JP3161342B2 - スロットル弁の制御装置 - Google Patents

スロットル弁の制御装置

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JP3161342B2 JP27931896A JP27931896A JP3161342B2 JP 3161342 B2 JP3161342 B2 JP 3161342B2 JP 27931896 A JP27931896 A JP 27931896A JP 27931896 A JP27931896 A JP 27931896A JP 3161342 B2 JP3161342 B2 JP 3161342B2
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    • F02D2011/103Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance of the electric type characterised by the means for actuating the throttles at least one throttle being alternatively mechanically linked to the pedal or moved by an electric actuator

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はスロットル弁の制
御装置に係る。詳しくは、内燃機関に設けられたスロッ
トル弁の開度を電気的操作機構によって目標開度となる
ように調整し、同弁の固着等、電気的操作機構による開
度調節が実行不能となるときに、機械的操作機構により
同弁の開度を調節するようにしたスロットル弁の制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車輌に搭載された内燃機関にお
いては、その吸気管に設けられたスロットル弁によって
同機関に供給される吸入空気量が調節される。このスロ
ットル弁の開度(スロットル開度TA)を調節するため
の装置として、例えば、同弁とアクセルペダルとをワイ
ヤ等により駆動連結し、同ペダルの踏込量(アクセル開
度PA)に応じて開度TAを調節するようにしたものが
知られている。
【0003】この装置では、アクセル開度PAに応じて
スロットル開度TAが一義的に決定されてしまうため、
その開度TAを内燃機関の運転状態に応じて的確に調節
することが困難である。
【0004】そこで、近年ではスロットル開度TAを電
気的に制御するようにした装置が提案されている。この
装置は、アクセル開度PA及び内燃機関の運転状態を示
す各種パラメータに基づきコンピュータが目標開度を算
出し、この目標開度と一致するように同弁の開度をアク
チュエータ(電動モータ等)によって駆動制御するもの
である。
【0005】この装置には、アクセル開度PAに対する
スロットル開度TAの特性を種々の態様で設定できるこ
とから、同開度TAを内燃機関の運転状態により適した
値に調節できるという利点がある。
【0006】但し、上記装置においては、例えば、スロ
ットル弁が固着するなどの異常が発生した場合、上記ア
クチュエータによるスロットル開度TAの調節が不能と
なることがある。
【0007】そこで、従来は、例えば特公平8−233
12号公報に記載の装置にみられるように、アクチュエ
ータによるスロットル開度TAの調節が不能となった場
合でも、上記ワイヤ等を用いた機械的操作機構を用いて
の同開度TAの調節により車輌の待避走行を可能とする
装置なども提案されている。図9に、こうした機械的操
作機構を併せ備えるスロットル弁の制御装置について、
その一例を示す。
【0008】この装置は、吸気管80に回転可能に支持
されたシャフト81と、シャフトに固定された絞り弁
(スロットル弁)82と、同弁82の開度を調節するた
めのモータ83、コントローラ84、アクセルセンサ8
5及びスロットルセンサ86とを備えている。コントロ
ーラ84は、アクセルセンサ85からの検出信号等に基
づいて目標開度を算出し、この目標開度とスロットルセ
ンサ86により検出されたスロットル開度TAとが一致
するようにモータ83を駆動制御する。
【0009】一方、シャフト81に固定された第1のレ
バー87は、スプリング88によってスロットル弁82
を閉弁する方向に付勢されている。シャフト81に回転
可能に支持された第2のレバー89は、ワイヤ90を介
して第3のレバー91と連結されている。運転者により
アクセルペダル92が大きく踏み込まれた場合、同ペダ
ル92と第3のレバー91が接触してワイヤ90が引き
込まれることにより、第2のレバー89及び第1のレバ
ー87が接触して両レバー89,87が一体回転するよ
うになる。その結果、アクセルペダル92の操作によ
り、スロットル弁82を開弁させることが可能となる。
【0010】この装置において、スロットル弁82と吸
気管80の内壁とが付着物によって固着してしまうよう
な異常が発生した場合を想定する。この場合、コントロ
ーラ84は、スロットル開度TAを変更するようにモー
タ83を駆動制御しても同開度TAが変化しないことか
ら、同弁82が固着状態にあると判断する。スロットル
弁82が固着状態にあると判断された後、コントローラ
84はモータ83を最大トルクが発生するように制御す
る。そして、このトルクにより、若しくは、このトルク
に加えて前述した各レバー87,89,91等の連動に
よりスロットル開度TAが増加し、その増加がスロット
ルセンサ86により検出された場合、コントローラ84
は同弁82の固着状態が解消された判断する。コントロ
ーラ84は、この判断時からアクセルペダル92の踏み
込みが運転者により戻されるまで、モータ83によるス
ロットル弁82の制御を一旦停止する。
【0011】従って、上記装置によれば、スロットル弁
82が固着する等の異常が発生した場合でもこれが好適
に解消されるようになるとともに、同弁82の固着状態
が解消された際に、仮にアクセルペダル92が大きく踏
み込まれていたとしても、内燃機関がその踏込量に応じ
た高回転速度で運転されてしまうことはない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記装
置を特に車輌用の内燃機関に用いた場合、以下のような
問題が生じる。
【0013】上記装置では、スロットル弁82の固着状
態を解消するためにスロットル開度TAを増大させるよ
うにしていることから、モータ83によるスロットル弁
82の制御を復帰する際には車輌は走行状態となってい
る場合が多い。そして、同装置によれば、このように車
輌が走行状態にある場合であっても、モータ83による
スロットル弁82の制御が復帰されることから、車輌の
走行状態が運転者の予測とは異なるものになるおそれが
ある。
【0014】即ち、上記装置において、モータ83によ
るスロットル弁82の制御を復帰する前と後では、運転
者が同じようにアクセルペダル92を踏み込んだとして
も、スロットル弁82の開度は異なった値になる。この
ため、上記装置にあっては、モータ83によるスロット
ル弁82の制御を復帰するとき、運転者に違和感を与え
てしまうという問題が生じる。
【0015】この発明は、上記実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、機械的操作機構によりスロット
ル弁の開度調節が行われている状態から電気的操作機構
による開度調節を復帰させる際に、運転者に対して違和
感を与えてしまうことを防止することにある。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するため
に、請求項に記載した発明は、車輌に搭載された内燃
機関に供給される吸入空気量をその開度に応じて調節す
るスロットル弁と、運転者により操作されるアクセル操
作部材と、アクセル操作部材の操作量を検出する操作量
検出手段と、スロットル弁の開度を検出された操作量に
応じて電気的に調整する電気的操作機構と、電気的操作
機構によるスロットル弁の開度調節不能時、アクセル操
作部材の所定の操作条件において同アクセル操作部材と
スロットル弁とを機械的に連結して該スロットル弁の開
度を調節する機械的操作機構とを備えたスロットル弁の
制御装置において、車輌に搭載された自動変速機のシフ
ト位置を検出するシフト位置検出手段と、スロットル弁
の機械的操作機構による開度調節から電気的操作機構に
よる開度調節への復帰に際し、検出される自動変速機の
