JP3161544B2 - 眼科機械 - Google Patents

眼科機械

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JP3161544B2
JP3161544B2 JP20591291A JP20591291A JP3161544B2 JP 3161544 B2 JP3161544 B2 JP 3161544B2 JP 20591291 A JP20591291 A JP 20591291A JP 20591291 A JP20591291 A JP 20591291A JP 3161544 B2 JP3161544 B2 JP 3161544B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検眼の視軸に主光学
系の光軸を整合させ、かつ、その被検眼の角膜頂点から
主光学系までの距離を設定するアライメント光学系を備
えた眼科機械の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、被検眼の視軸に主光学系の光
軸を整合させ、かつ、その被検眼の角膜頂点から主光学
系までの距離を設定するアライメント光学系を備えた眼
科機械が知られている。例えば、眼科機械としての非接
触式眼圧計には、主光学系の光軸を挟んでその両側に一
対のアライメント光学系が互いに対称的に設けられてい
る。その一対のアライメント光学系は平行光束を角膜に
向けて照射し、角膜にその平行光束の角膜鏡面反射によ
り一対のアライメント指標像としての虚像を形成する。
一対のアライメント指標像は角膜頂点から主光学系の例
えば噴射ノズル先端までの距離が正規の作動距離にある
ときに重なり合って表示されると共に、角膜の中心に位
置して表示される。一対の指標像i1、i2は角膜頂点
からその噴射ノズル先端までの距離が正規の作動距離に
ないときには、図6に示すように分離して表示される。
また、一対の指標像i1、i2の中点(重心位置)は、
主光学系の光軸が被検眼の視軸に対して上下左右にずれ
ているときには、視軸からずれることになる。その図6
において、1は被検眼の瞳、2は作動距離の許容範囲を
示す作動距離許容範囲、3は被検眼の視軸と主光学系の
光軸との整合関係の許容範囲を示す視軸許容範囲、4は
視軸を示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の眼
科機械では被検眼の視軸を光学系の光軸に整合させるア
ライメント操作と、角膜頂点から主光学系までの距離設
定を行なうアライメント操作とを同一のアライメント光
学系を用いて行なう構造であるので、角膜頂点から主光
学系までの距離設定に要求されるアライメント精度は被
検眼の視軸を主光学系の光軸に整合させるアライメント
精度に較べて許容範囲が大きいにもかかわらず、許容範
囲が厳格な方の視軸許容範囲3内に一対の指標像i1、
i2が存在するようにアライメント操作を行なってい
る。ところが、作動距離を調整して一対の指標像i1、
i2を許容範囲が厳格な方の視軸許容範囲3に存在する
ようにアライメント操作を行なうのは、かなりの熟練と
困難とを要し、測定精度の向上を図り難いという問題点
がある。
【0004】一方、集団検診のスクリーニング等の際に
は測定の迅速化が要求されるが、この従来の眼科機械で
は測定の迅速化を図り難いという問題点もある。
【0005】本発明は上記の事情に鑑みて為されたもの
で、その目的は測定精度の向上を図りたいときには測定
精度の向上を図ることができ、測定の迅速化を図りたい
ときには測定の迅速化を図ることのできる眼科機械を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に眼科機械は、上
記の課題を解決するため、アライメント光を被検眼の角
膜に投影しかつ該角膜に形成されたアライメント用の指
標像を受像して被検眼の視軸に主光学系の光軸を整合さ
せる視軸整合用アライメント光学系と、アライメント光
前記角膜に投影しかつ前記角膜に形成されたアライメ
ント用の指標像を受像して該被検眼の角膜頂点から主光
学系までの作動距離を設定する作動距離設定用アライメ
ント光学系とが別々に設けられ、更に前記視軸に対する
主光学系の視軸許容範囲と前記角膜頂点に対する前記主
光学系の作動距離許容範囲との少なくとも一方を変更可
