JP3161024B2 - プラズマアドレス電気光学装置 - Google Patents

プラズマアドレス電気光学装置

Info

Publication number
JP3161024B2
JP3161024B2 JP12826292A JP12826292A JP3161024B2 JP 3161024 B2 JP3161024 B2 JP 3161024B2 JP 12826292 A JP12826292 A JP 12826292A JP 12826292 A JP12826292 A JP 12826292A JP 3161024 B2 JP3161024 B2 JP 3161024B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma
discharge
electrodes
cell
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP12826292A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05297360A (ja
Inventor
滋樹 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP12826292A priority Critical patent/JP3161024B2/ja
Priority to EP93106169A priority patent/EP0566997B1/en
Priority to DE69319172T priority patent/DE69319172T2/de
Priority to KR1019930006526A priority patent/KR100259930B1/ko
Publication of JPH05297360A publication Critical patent/JPH05297360A/ja
Priority to US08/423,139 priority patent/US5548421A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3161024B2 publication Critical patent/JP3161024B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/13334Plasma addressed liquid crystal cells [PALC]
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/133374Constructional arrangements; Manufacturing methods for displaying permanent signs or marks

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶セル等の電気光学セ
ルとプラズマセルの2層構造からなるプラズマアドレス
電気光学装置に関する。より詳しくはプラズマセルの構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来電気光学セルとして液晶セルを用い
たマトリクスタイプの電気光学装置例えば液晶表示装置
を高解像度化、高コントラスト化する為の手段として
は、各画素毎に薄膜トランジスタ等のスイッチング素子
を設け、これを線順次で駆動するアクティブマトリクス
アドレス方式が一般に知られている。しかしながら、こ
の場合薄膜トランジスタの様な半導体素子を基板上に多
数設ける必要があり、特に大面積化した時に製造歩留り
が悪くなるという短所がある。
【0003】そこでこの短所を解決する手段として、ブ
ザク等は特開平1−217396号公報において、薄膜
トランジスタ等からなるスイッチング素子に代えてプラ
ズマスイッチを利用する方式を提案している。以下、プ
ラズマ放電に基くスイッチを利用して液晶セルを駆動す
