JP3153732B2 - 外部・内部併用加熱型定着装置 - Google Patents

外部・内部併用加熱型定着装置

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JP3153732B2
JP3153732B2 JP12122995A JP12122995A JP3153732B2 JP 3153732 B2 JP3153732 B2 JP 3153732B2 JP 12122995 A JP12122995 A JP 12122995A JP 12122995 A JP12122995 A JP 12122995A JP 3153732 B2 JP3153732 B2 JP 3153732B2
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roller
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幸和 亀井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真プロセスを用
いたプリンターの定着装置、より詳細には、該定着装置
の加熱手段に関する。
【0002】
【従来の技術】図14は、電子写真プロセスに用いるプ
リンターの一例を説明するための全体構成図で、図中、
1は現像ローラ、2はトナー、3は記録媒体(記録
紙)、4は感光体、5は帯電チャージャー、6は光学
系、7は転写チャージャー、8は廃トナーボックス、9
はトナー分離ブレード、10は記録媒体案内板、11は
定着ローラ、12はヒータ、13はクリーナ、14はサ
ーミスタ等の温度検出素子、15は加圧ローラ、16は
記録媒体検出器で、周知のように、光学系6によって感
光体4上に潜像を形成し、この潜像に現像ローラ1より
トナー2を付着させて現像し、この現像を転写チャージ
ャー7によって記録媒体3に転写し、この記録媒体3上
に転写されたトナー像を、記録媒体3と共に定着ローラ
11と加圧ローラ15により挟持圧接するとともに加熱
して、記録媒体3上のトナー2を該記録媒体3上に定着
させるものである。
【0003】図15,図16は、前述のごとき電子写真
プロセスを用いたプリンターの他の例を説明するための
概略構成図で、図15は印刷(記録)動作を行う前の準
備段階の状態を示す図、図16は記録動作中の状態を示
す図で、図中、図14に示したプリンターと同様の作用
をする部分に、図14に示したプリンターと同一の参照
番号が付してある。而して、図15,図16において、
17は蓄熱体、20は外部加熱手段(ヒータ)で、該外
部加熱手段20は、ヒータ21及び該ヒータ21からの
熱を反射して前記記録媒体3上のトナー2、或いは、前
記定着ローラ11を加熱する反射笠22から成ってお
り、定着ローラ11内に熱源(ヒータ)を有しないこ
と、換言すれば、定着ローラ11内に蓄熱体17を設
け、この蓄熱体17を外部加熱手段20より加熱するよ
うにしたこと、及び、この外部加熱手段20によって記
録媒体3上のトナーをも加熱するようにしたことを除い
て、図14に示したプリンターと同様の動作をするもの
である。
【0004】図15に示すように、印刷動作を行う前の
準備段階においては、定着ローラ11と圧力ローラ15
は、共に矢印D,E方向に回転しながらヒータ(外部加
熱手段)21の熱を受け、次第に設定温度まで上昇して
いく。この時、ヒータ21の反射板22は定着ローラ1
1に向いている。定着ローラ11の表面温度が設定温度
に達すると、図16に示すように、記録媒体3が供給さ
れ、感光体4と接触する部分でトナー2が記録媒体3に
転写する。その後、記録媒体3は、矢印Cの方向にさら
にすすむ。当初、定着ローラ11に向いていた反射板2
2は、記録媒体3が近づいてくると、矢印Gの方向に回
動し、定着ローラ11の表面と記録媒体3の表面とを向
くようになる。記録媒体3上のトナー2は、定着ローラ
