JP3155252B2 - 服飾のデザイン及び製作の支援装置 - Google Patents

服飾のデザイン及び製作の支援装置

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JP3155252B2
JP3155252B2 JP14753999A JP14753999A JP3155252B2 JP 3155252 B2 JP3155252 B2 JP 3155252B2 JP 14753999 A JP14753999 A JP 14753999A JP 14753999 A JP14753999 A JP 14753999A JP 3155252 B2 JP3155252 B2 JP 3155252B2
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芳巳 一筆
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は適切なデザイン評価
を可能にするとともに服飾デザインの企画立案から本生
産に至るまでの一連の工程を同一オフィース内で連携処
理することが出来るようにし、これら工程に費やしてい
た時間、手間及び費用の大幅な削減を可能にし、流行に
敏感なすばやい商品開発が可能となる装置に関し、加え
て本生産に使用する染料の大幅な節約を可能にすること
で、製造コストの大幅な削減と、環境汚染への懸念を大
幅に軽減できる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】服飾産業では、流行を先取りしたデザイ
ンをいかに迅速に開発するかというデザイン開発のスピ
ード向上、またこの開発された製品デザインを迅速かつ
効率的に本生産に結びつけるかというデザイン開発から
本生産に至る各工程間の連携の強化、更には本生産コス
トの低減が業界内での競争力を維持する上で極めて重要
である。また近年に至ってはこれらに加えて、本生産に
おいて自然界に放出される染料が環境汚染上の問題とも
なっており、廃棄染料を削減することも重要な課題とな
っている。従来、服飾デザインの企画立案から本生産に
至るまでの工程は、本生産工程を除くほとんどの工程が
手作業に頼っている。例えば服飾デザインの企画立案に
おいては、デザイナーがスケッチした服のスタイル、色
柄等のデザインを紙上で検討・修正を重ねて数点の有望
デザインに絞り込んだうえ、これら絞り込んだ数点のデ
ザインについて試着見本を作り、これら試着見本に対す
る顧客の評価を受けて、顧客の評価の高かったもののみ
を本生産に移行させるという手順を踏んでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな手法では、以下列記するような問題があった。 服のスケッチに色柄を当てはめて、紙上で、仕上がり
状態を思い浮かべながら、デザインを検討する為、実感
が湧かず、デザイン評価を的確になすことができず、ま
た開発スピードも遅かった。 試着見本であっても、製品と同図柄の生地を使う以
上、小ロットとはいえ、試着見本用生地を得る為の本生
産が必要となる。このため本生産に使用するスクリーン
捺染用の型版が必要となり、一定量の試着見本用生地の
本生産が必要となるが、そのデザインが採用されなかっ
たときには、これらはすべて無駄となり製品コストに反
映される。
【0004】また、これら服飾デザインの企画立案に関
する問題以外にも、次の重要な問題もあった。 本生産のスクリーン捺染では当然のことながら、生地
全体にわたって色柄が染色されるが、服パターン裁断後
には残りの生地部分は廃棄対象となる為、この部分の染
料が無駄となり、また廃棄された染料が環境を汚染する
懸念もある。
【0005】このように従来の服飾のデザイン企画から
本生産に至るまでの工程には、的確なデザイン評価がで
きず、また、デザイン開発のスピードが遅いという問
題、原材料や時間及び手間の無駄が多く、これらが製品
価格の上昇要因となっているという問題、更には廃棄さ
れた染料が環境汚染原因となるという問題、等のさまざ
まな問題が存在していた。デザイン開発においては、コ
ンピューターにカラー複写機を接続することにより、デ
ィスプレイ画面上で編集したデザインをカラー複写機に
より出力できるようにした装置が存在するが、この装置
は紙やフィルムにしか出力できないため、試着見本を得
るには従来どおり、スクリーン捺染用の型版を製作した
うえ本生産を行うことが必要であった。しかもカラー複
写機は極めて高価であることから、その導入費用は莫大
であり、小規模な企業では導入することが困難であっ
た。本発明はかかる現況に鑑みてなされたものであり、
的確なデザイン評価を可能にするとともにデザイン開発
のスピード化がはかれ、また原材料や時間及び手間の無
駄をなくして製品価格の低廉化がはかれ、更に環境汚染
も抑止でき、しかも導入費用も安価な服飾のデザイン及
び製作の支援装置を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
べく本発明者等は検討した結果、次の着想を得た。生地
の色柄はディスプレイ画面に表示させながらコンピュー
ター上でシミュレートできるから、このシミュレートし
た色柄を本生産用の生地に直接染色できる描画装置が存
在すれば、オフィース内で試着見本を作製できる可能性
がある。そこでこの点について検討したところ、インク
ジェット方式のプロッタ装置等を改良すれば、この課題
は解決できるとの確信を得た。しかしながら、ここには
乗り越えるべき様々な課題が残されている。1つめは顧
客が希望する色(以下、希望色と称す)を生地上でいか
に忠実に再現するかという問題である。この問題は基本
的には、希望色に近似した色を色見本帳(カラーチャー
ト)から選択してこの指定色を希望色の代替となしたう
え(以下、この色見本帳で特定した色を指定色と称
す)、選択された指定色をシアン(cyan)、マゼン
ダ(mazenda)、イエロー(yellow)の3
原色と黒(black)のCMYB基本4色による網点
表現に変換すること、によって解決できると考えた。指
定色からCMYB基本4色への変換手法は公知技術とし
て確立しているからこれを用いればよい。2つめの問題
は、描画装置によってシート体上に実現される色合い
が、使用するインクや染料、更にはシート体の種類に依
存するため、色柄評価の確定した基準が存在しないとい
う問題である。例えば、色柄の評価は、最終的には本生
産用生地に直接染色して行う必要があるが、そこに到る
試行錯誤の段階では低コストで、取扱も容易な紙にプリ
ントアウトすることが好ましいことはいうまでもない。
しかしながら、使用する紙が統一されていないと再現さ
れる色合いがその都度変わり、色柄の的確な評価ができ
ない。そこで本発明者は標準用紙を設定し、この用紙上
で色柄を評価することとした。
【0007】ところで異種染料は発色が異なるから、選
択された指定色をCMYB基本4色による網点表現に変
換するには、基本的には染料材質別のカラーカーブが必
要となる。しかしながら、各染料毎にカラーカーブを設
定すると多大の労力が必要であるうえ、データの取扱も
面倒となるという問題がある。この問題に対しては、異
種染料同士あるいは染料とインクの各色をそれぞれ可能
