JP3154421B2 - 自動車用ウインドウモールディング及びその製造方法 - Google Patents

自動車用ウインドウモールディング及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の車体パネルの
ウインドウ開口部に固着されたウインドウパネル(以
下、理解容易化のためにウインドウガラスという。)の
周縁部と車体パネルとの間の間隙をシールするように装
着される自動車用ウインドウモールディング及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車体パネルの窓開口部に取付け
られたウインドウガラスの周縁部には、ウインドウモー
ルディングが装着されている。具体的には、ウインドウ
ガラスの周縁と車体パネルの窓開口部の開口縁との間
に、連続長尺状の隙間が形成されており、この隙間内
に、長尺状の押出部材からなるウインドウモールディン
グが嵌挿されシールが行われている。このウインドウモ
ールディングは、上記隙間内に介挿される脚部と、その
隙間を車外側から覆う装飾部とを備えている。
【0003】このような自動車用ウインドウモールディ
ングにおいて、ウインドウガラス上の雨水を排出するた
めの凹溝を形成することが、実公昭57−54416号
公報等に提案されている。このものでは、ウインドウガ
ラスのサイド縁部に相当する部位に凹溝が形成されてい
るが、このサイド部に繋げるようにしてアッパー部を形
成する場合には、凹溝を形成するサイド部と凹溝を形成
しないアッパー部とを それぞれ別々に成形し、両者を所
定の型内に配して一体化することとなる。しかしなが
ら、このような接続を行う場合には、両者の接続部にお
いて型成形に伴うラインが形成されてしまい、装飾性に
問題を生じる。 一方、特開昭62−289427号公報
や実開昭64−28374号公報等には、雨水を堰き止
める溝の大きさをモールディングの長手方向に変化させ
るようにしたものが開示されている。しかしながらこれ
らでは、溝の大きさを変化させるにあたって、溝を画成
する一対の部材どうしが別部材として成形されており、
これらの各部材どうしを接続する等の後加工を要してい
る。したがって、このものにおいても成形上の問題が生
じている。 この問題を解消するため従来から、特開昭6
2−283017号公報や特開平1−269613号公
報等において各種の提案がなされている。まず、特開昭
62−283017号公報記載のモールディングでは、
横断面一定の形状で連続的に押出成形されたモールディ
ング材の装飾部が、押出工程の後に持ち上げ変形されて
おり、その装飾部の持ち上げ部分と、ウインドウガラス
への当接片との間に雨水受け溝が形成されている。ま
た、特開平1−269613号公報記載のものでは、
断面一定形状に押し出された装飾部に対して、ガラス嵌
合溝を画成する支持片の形成位置を変化させている。
方、この場合の凹溝は、風切り音発生防止及び剛性強化
等の観点から、必要な部分のみに設けることが好まし
く、特に高速走行時においてウインドウガラス上の水流
は、インドウガラス表面に沿って上昇していくことか
ら、サイドモールディングの下端部分は比較的小さな断
面積でよい。以上の観点より、実公昭62−15044
号公報及び実開昭59−31513号公報記載のウイン
ドウモールディングでは、サイド部の上方側あるいは下
方側のみに凹溝を設けるようにしている。また実公平1
−14488号公報及び実開昭63−184117号公
報記載のウインドウモールディングでは、凹溝の一部分
に別部品を埋め込むようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した特
開昭62−283017号公報及び特開平1−2696
13号公報に記載された従来のモールディングにおいて
は、溝を設けないアッパー部において、ガラス当接片を
装飾部の内側に完全に収納しなければならず、その分装
飾部を輻広に大型化せざるを得ない。したがって運転視
界を確保する上で装飾部が障害になる可能性があるとと
もに、装飾部が幅広・大型状態となって、いわゆるフラ
ッシュサーフェイスの要請に逆行することも考えられ
る。 このような問題は、サイド部の上方側あるいは下方
側のみに凹溝を備えるウインドウモールディングについ
ても同様に生じるものであるが、加えて、凹溝を長手方
向の一部にいかにして効率的に形成するかについては、
従来からなんら開示されていない。
【0005】本発明は、小型の装飾部を備えつつ、十分
な堰き止め機能を備える雨水排出溝を、サイド部の上方
側あるいは下方側のみに連続的に押出成形することがで
きるようにした自動車用ウインドウモールディング及び
その製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明にかかる自動車用ウインドウモールディングは、
車体パネルの窓枠開口部に固着されたウインドウパネル
のアッパー側からコーナー側を通して両サイド側にかけ
ての周縁部に沿って装着されるアッパーモールディン
、コーナーモールディング及びサイドモールディング
を有してなるものであって、前記ウインドウパネルの周
縁部と車体パネルの窓枠開口部の内周縁部との間に形成
された隙間に介挿される脚部と、この脚部の車外側端か
ら少なくとも内周側に延出してウインドウパネル表面に
弾接される装飾部と、を備えてなる自動車用ウインドウ
モールディングにおいて、前記サイドモールディングに
おける装飾部には、ウインドウパネルの車外側表面に弾
接しつつ、当該ウインドウパネルの車外側表面への弾接
面から車外方向に膨出する厚肉部分が設けられていると
ともに、その膨出厚肉部分の車内外方向における肉厚
が、前記サイドモールディングからコーナーモールディ
ングにかけて徐々に変化することによって、上記アッパ
ーモールディングにおける装飾部の車内外方向の肉厚
が、サイドモールディングにおける装飾部の車内外方向
の肉厚よりも薄肉状に形成され、上記装飾部の膨出厚肉
部分には、内周側に開口するように凹設された雨水受け
溝が、当該膨出厚肉部分における車内外方向の上下の両
壁の間に設けられているとともに、上記膨出厚肉部分の
両壁のうち、前記ウインドウパネルの車外側表面に弾接
する下壁は、前記脚部からウインドウパネルの中心側に
向かっての延出量が、前記サイドモールディングからコ
ーナーモールディングにかけて略一定に維持され、