るプラズマアドレス電気光学装置の構成を簡単に説明す
る。図13に示す様に、この装置は液晶セル101とプ
ラズマセル102と両者の間に介在する中間板103と
からなる積層フラットパネル構造を有している。プラズ
マセル102はガラス基板104を用いて形成されてお
り、その表面に複数の平行な溝105が設けられてい
る。この溝105は例えば行列マトリクスの行方向に伸
びている。各溝105は中間板103によって密封され
ており個々に分離したプラズマ室106を構成してい
る。この密封されたプラズマ室106にはイオン化可能
なガスが封入されている。隣接する溝105を隔てる凸
状部107は個々のプラズマ室106を区分けする隔壁
の役割を果すとともに各プラズマ室106のギャップス
ペーサとしての役割も果している。各溝105の底部に
は互いに平行な一対のプラズマ電極108,109が設
けられている。一対の電極はアノードA及びカソードK
として機能しプラズマ室106内のガスをイオン化して
放電プラズマを発生する。かかる放電領域は行走査単位
となる。溝105の底部は湾曲面となっており、一対の
アノードA及びカソードKは所定の角度で傾斜しながら
対面配置されている。従ってアノードAの電極表面とカ
ソードKの電極表面との間で容易にプラズマ放電が生じ
る構造となっている。
【0004】一方液晶セル101は透明基板110を用
いて構成されている。この透明基板110は中間基板1
03に所定の間隙を介して対向配置されており間隙内に
は液晶層111が充填されている。又透明基板110の
内表面には透明導電材料からなる信号電極112が形成
されている。この信号電極112はプラズマ室106と
直交しており列駆動単位となる。列駆動単位と行走査単
位の交差部分にマトリクス状の画素が規定される。
【0005】かかる構成を有する電気光学装置において
は、プラズマ放電が行なわれるプラズマ室106を線順
次で切り換え走査するとともに、この走査に同期して液
晶セル側の信号電極112にアナログ駆動電圧を印加す
る事により表示駆動が行なわれる。プラズマ室106内
にプラズマ放電が発生すると内部は略一様にアノード電
位になり1行毎の画素選択が行なわれる。即ち、プラズ
マ室106はサンプリングスイッチとして機能する。プ
ラズマサンプリングスイッチが導通した状態で各画素に
駆動電圧が印加されると、サンプリングホールドが行な
われ画素の点灯もしくは消灯が制御できる。プラズマサ
ンプリングスイッチが非導通状態になった後にもアナロ
グ駆動電圧はそのまま画素内に保持される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述の様に放
電プラズマを利用した電気光学装置では、半導体素子を
用いたものより大面積化が容易に行なわれるものと考え
られるが、実用化に当っては様々な問題を残している。
例えばプラズマ室106を構成する為の溝105をガラ
ス基板等からなる基板104上に形成する事は、製造上
かなりの困難を伴ない、特に高密度に溝105を形成す
る事は著しく困難である。又、溝105内にそれぞれ放
電用のプラズマ電極108,109を形成する必要があ
るが、この為のエッチングプロセスが繁雑である。
【0007】かかる従来の技術の問題点あるいは課題に
鑑み、出願人は先に出願された特許願平成3年第477
84号に、製造が簡単でしかも大画面化及び高精細化に
適したプラズマアドレス電気光学装置を提案している。
図14を参照して、本発明の理解に供する為に、先に提
案された装置の構造を簡潔に説明する。この装置も液晶
セル201とプラズマセル202を積層したフラットパ
ネル構造を有している。基本的に液晶セル201は図1
3に示す液晶セル101と同一の構造を有している。一
方プラズマセル202は中間板203と下側の基板20
4とから構成され、両者の間にはイオン化可能なガスが
封入されておりプラズマ室205を構成する。このプラ
ズマ室205は印刷法により形成された隔壁206によ
り分割されており行走査単位となる放電領域を形成す
る。分割された個々の放電領域内には一対のプラズマ電
