JP2977967B2 - 自動車用ウインドウモールディング及びその製造方法 - Google Patents

自動車用ウインドウモールディング及びその製造方法

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JP2977967B2 JP3255850A JP25585091A JP2977967B2 JP 2977967 B2 JP2977967 B2 JP 2977967B2 JP 3255850 A JP3255850 A JP 3255850A JP 25585091 A JP25585091 A JP 25585091A JP 2977967 B2 JP2977967 B2 JP 2977967B2
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    • B60JWINDOWS, WINDSCREENS, NON-FIXED ROOFS, DOORS, OR SIMILAR DEVICES FOR VEHICLES; REMOVABLE EXTERNAL PROTECTIVE COVERINGS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES
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  • Vehicle Waterproofing, Decoration, And Sanitation Devices (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の車体パネルの
ウインドウ開口部に固着されたウインドウガラスの周縁
部と車体パネルとの間の間隙をシールするように装着さ
れる自動車用ウインドウモールディング及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車体パネルの窓開口部に取付け
られたウインドウガラスの周縁部には、ウインドウモー
ルディングが装着されている。具体的には、ウインドウ
ガラスの周縁と車体パネルの窓開口部の開口縁との間
に、連続長尺状の隙間が形成されており、この隙間内
に、長尺状の押出部材からなるウインドウモールディン
グが嵌挿されシールが行われている。このウインドウモ
ールディングは、上記隙間内に介挿される脚部と、その
隙間を車外側から覆う装飾部とを備えている。
【0003】このような自動車用ウインドウモールディ
ングにおいて、ウインドウガラス上の雨水を排出するた
めの凹溝を長手方向の一部、例えばサイド部に形成する
ことが、各種公報において提案されている。このような
長手方向の一部に凹溝を備えた従来のウインドウモール
ディングは、一般の押出技術によって一連に成形するこ
とはできないため、通常、射出成形が用いられる。しか
しながらその場合には、大形の型を用いなければならな
い。また、ウインドウモールディングの全長を複数の接
続部材から構成して接続する場合には、工程数が増大し
生産性の低下を招来する一方、長手方向の一部に凹溝
をウインドウモールディングの全長を一連に押出成形す
るようにした技術も従来より提案されている。例えば特
開平1−244820号公報においては、横断面一定の
形状で連続する複数条の支持片を、アッパー部とサイド
部とで掛け替えるようにしてモールディングの装着を行
い、サイド部に凹溝を形成している。このものでは、ア
ッパー部における脚部が、サイド部において凹溝の底壁
部を構成している。なお上記モールディングの掛け替え
において余った支持片は切除されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところがこのウインド
ウモールディングでは、凹溝の底壁部すなわちサイド部
においてウインドウガラス上に突出している部分を支持
している部分の肉厚が、薄肉状に成形された脚部の肉厚
と同一になされてしまう。そのためサイド部に剛性が不
足が発生し、外力による変形を受け易いという問題を招
来するおそれがある。これに対して実開平1−1284
11号公報等に記載されたウインドモールディングで
は、アッパー部における脚部すなわちサイド部おける凹
溝の底壁部が厚肉化されている。このものによれば、ウ
インドウガラス上に突出している部分を支持する上での
必要な剛性は得られる。しかしながら、アッパー部にお
ける脚部が厚肉化されているのに伴って、その厚肉化分
だけアッパー部における脚部の挿入作業がきつくなって
しまうため、例えばウインドウガラスを小さくする等の
手段を施さざるを得ない。したがって運転視界の狭小化
等の不具合を招来するおそれがある。
【0005】また、実開平63−184117号公報記
載のウインドモールディングでは、雨水受溝の内部にス
ペーサを着脱自在に装着して剛性を確保しているが、こ
のものにおいても工程数の増大から生産性の低下を招来
するという問題がある。
【0006】本発明は、凹溝を設けるにあたって必要な
剛性を備えたウインドウモールディングを簡易かつ一連
に連続成形することができるようにした自動車用ウイン
ドウモールディング及びその製造方法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明にかかる自動車用ウインドウモールディングで
