JP3154479B2 - 腐敗し易い製品の包装方法および装置 - Google Patents

腐敗し易い製品の包装方法および装置

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    • G—PHYSICS
    • G01—MEASURING; TESTING
    • G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00—Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02—Column chromatography

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は腐敗し易い製品、特に最初に包装した設備の
ある場所から地域の小売店へ発送されて消費者が購入で
きるように売り出され、家庭では冷凍されると予想され
る肉製品のような棚売り製品、の包装に関する。
特に肉類のような腐敗し易い製品は一般に、屠殺場所
や、国内及び海外の種々の小売店へ出荷する準備を行う
その他の処理施設や、切断されて包装される。このよう
な肉製品は上述の処理施設等に本来的に存在している普
通の二酸化炭素−窒素の大気の中で一般に包装されてい
る。しかしながらこの本来的な酸素−窒素の大気中に製
品を曝して包装することは、バクテリアによる腐敗と、
赤肉の場合にはミオグロビン肉色素が灰色又は茶色のミ
オグロビンに変化して、このような色変化はその肉を平
均的な消費者に受け入れてもらえなくしてしまうことの
両方によって、結果的にダメにしてしまうのである。し
かしながらその製品を取り巻く空気の循環が制限されも
しくは排除されると、望ましくない嫌気状態が発生し
て、肉はその赤色を失ってしまう。この原因は、肉色素
を酸化して鮮明な赤色のオキシミオグロビンとなすため
に肉に望まれる冷凍温度よりも高い温度で酸素に曝され
ることにある。オキシミオグロビンは、肉製品を消費す
る者にとってしばしば望まれる赤色の「健康色」を作り
出すのである。
数日の熟成が許されるとしても新鮮な肉は多数の消費
者が一層望むところであると考えられる。新鮮な肉を熟
成する許容できる方法は真空包装であることが知られて
いる。その他の受け入れることのできる新鮮肉の熟成方
法は窒素雰囲気のような不活性ガスの雰囲気中で包装す
ることである。
バクテリアの成長を抑制する二酸化炭素のような雰囲
気中で腐敗し易い製品を包装することもこの技術分野で
知られている。
棚売りできる全時間（寿命）を延長させるために、腐
敗し易い製品を真空包装することもこの技術分野で知ら
れている。
バクテリアの成長は酸素および二酸化炭素が豊富に含
まれた雰囲気中で赤肉を包装することによって抑制でき
ることもこの技術分野で知られている。これに代えて、
メッタミオグロビン（metmyoglobin）を超えるオキシミ
オグロビンの形成が純粋酸素又は酸素豊富な雰囲気の中
で赤肉を包装することで達成できることもこの技術分野
で知られている。
包装された製品の表面が調整した雰囲気に最大限に曝
されるようにすることを推奨して、これによりその製品
の棚売り寿命を十分に延長するとともに、ダメにして廃
物処理される量を低減させるように、包装することが意
図される。この寿命の延長および廃物処理量の低減の何
れも小売人にとって有利となるのである。包装された製
品を第２の雰囲気に最大限に曝すことを推奨して、嫌気
状態にあることをうったえて消費者に対する売り込み性
を高めるように、包装することもまた意図される。
これらの知られている基本技術の利点を得られるよう
に意図された包装の例が米国特許明細書第4,055,672号
に見出される。この特許に於いては、腐敗し易い肉製品
はガス透過性の膜部材によってラップされた後、不活性