、前記雨水受け溝は、サイドモールディングの長手方
向上方側にのみ設けられ、上記サイドモールディングの
長手方向下端側を含む下方側には設けられていない構成
になされている。さらに、本発明にかかる自動車用ウイ
ンドウモールディングでは、車体パネルの窓枠開口部に
固着されたウインドウパネルのアッパー側から両サイド
側にかけての周縁部に沿って装着されるアッパーモール
ディング及びサイドモールディングを有してなるもので
あって、前記ウインドウパネルの周縁部と車体パネルの
窓枠開口部の内周縁部との間に形成された隙間に介挿さ
れる脚部と、この脚部の車 外側端から少なくとも内周側
に延出してウインドウパネル表面に弾接される装飾部
と、を備えてなる自動車用ウインドウモールディングに
おいて、前記サイドモールディングにおける装飾部に
は、ウインドウパネルの車外側表面に弾接しつつ、当該
ウインドウパネルの車外側表面への弾接面から車外方向
に膨出する厚肉部分が設けられているとともに、この装
飾部の膨出厚肉部分には、内周側に開口するように凹設
された雨水受け溝が備えられ、かつこの雨水受け溝は、
サイドモールディングの長手方向上方側にのみ設けら
れ、下端側には設けられていないものであって、上記雨
水受け溝が設けられていない部分における装飾部が、ア
ッパーモールディングにおける装飾部と略同一の横断面
形状に形成されている。
【0007】また本発明にかかる自動車用ウインドウモ
ールディングの製造方法は、ウインドウパネルのアッパ
ー側から両サイド側にかけての周縁部に沿って装着され
るアッパーモールディング及びサイドモールディングを
押出成形するものであって、ウインドウパネルと車体パ
ネルの窓枠開口部との隙間内に挿入される脚部を押出成
形するための押出開口部と、少なくともウインドウパネ
ル側に弾接される装飾部を押出成形するための押出開口
部を備えてなるダイを用いて、モールディングの押出を
行うようにした自動車用ウインドウモールディングの製
造方法において、サイドモールディングを成形する際に
は、前記ダイにおける装飾部に対応する押出開口部の開
口面積を拡張して、装飾部の肉厚を膨肉化させつつ押出
を行い、かつサイドモールディングの長手方向上方側を
成形する際において、前記装飾部に対応する押出開口部
の開口面積拡張領域内に、他のダイを進入させることに
よって、装飾部の膨肉厚肉部分の側壁に雨水受け溝を凹
設するように押出を行うとともに、サイドモールディン
グの長手方向下端側を成形する際には、前記装飾部に対
応する押出開口部から他のダイを離間させることによっ
て、装飾部に雨水受け溝を形成しない構成になされてい
る。さらに本発明にかかる自動車用ウインドウモールデ
ィングの製造方法は、ウインドウパネルのアッパー側か
ら両サイド側にかけての周縁部に沿って装着されるアッ
パーモールディング及びサイドモールディングを押出成
形する方法であって、前記ウインドウパネルと車体パネ
ルの窓枠開口部との間の隙間内に挿入される脚部と、こ
の脚部の車外側端から少なくとも内周側に延出してウイ
ンドウパネル表面に弾接される装飾部とを、複数のダイ
を有するダイ装置を用いて押出成形する自動車用ウイン
ドウモールディングの製造方法において、上記ダイ装置
を構成する複数のダイのうち、第1及び第2のダイによ
り装飾部の車外側表面及び車内側表面を全長にわたって
連続的に形成するとともに、第3のダイによって雨水受
け溝の内表面を形成しつつ、全長を一連一体に連続的に
押出成形するものであって、サイドモールディングを成
形する際には、上記第1のダイ及び第2のダイを、押出
方向である第1の方向と略直交する第2の方向に移動さ
せて、これら両ダイどうしを相対的に離反させることに
より、装飾部の肉厚を膨肉化させつつ押出を行い、かつ
サイドモールディングの長手方向上方側を成形する際に
おいて、前記第3のダイを、上記第2の方向と交差する
第3の方向に移動させることにより、装飾部の膨肉厚肉
部分の側壁に雨水受け溝を凹設するように押出を行うと
ともに、サイドモールディングの長手方向下端側を成形
する際には、前記第3のダイを、上記第3の方向の逆方
向に移動させることにより、装飾部に雨水受け溝を形成
しない構成になされている。
【0008】
【作用】このような構成を有する自動車用ウインドウモ
ールディングにおいては、装飾部の膨肉厚肉部分に、そ
の膨肉厚肉部分の大きさに対応して十分な大きさの雨水
受け溝が凹設されるとともに、雨水受け溝が必要な部分
のみに設けられているため、全体の横断面形状に対して
溝の形状が無駄なく効率的に配置されるようになってい
る。 また、上述した自動車用ウインドウモールディング
の製造方法によれば、ダイの動きによって、上記本発明
にかかる自動車用ウインドウモールディングの全体が
易に一連に成形されるようになっている。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。まず図1に表わされているように、自動車
のフロント側のウインドウガラス11の周縁部には、長
尺状の押出シール部材からなるウインドウモールディン
グ2が装着されている。このウインドウモールディング
2は、前記ウインドウガラス11の上縁部とルーフパネ
ル12との間の隙間に装着されるアッパーモールディン
グ2Aと、ウインドウガラス11の両側縁部とピラーパ
ネル13との間の隙間に装着されるサイドモールディン
グ2Cと、これらアッパーモールディング2Aとサイド
モールディング2Cとを連結している湾曲部分としての
コーナーモールディング2Bとを有しており、これらモ
ールディング2A,2C,2Bは、後述するようにして
一体連続的に押出成形されている。
【0010】図2ないし図6に示された第1実施例にお
けるウインドウモールディング2は、ゴム、合成樹脂等
の弾性材料を後述する成形装置によって長尺帯状に一体
に押出成形してなるものであり、ウインドウガラス11
の周縁部と、ルーフパネル12及びフロントピラー13
との間隙に介挿される脚部22を有しているとともに、
上記隙間を車外側(図3上側)から覆う装飾部21を備
えている。そしてこれら装飾部21と脚部22とによっ
て、長手方向に直交する横断面形状が略L字状になされ
ている。
【0011】上記脚部22装飾部21とを含む全体の
車内外方向(図3上下方向)の高さは、アッパーモール
ディング2Aにおいて短く設定されているとともに、サ
イドモールディング2Cにおいてやや長く設定されてい