極207が形成されており各々アノードA及びカソード
Kを構成する。このプラズマ電極207は平坦な基板2
04表面に印刷形成されている。印刷法は非常に簡単な
技術で従来の溝形成に比べて生産性や作業性が向上する
とともに大面積化に適している。
【0008】しかしながら図14に示すフラットパネル
構造を実際に試作しプラズマ放電実験を行なったとこ
ろ、アノード及びカソード間において均一且つ一様な放
電を生ずるサンプルもあるが、封入ガス圧力や印加電圧
をどの様に設定しても殆ど放電しないサンプルも存在し
た。当初この現象はプラズマセル内の汚染等製造プロセ
ス上の不備による放電不良と考えられた。しかしこの現
象に関して、電極の作成法や種類による差異は殆ど認め
られなかった。引き続く検討の結果、この放電不良の原
因はプラズマ電極配置構造そのものにある事が判明し
た。図14に示すプラズマ電極は導電性厚膜等から構成
されており、アノード電極表面とカソード電極表面との
間で発生する面放電型である。しかしながら、電極が平
坦な基板表面に形成されている為、アノード表面及びカ
ソード表面が同一レベルに位置し対面していない。これ
に対して図13に示す従来例ではアノード及びカソード
が所定の角度を持って対面している。この様に、面放電
型であるにもかかわらず対面配置構造となっていない為
上述した放電不良が発生するものと考えられる。
【0009】換言すると図14に示すプラズマセル構造
において安定したプラズマ放電を起す為には構造上の制
約もしくは条件がある事が実験により示唆された。従っ
て、本発明はプラズマセルの設計条件を明確にする事に
より安定且つ一様なプラズマ放電を実現する事を目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した本発明の目的を
達成する為に講じられた手段を以下に説明する。即ち、
所定の主面に沿って互いに平行に配置された複数の第1
電極あるいは信号電極を有する第1の基板あるいは液晶
セル基板と、信号電極と直交し且つ互いに平行に配列さ
れた複数の第2電極あるいはプラズマ電極を有するとと
もにこのプラズマ電極が信号電極と対向する様に配置さ
れた第2の基板あるいはプラズマセル基板と、これら液
晶セル基板及びプラズマセル基板の間に挿入された電気
光学材料層と、この電気光学材料層とプラズマセル基板
の間に形成されたイオン化可能なガスを封入する為のプ
ラズマ室とを備えたプラズマアドレス電気光学装置にお
いて、前記プラズマ室の高さを隣接するプラズマ電極間
の距離即ち隣接するアノードとカソード間の距離の75
パーセント以上に設定するという手段を講じた。
【0011】
【作用】同一レベルに配置されたアノード電極表面とカ
ソード電極表面との間には弧状のプラズマ放電経路が形
成される。この経路を介してプラズマ中に含まれる電子
等の陰電荷とイオン等の陽電荷が移動する。プラズマ室
の高さ即ちプラズマセルの間隙寸法をある程度確保する
事により放電経路を確保する事ができ安定且つ一様なプ
ラズマを維持できる。その為の条件として、プラズマ室
の高さ寸法をアノード及びカソード電極間の距離の75
パーセント以上に設定するものである。この値より低い
場合には放電路が遮断され有効な放電領域を形成する事
ができない。
【0012】
【実施例】以下図面を参照して本発明の好適な実施例を
詳細に説明する。図1は本発明にかかるプラズマアドレ
ス電気光学装置の基本的な構造を示す模式的な部分断面
図である。列方向即ち信号電極方向に沿って切断した形
状を表わしている。本装置は液晶セル1とプラズマセル
2と両者の間に介在する中間板3とを積層したフラット
パネル構造を有する。液晶セル1は上側のガラス基板4
を用いて構成されており、その内側主面には透明導電膜
からなる複数本の信号電極5が互いに平行に形成されて
いる。基板4は所定の間隙を介して中間板3に対向配置
されている。間隙内には電気光学材料層である液晶層6
が充填されている。なお本実施例はプラズマアドレス表
示装置に関するものであるが、本発明はこれに限られる
ものではなく光学変調装置等広くプラズマアドレス電気