な限りその色合いを一致させることで解決した。この場
合、標準用紙上にプリントアウトした状態での色合い
と、試着見本用生地上に染色した状態での色合いを一致
させることが好ましいが、場合によってはプリント前の
インク自体の色合いと染色前の染料自他体の色合いとを
一致させることで十分な場合もある。このようにするこ
とで異なる染料に対しても1種類のカラーカーブで対応
することが可能となり、またインクと染料も区別する必
要がなくなり、全体で一種類のカラーカーブで対応する
ことができるようになる。
【0008】3つめの問題は、このような高機能な装置
をコストを極力低く抑えながら、機器構成を複雑化させ
ることなく、また取扱いも容易で、メンテナンス性も低
下させることなく如何に実現するかという問題である。
先ず装置コストに関しては、可能な限り汎用品を用い部
品の共通化をはかることにした。また特に全体コストに
占める比重が高いシート体への描画装置に関しては各種
染料並びにインクの出力機構を共用することを目指し
た。具体的には高額部品である噴射ノズル及びその周辺
機構の共用である。しかしながら、通常、染料とインク
とでは物理的・化学的特性が異なる。また染料同士であ
ってもその種類が異なると物理的・化学的特性が異な
る。したがって、そのままでは噴射ノズル及びその周辺
機構は共用できない。そこで本発明では、各種染料同士
及びインクの物理的・化学的特性を極力一致させること
により、噴射ノズル及びその周辺機構の共用を可能にし
た。
【0009】以下、このような考え方に基づいて完成さ
れた本発明の内容について説明するが、その前に混乱を
避ける意味から、本発明において多用する語句を次のよ
うに定義する。 色合い :色の具合、色の加減であり、色相及び色調を
含む概念 風合い :生地の手ざわりや見た感じ 希望色 :顧客が希望する色 指定色 :色見本帳(カラーチャート)上で特定される
色 色柄 :配色境界線である図柄に色を与えたもの 図柄 :色柄から色を外したものであり、配色境界線
とほぼ同義 配色境界線:色のついた面と面との境界であり、外観
上、線状に見える部分である。コンピュータ内では必ず
しも線データとして管理されているわけではない。 3原色 :シアン、マゼンダ、イエローの色材の3原色 基本4色:シアン、マゼンダ、イエローの色材の3原色
にブラックを加えた4色 プリント:インクを用いてシート体表面に色柄又は図柄
を描くことであり、「描画」と同義 染色 :染料を用いて生地を染めること 捺染 :型版を用いて生地に色柄等を押捺すること インク :印刷に用いる着色した液 染料 :生地を染める材料 シート体:紙、生地、合成樹脂フィルム等であり、本発
明では特に、標準用紙、生地、版下フィルム 減色 :色数を減らすこと。本発明実施例では、原図
にふくまれる色数を必要な色数まで減らすこと。ここで
「必要な色数」というのは、本生産捺染において使用さ
れる染料の色数であり、この染料の色数は通常、コスト
面から決定される。 色分解 :原図を、それを構成している色毎に分解する
こと。 モノトーン化:複数色を用いて表現されているものを一
色での表現に統一すること。本発明実施例では、色分解
により各色毎に分けられたものの色を同じ色に統一する
こと。通常はブラックに統一するが、ブラックに限定す
る必要はない。 色見本帳(カラーチャート):色見本を系統的に配列し
た表。本発明では、特に本支援装置で取扱可能な色の見
本を配列した表である。具体的な内容はプロッタ装置の
出力特性やディスプレイ画面への表示特性を配慮して決
められる。尚、表は基本的には印刷物の形で提供される
が、ディスプレイ画面上に表を表示するものも含まれ
る。 フルカラー:一般的には3600万色を指すが、本発明
では特に色数に制限はなく、4色以上のものであれば対
象とする。 網点 :濃淡のある画像の印刷物に見られる、肉眼
では判然としない程度の大きさの、規則的あるいは不規
則に並べられた点であり、これら点の集合によって色の
状態を表現するもので、ドットと同義である。 カラーカーブ:色見本帳で選択された指定色と、この指
定色をCMYB基本4色による網点表現で再現したとき
の、前記指定色とCMYB基本4色の比率の関係を規定
したカーブであり、CMYB各色用の4本のカーブで1
組を構成している。本発明実施例ではこの1組のカラー
カーブで全ての色変換を行っている。カラーカーブはそ
の全部又は一部を関数で表現できる場合もあるし、実測
により特定した値の集合として表現される場合もある。 データテーブル:データ相互の関係を示す一覧表であ
り、ハードディスクやメモリ上に格納されている。本発
明実施例ではカラーカーブのデータがその内容であり、
各指定色に対応して、これを再現できるCMYB基本4
色のインク又は染料の噴出量のデータが記録されてい
る。 カラーマッチング:色同士を一致又は整合させることで
ある。本発明では、色見本帳で選択された指定色をCM
YB基本4色の網点表現で実現される色とを一致又は整
合させること。 地柄 :生地全体にわたる柄 裁断パターン:服飾を縫製するうえで各パーツを得るた
めの裁断線を形どった線 分版 :複数色で構成された色柄を色別に分けるこ
と。本発明実施例では、コンピュータ上で作成した色柄
を伴う裁断パターンを、色別に分ける場合を中心にして
説明している。この場合、分版したものには裁断パター
ンの反映である染色パターンが描かれる。 染色パターン:各指定色毎に作製された版下フィルムに
描かれるパターンであり、その指定色が染色される部分
を特定するパターンである。この染色パターンを重ねた
ものが裁断パターンに相当する。 メンテナンス:性能を維持するために必要となるコンピ
ュータ及びプロッタ装置の保守である。特に本発明装置
ではプロッタ装置の噴射ノズル及びその周辺の保守が重
要である。
【0010】このような考え方に基づいて完成された請
求項1記載の支援装置は、図柄の配色境界線のデータを
作成すると共に、選択された指定色を前記配色境界線で
区切られた領域内に配色して図柄各部に色データを付与
する原図データ作成手段と、指定色を、シアン、マゼン
ダ、イエロー、ブラックのCMYB基本4色による網点
表現により表現するためのカラーマッチング用のデータ
テーブルを備え、このデータテーブルを参照して前記図
柄各部に配色された各指定色をCMYB基本4色のイン
ク又は染料の噴出量のデータに変換する色変換手段と、
前記原図データ作成手段によって作成されたデータを基
礎とし、前記色変換手段によって変換されたインク又は
染料の噴出量のデータを用い、標準用紙上での色柄評価
を経て色柄を確定させた原図データを地柄となして服の
裁断パターンを画像編集ソフトウェアを用いてコンピュ
ーター上で作成する裁断パターン作成手段と、CMYB
基本4色を網点状に集合させてシート体上で中間色を表
現する方式であり、色柄評価用の標準用紙プリント用の
基本4色のインクと生地染色用の基本4色の染料を搭載
し、同色のインクと染料を共通のノズルを通じて切り替
えて噴出する機構を備えた描画装置であって、前記色変
換手段によって変換された色柄データの内容にしたがっ
て色柄評価用の標準用紙に、前記当該標準用紙プリント
用の基本4色のインクを用いて色柄を実寸法でプリント
する機能と、前記色変換手段によって得られた色柄デー