る。これは、後述するようにウインドガラス11の車外
側表面と車体パネル12,13の車外側表面との間に形
成されている段差が、アッパー部よりサイド部の方が拡
大されているのに対応したものであって、この段差の変
化にしたがって上記脚部22装飾部21とを含む全体
高さも変化されている。すなわちコーナー部から徐々
に高められて(図4参照)サイド部の上方側で最大にな
されている(図5参照)とともに、この最大高さがサイ
ド部の中央部及び下方側に向かって一定に維持されてい
る(図6,図7及び図8参照)。
【0012】また装飾部21の内部における車外側外周
部分には、芯材としてのワイヤー23が埋設されてい
る。さらに脚部22の車内側端縁(図3下端縁)には、
ウインドウガラス11の車内側(図示下部側)エッジ部
に係合する支持片24と、車体パネル12,13の壁面
側に圧接するように延びる弾性リップ片25とが全長に
わたって設けられているとともに、この弾性リップ片2
5のやや車外側(図3上方側)の脚部22には、弾性リ
ップ片26が、上記弾性リップ片25とほぼ平行に突設
されている。
【0013】装飾部21は、脚部22の車外側端(図3
上端)からウインドウガラス11側に延びるリップ状部
材からなり、ウインドウガラス11の車外側表面を覆っ
ている。この装飾部21は、前述したウインドガラス1
1の車外側表面と、車体パネル12,13の表面との間
に形成されている段差に対応して肉厚が変化させられて
いる。すなわちまず上記段差が均一になされているアッ
パーモールディング2Aでは(図3参照)、装飾部21
の肉厚及び形状も薄肉状に均一になされている。次にコ
ーナーモールディング2Bの途中部分からサイド寄りの
端部2Dにかけては(図4及び図5参照)、前記段差の
拡大に伴って装飾部21が、上記ウインドウガラス11
の車外側表面への弾接面から車外方向(図4,図5
向)に肉厚が膨出されており、膨出厚肉部分21aが設
けられている。さらにサイドモールディング2Cの長手
方向上方部及び中央部においては(図6及び図7参
照)、最大になされた段差に対応して、膨出厚肉部分2
1aの肉厚が最大になされている。そしてこの最大肉厚
の膨出厚肉部分21aは、サイド部下方側に向かって
(図8参照)一定に維持されている。
【0014】このように装飾部21は、ウインドウガラ
ス11に対面して当接する内側部分に膨出厚肉部分2
1aを有しており、この膨出厚肉部分21aの内周側壁
面には、雨水受け溝28が内周側に向かって開口するよ
うに凹設されている。この雨水受け溝28は、サイドモ
ールディング2Cの長手方向略中央部よりも上方側にの
み設けられており、下方側には設けられていないもので
あって、底側部分が横断面略三角形状になされている
とともに、開口側部分における上下の両壁がほぼ平行に
形成されている。この雨水受け溝28の横断面形状を以
下詳細に説明する。
【0015】まず図4及び図5に示されたコーナーモー
ルディング2Bにおける雨水受け溝28は、底部側の
三角形状頂部のみが凹設されており、当該雨水受け溝2
8の図示左右方向における溝深さ及び図示上下方向にお
ける溝幅は、前記膨出肉厚部分21aの肉厚に対応して
徐々に変化させられている。次に図6に示されているよ
うに、膨出肉厚部分21aの肉厚が最大になされている
サイド部上方領域における雨水受け溝28は、最大の溝
幅及び溝深さになされている。この最大の溝幅及び溝深
さを備える部分は、サイド部の中央領域まで一定長さに
わたって延在されている。また図7に示されているよう
に、サイド部中央領域の所定位置から下方側に向かって
は、雨水受け溝28の溝幅及び溝深さが縮小されてお
り、雨水受け溝28は、所定の位置で消失されている。
この消失部位における雨水受け溝28は、底部側の三
角形状頂部のみの横断面形状になされており、当該雨水
受け溝28の溝深さ及び溝幅は、図7に示されているよ
うに縮小されている。そして図8に示されているよう
に、サイド部の下端部を含む下方側領域に雨水受け溝2
8は設けられていない。
【0016】このようなウインドウモールディング2を
用いたウインドウガラス11の車体側取付構造を次に説
明する。ルーフパネル12及びフロントピラー13に設
けられたガラス取付用開口部の内周縁部は、ウインドウ
ガラス11を受け入れるように室内側に向かって階段状
に折り曲げられており、折曲壁12a,13aを介して
フランジ部12b,13bが設けられている。アッパー
部の折曲壁12aの立上り高さは均一になされている
が、サイド部の折曲壁13aの立上り高さは、コーナー
部の途中から次第に高められている。
【0017】そしてまずウインドウガラス11の周縁部
に、ウインドウモールディング2が装着される。このと
きウインドウガラス11のアッパー周縁部からコーナー
周縁部にかけては、アッパーモールディング2Aの支持
片24と装飾部21との間に嵌着されるとともに、ウイ
ンドウガラス11のサイド周縁部には、サイドモールデ
ィング2Cの支持片24と、装飾部21の膨出肉厚部分
21aとの間に嵌着される。なおコーナーモールディン
グ2Bは、ウインドウモールディング2の装着に伴って
所定の曲率に湾曲させられることとなるが、上述のよう
にして装飾部21の厚肉化が行われているため、曲げ周
長の差によるシワ発生等の不具合は生じることがない。
【0018】一方前記車体パネル12,13側のフラン
ジ部12b,13b上には、帯状のダムラバー14が固
着されるとともに、このダムラバー14の外周面側に、
接着剤15が押出によって充填される。ついでウインド
ウモールディング2が装着されたウインドウガラス11
の車内側面が、上記ダムラバー14上に当接され押圧さ
れる。これによってウインドウモールディング2の支持
片24が、接着剤15で固着されるとともに、弾性リッ
プ片25,26が、各折曲壁12a,13aに対して屈
曲状態にて弾接される。これら弾性リップ片25,26
の屈曲による弾性反発力は、上記接着剤115が固化す
るまでの間、ウインドウモールディング2の固定力及
び姿勢安定力として作用する。
【0019】このようにしてウインドウガラス11は、
車体パネル12,13側のフランジ部12b,13b上
に全周略均一の高さに固着される。そしてこのウインド
ウガラス11の車外側表面と、ルーフパネル12の表面
との間には、折曲壁12a,13aの立上り高さに対応
した段差が形成され、この段差に対応して、装飾部21