光学装置に適用可能である。
【0013】一方プラズマセル2は下側のガラス基板7
を用いて構成されている。基板7の内側主面上には信号
電極5に直交するプラズマ電極8が所定の間隔dを介し
て複数本形成されており、交互にアノードAとカソード
Kの機能を果す。基板7は所定の間隙距離hを介して中
間板3に対向配置されており両者の間に気密封止された
プラズマ室9を形成する。この気密なプラズマ室9の内
部にはイオン化可能なガスが封入されている。ガス種は
例えばヘリウム、ネオン、アルゴンあるいはこれらの混
合気体から選ぶ事ができる。なお図1に示す構成は図1
4に示す先行開発された構造と異なり、一対のカソード
K及びアノードAを囲む隔壁が形成されておらず、所謂
オープンセル構造となっている。しかしながらオープン
セル構造であっても、アノードAとカソードKに発生す
るプラズマは局在化可能であり行走査単位となる放電領
域を形成できる。なお本発明はかかるオープンセル構造
に限られるものではなく隔壁を備えたプラズマセルに対
しても適用可能である事はいうまでもない。
【0014】本発明の特徴事項としてプラズマセル2の
間隙寸法h即ちプラズマ室9の高さが、隣接するアノー
ドAとカソードKとの間の間隔dあるいは距離の75
ーセント以上に設定されている。アノードAとカソード
Kの間のプラズマ放電経路は弧線あるいは放物線を描
く。この放物線のピークは電極間距離dに比例して高く
なる。プラズマセル2の天井部分即ち中間板3がこの放
物線放電経路を遮断しない為にプラズマ室9の高さhを
電極間距離dに応じて高く設定する必要がある。その割
合が約75パーセント以上である。点線レベルで示す様
にプラズマ室9の高さhを間隔dの75パーセント以下
に設定するとプラズマ放電が有効に発生しない。
【0015】プラズマ電極8の具体的なパタン寸法を以
下に列挙する。プラズマ電極8はストライプパタン状に
形成されており、ストライプ長が132mm、ストライプ
幅が0.15mm、ストライプピッチが0.39mmで、ス
トライプ数は200本である。電極はNiあるいはAg
等の金属材料を用いて印刷法あるいは蒸着法により形成
する。プラズマ室9に封入されるガス種は0.5パーセ
ントのArを含むNeである。プラズマセル2はDCス
キャン又はDCスタティック駆動により放電電圧が印加
される。
【0016】電極間距離dとプラズマ室の高さhとの関
係を明らかにする為に、図2に示す楔型セルを作成して
放電実験を行なった。図示する様に楔型セルは一対のガ
ラス基板21,22の一端側にのみスペーサ23を介在
させて貼り合わせたものであり、内部に形成されるプラ
ズマ室9の高さhが連続的に変化している。下側のガラ
ス基板22の内表面に電極間距離dでストライプパタン
状にプラズマ電極24を形成している。プラズマ電極2
4を交互にアノード及びカソードとして放電電圧を印加
したところ、hが大きい領域では正常にプラズマが発生
するが、hが小さくなるとプラズマ放電がちらついて不
安定になり、さらにhが小さくなると局所的に火花が走
るだけでプラズマガス圧p及び放電電圧Vを変えても自
続的で均一な放電は起らなかった。
【0017】ここで放電がちらつき始める遷移部分の高
さを安定放電させる為に必要な最少限の高さHと定義す
る。そして電極間距離d(アノード電極の一方端からカ
ソード電極の対向端までの最短距離)をパラメータとし
て3種類の楔型セルを作成しHを測定した。図3に測定
結果を示す。パラメータdを0.23mmに設定した場合
には最少限高さHは0.1mm程度であった。パラメータ
dが0.4mmの場合には最少限セル高さHは0.3mm程
度であった。又パラメータdを0.74mmに設定した場
合にはセルの最少限高さHは0.52mm程度であった。
両者の関係は略直線状になりその傾きから、安定なプラ
ズマ放電あるいはグロー放電を得る為にプラズマセルの
高さは電極間距離の75パーセント以上必要である事が
判明した。
【0018】次に、放電経路について理論的に考察す
る。その為にまず、放電のメカニズムについて考えてみ