は、車体パネルの窓枠開口部に固着されたウインドウガ
ラスのアッパー側からコーナー側を通して両サイド側に
かけての周縁部に沿って装着されるアッパーモールディ
ング、コーナーモールディング及びサイドモールディン
グを有してなるものであって、前記ウインドウガラスの
周縁部と車体パネルの窓枠開口部の内周縁部との間に形
成された隙間に介挿される脚部と、上記隙間を車外側か
ら覆う装飾部と、を備えてなる自動車用ウインドウモー
ルディングにおいて、上記脚部は、モールディングの全
長にわたって略一定の横断面形状になされているととも
に、少なくともサイドモールディングにおける装飾部に
は、コーナー側からサイド側にかけてウインドウガラス
の表面から車外側に徐々に厚肉化された厚肉部が一体的
に成形されてなり、上記厚肉部には、モールディングの
内周側に開口する雨水受け溝が上下の両壁部どうしの間
に画成されるように凹設されているとともに、当該雨水
受け溝が凹設されることによって上記厚肉部に残された
底壁部のウインドウガラス表面方向の肉厚(β)は、前
記アッパーモールディングを含む全長にわたって均一薄
肉状の脚部におけるウインドウガラス表面方向の肉厚
(α)より大きく設定され、かつ、上記雨水受け溝は、
サイド部のコーナー寄りに向かって徐々に浅溝状に形成
され消失している。
【0008】また本発明にかかる自動車用ウインドウモ
ールディングの製造方法では、上記請求項1記載の自動
車用ウインドモールディングの全長を、押出成形を利用
して連続的に製造するものであって、ウインドウガラス
と車体パネルの窓枠開口部との隙間内に挿入される脚部
と、上記隙間を車外側から覆う装飾部と、を成形するた
めの押出成形口を備えたダイを用いて、モールディング
の押出を行うようにした自動車用ウインドモールディン
グの製造方法において、前記ダイの押出成形口における
装飾部に対応する領域を拡張することによって装飾部に
厚肉部を一体的に押出成形するとともに、上記押出成形
口の装飾部に対応する開口の拡張領域内に、他のダイ
を、押出方向にみたときに進入させる方向に移動させ
て、前記厚肉部の側壁に上下の両壁部を形成し、当該両
壁部どうしの間に雨水受け溝を凹設するように押出を行
うものであって、雨水受け溝を成形することによって
肉部に残された底壁部のウインドウガラスの表面方向の
肉厚(β)が、モールディングの全長で均一形状の脚部
の肉厚(α)より大きく設定されるように、前記他のダ
イの進入量を調整してなる。
【0009】
【作用】このような構成を有する本発明にかかる自動車
ウインドウモールディングにおいては、脚部の肉厚が全
長にわたって一定に維持されつつ、雨水受け溝を成形
する部分においてのみ、雨水受け溝の底部を支持する
の肉厚が、必要に応じて大きくなされているため、こ
の雨水受け溝を成形する部分における装飾部が、上記大
きくなされた雨水受け溝の底壁部によって強固に支持さ
れている。一方脚部は、全長一定の薄肉に設定されてい
るため、ウインドウガラスと車体パネルとの隙間内に容
易に挿入され、ウインドウガラスを小さくする等の手段
を施す必要はなく、したがって運転視界は良好に確保さ
れる。また、本発明にかかるウインドウモールディング
の製造方法によれば、上述した本発明のウインドウモー
ルディングの全体が一連・一体にて容易かつ効率的に連
続成形されるようになっている。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。まず図1に表わされているように、自動車
のフロント側のウインドウガラス11の周縁部には、長
尺状の押出シール部材からなるウインドウモールディン
グ2が装着されている。このウインドウモールディング
2は、前記ウインドウガラス11の上縁部とルーフパネ
ル12との間の隙間に装着されるアッパーモールディン
グ2Aと、ウインドウガラス11の両側縁部とピラーパ
ネル13との間の隙間に装着されるサイドモールディン
グ2Cと、これらアッパーモールディング2Aとサイド
モールディング2Cとを連結している湾曲部分としての
コーナーモールディング2Bとを有している。これら各
モールディング2A,2C,2Bは、後述するようにし
て一体連続的に押出成形されている。
【0012】図2ないし図5に示された第1実施例にお
けるウインドウモールディング2は、ゴム、合成樹脂等
の弾性材料を後述する成形装置によって長尺帯状に一体
に押出成形してなるものである。このウインドウモール
ディング2は、ウインドウガラス11の周縁部と、ルー
フパネル12及びフロントピラー13との間隙に介挿さ
れる脚部22を有しているとともに、上記隙間を車外側
(図3上側)から覆う装飾部21を備えており、サイド
部においては、上記装飾部21が車外側に膨出されるこ
とによって膨出厚肉部29が一体に成形されている。そ
してこれら装飾部21及び膨部22は、長手方向に直交
する横断面形状が略L字状になされている。
【0013】また、上記装飾部21から膨部22にかけ
ての部分には、芯材としての金属性箔板23が全長にわ
たって埋設されている。さらに脚部22の車内側端縁
(図3下端縁)には、ウインドウガラス11の側縁部車
内側表面に圧接するガラス支持片24と、車体パネル1
2,13の壁面側に向かって突出する弾性リップ片25
と、が全長にわたって設けられている。上記ガラス支持
片24と装飾部21との間には、横断面略コ字状をなす