雰囲気の存在する状態でガス不透過性の包装体の中にシ
ールされる。その製品を展示することが望まれるとき
に、その包装体のガス不透過性のカバーが取り除かれ
る。そして、肉製品に酸素が接触して、そのような肉製
品に消費者が望む赤色の『健康色』が発現されるように
なすのである。
このように意図された包装体の欠点には、ガス不透過
性のカバーが包装体から一度取り外されてしまったなら
ば、小売人にとってその新鮮な製品が劣化するのを軽減
し或いはゆっくりと劣化するようになすことが不可能に
なる、ということが含まれる。内部のラップされた内容
物が通常の酸素−窒素の大気に曝されたときは、その肉
は鮮度の劣化を受けることになる。そして通常は約３日
間の最大棚売り寿命を経験することになる。従って与え
られた肉製品に関する要求を小売人が誤って評価してし
まったならば、売れ残った製品は鮮度が劣化してしま
い、値引きして売るか、廃棄する何れしかない。
消費者にとっては、保存（棚置き）寿命を延長するた
めにスーパーマーケットや同様な小売店で入手した新鮮
な腐敗し易い製品を冷凍することが増々一般的となって
きた。しかしながらそのような製品を解凍するときに
は、空気やその他のガス雰囲気に対する露出によって脱
水に伴う変色（discoloration）、即ち「冷凍庫焼け」
（freezer burn）と称する変色、を生じてしまう。これ
はその製品の食欲を削ぎ、品質に悪影響を及ぼす傾向を
示す。包装体の中で雰囲気に対する露出を高めることが
意図された上述した包装技術は、それ故に冷凍を目的と
する場合には非常に不適当とされることになるのであ
る。
このような包装体を消費者が家庭の冷凍庫内に置くな
らば、冷凍庫焼けは必然的に発生する。このような冷凍
庫焼けを避けるために、消費者はしばしば製品を家庭で
完全に再包装しなければならない。これは時間を浪費す
るとともにしばしば不都合なこととなる。これらの欠点
がある結果としてこのような型式の包装技術は、廃棄量
を低減したり或いはその他の利点を小売人にもたらす
が、家庭での冷凍が望まれる使用状況に於いてほとんど
の消費者に受け入れられるとは見出されなかった。
「冷凍庫焼け」の問題を特に解決するように意図され
た包装技術には真空パック法があり、これは腐食し易い
製品を２枚の不透過性の膜の間にパックする。これらの
膜はしかる後に熱シールされて気密ユニットを形成する
ようになされる。この型式の装置の欠点としては、一般
にコストが高くつき、包装、展示、そして家庭での冷凍
に先立つ製品の再包装に関して具合が悪い、ということ
がある。肉製品が最初の処理施設に於いて真空パックさ
れるならば、その製品は一般に紫がかった色をする。何
故ならば、酸素が欠乏しているためにオキシミオグロビ
ンが形成されないためである。この色はしばしば国内の
小売市場で受け入れられず、このためにその製品は展示
される前に真空包装から取り出されて、その後「健康
色」を発現させるための十分な量の酸素を含むガス雰囲
気が許される方法で再包装されている。この製品を消費
者がその後に冷凍しようと望むならば、肉製品は自由ガ
スの存在を最少限に抑える方法で再び確実に包装しなけ
ればならなくなるのである。この再包装は労力、材料の
消費量を２倍にすることになり、又、製品コストを高め
ることになる。
本発明は上述した欠点およびその他の欠点を、食料品
を含む腐敗し易い製品のための簡単且つ経済的な包装装
置を提供することで、解決する。この製品は、固定的に
或いは交換可能に様々な異なる雰囲気を保持することが
できて、製品の搬送および棚売り寿命を延長させるよう
になされる一方、消費者に与えるそれらの製品の美的な
品質を高めるのである。更に、本発明の包装装置はま
た、消費者が家庭で冷凍するための準備を小売人が容易
にできるようになしており、腐敗し易い製品の冷凍の間
の脱水および変色は格段に低減されるようになされる。
