JP2024058150A - 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】特色をシミュレートとする際の負荷を軽減すること。【解決手段】画像処理装置は、N個の色またはN個の色には含まれない特色でページ内のオブジェクトの色値が指定されているPDLデータを取得する取得手段と、前記ページ内において重なり合う第1のオブジェクトと第2のオブジェクトとの色値であって少なくとも一方が特色で指定されている色値を、色合成用データに変換する変換手段と、前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが重なる領域の色である合成色を、前記変換手段によって変換された前記色合成用データに基づき決定する決定手段と、前記特色および前記合成色を前記N個の色で表現したビットマップ画像データを生成する生成手段と、を有する。【選択図】図5
Description
本開示は、画像処理装置、画像処理方法、およびプログラムに関する。
商業印刷の分野における大型の印刷機としてオフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷等を行う印刷機が知らており、用途に応じてそれぞれの印刷機は使い分けられている。いずれの印刷機においても、インク毎の版を生成して、インク毎の版を印刷機にセットアップして印刷を行っている。一般的なカラー印刷の場合、プロセスカラーと呼ばれるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色それぞれのインクに対応する4つの版が用いられる。
これらの大型の印刷機による印刷では、版を準備して印刷を開始するまでに複数の工程が必要であり印刷工程が開始された後に作業工程を戻すことは生産性を落とすことになる。特に、版の生成後に、色の調整可能範囲を逸脱した修正が必要になると版の生成をやり直すことになってしまうため、色校正は慎重に作業を進める必要がある。このため印刷工程の開始前に、色見本となる印刷物をプリンタで印刷して、色仕上がりの確認をするカラープルーフと呼ばれる工程がある。
また、商業印刷で使われる大型の印刷機では、プロセスカラーの4色の版以外に追加の版をセットすることも可能である。例えば、オフセット印刷機では、特色の版を追加するケースも多い。この場合でも印刷機での印刷工程が開始される前にカラープルーフにより色仕上がりの確認をする必要がある。
特許文献1には、特色の色値とプロセスカラーの各色の色値とを足し合わせることで、プロセスカラーでシミュレートする方法が記載されている。特許文献2には、特色の合成色の計算する方法が記載されている。
特許文献1で特色の色値とプロセスカラーの各色の色値とを足し合わせるには、ビットマップ画像データをハードディスク等の大容量ストレージに格納した後、プロセスカラーおよび特色それぞれのビットマップ画像データを読み出す手順が必要である。よって、特許文献1の方法では負荷が生じてしまう。
本開示の画像処理装置は、N個の色またはN個の色には含まれない特色でページ内のオブジェクトの色値が指定されているPDLデータを取得する取得手段と、前記ページ内において重なり合う第1のオブジェクトと第2のオブジェクトとの色値であって少なくとも一方が特色で指定されている色値を、色合成用データに変換する変換手段と、前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが重なる領域の色である合成色を、前記変換手段によって変換された前記色合成用データに基づき決定する決定手段と、前記特色および前記合成色を前記N個の色で表現したビットマップ画像データを生成する生成手段と、を有することを特徴とする。
本開示の技術によれば、特色をシミュレートとする際の負荷を軽減することができる。
以下、添付の図面を参照しながら本開示の技術の実施形態について詳細に説明する。
<実施形態1>
[画像処理装置のハードウェア構成]
図1は、画像処理装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。CPU101は、ROM103又は外部ストレージ111からRAM102にロードされたOSまたは一般アプリケーション等のプログラムを実行し、後述する、画像処理装置100の機能を実現する。RAM102は、CPU101の主メモリ、ワークエリア等として機能する。キーボードコントローラ(KBC)105は、キーボード109または不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。ディスプレイコントローラ106は、ディスプレイ110の表示を制御する。ディスクコントローラ(DKC)107は、ブートプログラム、種々のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル等を記憶するハードディスク(HD)またはフレキシブルディスク(FD)等の外部ストレージ111とのアクセスを制御する。
[画像処理装置のハードウェア構成]
図1は、画像処理装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。CPU101は、ROM103又は外部ストレージ111からRAM102にロードされたOSまたは一般アプリケーション等のプログラムを実行し、後述する、画像処理装置100の機能を実現する。RAM102は、CPU101の主メモリ、ワークエリア等として機能する。キーボードコントローラ(KBC)105は、キーボード109または不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。ディスプレイコントローラ106は、ディスプレイ110の表示を制御する。ディスクコントローラ(DKC)107は、ブートプログラム、種々のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル等を記憶するハードディスク(HD)またはフレキシブルディスク(FD)等の外部ストレージ111とのアクセスを制御する。
PRTC108は、媒体上に画像を形成して出力するプリンタのプリンタエンジンとの間の信号の交換を制御する。NC112は、ネットワークに接続されて、ネットワークに接続された他の機器との通信制御処理を実行する。
[カラープリンタの構成]