ガラス嵌合溝が画成されている。また上記弾性リップ片
25のやや車外側(図3上方側)には、弾性リップ片2
6が上記弾性リップ片25とほぼ平行に全長にわたって
突設されているとともに、サイド部には、上記弾性リッ
プ片25のやや車内側(図3下方側)の脚部22に、弾
性リップ片27が突設されている。
【0014】装飾部21は、脚部22の車外側端(図3
上端)において、ウインドウガラス11側に延びるよう
に一体成形されたリップ状部材からなっており、ウイン
ドウガラス11の車外側表面を覆っている。脚部22
は、モールディングの全長にわたって同一の形状すなわ
ち均一肉厚に設定されているが、装飾部21の膨出厚肉
部29は、アッパーモールディング2Aには設けられて
おらず、コーナーモールディング2Bからサイドモール
ディング2Cにかけて設けられている。
【0015】この装飾部21の車内外方向(図3上下方
向)の高さは、コーナー部の途中からサイド部上方にか
けて次第に高められている。これは、後述するようにウ
インドウガラス11の車外側表面と、ルーフパネル12
の車外側表面との間に形成されている段差が、アッパー
部よりサイド部の方が拡大されているのに対応したもの
であって、この段差変化にしたがって上記装飾部21
高さも変化されている。すなわち、装飾部21の膨出厚
肉部29は、上記段差の変化にともなってコーナー部か
ら徐々に高められており、サイド部の上方側で構成され
た高さが、サイド部の中央領域及び下方側領域まで一定
に維持されている。
【0016】上述したようにコーナー部及びサイド部に
おいて装飾部21の高さが拡大されている部分では、当
装飾部21の高さ分だけ装飾部21が車外側に脚出し
ており、その脚出分が脚出厚肉部29になされている。
この膨出厚肉部29の車内外方向(図示上下方向)の肉
厚は、前述したウインドウガラス11の車外側表面と、
ルーフパネル12の表面との間に形成された段差に対応
して変化させられている。
【0017】上述したように装飾部21の膨出厚肉部2
9の図示下面は、ウインドウガラス11の側縁部車外側
表面上に圧接されているとともに、当該膨出厚肉部29
の内周側壁面には、雨水受け溝28が内周側に向かって
開口するように凹設されている。雨水受け溝28は、サ
イド部の膨出厚肉部29が一定高さになされている部分
に設けられており、モールディングの長手方向に直交す
る横断面形状が、略矩形状、より具体的には略平行四辺
形状になされている。この雨水受け溝28の横断面形状
の大きさ、すなわち溝幅及び溝深さは、モールディング
の長手方向にほぼ一定となるように成形されているが、
サイド部上端において当該雨水受け溝28は、コーナー
部寄りに向けて消失されており、この消失部分では、雨
水受け溝28の底面が長手方向に湾曲面をなすようにし
徐々に浅溝状に成形されている。このとき雨水受け溝
28の図示上下における両側壁どうしは、相互に平行と
なるように維持されている。
【0018】一方、上述した雨水受け溝28が成形され
た後における膨出厚肉部29に残されたウインドウガラ
ス表面方向の肉厚βは、前記脚部22のウインドウガラ
ス表面方向の肉厚αより大きく設定されている。すなわ
ち図2及び図5に示されているように、ウインドウガラ
ス11の表面方向において、脚部22の肉厚をα、膨出
厚肉部29の肉厚をβとするとき、これら両肉厚α,β
どうしは、α<βなる関係に設定されている。
【0019】このようなウインドウモールディング2を
用いたウインドウガラス11の車体側取付構造を次に説
明する。図3ないし図5に示されているように、ルーフ
パネル12及びフロントピラー13に設けられたガラス
取付用開口部の内周縁部は、ウインドウガラス11を受
け入れるように車内側に向かって階段状に折り曲げられ
ており、折曲壁12a,13aを介してフランジ部12
b,13bが設けられている。アッパー部の折曲壁12
aの立上り高さは均一になされているが、サイド部の折
曲壁13aの立上り高さは、コーナー部の途中から次第
に高められている。
【0021】そしてまずウインドウガラス11の周縁部
に、ウインドウモールディング2が装着される。このと
きウインドウガラス11の縁部は、ガラス支持片24
と装飾部21との間のガラス嵌合溝内に嵌着される。
おコーナーモールディング2Bは、ウインドウモールデ
ィング2の装着に伴って所定の曲率に湾曲させられるこ
ととなるが、上述のようにして膨出厚肉部29が設けら
れているため、曲げ周長の差によるシワ発生等の不具合
を生じることがない。
【0022】一方前記車体パネル12,13側のフラン
ジ部12b,13b上には、帯状のダムラバー14が固
着されるとともに、このダムラバー14の外周面側に、
接着剤15が押出によって充填される。ついでウインド
ウモールディング2が装着されたウインドウガラス11
の車内側面が、上記ダムラバー14上に当接され押圧さ
れる。これによってウインドウモールディング2のガラ
ス支持片24が、接着剤15で固着されるとともに、弾
性リップ片25,26,27が、各折曲壁12a,13
aに対して屈曲状態にて弾接される。これら弾性リップ
片25,26,27の屈曲による弾性反発力は、ウイン
ドウモールディング2の固定力及び姿勢安定力として作
用する。
【0023】このようにしてウインドウガラス11は、
車体パネル12,13側のフランジ部12b,13b上
