御帯域を可変することで振動やディスクの傷等
の突発的な外乱に影響されることなく、フォーカス制御
システムが安定化される。
【0117】また、本発明の請求項3記載の光ディスク
装置によれば、ディスク1回転分のトラック偏差を記憶
するメモリを用いて、1トラック前のトラック偏差との
相関を検出し、トラッキング制御系の低域補償フィルタ
のカットオフ周波数を可変することで振動やディスクの
傷等の突発的な外乱に影響されることなく、追従能力の
高いトラッキング制御システムが構成できる。
【0118】また、本発明の請求項4記載の光ディスク
装置によれば、ディスク1回転分の焦点ズレの偏差を記
憶するメモリを用いて、1トラック前の焦点ズレの偏差
との相関を検出し、フォーカス制御系の低域補償フィル
タのカットオフ周波数を可変することで振動やディスク
の傷等の突発的な外乱に影響されることなく、追従能力
の高いフォーカス制御システムが構成できる。
【0119】また、本発明の請求項5記載の光ディスク
装置によれば、ディスク1回転分のトラック偏差を記憶
するメモリを用いて、1トラック前のトラック偏差との
相関を検出し、学習補償部のフィードフォワードループ
におけるアッテネータ量を可変することで振動やディス
クの傷等の突発的な外乱があっても、学習制御のループ
のゲインが不要に変動しないため、トラッキング制御に
おける学習制御系が安定化される。
【0120】また、本発明の請求項6記載の光ディスク
装置によれば、ディスク1回転分の焦点ズレの偏差を記
憶するメモリを用いて、1トラック前の焦点ズレ偏差と
の相関を検出し、学習補償部のフィードフォワードルー
プにおけるアッテネータ量を可変することで振動やディ
スクの傷等の突発的な外乱があっても、学習制御のルー
プのゲインが不要に変動しないため、フォーカス制御に
おける学習制御系が安定化される。
【0121】また、本発明の請求項7記載の光ディスク
装置によれば、ディスク1回転〜数回転分にわたるそれ
ぞれ容量の異なるメモリを用いて、ディスク1回転〜数
回転前のトラック偏差を記憶し、現在のトラック偏差と
比較することで、現在追従しているトラックと1〜数ト
ラック前のトラック誤差との平均値との相関を検出する
ことで、振動やディスクの傷等の突発的な外乱に影響さ
れることなく、上記請求項1〜請求項6の光ディスク装
置より追従能力が高く、安定性の高い制御システムが構
成できる。
【0122】また、本発明の請求項8記載の光ディスク
装置によれば、ディスク1回転分のトラック偏差を記憶
するメモリを用いて、1トラック前のトラック偏差との
相関を検出し、トラッキング制御系の低域補償フィルタ
のカットオフ周波数を可変するとともに繰り返し制御の
学習度合を変化させトラッキング制御系のループゲイン
を可変することで振動やディスクの傷等の突発的な外乱
に影響されることなく、追従能力の高い、誤動作のない
トラッキング制御システムが構成できる。
【0123】また、本発明の請求項9記載の光ディスク
装置によれば、ディスク1回転分の焦点ズレの偏差を記
憶するメモリを用いて、1トラック前の焦点ズレの偏差
との相関を検出し、フォーカス制御系の低域補償フィル
タのカットオフ周波数を可変するとともに繰り返し制御
の学習度合を変化させフォーカス制御系のループゲイン
を可変することで振動やディスクの傷等の突発的な外乱
に影響されることなく、追従能力の高い、誤動作のない
フォーカス制御システムが構成できる。
【0124】また、本発明の請求項10記載の光ディス
ク装置によれば、ディスク1〜n回転分前のトラック偏
差を記憶する容量の異なるメモリを個々に有し、1〜n
回転前の記憶した偏芯情報に、各々周波数特性上の重み
づけをした後、1トラック前のトラック偏差との相関を
検出し、上記相関量に基づきトラッキング制御系のフィ
ードバックゲイン量を可変することで振動やディスクの
傷等の突発的な外乱に影響されることなく、制御ゲイン
の決定において基準となる相関量がより安定化されたト
ラッキング制御システムが構築できる。
【0125】また、本発明の請求項11記載の光ディス
ク装置によれば、ディスク1〜n回転分前の焦点ズレ偏
差を記憶する容量の異なるメモリを個々に有し、1〜n
回転前の記憶した面振れ情報に、各々周波数特性上の重
みづけをした後、1トラック前の焦点ズレ偏差との相関
を検出し、上記相関量に基づきフォーカシング制御系の