る。最初に一般的な平行平板における平等電界を条件と
する放電メカニズムを図4に示す。放電が起るとアノー
ド(A)、カソード(K)両電極間はプラズマで満たさ
れるが、アノード表面には電子が集められて負空間電荷
が現われ、反対にカソード表面には正イオンが集められ
て正空間電荷が現われる。その結果、図4の様な電位分
布となる。正空間電荷の効果の方が大きいのは、正イオ
ンの方が重くて移動速度が遅い為に、空間に長くとどま
る為である。この電位分布を思い切った近似的表現を行
なって図5の様に表わしてみる。そうするとM−A間は
プラズマであるので、この部分を導体と考えると、アノ
ードがAからMまで前進して、電極間距離がdからd0
になった事と等価である。こう考えると、放電による空
間電荷の発生は、電極間距離を近づけるのと同様な効果
を与えるという事ができる。
【0019】この時のガス圧力と電極間距離の積のpd
0 を便宜上「等価なpd」と呼ぶ事にする。この事を念
頭において、図6に示すパッシェンの法則(pd積と放
電開始電圧(VS )との関係則)について考えてみると
次の事が分かる。pd>(pd)min の場合は、放電開
始後自続放電を維持する為の電圧(VD )は放電電流の
増加とともにVS より低下し、図7のVS −bに示す様
に負抵抗特性を示す。従って負荷抵抗がない場合は回路
の全抵抗が負となるので、VがVS より少し大きくなる
といきなり大電流が流れて破壊の状態になる。一方、p
d<(pd)min の場合は、実線VS −yの様な正抵抗
特性を示すので、V>VS となっても放電が自続しない
か、その抵抗値で制限された小さな電流しか流れない。
ところが、Vを上昇させて放電電流を次第に増加させる
と、「等価なpd」が次第に減少し、カソード表面の電
界強度が強くなり、特に電極端の部分に現われる不平等
電界が強くなる。その結果、今までの平等電界における
理論では説明できない様な現象が起り、VD −I特性は
ついに点線yzで示す様に負抵抗特性に転じ、VS−b
の場合と同様に破壊が起る。この様な経路を辿って現わ
れるVD の最高値は破壊電圧(ブレークダウン電圧、V
B )といわれる。以上の説明から分かる様に、pd<
(pd)min の場合はVB >VS となるが、pd>(p
d)min の場合はVS =VB である。破壊の現象は目で
見てもはっきり分かる現象である。従ってVS の測定は
pdが大きい場合ははっきり分かるが、pd<(pd)
min の場合は、VS に達しても微弱な電流が流れるだけ
なので良く注意していないと分からない。
【0020】続いて、放電の電圧−電流特性(V−I特
性)という側面から考えてみる。電界の歪みの程度を支
配するのは空間電荷密度であるから、図4に示す様な電
位分布の形を決定するのは全電流(I)ではなく、電流
密度(i)である。従って何らかの理由でカソード表面
にiの大きい部分ができると、その部分のpdは「等価
なpd」に減少する。つまり、電界集中等で他よりもi
の大きい領域ができると、その部分の放電維持電圧(V
D )が減少し、その為にその部分のiはますます増加し
て電流の集中現象はますます甚だしくなる。VD の低下
はiが「等価なpd」を(pd)min に等しくする値、
inに達した時に終り、それと同時に電流集中の作用も
止まる。その時カソードの全表面積(SO )のうち、i
=inなる値で放電の行なわれている部分の面積をSと
すると、I=Sinとなる。残余のS0 −Sの部分では放
電が殆ど行なわれず、i=0となっている。この様な状
態においては、VD はVSminに近い値をとるであろうと
考えられる。なお、Iは負荷抵抗により定められる。
【0021】Iをそれ以上に増加させる場合、増加分は
Sの増加で賄われ、inは変わらない。従って、VD も
変わらない。この様な状態はS=S0 となってカソード
の全表面積で放電が行なわれる様になるまで続く。これ
が図8でef間の定電圧特性(Iが変わってもVD が変
わらない特性)が現われる理由である。この区間は正常
グローと呼ばれる。Iがそれよりさらに増加すると「等