11の入口付近でヒータ21の熱をうけて溶ける。さら
に、トナーは、定着ローラ11と加圧ローラ15との熱
と圧力で完全に記録媒体3に定着された後、排紙され、
印刷動作が終了する。記録媒体3が定着装置の中を通り
過ぎると、検出器16が働き、その信号を受けて反射板
22が矢印Fの方向に回動し、再び定着ローラ11を加
熱し、準備状態に戻る。
【0005】図17,図18は、従来技術における定着
装置の他の例を示す概略断面図で、定着装置は、加熱ロ
ール11と加圧ローラ15より形成されている。加熱ロ
ール11は、金属製中空芯11aと耐熱離型性層11b
とから成るロール11と、該ロール内に配設された熱源
(ヒータ)12とから成り、加圧ロール15は、金属製
中空芯15aと耐熱弾性層15bから成っている。20
は外部加熱手段であり、ハロゲンランプや赤外線ランプ
などの熱輻射線を発生する熱線ヒータ21と、熱輻射線
を加熱ローラ11と加圧ローラ15との圧接部近傍に集
光する集光手段としての反射板22より構成されてい
る。
【0006】次に、これらの構成による定着装置の動作
について説明する。搬送ベルト23により搬送されてき
た未定着のトナー2及び該トナー2を支持した支持体3
は、まず、図17に示すように、外部加熱手段20の反
射板22により集光された熱輻射線の照射により加熱さ
れ、さらに進行して加熱ロール11と加圧ロール15の
圧接部を通るときに、これら加熱ロール11と加圧ロー
ル15により圧接された状態で、図18に示すように、
定着ローラ11内のヒータ12と外部のヒータ22によ
り加熱される。このように、この定着装置は、外部加熱
手段20のヒータ21と定着ロール11内のヒータ12
による2段階の加熱を受けることにより、トナー2に含
まれる熱可塑性樹脂成分が軟化・溶融し、トナー2同志
の結合及びトナー2と支持体3との結合により、トナー
2が支持体3に付着し、定着する。換言すると、トナー
2の定着に要する熱量の供給を分担したことにより、加
熱ロール11及び加圧ロール15の圧接部でトナー2に
供給すべき熱量を、前段階で外部加熱手段20によりト
ナー2に供給された熱量に応じて少なくすることができ
る。
【0007】図19は、従来技術における定着装置の他
の例を示す概略断面図で、加熱定着装置は、ケーシング
25内にスプリング(図示せず)等により互いに圧接す
るように付勢された上下一対の定着ローラ11,15を
設けると共に、その上側定着ローラ11の内部には、略
全長に亘って加熱ランプから成る定着ヒータ12を内装
し、かつ、その上側定着ローラ11の外方には、その上
側定着ローラ11の表面全長に亘って熱光を照射する加
熱ランプ(ハロゲンランプを使用)から成る補助ヒータ
21が設けてある。この上側定着ローラ11は、厚さ1
0mm以下のアルミニウム管11cの表面に、厚さ40μ
以下のフッ素樹脂膜11dをコーティングして構成され
ている。他方の下側ローラ15は、回転軸15cの周部
にシリコンゴム15dが設けられている。アルミニウム
管11cの熱伝導率は0.2〜0.5cal/cm・sec・℃、フ
ッ素樹脂膜11dの熱伝導率は3〜6×10-4cal/cm・
sec・℃である。なお、図中、26は前記上側定着ローラ
11の表面温度Tを検出するための温度センサーであ
り、27は複写紙分離爪である。また、22は補助(外
部)ヒータ21が発する熱光を集光して上側定着ローラ
11の表面に照射するために設けられた横断面略凹面鏡
形の反射板である。
【0008】前記反射板22の底部、および、ケーシン
グ25の該反射板22の底部に対向する部分には、夫
々、スリット状開口部22a,25aが設けられ、これ
ら開口部22a,25aを介して、前記補助ヒータ21
の発する光が感光ドラム4のトナー分離装置9とクリー
ニング装置28との間における表面に達するように構成
されている。つまり、加熱ランプから成る補助ヒータ2
1の発する光により、次の複写プロセスに備えて、感光
ドラム4の除電を行わせるようにしたものである。な