フィードバックゲイン量を可変することで振動やディス
クの傷等の突発的な外乱に影響されることなく、制御ゲ
インの決定において基準となる相関量がより安定化され
たフォーカス制御システムが構築できる。
【0126】また、本発明の請求項12記載の光ディス
ク装置によれば、ディスク1〜n回転分前のトラック偏
差を記憶する容量の異なるメモリを個々に有し、各々に
Q値が可変されたバンドパスフィルタによる重みづけを
した後、各々のメモリ群に記憶し、1トラック前のトラ
ック偏差との相関を検出し、上記相関量に基づきトラッ
キング制御系のフィードバックゲイン量を可変すること
で振動やディスクの傷等の突発的な外乱に影響されるこ
となく、制御ゲインの決定において基準となる相関量が
より安定化されたトラッキング制御システムが構築でき
る。
【0127】また、本発明の請求項13記載の光ディス
ク装置によれば、ディスク1〜n回転分前の焦点ズレ偏
差を記憶する容量の異なるメモリを個々に有し、各々に
Q値が可変されたバンドパスフィルタによる重みづけを
した後、各々のメモリ群に記憶し、1トラック前の焦点
ズレ偏差との相関を検出し、上記相関量に基づきフォー
カス制御系のフィードバックゲイン量を可変することで
振動やディスクの傷等の突発的な外乱に影響されること
なく、制御ゲインの決定において基準となる相関量がよ
り安定化されたフォーカス制御システムが構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の光ディスク装置における
相関検出をするためのブロック図である。
【図2】 トラック相関量によって制御系のループゲイ
ンを可変するように構成した光ディスク装置における相
関検出をするためのブロック図である。
【図3】 本発明の実施例2の光ディスク装置における
相関検出をするためのブロック図である。
【図4】 本発明の実施例3の光ディスク装置において
トラック相関を検出し、繰り返し学習制御の学習度合い
を変化させるとともに制御系のループゲインを変化させ
る制御方式を示すブロック図である。
【図5】 本発明の実施例4の光ディスク装置における
平均的な相関量を検出するためのブロック図である。
【図6】 本発明の実施例4の光ディスク装置において
平均的な相関量を用いて制御系のループゲインを可変す
るためのブロック図である。
【図7】 本発明の実施例4の光ディスク装置における
平均的な相関検出し、カットオフ周波数を可変するため
のブロック図である。
【図8】 本発明の実施例5の光ディスク装置において
トラック相関を検出し繰り返し制御の学習度合いを変化
させるとともに制御系のループゲインを変化させる制御
方式を示すブロック図である。
【図9】 本発明の実施例6の光ディスク装置における
相関検出をするためのブロック図である。
【図10】 本発明の実施例7の光ディスク装置におけ
る相関検出をするためのブロック図である。
【図11】 本発明の実施例による光ディスク装置にお
いて周波数特性上の重みづけをしたあと、トラッキング
制御系のフィードバックゲイン量を可変するためのブロ
ック図である。
【図12】 本発明の実施例による光ディスク装置にお
いて周波数特性上の重みづけをしたあと、トラッキング
制御系のフィードバックゲイン量を可変するためのブロ
ック図である。
【図13】 本発明の実施例による光ディスク装置にお
いてトラッキング制御系の低域補償フィルタの係数を可
変するためのブロック図である。
【図14】 本発明の実施例による光ディスク装置にお
いてトラッキング制御系の低域補償フィルタの係数を可
変するためのブロック図である。
【図15】 本発明の実施例による光ディスク装置にお
いて学習補償器のフィードフォワードループのゲインを
可変するためのブロック図である。
【図16】 本発明の実施例による光ディスク装置にお
いて学習補償器のフィードフォワードループのゲインを
可変するためのブロック図である。
【図17】 従来のビデオディスクのトラックの振れの
規格の図である。
【図18】 従来のレンズ駆動機構の原理を説明するた
めの図である。
【図19】 従来の反射鏡の傾きを変え、レーザ光ビー
ム傾きを変える機構を示す断面図である。
【図20】 従来の反射鏡を用いたレーザ光スポットの
2軸駆動機構の図である。
【図21】 従来のオートトラッキングサーボ信号検出
法の例(3スポット法)を示す図である。