の膨出肉厚部分21aの肉厚が設定されている。まずア
ッパー部においては(図3参照)、全長にわたって上記
段差はほとんどなく、装飾部21及び脚部22が均一な
横断面形状に維持されているとともに、装飾部21に膨
出肉厚部分は設けられていない。またコーナー部におい
ては(図4及び図5参照)、段差がややつけられている
のに対応して、装飾部21に膨出肉厚部分21aが設け
られている。この膨出肉厚部分21aの肉厚は、段差の
変動に対応するようにして、サイド側に向かって徐々に
膨肉化されている。このコーナー部の途中部分からサイ
ド部に向かって上記段差は徐々に拡大されており、サイ
ド部の長手方向上方側領域及び中央領域(図6及び図7
参照)で最大の段差に設定されている。そしてこれに対
応して、膨出肉厚部分21aの肉厚も最大になされてお
り、その最大肉厚が、サイド部下方側領域まで一定に維
持されている(図8参照)。
【0020】このようなウインドウガラス11の車体側
取付構造において、ウインドウガラス11上に滴化した
雨水は、ウインドウモールディング2の内周壁部に導か
れるようにして所定の部位に排出されていく。すなわち
アッパー部からコーナー部においては、装飾部21の内
周壁面に誘導されるとともに、サイド部に集められた雨
水は、装飾部21の膨出肉厚部分21aに設けられた雨
水受け溝28内を通って誘導されていく。
【0021】このときサイド部に集められた雨水は、特
に高速走行時点において風圧により上方に向かって流動
される。したがって雨水受け溝28は、本実施例のよう
にサイドモールディングの長手方向略中央部よりも上方
側にのみ設けられていれば十分であり、これにより好適
な排水が行われるようになっている。
【0022】なおウインドウモールディング2は、ウイ
ンドウガラス11に装着した状態で窓枠側に装着するこ
ととしてもよいし、予めウインドウガラス11を窓枠側
に挿入しておいた上で、ウインドウガラス11の周端縁
と車体パネル12,13との間の隙間内にウインドウモ
ールディング2を挿入するようにしてもよい。
【0023】次に、上述したウインドウモールディング
2を成形する装置を説明する。図9ないし図12に示さ
れているように、モールディング成形装置3は、合成樹
脂押出用の開口部を形成するための3つのダイを備えて
いる。これらのダイは、モールディングの押出方向(紙
面垂直方向)である第1の方向に並設された第1のダイ
31と、第2のダイ32と、第3のダイ33とを有して
いる。上記第1のダイ31は固定状態に設置されてお
り、ウインドウモールディング2の装飾部21、脚部2
2及び弾性リップ片26を成形するための押出形成口3
4を備えている。この押出形成口34におけるウインド
ウモールディング2の支持部24及び弾性リップ25に
相当する図示下側の部分は、上記各部24,25を包含
する大型の矩形状開口部になされている。
【0024】上記押出形成口34は、装飾部21の車外
側表面(上側表面)に対応した造形面を有する押出形成
口341と、脚部22の外周側壁面(車体パネル側壁
面)に対応した造形面を有する押出形成口342と、弾
性リップ26の全外表面に対応した造形面を有する押出
形成口343とを有している。押出形成口341は、ウ
インドウモール2の装飾部上縁(車外側表面)に相当す
る弓形湾曲形状の上辺部を有しているとともに、装飾部
21の膨出厚肉部21aに雨水受け溝28を形成をして
いない開口形状になされており、上記押出形成口342
に連通されている。
【0025】一方第2のダイ32及び第3のダイ33
は、板状部材からそれぞれ形成されており、前記第1の
ダイ31の前面上に、一対のガイド32a,32a及び
33a,33aによって、上記第1の方向に略値交する
第2の方向及び第3の方向にそれぞれ直線的に平行移動
可能に支持されている。第2のダイ32に設けられた押
出形成35は、ウインドウモールディング2における
装飾部21の車内側表面(下側表面)に対応した造形面
と、脚部22の内周側壁面(ウインドウガラス側壁面)
に対応した造形面と、支持部24及び弾性リップ25
全外表面に対応した造形面とを有している。すなわち、
上記脚部21の内外周の両壁面は、上述した第2のダイ
32及び第1のダイ31によって各々形成される構成に
なされている。そして脚部22に対応する部分の図示上
端側に設けられた開放部分が、前記第1のダイ31の押
出形成口34における膨出厚肉部分21aに相当する部
分に連通するように重ね合わせられている。この第2の
ダイ32の図示下端縁部には、連接棒32bが設けられ
ており、この連接棒32bが、回転運動を直線運動に変
換する変換器を介して駆動モータ32cに連結されてい
る。そしてこの駆動モータ32cからの駆動力によって
上記第2のダイ32は、図9に示されたアッパーモール
ディング形成位置と、図10ないし図12に示されたサ
イドモールディング形成位置との間において第2の方向
往復移動されるようになっている。
【0026】また第3のダイ33は、上記第2のダイ3
の移動方向である第2の方向と略直交する第3の方向
に往復移動されるように設置されており、この第3のダ
イ33の図示左端縁部に設けられた連接棒33bが、回
転運動を直線運動に変換する変換器を介して駆動モータ
33cに連結されている。この第3のダイ33の図示右
側における先端部分には、前述したウインドウモールデ
ィング2の雨水受け溝28に対応する略三角形状の遮蔽
突片331が形成されている。この第3のダイ33の遮
蔽突片331は、前記第1のダイ31の押出形成口34
1内に進入可能に設けられており、図9ないし図12の
各図に示されているように、前記ダイ2のダイ32の往
復移動に連動して往復移動されるようになっている。
【0027】このようなモールディング成形装置3によ
るウインドウモールディング2の成形方法を説明する。
ウインドウモールディング2を成形するにあたっては、
アッパーモールディング2A、コーナーモールディング
2B、サイドモールディング2Cが、一連に押出成形さ
れるが、その成形順は、一方のサイドモールディング2
C、一方のコーナーモールディング2B、アッパーモー
ルディング2A、そして他方のコーナーモールディング
2B、他方のサイドモールディング2Cの順である。
【0028】まずサイドモールディング2Cを押出成形
する場合には、第1のダイ31と第2のダイ32とが、
図12,図11及び図10の各図に示された一定の位置