本発明の装置はまた、与えられた製品に対する優れた雰
囲気制御を小売人が維持できるようになす。
広義に於いて本発明は、腐食し易い食料品を取り巻く
雰囲気を様々な状態に関して交換し或いは変更（調整）
するための装置を含む。更に詳しくは、この装置は先ず
第１に小売り市場のための包装技術に関し、実質的に不
透過性の包装体即ち包み部材を含む。この包装体即ち包
み部材は再使用できる自己シールポート即ち通路を備え
ている。この包装体の第１の部分は腐敗し易い製品を支
持するために十分な剛性を有することが好ましい。又、
第２の部分は柔軟なフィルム即ち他の層を含み、これは
膨張されたり或いは製品にぴったりとくっつくように収
縮される。この包装体の内部は製品の全面を実質的に、
もしくは実際的にその全面のできるだけ大きい面積部分
を、包装体内の雰囲気に露出させる形状にされることが
好ましい。包装体の何れかの部分、通常はフィルム部
分、は透明とされて製品を視認できるようにされるのが
好ましい。
本発明による包装体は上述したように、包装すべき製
品を受け入れるために少なくとも先ず最初に引き離され
る即ち引き離し可能な２つの部分を含む。製品が包装体
の中に置かれた後、これらの２つの部分は結合されてシ
ールされ、そして包装体内に適当な雰囲気を与えるよう
に処理される。一度包装体が結合されシールされると、
内部に対するアクセスは自己シール隔壁バルブを通して
中空針もしくは同等品を挿入することで行われるのが好
ましい。
本発明の好ましい形態によれば、この包装装置は比較
的剛性の底部トレーを含む。このトレーは柔軟なカバー
により固定され、実質的にガス不透過性のユニットを形
成する。この底部トレーは自己シール隔壁バルブを備え
ていて、包装後にユニット内部に雰囲気を導入できるよ
うに、或いは与えられた雰囲気を変更できるようにして
いる。この自己シール隔壁バルブは、中空針や同等品を
刺し込め且つその針を抜き出すことで自己シールが行わ
れる壁部によって遮断された通路を一般に含む。実際
に、このようなバルブは十分に細いプローブ、針或いは
その他の導管がその隔壁を通して刺し込まれたときに開
かれる。このバルブはその導管を取り外すことで閉じら
れる。
１つの好ましい実施例では、隔壁バルブは底部トレー
の１つの隅に備えられ、様々なそして望まれる雰囲気を
注入および／又は排出できるようになされる。このよう
なこの隔壁バルブの配置は包装体の積み重ね性を損なう
ことはなく、又、包装中や搬送中に意図しない刺し込み
からバルブを保護するように働く。
他の好ましい実施例において、隔壁バルブは、種々の
そして望ましい雰囲気を注入および（または）回収する
のを見越して可撓性のあるフィルムのカバーの一つの隅
に設けてよい。通常、該可撓性のカバーに備えられた前
記隔壁バルブを通したガス交換が完了すると、接着剤を
裏付けした紙のラベルが隔壁バルブ上に置かれ隔壁バル
ブとこの隔壁バルブを囲む該可撓性のカバーとに附着す
る。
これらの実施例では、トレーとカバーとの間の空間に
収容されるガス雰囲気は、包装体の中に配置された特定
の腐敗し易い製品を保存するのに適当とされるガス、好
ましい不活性ガス、の成分によって構成される。赤肉の
場合には、この成分は本質的に窒素とされるか、或いは
窒素と二酸化炭素とされる。
この代わりに、或いは連続して、腐敗し易い製品を保
護するための先に説明した窒素或いは窒素と二酸化炭素
との混合気が通常の大気に見られる実質的に高い酸素が
含有量を示す雰囲気で調整され或いは交換される。この
交換される大気は肉製品にオキシミオグロビンが形成さ
れるのを促進するために望まれる。これにより見栄えは
良くなり、その製品の市場性は高くなる。この交換され
る大気は剛性トレーまたはフイルム包装体に配置されて
いる自己シール隔壁バルブを通して包装体の中に導入さ
れるのが好ましい。このバルブはその前に存在していた