シフト位置がニュートラル位置又はパーキング位置にな
るまで、同電気的操作機構による開度調節を禁止する禁
止手段とを備えたことをその趣旨とする。
【0020】上記構成において、禁止手段は、スロット
ル弁の機械的操作機構による開度調節から電気的操作機
構による開度調節への復帰に際し、シフト位置検出手段
により検出された自動変速機のシフト位置がニュートラ
ル位置又はパーキング位置になるまで、電気的操作機構
による開度調節を禁止する。これにより、電気的操作機
構による開度調節は自動変速機のシフト位置がニュート
ラル位置又はパーキング位置にある状態で再開されるこ
とになる。
【0021】自動変速機のシフト位置がニュートラル位
置又はパーキング位置にある場合、内燃機関の駆動力は
車輌の駆動系には伝達されないため、仮に、スロットル
弁の開度が運転者の意図しない開度に変更された場合で
も、車輌の走行状態がその開度に応じて変化することが
ない。
【0022】上記目的を達成するために、請求項に記
載した発明は、車輌に搭載された内燃機関に供給される
吸入空気量をその開度に応じて調節するスロットル弁
と、運転者により操作されるアクセル操作部材と、アク
セル操作部材の操作量を検出する操作量検出手段と、ス
ロットル弁の開度を検出された操作量に応じて電気的に
調節する電気的操作機構と、電気的操作機構によるスロ
ットル弁の開度調節不能時、アクセル操作部材の所定の
操作条件において同アクセル操作部材とスロットル弁と
を機械的に連結して該スロットル弁の開度を調節する機
械的操作機構とを備えたスロットル弁の制御装置におい
て、車輌の走行状態を検出する走行状態検出手段と、ス
ロットル弁の機械的操作機構による開度調節から電気的
操作機構による開度調節への復帰に際し、走行状態検出
手段により検出される車輌の走行状態が停止状態になる
まで、同電気的操作機構による開度調節を禁止する禁止
手段とを備えたことをその趣旨とする。
【0023】上記構成において、禁止手段は、スロット
ル弁の機械的操作機構による開度調節から電気的操作機
構による開度調節への復帰に際し、走行状態検出手段に
より検出される車輌の走行状態が停止状態になるまで、
電気的操作機構による開度調節を禁止する。
【0024】これにより、電気的操作機構によるスロッ
トル弁の開度調節は車輌が停止した状態で再開される。
従って、車輌が走行している際に、スロットル弁の開度
が運転者の意図しない開度に変更されてしまうことがな
い。
【0025】上記目的を達成するために、請求項に記
載した発明は、請求項に記載した発明における禁止手
段を、スロットル弁の機械的操作機構による開度調節か
ら電気的操作機構による開度調節への復帰に際し、操作
量検出手段により検出されるアクセル操作部材の操作量
が「0」、且つ、走行状態検出手段により検出される車
輌の走行状態が停止状態になるまで、同電気的操作機構
による開度調節を禁止するものとしたことをその趣旨と
する。
【0026】上記構成において、禁止手段は、操作量検
出手段により検出されるアクセル操作部材の操作量が
「0」、且つ、走行状態検出手段により検出される車輌
の走行状態が停止状態になるまで、同電気的操作機構に
よる開度調節を禁止するこれにより、電気的操作機構
によるスロットル弁の開度調節は、アクセル操作部材の
操作量が「0」であり、且つ、車輌が停止した状態で再
開される。従って、車輌が走行している際に、スロット
ル弁の開度が運転者の意図しない開度に変更されてしま
うことがない。加えて、電気的調節機構による開度調節
が復帰した際に、同弁の開度が急増することもない。
【0027】上記目的を達成するために、請求項に記
載した発明は、車輌に搭載された内燃機関に供給される
吸入空気量をその開度に応じて調節するスロットル弁
と、運転者により操作されるアクセル操作部材と、アク
セル操作部材の操作量を検出する操作量検出手段と、ス
ロットル弁の開度を検出された操作量に応じて電気的に
調整する電気的操作機構と、電気的操作機構によるスロ
ットル弁の開度調節不能時、アクセル操作部材の所定の
操作条件において同アクセル操作部材とスロットル弁と
を機械的に連結して該スロットル弁の開度を調節する機
械的操作機構とを備えたスロットル弁の制御装置におい
て、スロットル弁の機械的操作機構による開度調節から
電気的操作機構による開度調節への復帰に際し、前記検
出されるアクセル操作部材の操作量に応じて算出される
前記電気的操作機構の目標開度に1以下の係数を乗じて
これを実際の目標開度とするとともに、該係数を段階的
に増大させることにより、前記実際の目標開度を徐変制
御する制御手段を備えたことをその趣旨とする。
【0028】上記構成において、制御手段は、スロット
ル弁の機械的操作機構による開度調節から電気的操作機
構による開度調節への復帰に際し、前記検出されるアク
セル操作部材の操作量に応じて算出される前記電気的操
作機構の目標開度に1以下の係数を乗じてこれを実際の
目標開度とするとともに、該係数を段階的に増大させる
ことにより、前記実際の目標開度を徐変制御する。これ
により、スロットル弁の開度の急激な変化が抑えられ
る。
【0029】上記目的を達成するために、請求項に記
載した発明は、請求項に記載した発明における制御手
段を、操作量検出手段により検出されたアクセル操作部
材の操作量が「0」となる毎に、前記係数を増大させる
ことにより、前記実際の目標開度を徐変制御するものと
したことをその趣旨とする。
【0030】上記構成において、制御手段は操作量検出
手段により検出されたアクセル操作部材の操作量が
「0」となる毎に、前記係数を増大させることにより、
前記実際の目標開度を徐変制御する。これにより、運転
者によるアクセル操作部材の操作が行われず、その操作
量が「0」となった回数が増加するにつれて、スロット
ル弁の開度はアクセル操作部材の操作量に応じた開度と
一致するよう徐々に変化する。
【0031】上記目的を達成するために、請求項に記
載した発明は、請求項に記載した発明における制御手
段を、前記係数を所定時間毎に増大させることにより、
前記実際の目標開度を徐変制御するものとしたことをそ
の趣旨とする。
【0032】上記構成において、制御手段は、前記係数
を所定時間毎に増大させることにより、前記実際の目標
開度を徐変制御する。これにより、スロットル弁の開度
は所定時間毎に段階的に変化してアクセル操作部材の操
作量に応じた開度まで変化する。
【0033】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]以下、この発明を具体化した第1の
実施形態を図1〜図4に従って説明する。
【0034】図1に示すように、車輌11には内燃機関
としての多気筒ガソリンエンジン(以下単に「エンジ
ン」という)12が搭載されている。エンジン12はシ
リンダブロック13及びシリンダヘッド14を備えてい
る。シリンダブロック13には複数のシリンダボア(1
つのみ図示)15が図面と直交する方向へ並設され、各
シリンダボア15内にはピストン16が往復動可能に収
容されている。各ピストン16はコネクティングロッド
17を介してクランクシャフト(図示略)に連結されて
いる。各ピストン16の往復運動はコネクティングロッ
ド17によって回転運動に変換された後、クランクシャ
フトに伝達される。
【0035】シリンダブロック13及びシリンダヘッド
14間において各ピストン16の上側には燃焼室18が
形成されている。シリンダヘッド14には、各燃焼室1
8において開口する吸気ポート19及び排気ポート20
がそれぞれ設けられている。これらのポート19,20
を開放及び閉鎖するために、シリンダヘッド14には吸
気バルブ21及び排気バルブ22がそれぞれ略垂直方向
に往復動可能に支持されている。
【0036】吸気ポート19にはスロットル弁23、サ
ージタンク24、吸気マニホルド25等を備えた吸気通
路26が接続されている。エンジン12の外部の空気
は、吸気通路26内を通過して燃焼室18に取り込まれ
る。また、吸気通路26にはスロットル弁23を迂回し
て同弁23の上流側及び下流側を連通するバイパス通路
(図示略)が接続され、この通路の途中にはアイドル速
度制御弁(図示略)が設けられている。スロットル弁2
3が全閉状態となった場合でも、エンジン12はバイパ
ス通路を通じて所定量の吸入空気が供給されることによ
り、安定したアイドリング運転が行われるようになって
いる。
【0037】スロットル弁23は吸気通路26内に軸2
7により一体回動可能に支持されており、電気的操作機
構E又は機械的操作機構Mによって駆動される。吸気通
路26を流れる吸入空気の量(吸入空気量)は、スロッ