関係に維持されつつ、第3のダイ33は、当初図12に
示された退避位置におかれる。この状態でサイドモール
ディング2Cの下端部分(図3右端部分)から押出が開
始される。このとき第1のダイ31の押出形成口34
に、金属ワイヤー薄箔芯金23が供給される。
【0029】一定横断面形状の状態で、サイドモールデ
ィング2Cの下方側部分が一定長にわたって押し出さ
れ、サイド部の中央領域に至ると、第3のダイ33が前
進され、図11のように第3のダイ33の遮蔽突片33
1が第1のダイ31の押出形成口341内に進入されて
いく。これにより膨出厚肉部分21aに雨水受け溝28
が形成され始め、第3のダイ33が前進していくにとも
なって、雨水受け溝28の溝深さは徐々に深くなされて
いく。そして図10に示されている状態に至ったとき、
雨水受け溝28の溝幅及び溝深さは最大になされる。こ
の図10に示されている雨水受け溝28の最大溝深さを
備えた部分は、一定長さにわたって押出成形される。
【0030】ついでコーナーモールディング2Bの成形
位置に近づいてくると、第2のダイ32が図示上側方向
に押し上げ移動されていくとともに、第3のダイ33が
退避され始める。これにより第1のダイ31の押出形成
口341は縮小されていき、膨出厚肉部分21aの肉厚
が縮小されていくとともに、雨水受け溝28の溝深さ及
び溝幅は、上記膨出厚肉部分21aの肉厚縮小化に比例
して縮小されていく。このとき膨出厚肉部分21a以外
の各部は同一の横断面形状に維持されている。上記第3
のダイ33の移動は、第2のダイ32の移動速度に同期
して行われる。コーナーモールディング2Bの押出成形
が終了した時点で、上記第2のダイ32及び第3のダイ
33は図9に示されている位置に至る。
【0031】第3のダイ33が後退して、第1のダイ3
1の押出形成口341から離間されたとき、装飾部21
の膨出厚肉部分21aから雨水受け溝28が消失され、
押出形成口の全体は、アッパーモールディング2Aの横
断面形状に対応する形状に画成される。そしてこのとき
からアッパーモールディング2Aが一定の横断面形状に
て押出成形されていく。アッパーモールディング2Aが
一定長にわたって押出成形されると、上述した手順とは
逆にして、他方のコーナーモールディング2B及びサイ
ドモールディング2Cの成形が行われ、一連のウインド
ウモールディング2が得られる。
【0032】次に図13ないし図15に示された第2実
施例にかかるウインドウモールディング4おいては、ル
ーフパネル12及びピラーパネル13に対して、ファス
ナー44が接着テープ45を介して固定されている。こ
のファスナー44は、横断面略U字状の係止溝部を備え
ているとともに、この係止溝部の外周側壁を構成してい
る弾性リップ片44aが、車体パネル12,13の各折
曲壁12a,13aに沿って延び、車体パネル12,1
3の車外側表面にやや突出している。そしてウインドウ
モールディング4の脚部42の先端部に設けられた係合
部42aが、前記ファスナー44の係止溝部内に挿入さ
れて嵌合されることにより、ウインドウモールディング
4の固定が行われている。上記脚部42の車外側端部に
は、車体パネル12,13とウインドウガラス11との
間の隙間を車外側から覆う装飾部41が一体に成形され
ている。
【0033】本実施例においては、車体パネル12,1
3の間において段差はほとんど形成されておらず、車体
パネル12,13は、全周同一の横断面構造になされて
いる。したがってウインドウモールディング4の各部
は、基本的には全周同一の横断面形状になされている
、装飾部41のみがサイド部で扇形形状にて車外側に
膨肉化されている。この装飾部41の膨出厚肉部分41
aは、サイドモールディング4Cの長手方向上方部にの
み形成されており、その膨出厚肉部分41aに対して雨
水受け溝48が凹設されている。
【0034】すなわち装飾部41は、脚部42の車外側
端(図13上端)からウインドウガラス11側に延びる
リップ状部材からなり、ウインドウガラス11の車外側
表面に弾接されているとともに、一定半径にて回転する
ように車外側に膨出されている。この装飾部41の車外
側表面は捻じれ面となるように成形されている。
【0035】そしてまずアッパーモールディング4Aで
は(図13参照)、装飾部41の肉厚及び形状も薄肉状
均一になされている。次にコーナーモールディング4
Bの途中部分からサイド寄りの端部にかけては(図14
参照)、装飾部41が車外側方向(図14上方側)へ向
かって膨出されており、膨出厚肉部分41aが設けられ
ている。さらにサイドモールディング4Cの長手方向上
方部において(図15参照)、上記膨出厚肉部分41a
の肉厚は最大になされているとともに、サイドモールデ
ィング4Cの中央部において、膨出厚肉部分41aの肉
厚は再び減じられており、所定の位置で膨出厚肉部分4
1aが消失されている。そしてサイドモールディング4
Cの下端部含む下方領域は(図16参照)、前述したア
ッパーモールディング4Aと同様の横断面形状になされ
ている。
【0036】このように上記装飾部41は、ウインドウ
ガラス11に対面する内側部分に膨出厚肉部分41aを
有しており、この膨出厚肉部分41aの内周側壁面に
は、雨水受け溝48内側に向かって開口するように凹
設されている。この雨水受け溝48は、横断面略三角形
状になされているものであって、上記膨出厚肉部分41
aに対応して設けられている。すなわち上記膨出厚肉部
分41aと同様に、サイドモールディング4Cの長手方
向略中央部よりも上方側にのみに雨水受け溝48は設け
られており、下方側の領域には設けられていない。雨水
受け溝48の構造を以下説明する。
【0037】まず図14に示されたコーナーモールディ
ング4Bにおける雨水受け溝48は、当該雨水受け溝4
8の溝深さ及び溝幅が、前記膨出肉厚部分41aの肉厚
に対応して徐々に変化させられている。次に図15に示
されているように、膨出肉厚部分41aの肉厚が最大に
なされているサイド部の上方領域における雨水受け溝4
8は、最大の溝幅及び溝深さを備えるように設定されて
いる。この最大の溝幅及び溝深さは、サイド部の中央領
域まで一定長さにわたって維持されている。また図13
に示されているように、サイド部中央領域の所定位置か
ら下方側に向かって、雨水受け溝48の溝幅及び溝深さ
は再び縮小されており、所定の位置で雨水受け溝48が
消失されている。そして図16に示されているようにサ