お、図19において、29aはケーシング25の開口部
25aを覆うフィルターであって、このフィルター29
aは、前記補助ヒータ21から発せられる光から感光ド
ラム4を光疲労させるような波長領域成分の光を遮断す
ると共に、光強度を除電に適当な強度にまで弱めるよう
にするために設けられている。また、29bはケーシン
グ25の開口部25aの開口面積を調節可能とするため
に設けられた遮断板であって、上下にスライド可能に構
成されている。
【0009】図20は、従来技術における定着装置の他
の例を説明するための要部概略構成図で、この定着装置
は、主加熱ローラ11と加圧ローラ15と補助加熱ロー
ラ30とによって構成されている。主加熱ローラ11の
中心部には、熱源としてヒータランプ12が設けられて
いる。補助加熱ローラ30の表面は、主加熱ローラ11
の表面と接触しており、その直径は主加熱ローラ11の
直径よりも小さくなっている。補助加熱ローラ30の中
心部には、補助ヒータランプ31が設けられている。こ
の定着装置は補助加熱ローラ30の表面が主加熱ローラ
11の表面よりも早く温度が上昇するため、主加熱ロー
ラ11は中心部と表面との両方から加熱されて急速に所
定の温度に到達する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の定着装置
は、ヒータランプで発生した熱の一部を加熱ローラの中
心部から、または、中心部と外部の両側から該加熱ロー
ラの表面に伝達する構造となっているため、加熱ローラ
の表面の温度がトナーを溶融して定着させるのに充分な
温度となるまでの時間が短縮される。しかしながら加熱
ローラが芯金表面にゴムを被覆する構造であればローラ
表面のゴムと芯金境界面の温度が上昇し、長時間使用時
にゴムの剥離という問題が生じるという欠点を有してい
る。通常、ローラ上のゴムはプライマーと呼ばれる接着
剤にて芯金であるAL等と接着されている。このプライ
マーの耐熱温度は200℃以下であるが、オイルが含浸
することにより劣化し、通常、180℃以下であること
が多い。定着を行なうためには、ローラ表面を所定の温
度に維持し、さらに、これら一対のローラ間における接
触幅(ニップ幅)も必要となるが、これらの設定値は、
画像形成装置の線速、使用しているトナー特性によって
も異なる。通常、ローラ表面温度は前記プライマーの耐
熱温度180℃に近い場合が多く、そのため、ローラ表
面温度は165℃から175℃の間に設定する必要があ
る。しかし、通常のローラ内部にのみハロゲンランプ等
の発熱体が設置された定着装置ならびに温度制御方法で
は前記プライマー部(ゴムと芯金との境界面)の温度が
180℃を越えてしまう。
【0011】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなさ
れたもので、特に、定着ローラにおける芯金境界温度を
ゴム層と剥離しない範囲の温度に保ちながら、該定着ロ
ーラの表面温度を目標とする温度まで迅速に高めること
を目的としてなされたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、未定着トナーが付着された記録媒体を挿
通圧接する一対のローラを有し、少なくとも一方のロー
ラ内にヒータを有する内部ヒータと、前記記録媒体の前
記未定着トナーが付着された側に設けられた外部ヒータ
と、前記一方のローラ表面の温度を検知する温度検出素
子とを有し、前記内部ヒータ及び外部ヒータを駆動して
前記未定着トナーを前記記録媒体に定着する外部・内部
併用加熱型定着装置において、前記内部ヒータ及び外部
ヒータを立ち上げ時に駆動し、前記温度検出素子により
検出された前記一方のローラ表面の温度が、前記未定着
トナーが前記記録媒体に定着する定着可能温度より低い
第1の設定温度に達した段階で、前記外部ヒータのみを
駆動して前記未定着トナーを前記記録媒体に定着する第
2の設定温度に制御するようにしたものである。さら