トル弁23の回動角度(スロットル開度TA)に応じて
決定される。
【0038】ここで、図2を併せ参照して、スロットル
弁23の周辺装置について説明する。同図に示すよう
に、軸27の一方の端部(図2の左端部)には後述する
スロットルセンサ44及び電磁クラッチ28を介して電
動モータ29が接続されている。軸27の反対側の端部
には、連動レバー30、中間レバー31及びアクセルレ
バー32が設けられている。
【0039】連動レバー30は軸27に固定されてお
り、スプリング33によりスロットル弁23を開弁させ
る方向へ回動付勢されている。中間レバー31は軸27
に相対回動可能に支持されており、スプリング34によ
りスロットル弁23を閉弁させる方向へ回動付勢されて
いる。連動レバー30及び中間レバー31にはそれぞれ
突起30a,31aが形成されており、これらの突起3
0a,31aにおいて両レバー30,31が互いに接触
及び離間するようになっている。後者のスプリング34
による回転方向の付勢力は前者のスプリング33のそれ
よりも大きく設定されている。従って、電磁クラッチ2
8がオフされて電動モータ29の回転が軸27に伝達さ
れなくなると、スロットル弁23はスプリング34の付
勢力によって自動的に閉弁される。これら電磁クラッチ
28、電動モータ29、連動レバー30、中間レバー3
1及びスプリング33,34によって電気的操作機構E
が構成されている。
【0040】一方、車輌11の運転室内にはアクセルペ
ダル35が軸35aを中心に回動可能に設けられてい
る。アクセルレバー32は軸27上に相対回動可能に支
持されており、ワイヤ36によりアクセルペダル35に
対して機械的に連結されている。このアクセルレバー3
2はスプリング37によりスロットル弁23を閉弁させ
る方向へ回動付勢されている。アクセルレバー32には
突起32aが形成されている。この突起32aは通常中
間レバー31から離間しており、電磁クラッチ28がオ
フされることにより電動モータ29の回転が軸27に伝
達されなくなり、且つ、アクセルペダル35が所定量以
上踏み込まれたとき、即ち、アクセル開度PAが所定値
以上になったときにのみ、中間レバー31に接触するよ
うに構成されている。アクセルレバー32、ワイヤ36
及びスプリング37によって機械的操作機構Mが構成さ
れている。
【0041】図3に、これら機械的操作機構M及び電気
的操作機構Eによるスロットル開度TAの操作特性を示
す。即ち、同図において、実線は、電気的操作機構E等
に異常が発生していない正常時におけるスロットル開度
TAとアクセル開度PAとの関係を示す。ここで、「電
気的操作機構E等の異常」とは、スロットル弁23を正
常に駆動制御することができなくなる異常を指す。例え
ば、この異常には、スロットルセンサ44、アクセルセ
ンサ45、電動モータ29等に故障が発生した状態の
他、スロットル弁23の周縁部が吸気通路26の内壁に
固着することにより、同弁23を電動モータ29の駆動
力によって回転させることができなくなった状態が含ま
れる。同図に示すように、スロットル開度TAはアクセ
ル開度PAの増加とともに線形的に増加する傾向を有し
ている。
【0042】また、同図に破線で示すように、アクセル
開度PAに対応したスロットル開度TAは、エンジン1
2の運転状態に応じて実線で示す関係から破線で示す関
係にまで変化する。例えば、アクセル開度PAが図3に
示す所定値PA1である場合、この値PA1に対応する
スロットル開度TAは運転状態に応じて最小値TA1mi
n から最大値TA1max までの範囲内で変化し得る。
【0043】一方、同図において、一点鎖線は、スロッ
トル弁23が機械的操作機構Mによって駆動される場合
におけるスロットル開度TAとアクセル開度PAとの関
係を示す。スロットル開度TAはアクセル開度PAが所
定値PA2未満である場合は「0」(説明の便宜上、図
3では若干オフセットさせて示している)であり、同開
度PAが所定値PA2以上にまで増加してアクセルレバ
ー32の突起32aが中間レバー31に接触するように
なった後、徐々に増加し始める。
【0044】更に、同図から明らかなように、機械的操
作機構Mによってスロットル弁23が制御されている状
態から、その制御が電気的操作機構Eに切り替わった場
合、スロットル開度TAは増加する。
【0045】図1に示すように、上記エンジン12にお
いて、吸気マニホルド25には、各吸気ポート19へ向
けて燃料を噴射するための複数のインジェクタ38が取
り付けられている。そして、各インジェクタ38から噴
射される燃料と吸入空気とからなる混合気は各燃焼室1
8内へ導入される。この混合気に着火するために、シリ
ンダヘッド14には点火プラグ39が取り付けられてい
る。点火プラグ39はディストリビュータ40によって
分配された点火信号に基づいて駆動される。ディストリ
ビュータ40は、イグナイタ41から出力される高電圧
を、クランクシャフトの回転角に同期して、点火プラグ
39に分配して印加する。そして、燃焼室18内へ導入
された混合気は点火プラグ39の点火によって爆発・燃
焼される。このときに生じた高温高圧の燃焼ガスにより
ピストン16が往復動し、クランクシャフトが回転し
て、エンジン12の駆動力が得られる。
【0046】排気ポート20には、排気マニホルド4
2、触媒コンバータ(図示略)等を備えた排気通路43
が接続されている。燃焼室18で生じた燃焼ガスは排気
通路43内を通過してエンジン12の外部へ排出され
る。
【0047】エンジン12の運転状態を検出するため
に、スロットルセンサ44、アクセルセンサ45、吸気
圧センサ46、回転速度センサ47、車速センサ48等
の各種センサが用いられている。
【0048】スロットルセンサ44は一対の検出部(図
示略)を内蔵している。各検出部は、いずれもスロット
ル弁23の軸27の回動角度であるスロットル開度TA
を検出する。アクセルセンサ45はスロットルセンサ4
4と同様に一対の検出部(図示略)を内蔵している。各
検出部はいずれもアクセル開度PAを検出する。
【0049】本実施形態において、上記各センサ44,
45をこのような2つの検出部を備える構成としたの
は、各検出部によりそれぞれ検出されたスロットル開度
TA、或いはアクセル開度PAの値が異なっている場合
には、これを同センサ44,45の異常として容易に検
出可能とするためである。
【0050】吸気圧センサ46は吸気通路26内の圧力
である吸気圧PMを検出する。回転速度センサ47はデ
ィストリビュータ40内のロータの回転から、クランク
シャフトの回転速度であるエンジン回転速度NEを検出
する。
【0051】また、車輌11には、エンジン12に駆動
連結された自動変速機49が搭載されている。この自動
変速機49のシフト位置は運転者によって「パーキング
位置」、「リバース位置」、「ドライブ位置」、「ニュ
ートラル位置」の各位置に選択的に切り換えられる。自
動変速機49の内部には車速センサ48が設けられてお
り、この車速センサ48は車輌11の走行速度である車
速SPDを検出する。
【0052】エンジン12にはその始動時にクランキン
グによって回転力を付与するためのスタータ(図示略)
が設けられている。スタータには、そのオン・オフ動作
を検知するスタータスイッチ51が設けられている。周
知のようにスタータは、運転室内に設けられたイグニッ
ションスイッチ52の操作によりオン・オフされるもの
である。イグニッションスイッチ52が操作されている
間はスタータがオンされることにより、スタータ信号S
TAがスタータスイッチ51から後述するECU50に
出力される。イグニッションスイッチ52がオフされた
場合、エンジン12の運転が停止する。また、運転室の
計器盤(図示略)にはスロットル開度TAの制御に係る
異常が発生したことを運転者に知らせるための警告ラン
プ53が設けられている。
【0053】上記各センサ44〜48による検出値に基
づき電磁クラッチ28、電動モータ29、各インジェク
タ38、イグナイタ41等のアクチュエータを制御する
ために、本実施形態では電子制御装置(以下、ECUと
いう)50が用いられている。ECU50は、所定の制
御プログラムやデータを保持するメモリ50a、その制
御プログラム等に従って各種の演算処理を行うCPU、
前記センサやアクチュエータとの間での信号の送受信を
制御したり、警告ランプ53を作動させるための入出力
ポートを備える。ECU50は各センサ44〜48から
の検出信号を入力し、それらの入力に基づき各アクチュ
エータを作動させてスロットル開度TAの制御等を実行
する。
【0054】例えば、スロットル弁23を制御するため