タ及び前記裁断パターン作成手段によって得られた裁断
データ並びに服サイズのデータにしたがって本生産用生
地と同じ生地である試着見本作製用の生地に、前記生地
染色用の基本4色の染料を用いて色柄及び裁断パターン
を裁断パターンの外輪郭より外側は染色することなく内
側のみを染色対象として実寸法で染色する機能と、この
染色された生地を用いて作製される試着見本の評価を経
て色柄及び裁断パターンを確定したうえ、原図データに
含まれる色数に基づき前記確定した色柄を反映させた原
図データを各指定色毎に色分解したうえモノトーン化
し、これにより原図データに含まれる色数と同じ枚数だ
けの本生産捺染用の版下フィルムを作製する機能とを備
えた描画装置と、前記原図データ作成手段による原図デ
ータの作成過程及び色変換手段による色変換過程、並び
に裁断パターン作成手段による裁断パターンの作成過程
の処理内容の全部または一部を画面表示する表示手段
と、を備えたことを特徴としている。
【0011】原図データ作成手段は、サンプルの色柄を
フルカラーモードで読み取る画像読取装置と、読み取っ
た色柄から配色境界線のデータを作成すると共に、前記
配色境界線で区切られた領域内に配色されているフルカ
ラー状態の色数を取り扱い可能な色数にまで減色したう
え、減色後の色に近似する指定色を特定する機構とより
構成してもよい。ここでいう「特定の機構」はコンピュ
ータが減色後の色を画像解析し、顧客の希望する色見本
帳上での指定色を特定するような機構を指している。
【0012】標準用紙プリント用のインク各色の色合い
と、生地染色用の染料各色の色合いを極力一致させ、標
準用紙プリント用のカラーマッチングデータを生地染色
用のカラーマッチングデータとして共用することが望ま
れる。一致させる色合いは標準用紙へのプリント後のも
のと、試着見本用生地への染色後のものが対象となる。
尚、プリント前のインク自身の色合いと染色前の染料自
身の色合いとを一致させる場合も考えられる。
【0013】また標準用紙プリント用インクの基本4色
と生地染色用染料の基本4色を共に一台の描画装置に同
時搭載し、且つ同色のインクと染料を共通の噴射ノズル
から噴出することが好ましい。
【0014】また、版下フィルム作製に使用する遮光イ
ンクは、標準用紙プリント用インク中の黒色インクと共
用することが望まれる。
【0015】このような支援装置によって処理される内
容は、次のような工程で構成される。 図柄の配色境界
線のデータを作成すると共に、選択された指定色を前記
配色境界線で区切られた領域内に配色して、図柄各部に
色データを付与した原図データを作成する工程と、シア
ン、マゼンダ、イエロー、ブラックの基本4色を網点状
に集合させてシート体上で中間色を表現する描画装置を
用いて前記図柄各部の指定色をシート体上で再現するた
めに、前記図柄各部に配色した各指定色の色データを基
本4色による網点表現のデータに変換し、このデータに
したがって基本4色のインクを用いて色柄評価用の標準
用紙に実寸法で色柄をプリントし、プリントされた標準
用紙の色柄評価を経て、標準用紙上で色柄を確定する工
程と、確定した色柄を地柄として服の裁断パターンを作
成する工程と、前記図柄各部に配色した各指定色の色デ
ータを基本4色の網点表現のデータに変換し、このデー
タ及び前記裁断パターンのデータ並びに服サイズのデー
タにしたがって、裁断パターンの外輪郭より外側は染色
することなく内側のみを染色対象とし、基本4色の染料
を用いて本生産用生地と同じ生地に実寸法で色柄及び裁
断パターンを染色する工程と、染色された生地を裁断・
縫製して試着見本を作製する工程と、作製した試着見本
の評価を経て、裁断パターン、色柄を確定するととも
に、原図データに含まれる色数に基づき、原図データを
各指定色毎に色分解してモノトーン化してプリントされ
た、裁断パターンを反映させた本生産捺染用の版下フィ
ルムを、前記描画装置を用いて原図データに含まれる色
数と同じ枚数だけ作製する工程と、前記版下フィルムを
用いて本生産スクリーン捺染用の型版を製版し、この型
版を使用して、裁断パターンの外輪郭より外側は染色す
ることなく内側のみを染色する本生産捺染工程と、であ
る。
【0016】指定色をCMYB基本4色による網点(ド
ット)の集合によって表現する方法には、各網点の大き
さを一緒にする場合と、網点の大きさに差を与える場合
とがある。網点の大きさが同じである場合、濃度は網点
の粗密によって表現され、他方、網点の大きさに差を与
える場合には、濃度は単位面積あたりに占める網点の配
置密度によって表現される。
【0017】原図データの作成は、全てのデータを最初
から作成するのではなく、スキャナーやデジタルカメラ
等を用いて既存のサンプルから読み取ることもできる。
読み取るデータは一部であっても全部であってもよい。
この場合、原図データ作成工程は次の内容となる。即
ち、参照するサンプルの色柄を画像読取装置によりフル
カラーモードで読み取り、読み取った色柄から配色境界
線のデータを作成すると共に、前記配色境界線で区切ら
れた領域内に配色されているフルカラー状態の色数を取
り扱い可能な色数にまで減色したうえ、減色後の色に近
似する指定色を特定して図柄各部に色データを付与する
というものである。指定色の特定を人手に依らずコンピ
ュータ自身によって自動的に行う場合は、レッド
(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の光の3原色
(RGB3原色)によってディスプレイ上に表現されて
いる色をCMYB基本4色に変換する。
【0018】指定色の特定は、色数を限定した色見本帳
から選択する方法が現実的である。現在の技術では実現
するのはやや難しいが、指定色をディスプレイ画面上に
表示させたうえこのなかから選択することも想定され
る。但しこの場合、ディスプレイ画面への表示はRGB
方式で行われるのでCMYB基本4色への変換が必要と
なる。指定色の色データからCMYB基本4色による網
点表現への変換、即ちカラーマッチングはカラーマッチ
ング用のデータテーブルを予め作成しておき、このデー
タテーブルを参照して行う方式が処理速度の点からは現
実的である。しかしながら指定色からCMYB基本4色
による網点表現への変換を演算により実行することも除
外するものではない。
【0019】本発明においては、指定色をCMYB基本
4色による網点表現に変換する作業は、色柄評価用の標
準用紙にインクを用いてプリントする際と、試着見本用
生地に染料を用いて染色する際の2回ある。カラーマッ
チングデータはこれらインクと染料のそれぞれについて
独立して設けてもよいが、共用できれば好都合である。
これを可能にするためには標準用紙プリント用インク各
色の色合いと、試着見本用生地への染色に使用する染料
各色の色合いを極力一致させることが必要である。この
場合、標準用紙上にプリントアウトした状態での色合い
と、試着見本用生地上に染色した状態での色合いを一致
させることが好ましいが、場合によってはプリント前の
インク自体の色合いと染色前の染料自他体の色合いとを
一致させるだけで十分な場合もある。
【0020】また、装置構成を複雑化させることなく装
置コストの低減及び装置サイズの小型化をはかるには、
標準用紙プリント用インク4色及び生地染色用染料4色