に、本発明は、未定着トナーが付着された記録媒体を挿
通圧接する一対のローラを有し、少なくとも一方のロー
ラ内にヒータを有する内部ヒータと、前記記録媒体の前
記未定着トナーが付着された側に設けられた外部ヒータ
と、前記一方のローラの表面の温度を検知する温度検出
素子とを有し、前記内部ヒータ及び外部ヒータを駆動し
て前記未定着トナーを前記記録媒体に定着する外部・内
部併用加熱型定着装置において、前記内部ヒータのみを
立ち上げ時に駆動し、前記温度検出素子により検出され
た前記一方のローラ表面の温度が、前記未定着トナーが
前記記録媒体に定着する定着可能温度より低い第1の設
定温度に達した段階で、前記外部ヒータのみを駆動して
前記未定着トナーを前記記録媒体に定着する第2の設定
温度に制御するようにしたものである。さらに、本発明
は、前記ヒータを有するローラの表面温度を前記第1設
定温度まで上昇させるために前記内部ヒータのみに電力
を供給するときには、前記一対のローラを回転させ、前
記ヒータを有するローラの表面温度を前記第1設定温度
から第2設定温度に上昇させるために前記外部ヒータに
所定の電力を供給するときには、前記一対のローラを離
間させて前記ヒータを有するローラのみを回転させ、さ
らに、記録媒体上の未定着トナーを定着するときには、
前記ローラの離間を解除し、前記一対のローラを圧接さ
せるようにしたものである。さらに、本発明は、前記外
部ヒータに電力を供給している間は、前記一対のローラ
を回転させるようにしたものである。
【0013】
【作用】本発明は、未定着トナーが付着された記録媒体
を挿通圧接する一対のローラを有し、少なくとも一方の
ローラ内にヒータを有する内部ヒータと、前記記録媒体
の前記未定着トナーが付着された側に設けられた外部ヒ
ータと、前記一方のローラの表面の温度を検知する温度
検出素子とを有し、前記内部ヒータ及び外部ヒータを駆
動して前記未定着トナーを前記記録媒体に定着する外部
・内部併用加熱型定着装置において、前記内部ヒータ及
び外部ヒータを立ち上げ時に駆動し、前記温度検出素子
により検出された前記一方のローラ表面の温度が、前記
未定着トナーが前記記録媒体に定着する定着可能温度よ
り低い第1の設定温度に達した段階で、前記外部ヒータ
のみを駆動して前記未定着トナーを前記記録媒体に定着
する第2の設定温度に制御するようにし、定着ローラに
おける芯金境界温度をゴム層と剥離しない範囲に保ちな
がら、より迅速に定着ローラの表面温度を目標の第2の
設定温度にする。さらに、本発明は、未定着トナーが付
着された記録媒体を挿通圧接する一対のローラを有し、
少なくとも一方のローラ内にヒータを有する内部ヒータ
と、前記記録媒体の前記未定着トナーが付着された側に
設けられた外部ヒータと、前記一方のローラ表面の温度
を検知する温度検出素子とを有し、前記内部ヒータ及び
外部ヒータを駆動して前記未定着トナーを前記記録媒体
に定着する外部・内部併用加熱型定着装置において、前
記内部ヒータのみを立ち上げ時に駆動し、前記温度検出
素子により検出された前記一方のローラ表面の温度が、
前記未定着トナーが前記記録媒体に定着する定着可能温
度より低い第1の設定温度に達した段階で、前記外部ヒ
ータのみを駆動して前記未定着トナーを前記記録媒体に
定着する第2の設定温度に制御するようにして、より迅
速に定着ローラの表面温度を目標の第2の設定温度にす
る。さらに、本発明は、前記ヒータを有するローラの表
面温度を前記第1設定温度まで上昇させるために前記内
部ヒータのみに電力を供給するときには、前記一対のロ
ーラを回転させ、前記ヒータを有するローラの表面温度
を前記第1設定温度から第2設定温度に上昇させるため
に前記外部ヒータに所定の電力を供給するときには、前
記一対のローラを離間させて前記ヒータを有するローラ
のみを回転させ、さらに、記録媒体上の未定着トナーを
定着するときには、前記ローラの離間を解除し、前記一
対のローラを圧接させることにより、より短時間で、定