に全周略均一の高さに固着される。そしてこのウインド
ウガラス11の車外側表面と、ルーフパネル12の表面
との間には、折曲壁12a,13aの立上り高さに対応
した段差が形成されるが、この段差に対応して、装飾部
21、特に膨出厚肉部29の高さ方向の肉厚が設定され
ている。まずアッパー部においては(図3参照)、全長
にわたって上記段差はほとんどなく、均一な横断面形状
になされた装飾部21及び脚部22がアッパー部の全長
にわたって一定の取付関係に維持されている。またコー
ナー部においては(図4参照)、上記段差量が拡大され
始めているのに対応して、装飾部21に膨出厚肉部29
が成形され始め、当該膨出厚肉部29の高さが段差の変
動に対応して、サイド側に向かって徐々に高められてい
る。コーナー部の途中部分からサイド部に向かって上記
段差は徐々に拡大されており、サイド部の長手方向上方
領域(図4参照)で最大の段差に設定されてサイド部の
中央領域(図5参照)及びサイド部下方側領域まで一定
に維持されている。そしてこれに対応して、膨出厚肉部
29の高さも最大になされた後、サイド部の中央領域
(図5参照)及びサイド部下方側領域まで一定に維持さ
れている。
【0024】このようなウインドウガラス11の車体側
取付構造において、ウインドウガラス11上に滴化した
雨水は、ウインドウモールディング2の内周壁部に導か
れるようにして所定の部位に排出されていく。すなわち
アッパー部からコーナー部においては、装飾部21の内
周壁面に誘導されるとともに、サイド部に集められた雨
水は、膨出厚肉部29に設けられた雨水受け溝28内を
通って誘導されていき、好適な排水が行われる。
【0025】またこのときウインドウモールディング2
における雨水受け溝28の底壁部を構成している膨出厚
肉部29の肉厚βは、脚部22の肉厚αより厚肉化され
ている。したがってサイド部において、装飾部21の
インドウガラス11上に突出している部分は、上記厚肉
化された雨水受け溝28の底壁部によって強固に支持さ
れている。一方脚部22は、全長一定の薄肉αに設定さ
れているため、ウインドウガラス11と車体パネル1
2,13との隙間内に容易に挿入され、ウインドウガラ
ス11を小さくする等の手段を施す必要はない。したが
って運転視界は良好に確保される。
【0026】なおウインドウモールディング2は、ウイ
ンドウガラス11に装着した状態で窓枠側に挿入するこ
ととしてもよいし、予めウインドウガラス11を窓枠側
に挿入しておいた上で、ウインドウガラス11の周端縁
と車体パネル12,13との間の隙間内にウインドウモ
ールディング2を挿入するようにしてもよい。
【0027】次に、上述したウインドウモールディング
2を成形する装置を説明する。図6ないし図8に示され
ているように、モールディング成形装置3は、合成樹脂
押出用の開口部を形成するための3つのダイを備えてお
り、より具体的には、モールディングの押出方向(紙面
垂直方向)に並設された第1のダイ31と、第2のダイ
32と、第3のダイ33とを有している。上記第1のダ
イ31は固定状態に設置されており、ウインドウモール
ディング2の装飾部21、脚部22、膨出厚肉部29及
び弾性リップ片25,26,27を成形するための押出
形成口34を備えている。
【0028】すなわち上記押出形成口34は、装飾部2
1に対応する押出形成口341と、脚部22に対応する
押出形成口343と、弾性リップ25,26,27に対
応する押出形成口344とを有している。また、この押
出形成口34において、装飾部21、脚部22及びガラ
ス支持部24に相当する領域は、図示斜め下方に向って
延びる大型の開口形状になされており、後述する第2の
ダイ32によって所定形状に画成されている。押出形成
口341は脚出厚肉部29に対応する押出形成口342
を含んでいるとともに、ウインドウモール2の装飾部上
縁に相当する弓形湾曲形状の押出成形面を有している。
前記押出形成口343は、脚部22の外周側縁に相当す
る直線状の押出成形面を有している。
【0029】一方第2のダイ32及び第3のダイ33
は、板状部材からそれぞれ形成されており、前記第1の
ダイ31の前面上に、一対のガイド32a,32a及び
33a,33aによって略直線状に平行移動可能に支持
されている。第2のダイ32には、図示上縁右側部分を
一定形状に切り欠いて形成された押出形成血35が設け
られている。この押出形成面35は、ウインドウモール
ディング2の脚部22及びガラス係合部24の内周側縁
に相当する各辺部を有しているとともに、当該第2のダ
イ32の図示上辺部分は、装飾部21の下面(ガラス当
接面)に相当するように形成されている。これら各辺
は、連続するように成形されており、上述した第1のダ
イ31の押出形成口34における大型開口部分に重ね合
わせられている。この第2のダイ32の図示下端縁部に
は、連接棒32bが設けられており、この連接棒32b
が、回転運動を直線運動に変換する変換器を介して駆動
モータ32cに連結されている。そしてこの駆動モータ
32cからの駆動力によって上記第2のダイ32は、図
6に示されたアッパーモールディング形成位置と、図7
に示されたコーナーモールディング形成位置と、図8に
示されたサイドモールディング形成位置との間におい
て、図示斜め方向に往復移動されるようになっている。
【0031】また第3のダイ33は、上記第2のダイ3