能な許容範囲変更手段とを備え、前記許容範囲変更手段
は手動によるスイッチ操作により許容範囲値が変更され
る許容範囲値設定回路と、該許容範囲値設定回路により
設定された許容範囲値設定情報と前記アライメント光学
系により得られた指標像の演算結果とを比較する比較回
路とを備えていることを特徴とする。
【0007】
【作 用】本発明に係わる眼科機械によれば、被検眼の
視軸に主光学系の光軸を整合させるアライメント操作
と、角膜頂点から主光学系までの作動距離を設定するア
ライメント操作とが別々のアライメント光学系を用いて
行なわれる。ここで、測定精度の向上を図りたいときに
は視軸許容範囲と作動距離許容範囲との少なくとも一方
を厳格な方に許容範囲変更手段により設定する。また、
測定の迅速化を図りたいときには許容範囲変更手段によ
り視軸許容範囲と作動距離許容範囲との少なくとも一方
を広げる。この測定の迅速化を図る場合に、視軸許容範
囲と作動距離許容範囲とのいずれか一方のみを基準の許
容範囲から広げることにすれば、測定に支障を生じない
範囲で測定精度の維持を図りつつ測定の迅速化を図るこ
とができる。
【0008】
【実施例】図1において10は被検眼を含めて前眼部像を
観察する主光学系としての前眼部観察光学系である。前
眼部観察光学系10は対物レンズ11と結像レンズ12とを有
する。その対物レンズ11の光軸O上には被検眼13に向け
て空気パルスを噴射する噴射ノズル14が設けられてい
る。前眼部像を形成する光束は対物レンズ11、ハーフミ
ラー15、ハーフミラー22、結像レンズ12を介してCCDカ
メラ16に結像される。ハーフミラー15は図2に示すよう
に被検眼5の視軸4を主光学系の光軸Oに整合させるア
ライメント光学系17の一部を構成している。アライメン
ト光学系17は光源としてのLED18と開口19とコリメー
タレンズ20とを有する。LED18は赤外光を出射する。
【0009】コリメータレンズ20はLED18の赤外光を
平行光束とする。その平行光束はハーフミラー15により
対物レンズ11に向けて反射され、噴射ノズル14の内部を
通って被検眼13の角膜21に向けて出射される。その平行
光束は角膜21によって反射され、その反射光束は対物レ
ンズ11によって集光される。その反射光束は結像レンズ
12、ハーフミラー22を介してCCDカメラ16に導かれる。
また、その反射光束の一部はハーフミラー22により反射
されて受光素子23に導かれ、視軸整合アライメント用の
指標像i3がCCDカメラ16に形成される。CCDカメラ16に
形成された前眼部像と指標像i3とは後述する映像信号
処理回路に入力されて画像化される。そのCCDカメラ16
には視軸許容範囲マーク3を形成するレチクル像が投影
される。
【0010】角膜21の頂点Pから噴射ノズル14の先端Q
までの作動距離Wを設定するためのアライメント光学系
がアライメント光学系17とは別個に設けられている。こ
のアライメント光学系は指標投影光学系24、25を有す
る。この指標投影光学系24、25は対物レンズ11の光軸O
を境に対称的に配置されている。指標投影光学系24は光
源としてのLED26を有する。指標投影光学系25は光源
としてのLED27を有する。LED26は例えば波長760n
mの赤外光を出射する。そのLED26から出射された赤
外光はコンデンサレンズ28により集光されて開口29に導
かれる。その赤外光はその開口29の中心に集束された
後、ダイクロイックミラー30に導かれる。LED27は例
えば波長860nmの赤外光を出射する。そのLED27から
出射された赤外光はコンデンサレンズ31により集光され
て開口32に導かれる。その赤外光はその開口32の中心に
集束された後、ダイクロイックミラー33に導かれる。ダ
イクロイックミラー30は波長760nmの赤外光を反射し、
波長860nmの赤外光を透過する特性を有する。ダイクロ
イックミラー33は波長860nmの赤外光を反射し、波長760
nmの赤外光を透過する特性を有する。ダイクロイックミ
ラー30により反射された波長760nmの赤外光は対物レン
ズ34に導かれる。ダイクロイックミラー33により反射さ
れた波長860nmの赤外光は対物レンズ35に導かれる。対
物レンズ34、35は被検眼13の角膜21に臨んでいる。対物
レンズ34の焦点位置は開口29の中心にある。対物レンズ