着温度に到達させる。さらに、本発明は、前記外部ヒー
タに電力を供給している間は、前記一対のローラを回転
させることにより、定着温度に達するまでの立ち上がり
時間を短縮する。
【0014】
【実施例】図1は、本発明による定着装置の一実施例を
説明するための要部概略構成図で、図中、40はトナー
支持体(記録媒体)、41は該トナー支持体40上に転
写された未定着トナー、50は該未定着トナー41と接
するローラ(定着ローラ)、51は該ローラ50内に設
けられた内部加熱手段としてのハロゲンランプ、52は
該定着ローラ50の温度を検出するためのサーミスター
等の温度検出素子、60は前記定着ローラ50と協働し
て前記記録媒体40を挟持,圧接する圧接ローラ、70
は前記トナー41を加熱し、及び/或いは、前記定着ロ
ーラ50を加熱する外部加熱手段で、該外部加熱手段7
0は、発熱体71,該発熱体71からの熱を反射する反
射板72,網目状のフィルタ73等から成り、発熱体7
1としては、面状発熱体,セラミックヒータ,キセノン
ランプ,自己温度制御型の発熱体,PTCセラミックヒ
ータ等が用いられるが、それぞれのヒータの構成及び利
点等については後述する。
【0015】上述のように、本発明による定着装置に
は、発熱素子71が外部加熱手段70として定着ローラ
50の外部に近接して配置されており、また、該定着ロ
ーラ50には、その内部にハロゲンランプ51が配置さ
れており、該ローラ50を定着に適する温度に加熱する
構成になっている。また、ローラ50の表面には、該ロ
ーラ50の表面温度を検出するサーミスタ等の温度検出
手段52を有し、該サーミスタ52によりローラ50の
表面温度を検知して前記内部加熱手段51及び外部加熱
手段71の発熱量を制御する機構が取付けられており、
ローラ50の表面温度を所望の温度にコントロールする
ことができるようになっている。
【0016】外部加熱手段70は、ヒータランプ71等
の熱源から放射される熱輻射線を加熱ローラ50と加圧
ローラ60の圧接部(ニップ部)Aの近傍に集光するよ
うに設計された反射笠72が、該ヒータランプ71を覆
うように構成されている。このように配置すると、外気
によって冷却される時間を短縮することができるため、
より効率的にローラを加熱することができる。また、外
部加熱手段70は、ニップ部Aからローラが回転してク
リーナー及びオイル塗布ユニット等を経由した最終部に
位置しているため、もし、紙等の支持体40がオフセッ
トして加熱ローラ50に巻き付いた場合にも、途中に配
置してあるクリーナ等によって外部加熱装置70まで到
達する可能性が低くなり、安全性の面でも効果がある。
【0017】図2は、本発明の定着装置の他の実施例を
説明するための要部概略構成図で、図中、図1に示した
実施例と同様の作用をする部分には、図1の場合と同一
の参照番号が付してある。而して、この実施例は、ヒー
タランプ71中に反射膜71aを内蔵したもので、この
ようにすると、図1に示した実施例で使用した反射笠7
2を使用することなく、ヒータ71により前記加熱ロー
ラ50と加圧ローラ60の圧接部(ニップ部)Aの近傍
に集光することができるので、図1に示した実施例で問
題となるような反射笠72の温度が極度に上昇するとい
うような問題はない。
【0018】図3,図4は、それぞれ本発明による定着
装置の他の実施例を説明するための要部概略構成図で、
図中、図1に示した実施例と同様の作用をする部分に
は、図1の場合と同一の参照番号が付してある。而し
て、この実施例は、外部加熱手段70として、記録媒体
40上の未定着トナーと接触するローラ50に摺動する
ローラを使用するようにしたもので、図3に示した実施
例は、前記ローラ50に摺動するローラとして金属性の
円筒状に構成されたローラ75の内部にハロゲンランプ
71を配置したものであり、図4に示した実施例は、円
筒状ローラ75の表面に発熱体76を形成したものであ
る。
【0019】上述のように、本発明においては、外部加