2と所定の角度をなして図示水平方向に直線状に往復移
動されるように設置されており、この第3のダイ33の
図示左端縁部に設けられた連接棒33bが、回転運動を
直線運動に変換する変換器を介して駆動モータ33cに
連結されている。この第3のダイ33の図示右側におけ
る先端部分には、前述したウインドウモールディング2
の雨水受け溝28に対応する略平行四辺形状の遮蔽突片
33dが形成されている。この第3のダイ33の遮蔽突
片33dは、前記第1のダイ31の押出形成口342内
に進入可能に設けられており、前記ダイ2のダイ32の
往復移動に連動して往復移動されるようになっている。
【0032】このようなモールディング成形装置3によ
るウインドウモールディング2の成形方法の実施例を説
明する。ウインドウモールディング2を成形するにあた
っては、アッパーモールディング2A、コーナーモール
ディング2B、サイドモールディング2Cが、一連に押
出成形されるが、その成形順は、一方のサイドモールデ
ィング2C、一方のコーナーモールディング2B、アッ
パーモールディング2A、そして他方のコーナーモール
ディング2B、他方のサイドモールディング2Bの順で
ある。
【0033】まずサイドモールディング2Cを押出成形
する場合には、第1のダイ31と第2のダイ32及び第
3の第33とが、図8に示された位置関係に維持され
る。この状態においては、第2のダイ32が最下位置に
引き込まれて押出形成口34が最大の開口面積に拡張さ
れているとともに、第3のダイ33が押出形成口34内
に最大に進入されている。これにより図5に示された横
断面形状をなすサイドモールディング2Cの下端部分
(図3右端部分)から押出が開始され、装飾部21の
出厚肉部29及び雨水受け溝28が最大の横断面積にて
成形される。このとき第1のダイ31の押出形成口34
に対して、金属薄箔芯金(23)が供給される。
【0034】一定横断面形状の状態で、サイドモールデ
ィング2Cが一定長にわたって押出成形され、コーナー
モールディング2Bの成形位置に近づいてくると、第3
のダイ33は後退され始め、サイドモールディング2C
の上端部分で押出形成口34から完全に離脱される。こ
れによって膨出厚肉部29から雨水受け溝28が消失さ
れ、ついでコーナーモールディング2Bの成形が開始さ
れる。
【0035】コーナーモールディング2Bでは、図7に
示されているように、第2のダイ32が図示上側方向に
押し上げ移動されつつ押出が行われ、膨出厚肉部29の
肉厚が徐々に縮小されていく。コーナーモールディング
2Bの押出成形が終了した時点で、上記第2のダイ32
及び第3のダイ33は、図6に示されている位置に至
り、押出形成口の全体は、アッパーモールディング2A
の横断面形状に対応する形状に画成される。そしてこの
ときからアッパーモールディング2Aが一定の横断面形
状にて押出成形されていく。アッパーモールディング2
Aが一定長にわたって押出成形されると、上述した手順
とは逆にして、コーナーモールディング2B及びサイド
モールディング2Cの成形が行われ、一連のウインドウ
モールディング2が得られる。このような成形方法によ
れば、前述した構造を有する一連・一体のウインドモー
ルディング2が連続して容易に得られる。
【0036】次に図9に示されている実施例におけるウ
インドウモールディング6は、サイドモールディング6
C、コーナーモールディング6B及びアッパーモールデ
ィング6Aが一連に押出成形されてなるものであって、
車体パネル12,13とウインドウガラス11の周端縁
との間の隙間に介挿される脚部62の車外側端部に、上
記隙間を車外側から覆う装飾部61が一体成形されてい
る。特に図10及び図11に示されているように、膨
厚肉部69を含む上記装飾部61の高さTa(アッパー
部),Tb(サイド部)は、前記実施例と同様にアッパ
ー部とサイド部とにおける段差の変化に対応して異なら
されている。
【0037】脚部62の車内側縁部(図示下端縁)の内
周側には、ガラス支持部64が突設されており、このガ
ラス支持部64の先端に、ウインドウガラス11の車内
側端縁稜部に係合する係合凹部が形成されている。また
上記ガラス支持部64の外周側途中部分には、車体パネ
ル12,13側に延出する可撓性の弾性リップ片65が
全長にわたって形成されている。さらにまた脚部62が
装飾部61に連結される車外側上端部分には、金属薄箔
芯金63が全長にわたって埋設されているとともに、装
飾部61の頂部表面には、ガラス側装飾部61aとパネ
ル側装飾部61bとの境界部分に、金属色表面を有する
装飾フィルムが全長にわたって埋設されている。
【0038】車体パネル12,13の段差を形成する傾
斜壁12a,13aには、両面テープ71を介してファ
スナー72が接着されている。このファスナー72は、
車体パネル側の傾斜壁12a,13aに沿って延びる帯
状の本体部材を有しており、この本体部材の車外側端部
に設けられたリップ部72aの両縁部は、前記ウインド
ウモールディング6のパネル側装飾部61b及び車体パ
ネル12,13にそれぞれ圧接されている。またこのフ
ァスナー72の本体部材の表面部には、複数段の凹凸を
備えた係止部72bが成形されている。一方前記ウイン
ドウモールディング6の弾性リップ片65の先端側部分
には、突起体65aが形成されており、この突起体65
aが、前記ファスナー72の係止部72bのいずれかの