に、ECU50はアクセルセンサ45により得られたア
クセル開度TAから最適なスロットル開度(目標開度T
TAH)を演算し、スロットルセンサ44による実際の
スロットル開度TAがこの目標開度に合致するように電
動モータ29を駆動制御する。
【0055】以下、ECU50を通じて実行される「ス
ロットル開度制御ルーチン」の内容を、図4のフローチ
ャートに従って説明する。ECU50はエンジン12の
運転が開始された後、このルーチンを所定時間毎に実行
する。
【0056】ステップ110において、ECU50は各
センサ44〜48の検出信号からスロットル開度TA、
アクセル開度PA、吸気圧PM、エンジン回転速度N
E、車速SPDをそれぞれ読み込む。
【0057】ステップ120において、ECU50はア
クセル開度PA、吸気圧PM、エンジン回転速度NEに
基づいて目標開度TTAHを算出する。メモリ50aに
はこれら各パラメータPA,PM,NEと目標開度TT
AHとの関係を示す関数データが記憶されており、EC
U50は同開度TTAHを算出する際にこの関数データ
を参照する。
【0058】ステップ130において、ECU50は異
常判定フラグXFAILが「1」に設定されているか否
かを判定する。この異常判定フラグXFAILは、電気
的操作機構E等に異常が発生したか否かを判定するため
のものである。
【0059】異常判定フラグXFAILが「1」に設定
されていない場合、即ち、前述したような異常が発生し
ていない場合、ECU50はステップ160に処理を移
行する。ステップ160において、ECU50は正常時
に対応したスロットル弁23の制御を行う。即ち、EC
U50は、現在のスロットル開度TAと目標開度TTA
Hとを比較し、両開度TA,TTAHの偏差に応じた電
流値で電動モータ29を通電制御する。これにより、ス
ロットル弁23は両開度TA,TTAHの偏差が減少す
るように回転する。
【0060】ステップ170において、ECU50は電
気的操作機構Eに異常が発生しているか否かを判定す
る。ここで、ECU50は先ず以下に示す各条件(1−
a)〜(1−g)が満たされているか否かを判定する。
【0061】条件(1−a):スロットルセンサ44の
各検出部から出力された検出信号が一致している。検出
信号が一致していない場合には、検出部のいずれかが故
障していると推定される。
【0062】条件(1−b):スロットルセンサ44の
各検出部から出力された検出信号の値がそれぞれ所定範
囲内にある。検出信号が正常な制御時において変化し得
る所定の範囲内にない場合には、スロットルセンサ44
の各検出部とECU50とを接続する信号線の断線等が
発生したと推定される。
【0063】条件(1−c):アクセルセンサ45の各
検出部から出力された検出信号が一致している。この条
件が満たされていない場合、条件(1−a)と同様、検
出部のいずれかが故障していると推定される。
【0064】条件(1−d):アクセルセンサ45の各
検出部から出力された検出信号の値がそれぞれ所定範囲
内にある。この条件(1−d)が満たされていない場
合、条件(1−b)と同様、各検出部とECU50とを
接続する信号線の断線等が発生したと推定される。
【0065】条件(1−e):スロットル開度TAと目
標開度TTHAとの偏差が所定範囲内にある。両開度T
A,TTHAの偏差が所定範囲内にない場合には、電動
モータ29によるスロットル弁23の開度調節が正常に
行われていないことから、同モータ29の故障が推定で
きる。
【0066】条件(1−f):アクセル開度PA及びス
ロットル開度TAが所定の関係を満たしている。本条件
(1−f)が満たされない場合とは、アクセル開度PA
に対応するスロットル開度TAが図3の両破線で挟まれ
る領域外にある場合である。
【0067】(1−g)電動モータ29に流れる電流値
が所定範囲内にある。この電流値が所定範囲内にない場
合、スロットル弁23の固着により電動モータ29に過
大なトルクが作用していると推定される。
【0068】ステップ170において、ECU50は上
記各条件(1−a)〜(1−g)のうち少なくとも一つ
が満たされていない場合、異常が発生していると判定す
る。ステップ170における処理を実行するECU50
は異常判断手段に相当する。
【0069】電気的操作機構E等に異常が発生している
と判定された場合(ステップ170:YES)、ECU
50は処理をステップ190に移行する。ステップ19
0において、ECU50は前述した異常判定フラグXF
AILを「1」に設定する。
【0070】これに対して、電気的操作機構E等に異常
が発生していないと判定された場合(ステップ170:
NO)、ECU50は処理をステップ180に移行す
る。ステップ180において、ECU50は異常判定フ
ラグXFAILを「0」に設定する。
【0071】前記ステップ130において、異常判定フ
ラグXFAILが「1」に設定されている場合、即ち、
前回以前の制御周期において電気的操作機構E等に異常
が発生していると判定された場合、ECU50は処理を
ステップ140に移行する。ステップ140において、
ECU50は後述する復帰条件が満たされているか否か
を判定する。この復帰条件が満たされていない場合、E
CU50は異常時に対応した制御を実行すべく処理をス
テップ150に移行する。
【0072】ステップ150において、ECU50は電
磁クラッチ28をオフするとともに、電動モータ29に
対する通電制御を停止する。これにより、電動モータ2
9の駆動力が軸27に伝達されなくなるため、スロット
ル弁23はスプリング34の付勢力が直接作用する状態
におかれる。更に、ECU50は警告ランプ53を点灯
させることにより、運転者にスロットル開度TAの制御
に係る異常が発生した旨を知らせる。
【0073】ここで、ステップ140における復帰条件
が満たされている場合とは、以下に示す条件(2−a)
が満たされている場合をいう。 条件(2−a):自動変速機49のシフト位置が「ニュ
ートラル位置」又は「パーキング位置」にある。
【0074】ステップ140の復帰条件が満たされてい
る場合、ECU50は処理をステップ160に移行す
る。即ち、ECU50は、電気的操作機構E等に異常が
発生しているものの、ステップ150における異常時に
対応したスロットル弁23の制御を実行せず、一旦、正
常時に対応した制御を実行する。そして、ECU50
は、前述したようにステップ170〜190の各処理に
おいて、電気的操作機構E等に異常が発生しているか否
かを判定するとともに、その判定結果に応じて異常判定
フラグXFAILを設定する。
【0075】各ステップ150,180,190の処理
を実行した後、ECU50は本ルーチンを一旦終了す
る。次に、本実施形態における作用効果について、スロ
ットル弁23が固着状態となっている状態から、その固
着状態が解消されることにより同弁23が正常に制御可
能となった場合を例に説明する。
【0076】スロットル弁23が現在のスロットル開度
TAと目標開度TTAHとの偏差に基づいて制御されて
いるときに、電気的操作機構E等における異常の一つで
ある同弁23の固着が発生した場合、前述した条件(1
−e),(1−f),(1−g)が満たされなくなるこ
とから、ECU50は異常判定フラグXFAILを
「1」に設定する。その結果、ECU50は前述した異
常時に対応したスロットル弁23の制御を行う。
【0077】このように、異常時に対応したスロットル
弁23の制御が行われている間に、運転者によってアク
セルペダル35が所定量以上踏み込まれることにより、
アクセルレバー32の突起32aが中間レバー31に接
触し、アクセルペダル35とスロットル弁23とが機械
的に接続されるようになる。従って、中間レバー31は
アクセルペダル35の踏込量に応じた量だけアクセルレ
バー32によって回転駆動させられる。このように中間
レバー31が回転することにより、スロットル弁23は
連動レバー30とともにスプリング33の付勢力により
開弁方向に回転しようとする。
【0078】ここで、スプリング33によりスロットル
弁23に作用する回転トルクが固着状態となった同弁2
3を回転させるのに十分な大きさである場合、同弁23
は固着状態が解消されることにより回転可能となる。
【0079】本実施形態では、このようにスロットル弁
23の固着状態が解消されて同弁23が回転可能となっ
た場合でも、前述した復帰条件が満たされない限り電気
的操作機構Eによる同弁23の駆動制御が再開されな
い。即ち、固着状態が解消されても、ECU50は異常
判定フラグXFAILが「1」に設定されたままである