図2は、PRTC108と通信可能なプリンタエンジンを有するカラープリンタ2010(カラープルーファー)における印刷部の概略構成例を示す図である。カラーのインクカートリッジ2200、2210、2220、2230には、それぞれイエロー(Y)カラーインク,マゼンタ(M)カラーインク,シアン(C)カラーインク,ブラック(K)カラーインクが充填されている。各インクカートリッジ2200、2210、2220、2230と圧力ポンプ2160とは、インクを供給するためのそれぞれ独立したパイプで接続されている。そして、圧力ポンプ2160からプリントヘッド2120までは一定の圧力で各色のインクが圧送されるようになっている。
図2は、PRTC108と通信可能なプリンタエンジンを有するカラープリンタ2010(カラープルーファー)における印刷部の概略構成例を示す図である。カラーのインクカートリッジ2200、2210、2220、2230には、それぞれイエロー(Y)カラーインク,マゼンタ(M)カラーインク,シアン(C)カラーインク,ブラック(K)カラーインクが充填されている。各インクカートリッジ2200、2210、2220、2230と圧力ポンプ2160とは、インクを供給するためのそれぞれ独立したパイプで接続されている。そして、圧力ポンプ2160からプリントヘッド2120までは一定の圧力で各色のインクが圧送されるようになっている。
記録紙は、カラープリンタ2010の後面より供給され、プラテン2110とフロントガイドローラ2150により固定される。また、カラープリンタ2010の操作は、コントロールパネル2180上のキーを押下することで行われ、コントロールボード2190がカラープリンタ2010のすべての動作を制御する。
このカラープリンタ2010により印刷を行うには、不図示のインタフェースを介してコントロールボード2190へ、印刷制御命令および印刷データを送ればよい。印刷制御命令および印刷データを受信したコントロールボード2190は、例えば色指定命令にRGBが指定されている場合、その内部の色処理部によりRGBデータをCMYKデータへ変換した後、プリントヘッド2120を駆動して印刷を行う。
[印刷ジョブについて]
図3は、印刷対象となるドキュメントを生成するための設定の一例を説明するための図である。ホストPC300には、ドキュメント生成アプリが含まれる。ドキュメント作成アプリは、生成されたドキュメントを印刷するための印刷ジョブをプリントサーバーである画像処理装置100へ送信する。この印刷ジョブに基づき印刷出力が行われる。なおドキュメントにはグラフィック(図形)などのオブジェクトも含まれる。
図3は、印刷対象となるドキュメントを生成するための設定の一例を説明するための図である。ホストPC300には、ドキュメント生成アプリが含まれる。ドキュメント作成アプリは、生成されたドキュメントを印刷するための印刷ジョブをプリントサーバーである画像処理装置100へ送信する。この印刷ジョブに基づき印刷出力が行われる。なおドキュメントにはグラフィック(図形)などのオブジェクトも含まれる。
ドキュメントを作成するドキュメント生成アプリであるDTPアプリケーションソフトには、一般的に複数の設定項目がある。そのうちの2つの設定項目である、「カラーモード」および「色見本設定」について説明する。
1つめの設定項目である「カラーモード」は、ドキュメントの基本色空間を設定するためのものである。印刷するためのドキュメントが生成される場合、「カラーモード」において色空間をCMYK色空間に設定することが一般的である。印刷ではなくWEB向けのドキュメントを生成する場合、「カラーモード」において色空間をRGB色空間に設定することが一般的である。カラーモードは、新規ドキュメントの生成時にユーザによって設定されるのが通例であるが、ユーザが設定しない場合でもドキュメント生成アプリのデフォルト設定で何れかの色空間に設定される。
CMS機能を備えたDTPアプリケーションソフトの場合、どの色空間が設定されても必要に応じて「自動変換」が行われるよう工夫されている。しかし、印刷物が商材となるユースケースでは、デザイナーが印刷物の色の仕上がりを厳密に確認することが多いことから、制御が不確定な「自動変換」は行われないようにするのが一般的である。
2つめの設定項目である「色見本設定」は、「特色を使う」または「プロセスカラー」のいずれかを選択するためのものである。ドキュメント生成アプリは、不図示の色見本ライブラリのウィンドウをホストPC300のディスプレイ上に表示する。そのウィンドウではフルカラーの各色の単色塗りの矩形図形(色見本とよぶ)の一覧が表示される。ユーザであるデザイナーは、表示された色見本の一覧から色を指定できる。他にも、カラーの値を入力、またはスライドバー等で調整することで色の指定をすることもできる。一般的には色見本の一覧から色が指定される場合が多い。
色見本ライブラリのウィンドウに含まれる色見本の一覧には、CMYKのプロセスカラーとは異なる特色の色見本が含まれる。特色の色見本には、特色の名前(NAME)もそれぞれ表示されている。
設定項目の「色見本設定」で「特色を使う」が設定されていると、各色見本において特色が利用可能であることを示すマークが表示される。このため、特色の名前を示す文字列を入力することで、選択したNAMEの特色を指定することができる。「特色を使う」が設定されて生成されたドキュメントが、オフセット印刷機のような版を用いた印刷機で印刷される場合、CMYKの各色の版に加え、特色の版が追加される。
設定項目「色見本設定」で「プロセスカラー」が設定されていると、特色の指定は可能であるものの、指定された特色はCMYK色空間の色値であるCMYK値に変換される。「プロセスカラー」が設定された場合は特色の利用が不可であることを示すマークが表示されるため、ドキュメント作成をするデザイナーは、指定したNAMEのカラー(特色)がCMYK値に変換されて処理されることを確認できる。「プロセスカラー」が設定されるケースとしては、NAMEのカラー(特色)を使いたいが色精度を求めない場合や、印刷コストを抑えたいケース等が挙げられる。
本実施形態では、「カラーモード」で「CMYK」が設定され、「色見本設定」で「特色を使う」が設定されて生成されたドキュメントの印刷ジョブが画像処理装置に入力されるものとして以下の説明を行う。
[画像処理装置の比較例について]
図4は、ホストPC300のドキュメント生成アプリで生成されたドキュメントを印刷するための画像処理の比較例を説明するための図である。
図4は、ホストPC300のドキュメント生成アプリで生成されたドキュメントを印刷するための画像処理の比較例を説明するための図である。
比較例のプリントサーバーである画像処理装置400は、ホストPC300のドキュメント生成アプリで生成されたドキュメントのデータを入力データ910として受信する。入力データ910は、「カラーモード」で「CMYK空間」が設定され、「色見本設定」で「特色を使う」が設定さて生成されたドキュメントを表すPDL(page description language)データである。