雰囲気およびそれと共に望ましくない水分を排出するの
にも使用される。このような水分は包装後に包装体の中
に溜まるのである。
購入後に製品を冷凍することが望まれるならば、包装
体中に存在する雰囲気は「冷凍庫焼け」を軽減し、或い
は実質的に排除するために、再び変更されることができ
る。このような冷凍の準備は、その容器内に存在するガ
スを排出して、剛性トレーとカバーとの間に実質的な真
空状態を作り出すことによって、達成される。これらの
ガスは先に説明した隔壁バルブを通して排出される。こ
れらのガス交換の準備は、小売店で行うことができ、そ
して特殊な装置内に包装体を置くことを伴い、それによ
り隔壁バルブを通して雰囲気交換装置が刺し込まれて、
包装体の内部を真空引きすることが行われる。
新鮮な肉類のような腐敗し易い製品を包装するための
説明した方法および装置は、１つの包装体でもって最初
の製品処理設備から消費者の冷凍庫へと運ばれることを
可能にする。この包装体はバルブ手段を備えているのが
好ましく、このバルブ手段が包装体の一体性を損なわず
にガスの注入或いは排出を可能にする。説明した包装体
は積み重ね易くするため且つ真空包装の差圧に耐えるよ
うにするために剛性とされるのが好ましいが、この包装
体は十分に軟らかく維持されて様々な内部圧力を許容で
きるようにすることもまた有利である。
それ故にこのような包装体は継続して「熟成」、「色
付け」そして冷凍を行えるようになし、具合の悪さを最
少限に抑えることができる。嫌気、或いはその他の好ま
しい真空状態のような雰囲気を生産者側や処理者側で作
り出して、卸売業者へ渡される途中で製品を熟成するこ
とができる。卸売業者または小売業者は必要とされる酸
素および／又は酸素と二酸化炭素との混合された雰囲気
を注入することで、製品の色操作を行うことができる。
最後に、冷凍するための製品の準備として包装体の真空
引きが行われる。
請求の範囲に記載された本発明が腐敗し易い肉製品に
とって十分な利用性を有していることは予測できるが、
本発明の装置は与えられた雰囲気を保持し或いは変更で
きることが望まれる薬品工業や化学工業の分野で付随的
に使用されることができることも予想できる。このよう
な使用には、器具殺菌装置や、制御された雰囲気によっ
て生じる反応が望まれるような装置が含まれる。
従って本発明の全体的な利点は、腐敗し易い製品、特
に食料品、のための包装体を提供し、この包装体がそれ
らの製品の棚売り寿命を延長させ、消費者に対して製品
の見栄えを良くし、最終的には冷凍庫の脱水や変色を低
減すること、にある。本発明の更に他の利点は、包装方
法および装置を提供し、これにより製品を１つの容器で
もって生産者側から消費者へ運ばれることができるよう
になすことにあって、その容器の雰囲気は連続的に熟
成、色付け、そして保存を行うために変化されるのであ
る。
本発明の他の目的および力点は添付図面と関連する以
下の詳細な説明から明らかとなろう。
第１図は、本発明の特徴を具備した包装装置の斜視
図。
第２図は、トレー壁部に配置された隔壁バルブを示す
切除した斜視図。
第3A図および第3B図は、本発明のバルブ装置を示す第
２図の線３−３に沿う切除した部分的に断面とした側面
図。
第４図は、請求の範囲に記載された包装装置の他の実
施例を示す斜視図。
第５図はトレー壁部に固定された再シール可能な板材
を示す詳細な斜視図。
第6A図および第6B図は、薄いトレー壁部に固定された
板材を示す切除された側面図。
第１図に示されている包装装置10は、比較的剛性のプ
ラスチック材料で作られるのが好ましい底部トレー８が
柔軟カバー22を固定されて気密の包装体を形成するよう
になされた装置として構成されている。カバー22は透明
な高度に酸素を遮断するフィルムとされるのが好まし
く、実質的には基体および液体に対して不透過性とされ
る。この包装装置10は様々な形状とされることができる