ことから、ステップ140の復帰条件(2−a)が成立
しない限り、異常時に対応した制御を引き続き実行す
る。
【0080】そして、復帰条件(2−a)が成立した場
合、ECU50は正常時に対応したスロットル弁23の
制御を実行した後、前述したように電気的操作機構E等
に異常が生じているか否かを判定する。この例では、ス
ロットル弁23の固着状態が既に解消されており、前述
した条件(1−a)〜(1−g)がいずれも満たされる
ことから、ECU50は異常判定フラグXFAILを
「0」に設定する。その後、ECU50は、再び正常時
に対応したスロットル弁23の制御を実行するようにな
る。
【0081】上記例では、本実施形態における作用をス
ロットル弁23が固着状態となった場合を想定して説明
した。これに対して、例えば、電動モータ29、スロッ
トルセンサ44、アクセルセンサ45等が一時的に故障
状態となった後に、これら各部材29,44,45が正
常な状態に戻った場合でも同様に、復帰条件が満たされ
るまでは正常時に対応したスロットル弁23の制御は実
行されない。そして、復帰条件が満たされたときに電気
的操作機構E等に係る異常が既に解消されていた場合に
は、その後正常時に対応したスロットル弁23の制御が
実行され、異常が解消されていない場合には、異常時に
対応した制御が実行される。
【0082】このように、本実施形態では、電気的操作
機構Eの異常が解消された場合でも、上記復帰条件(2
−a)が成立するまで、同機構Eによるスロットル弁2
3の制御を再開しないようにしている。
【0083】上記例において、スロットル弁23の固着
状態が解消された後は、アクセルペダル35が運転者に
より所定量踏み込まれることにより、同弁23が開弁状
態となって車輌11が走行していることが予想される。
そして、この状態において、電気的操作機構Eによる開
度調節を復帰させた場合には前述したように、その復帰
の前後におけるアクセルペダル35の操作感覚が異なっ
たものとなる。換言すると、電気的操作機構Eによる開
度調節が再開した後は、アクセルペダル35の踏込量に
対応したスロットル開度TAがより大きな値となる。こ
のため、車輌が走行状態にある場合には、運転者にエン
ジン回転速度NEの増加に伴う違和感(飛び出し感)を
与えるおそれがある。
【0084】これに対して、本実施形態によれば、復帰
条件(2−a)、即ち、自動変速機49のシフト位置が
「ニュートラル位置」又は「パーキング位置」にあると
きに、正常時に対応したスロットル弁23の制御が再開
される。このため、仮に、前述したような運転者の意図
していないエンジン回転速度NEの増加が生じても、そ
の増加が車輌11の走行状態に反映されることがなく、
走行状態が変化してしまうことがない。自動変速機49
のシフト位置が「ニュートラル位置」又は「パーキング
位置」にある場合、エンジン12の回転駆動力は車輌1
1の駆動系に伝達されないためである。
【0085】その結果、本実施形態によれば、車輌走行
中に電気的操作機構Eによる制御が再開されたために、
運転者に違和感を与えてしまう不具合を確実に防止する
ことができる。
【0086】また、本実施形態によれば、電気的操作機
構Eに異常が発生した場合、警告ランプ53を点灯させ
ることにより、運転者にその旨を知らせることができ
る。従って、運転者は警告ランプ53の点灯を確認する
ことにより、その異常に迅速に対応することが可能とな
る。
【0087】[第2の実施形態]次に、この発明を具体
化した第2の実施形態について説明する。本実施形態は
上記第1の実施形態と比較して、「スロットル開度制御
ルーチン」のステップ140における復帰条件が異なる
のみである。即ち、上記第1の実施形態では、「自動変
速機49のシフト位置が「ニュートラル位置」又は「パ
ーキング位置」にあること」を復帰条件としていた。こ
れに対して、本実施形態では、以下に示す条件(2−
b)を復帰条件としている。
【0088】条件(2−b):運転者によりアクセルペ
ダル35が踏み込まれておらず(アクセル開度PAが
「0」)、且つ、車速SPDが「0」である。ECU5
0は上記復帰条件(2−b)が満たされた場合、第1の
実施形態と同様に、電気的操作機構Eによるスロットル
弁23の制御を復帰する。従って、本実施形態によれ
ば、電気的操作機構E等の異常が解消されてから車輌1
1が停止状態になるまで、電気的操作機構Eによるスロ
ットル弁23の制御が再開されない。その結果、車輌1
1の走行中にアクセルペダル35の操作感覚が変化して
前述したような違和感を運転者に与えてしまうことを防
止することができる。
【0089】加えて、本実施形態によれば、アクセルペ
ダル35が踏み込まれていない状態で、電気的操作機構
Eによるスロットル弁23の開度調節が再開される。従
って、その再開前後においてスロットル弁23の開度は
いずれも全閉状態であり、スロットル開度TAの変化
(増加)は生じない。このため、電気的操作機構Eによ
るスロットル弁23の開度調節を再開したときに、スロ
ットル開度TAの増加に伴う車輌11の飛び出し感を運
転者に与えてしまうことがない。
【0090】[第3の実施形態]次に、第3の実施形態
について第1の実施形態との相違点を中心に図5を参照
して説明する。尚、第1の実施形態と同様の構成につい
ては同一の符号を付して説明を省略する。
【0091】図5は本実施形態における「スロットル開
度制御ルーチン」の内容を示すフローチャートである。
同図において、図4に示すルーチンと同一の符号を付し
た各ステップについては同様の処理が行われるものとし
て説明を省略する。ECU50はエンジン12の運転が
開始されてから、その運転が停止された後、所定時間が
経過するまで、本ルーチンを所定時間毎に実行する。
【0092】ステップ111において、ECU50は各
センサ44〜48の検出信号からスロットル開度TA、
アクセル開度PA、吸気圧PM、エンジン回転速度N
E、車速SPDをそれぞれ読み込むとともに、スタータ
スイッチ51からのスタータ信号STAを読み込む。ス
テップ130において、異常判定フラグXFAILが
「1」であると判定された場合、ECU50はステップ
135に処理を移行する。
【0093】ステップ135において、ECU50はス
タータ信号STAが「ON」であり、且つ、停止判定フ
ラグXOFFが「1」に設定されているか否かを判定す
る。この停止判定フラグXOFFは、電気的操作機構E
等に異常が発生した後に、エンジン11が停止状態にな
ったか否かを判定するためのものである。ステップ13
5の判定結果が否定である場合、ECU50は処理をス
テップ140に移行する。
【0094】ステップ140において、ECU50は以
下の復帰条件(2−c)が成立しているか否かを判定す
る。 条件(2−c):イグニッションスイッチ52が「OF
F」の状態にある。
【0095】この復帰条件(2−c)が満たされている
場合(ステップ140:YES)、電気的操作機構E等
の異常が発生した後に、エンジン12が停止状態になっ
たことから、ECU50は処理をステップ145に移行
する。ステップ145において、ECU50は停止判定
フラグXOFFを「1」に設定する。
【0096】これに対して、ステップ140における判
定結果が否定である場合、若しくはステップ145の処
理を実行した場合、ECU50は処理をステップ150
に移行し、同ステップ150で異常時に対応したスロッ
トル弁23の制御を実行する。
【0097】一方、ステップ135の判定結果が肯定で
ある場合、ECU50は処理をステップ155に移行す
る。ステップ155において、ECU50は停止判定フ
ラグXOFFを「0」に設定する。そして、ステップ1
60において、ECU50は、電気的操作機構E等の異
常が発生した後にエンジン12が再始動されたことか
ら、一旦、正常時に対応したスロットル弁23の制御を
実行する。ECU50はステップ170以降の処理にお
いて、電気的操作機構E等に異常が発生しているか否か
を判定し、その判定結果に応じて異常判定フラグXFA
ILを「1」又は「0」に設定する。
【0098】以上説明したように、本実施形態では、異
常時に対応したスロットル弁23の制御を行っている間
に異常が解消された場合であっても、エンジン12が停
止状態となってから再び始動されるまでは、正常時に対
応したスロットル弁23の制御が再開されない。エンジ
ン11の再始動時には車輌は停止しているため、車輌1
1の走行中に運転者の意図していない走行状態を招くこ
とがない。また、通常、エンジン11が停止されてから
再始動されるまでにはある程度の時間間隔を要するた
め、正常時に対応した制御の再開前後においてアクセル