を共に一台の描画装置に同時搭載し、且つ同色のインク
と染料を共通の噴射ノズルから噴出するようにすること
が提案される。
【0021】更に、版下フィルム作製に使用する遮光イ
ンクを、標準用紙プリント用インク中の黒色インクと共
用することも好ましい。標準用紙と版下フィルムの両方
に同じインクを使用するには、そのインクは標準用紙プ
リント用インクとして使用した場合も、また版下フィル
ムプリント用インクとして使用した場合も共に満足でき
るものでなければならない。本発明者は研究の結果、版
下フィルムに用いられる遮光インクが、標準用紙プリン
ト用の黒色インクとしても共用できる可能性があること
を見出した。そして更なる研究により版下フィルムプリ
ント用の遮光インクを標準用紙プリント用インクとして
共用することを可能にした。本発明で用いる遮光インク
は光遮断機能を有しながらCMYB基本4色のなかの黒
色インクとして用いた場合にも色柄を鮮明且つ忠実に再
現できるものが用いられる。
【0022】このような本支援方法では、CMYB基本
4色のインクを用いて標準用紙上に再現、確定した色柄
がこれ以降の工程における基準となる。CMYB基本4
色の染料を用いた試着見本用生地への染色条件も、また
本生産捺染での染色条件も標準用紙上に再現、確定した
色柄が基準となる。
【0023】試着見本の生地染色用染料は、生地の種類
に応じて選択される。例えば、生地が絹、ナイロン繊維
及びウール繊維であるときには酸性染料、生地がポリエ
ステル繊維であるときには分散染料、生地が綿、レーヨ
ン繊維及び麻繊維であるときには反応染料、生地がアク
リル繊維であるときにはカチオン染料が用いられる。
尚、ここに記載した繊維と染料の関係は現時点で判明し
ているものであり、固定的なものではない。今後開発さ
れる繊維に対しては、それに対応した染料を既存染料、
あるいは新開発される染料のなかから選択する。
【0024】標準用紙へのプリント及び試着見本用生地
への染色には通常はCMYB基本4色を用いるが、例え
ば全体基調が派手な色柄の一部に地味な色を加えたい場
合などはCMYB基本4色だけでは対応できない場合が
ある。この場合、CMYB基本4色以外の特別色を単数
又は複数色加えることが考えられる。
【0025】上述した方法は、試着見本用生地への染色
の際に用いた裁断パターンを版下フィルムにも反映さ
せ、本生産捺染においては色柄と裁断パターンを一緒に
染色し、且つ裁断パターンの外輪郭の内側のみを染色対
象とするものであったが、別の方法も考えられる。それ
は、裁断パターンの染色は試着見本用生地の染色のみに
用い、本生産捺染においては裁断パターンを描くことな
く、従来どおり色柄を生地全体にわたって染色すること
である。
【0026】
【作用】本発明の支援装置を用いると服飾デザインの企
画立案から本生産に至るまでの工程は次のようになる。 どのような色柄の服飾製品を作るかといった構想を基
にして、原図データ作成手段によって色柄の原図データ
を作成する。原図データの作成方法としては、コンピュ
ータ内で配色境界線のデータ(図柄のデータと同義)を
作成したうえ、前記配色境界線内各部に、色見本帳(カ
ラーチャート)から希望の指定色を選択してコンピュー
タに指示する方法と、イメージスキャナやデジタルカメ
ラ等を用いて、サンプルからその色柄をフルカラー状態
で読み取り、その後、この読み取ったフルカラー状態の
色柄を減色し、顧客がカラーチャートから選択した指定
色をこの減色後の色に当てはめるか、あるいはディスプ
レイ画面上にRGB表現された色柄各部の色をCMYB
基本4色にコンピュータによって自動変換する方法とが
ある。 大体のイメージが出来上がれば、描画装置に色柄評価
用の標準用紙をセットし、標準用紙プリント用インクを
用いて実寸法でプリントする。そしてプリントされた色
柄が、顧客の要求通りであるかを確認し、要求通りであ
れば色柄を確定する。要求通りでなければ、色、柄、構
成の修正を行い、要求通りの色柄となるまで同様の手順
を繰り返す。標準用紙へのプリントは、原図データにお
ける図柄各部に配色した各指定色をCMYB基本4色に
よる網点表現に変換して行う。網点表現は各網点の大き
さを同じにする場合と、大きさを違える場合とがある。
大きさが同じである場合には網点の配置密度によって濃
度が表現され、また大きさが異なる場合には単位面積あ
たりに占める網点の面積比率によって濃度が表現され
る。
【0027】指定色からCMYB基本4色による網点表
現への変換は、予め登録されたデータテーブルから該当
する指定色のカラーマッチングデータを参照して行われ
る。このカラーマッチングデータはC,M,Y,B4色
のインク又は染料の噴出量を規定する4本のカラーカー
ブによって表現される。カラーカーブはその一部又は全
体を関数表現できる場合もあるが、多くの場合は各指定
色を再現するCMYB基本4色の噴出量を実測データ等
によって特定し、その内容を数値データとして表現する
場合が多い。この数値データの集合がデータテーブルで
ある。特に請求項2記載の支援装置では、ここで参照さ
れたカラーマッチングデータが後の試着見本用の生地を
染色する際にも使用される。 色柄が確定すれば、その色柄を地柄として服の裁断パ
ターンを作成し、次いで試着見本用生地に染色するため
に、原図データにおける図柄各部に配色した指定色の色
データをCMYB基本4色の染料による網点表現に変換
する。この変換には染料材質、生地材質を配慮して設定
したその染料固有のカラーマッチングデータを用いても
よいが、請求項3のように染料各色の色合いを標準用紙
プリント用インク各色と極力一致させるようにすれば、
標準用紙プリント時にカラーマッチングデータが共用で
きる。染色は裁断パターンの外輪郭の内側のみを対象と
し、裁断パターンの外輪郭の外側は染色しない。 染め上がった生地をパターン通りに裁断、縫製して試
着見本を作製する。 試着見本の評価を行い、本生産ラインに乗せるかどう
かを検討し、本生産ラインに乗せることが決定すれば、
原図データに含まれる色数に基づき、原図データを各指
定色毎に色分解してモノトーン化し、各指定色別の本生
産捺染用の版下フィルムを作製する。版下フィルムの枚
数は原図データ作成工程において確定した指定色の色数
と一致している。例えば、同じ指定色について複数枚の
版下フィルムを作製することも想定されるが、コスト上
昇要因となることから工業的な価値は少ない。したがっ
て捺染コストを考えれば版下フィルムの枚数と指定色の
色数は一致させることが好ましい。版下フィルムには染
色パターンが描かれる。染色パターンとは本生産捺染に
おいて各指定色別に染色されるパターンである。この染
色パターンを重ね合わせたものが裁断パターンに相当す
る。版下フィルムへの染色パターンへの形成は裁断パタ
ーンの外輪郭の内側のみが染色対象となり、裁断パター
ンの外輪郭の外側は染色対象とならないように作製され
る。使用染料量の削減についての効果を求めないのであ
れば、従来どおり生地全体にわたってベタ染する目的に
沿った版下フィルムを作製してもよい。版下フィルム作
製に用いる遮光インクは独立して設けてもよいが、標準
用紙プリント用インクとしてCMYB基本4色を用い、
このインクの黒色インクに遮光インクを用いることによ
り、版下フィルム作製用の遮光インクを独立して設ける
