JP3153885B2 - ガラス基板およびその製造方法 - Google Patents

ガラス基板およびその製造方法

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啓司 大吉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス基板及びその製
造方法に関し、特にアルカリ金属イオンの拡散が防止さ
れ、電子装置の基板に適したガラス基板およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の基板として、アルカリ金
属を含む珪酸塩ガラス内部でその表面近くにリン珪酸ガ
ラス層を形成し、該リン珪酸ガラスより表面側に窒化珪
素層を形成したガラス基板や該リン珪酸ガラス層下部に
更に窒化珪素層を形成した例(特開昭63−22204
6)がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のガラス基板
のうち、はじめに窒化珪素層/リン珪酸ガラス層/ガラ
ス基板という積層構造を持つ基板について述べる。リン
珪酸ガラス層はアルカリ金属イオンを層内に捕獲する効
果(P. Balk and J. M. Eldridge, Proc. IEEE57 (196
9) p1588.)を、窒化珪素層は構造的に緻密であること
から、アルカリ金属イオンの拡散を抑制する効果(E. Y
on, W. H. Ko and A. B. Kuper, IEEE Trans. Electro
n Devices,ED-13, (1966) p276.および J. V. Dalton
and J.D robek, J. Electrochem. Soc. 115 (1968) p86
5.) をそれぞれ持っている。しかしながら、ガラス基
板と接したリン珪酸ガラス層内に捕獲可能なアルカリ金
属イオンの数は、捕獲を司るサイトの数によって制限さ
れている。従って、ガラス基板より供給されるアルカリ
金属イオンの数がこのサイト数を越えると、リン珪酸ガ
ラス層がアルカリ金属イオンを層内に捕獲することがで
きなくなるという重大な問題点があった。また、窒化珪
素層/リン珪酸ガラス層/窒化珪素層/ガラス基板とい
った積層構造は、高いアルカリ金属の拡散阻止効果を有
するが、製造コストが肥大するという重大な問題点があ
った。
【0004】上記従来の問題点を解決するために、本発
明は、高いアルカリ金属の拡散阻止効果を有し、製造コ
ストが安価なガラス基板およびその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1のガラス基板
は、アルカリ金属を含んだ珪酸塩ガラスからなるガラス
基板の内部でその表面近くに、窒化珪素層を形成し、該
窒化珪素層より基板表面側にリン珪酸ガラス層を形成し
たことを特徴とする。請求項2のガラス基板の製造方法
は、請求項1記載のガラス基板をイオン注入により製造
することを特徴とする。
【0006】該窒化珪素層および該リン珪酸ガラス層の
厚さは、薄いと本発明の効果が現れにくく、厚いと生産
性が低下するので、2nm〜5000nm厚であること
が望ましい。ガラス基板は、アルカリ金属元素を含む組
成であれば、特に制限はない。
【0007】イオン注入による該窒化珪素層の形成は、
窒素濃度を高め、窒素を熱的に安定化させるために、珪
素と窒素を2重注入する方法(特開平2−30750)
が望ましい。
【0008】また、イオン注入による該リン珪酸ガラス
層の形成は、注入したリンを酸化させ、ゲッタリング効
率を高めるために、リンと酸素を2重注入する方法(特
開平2−277765)が望ましい。
【0009】
【作用】本発明は、ガラス基板の表層にリン珪酸ガラス
層および窒化珪素層を複数層形成したガラス基板であ
り、リン珪酸ガラス層は、半導体膜等基板上に形成され
る電子装置の電気特性に悪影響を与えるナトリウム等の
アルカリ金属イオンを捕獲する働きがある。この働き
は、リン珪酸ガラスの構造中に含まれる非架橋酸素に起
因する。一方、窒化珪素層は、アルカリ金属イオンの拡
散を抑える働きがある。これは、窒化珪素の構造的な緻
密性に起因する。ガラス基板に接した窒化珪素層は基板
からのアルカリ金属の拡散を抑制し、これより表層に形
成したリン珪酸ガラス層は、窒化珪素層より表層部に存
在するアルカリ金属を捕獲する役割を果たす。リン珪酸
ガラス層が表層にあることで、イオン注入におけるリン
の注入量を従来より大幅に減少することができる。従っ
て、低いリン濃度のリン珪酸ガラスでアルカリ金属を十
分捕獲できるので、リン珪酸ガラスの性質である溶水性
・吸湿性を抑制することができる。また、イオン注入に
よる窒化珪素層、リン珪酸ガラス層の形成は、基板と各
層の密着性を高め、最表面でのリンの濃度を低下させ、
溶水性・吸湿性をさらに抑制するよう作用する。
【0010】
【実施例】以下に本発明のガラス基板およびその製造プ
ロセスを図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明
のガラス基板の一実施例を示す概略断面図である。
【0011】はじめに、ナトリウムを約7×1020atom
/cm3含むガラス基板1の上方から窒素と珪素を注入し、