が、ここでは熱成形された四角い形状として示されてい
る。
好ましくは、トレー８の底部内面には一連の狭い間隔
で配置されたマウンド14が備えられている。これらのマ
ウンドはほぼ円錐形の形状をしているが、ピラミッド形
や、注目される目的を十分に果たすことのできるその他
の形状とされることもできる。これらのマウンド14は腐
敗し易い製品を支持するのであり、その製品はトレー内
にてその底面の上方に置かれる。従って、製品の最下面
を回ってのガス循環が可能とされている。吸収マット
（図示せず）のような滲み出た液体を吸収するための手
段が腐敗し易い製品の下側に配置されることができる。
下側トレー８の側面11はその上端に周縁フランジ20が
形成されている。この状態に於いて、一度腐敗し易い製
品がトレー８内に配置されると、柔軟でガスを通さない
シート即ちカバー22が接着剤もしくは熱接着技術によっ
てフランジ20に対してシール付けされる。この側面11は
腐敗し易い製品の厚さよりも僅かに高い寸法を有してい
るのが好ましい。
第１図および第２図から判るように、隔壁バルブ30は
底部トレー８の隅に配置されるのが好ましく、カバー22
は雰囲気交換装置40を刺し込む際に変更または回収して
もよい。この隔壁バルブ30は熱結合や接着剤による結合
のような通常の結合技術によってトレー８に固定され、
ガス密および水密となるように取付けられる。隔壁バル
ブ30はそれ自体が柔軟なゴムのような成分で作られるの
が好ましい。これは雰囲気交換装置40が使用されるとき
に自己シールを行う。このようなバルブ30の実施例はペ
ンシルバニア州フェニックスヴィルのウェスト社（West
Company of Phoenixville,Pennsylvania）で製造され
ているＵ−24停止弁でもよい。他の実施例は、テキサス
州ミネオラのメドウコンバーティング社（Meadows Conv
erting,Mineola,Texas）で製造されている1.59ミリメー
トル（1/16インチ）の厚さの天然ゴム接着剤裏付け方形
装置である。
上述した包装装置は製造元から小売店へ次のように運
ばれるのが好ましい。製造者或いは処理者は先ず製品を
トレー８に装填し、そしてカバー22で包装装置10を閉じ
る。肉製品が収容されると、嫌気雰囲気が包装装置の中
に作り出される。これは、窒素又は窒素豊富な雰囲気の
存在する中で上述の段階を通じて行われる。この代わり
に、ベース８上にカバー22をシールした後で、包装体に
刺し込んだ雰囲気交換装置40により隔壁バルブ30を通し
て空気或いはその他の雰囲気を排出することによって行
われる。幾つかの応用例では、実質的に真空とされるの
が好ましい。この代わりに、この包装装置10は遠隔バル
ブ30を通して不活性ガスを充填されることができる。こ
の不活性ガスは窒素、或いは窒素と二酸化炭素との混合
気で構成されて、雰囲気交換装置40を通じて包装装置10
内へ注入されるのが好ましい。何れの場合にも、製品は
製造元と販売者との間にて嫌気状態のもとで「熟成」さ
れる。
上述で説明した包装装置10は多くの異なる目的に使用
できる。典型的な目的は小売のための展示の準備および
赤肉製品の販売であり、この製品は嫌気状態にて包装さ
れていると仮定される。本発明によれば、この包装装置
10は先ず最初に特別な処理装置の中に置かれる。そして
雰囲気交換装置40の刺し込み部分42がトレー壁部11に配
置されている隔壁バルブ30を通して差し込まれる。この
雰囲気交換装置40はバルブ30を完全に貫き通されるが、
装置10内の製品に接触しない程度に刺し込まれる。不活
性ガスおよび全ての望ましくない流体が装置40を通して
包装装置10から抜き出されて、実質的な真空状態が確立
されるようになされる。新たなガス混合気が注入され
る。赤肉の場合には、このガス混合気は適当な構成とし
て酵素および二酸化炭素を含むのが好ましく、好ましい