まず初めに、画像処理装置400において、入力データ910に基づきプリンタエンジン916で印刷を行うための処理を説明する。プリンタエンジン916は、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷など版を用いて印刷を行う印刷機を示す。
入力データ910は、はじめに、中間データ生成部911に渡される。中間データ生成部911では、PDLインタプリタ及び描画処理(輪郭抽出処理)等が行われる。そして、入力データ910は、各ページにおける図形のデータ等が後段の画像形成処理に適した形式のデータ(以下、中間データという)に変換される。中間データは、ディスプレイリスト等とよばれることもある。
生成された中間データは、中間データスプーラー912に一旦ストアされる。その後、中間データは後段の画像形成部913に転送される。画像形成部913は中間データの情報に基づいてメモリにビットマップデータ(ビットマップ画像データ)を展開する。即ち、CMYKおよび特色の色毎のデータに分版する処理が行われ、CMYKの各色および特色の少なくとも5色分のビットマップデータを生成する。PLDデータで指定されている特色が1種類である場合は、5色分のビットマップデータが生成される。このCMYKの4色および少なくとも1色の特色の各色のビットマップデータを各色の印刷版データ922ともよぶ。
メモリに展開されたビットマップデータ(印刷版データ922)は、一旦、ビットマップデータ用バッファメモリ914にストアされる。その後、ビットマップデータ(印刷版データ922)は、エンジンインタフェース(I/F:INTERFACE)915を経由してプリンタエンジン916に転送される。中間データ生成部911、画像形成モジュール113及びエンジンI/F915は制御部900により制御される。
次に図4を用いて、入力データ910の色見本となる印刷物をCMYK4色の色材を用いたカラープリンタ2010(カラープルーファー)で印刷を行うための、入力データ910に対する画像処理の比較例を説明する。プリンタエンジン916で印刷するための画像処理と同様に、入力データ910は、中間データ生成部911で中間データに処理されて画像形成部913で画像形成が行われ、各色の印刷版データ922が生成される。生成された各色の印刷版データは版データスプーラー921へストアされる。版データスプーラー921は、メモリではなくディスクで構成される。そして、各色の印刷版データ922は、合成色処理部923に出力される。
合成色処理部923は、特色の印刷版データの色値を、プロセスカラーにより表現される色値に変換する。そして、変換後の特色の印刷版データと、プロセスカラー各色の印刷版データが合成されることにより、特色を含む各色の印刷版データが、プロセスカラーにより再現されたデータに変換される。合成色処理部923が処理を行うことにより入力データ910は、カラープリンタ2010(カラープルーファー)に合うデータに変換され、カラープリンタ2010(カラープルーファー)で色見本となる印刷物が出力できるようになる。
しかしながら、この比較例では、前段の画像形成処理(RIP)の後に生成されたプロセスカラーの4色と少なくとも1個の特色の印刷版データをストアするために処理時間が長くなってしまう。また、入力データ910を分版して得られたプロセスカラーにより表現される画像データと特色により表現される画像データから、画像形成処理においてビットマップ画像を生成する際に合成する処理を実行することも考えられる。この場合でも特色の画像データをストアする領域が必要となってしまう。
[本実施形態の画像処理装置の処理について]
図5は、入力データ510の色見本となる印刷物をCMYK4色の色材を用いたカラープリンタ2010(カラープルーファー)で印刷を行うための、入力データ510に対する本実施形態の画像処理を説明するための図である。図5に示す画像処理装置100の各機能部による機能は、ソフトウェアにより実現されるものと説明するが、これに限られるものではない。他にも、例えば、演算を高速化するためのGPU(Graphics Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアが利用されてもよい。すなわち、画像処理装置100の各機能部は、ソフトウェアと専用ICなどのハードウェアとの協働で実現されてもよいし、一部またはすべての機能がハードウェアのみで実現されてもよい。また、画像処理装置100をN個用いることにより各機能部の処理を分散させて実行するような構成が用いられても良い。
図5は、入力データ510の色見本となる印刷物をCMYK4色の色材を用いたカラープリンタ2010(カラープルーファー)で印刷を行うための、入力データ510に対する本実施形態の画像処理を説明するための図である。図5に示す画像処理装置100の各機能部による機能は、ソフトウェアにより実現されるものと説明するが、これに限られるものではない。他にも、例えば、演算を高速化するためのGPU(Graphics Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアが利用されてもよい。すなわち、画像処理装置100の各機能部は、ソフトウェアと専用ICなどのハードウェアとの協働で実現されてもよいし、一部またはすべての機能がハードウェアのみで実現されてもよい。また、画像処理装置100をN個用いることにより各機能部の処理を分散させて実行するような構成が用いられても良い。
入力データ510は、図4の入力データ910と同様に、特色以外の色はCMYK色空間の色値で指定されており、少なくとも1種類の特色でオブジェクトを描画するコマンドが含まれるPDLデータである。
PDLデータである入力データ510は、中間データ生成部511に入力される。入力データから中間データを生成するという点については、本実施形態の中間データ生成部511と比較例の中間データ生成部911は同じである。比較例の中間データ生成部911ではカラー処理が実行されるよう構成されるが、本実施形態では、中間データ生成部511での処理に加えて、特色合成処理部521がカラー処理を拡張した特色合成処理を行って中間データが生成される。このため、分版された場合でも図形などのオブジェクトが重なる領域(オーバープリントされる領域)の色が計算可能なように構成されている。
図6は、本実施形態の中間データ生成部511および特色合成処理部521の機能の詳細を説明するためのブロック図である。はじめに、印刷用の入力データ510を受け取り、PDLインタプリタ部601で入力データ510を解析し、DRAWING―I/F(INTERFACE)を介して描画系にデータが渡される。具体的には、次のように処理が行われる。