段部に嵌合されている。
【0039】さらにこの実施例では、車体パネル12,
13とウインドウガラス11の周端縁との間の隙間が、
アッパー部では均一幅に維持されているとともに、コー
ナー部からサイド部にかけては、サイド下方側に向かっ
て徐々に広げられている。したがって図11に示されて
いるアッパーモールディング6Aに対して、図10に示
されているサイドモールディング6Cにおいては、パネ
ル側装飾部61bが、車体パネル13側に向かって伸長
されている。
【0041】一方ガラス側装飾部61aには、前記実施
例と同様に、ウインドウガラス11の車外側表面と車体
パネル12,13との間の段差に対応して膨出厚肉部6
9が一体的に脚出するように形成されている。すなわち
図10に示されているアッパーモールディング6Aの
ラス側装飾部61aには、膨出厚肉部69が設けられて
おらず、コーナーモールディング6Bから図11に示さ
れているサイドモールディング6Cにかけて、ガラス側
装飾部61aの膨出厚肉部69の高さが徐々に高められ
ている。
【0042】そしてこの膨出厚肉部69に対して、雨水
受け溝68が凹設されている。この雨水受け溝68は横
断面矩形状になされており、当該雨水受け溝68の溝深
さは、膨出厚肉部69の高さに比例して変化されてい
る。すなわちサイドモールディング6Cからコーナーモ
ールディング6Bに向かって、膨出厚肉部69の高さが
徐々に低められているのに対応して、上記雨水受け溝6
8の溝深さは徐々に浅くなされており、サイドモールデ
ィング6Cのコーナー寄り上方部分で消失されている。
【0043】なお図9ないし図11において、符号66
は、ウインドウガラス11及びウインドウモールディン
グ6を車体パネル12,13側に接着するためのシーラ
ントを示し、また符号67は、上記シーラント66の流
出を防止するためのダムラバーを示している。
【0044】このような第2実施例においても、前述し
た実施例と同様の作用・効果を得ることができる。なお
ウインドウモールディング6は、ウインドウガラス11
に装着した状態で窓枠側に挿入することとしてもよい
し、予めウインドウガラス11を窓枠側に挿入しておい
た上で、ウインドウガラス11の周端縁と車体パネル1
2,13との間の隙間内にウインドウモールディング6
の脚部62を挿入するようにしてもよい。
【0045】第2施例にかかるウインドウモールディン
グ6を成形する装置が、図12及び図13に示されてい
る。すなわちモールディング成形装置8は、合成樹脂押
出用の開口部を形成するための4つのダイを備えてい
る。これらのダイは、モールディングの押出方向(紙面
垂直方向)に並設された第1のダイ81と、第2のダイ
82と、第3のダイ83と、第4のダイ84とを有して
いる。上記第1のダイ81は固定状態に設置されてお
り、ウインドウモールディング6の装飾部61、膨出厚
肉部69及び弾性リップ65を成形するための押出形成
口85を備えている。またウインドウモールディング6
の脚部62及びガラス支持部64に相当する押出形成口
は、これら各部を包含する大型の矩形状開口部になされ
ている。
【0046】より具体的には、上記押出成形口85は、
パネル側装飾部61bに対応する押出成形口851と、
弾性リップ65に対応する押出成形口852と、ガラス
側装飾部61aに対応する押出成形口853と、ガラス
側装飾部61aの膨出厚肉部69に対応する押出成形口
854とを有している。上記押出成形口851と押出成
形口853とは、ウインドウモールディング6の装飾部
上縁に相当する弓形の湾曲外形状を共通の上縁として有
している。押出成形口853は、膨出厚肉部69に雨水
受け溝68を形成をしていない大型の矩形状になされて
いるとともに、押出成形口851は、パネル側装飾部6
1bを最大に延長した形状になされている。
【0047】一方第2のダイ82、第3のダイ83及び
第4のダイ84は、板状部材からそれぞれ形成されてお
り、前記第1のダイ81の前面上に、一対のガイド82
a,82a、83a,83a及び84a,84aによっ
て平行移動可能に支持されている。第2のダイ82に設
けられた押出形成口86は、ウインドウモールディング
6のガラス側装飾部61aの下縁から脚部62及びガラ
ス支持部64の内周縁に対応する形状に切り欠かれてな
り、ウインドウモールディング6のガラス側壁を画成す
るようにして、上記第1のダイ82の押出形成口85上
に重ね合わせられている。この第2のダイ82の図示下
縁部には、連接棒82dが設けられており、この連接棒
82dが、回転運動を直線運動に変換する変換器82b
を介して駆動モータ82cに連結されている。そしてこ
の駆動モータ82cからの駆動力によって上記第2のダ
イ82は、図13に示されたアッパーモールディング形
成位置と、図12に示されたサイドモールディング形成
位置との間において直線状に往復移動されるようになっ
ている。
【0048】また第3のダイ83及び第4のダイ84
は、上記第2のダイ82と直交する方向に直線状に往復
移動されるように設置されており、これら第3のダイ8
3及び第4のダイ84の後端縁部に設けられた連接棒8
3d及び84dが、回転運動を直線運動に変換する変換
器83b及び84bを介して駆動モータ83c及び84
cに連結されている。
【0049】第3のダイ83の図示右側における先端部
分には、前述したウインドウモールディング6の雨水受