必要がなくなる。本発明に用いる遮光インクは光遮断効
果を有し、且つ版下フィルムへの定着も良好でありなが
ら、CMYB基本4色のうちの黒色インクとして用いた
場合には黒色インクとして満足のいく発色が保証でき
る。 出来上がった版下フィルムを製版業者に渡して、本生
産用スクリーン捺染用の型版の作製を依頼する。版下フ
ィルムを作製することなく、版下フィルム作製用データ
を製版業者や捺染工場に直接送付する場合もある。 仕上がった捺染用の型版を用いて捺染工場において本
生産としての染色が行われる。捺染工場へは色柄評価用
にプリントアウトした標準用紙が渡されており、工場の
職人がこの標準用紙にプリントアウトされた色柄見本を
参考にして染料の調合を行う。この標準用紙にプリント
アウトされた色柄にしたがって染料を調合することによ
り、原図データに近いイメージの色柄に染色された生地
が出来上がる。本生産において染色されるのは、裁断パ
ターンの外輪郭の内側のみであり、裁断パターンの外輪
郭の外側は染色しない。使用染料量の削減についての効
果を求めないのであれば、従来どおり生地全体にわたっ
て染色してもよいことはいうまでもない。
【0028】これら工程のうち、最後の本生産工程以外
は、オフィース内で、仕上がり予想図を画像表示手段
(ディスプレイ装置)等に映し出しながらスタッフ同士
が議論しながら行うことが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】次に本発明の詳細を図示した実施
例に基づき説明する。図1(a)は、本発明装置の一実
施例の概観を示している。本発明装置は、コンピュータ
A、インクジェット方式のプロッタ装置Bとから主とし
て構成される。コンピュータAは高解像度のディスプレ
イA1を備えた汎用のパーソナルコンピュータであり、
本願発明装置の構成要素である原図データ作成手段、色
変換手段、裁断パターン作成手段、色分解並びにモノト
ーン化するための手段がソフトウェア的に構成されてい
る。これら各手段は専用回路を用いてハードウェア的に
構成してもよい。また、コンピュータAに内蔵されたハ
ードディスクには、指定色の色データをCMYB基本4
色による網点表現に変換するためのカラーマッチングデ
ータが格納されている。カラーマッチングデータは図2
に示すようなグラフで表現され、横軸を、指定色に対応
するコンピュータ上での色階調としたときに、この色
(色階調と同義)を、CMYB基本4色による網点表現
で実現するために必要となるCMYB基本4色のインク
又は染料の噴出量を縦軸にとって表現される。
【0030】プロッタ装置Bはロール状に巻かれたシー
ト体を繰り出しながら、噴射ノズルを前記シート体の繰
り出し方向と直交する方向に往復動作させて、シート体
に色柄を描画できる構成となっている。シート体として
は紙、生地及びフィルムを取り扱うことができ、また噴
射ノズルからはインク及び染料を切り換えて噴射できる
ように構成されている。プロッタ装置としては図1
(b)に示すようにシート体を広げて置けるフラットベ
ッドの上にこのシート体に対して縦横両方向に移動可能
に噴射ノズルを設けた、所謂、フラットベッド型と称す
るプロッタ装置B’を用いてもよい。尚、図示しない
が、他のインクジェット方式のプロッタ装置や、更には
インク及び染料の噴射が可能で且つ標準用紙へのプリン
ト及び生地への染色が可能なものであればインクジェッ
ト方式以外のプロッタ装置を用いることも考えられる。
【0031】プロッタ装置は図3に示すように、標準用
紙へのプリント、生地への染色及び版下フィルムへのプ
リントの全てを1台で処理するために、図4に示すよう
に標準用紙プリント用インクの専用タンクと、試着見本
に使用する生地染色用染料の専用タンクとを備えてい
る。インク及び染料は共にシアン(cyan)、マゼン
ダ(mazenda)、イエロー(yellow)の色
材の3原色にブラック(black)を加えた基本4色
を備え、これらCMYB基本4色を用いた網点表現によ
り中間色を表現する方式であり、専用タンクは全部で8
本搭載している。また、標準用紙プリント用インクのう
ち黒色インクには、版下フィルムプリント用のブラック
の遮光インクを用いている。これにより、版下フィルム
へのモノクロプリントと標準用紙へのカラープリントに
この遮光インクを共用することができ、版下フィルムプ
リント用のインクタンクを独立して設ける必要がなくな
る。
【0032】生地染色用染料は生地の種類に応じて取り
替えられる。例えば、絹、ナイロン繊維、ウール繊維に
は酸性染料、ポリエステル繊維には分散染料、綿、レー
ヨン繊維、麻繊維には反応染料、アクリル繊維にはカチ
オン染料が用いられる。これら染料は、例えば図4に示
すように使用生地a,b,cに対応して取り替えられる
が、これら異なる種類の染料を噴出させる噴射ノズル
α,β,γ,δは各色毎に共通のものを用いている。ま
たこの噴射ノズルα,β,γ,δは異種染料ばかりでな
く標準用紙プリント用インクの噴射ノズルとしても共用
している。したがって1台のプロッタ装置Bにはシア
ン、マゼンダ、イエロー、ブラックの4色についてそれ
ぞれ1個ずつ、合計4個の噴射ノズルを搭載している。
ところでインク及び染料はその種類によって、物理的及
び化学的特性が異なる。例えば、インクジェット方式で
は液状のインク又は染料を瞬時に泡状化させて噴射する
が、この泡状化のための加熱条件や加圧条件がインクと
染料、あるいは染料同士でも種類が異なればこれら条件
は異なる。このためインクと染料、あるいは異種染料同
士で噴射ノズルを共用しようとしても、加熱条件や加圧
条件をインクに合わせれば染料を噴射させるための条件
と合わず、また異種染料のうちの一種に加熱条件や加圧
条件を合わせれば他の染料を噴射させるための条件と合
わない結果となる。そして、条件の合わないインクや染
料は過剰蒸発により凝固してノズルに詰まる結果、これ
らの噴射が不可能となる問題があり、したがってそのま
までは噴射ノズルを共有することはできない。本実施例
ではインクや異種染料同士で異なっていた噴射時の加熱
条件や加圧条件を等しくしたインク及び染料を開発する
ことにより、噴射ノズルの共有化を可能にした。このよ
うに、噴射ノズルを共有化することにより、高価な装置
部品である噴射ノズルの使用個数が減り、コスト低減が
可能となるとともに、標準用紙へのプリント条件と染料
による生地への染色条件が統一でき、標準用紙へのプリ
ント結果と生地への染色結果の整合がはかれるようにな
る。
【0033】本実施例では、装置構成を簡単にし、且つ
標準用紙へのプリント結果と生地への染色結果が常に同
じ色合いとなることを保証するために、更なる工夫をし
ている。それは、色柄評価用の標準用紙へのプリントに
使用するCMYB基本4色のインク各色の色合いである
色調及び色相を、本生産用生地と同じ生地への染色に使
用するCMYB基本4色の染料各色の色調及び色相を極
力一致させ、同生地への染色に際しては、色柄評価用の
標準用紙へのプリントの際に参照したカラーマッチング
データを使用するようにしている。そしてこのカラーマ
ッチングデータは異種染料についても共通使用すること
にしている。ここで標準用紙プリント用インク各色の色
合いと試着見本用の生地染色に用いる染料各色の色合い