ペダル35の操作感覚が異なっていても、運転者に違和
感を与えてしまうことが極めて少ない。
【0099】[第4の実施形態]次に、第4の実施形態
について第1の実施形態との相違点を中心に図6及び図
7を参照して説明する。尚、第1の実施形態と同様の構
成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0100】図6は本実施形態における「スロットル開
度制御ルーチン」の内容を示すフローチャートである。
同図において、図4に示すルーチンと同一の符号を付し
た各ステップについては同様の処理が行われるものとし
て説明を省略する。ECU50はエンジン12の運転が
開始された後、このルーチンを所定時間毎に実行する。
【0101】ステップ130の判定結果が否定である場
合、ECU50はステップ160〜190の各処理を実
行する。ステップ180,190において、異常判定フ
ラグXFAILを「1」又は「0」に設定した後、EC
U50は処理をステップ200に移行する。そして、ス
テップ200において、ECU50は後述する復帰時カ
ウンタ値CFAILを「0」に設定する。
【0102】これに対して、ステップ130の判定結果
が肯定である場合、即ち、既に異常判定フラグXFAI
Lが「1」に設定されている場合、ECU50はステッ
プ136に処理を移行する。ステップ136において、
ECU50は復帰判定フラグXNORMが「1」に設定
されているか否かを判定する。この復帰判定フラグXN
ORMは、ステップ140における復帰条件が今回の制
御周期以前に満たされてから所定時間が経過したか否か
を判定するためのものである。ステップ136の判定結
果が否定である場合、ECU50は処理をステップ14
0に移行する。
【0103】ステップ140において、ECU50は第
1の実施形態における復帰条件(2−a)、若しくは第
2の実施形態における復帰条件(2−b)のうち少なく
とも一つが成立したか否かを判定する。この判定結果が
肯定である場合、ECU50はステップ210に処理を
移行する。ステップ210において、ECU50は復帰
判定フラグXNORMを「1」に設定する。
【0104】これに対して、ステップ136の判定結果
が肯定である場合、又は、ステップ210の処理を実行
した場合、ECU50は処理を図7に示すステップ22
0に移行する。各ステップ220〜280において、E
CU50は、スロットル弁23を制御する際に実際に使
用される補正目標開度TTAと、目標開度TTAHとの
偏差を徐々に減少させるための処理(以下、「開度徐変
処理」という)を行う。
【0105】ステップ220において、ECU50は復
帰カウンタ値CFAILを「1」だけインクリメントす
る。ここで、復帰カウンタ値CFAILは、ステップ1
40の復帰条件が満たされるようになってからの経過時
間に相当するものである。
【0106】ステップ230において、ECU50は復
帰カウンタ値CFAILが判定値KFAILより大きい
か否かを判定する。本実施形態において、この判定値K
FAILは例えば「3秒」に相当する所定値として設定
されている。また、本ルーチンにおいて、復帰カウンタ
値CFAILは常にこの判定値KFAIL以下の範囲で
変化している。ステップ230の判定結果が否定である
場合、ECU50は処理をステップ260に移行する。
【0107】ステップ260において、ECU50は以
下の式(1)に基づき補正目標開度TTAを算出する。 TTA=TTAH×(CFAIL/KFAIL) ・・・(1) 上式(1)から明らかなように、補正目標開度TTAは
復帰カウンタ値CFAILの増加とともに目標開度TT
AHと等しくなるまで徐々に増加する。
【0108】ステップ270において、ECU50は補
正目標開度TTAに基づきスロットル弁23を制御す
る。前述したように補正目標開度TTAは目標開度TT
AHと等しくなるまで徐々に増加することから、このス
テップ270における処理が繰り返し実行されることに
より、スロットル開度TAは目標開度TTAHと一致す
るように徐々に増加する。
【0109】ステップ280において、ECU50は復
帰判定フラグXNORMが「1」に設定されているか否
かを判定する。復帰判定フラグXNORMが「1」に設
定されている場合、ECU50は本ルーチンの処理を一
旦終了する。
【0110】一方、前述したステップ230における判
定結果が肯定である場合、即ち、復帰カウンタ値CFA
ILが判定値KFAILよりも大きくなった場合、EC
U50は処理をステップ240に移行する。ステップ2
40において、ECU50は復帰カウンタ値CFAIL
を判定値KFAILと等しく設定する。これにより、ス
テップ260において補正目標開度TTAは目標開度T
TAHと等しい値として算出される。
【0111】ステップ250において、ECU50は復
帰判定フラグXNORMを「0」に設定する。従って、
ステップ260,270の各処理を行った後、ECU5
0はステップ280の判定結果が否定になることから処
理を図6に示すステップ170に移行する。ステップ1
70以降の各処理において、ECU50は電気的操作機
構E等の異常の有無を判定し、その判定結果に応じて異
常判定フラグXFAILを設定するとともに、復帰カウ
ンタ値CFAILを「0」に設定する。
【0112】以上説明したように、本実施形態では、電
気的操作機構E等の異常が発生した後に復帰条件が満た
された場合、直ちにスロットル開度TAを目標開度TT
Aと一致させる制御、即ち、正常時に対応した制御を再
開するのではなく、スロットル開度TAを復帰カウンタ
値CFAILの増加に伴い段階的に徐々に目標開度TT
AHと一致させるように制御する。
【0113】従って、正常時に対応した制御の再開に伴
うスロットル開度TAの急変が抑制される。その結果、
本実施形態によれば、運転者が同じ操作量でアクセルペ
ダル35を操作したにも関わらず、スロットル弁23の
開度が大きく異なった値になる事態を回避することがで
きる。このため、運転者に違和感を与えることを防止す
ることができる。
【0114】特に、本実施形態では、前述した復帰条件
(2−a),(2−b)のうち少なくとも一つが成立し
た後に、開度徐変処理を行うようにしている。このた
め、開度徐変処理が開始されたときには、自動変速機4
9のシフト位置が「ニュートラル位置」又は「パーキン
グ位置」になっているか、或いは、アクセル開度PA及
び車速SPDがいずれも「0」になっている。その結
果、異常時に対応したスロットル弁23の制御が実行さ
れている状態から前記開度徐変処理が開始されたとき
に、車輌の走行状態が変化してしまうことがない。本実
施形態によれば、この点においても、運転者に違和感を
与えることを防止することができる。 [第5の実施形態]次に、第5の実施形態について第1
の実施形態との相違点を中心に図6及び図8を参照して
説明する。尚、第1の実施形態と同様の構成については
同一の符号を付して説明を省略する。
【0115】図6及び図8は本実施形態における「スロ
ットル開度制御ルーチン」の内容を示すフローチャート
である。図8において、図7に示すルーチンと同一の符
号を付した各ステップについては同様の処理が行われる
ものとして説明を省略する。
【0116】ステップ136における判定結果が肯定で
ある場合、又はステップ210の処理を実行した場合、
ECU50は図8に示すステップ221に処理を移行す
る。ステップ221において、ECU50はアクセル開
度PAが「0」であるか否かを判定する。この判定結果
が否定である場合、即ち、運転者によりアクセルペダル
35が踏み込まれている場合、ECU50は処理をステ
ップ225に移行する。ステップ225において、EC
U50は後述する開度切換フラグXOPENを「1」に
設定した後、処理をステップ230に移行する。
【0117】これに対して、ステップ221の判定結果
が肯定である場合、即ち、運転者によりアクセルペダル
35が踏み込まれていない場合、ECU50は処理をス
テップ222に移行する。
【0118】ステップ222において、ECU50は、
開度切換フラグXOPENが「1」に設定されているか
否かを判定する。この開度切換フラグXOPENが
「1」に設定されている場合、今回の制御周期において
アクセル開度PAが「0」に切り換わったことを示して
いる。ステップ222の判定結果が否定である場合、即
ち、前回の制御周期に引き続き今回の制御周期において
もアクセル開度PAが「0」に設定されている場合、E
CU50は処理をステップ230に移行する。
【0119】これに対して、ステップ222の判定結果