け溝68に対応する略矩形状の遮蔽突片831が形成さ
れている。この第3のダイ83の遮蔽突片831は、前
記第1のダイ81の押出成形口854内に進入可能に設
けられており、図12及び図13に示されているよう
に、前記ダイ2のダイ82の往復移動に連動して往復移
動されるようになっている。また第4のダイ84の図示
左側における先端部分には、前述したウインドウモール
ディング6におけるパネル側装飾部61bの先端部に対
応する略半円形状の遮蔽凹片841が形成されている。
この第4のダイ84の遮蔽凹片841は、前記第1のダ
イ81の押出成形口851を一部遮蔽するように進入可
能に設けられている。この第4のダイ84も、図12及
び図13に示されているように、前記グイ2のダイ82
の往復移動に連動して直線状に往復移動される。
【0051】このようなモールディング成形装置8によ
るウインドウモールディング6の成形方法は、複数のダ
イ82,83,84を適宜移動させつつ押出成形を行う
点において前記実施例と同様であるので説明は省略す
る。
【0052】次に図14ないし図16に示されている第
3実施例にかかるウインドウモールディング4は、サイ
ドモールディング4C、コーナーモールディング4B及
びアッパーモールディング4Aを一連に押出成形してな
るものであって、当該ウインドウモールディング4の各
部には、上述した第1実施例にかかるウインドウモール
ディング2の各部に対応させて、ウインドウモールディ
ング2の符号における十の位の「2」を「4」に替えた
符号が付されている。
【0053】車体パネル12,13とウインドウガラス
11の周端縁との間の隙間に介挿された脚部42の車外
側端部には、上記隙間を車外側から覆うように装飾部4
1が一体成形されている。装飾部61は、ガラス側装飾
部61aとパネル側装飾部61bとからなり、ガラス側
装飾部61aに設けられた膨出厚肉部49の車内外方向
における高さは、前記各実施例と同様にアッパー部とサ
イド部とにおける段差の変化に対応して異ならされてい
る。また脚部42及び膨出厚肉部49における装飾部2
1寄りの部分には、芯材としての金属性ワイヤー43が
全長にわたって埋設されている。
【0054】一方、上記膨出厚肉部49の内周壁には、
底部が半円状をなす雨水受け溝48が凹設されている。
そしてこの雨水受け溝48が成形された後における膨出
厚肉部49に残された肉厚δは、前記脚部42の肉厚γ
より大きく設定されており、これら両肉厚γ,δどうし
は、γ<δなる関係になされている。
【0055】このような第3実施例においても、前述し
た各実施例と同様の作用・効果を得ることができる。な
おこの実施例においても、ウインドウモールディング4
をウインドウガラス11に装着した状態で窓枠側に挿入
することとしてもよいし、予めウインドウガラス11を
窓枠側に挿入しておいた上で、ウインドウガラス11の
周端縁と車体パネル12,13との間の隙間内にウイン
ドウモールディング4の脚部を挿入するようにしてもよ
い。
【0056】
【0057】上述したウインドウモールディング4を成
形する装置が、図17に示されている。このモールディ
ング成形装置5は、合成樹脂押出用の開口部を形成する
ための3つのダイを備えており、より具体的には、モー
ルディングの押出方向(紙面垂直方向)に並設された第
1のダイ51と、第2のダイ52と、第3のダイ53と
を有している。当該モールディング成形装置5は、上述
した第1実施例にかかるモールディング成形装置3と同
様な構成になされており、各部を示す符号は、それらに
対応するモールディング成形装置3の各部の符号におけ
る十の位の符号「3」を「5」に替えて表わされてい
る。
【0058】なお上述した各実施例におけるウインドウ
モールディングは、フロントウインドウウガラスのみな
らず、リアウインドウガラス等他のウインドウガラスに
対しても同様に適用することができるものである。
【0059】
【発明の効果】以上述べたように本発明にかかる自動車
用ウインドウモールディングは、雨水受け溝を成形する
サイド部分において、装飾部に膨出厚肉部をアッパー側
及びコーナー側から徐々に膨出するように一体的に設
け、この膨出厚肉部に雨水受け溝を凹設したものであっ
て、雨水受け溝成形後に膨出厚肉部に残された肉厚を、
脚部の肉厚より大きくなるように設定することによっ
て、脚部の肉厚を全長にわたって一定の薄肉状に維持し
つつ、雨水受け溝を成形した部分の剛性を強化してなる
ものであるから、アッパー側の薄型化及び小型化を図る
とともに、モールディングの装着性を良好に維持しつ
つ、雨水受け溝を成形した部分の剛性を向上させること
ができ、したがってウインドウモールディングの装着性
を損なうことなく、外力による変形等を防止することが
できる。また、本発明にかかるウインドウモールディン
グの製造方法によれば、上述した本発明のウインドウモ
ールディングの全体を一連・一体にて容易かつ効率的に
連続成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなる自動車の前部を表わした
外観斜視説明図である。
【図2】本発明の第1実施例におけるモールディング構
造を表わした外観斜視説明図である。
【図3】図1中のIII−III線に沿う横断面図であ
る。
【図4】図3中のB−B線に沿う横断面図である。
【図5】図3中のC−C線に沿う横断面図である。