ガス組成は約80％の酸素と約20％の二酸化炭素とされ
る。このようにして、赤肉の「健康色」が熟成された肉
製品に発現されるのである。
また、本発明の包装装置10は腐敗し易い製品が小売店
で包装される場合にも使用できることが予想される。こ
の場合、パンや、新鮮な果物や野菜、のような食料品が
適当寸法のトレー８内に置かれ、カバー22が固定される
のである。この装置10は空気を任意に収容することがで
きるが、好ましい実施例に於いては、カバー22が取付け
られてシールされた後に装置10内の空気は雰囲気交換装
置40を通して排出されもしくは抜き出されて、適当なガ
ス混合気と交換されるのである。しかる後に包装装置に
別途のラベルが取付けられるか或いはそのカバーにプリ
ントされることによって、その包装装置の外面に適当な
ラベルが付与されるのである。
包装装置10の内部の雰囲気は、隔壁バルブ30を加圧ガ
ス源に接続することで交換できる。包装装置10のガスは
隔壁バルブ30を通して古い雰囲気を抜き出すことで一掃
され、次に同様にして交換ガスが注入されるのである。
第3A図および第3B図は包装装置10の壁部11に配置され
た隔壁バルブ30の横断面図を示している。見られるよう
に、このバルブ30は保持溝31を備えて、雰囲気交換装置
40の刺し込み部分42を刺し込んだり抜き出したりする間
に壁部11に対してバルブ30の状態を維持できるようにな
されるのが好ましい。与えられた雰囲気を導入し或いは
変更するためには、雰囲気交換装置40の中空の差し込み
部分42が隔壁バルブを通して容器内に刺し込まれ、その
装置40の開口端部43が容器内に位置されるようになされ
る。与えられた雰囲気が導入された後、雰囲気交換装置
40の差し込み部分42はそのバルブを通して容器から抜き
出される。バルブ30の構造は、交換装置40を取り外すこ
とによってバルブ30がその弾性復元によって再び容器に
空気密シールを形成して、装置40によってバルブ30に形
成された穴が閉じられるような構造となっている。
第４図から第６図に示された本発明の他の実施例に於
いては、比較的剛性の底部トレー８が柔軟カバー22によ
って固定されて、実質的にガスを通さない不透過性の包
装体ユニット90を再び形成している。この実施例では、
弾性的な板材、シート、即ちフィルム60がトレー８の外
面に、好ましくはトレー壁部50に沿って、固定されてい
る。この板材は、第４図と第５図には四角い即ち正方形
の板材が示されているが、何れの寸法形状とされること
もできる。
この板材60の存在は先に説明したようにガス交換装置
40によってトレー底部15またはトレー壁部50または柔軟
カバー22を貫き通すことができるようにしている。この
ような貫通が行われるとき、板材60は針42を抜き出すこ
とでトレー壁部50やトレーの底部15またはカバー22に開
く穴を再シールするように働く。このような装置40によ
る挿入を簡単とするために、トレー壁部50は板材が付与
される面積部分に於いて薄く弱くされることができる。
この薄くする作業は、トレー壁部の厚さを作業パラメー
タによって20〜50％まで薄くできることが予想される。
トレー壁部が薄くされたこのような実施例が第6A図と第
6B図に示されている。更に他の実施例において、板材60
はトレー壁部50や底部15に予め形成されたパンチ穴の上
に固定される。このような板材60が容器の壁部や底部に
使用されるとして説明したが、他の実施例では再シール
可能な板材即ちフィルムは包装体ユニットの頂部即ちカ
バーに備えられることができる。全ての実施例に於いて
板材即ちフィルム60は入口開口よりも大きいことが必要
である。
板材60とトレー壁部との組み合わせによって与えられ
る固有の剛性は、構造の一体性と包装体ユニット90のガ
ス収容機能との両方の観点から望ましいのである。更
に、板材60と包装体ユニット90との組み合わせは、板材