PDLインタプリタ部601は、入力データ510(PDLデータ)を構文解析して、描画コマンド(TOKEN)を入力データ510から切り出す。そして、PDLインタプリタ部601は、コマンド描画命令として、DRAWINGI/Fを経由してデータ受け取り部604以下のモジュール(RIP処理部)にデータを出力する。入力データ510(PDLデータ)において、特色は、セパレート版としての色指定、または図形の塗り色として指定されている。
特色抽出部602は、PDLインタプリタ部601によって特色指定された色が検出された場合、検出された特色を抽出する。
特色用色変換部603は、抽出された特色を色合成用データに変換する色変換処理を行う。例えば、抽出された特色は、分光データまたはCMY色空間の値(CMY値)に変換される。本実施形態では、特色用色変換部603は、特色を分光データへ変換するものとして説明する。色変換の方法は、例えば、特色と色合成用データが対応付けられているDBを用いて変換する。
特色から変換された色合成用データは、PDLインタプリタ部601に返され、塗色の指定としてDRAWING―I/Fに渡されるように構成されている。
図7は、DRAWING―I/F以下のデータ受け取り部604とループ処理部615の処理の詳細を説明するための概説図である。DRAWING―I/F以下では、図形の場合は図形エッジ抽出605により、図形の輪郭情報と塗り情報とにデータを分離する処理が行われる。
データ受け取り部604は、図形のデータをDL(DISPLAY LIST)と呼ぶコマンド群として扱う。このため、データ受け取り部604は、DLのリスト情報を作成し、次に、図形要素を受け取る処理を実行する。
この後、データ受け取り部604は、DLフィルパス追加処理(関数名:FN_ADD_FILL_PATH_ON_MEDIA)を実行する、DLフィルパス追加処理では、各種情報を管理するためのインスタンスを生成する。データ受け取り部604は、DLの呼ぶ順番(レベルと呼ぶ)を管理するインスタンスを生成するDLフィルレベル生成処理を実行する。また、バンド単位で情報を管理するためのバンドサブパスのエントリー情報を生成するDLバンドサブパスエントリー生成処理を実行する。またデータ受け取り部604は、バンド処理の開始のためにDLバンドエントリーコミット処理をコールする。そしてDL内部情報の更新処理を実行して処理を完了する。
次にループ処理部615の概要について説明する。ループ処理部615は、スキャンライン単位のループ処理をすることにより、入力データ510のコマンドが表すページ内の図形のエッジを抽出する。抽出されたエッジが取得された後に、エッジ情報の更新を進め、スキャンライン毎にエッジが交差しているかが判定される。エッジが交差している場合は複数の図形が重っているものとして処理される。図形の重なった領域(重複領域)に関しては、特色合成処理部521が重複領域の色である合成色を決定するように構成されている。
図8は、バンドを説明するための図である。本実施形態では、基本的に図8の左図のようなページを、図8の右図のようなバンドに分割する。そして、先頭バンド(ページ上側のバンド)から終端バンド(ページ下側のバンド)にかけて図形エッジ抽出が実行される。図形は各バンドの中でそれぞれ操作されるよう構成されている。
次にループ処理部615による図形エッジ抽出605の具体的な処理について説明する。はじめに、処理対象のバンド内に対して図形エッジ新規取得処理(関数名:FN_GET_NEW_EDGE)が行われる。図形エッジ新規取得処理では、DLリストに登録された図形のエッジを取得するDLエッジ取得処理が行われ、エッジが取得された場合は、エッジ前段処理が実行されて後段の処理に必要なエッジ情報が取得される。PDLの仕様として図形に関するエッジの種類は複数存在するが、どれを選択するかはPDLからの指令により決定される。DRAWING―I/Fにおける図形描画で、エッジの種類が指示されている。内部の処理ではそれぞれに合わせて専用の関数が用意されている。
図形の指定がエリアインターセクトであった場合、エリアインターセクト系処理の初期化処理が行われる。具体的には、エッジ処理の初期化処理と追跡関数のための初期化処理が行われる。またエッジ位置情報更新処理も最初に呼ばれる。
また、図形エッジ抽出605では、エッジを処理して図形の輪郭情報を抽出する処理と同時に、図形の塗り方に関するルール(ワインディングルール)も同時に抽出する。このため、ワインディングルール処理(関数名:FN_WR_EDGE_PROCESS)が呼び出される。ワインディングルール処理では、レベル監視処理、レベル処理のためのサブストリップ処理、レベル処理のためのエッジソート処理、およびエッジ横方向の情報更新などが行わる。
図9は、図7のループ処理部615内の処理をさらに詳細に説明するための概説図である。PDLの図形描画命令が完了すると終了処理(関数名:FN_DRAWING_FINISH_PROCESS)がコールされ以降の処理が開始される。終了処理の開始と同時にスプールの準備処理(関数名:FN_DRAWING_SPOOLDATA_GENERATE)がコールされ、次にスプールの開始処理(関数名:FN_SPOOL_BEGIN)がコールされる。以降の処理はストリップと呼ばれる単位で処理が進められる(関数名:FN_SPOOLDATA_STRIP_GENERATE)。ストリップはバンドよりも小さな処理単位である。
ループ処理は、WHILE処理の中で実行され、設定情報(CONTEXT_DATA)を検査してデータが未だ残っているか否かで終了条件を満たすかが判定される。ループ処理では、最初に、処理対象のバンドに新規エッジがあるかを検査する処理(関数名:FN_GET_NEW)が行われる。具体的には図形をDLとして格納している不図示のオブジェクトマネージャーから該当する図形を取り出し、最初のスキャンラインにかかるエッジである新規エッジを取得する。スキャンラインは、ストリップよりも小さな処理単位である。
次に、新規エッジを取得した後に、次のスキャンラインでエッジの更新処理を行う。これは必要な高さ(HEIGHT)分、ループ処理を行うことで実行される。エッジが複数出てきた場合もそれぞれの情報を個別にストアし管理を行うよう構成されている。それぞれのエッジが交差するか否かの判定が、スキャンラインのループ毎に行われ、その判定結果を表すフラグが設定される。具体的には、エッジが交差しない場合は、フラグに「CLEAN」が設定され、エッジが交差する場合はフラグに「LEVEL1」の値が設定される。この設定されたフラグに応じて後続の処理が切り替えられて、塗情報の更新などが行われる。
図10は、エッジの交差の有無の判定結果を表すフラグに応じた分岐処理それぞれについて説明するための概説図である。