が肯定である場合、ECU50は処理をステップ223
に移行する。ステップ223において、ECU50は開
度切換フラグXOPENを「0」に設定する。そして、
ステップ224において、ECU50は前述した復帰カ
ウンタ値CFAILを「1」だけインクリメントした
後、ステップ230以降の処理を実行する。
【0120】以上説明したように、本実施形態では、電
気的操作機構Eによるスロットル弁23の制御を復帰す
る場合、運転者によりアクセルペダル35の踏み込みが
戻されてアクセル開度PAが「0」になる毎に、スロッ
トル開度TAを徐々に目標開度TTAと一致させるよう
に制御している。
【0121】従って、スロットル開度TAの制御がアク
セル開度PAに基づく正常時の対応した制御に切り換え
るために、運転者はアクセルペダル35をアクセル開度
PAが「0」になるように複数回操作しなければならな
い。このため、本実施形態によれば、スロットル弁23
の急激な開度変化に起因した違和感を運転者に与えるこ
とを防止することができる。
【0122】本発明は、上記各実施形態の他、以下に示
す別の実施形態として具体化することもできる。これら
別の実施形態においても上記各実施形態と略同様の作用
効果を奏することができる。
【0123】(1)上記第1の実施形態では、自動変速
機49のシフト位置が「ニュートラル位置」又は「パー
キング位置」のいずれかであるときを復帰条件とするよ
うにした。これに対して、シフト位置が「ニュートラル
位置」にあるときのみ、或いは「パーキング位置」にあ
るときのみを復帰条件とするようにしてもよい。また、
第1の実施形態における条件(2−a)と第2の実施形
態における条件(2−b)のいずれか一方が成立したこ
とを復帰条件とするようにしてもよい。
【0124】(2)上記各実施形態では、上記各条件
(1−a)〜(1−g)の少なくとも一つが満たされな
いときに、電気的操作機構E等に異常が発生したと判定
するようにした。これに対して、各条件(1−a)〜
(1−g)が複数同時に満たされないときに異常と判定
するようにしてもよい。
【0125】(3)上記第4及び第5の実施形態におい
て、復帰条件(2−a),(2−b)が成立したとき
に、開度徐変処理を行うようにした。これに対して、上
記復帰条件(2−a),(2−b)が成立せずとも、例
えば、所定時間毎に開度徐変処理を実行するようにして
もよい。或いは、車速SPDが「0」になる毎に開度徐
変処理を実行するようにしてもよい。更に、例えば、運
転者によりブレーキが所定時間踏み込まれた後に、開度
徐変処理を実行するようにしてもよい。
【0126】(4)上記各実施形態において、スロット
ルセンサ44及びアクセルセンサ45はいずれも一対の
検出部を備えた構成とした。これに対して、各センサ4
4,45は必ずしもこのような構成である必要はなく、
それぞれ一つの検出部のみを備えた構成であってもよ
い。
【0127】(5)上記第5の実施形態において、アク
セル開度PAが「0」になる毎に、前記復帰カウンタ値
CFAILをインクリメントして補正目標開度TTAH
と目標開度TTAとの偏差が小さくなるようにした。こ
れに対して、車速SPDが「0」になる毎に上記復帰カ
ウンタ値CFAILをインクリメントするようにしても
よい。
【0128】(6)上記第4及び第5の実施形態におい
て、復帰カウンタ値CFAILがインクリメントされる
量は常に一定とした。これに対して、エンジン12の運
転状態を示すエンジン回転速度NE、吸気圧PM等のパ
ラメータや、車速SPDに応じて変更するようにしても
よい。
【0129】(7)上記第4の実施形態において、スロ
ットル開度TAをカウンタ値CFAILの増加とともに
段階的に変化させて目標開度TTAHと一致させるよう
に制御するようにした。これに対して、スロットル開度
TAを一定の増加率をもって徐々に目標開度TTAHと
一致させるように制御し、或いは、前記増加率を時間の
経過とともに増加させつつ、スロットル開度TAを制御
してもよい。
【0130】(8)上記各実施形態において、スロット
ル弁23を電動モータ29によって回転駆動するように
した。これに対して、スロットル弁23を例えば流体圧
を利用したアクチュエータによって駆動するようにして
もよい。
【0131】(9)上記第2の実施形態において、アク
セル開度PAが「0」、且つ、車速SPDが「0」であ
ることを復帰条件としている。これに対し、車速SPD
のみが「0」であることを復帰条件とすることもでき
る。更に、アクセル開度PAが「0」、且つ、自動変速
機49のシフト位置が「ニュートラル位置」或いは「パ
ーキング位置」にあることを復帰条件とすることもでき
る。
【0132】上記各実施形態から把握される技術的思想
について、その効果とともに記載する。 (イ)請求項に記載したスロットル弁の制御装置にお
いて、前記車輌に搭載された自動変速機のシフト位置を
検出するシフト位置検出手段と、前記制御手段は、前記
スロットル弁の前記機械的操作機構による開度調節から
前記電気的操作機構による開度調節への復帰に際し、前
記検出される前記自動変速機のシフト位置がニュートラ
ル位置又はパーキング位置になった後に前記徐変制御を
開始するものであることとを更に備えたことを特徴とす
る。
【0133】(ロ)請求項に記載したスロットル弁の
制御装置において、前記車輌の走行状態を検出する走行
状態検出手段と、前記制御手段は、前記スロットル弁の
前記機械的操作機構による開度調節から前記電気的操作
機構による開度調節への復帰に際し、前記検出されるア
クセル操作部材の操作量が「0」、且つ、前記検出され
る車輌の走行状態が停止状態になった後に前記徐変制御
を開始するものであることとを更に備えたことを特徴と
する。
【0134】上記(イ),(ロ)に記載した構成によれ
ば、スロットル弁開度の急変が抑制されるとともに、前
記徐変制御が開始される際に車輌の走行状態が変化して
しまうことがないため、運転者に違和感を与えることを
より確実に防止することができる。
【0135】
【0136】
【0137】
【発明の効果】 請求項に記載した発明では、スロット
ル弁の機械的操作機構による開度調節から電気的操作機
構による開度調節への復帰に際し、自動変速機のシフト
位置がニュートラル位置又はパーキング位置になるま
で、同電気的操作機構による開度調節を禁止するように
している。
【0138】従って、仮に、電気的操作機構によるスロ
ットル弁の開度調節が再開されることにより同弁の開度
が運転者の意図しない開度に変更された場合でも、内燃
機関の駆動力は車輌の駆動系に伝達されないことから、
車輌の走行状態がその開度に応じて変化することがな
い。
【0139】その結果、本発明によれば、車両走行中
に、その走行状態が変化して運転者に違和感を与えてし
まうことを防止することができる。請求項に記載した
発明では、スロットル弁の機械的操作機構による開度調
節から電気的操作機構による開度調節への復帰に際し、
車輌の走行状態が停止状態になるまで、同電気的操作機
構による開度調節を禁止するようにしている。
【0140】従って、車輌が走行している際に、スロッ
トル弁の開度が運転者の意図しない開度に変更されてし
まうことがない。その結果、本発明によれば、車輌走行
中においてスロットル弁の開度変化に起因した違和感を
運転者に与えてしまうことを防止することができる。
【0141】請求項に記載した発明では、スロットル
弁の機械的操作機構による開度調節から電気的操作機構
による開度調節への復帰に際し、アクセル操作部材の操
作量が「0」、且つ、車輌の走行状態が停止状態になる
まで、同電気的操作機構による開度調節を禁止するよう
にしている。
【0142】従って、車輌が走行している際に、スロッ
トル弁の開度が運転者の意図しない開度に変更されてし
まうことがなく、電気的調節機構によるスロットル弁の
開度調節が復帰したときに、同弁の開度が増加すること
もない。
【0143】その結果、本発明によれば、運転者に違和
感を与えることを防止することができるとともに、電気
的調節機構によるスロットル弁の開度調節が復帰した際
における車輌の飛び出し感を抑えることができる。
【0144】請求項に記載した発明では、スロットル
弁の機械的操作機構による開度調節から電気的操作機構
による開度調節への復帰に際し、アクセル操作部材の操
作量に応じて算出される電気的操作機構の目標開度に1
以下の係数を乗じてこれを実際の目標開度とするととも
に、該係数を段階的に増大させることにより、前記実際
の目標開度を徐変制御するようにしている。
【0145】従って、スロットル弁の開度の急激な変化
が抑えられる。その結果、本発明によれば、運転者が同