は、標準用紙にプリントアウトしたものと試着見本用生
地に染色したものとを極力一致させることが必要であ
る。特に染色の前に「蒸し」を必要とする染料などにお
いては、「蒸し」前と「蒸し」後とでは、発色が異なる
ため、「蒸し」前の染料との色合いの一致性を保証して
も無意味である。また染色対象となる生地の性質や地色
によっても発色が異なることも理由である。しかしなが
ら、染色前と染色後の色に変わりがない染料を用い、且
つ染色対象である生地も標準用紙に近い色のものを用い
る場合には、プリント前のインク各色と染色前の染料各
色との一致性が確保されるだけで十分な場合もある。
【0034】このようにインク各色と染料各色、あるい
は異種染料同士の各色の色合いを極力等しくしたうえ、
カラーマッチングデータを共有化したことにより、装置
構成を複雑化させることなく、標準用紙へのプリント結
果とその後の生地への染色結果とを整合させることが可
能となり、標準用紙上での色柄の評価をもって生地上に
染色される色柄を推定並びに評価ができるようになる。
【0035】このような装置構成を有する本支援装置を
用いて服飾のデザインから本生産にいたるまでの処理工
程の概要は図5〜図7のフローチャートによって示さ
れ、その内容は、次の第1工程〜第6工程に大別され
る。 第1工程:原図データを作成する工程 第2工程:標準用紙上で色柄を確定する工程 第3工程:生地に実寸法で染色する工程 第4工程:試着見本を作製する工程 第5工程:版下フィルムを作製する工程 第6工程:本生産捺染工程 以下、各工程の内容について説明する。
【0036】第1工程:原図データを作成する工程(s
tep2〜step6又はstep2’〜step6) この工程は、図5に示すように、キーボードやマウス等
を使って原図データの作成を最初からコンピュータA上
で行う方法と、図6に示すようにイメージスキャナやデ
ジタルカメラ等を用いてその原型となるデータをサンプ
ルから読み込む方法とがある。ここでは前者を主にして
その内容を説明する。先ず、どのような色柄の服飾製品
を作るかといった構想を基にして、色柄の原図データを
作成する。原図データの作成は、画像編集ソフトウェア
を用いてその編集過程をディスプレイに表示しながら行
う。具体的には、マウスとキーボード等を操作してコン
ピュータ内に図柄データとなる配色境界線のデータを作
成したうえ、前記配色境界線によって表現される図柄各
部に、指定色を配色する。指定色の配色は、例えば顧客
が要望する色を色見本帳(カラーチャート)から選択
し、これを配置する部位を具体的に特定することによっ
て行う。ここでいう指定色とは、本支援装置が取り扱う
ことのできる「色」を意味し、その色数は、本生産で使
用可能な色数によって制限を受ける。但し、コンピュー
タの画像処理能力によってはディスプレイ画面上に表示
される色を指定色と完全一致させることができない場合
もある。この場合はディスプレイ画面上には可能な限り
指定色に近似した色を表示しておき、コンピュータ内の
データとしては指定色の色データを正確に管理させる。
後でも説明するが、ディスプレイ画面上で表示される色
が指定色とやや相違している場合であっても、コンピュ
ータ内のデータとしては指定色の色データを正確に管理
しているため、標準用紙に標準用紙プリント用インクを
用いてプリントした配色と指定色との一致性は保証され
ている。この様子は図8で示される。指定色の色数は2
〜30色程度であり、具体的な色は適宜選択される。設
定した色柄(図柄と色)はディスプレイ画面に表示さ
れ、図柄各部の色が顧客の希望した指定色どおりとなっ
ているか、また図柄の構成はこれでよいかの検討が行わ
れ、合格であれば色柄を確定し、不合格であれば再度、
指定色の選択及び図柄の作成をやりなおす。
【0037】原図データの入力方法としては図6で示す
ように、サンプルから色柄の映像をイメージスキャナや
デジタルカメラ等を用いて読み取り、この読み取った映
像を修正して原図データを作成する方法もある。この場
合、読み取った画像データを解析して配色境界線を抽出
するとともに、フルカラーモードで読み込んだ前記配色
境界線で区切られた領域内に配色されている色数を取り
扱い可能な色数にまで減色する。本実施例では3600
万色程度の色数で読み込んだものを2〜30色にまで減
色している。そして色見本帳(カラーチャート)から指
定色を選び、これを減色後の色に当てはめる。ここで2
色にまで減色するとは、カラー状態の原図データを単調
化、即ち、モノトーン化することを意味している。多色
表現されたサンプルからモノトーン化された色柄を得る
ことも本発明の応用範囲である。
【0038】第2工程:標準用紙上で色柄を確定する工
程(step7〜step11) 大体のイメージが出来上がれば、プロッタ装置Bに色柄
評価用の標準用紙をセットし、標準用紙プリント用イン
クを用いて実寸法でプリントを行う。標準用紙として
は、色柄評価の基準となるものであるから、癖のない発
色が可能な白色コート紙等を用いている。またインクと
してはCMYB基本4色を用い、特に黒色に関しては版
下フィルムへのプリントにも共用できる遮光インクを用
いる。標準用紙へのプリントは、原図データにおける図
柄各部に配色した各指定色をCMYB基本4色による網
点表現のデータに変換して行う。この様子は図8で示さ
れる。例えば、顧客が要求した色が色X,Y,Z,……
であったとすると、このX,Y,Z,……に最も近似し
た色がカラーチャート上で選択され、指定色002,
…,100が特定される。コンピュータA内にはカラー
チャート上の指定色001,002,003,……10
0,……をCMYB基本4色による網点表現で再現する
ためのカラーマッチングデータが、インク又は染料の噴
出量を規定するデータの形で登録されている。このカラ
ーマッチングデータは本工程において標準用紙プリント
用インク各色の噴射量を制御するデータとして用いるだ
けでなく、試着見本用生地への染色に際しての染料噴射
量の特定にも共用される。色柄が標準用紙にプリントさ
れれば、このプリントアウトされた色柄が顧客の要求通
りであるかを確認する。そして要求通りであれば色柄を
確定し、要求通りでなければ、色、柄、構成の修正を行
い、要求通りの色柄となるまで同様の手順を繰り返す。
【0039】第3工程:生地に実寸法で染色する工程
(step12〜step13) 色柄が確定すると、その色柄を地柄として服の裁断パタ
ーンを作成する。この裁断パターンの作成も画像編集ソ
フトウェアを用いてディスプレイ画面上で行う。裁断パ
ターンはコンピュータA内の記憶装置に蓄積されたパタ
ーン集を参照する場合もある。裁断パターンが確定すれ
ば、第2工程で確定した色柄を地柄として裁断パターン
を染色する。染色はプロッタ装置Bに生地をセットする
とともに、標準用紙プリント用インクを試着見本用の生
地染色用染料に切り換えて行う。このとき使用される染
料は染色対象である生地に対応したものが選択される。
染色する生地には本生産で使用するものと同じ生地が使
用される。また生地のセットは標準用紙を取り外したう
え行うが、プロッタ装置Bにはインクタンクと染料タン
クを同時搭載しているため、使用する生地に特に変更が
無い場合には染料タンクの取り替え等は必要としない。