60のガス交換装置40による刺し通しに対する本来的な抵
抗力を弱める。
板材60はそれ自体が様々な弾性的な再シール可能な材
料、例えばバージンゴム、ラテックス或いはそれらの組
み合わせ、によって形成されることができる。この板材
は十分に大きな寸法面積（例えば12.7mm×12.7mm（1/2
インチ×1/2インチ））として形成され、包装体ユニッ
ト上でのその板材の位置決めと、ガス交換作業の間の十
分に大きな「パンチ穴」の形成を許容することとの両方
に対して望ましい交差を与えることができるようになさ
れる。板材の好ましい厚さは1.016mm（40ミル）の程度
である。しかしその他の厚さもそれぞれの再シール性に
応じて使用することができる。
この板材60は固定剤もしくは接着剤によって固定され
ることができ、本発明による排出技術が遂行されるもの
とされる。更に、この固定剤は上述した本発明で使用さ
れるガスに耐えるものでなければならない。この代わり
に、板材60は熱結合技術などによって固定されることが
できる。
上述した板材即ちフィルムの使用は多くの観点から望
ましいのである。先ず最初に、弾性的な板材の使用は一
般的に製造コストを低下させることができる。これに於
いては、平たい板材の方が、一層正確な製造技術を必要
とする隔壁バルブやその他の同様な部材よりも簡単に適
用することができる。更に、このような板材を使用する
ことは、一般にガス交換装置の使用を格段に簡単にする
のである。これに於いては、刺し込み部分の全体寸法が
非常に大きくなされ、従ってガス交換作業に際して要求
される正確度が低減されるのである。
本発明の或る特定の、および（または）好ましい実施
例がここで説明されているが、更に他の様々な変化およ
び変更が以下の請求の範囲に記載された精神および範囲
から逸脱せずになし得ることが理解されよう。

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】腐敗し易い製品を保存するための包装装置
    において、 製品を受け入れる領域を有する、比較的剛性のあるガス
    不透過性のトレーと、 トレーを覆ってガス不透過の包装空間を形成できる柔軟
    なガス不透過性のカバーと、 包装体に配置される再シール可能な隔壁バルブと、 オキシミオグロビンを形成するのに適当な第２のガス雰
    囲気と交換可能な、包装空間内のガス雰囲気とを含む包
    装装置。
  2. 【請求項２】腐敗し易い新鮮な肉製品を制御して熟成
    し、引き続いて消費者に供するために処理する方法にお
    いて、 ガス不透過性の包装トレー内に製品を配置し、 不活性の嫌気雰囲気内にあるトレー上の製品をガス不透
    過性のカバーで包装かつシールし、 不活性の嫌気雰囲気内で製品を熟成させ、 包装体に配置されている隔壁バルブを通して雰囲気交換
    装置を刺し込み、 隔壁バルブを通して包装体の内部から不活性の嫌気性ガ
    スを排除し、 好気雰囲気を形成できる第２のガスを隔壁バルブを通し
    て包装体の内部に充填し、 腐敗し易い新鮮な肉製品が好気雰囲気によりオキシミオ
    グロビンの状態を発現することを特徴とする処理方法。
  3. 【請求項３】第１のガスが不活性である請求項２に記載
    の処理方法。
  4. 【請求項４】不活性ガスが本質的に窒素である請求項３
    に記載の処理方法。
  5. 【請求項５】不活性ガスが窒素と二酸化炭素との混合気
    である請求項３に記載の処理方法。
  6. 【請求項６】オキシミオグロビンの形成を促す雰囲気が
    酸素と二酸化炭素との混合気である請求項２に記載の処
    理方法。
  7. 【請求項７】酸素と二酸化炭素の雰囲気が約80％の酸素
    と20％の二酸化炭素との比率で構成されている請求項６
    に記載の処理方法。
  8. 【請求項８】腐敗し易い製品を保存するための包装装置