図10(a)にあるように、フラグにCLEANが設定されている(エッジが交差しない)場合は、関数名:FN_FAST_PRE_PROCESSがコールされる。フラグがCLEANの場合は、図形の塗色はカレント色(変数名:ACTIVE_VAL)にセットされた後に、図10(c)にあるようにオブジェクトの塗色を管理する色管理スタックに新規に色が登録される。但し、色管理スタックに該当する色が既に登録されている場合、重複する情報となるので色は登録されない。
一方、図10(b)にあるように、フラグにLEVEL1がセットされている(エッジが交差する)場合は、関数名:FN_SLOW_PRE_PROCESSがコールされる。
図11は、フラグにLEVEL1がセットされている(エッジが交差する)場合の中間データ生成部511および特色合成処理部521が処理を行うまでの流れを説明するためのフローチャートである。図11のフローチャートは、エッジ交差すると判定され、重なり合う2つの図形うちの下の図形の色と上の図形の色のうち少なくとも1つの色が特色であった場合に行われる。
S1101において中間データ生成部511は、分版合成モードが設定されているか否かで処理を切り替えるため、分版合成モードが設定されているかを判定する。分版合成モードは、例えば、重複領域が透明領域である場合に設定される。または、例えば、版の状態がオーバープリントである場合に設定される。
分版合成モードが設定されている場合(S1101がYES)、S1102に進む。S1102において中間データ生成部511は、今回の処理対象の図形の色と、処理対象の図形と重なる図形の色との両方の情報を、合成色を設定する処理(関数名:FN_SPECIAL_COLOR)に渡す。これにより色管理スタックに重複している状態(合成状態)であることが伝達される。
図12(b)では、塗色として特色”RED PURPLE”が指定された図形のエッジ1201と、塗色として特色”BLUE PURPLE”が指定された図形のエッジ1202が交差している状態を表している。この場合は、図形エッジ抽出605において、フラグにLEVEL1がセットされる。さらに、分版合成モードが設定されている場合、重なり合う一方の図形の色である特色”RED PURPLE”と他方の図形の色である特色”BLUE PURPLE”との両方の情報が色管理スタックに登録される。さらに、この2色が合成状態であることが色管理スタックに伝達される。
次に、S1103において特色合成処理部521は、オフセット印刷でオーバープリントがされた際に図形が重なる重複領域がどのような色になるかをシミュレーションするために、重複領域の色(合成色)を決定する処理を行う。S1103は、説明の便宜上、S1102の後に行われるものとして説明するが、全ての図形のエッジ抽出処理が終了してからS1103が行われてもよい。
このように、図形の塗色のために指定された色は、色管理スタックに保存するよう構成されている。特色が指定されていた場合は、合成色を計算するための色空間の値に変換されているため、特色合成処理部521は、重複領域の合成色を、色管理スタックに保存された色を参照しながら決定することができる。即ち、特色合成処理部521は、色管理スタックから合成状態である2つの色の情報を取得して、取得した2つの色の情報に基づき合成色を決定する。なお、本実施形態では、合成する2つの色が特色である場合の処理を説明する。
例えば、図12(b)では、特色”RED PURPLE”が指定された図形のエッジ1201と、特色”BLUE PURPLE”が指定された図形のエッジ1202が交差している。この場合、S1103において特色合成処理部521は、特色”RED PURPLE”と特色”BLUE PURPLE”とを合成して得られる合成色を決定する。合成される2種類の特色は、特色用色変換部603によってそれぞれ分光データに変換されている。例えば、特色は、LAB値にマップされた後に色合成用の分光データに変換される。特色合成処理部521は、特色から変換された2つの分光データを合成して、合成色を表す分光データを求める。分光データを合成する方法は、例えば、特許文献2の方法が用いられる。
図13は、合成色の分光データが保持されている分光DBを説明するための図である。二つの色の混色状態を調べるには、図13に示すように、各色の濃度を段階的に変化させて混色したパッチを印刷する。その際、理想的には色校正対象の印刷機と記録紙の組み合わせで印刷することが好ましいが、近似的には他のプリンタと汎用の記録紙の組み合わせで印刷してもよい。
各特色の濃度を0から100%の範囲で25%刻みに変化させた場合に、一つの特色に付き五つのパッチが得られ、二つの特色の組み合わせにより25個のパッチをもつサンプルチャートができあがる。そして、測色機により、可視域で例えば5または10nmごとに、サンプルチャートを測色すれば、二つの特色の濃度値の組み合わせ分の、可視域の分光反射率を示す分光データを得ることができる。勿論、各パッチの濃度値間の分光データも、分光データの補間演算により求めることができる。
一方で、分版合成モードが設定されていない場合(S1101がNO)、S1104において中間データ生成部511は、現在の色をカレント色(変数名:ACTIVE_VAL)にセットする。
本実施形態の中間データ生成部511の処理により、分版を想定したページのデータを生成することができる。その後、通常のページと同様に、生成手段である画像形成部513が中間データに基づき画像形成を行うことで生成されたデータは、ビットマップデータ用バッファメモリ514を経由して、エンジンI/F515に渡される。これによりカラープリンタ2010(カラープルーファー)で印刷出力を行う構成となっている。
例えば、図2のカラープリンタ2010(カラープルーファー)で印刷するには、特色合成処理部521で得られた合成色については、合成色の分光データから、XYZ値、Lab値に変換されて、Lab値からCMYK色空間の色値に変換される。また、合成されていない特色もCMYK値に変換される。このため、画像形成部513は、入力データ510に基づく中間データからプロセスカラーで画像形成を行って、プロセスカラーのビットマップ画像データを生成することができる。
本実施形態では、画像形成部513によって、例えば、CMYK4色の印刷版データであるCMYK4色の画像データ(ビットマップ画像データ)が生成されることになる。本実施形態によれば、色見本の印刷時には、特色のデータ(例えば特色の印刷版データ)が生成されないため、図4の版データスプーラー921のような特色のデータを保存する領域は必要ない。このため、使用するメモリ領域を節約できる。