尚、インクタンクや染料タンクはCMYB基本4色につ
いては必ず具備する必要があるが、これ以外の特別色を
収容するタンクを1個又は複数個設けることも本発明の
対象である。例えば全体基調が派手な色柄の一部に地味
な色を加える場合などにはこの手法が有効である。CM
YB基本4色による染色は前記第2工程でも使用したカ
ラーマッチングデータが共用される。また染料はインク
と同様、CMYB型が用いられ、標準用紙上で得られた
発色結果と同じ発色状態が得られる事を保証するために
CMYB型基本4色の染料各色の色合いはCMYB基本
4色のインク各色の色合いと可能な限り一致したものが
使用される。色合いの一致性の内容については既に言及
したとおりである。図9に示すように生地1への地柄3
としての色柄の染色は裁断パターン2を伴って染色さ
れ、裁断パターン2の外輪郭の内側のみが染色対象とな
り、裁断パターン2の外輪郭の外側は染色されず白地部
分4が残される。
【0040】第4工程:試着見本を作製する工程(st
ep14) 図10に示すように染め上がった生地をパターン通りに
裁断して各パーツ5,5,……を得た後、これらパーツ
5を縫い合わせて試着見本6を作製する。
【0041】第5工程:版下フィルムを作製する工程
(step15〜step17) 得られた試着見本6の評価を行い、本生産ラインに乗せ
るかどうかを検討し、本生産ラインに乗せることが決定
すれば、本生産スクリーン捺染に用いる版の版下フィル
ムを作製する。版下フィルムの作製は、図11に示すよ
うに複数色が混在する原図10を、原図10に含まれる
色数に基づき各指定色毎に色分解して、指定色別の染色
パターン10A,10B〜10Hを得た後、これを遮光
インクを用いて版下フィルム素材にプリントすることに
より、モノトーン化した染色パターン10a,10b〜
10hを得る。版下フィルム素材への描画はプロッタ装
置Bに版下フィルム素材をセットし、標準用紙プリント
用インクであるCMYB基本4色のうちの黒色インクと
しても共用されている遮光インクを用いて行う。ここで
は色柄を拡大表現しているため図面上では現れていない
が、版下フィルム素材への染色パターンには裁断パター
ンが反映される。即ち、分版された各版下フィルムに
は、元の裁断パターンにおいて、その色が存在していた
部分のみが本生産捺染において、その色の染色対象とな
るように染色パターンが描かれる。本生産捺染において
は、それぞれの染色パターンの外輪郭の内側のみに各色
が染色され、これら複数の版下フィルムによる染色が重
ねられた結果、裁断パターンの外輪郭の内側のみが染色
されることになる。但し、本生産捺染において使用染料
量削減の効果を求めないのであれば、版下フィルムへは
裁断パターンを反映させる必要はない。この場合、版下
フィルムへの描画の元データとしては、シート体全体を
プリント対象としたデータある標準用紙に色柄をプリン
トするためのデータが用いられる。
【0042】第6工程:本生産捺染工程(step18
〜step19) 出来上がった版下フィルムを製版業者に渡して、本生産
用スクリーン捺染用の型版作製を依頼する。版下フィル
ムを作製することなく、版下フィルム作製用データを製
版業者や捺染工場に直接送付する場合もある。捺染工場
に対しては色柄をプリントした標準用紙を版下フィルム
や型版と一緒に渡す。工場の職人はこの標準用紙に表現
されている色柄を基準にして本生産捺染用の染料の調合
を行う。標準用紙にプリントされた色柄は、デザイン段
階での色柄評価に用いられるとともに本生産捺染用染料
の調合基準にもなる。その意味では標準用紙は本支援装
置全体の一連処理を保証するもので「基準用紙」と命名
することも相応しい。次いで仕上がったスクリーン捺染
用の版を用いて捺染工場において本生産としての染色が
行われる。本生産スクリーン捺染においても第3工程と
同様に裁断パターンが色柄と一緒に染色され、裁断パタ
ーンの外輪郭の内側のみが染色対象となり、外輪郭の外
側は染色対象とはならず白地のまま残される。生地への
染色状態の外観は第3工程の説明図として使用した図9
で示すものとほぼ同じである。相違するのは第3工程で
はCMYB型の染料を用いて染料各色の点集合によって
色柄を表現しているのに対し、本工程では指定色毎に分
版した指定色と同枚数の版下フィルムを用いて染色を行
うことである。前述したように、本生産捺染において使
用染料量の削減の効果を求めない場合は、裁断パターン
が反映されていない版下フィルムを用いて、従来どおり
裁断パターンを染色することなく、生地全体にわたって
色柄を染色してもよいことはいうまでもない。このよう
にして原図に近いイメージの色柄に染色された生地が出
来上がる。以上のように本発明の支援装置を用いれば、
服飾のデザイン企画の立案から本生産一歩手前までの版
下フィルムを作製するまでの段階は、全て同一オフィー
ス内で処理できる。
【0043】
【発明の効果】請求項1記載の服飾のデザイン及び製作
の支援装置は次の効果を有する。 服飾のデザイン企画から本生産一歩手前までの版下フ
ィルムの作製段階までの一連の処理を、データの再入力
等の手間を要することなく、同一オフィス内で処理する
ことができ、裁断パターンが描かれた生地が提供できる
全く新しい捺染システムが構築できる。しかもこの捺染
システムは、従来の本生産捺染の設備を一切変更する必
要がないため、従来の本生産設備をそのまま踏襲するこ
とができ、本発明装置を導入するにあたっての費用的な
負担が少ない。 立案したデザインをシート体への描画装置を用いて、
本生産に使用する生地に直接染色でき、この生地を用い
て試着見本を作ることにより、生地の色柄やデザインを
生地の風合いも含めて評価することができ、的確なデザ
イン評価ができるとともにデザイン開発の効率化並びに
迅速化が行える。しかもこの試着見本用の生地への染色
はプロッタ装置等のシート体への描画装置によって直接
行うものであるから、試着見本を作るに際して版下フィ
ルムや高価なスクリーン捺染用の版、更には試着見本用
生地を得るためだけの小ロットの本生産を行う必要はな
い。 また本生産における染色は、色柄だけでなく裁断パタ
ーンも一緒に染色するものであり、しかも裁断パターン
の外輪郭の内側のみを染色対象とし、外輪郭の外側は染
色対象外となして白生地のまま残すこととしたので、染
料の使用量が激減し、製造に要するコストを大幅に削減
することができるようになる。また裁断パターンが色柄
と一緒に染色されているため、裁断を人手により行う際
には、裁断ミスを防げる。また裁断後に廃棄される部分
は染色されていないので環境汚染の懸念もない。 同色のインクと染料を共通の噴射ノズルから噴出する
ようにしたことにより取扱も容易であり、メンテナンス
性にも優れる。
【0044】請求項2記載のように、画像読取手段によ
り既存生地や紙、更には写真等のサンプルの映像を読み
取り、この読み取った映像から、あるいはこれを基にし
て原図データを作成するようにしたときには、原図デー
タを作成する手間を減らすことができる。
【0045】請求項3記載のように、標準用紙プリント
用インク各色の色合いと試着見本作製用生地の染色用染
料各色の色合いを極力一致させ、且つ標準用紙へのプリ
ントの際に用いるカラーマッチング用のデータを試着見
本作製用生地への染色時のカラーマッチング用のデータ