価なpd」は再び減少し始め、(pd)min を下回るの
でVD は上昇を始める。これがfgの区間であり、図7
のVS −yの間の現象と同じ様な現象である。fgの区
間は異常グローと名付けられている。ところが、gにお
いて図7のy点におけると同様に、現象の大きい変化が
起り、VD は急降下を始める。ghの間でVD の急激な
る減少が現われるのは、この間で自続放電を維持する機
構に根本的な変化が起る為であると考えられる。この変
化の主な原因として、極端な電界の集中がある事が明ら
かになっている。Iがさらに大きく増加したhj間はそ
の新しい機構による自続放電で、VD はグロー放電の時
に比較して1桁以上低い。この放電形式はアーク放電と
名付けられている。以上図4ないし図8に基く説明は、
例えば文献「気体放電」(八田著,近代科学社刊)に示
されている。
【0022】それでは何故、図1の様な構造で、一定以
上の高さが必要なのか図9を参照して考えてみる。プラ
ズマ室内の電気力線は互いに交差する事はなく、概略放
物線の様になっている。しかしながら、この電界は不平
等電界であり、特に電極端では原理的に電界の集中が強
くなる上に、電極端の形状に顕著な不均一性がある事も
加わって、電極端では一点に電気力線が集中し易く、著
しい不平等電界領域が出現し易い。前述した様に、均一
な正常グロー放電を自続するには平等電界が条件であ
り、著しい不平等電界はこれを妨げる。従って、電極端
では正常グロー放電は起りにくいと推察される。一方、
放電経路即ち電子のカソードからアノードへの経路は、
途中気体原子との衝突等による逸脱はあっても、統計的
に見ればその平均は概略電気力線に沿っていると考えら
れる。すると、図9の様なディメンジョンのプラズマセ
ルにおいては、放電経路の距離(d)は概略0.24〜
0.6mmまで幾通りも存在する事になる。ここで、dは
パッシェンの法則における電極間距離に相当する。従っ
て図9においては、pd値のmax/minの比は2倍
以上ある事になる。
【0023】この様なセルで放電を行なう場合、次の様
なケースが考えられる。図9の放電経路No.1〜4に対
応して(pd) 1〜4 とすると、 (1)(pd)1,2 <(pd)min <(pd)3 の場合
(図10) この場合、VS を越えると、放電経路1,2は殆ど放電
しないが、放電経路3は正常グロー放電するので、全体
としては均一で安定な放電が得られる。しかし、天井部
分が図9の様に破線部分まで下がると、放電経路3は物
理的に塞がれるので放電は停止する。印加電圧を上げて
も放電経路1〜2は自続放電せず、ブレークダウンある
いはアーク放電の様な電流密度の高い放電が局所的に発
生する。それ以外の部分では放電が起らず、結果として
均一な放電は得られない。 (2)(pd)min <(pd)1,2 <(pd)3 の場合
(図11) この場合、放電経路3は正常グロー放電しようとする
が、放電経路1〜2は不平等電界が強い為に局所的に電
流密度が高くなり、その部分はブレークダウンあるいは
アーク放電の様な現象が起り易い。その場合、その他の
部分は電圧降下して放電は停止する。その結果、局所的
な不連続放電が起るだけで、全体として均一で自続的な
放電は得られない。 (3)(pd)1,2 <(pd)3 <(pd)min の場合
(図12) 正常グロー放電は起らない。
【0024】即ち、均一で安定なグロー放電を自続させ
る為には、ある程度電極の内側で放電させる事が必要で
あり、なお且つ電極端でのブレークダウンが起らない様
にしなければならない。図3の実験結果は、正常放電経
路に対応する高さが、図1の構造においては、電極端を
基準にして75パーセント位である事を示してる。そし
て、放電経路はディメンジョンが拡大されても相似関係
にあるから、電極間距離が変わっても75パーセントと
いう数字は変わらない。以上の考察は、実験により観測
される現象と良く一致しており矛盾がない。従って、一
定の高さが必要な理由は、放電経路に起因している可能
性が高いといえる。
【0025】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、プ