さらに、本実施形態の構成においては、印刷ジョブ内に特色が指定されたオブジェクトが含まれた場合であっても、特色で色が指定されたオブジェクトと、別のオブジェクトが重なり合う重複領域について効率的に抽出することができる。このため、分版合成処理を行う場合であっても、より高速な画像形成処理を実現することが可能となる。特に、商業印刷等のように高解像度指定がされ、かつ大判用紙で出力する場合、また、印刷ページ中にグラフィック等の複雑なデータが大量にあった場合でも高速に画像形成を行うことが可能である。
<実施形態2>
実施形態1では異なる2種類の特色の版が重なる重複領域の合成色を、PDLデータのコマンドに基づき決定する方法を説明した。本実施形態ではCMYKの各印刷版と特色の版が重なった場合の合成色をPDLデータから決定する方法を説明する。本実施形態については、実施形態1からの差分を中心に説明する。特に明記しない部分については実施形態1と同じ構成および処理である。例えば、本実施形態の画像処理装置の構成は、本実施形態の図5の画像処理装置100の構成と基本的に同じである。
実施形態1では異なる2種類の特色の版が重なる重複領域の合成色を、PDLデータのコマンドに基づき決定する方法を説明した。本実施形態ではCMYKの各印刷版と特色の版が重なった場合の合成色をPDLデータから決定する方法を説明する。本実施形態については、実施形態1からの差分を中心に説明する。特に明記しない部分については実施形態1と同じ構成および処理である。例えば、本実施形態の画像処理装置の構成は、本実施形態の図5の画像処理装置100の構成と基本的に同じである。
図14は、図12と同様の図であり、エッジが交差した状態を説明するための概説図である。実施形態1の図12(b)とは異なり、図14(b)では、塗色がプロセスカラーの色値であるCMYK値で指定された図形のエッジ1401と、塗色が特色”BLUE PURPLE”で指定された図形のエッジ1402が交差している状態を表している。
図14(b)のように、エッジ1401を有する図形とエッジ1402を有する図形との重複領域があると決定された場合において、分版合成モードが設定されている場合は、オーバープリントがされた場合の合成色をシミュレーションする必要がある。このため、本実施形態では、入力データ510において、特色の図形と重なっている図形の塗色がCMYK値で指定されている場合は、そのCMYK値についても色合成用データに変換される。本実施形態では、色合成用データは、CMY色空間の色値であるCMY値であるものとして説明する。本実施形態では、重なり合う2つの図形の色値であるCMYK値および特色は、それぞれLAB値にマップされ、色合成用のCMY値に変換される。本実施形態では、インクの発色は分光色の特性からくると定義し、CMY値に変換することで合成色を決定することを特徴としている。
本実施形態の特色合成処理部521は、図14(b)にあるように、CMYK値から変換されたCMY値3と特色から変換されたCMY値2の2つのCMY値を用いて、二色の合成色を決定する。具体的には、重なり合う2つ図形の色値を変換して得られた2つのCMK値に対応するCMY値を後述する混色DBから見つけて、そのCMY値を、合成色を表すCMY値として決定する。その結果、図14(b)では、深紫を表すCMY値が決定されるようすを示している。
図15は、合成色のCMY値を決定するための混色DBを説明するための図である。混色DBは2つの色が重なった場合の合成色のCMY値が保持されているデータベースである。実際の印刷物で印刷を実行し測色することにより混色DBが生成される。
図15で用いられているCMYはオフセット印刷機などで一般的に使われるプロセスカラーインク等を指す。インクの組み合わせとしては、例えば入力値としてC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)それぞれの濃度が0%、0%、0%(以下「CMY=0%0%0%」と表記する)とする。混色(合成色)の測定のためには、上塗りの色値、CMY=0%0%0%が重なった場合の色をパッチ(矩形の単色塗)としてオフセット印刷機(平版)などを用いて印刷を行う。このパッチを測色することで、複数のCMK値に対応する合成色のCMY値が得られるため、複数のCMY値に対応する合成色のCMY値の組み合わせが混色DBに保持される。
濃度(別の呼称としてはLUT上のグリッド点の間隔)を所定の値ごと、例えば20%ごとにする場合、次のパッチの入力色はCMY=0%0%0%に対してCMY=0%0%20%を用意し、これを重ねて印刷することで各パッチが生成される。パッチの数はこの組み合わせの場合46656色となる。尚、オフセット印刷機の場合は環境に依存するが一般的にはインキ総量は300%までは設定可能であることが多い。また、入力色の組み合わせはCMYで規定するが、インキ総量を緩和する目的で下色除去、および非線形濃度カーブ等を用いてもよい。いずれにせよ、実際に使用する印刷機を想定したパラメータで印刷を実行することで、より精度の高い色再現を模擬することができるようになる。
混色DBは、多次元のLUTという構成であり各パッチ色の間隔中に位置する色に関してはCMS処理で広く使われている補間演算で求めることができる。例えば、CMY=0%0%0%とCMY=0%0%15%との合成色に関しては、この周囲のグリッド点を求め、そのグリッド点上の出力値を参照した後、それらの値に基づき線形に補間演算を行いながら次元を順次減らすことで最終的な値を求めることができる。
図15の上の図は、合成される2つの色の濃度を段階的に変化させて得られた混色のパッチCMY00,CMY01,CMY10,CMY11を示している。「CMY0」,「CMY1」、「CMYn」は0%から100%濃度の変化を表し、CMY00,CMY01,CMY10,CMY11は2色目の濃度がそれぞれ0%,25%,50%,100%であるパッチを表す。なお、濃度の変化は混合される2色とも同じ刻みでなくてもよい。
図15の下の図は、2つのCMY値(CMY1とCMY2)から合成色のCMY値(CMY3)を求める様子を示した概説図である。例えば、CMY1のCMY値が(128,10,3)、CMY2のCMY値が(5,160,2)である場合、混色DBを用いることで、合成色のCMY3のCMY値として(134,150,5)が得られる。
<その他の実施形態>
本開示は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本開示は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
<その他>
上述した実施形態の開示は、以下の構成を含む。
上述した実施形態の開示は、以下の構成を含む。
(構成1)