【図22】 従来の3スポットの形式が回折格子を用い
て行われる図である。
【図23】 従来の3スポット法によるトラッキングサ
ーボの例を示す図である。
【図24】 従来の非点収差法によるフォーカスサーボ
信号の検出を示す図である。
【図25】 従来のプッシュプル法によるオートトラッ
キングサーボ信号検出を示す図である。
【図26】 従来の非点収差法に用いられた4分割検知
器上のスポット形状を示す図である。
【図27】 従来のフォーカシング、トラッキング、ラ
ジアル送りサーボの関係を示す図である。
【図28】 従来のスパイラルトラック追尾時の対物レ
ンズの動きを示す図である。
【図29】 従来のトラッキング駆動系のモデルを示す
図である。
【図30】 従来のトラッキング駆動系のブロック線図
である。
【図31】 従来の位相余裕量に対する学習限界を示す
図である。
【図32】 従来の繰り返し型学習制御の安定性を示す
図である。
【図33】 従来の学習補償器の周波数特性を示す図で
ある。
【図34】 従来のDSPを用いた学習制御系ブロック
図である。
【図35】 従来の偏差補償器の入出力を示す図であ
る。
【図36】 従来のトラックエラーを示す図である。
【符号の説明】
1,10,11,12 学習メモリー(eーLS )、2
絶対値演算器、3,9ローパスフィルタ、4 ゲイン補
償器、5 進み補償器、6 トラッキングアクチュエー
タ、7 低域補償フィルタ、8 アッテネータ、13
デジタルフィルタ、14 バンドパスフィルタ。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクのトラッキング動作を行うた
    めのトラッキングアクチュエータと、上記トラッキング
    アクチュエータの制御回路を有する追従制御部とモータ
    の回転に同期した周期性を有するトラック誤差信号に対
    し上記周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて
    学習する学習制御部とを有し、上記ディスク1回転分の
    トラック偏差を記憶するメモリを用いて、1トラック前
    のトラック偏差との相関を検出し、トラッキング制御系
    のループゲインを可変することによりトラック相関量に
    応じてトラッキング制御系の制御帯域を可変することを
    特徴とする光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 光ディスクのフォーカス動作を行うため
    のフォーカスアクチュエータと、上記フォーカスアクチ
    ュエータの制御回路を有する追従制御部とモータの回転
    に同期した周期性を有するフォーカス誤差信号に対し上
    記周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて学習
    する学習制御部とを有し、上記ディスク1回転分の焦点
    ズレの偏差を記憶するメモリを用いて、1トラック前の
    焦点ズレの偏差との相関を検出し、フォーカス制御系の
    ループゲインを可変することにより面振れ相関量に応じ
    てフォーカス制御系の制御帯域を可変することを特徴と
    する光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 光ディスクのトラッキング動作を行うた
    めのトラッキングアクチュエータと、上記トラッキング
    アクチュエータの制御回路を有する追従制御部とモータ
    の回転に同期した周期性を有するトラック誤差信号に対
    し上記周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて
    学習する学習制御部とを有し、上記ディスク1回転分の
    トラック偏差を記憶するメモリを用いて、1トラック前
    のトラック偏差との相関を検出し、トラッキング制御系
    の低域補償フィルタのカットオフ周波数を可変すること
    によりトラッキング制御系の低周波な制御剛性と安定性
    のバランスを可変することを特徴とする光ディスク装
    置。
  4. 【請求項4】 光ディスクのフォーカス動作を行うため
    のフォーカスアクチュエータと、上記フォーカスアクチ