35の焦点位置は開口32の中心にある。対物レンズ34、35
に導かれた赤外光はその対物レンズ34、35により平行光
束とされて角膜21にそれぞれ投影される。対物レンズ34
により投影された平行光束は角膜鏡面反射に基づき作動
距離アライメント用の指標像i1を形成する。対物レン
ズ35により投影された平行光束は角膜鏡面反射に基づき
作動距離アライメント用の指標像i2を形成する。指標
像i1を形成する反射光束は対物レンズ35に導かれてそ
の対物レンズ35の焦点位置が指標像i1の形成位置にあ
るときに平行光束とされる。そして、その平行光束はダ
イクロイックミラー33、ハーフミラー36を介して全反射
ミラー37に導かれる。そして、この全反射ミラー37によ
り方向転換され、リレーレンズ38を介して全反射ミラー
39に導かれる。この全反射ミラー39により反射された平
行光束は、全反射ミラー40により方向転換されて受光素
子41に導かれる。
【0011】指標像i2を形成する反射光束は対物レン
ズ34に導かれて対物レンズ34の焦点位置が指標像i2の
点にあるときに平行光束とされる。対物レンズ34により
平行光束とされた反射光束はダイクロイックミラー30を
透過して全反射ミラー42に導かれ、この全反射ミラー42
によりリレーレンズ43に導かれる。リレーレンズ43を通
過した平行光束は全反射ミラー44、45により方向転換さ
れ、受光素子41に結像される。指標像i1、i2は被検
眼の角膜頂点Pからノズルの先端Qまでの距離が正規の
作動距離にあって、かつ、角膜頂点Pが光軸Oに一致す
るときに受光素子41において合致して結像され、それ以
外の場合には分離して結像される。
【0012】LED18、26、27は図3に示すように駆動
回路46、47、48によって駆動される。この駆動回路46〜
48は後述する機能を有する制御演算部52によって制御さ
れる。LED26、27は図4に示すように交互にオン・オ
フされる。受光素子41の出力は信号処理回路49に入力さ
れ、受光素子23の出力は信号処理回路50に入力される。
【0013】信号処理回路49は一対の指標像i1、i2
の重心位置を検出する。信号処理回路50は指標像i3の
重心位置を検出する。その検出結果は記憶回路51に記憶
される。その記憶回路51に記憶された検出データは制御
演算回路52に入力される。制御演算回路52は一対の指標
像i1、i2の重心間距離を演算する。その演算時間は
図4に示すように期間tの間で繰り返し行なわれる。
【0014】その制御演算回路52は映像信号処理回路
53を制御する。重心位置の演算結果は、比較回路5
4、55に入力される。比較回路54は作動距離許容範
囲2を設定する機能を有する。比較回路55は視軸許容
範囲3を設定する機能を有する。比較回路54には許容
範囲値設定回路56の許容範囲値設定情報が入力され
る。比較回路55には許容範囲値設定回路57の許容範
囲値設定情報が入力される。その許容範囲値はそれぞ
れ、スイッチ58、59によって変更される。ここで、
スイッチ58、59は許容範囲値設定回路56、57と
共に、視軸に対する主光学系の視軸許容範囲と角膜頂点
に対する主光学系の作動距離許容範囲との少なくとも一
方を変更可能な許容範囲変更手段として機能する。その
比較回路54、55の出力はアンド回路60に入力さ
れ、そのアンド回路60の出力は流体放出駆動手段61
に入力されている。
【0015】映像信号処理回路53にはCCDカメラ16の出
力が入力される。映像信号処理回路53の出力は表示手段
63に入力される。その表示手段63には、図5に示すよう
に前眼部像としての瞳孔1、作動距離許容範囲2、視軸
許容範囲3が表示される。
【0016】検者は指標像i3が視軸許容範囲3内に入
るように、光学系の光軸Oを視軸4に対して調整する。
一方、映像信号処理回路53は制御演算部52の演算結果に
基づき、作動距離Wをバーグラフ64により表示する。こ
のバーグラフ64の斜線の領域が作動距離範囲2内に入る
ように作動距離Wを調整する。W′は作動距離Wが最適
であることを示している。
【0017】アンド回路60は、作動距離Wと視軸4との
双方が許容範囲2、3内に設定された時に流体放出駆動
開始信号を流体放出駆動手段61に向かって出力する。流
体放出駆動手段61は、自動的に噴射ノズル16から角膜21
に向けて空気パルスを放出開始させる。なお、手動スイ