N個の色またはN個の色には含まれない特色でページ内のオブジェクトの色値が指定されているPDLデータを取得する取得手段と、
前記ページ内において重なり合う第1のオブジェクトと第2のオブジェクトとの色値であって少なくとも一方が特色で指定されている色値を、色合成用データに変換する変換手段と、
前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが重なる領域の色である合成色を、前記変換手段によって変換された前記色合成用データに基づき決定する決定手段と、
前記特色および前記合成色が前記N個の色で表現されたビットマップ画像データを生成する生成手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
N個の色またはN個の色には含まれない特色でページ内のオブジェクトの色値が指定されているPDLデータを取得する取得手段と、
前記ページ内において重なり合う第1のオブジェクトと第2のオブジェクトとの色値であって少なくとも一方が特色で指定されている色値を、色合成用データに変換する変換手段と、
前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが重なる領域の色である合成色を、前記変換手段によって変換された前記色合成用データに基づき決定する決定手段と、
前記特色および前記合成色が前記N個の色で表現されたビットマップ画像データを生成する生成手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
(構成2)
前記N個の色は、CMYKの4つの色である
ことを特徴とする構成1に記載の画像処理装置。
前記N個の色は、CMYKの4つの色である
ことを特徴とする構成1に記載の画像処理装置。
(構成3)
前記PDLデータにおいて、前記第1のオブジェクトの色値は第1の特色で指定されており、前記第2のオブジェクトの色値は、前記第1の特色とは異なる第2の特色で指定されている
ことを特徴とする構成1または2に記載の画像処理装置。
前記PDLデータにおいて、前記第1のオブジェクトの色値は第1の特色で指定されており、前記第2のオブジェクトの色値は、前記第1の特色とは異なる第2の特色で指定されている
ことを特徴とする構成1または2に記載の画像処理装置。
(構成4)
前記色合成用データは、分光データであり、
前記決定手段は、変換された分光データを合成することで前記合成色を決定する
ことを特徴とする構成3に記載の画像処理装置。
前記色合成用データは、分光データであり、
前記決定手段は、変換された分光データを合成することで前記合成色を決定する
ことを特徴とする構成3に記載の画像処理装置。
(構成5)
前記色合成用データは、CMY色空間で表されるCMY値であり、
前記決定手段は、変換されたCMY値に基づき前記合成色を決定する
ことを特徴とする構成1または2に記載の画像処理装置。
前記色合成用データは、CMY色空間で表されるCMY値であり、
前記決定手段は、変換されたCMY値に基づき前記合成色を決定する
ことを特徴とする構成1または2に記載の画像処理装置。
(構成6)
前記決定手段は、複数のCMY値に対応するCMY値を保持する多次元のデータベースを用いて、前記第1のオブジェクトの色値から変換されたCMY値および前記第2のオブジェクトのCMY値から変換されたCMY値に対応するCMY値を決定することで、
前記合成色を決定する
ことを特徴とする構成5に記載の画像処理装置。
前記決定手段は、複数のCMY値に対応するCMY値を保持する多次元のデータベースを用いて、前記第1のオブジェクトの色値から変換されたCMY値および前記第2のオブジェクトのCMY値から変換されたCMY値に対応するCMY値を決定することで、
前記合成色を決定する
ことを特徴とする構成5に記載の画像処理装置。
(構成7)
前記データベースは、2つのCMY値の濃度をそれぞれ所定の値で変化させて得られた2つの色の混色を表す各パッチを測定して得られたデータベースである
ことを特徴とする構成6に記載の画像処理装置。
前記データベースは、2つのCMY値の濃度をそれぞれ所定の値で変化させて得られた2つの色の混色を表す各パッチを測定して得られたデータベースである
ことを特徴とする構成6に記載の画像処理装置。
(構成8)
前記PDLデータにおいて指定されている前記ページ内のオブジェクトの色値が抽出された場合、前記抽出された色を管理する管理手段をさらに有し、
前記決定手段は、前記管理手段によって管理された色を参照して前記合成色を決定する
ことを特徴とする構成1から7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
前記PDLデータにおいて指定されている前記ページ内のオブジェクトの色値が抽出された場合、前記抽出された色を管理する管理手段をさらに有し、
前記決定手段は、前記管理手段によって管理された色を参照して前記合成色を決定する
ことを特徴とする構成1から7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(構成9)
前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが重なる前記領域を前記PDLデータに基づき決定する第2の決定手段をさらに有する
ことを特徴とする構成1から8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが重なる前記領域を前記PDLデータに基づき決定する第2の決定手段をさらに有する
ことを特徴とする構成1から8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(構成10)
前記第2の決定手段は、
前記PDLデータのコマンドに基づき、オブジェクトのエッジを抽出することで前記領域を決定する
ことを特徴とする構成9に記載の画像処理装置。
前記第2の決定手段は、
前記PDLデータのコマンドに基づき、オブジェクトのエッジを抽出することで前記領域を決定する
ことを特徴とする構成9に記載の画像処理装置。
(構成11)
前記生成手段は、前記N個の色の各色の印刷版データを生成する
ことを特徴とする構成1から10のいずれか1項に記載の画像処理装置。
前記生成手段は、前記N個の色の各色の印刷版データを生成する
ことを特徴とする構成1から10のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(構成12)
N個の色またはN個の色には含まれない特色でページ内のオブジェクトの色値が指定されているPDLデータを取得する取得ステップと、