としても共用できるようにした場合は、染料や生地繊維
が異なるごとにカラーマッチング用のデータを設ける必
要がなく、カラーマッチング用のデータを数を少なくで
き、しかも標準用紙上でのインクの発色状態をもって試
着見本作製用生地上での発色状態を推定・評価すること
の妥当性が保証される。
【0046】請求項4記載のように標準用紙プリント用
の基本4色と生地染色用の基本4色を一台のシート体へ
の描画装置に同時搭載するとともに、同色のインクと染
料を共通の噴射ノズルから噴出するようにした場合に
は、インクと染料の噴出条件を同じにできるので、標準
用紙上でのインクの発色状態をもって試着見本作製用生
地上での染料の発色を推定・評価することの妥当性がよ
り高まり、また取扱が容易となってメンテナンスも高ま
る。
【0047】また請求項5記載のように、版下フィルム
作製に使用する遮光インクを、標準用紙プリント用イン
ク中の黒色インクと共用した場合は、版下フィルム描画
用インクを独立して設ける必要がないので、描画装置の
小型化がはかれるとともに、メンテナンス性が更に向上
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の支援装置の実施例を示し、(a)は
コンピュータとプロッタ装置とから構成される支援装置
の全体構成を示し、(b)はプロッタ装置の他の例を示
す。
【図2】 コンピュータ上での指定色の色階調(濃度)
とCMYB基本4色のインク又は染料の噴出量の関係
(カラーカーブ)を表すグラフ
【図3】 標準用紙へのプリント、生地への染色及び版
下フィルムへのプリントのいずれにもプロッタ装置が共
用されることを示す説明図
【図4】 CMYB基本4色のインクとCMYB基本4
色の染料がプロッタ装置に同時搭載されることを示す説
明図
【図5】 本発明装置を用いた処理手順を示すフローチ
ャートの一部
【図6】 本発明装置を用いた処理手順を示すフローチ
ャートの一部
【図7】 本発明装置を用いた処理手順を示すフローチ
ャートの一部
【図8】 顧客の選択した希望色に指定色を当てはめた
後、この指定色をCMYB基本4色のインクによる網点
表現に変換する処理手順を示す説明図
【図9】 色柄及び裁断パターンが染色された試着見本
用生地を示す説明図
【図10】 裁断パターンを伴って色柄が染色された試
着見本用生地が裁断されたうえ、縫製を経て試着見本と
なる手順を示すす説明図
【図11】 原図が指定色別に色分解されて分版された
うえ、モノトーン化される手順を示す説明図
【符号の説明】
A コンピュータ B プロッタ装置 A1 ディスプレイ B’プロッタ装置 1 生地 2 裁断パターン 3 地柄 4 白地部分 5 パーツ 6 試着見本 10 原図 10A〜10H 染色パターン 10a〜10h モノトーン化した染色パターン

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 図柄の配色境界線のデータを作成すると
    共に、選択された指定色を前記配色境界線で区切られた
    領域内に配色して図柄各部に色データを付与する原図デ
    ータ作成手段と、 指定色を、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックのC
    MYB基本4色による網点表現により表現するためのカ
    ラーマッチング用のデータテーブルを備え、このデータ
    テーブルを参照して前記図柄各部に配色された各指定色
    をCMYB基本4色のインク又は染料の噴出量のデータ
    に変換する色変換手段と、 前記原図データ作成手段によって作成されたデータを基
    礎とし、前記色変換手段によって変換されたインク又は
    染料の噴出量のデータを用い、標準用紙上での色柄評価
    を経て色柄を確定させた原図データを地柄となして服の
    裁断パターンを画像編集ソフトウェアを用いてコンピュ
    ーター上で作成する裁断パターン作成手段と、 CMYB基本4色を網点状に集合させてシート体上で中
    間色を表現する方式であり、色柄評価用の標準用紙プリ
    ント用の基本4色のインクと生地染色用の基本4色の染
    料を搭載し、同色のインクと染料を共通のノズルを通じ
    て切り替えて噴出する機構を備えた描画装置であって、
    前記色変換手段によって変換された色柄データの内容に
    したがって色柄評価用の標準用紙に、前記当該標準用紙
    プリント用の基本4色のインクを用いて色柄を実寸法で
    プリントする機能と、前記色変換手段によって得られた
    色柄データ及び前記裁断パターン作成手段によって得ら
    れた裁断データ並びに服サイズのデータにしたがって本
    生産用生地と同じ生地である試着見本作製用の生地に、
    前記生地染色用の基本4色の染料を用いて色柄及び裁断
    パターンを裁断パターンの外輪郭より外側は染色するこ
    となく内側のみを染色対象として実寸法で染色する機能
    、原図データに含まれる色数に基づき原図データを各
    指定色毎に色分解したうえモノトーン化し、これにより
    原図データに含まれる色数と同じ枚数だけの本生産捺染
    用の版下フィルムを作製する機能とを備えた描画装置
    と、 前記原図データ作成手段による原図データの作成過程及
    び色変換手段による色変換過程、並びに裁断パターン作
    成手段による裁断パターンの作成過程の処理内容の全部
    または一部を画面表示する表示手段と、 を備えた服飾のデザイン及び製作の支援装置。
  2. 【請求項2】 原図データ作成手段が、 サンプルの色柄をフルカラーモードで読み取る画像読取
    装置と、 読み取った色柄から配色境界線のデータを作成すると共
    に、前記配色境界線で区切られた領域内に配色されてい
    るフルカラー状態の色数を取り扱い可能な色数にまで減
    色したうえ、減色後の色に近似する指定色を特定する機
    構と、 よりなる請求項1記載の服飾のデザイン及び製作の支援
    装置。
  3. 【請求項3】 色柄評価用の標準用紙へのプリントに使
    用するインク各色のプリントした状態での色合いと、本
    生産で使用する生地と同じ生地への染色に使用する染料
    各色の染色した状態での色合いとを極力一致させ、色柄
    評価用の標準用紙へのプリントの際に使用するカラーマ
    ッチング用のデータと生地への染色の際に使用するカラ
    ーマッチング用のデータとを共用した請求項1又は2記
    載の服飾のデザイン及び製作の支援装置。
  4. 【請求項4】 標準用紙プリント用のインク及び生地染
    色用の染料を描画装置に同時搭載するとともに、同色の
    インクと染料を共通の噴射ノズルから噴射させるように
    した請求項1〜3のいずれか1項に記載の服飾のデザイ
    ン及び製作の支援装置。
  5. 【請求項5】 版下フィルム作製に使用する遮光インク
    を、標準用紙プリント用インク中の黒色インクと共用す
    る請求項4記載の服飾のデザイン及び製作の支援装置。
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