イド部の下方側領域には、雨水受け溝48は設けられて
いない。
【0038】このような第2実施例においても、前述し
た各実施例と同様の作用・効果を得ることができる。ま
たこの実施例においても、ウインドウモールディング4
をウインドウガラス11に装着した状態で窓枠側に挿入
することとしてもよいし、予めウインドウガラス11を
窓枠側に挿入しておいた上で、ウインドウガラス11の
周端縁と車体パネル12,13との間の隙間内にウイン
ドウモールディング4の脚部42を挿入するようにして
もよい。
【0039】次に、上述したウインドウモールディング
4を成形する装置を説明する。図17ないし図19に示
されているように、このモールディング成形装置6は、
合成樹脂押出用の開口部を有する3つのダイを備えてい
る。これらのダイは、モールディングの押出方向(紙面
垂直方向)である第1の方向に並設された第1のダイ6
1と第2のダイ62と、第3のダイ63とを有してい
る。上記第1のダイ61は固定状態に設置されており、
ウインドウモールディング4のファスナー44を除く部
分を成形するための押出形成口601を備えている。こ
のとき装飾部41を成形する部分は、図19に示されて
いるように、最大肉厚を有する膨出厚肉部分41aに雨
水受け溝48を形成をしない場合に相当する開口形状に
なされており、正面略扇形状に形成されている。
【0040】また前記第2のダイ62及び第3のダイ6
3は、板状部材からそれぞれ形成されており、上記第1
のダイ61の前面上に、上記第1の方向と略直交する第
2の方向及び第3の方向にそれぞれ直線的に移動可能に
支持されている。まず第2のダイ62は、正面略扇形状
に形成されており、その扇形の半径に相当する一辺部6
2aが、装飾部41の車外側縁(上縁)に相当する弓形
状に形成されている。この弓形状辺部62aを備えた部
分は、第1のダイ61における押出開口部601の一
部、具体的には装飾部41の車外側部分に対応する領域
を遮蔽している。またこの第2のダイ62の扇形状の中
心部分は、装飾部41と脚部42との連結部分近傍に配
置されており、前記第1のダイ61に対し支点ピン64
を介して第2の方向に回転自在に支持されている。した
がってこの支点ピン64を中心にして第2のダイ62を
第2の方向に回転させれば、第1のダイ61の押出成形
口601に対する第2のダイ62の遮蔽面積が変化され
ることとなり、装飾部41の押出開口面積が変動される
ようになっている。
【0041】また上述のように第2のダイ62が回動さ
れるとき、弓形状辺部62aの先端縁部は、回動中心で
ある支点ピン64を中心とした円弧状の軌跡を描くこと
となるが、これに対応するようにして前記第1のダイ6
1に設けられた押出形成口601の形状が設定されてい
る。すなわち押出形成口601における装飾部41の内
周側壁面に対応する縁部601aは、上記第2のダイ6
2の円弧状軌跡に沿った一定半径の円弧状に形成されて
おり、第1のダイ61における押出開口部601の円弧
状縁部601aを描くための軌跡中心が、第2のダイ6
1の回動中心64に略一致されている。
【0042】一方上記第3のダイ63は、一対のガイド
63a,63aによって第3の方向に直線的に平行移動
可能に支持されている。この第3のダイ63の図示左側
後端部には、連接棒63bが設けられており、この連接
棒63bが、回転運動を直線運動に変換する変換器を介
して駆動モータ63cに連結されている。そしてこの駆
動モータ63cからの駆動力によって上記第3のダイ6
3は、図17に示されたアッパーモールディング形成位
置と、図18及び図19に示されたサイドモールディン
グ形成位置との間において第3の方向に往復移動される
ようになっている。
【0043】この第3のダイ63の図示右側の先端部分
には、前述したウインドウモールディング4の雨水受け
溝48に対応する略三角形状の遮蔽突片が形成されてい
る。この第3のダイ63の遮蔽突片は、前記第1のダイ
61の押出形成口601の装飾部41に対応する押出成
形口内に進入可能に設けられている。この第3のダイ6
3は、図17ないし図19に示されているように、前記
第2のダイ62の回転往復移動に連動して平行往復移動
されるようになっている。
【0044】このようなモールディング成形装置による
ウインドウモールディング4の成形方法を説明する。ウ
インドウモールディング4を成形するにあたっては、ア
ッパーモールディング4A、コーナーモールディング4
B、サイドモールディング4Cが、一連に押出成形され
るが、それらの成形順は、一方のサイドモールディング
4C、一方のコーナーモールディング4B、一方のアッ
パーモールディング4A、そして他方のコーナーモール
ディング4B、他方のサイドモールディング4Cの順で
ある。
【0045】サイドモールディング4Cを押出成形する
場合には、第1のダイ61に対して、第2のダイ62及
び第3のダイ63が、まず図17のように位置される。
このとき第3のダイ63は、第1のダイ61の押出形成
口601から完全に離間されているとともに、第2のダ
イ62は、第1のダイ61における押出開口部601を
最大に遮蔽する位置に停止される。これにより押出形成
口601は、最小の開口面積に維持される。この第1の
ダイ61の押出形成口601には、脚部62の押出相当
位置に、帯状の金属薄箔芯金が供給される。ウインドモ
ールディングの押出成形は、サイド部の下端部分(図1
3右端部分)から開始され、図16に示された横断面形
状を有するサイドモールディング4Cがまず押出成形さ
れる。
【0046】一定の横断面形状でサイドモールディング
4Cの一定長が押し出された後、中央領域に至ると、第
2のダイ62は、図18に示されているように図示上方
側に向かって回動され始める。これにより第1のダイ6
1の押出形成口601に対する第2のダイ62による遮
蔽量が徐々に減少されていき、装飾部41の膨出厚肉部
分41aの肉厚が徐々に増大されていく。そしてこの装
飾部41の膨出厚肉部分41aの肉厚増大に比例して、
第3のダイ63が前進されていき、押出形成口601内
に進入される。これにより装飾部41に雨水受け溝48
が形成され始め、当該雨水受け溝48の溝断面積が徐々
に拡大されていく。このとき第3のダイ63の移動は、
第2のダイ62の移動速度に同期して行われる。
【0047】そして第1のダイ61の押出形成口601
に対して、第2のダイ62が、図19のように最大開放