    ュエータの制御回路を有する追従制御部とモータの回転
    に同期した周期性を有するフォーカス誤差信号に対し上
    記周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて学習
    する学習制御部とを有し、上記ディスク1回転分の焦点
    ズレ偏差を記憶するメモリを用いて、1トラック前の焦
    点ズレ偏差との相関を検出し、フォーカス制御系の低域
    補償フィルタのカットオフ周波数を可変することにより
    フォーカス制御系の低周波な制御剛性と安定性のバラン
    スを可変することを特徴とする光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 光ディスクのトラッキング動作を行うた
    めのトラッキングアクチュエータと、上記トラッキング
    アクチュエータの制御回路を有する追従制御部とモータ
    の回転に同期した周期性を有するトラック誤差信号に対
    し上記周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて
    学習する学習制御部とを有し、上記ディスク1回転分の
    トラック偏差を記憶するメモリを用いて、1トラック前
    のトラック偏差との相関を検出し、トラッキング制御系
    のループゲインを可変することで、現在追従しているト
    ラックと1トラック前のトラック誤差の平均値との相関
    を検出し、学習補償部のフィードフォワードループにお
    けるアッテネータ量を可変することを特徴とする光ディ
    スク装置。
  6. 【請求項6】 光ディスクのフォーカス動作を行うため
    のフォーカスアクチュエータと、上記フォーカスアクチ
    ュエータの制御回路を有する追従制御部とモータの回転
    に同期した周期性を有するフォーカス誤差信号に対し上
    記周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて学習
    する学習制御部とを有し、上記ディスク1回転分の焦点
    ズレ偏差を記憶するメモリを用いて、1トラック前の焦
    点ズレ偏差との相関を検出し、フォーカス制御系のルー
    プゲインを可変することで、現在追従しているトラック
    と1トラック前のフォーカス誤差の平均値との相関を検
    出し、学習補償部のフィードフォワードループにおける
    アッテネータ量を可変することを特徴とする光ディスク
    装置。
  7. 【請求項7】 上記トラック偏差を記憶するメモリが直
    列に数個接続させることで、ディスク1回転〜数回転前
    のトラック偏差を記憶し、現在のトラック偏差と比較す
    ることで、現在追従しているトラックと1〜数トラック
    前のトラック誤差の平均値との相関を検出することを特
    徴とする請求項1〜請求項6にいずれかに記載の光ディ
    スク装置。
  8. 【請求項8】 光ディスクのトラッキング動作を行うた
    めのトラッキングアクチュエータと、上記トラッキング
    アクチュエータの制御回路を有する追従制御部とモータ
    の回転に同期した周期性を有するトラック誤差信号に対
    し上記周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて
    学習する学習制御部とを有し、上記ディスク1回転分の
    トラック偏差を記憶するメモリを直列に数ヶ接続するこ
    とで、ディスク1回転前〜数回転前のトラック偏差を記
    憶し、現在のトラック偏差と比較することで、現在追従
    しているトラックと1〜数トラック前のトラック誤差の
    平均値との相関を検出し、学習補償部のフィードフォワ
    ードループにおけるアッテネータ量を可変するととも
    に、トラッキング制御系のロープゲインを可変すること
    によりトラック相関量に応じて学習度合および制御帯域
    を可変することを特徴とする光ディスク装置。
  9. 【請求項9】 光ディスクのフォーカス動作を行うため
    のフォーカスアクチュエータと、上記フォーカスアクチ
    ュエータの制御回路を有する追従制御部とモータの回転
    に同期した周期性を有するフォーカス誤差信号に対し上