窒化珪素層2を形成した。ここで、窒素と珪素のイオン
注入条件を決定する手順について説明する。まず、ガラ
ス上に堆積するSi膜を固相で結晶化することを考慮す
れば、600℃で10時間の熱処理を行う場合につい
て、窒化珪素中のNa拡散長を概算した。文献(E. Y
on, W. H. Ko and A.B. Kuper, IEEE Trans. Electron
Devices,ED-13, (1966) p276. J. V. Dalto n and
J. Drobek, J. Electrochem. Soc. 115 (1968) p865.)
のデータによれば、窒化珪素中のNa拡散係数D(60
0℃)は10-19cm2/sである。時間をt(10時間)と
すれば、拡散長Lは L=(Dt)1/2=0.6nm となる。純粋な窒化珪素であれば、この厚さでNa拡散
を阻止できる。一方、イオン注入で形成した窒化珪素層
の窒素濃度を25原子%と決めるとすれば、層の厚み
は、最低でも約4倍の3nmが必要である。ここでは、さ
らに余裕をみて、この約3倍の10nmとした。この条件
を満たすよう、珪素と窒素を次条件でイオン注入した。 珪素:Si+、55keV、1×1017ions/cm2 窒素:N+、35keV、7.5×1016ions/cm2+、25keV、5.5×1016ions/cm2 ここで、珪素を注入する理由および窒素を2段階の加速
エネルギーで注入する理由は、窒素の注入を1段階の加
速エネルギーで注入するとバブルが発生することによ
る。(特開平2−30750、または、K. Oyoshi, T.T
agami and S. Tanaka, J. Appl. Phys. 68 (1990) 365
3.)次に、リンと酸素の注入により、窒化珪素層より浅
い領域にリン珪酸ガラス層3を形成した。ここで、リン
と酸素のイオン注入条件を決定する手順について説明す
る。前記窒化珪素層はガラス表面から80nm付近の深
さに形成されている。単位面積当りにガラス表面から8
0nmまでの領域に含まれているNaの総量は、ナトリ
ウムの密度が7×1020atom/cm3であるから 80nm×7×1020atom/cm3=0.5×1016atom/cm2 となる。このNaをすべて捕獲するためには、これと同
数の捕獲サイトが必要である(捕獲サイトのモデル:P.
Balk and J. M. Eldridge, Proc. IEEE 57 (1969) p1
588.より)。従って、リンの注入量は最低0.5×10
16ions/cm2必要である。ここでは、さらに余裕をみ
て、2倍の1×1016ions/cm2とした。酸素の注入量
は、化学量論比を考慮して、リンの2.5倍とした。こ
れらの検討結果を受けて、窒化珪素層より浅い、40n
m付近の深さに、次の条件でリンと酸素をイオン注入し
た。 リン: P+、30keV、1 ×1016ions/cm2 酸素: O+、17keV、2.5×1016ions/cm2 ここで、酸素を注入する理由は、酸素を注入することに
より、リンが酸化され、ゲッタリングの効率が増加する
ことによる。(特開平2−277765、または、大吉
啓司 、田上高志、田中修平、真空 第34巻(199
1)413頁)このガラス表面に、100nm厚の非晶
質珪素膜を形成し、600℃、10時間の熱処理により
珪素を固相で結晶化させ半導体膜4を形成した。この試
料を2次イオン質量分析装置により評価し、窒化珪素
層、リン珪酸ガラス層を形成せずに珪素膜を堆積し熱処
理した同様の試料と比較したところ、半導体膜中のナト
リウム濃度が1/100以下に減少した。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、窒化珪素層、リン珪酸
ガラス層の作用により、ガラス基板から半導体膜(装
置)へのアルカリ金属イオンの拡散を効果的に抑制する
ことができる。また、イオン注入により、リン珪酸ガラ
ス層、窒化珪素層を形成することにより、半導体膜の剥
離が生じない安価なガラス基板を歩留まりよく製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラス基板の一実施例を示す概略断面
図である。
【符号の説明】
1 ガラス板 2 窒化珪素層 3 リン珪酸ガラス層 4 半導体膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−222046(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03C 15/00 - 23/00 H01L 29/786

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ金属を含んだ珪酸塩ガラスから
    なるガラス基板の内部でその表面近くに、窒化珪素層を
    形成し、該窒化珪素層より基板表面側にリン珪酸ガラス
    層を形成したことを特徴とするガラス基板。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のガラス基板をイオン注入
    により製造することを特徴とするガラス基板の製造方
    法。
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