位置に位置されるとともに、第3のダイ63が最大に遮
蔽する位置に停止されると、装飾部41が、最大に膨肉
化された扇形状の横断面形状にて得られるとともに、雨
水受け溝48も最大の三角形状の横断面積になされ、図
15に示された横断面形状のサイドモールディング4C
が得られる。
【0048】一定横断面形状の状態でサイドモールディ
ング4Cの一定長が押し出された後、第2のダイ62は
再び図示下方側に下降するように回動され始める。これ
により第1のダイ61の押出形成口601は、装飾部4
1に対応する開口部分の遮蔽量が徐々に増大されてい
き、装飾部41の膨出厚肉部分の肉厚が徐々に減じられ
ていく。そしてこの装飾部41の膨出厚肉部分の減少に
比例して、第3のダイ63は後退されていき、これによ
って装飾部41に形成される雨水受け溝48の溝断面積
が徐々に縮小されていく。このときも第3のダイ63の
移動は、第2のダイ62の移動速度に同期して行われ
る。
【0049】コーナーモールディング4Bの成形位置に
近いて、第3のダイ63が第1のダイ61の押出形成口
601から離間されると、装飾部41の膨出厚肉部分か
ら雨水受け溝48が消失される。そしてコーナーモール
ディング4Bの押出成形が終了したときには、図17に
示されているように、第3のダイ63が退避して最終位
置に停止される。これにより押出形成口601は、アッ
パーモールディング4Aの横断面形状に対応する形状を
画成することとなり、以後アッパーモールディング4A
が、一定の横断面形状にて一定長にわたり押出成形され
る。
【0050】アッパーモールディング4Aが一定長押出
成形されると、上述した手順とは逆にして、コーナーモ
ールディング4B及びサイドモールディング4Cの成形
が行われ、一連のウインドウモールディング4が得られ
る。なお第3のダイ63の遮蔽突片を鋭利な形状とすれ
ば、肉厚の比較的小さいコーナー部に対しても雨水受け
溝を穿設することが可能となる。
【0051】また上述した各実施例にかかるウインドウ
モールディングは、フロントウインドウガラスのみなら
ず、リアウインドウガラス等他のウインドウガラスに対
しても同様に適用することができるものである。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように本発明にかかる自動車
用ウインドウモールディングは、装飾部の膨肉厚肉部分
に、その膨肉厚肉部分の大きさに対応して十分な大きさ
の雨水受け溝を凹設するとともに、雨水受け溝を必要な
部分のみに設けて、全体の横断面形状に対して溝の形状
が無駄なく効率的に配置したものであるから、モールデ
ィング全体を小型・軽量としつつ、高機能な雨水受け溝
を長手方向の一部に備えた自動車用モールディングを得
ることができ、自動車用モールディングの有用性を高め
ることができる。 また、本発明にかかる自動車用ウイン
ドウモールディングの製造方法は、ダイの変化・移動に
よって、装飾部に膨肉厚肉部分を形成し、その膨肉厚肉
部分の大きさに対応して十分な大きさの雨水受け溝を凹
設するとともに、雨水受け溝を必要な部分のみに設け、
ウインドウモールディングの全体を一連に成形するよう
にしたものであるから、十分な堰き止め機能を備える雨
水排出溝を備えた上記ウインドウモールディングを簡易
にかつ良好に連続成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなる自動車の前部を表わした
外観斜視説明図である。
【図2】本発明の第1実施例におけるモールディング構
造を表わした外観斜視説明図である。
【図3】図1中のIII−III線に沿う横断面図であ
る。
【図4】図3中のA−A線に沿う横断面図である。
【図5】図3中のB−B線に沿う横断面図である。
【図6】図3中のC−C線に沿う横断面図である。
【図7】図3中のD−D線に沿う横断面図である。
【図8】図3中のE−E線に沿う横断面図である。
【図9】図2ないし図8に表わされたモールディングの
押出成形装置の一例を表わした正面説明図である。
【図10】図9に表わされた押出成形装置の移動状態を
表わした正面説明図である。
【図11】図9に表れされた押出成形装置のさらに移動
状態を表わした正面説明図である。
【図12】図9に表わされた押出成形装置のさらに移動
状態を表わした正面説明図である。
【図13】本発明の第2実施例におけるモールディング
の構造を表わした図3相当の横断面図である。
【図14】図13中のF−F線に沿う横断面図である。
【図15】図13中のG−G線に沿う横断面図である。
【図16】図13中のH−H線に沿う横断面図である。
【図17】図13ないし図16に表わされたモールディ
ングの押出成形装置の一例を表わした正面説明図であ
る。
【図18】図17に表わされた押出成形装置の移動状態
を表わした正面説明図である。
【図19】図17に表わされた押出成形装置のさらに移
動状態を表わした正面説明図である。
【符号の説明】
11 ウインドウガラス 12,13 車体パネル 2,4 モールディング 2A,4A アッパーモールディング 2B,4B コーナーモールディング 2C,4C サイドモールディング 21,41 装飾部 22,42 脚部 28,48 雨水受け溝 31,61 第1のダイ 32,62 第2のダイ 33,63 第3のダイ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体パネルの窓枠開口部に固着されたウ
    インドウパネルのアッパー側からコーナー側を通して
    サイド側にかけての周縁部に沿って装着されるアッパー
    モールディング、コーナーモールディング及びサイドモ
    ールディングを有してなるものであって、 前記ウインドウパネルの周縁部と車体パネルの窓枠開口
    部の内周縁部との間に形成された隙間に介挿される脚部
    と、この脚部の車外側端から少なくとも内周側に延出し
    てウインドウパネル表面に弾接される装飾部と、を備え
    てなる自動車用ウインドウモールディングにおいて、 前記サイドモールディングにおける装飾部には、ウイン
    ドウパネルの車外側表面に弾接しつつ、当該ウインドウ
    パネルの車外側表面への弾接面から車外方向に膨出する
    厚肉部分が設けられているとともに、その膨出厚肉部分の車内外方向における肉厚が、前記サ
    イドモールディングからコーナーモールディングにかけ