【図6】図1ないし図5に表わされたモールディングの
押出成形装置の一例を表わした正面説明図である。
【図7】図6に表わされた押出成形装置の移動状態を表
わした正面説明図である。
【図8】図6に表わされた押出成形装置のさらに移動状
態を表わした正面説明図である。
【図9】本発明の第2実施例におけるモールディング構
造を表わした外観斜視説明図である。
【図10】図9中のX−X線に沿う横断面図である。
【図11】図9中のY−Y線に沿う横断面図である。
【図12】図9ないし図11に表わされたモールディン
グの押出成形装置の一例を表わした正面説明図である。
【図13】図12に表わされた押出成形装置の移動状態
を表わした正面説明図である。
【図14】本発明の第3実施例におけるモールディング
構造を表わした図3相当の横断面図である。
【図15】図14中のD−D線に沿う横断面図である。
【図16】図14中のE−E線に沿う横断面図である。
【図17】図14ないし図16に表わされたモールディ
ングの押出成形装置の一例を表わした正面説明図であ
る。
【符号の説明】
11 ウインドウガラス 12,13 車体パネル 2,4,6 モールディング 2A,4A,6A アッパーモールディング 2B,4B,6B コーナーモールディング 2C,4C,6C サイドモールディング 21,41,61 装飾部 22,42,62 脚部 28,48,98 雨水受け溝 29,49,69 膨出厚肉部 31,51,81 第1のダイ 32,52,82 第2のダイ 33,53,83 第3のダイ 84 第4のダイ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体パネルの窓枠開口部に固着されたウ
    インドウガラスのアッパー側からコーナー側を通して両
    サイド側にかけての周縁部に沿って装着されるアッパー
    モールディング、コーナーモールディング及びサイドモ
    ールディングを有してなるものであって、 前記ウインドウガラスの周縁部と車体パネルの窓枠開口
    部の内周縁部との間に形成された隙間に介挿される脚部
    と、上記隙間を車外側から覆う装飾部と、を備えてなる
    自動車用ウインドウモールディングにおいて、 上記脚部は、モールディングの全長にわたって略一定の
    横断面形状になされているとともに、 少なくともサイドモールディングにおける装飾部には、
    コーナー側からサイド側にかけてウインドウガラスの表
    面から車外側に徐々に厚肉化された厚肉部が一体的に成
    形されてなり、 上記厚肉部には、モールディングの内周側に開口する雨
    水受け溝が上下の両壁部どうしの間に画成されるように
    凹設されているとともに、当該雨水受け溝が凹設される
    ことによって上記厚肉部に残された底壁部のウインドウ
    ガラス表面方向の肉厚(β)は、前記アッパーモールデ
    ィングを含む全長にわたって均一薄肉状の脚部における
    ウインドウガラス表面方向の肉厚(α)より大きく設定
    され、かつ、 上記雨水受け溝は、サイド部のコーナー寄りに向かって
    徐々に浅溝状に形成され消失していることを特徴とする
    自動車用ウインドモールディング。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装飾部は、内周側のガラ
    ス側装飾部と外周側のパネル側装飾部とを有し、上記ガ
    ラス側装飾部に厚肉部が設けられていることを特徴とす
    る自動車用ウインドモールディング。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の雨水受け溝は、サイド部
    に設けられてコーナー部には設けられていないことを特
    徴とする自動車用ウインドモールディング。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の自動車用ウインドウモー
    ルディングの全長を、押出成形を利用して連続的に製造
    するものであって、 ウインドウガラスと車体パネルの窓枠開口部との隙間内
    に挿入される脚部と、上記隙間を車外側から覆う装飾部
    と、を成形するための押出成形口を備えたダイを用い
    て、モールディングの押出を行うようにした自動車用ウ
    インドモールディングの製造方法において、 前記ダイの押出成形口における装飾部に対応する領域を
    拡張することによって装飾部に厚肉部を一体的に押出成
    形するとともに、 上記押出成形口の装飾部に対応する開口の拡張領域内
    に、他のダイを、押出方向にみたときに進入させる方向
    に移動させて、前記厚肉部の側壁に上下の両壁部を形成
    し、当該両壁部どうしの間に雨水受け溝を凹設するよう
    に押出を行うものであって、 雨水受け溝を成形することによって厚肉部に残された底
    壁部のウインドウガラスの表面方向の肉厚(β)が、モ
    ールディングの全長で均一形状の脚部の肉厚(α)より
    大きく設定されるように、前記他のダイの進入量を調整
    してなることを特徴とする車両用ウインドモールディン
    グの製造方法。
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