    において、 製品を受け入れる領域を有し、上縁に外方へ向かうフラ
    ンジを形成された比較的剛性のあるガス不透過性のトレ
    ーと、 密封関係に前記フランジに対して取り付けることにより
    前記トレーに嵌合するようにされたトレー用の柔軟なガ
    ス不透過性のカバーと、 包装体の少なくとも一つの面にある開口に固定的に配置
    された再シール可能な隔壁バルブと、 トレーとカバー内に収容されたガス雰囲気を含み、この
    ガス雰囲気の組成がオキシミオグロビンを形成するのに
    適当なガスを含む包装装置。
  9. 【請求項９】腐敗し易い新鮮な肉製品を制御して熟成
    し、引き続いて消費者に供するための包装方法におい
    て、 製品を、嫌気性の不活性ガス雰囲気内にある間に実質的
    に不透過性の包装トレー上に配置し、 嫌気性の不活性雰囲気内で実質的にガス不透過性のカバ
    ーでトレー上の製品をシールして気密包装体を形成し、 嫌気性の不活性ガス雰囲気内で肉製品を熟成させ、 トレーに配置されている隔壁バルブを通して雰囲気交換
    装置を刺し込み、 隔壁バルブを通して包装体から不活性ガスを排除し、 隔壁バルブを通して包装体の内部に、オキシミオグロビ
    ンの形成を促す第２の雰囲気を充填し、 包装体内の肉製品を第２の雰囲気内に少なくともその肉
    製品に健康色が発現するのに十分な時間にわたって保持
    し、 隔壁バルブを通して第２の雰囲気を排除し、 この包装体を冷凍する、 諸段階を含む包装方法。
  10. 【請求項１０】不活性ガスが本質的に窒素である請求項
    ９に記載の包装方法。
  11. 【請求項１１】不活性ガスが本質的に窒素と二酸化炭素
    との混合気である請求項９に記載の包装方法。
  12. 【請求項１２】オキシミオグロビンの形成を促す雰囲気
    が本質的に酸素と二酸化炭素との混合気である請求項９
    に記載の包装方法。
  13. 【請求項１３】酸素と二酸化炭素の雰囲気が約80％の酸
    素と20％の二酸化炭素との比率で構成されている請求項
    ９に記載の包装方法。
  14. 【請求項１４】包装装置に収容された腐敗し易い製品を
    冷凍のために準備する方法において、 包装装置に備えられている隔壁バルブを通して雰囲気交
    換装置を刺し込み、 包装装置内の製品の頂部とカバーとの間に存在するガス
    を排除して内部に実質的な真空状態を形成し、 隔壁バルブから雰囲気交換装置を引っ込めて隔壁バルブ
    を閉じる、 諸段階を含む準備方法。
  15. 【請求項１５】腐敗し易い食料品のための小売用の包装
    体において、 食料品の実質的に全面にガスが接触できるように食料品
    を支持できる第１のガス不透過性の包装部分と、 ガス不透過性の包装体を形成するために周縁シールを形
    成する関係で第１の包装部分に接合可能な第２のガス不
    透過性の包装部分と、 開放した時に包装体の内部と外部との間でのガスの流動
    を可能にする、包装体に備えられた自己シール隔壁バル
    ブと、 を含む小売用の包装体。
  16. 【請求項１６】第１の包装部分が第２の包装部分よりも
    剛性があり、第２の包装部分が透明フィルムである請求
    項15に記載の包装体。
  17. 【請求項１７】隔壁バルブが第１の包装部分と第２の包
    装部分のいずれか一方にある請求項15に記載の包装体。
  18. 【請求項１８】第１の包装部が底面および側壁に備えた
    トレー状の部材である請求項15に記載の包装体。
  19. 【請求項１９】底面が食料品を支持するために隆起部分
    を備えている請求項18に記載の包装体。
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