ラズマアドレス電気光学装置においてプラズマ室の高さ
をアノード及びカソード電極間距離の75パーセント以
上に設定する事により、安定且つ自続するプラズマ放電
が得られる。この為、放電領域を走査単位とするプラズ
マアドレス電気光学装置の線順次動作を確実に行なう事
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるプラズマアドレス電気光学装置
の基本的な構成を示す断面図である。
【図2】プラズマ室高さとアノード/カソード電極間距
離との関係を調べる為に用いられた楔型プラズマセルを
示す断面図である。
【図3】電極間距離dとプラズマセルの最少限高さHと
の関係を示すグラフである。
【図4】平行平板プラズマセルの電位分布を示すグラフ
である。
【図5】平行平板プラズマセルにおける空間電荷効果の
近似的表示を表わすグラフであるる。
【図6】気体の火花電圧Vとpd積との関係を示すグラ
フである。
【図7】火花発生以後の放電維持電圧VD と電流Iとの
関係を示すグラフである。
【図8】低気圧自続放電の代表的なVD −I特性を示す
グラフである。
【図9】表面放電型プラズマセルの放電経路を示す模式
図である。
【図10】pdとVS との関係を示すグラフである。
【図11】同じくpdとVS との関係を示すグラフであ
る。
【図12】同じくpdとVS との関係を示すグラフであ
る。
【図13】従来のプラズマアドレス電気光学装置を示す
断面図である。
【図14】先行開発にかかるプラズマアドレス電気光学
装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 液晶セル 2 プラズマセル 3 中間板 4 上側ガラス基板 5 信号電極 6 液晶層 7 下側ガラス基板 8 プラズマ電極 9 プラズマ室 A アノード K カソード d アノード/カソード電極間距離 h プラズマ室高さ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の主面に沿って互いに平行に配置さ
    れた複数の第1電極を有する第1の基板と、前記第1電
    極と直交し且つ互いに平行に配列された複数の第2電極
    を有するとともにこの第2電極が前記第1電極と対向す
    る様に配置された第2の基板と、前記第1及び第2の基
    板間に間挿された電気光学材料層と、この電気光学材料
    層と前記第2の基板間に形成されたイオン化可能なガス
    を封入する為のプラズマ室を備え、前記プラズマ室の高
    さを隣接する第2電極間の距離の75パーセント以上に
    設定した事を特徴とするプラズマアドレス電気光学装
    置。
JP12826292A 1992-04-21 1992-04-21 プラズマアドレス電気光学装置 Expired - Lifetime JP3161024B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12826292A JP3161024B2 (ja) 1992-04-21 1992-04-21 プラズマアドレス電気光学装置
EP93106169A EP0566997B1 (en) 1992-04-21 1993-04-15 Plasma addressing electro-optical device
DE69319172T DE69319172T2 (de) 1992-04-21 1993-04-15 Plasmaadressierte elektrooptische Vorrichtung
KR1019930006526A KR100259930B1 (ko) 1992-04-21 1993-04-19 플라즈마어드레스 전기광학장치
US08/423,139 US5548421A (en) 1992-04-21 1995-04-18 Plasma addressing electro-optical device having electrodes on a planar surface