    て徐々に変化することによって、上記アッパーモールデ
    ィングにおける装飾部の車内外方向の肉厚が、サイドモ
    ールディングにおける装飾部の車内外方向の肉厚よりも
    薄肉状に形成され、 上記 装飾部の膨出厚肉部分には、内周側に開口するよう
    に凹設された雨水受け溝が、当該膨出厚肉部分における
    車内外方向の上下の両壁の間に設けられているととも
    に、 上記膨出厚肉部分の両壁のうち、前記ウインドウパネル
    の車外側表面に弾接する下壁は、前記脚部からウインド
    ウパネルの中心側に向かっての延出量が、前記サイドモ
    ールディングからコーナーモールディングにかけて略一
    定に維持され、 かつ 前記 雨水受け溝は、サイドモールディングの長手方向上
    方側にのみ設けられ、上記サイドモールディングの長手
    方向下端側を含む下方側には設けられていないことを特
    徴とする自動車用ウインドウモールディング。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自動車用ウインドウモー
    ルディングにおいて、 サイドモールディングの下端部における装飾部の肉厚
    が、雨水受け溝が設けら れている膨出厚肉部分の肉厚と
    略同一に維持されている ことを特徴とする自動車用ウイ
    ンドウモールディング。
  3. 【請求項3】 車体パネルの窓枠開口部に固着されたウ
    インドウパネルのアッパー側から両サイド側にかけての
    周縁部に沿って装着されるアッパーモールディング及び
    サイドモールディングを有してなるものであって、 前記ウインドウパネルの周縁部と車体パネルの窓枠開口
    部の内周縁部との間に形成された隙間に介挿される脚部
    と、この脚部の車外側端から少なくとも内周側に延出し
    てウインドウパネル表面に弾接される装飾部と、を備え
    てなる自動車用ウインドウモールディングにおいて、 前記サイドモールディングにおける装飾部には、ウイン
    ドウパネルの車外側表面に弾接しつつ、当該ウインドウ
    パネルの車外側表面への弾接面から車外方向に膨出する
    厚肉部分が設けられているとともに、 この装飾部の膨出厚肉部分には、内周側に開口するよう
    に凹設された雨水受け溝が備えられ、 かつこの雨水受け溝は、サイドモールディングの長手方
    向上方側にのみ設けられ、下端側には設けられていない
    ものであって、 上記 雨水受け溝が設けられていない部分における装飾部
    が、アッパーモールディングにおける装飾部と略同一の
    横断面形状に形成されていることを特徴とする自動車用
    ウインドウモールディング。
  4. 【請求項4】 請求項1又は3記載の自動車用ウインド
    ウモールディングにおいて、 雨水受け溝の溝深さが、サイドモールディングの長手方
    向における上端部及び下端部で徐々に浅くなり消失して
    いることを特徴とする自動車用ウインドウモールディン
    グ。
  5. 【請求項5】 ウインドウパネルのアッパー側から両サ
    イド側にかけての周縁部に沿って装着されるアッパーモ
    ールディング及びサイドモールディングを押出成形する
    ものであって、 ウインドウパネルと車体パネルの窓枠開口部との隙間内
    に挿入される脚部を押出成形するための押出開口部と、
    少なくともウインドウパネル側に弾接される装飾部を押
    出成形するための押出開口部を備えてなるダイを用い
    て、モールディングの押出を行うようにした自動車用ウ
    インドウモールディングの製造方法において、 サイドモールディングを成形する際には、前記ダイにお
    ける装飾部に対応する押出開口部の開口面積を拡張し
    て、装飾部の肉厚を膨肉化させつつ押出を行い、 かつサイドモールディングの長手方向上方側を成形する
    際において、前記装飾部に対応する押出開口部の開口面
    積拡張領域内に、他のダイを進入させることによって、
    装飾部の膨肉厚肉部分の側壁に雨水受け溝を凹設するよ
    うに押出を行うとともに、サイドモールディングの長手
    方向下端側を成形する際には、前記装飾部に対応する押
    出開口部から他のダイを離間させることによって、装飾
    部に雨水受け溝を形成しないようにしたことを特徴とす
    る自動車用ウインドウモールディングの製造方法。
  6. 【請求項6】 ウインドウパネルのアッパー側から両サ
    イド側にかけての周縁部に沿って装着されるアッパーモ
    ールディング及びサイドモールディングを押出成形する
    方法であって、 前記ウインドウパネルと車体パネルの窓枠開口部との間
    の隙間内に挿入される脚部と、この脚部の車外側端から
    少なくとも内周側に延出してウインドウパネル表面に弾
    接される装飾部とを 、複数のダイを有するダイ装置を用
    いて押出成形する自動車用ウインドウモールディングの
    製造方法において、 上記ダイ装置を構成する複数のダイのうち、第1及び第
    2のダイにより装飾部の車外側表面及び車内側表面を全
    長にわたって連続的に形成するとともに、第3のダイに
    よって雨水受け溝の内表面を形成しつつ、全長を一連一
    体に連続的に押出成形するものであって、 サイドモールディングを成形する際には、上記第1のダ
    イ及び第2のダイを、押出方向である第1の方向と略直
    交する第2の方向に移動させて、これら両ダイどうしを
    相対的に離反させることにより、装飾部の肉厚を膨肉化
    させつつ押出を行い、 かつサイドモールディングの長手方向上方側を成形する
    際に、前記第3のダイを、上記第2の方向と交差する第
    3の方向に移動させることにより、装飾部の膨肉厚肉部
    分の側壁に雨水受け溝を凹設するように押出を行うとと
    もに、サイドモールディングの長手方向下端側を成形す
    る際には、前記第3のダイを、上記第3の方向の逆方向
    に移動させることにより、装飾部に雨水受け溝を形成し
    ないようにしたことを特徴とする自動車用ウインドウモ
    ールディングの製造方法。
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