ッチにより空気パルスを放出させることもできる。
【0018】LED26、コンデンサレンズ28、開口29、
ダイクロイックミラー30、対物レンズ34は空気パルスの
噴射による角膜の変形を光学的に検出するために角膜21
に向けて角膜変形検出光を投影する検出光投影光学系と
して機能する。角膜21は空気パルスの噴射により圧平さ
れる。
【0019】その角膜の変形による反射光束は対物レン
ズ35、ダイクロイックミラー33を介してハーフミラー36
に導かれ、ハーフミラー36により反射されてコンデンサ
レンズ65に導かれ、このコンデンサレンズ65により受光
素子66に集束される。対物レンズ35、ダイクロイックミ
ラー33、ハーフミラー36、コンデンサレンズ65、受光素
子66は角膜21による角膜変形検出光の反射を受光する検
出光受光光学系を構成し、角膜21の変形開始と共にその
受光素子57の受光量が増加する。この角膜21の変形に伴
う受光量の増加に基づき公知の手順に従って眼圧が測定
される。
【0020】ここで、作動距離許容範囲2を広げる場合
又は厳格に設定する場合にはそれに対応するスイッチ58
を操作する。一方、視軸許容範囲3を広げる場合又は厳
格に設定する場合にはそれに対応するスイッチ59を操作
する。
【0021】図5には作動距離許容範囲2を基準に対し
て広げた場合が、符号2′として示されている。このよ
うに、作動距離許容範囲2のみを広げると、測定精度に
支障を生じない範囲内で、作動距離許容範囲2のアライ
メント操作がその分迅速化され、測定のスピードアップ
を図ることができる。逆に、測定精度の向上を図るとき
には、作動距離許容範囲2を基準に対して厳格に設定す
ればよい。
【0022】視軸許容範囲についても同様である。
【0023】以上、実施例について説明したが、被検者
の脈波と同期させることとすれば、より一層測定精度が
向上する。
【0024】
【効果】本発明に係わる眼科機械は、以上説明したよう
に構成したので、測定精度の向上を図りたいときには測
定精度の向上を図ることができ、測定の迅速化を図りた
いときには測定の迅速化を図ることができるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる眼科機械の光学系の平面図で
ある。
【図2】 図1に示す光学系の側面図である。
【図3】 本発明に係わる眼科機械の制御ブロック図で
ある。
【図4】 本発明に係わるLEDのオン・オフ制御のタ
イミングチャートである。
【図5】 本発明に係わるアライメント表示状態の説明
図である。
【図6】 従来のアライメント表示状態の説明図であ
る。
【符号の説明】
4 視軸 13 被検眼 17 アライメント光学系 21 角膜 24、25 指標像投影光学系 P 角膜頂点 W 作動距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−244324(JP,A) 特開 平2−88030(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 3/10 - 3/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アライメント光を被検眼の角膜に投影し
    かつ該角膜に形成されたアライメント用の指標像を受像
    して被検眼の視軸に主光学系の光軸を整合させる視軸整
    合用アライメント光学系と、アライメント光を前記角膜
    に投影しかつ前記角膜に形成されたアライメント用の指
    標像を受像して該被検眼の角膜頂点から主光学系までの
    作動距離を設定する作動距離設定用アライメント光学系
    とが別々に設けられ、更に前記視軸に対する主光学系の
    視軸許容範囲と前記角膜頂点に対する前記主光学系の作
    動距離許容範囲との少なくとも一方を変更可能な許容範
    囲変更手段とを備え、前記許容範囲変更手段は手動によ
    るスイッチ操作により許容範囲値が変更される許容範囲
    値設定回路と、該許容範囲値設定回路により設定された
    許容範囲値設定情報と前記アライメント光学系により得
    られた指標像の演算結果とを比較する比較回路とを備え
    ていることを特徴とする眼科機械。
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