前記ページ内において重なり合う第1のオブジェクトと第2のオブジェクトとの色値であって少なくとも一方が特色で指定されている色値を、色合成用データに変換する変換ステップと、
前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが重なる領域の色である合成色を、前記変換ステップによって変換された前記色合成用データに基づき決定する決定ステップと、
前記特色および前記合成色を前記N個の色で表現したビットマップ画像データを生成する生成ステップと、
を有することを特徴とする画像処理方法。
N個の色またはN個の色には含まれない特色でページ内のオブジェクトの色値が指定されているPDLデータを取得する取得ステップと、
前記ページ内において重なり合う第1のオブジェクトと第2のオブジェクトとの色値であって少なくとも一方が特色で指定されている色値を、色合成用データに変換する変換ステップと、
前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが重なる領域の色である合成色を、前記変換ステップによって変換された前記色合成用データに基づき決定する決定ステップと、
前記特色および前記合成色を前記N個の色で表現したビットマップ画像データを生成する生成ステップと、
を有することを特徴とする画像処理方法。
(構成13)
コンピュータに、構成1から11のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段を実行させるためのプログラム。
コンピュータに、構成1から11のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段を実行させるためのプログラム。
100 画像処理装置
511 中間データ生成部
603 特色用色変換部
615 ループ処理部
521 特色合成処理部
513 画像形成部
511 中間データ生成部
603 特色用色変換部
615 ループ処理部
521 特色合成処理部
513 画像形成部
Claims (13)
- N個の色またはN個の色には含まれない特色でページ内のオブジェクトの色値が指定されているPDLデータを取得する取得手段と、
前記ページ内において重なり合う第1のオブジェクトと第2のオブジェクトとの色値であって少なくとも一方が特色で指定されている色値を、色合成用データに変換する変換手段と、
前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが重なる領域の色である合成色を、前記変換手段によって変換された前記色合成用データに基づき決定する決定手段と、
前記特色および前記合成色が前記N個の色で表現されたビットマップ画像データを生成する生成手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記N個の色は、CMYKの4つの色である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記PDLデータにおいて、前記第1のオブジェクトの色値は第1の特色で指定されており、前記第2のオブジェクトの色値は、前記第1の特色とは異なる第2の特色で指定されている
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記色合成用データは、分光データであり、
前記決定手段は、変換された分光データを合成することで前記合成色を決定する
ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。 - 前記色合成用データは、CMY色空間で表されるCMY値であり、
前記決定手段は、変換されたCMY値に基づき前記合成色を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記決定手段は、複数のCMY値に対応するCMY値を保持する多次元のデータベースを用いて、前記第1のオブジェクトの色値から変換されたCMY値および前記第2のオブジェクトのCMY値から変換されたCMY値に対応するCMY値を決定することで、前記合成色を決定する
ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。 - 前記データベースは、2つのCMY値の濃度をそれぞれ所定の値で変化させて得られた2つの色の混色を表す各パッチを測定して得られたデータベースである
ことを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。 - 前記PDLデータにおいて指定されている前記ページ内のオブジェクトの色値が抽出された場合、前記抽出された色を管理する管理手段をさらに有し、
前記決定手段は、前記管理手段によって管理された色を参照して前記合成色を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが重なる前記領域を前記PDLデータに基づき決定する第2の決定手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記第2の決定手段は、
前記PDLデータのコマンドに基づき、オブジェクトのエッジを抽出することで前記領域を決定する
ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。 - 前記生成手段は、前記N個の色の各色の印刷版データを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - N個の色またはN個の色には含まれない特色でページ内のオブジェクトの色値が指定されているPDLデータを取得する取得ステップと、
前記ページ内において重なり合う第1のオブジェクトと第2のオブジェクトとの色値であって少なくとも一方が特色で指定されている色値を、色合成用データに変換する変換ステップと、
前記第1のオブジェクトと前記第2のオブジェクトとが重なる領域の色である合成色を、前記変換ステップによって変換された前記色合成用データに基づき決定する決定ステップと、
前記特色および前記合成色を前記N個の色で表現したビットマップ画像データを生成する生成ステップと、
を有することを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータに、請求項1から11のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段を実行させるためのプログラム。
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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