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12826292A JP3161024B2 (ja) 1992-04-21 1992-04-21 プラズマアドレス電気光学装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05297360A JPH05297360A (ja) 1993-11-12
JP3161024B2 true JP3161024B2 (ja) 2001-04-25

Family

ID=14980499

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12826292A Expired - Lifetime JP3161024B2 (ja) 1992-04-21 1992-04-21 プラズマアドレス電気光学装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5548421A (ja)
EP (1) EP0566997B1 (ja)
JP (1) JP3161024B2 (ja)
KR (1) KR100259930B1 (ja)
DE (1) DE69319172T2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6389694B1 (en) 1999-03-26 2002-05-21 Nagoya University Method of manufacturing metal carrier usable for exhaust gas purifying catalyst

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5754329A (en) * 1992-12-22 1998-05-19 Monsanto Company Electrochromic display laminates
US5413739A (en) * 1992-12-22 1995-05-09 Coleman; James P. Electrochromic materials and displays
CN1079545C (zh) * 1994-06-30 2002-02-20 索尼株式会社 等离子体地址液晶显示装置
US5696569A (en) * 1994-12-21 1997-12-09 Philips Electronics North America Channel configuration for plasma addressed liquid crystal display
TW354380B (en) * 1995-03-17 1999-03-11 Hitachi Ltd A liquid crystal device with a wide visual angle
JPH08286172A (ja) * 1995-04-17 1996-11-01 Sony Corp プラズマアドレス表示装置
EP0871949A2 (en) * 1995-05-09 1998-10-21 Monsanto Company Conductive font
CA2223506A1 (en) * 1995-06-07 1996-12-19 James P. Coleman Device and method for light modulation
JP3339554B2 (ja) * 1995-12-15 2002-10-28 松下電器産業株式会社 プラズマディスプレイパネル及びその製造方法
US6344883B2 (en) * 1996-12-20 2002-02-05 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device and method for producing the same
KR100252990B1 (ko) * 1997-10-24 2000-04-15 구자홍 아크 방전전극을 갖는 칼라 플라즈마 디스플레이패널
KR101225645B1 (ko) * 2012-11-12 2013-01-24 주식회사 성현기업 이탈방지 구조를 갖는 플러그 및 라인콘센트

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4896149A (en) * 1988-01-19 1990-01-23 Tektronix, Inc. Addressing structure using ionizable gaseous medium
KR940010842B1 (ko) * 1991-10-26 1994-11-17 삼성전관 주식회사 플라즈마 어드레스 방식의 액정표시소자
KR940006301B1 (ko) * 1991-10-29 1994-07-14 삼성전관 주식회사 프라즈마 어드레스 방식의 액정표시소자와 그 제조방법
KR940004290B1 (ko) * 1991-11-27 1994-05-19 삼성전관 주식회사 플라즈마 어드레스 방식의 액정표시소자와 그 제조 방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6389694B1 (en) 1999-03-26 2002-05-21 Nagoya University Method of manufacturing metal carrier usable for exhaust gas purifying catalyst

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05297360A (ja) 1993-11-12
EP0566997B1 (en) 1998-06-17
DE69319172T2 (de) 1999-02-11
EP0566997A1 (en) 1993-10-27
KR930022429A (ko) 1993-11-24
US5548421A (en) 1996-08-20
DE69319172D1 (de) 1998-07-23
KR100259930B1 (ko) 2000-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3185353B2 (ja) プラズマアドレス電気光学装置
US3769543A (en) Low voltage gas discharge display
JP3161024B2 (ja) プラズマアドレス電気光学装置
KR100250541B1 (ko) 스퍼터내성이있고,일함수가낮은도전성재료로코팅된직류플라즈마어드레싱구조의캐소드전극
US5349455A (en) Electro-optical plasma addressing device with cathodes having discharge, resistive and voltage supplying portions
US5684362A (en) Plasma addressed electro-optical device having a plasma discharge chamber
US5903381A (en) Plasma addressed electro-optical display device
JPH06332400A (ja) プラズマアドレス表示装置
JPH0572518A (ja) プラズマアドレス表示装置
US5689153A (en) Electro-optical plasma display device with electrode having insulating layers
JP3360490B2 (ja) 表示装置
JP3271084B2 (ja) プラズマアドレス電気光学装置
US5672208A (en) Plasma discharge apparatus
EP0698903B1 (en) Plasma discharge apparatus
JP3358396B2 (ja) プラズマアドレス表示装置
JPH06251717A (ja) プラズマ放電セル
JP3163691B2 (ja) プラズマアドレス電気光学装置
JP3350967B2 (ja) プラズマアドレス電気光学装置
JP2000243296A (ja) プラズマアドレス表示装置
JP2000305067A (ja) プラズマアドレス表示装置
JPH08315738A (ja) プラズマ利用表示装置
JP3378193B2 (ja) プラズマアドレス表示装置
KR19980067786A (ko) 공통 음극을 이용한 플라즈마 어드레스 액정 디스플레이 패널
JPH07295504A (ja) プラズマアドレス表示装置
JP2000235175A (ja) プラズマアドレス表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080223

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090223

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100223

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100223

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120223

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223

Year of fee payment: 12