じ操作量でアクセル操作部材を操作したにも関わらず、
スロットル弁の開度が大きく異なった値になる事態を回
避することができる。このため、運転者に違和感を与え
ることを防止することができる。
【0146】請求項に記載した発明では、請求項
記載した発明の構成において、アクセル操作部材の操作
量が「0」となる毎に、前記係数を増大させることによ
り、前記実際の目標開度を徐変制御するようにしてい
る。
【0147】従って、運転者によるアクセル操作部材の
操作が行われず、その操作量が「0」となった回数が増
加するにつれて、スロットル弁の開度はアクセル操作部
材の操作量に応じた開度と一致するよう徐々に変化す
る。
【0148】その結果、本発明によれば、スロットル弁
の開度がアクセル操作部材の操作量に応じた目標開度に
基づいて制御されるようになるためには、運転者は必然
的にアクセル操作部材を複数回操作しなければならない
ことから、スロットル弁の急激な開度変化に起因した違
和感を運転者に与えてしまうことを防止することができ
る。
【0149】請求項に記載した発明では、請求項
記載した発明の構成において、前記係数を所定時間毎に
増大させることにより、実際の目標開度を徐変制御する
ようにしている。
【0150】従って、スロットル弁の開度は所定時間毎
に段階的に変化してアクセル操作部材の操作量に応じた
開度まで変化する。その結果、本発明によれば、運転者
が同じ操作量でアクセル操作部材を操作したにも関わら
ず、スロットル弁の開度が大きく異なった値になる事態
を回避することができ、スロットル弁開度の急激な変化
に起因して違和感を運転者に与えてしまうことを防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンシステムを示す概略構成図。
【図2】スロットル弁を駆動させるための機構を示す斜
視図。
【図3】アクセル開度とスロットル開度との関係を示す
特性図。
【図4】第1の実施形態及び第2の実施形態における
「スロットル開度制御ルーチン」を示すフローチャー
ト。
【図5】第3の実施形態における「スロットル開度制御
ルーチン」を示すフローチャート。
【図6】第4の実施形態及び第5の実施形態における
「スロットル開度制御ルーチン」を示すフローチャー
ト。
【図7】第4の実施形態における「スロットル開度制御
ルーチン」を示すフローチャート。
【図8】第5の実施形態における「スロットル開度制御
ルーチン」を示すフローチャート。
【図9】従来の技術を示す概略構成図。
【符号の説明】
11…車輌、12…エンジン、23…スロットル弁、3
5…アクセルペダル、44…スロットルセンサ、45…
アクセルセンサ、46…吸気圧センサ、47…回転速度
センサ、48…車速センサ、49…自動変速機、50…
ECU、E…電気的操作機構、M…機械的操作機構。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 41/20 310 F02D 41/20 310E 45/00 310 45/00 310M 345 345F 362 362Q (56)参考文献 特開 平1−167441(JP,A) 特開 平5−52126(JP,A) 特開 平1−117943(JP,A) 特公 平8−23312(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 9/00 - 11/10 F02D 41/00 - 41/40

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輌に搭載された内燃機関に供給される
    吸入空気量をその開度に応じて調節するスロットル弁
    と、運転者により操作されるアクセル操作部材と、前記
    アクセル操作部材の操作量を検出する操作量検出手段
    と、前記スロットル弁の開度を前記検出された操作量に
    応じて電気的に調整する電気的操作機構と、前記電気的
    操作機構による前記スロットル弁の開度調節不能時、前
    記アクセル操作部材の所定の操作条件において同アクセ
    ル操作部材と前記スロットル弁とを機械的に連結して該
    スロットル弁の開度を調節する機械的操作機構とを備え
    たスロットル弁の制御装置において、 前記車輌に搭載された自動変速機のシフト位置を検出す
    るシフト位置検出手段と、 前記スロットル弁の前記機械的操作機構による開度調節
    から前記電気的操作機構による開度調節への復帰に際
    し、前記検出される前記自動変速機のシフト位置がニュ
    ートラル位置又はパーキング位置になるまで、同電気的
    操作機構による開度調節を禁止する禁止手段とを備えた
    ことを特徴とするスロットル弁の制御装置。
  2. 【請求項2】 車輌に搭載された内燃機関に供給される
    吸入空気量をその開度に応じて調節するスロットル弁
    と、運転者により操作されるアクセル操作部材と、前記
    アクセル操作部材の操作量を検出する操作量検出手段
    と、前記スロットル弁の開度を前記検出された操作量に
    応じて電気的に調節する電気的操作機構と、前記電気的
    操作機構による前記スロットル弁の開度調節不能時、前
    記アクセル操作部材の所定の操作条件において同アクセ
    ル操作部材と前記スロットル弁とを機械的に連結して該
    スロットル弁の開度を調節する機械的操作機構とを備え
    たスロットル弁の制御装置において、 前記車輌の走行状態を検出する走行状態検出手段と、 前記スロットル弁の前記機械的操作機構による開度調節
    から前記電気的操作機構による開度調節への復帰に際
    し、前記検出される車輌の走行状態が停止状態になるま
    で、同電気的操作機構による開度調節を禁止する禁止手
    段とを備えたことを特徴とするスロットル弁の制御装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項に記載したスロットル弁の制御
    装置において、 前記禁止手段は、前記スロットル弁の前記機械的操作機
    構による開度調節から前記電気的操作機構による開度調
    節への復帰に際し、前記検出されるアクセル操作部材の
    操作量が「0」、且つ、前記検出される車輌の走行状態
    が停止状態になるまで、同電気的操作機構による開度調
    節を禁止するものであることを特徴とするスロットル弁
    の制御装置。
  4. 【請求項4】 車輌に搭載された内燃機関に供給される
    吸入空気量をその開度に応じて調節するスロットル弁
    と、運転者により操作されるアクセル操作部材と、前記
    アクセル操作部材の操作量を検出する操作量検出手段
    と、前記スロットル弁の開度を前記検出された操作量に
    応じて電気的に調整する電気的操作機構と、前記電気的
    操作機構による前記スロットル弁の開度調節不能時、前
    記アクセル操作部材の所定の操作条件において同アクセ
    ル操作部材と前記スロットル弁とを機械的に連結して該
    スロットル弁の開度を調節する機械的操作機構とを備え
    たスロットル弁の制御装置において、 前記スロットル弁の前記機械的操作機構による開度調節
    から前記電気的操作機構による開度調節への復帰に際
    し、前記検出されるアクセル操作部材の操作量に応じて
    算出される前記電気的操作機構の目標開度に1以下の係
    数を乗じてこれを実際の目標開度とするとともに、該係
    数を段階的に増大させることにより、前記実際の目標開
    を徐変制御する制御手段を備えたことを特徴とするス
    ロットル弁の制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項に記載したスロットル弁の制御
    装置において、 前記制御手段は、前記検出されたアクセル操作部材の操
    作量が「0」となる毎に、前記係数を増大させることに
    より、前記実際の目標開度を徐変制御することを特徴と
    するスロットル弁の制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項に記載したスロットル弁の制御
    装置において、 前記制御手段は、前記係数を所定時間毎に増大させるこ
    とにより、前記実際の目標開度を徐変制御することを特
    徴とするスロットル弁の制御装置。
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