    記周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて学習
    する学習制御部とを有し、上記ディスク1回転分の焦点
    ズレ偏差を記憶するメモリを直列に数ヶ接続すること
    で、ディスク1回転前〜数回転前の焦点ズレ偏差を記憶
    し、現在の焦点ズレ偏差と比較することで、現在追従し
    ているトラックと1〜数トラック前のフォーカス誤差の
    平均値との相関を検出し、学習補償部のフィードフォワ
    ードループにおけるアッテネータ量を可変するととも
    に、フォーカス制御系のロープゲインを可変することに
    よりフォーカス相関量に応じて学習度合および制御帯域
    を可変することを特徴とする光ディスク装置。
  10. 【請求項10】 光ディスクのトラッキング動作を行う
    ためのトラッキングアクチュエータと、上記トラッキン
    グアクチュエータの制御回路を有する追従制御部とモー
    タの回転に同期した周期性を有するトラック誤差信号に
    対し上記周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリに
    て学習制御部とを有し、上記ディスク1〜n回転分前の
    トラック偏差を記憶する容量の異なるメモリを個々に有
    し、1〜n回転前の記憶した偏芯情報に、各々周波数特
    性上の重みづけをした後、1トラック前のトラック偏差
    との相関を検出し、上記相関量に基づきトラッキング制
    御系のフィードバックゲイン量を可変することを特徴と
    する光ディスク装置。
  11. 【請求項11】 光ディスクのフォーカス動作を行うた
    めのフォーカスアクチュエータと、上記フォーカスアク
    チュエータの制御回路を有する追従制御部とモータの回
    転に同期した周期性を有するフォーカス誤差信号に対し
    上記周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて学
    習する学習制御部とを有し、上記ディスク1〜n回転分
    前の焦点ズレの偏差を記憶する容量の異なるメモリを個
    々に有し、1〜n回転前の記憶した面振れ情報に、各々
    周波数特性上の重みづけをした後、1トラック前の焦点
    ズレの偏差との相関を検出し、上記相関量に基づきフォ
    ーカス制御系のフィードバックゲイン量を可変すること
    を特徴とする光ディスク装置。
  12. 【請求項12】 光ディスクのトラッキング動作を行う
    ためのトラッキングアクチュエータと、上記トラッキン
    グアクチュエータの制御回路を有する追従制御部とモー
    タの回転に同期した周期性を有するトラック誤差信号に
    対し上記周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリに
    て学習制御部とを有し、上記ディスク1〜n回転分前の
    トラック偏差を記憶する容量の異なるメモリを個々に有
    し、各々にQ値が可変されたバンドパスフィルタによる
    重みづけをした後、各々のメモリ群に記憶し、1トラッ
    ク前のトラック偏差との相関を検出し、上記相関量に基
    づきトラッキング制御系のフィードバックゲイン量を可
    変することを特徴とする光ディスク装置。
  13. 【請求項13】 光ディスクのフォーカス動作を行うた
    めのフォーカスアクチュエータと、上記フォーカスアク
    チュエータの制御回路を有する追従制御部とモータの回
    転に同期した周期性を有するフォーカス誤差信号に対し
    上記周期性誤差量を各周期ごとに繰り返しメモリにて学
    習する学習制御部とを有し、上記ディスク1〜n回転分
    前の焦点ズレの偏差を記憶する容量の異なるメモリを個
    々に有し、各々にQ値が可変されたバンドパスフィルタ
    による重みづけをした後、各々のメモリ群に記憶し、1
    トラック前の焦点ズレの偏差との相関を検出し、上記相
    関量に基づきフォーカス制御系のフィードバックゲイン
    量を可変することを特徴とする光ディスク装置。
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