熱手段70を用い、該外部加熱手段70によって、未定
着トナー及び/又は定着ローラを加熱するようにしてい
るが、該外部加熱手段70がONしているときは、ロー
ラ50,60は常に回転させるようにしてある。さもな
いと、ローラ表面の一部分のみを熱してしまい、発火の
危険性が起こるため、外部加熱手段のONとローラの回
転を連動させてある。逆に、紙詰まり等でローラが静止
した場合には、ヒータも即OFFするようにしてある。
【0020】外部加熱手段70としては、図1に示した
ような、ランプ71の光量を反射笠72で加熱ローラ5
0と加圧ローラ60の圧接部(ニップ部)Aの近傍に集
光するようにしたものを用いた場合、前記外部加熱手段
70により加熱されるローラ50と前記外部加熱手段7
0との距離は、熱量を多く与えるために互いに近接さ
せ、且つ、紙と接触しないような距離とするため、加熱
ローラ50の表面と外部加熱手段70との距離を変えて
実験を行ったところ、表1に示すデータを得た。この表
1のデータから、加熱ローラの表面と外部加熱手段との
距離は3mmから10mmに配置すると良いことが分かる。
なお、表1のデータは、加熱ローラ50の外径L1を3
0mm、該ローラ50の肉厚L2を1.0mm、加圧ローラ6
0の外径L3を30mm、該ローラ60の肉厚L4を5.5m
mとし、外部ヒータ71を550W、内部ヒータ51を
250Wとして、加熱ローラ50の表面と外部ヒータ7
1との距離Lxをパラメータとして実験した時のデータ
である。
【0021】
【表1】
【0022】外部加熱手段70は、入紙口に近いところ
に設置し、入紙口と外部加熱手段との間にはオイル供給
等の熱を奪うと考えられるものを設置しないようにする
と効率が良くなる。また、この外部加熱手段70は紙が
詰まった時に、紙がヒータに接触して発火しないように
するため、ローラ表面と外部ヒータとの間には網目状の
フィルタ73等が設けてある。
【0023】内部加熱手段としては、記録媒体40上の
未定着トナー41と接触するローラ50の内部にヒータ
51が設けられているものを用いる。そして、この内部
加熱ヒータ51もしくは外部加熱ヒータ71を有するロ
ーラ50は薄肉ゴムローラで構成し、このローラ50と
圧接する加熱手段のないローラ60はシリコンゴムもし
くはスポンジにPFAチューブを被覆して断熱性を向上
させることにより、画像面側ローラ50の温度落ち込み
を少なくし、立ち上がり時間を短くすることができる。
【0024】外部加熱装置と内部加熱装置にヒータを配
置する際に、特に、外部加熱ヒータ71に投入する電力
を定着装置に投入する全電力の50%以上とすると、通
紙時における温度落ち込みに対して外部からの加熱によ
り直ちにローラ50の表面温度を回復することができ、
良好な画像を得ることができる。
【0025】次に、温度制御方法の実施例について説明
する。前述のように配置された外部加熱ヒータ71と内
部加熱ヒータ51の両方を用いて、電源ONと同時にロ
ーラ50の表面を温めるが、例えば、ゴムローラ50と
芯金の境界温度の上限が180℃であるとすると、図5
に示すように、内部加熱ヒータ51はローラ表面温度
が、例えば、150℃(第1設定温度:T1)に到達し
たらOFFさせ、その後は外部加熱ヒータ71のみで加
熱する。この第1設定温度(T1)は、ローラ表面温度
が第2設定温度(T2)に到達すると同時に芯金温度が
ゴム剥離を生じない上限の温度である180℃に到達す
るような温度に設定する。例えば、第1設定温度
(T1)に到達後、内部加熱ヒータ51をOFFしても
芯金境界温度が上昇するため、この温度上昇分を考慮
し、外部加熱ヒータ71と内部加熱ヒータ51の両方を
用いて加熱した時に芯金温度が160℃〜170℃、特
に、165℃になるときの表面温度が154℃であった
ため、この温度を第1設定温度(T1)とした。そし
て、その後、外部加熱ヒータ71のみで加熱するとロー
ラ表面温度が第2設定温度(T2)に到達した時に、芯
金温度はゴム剥離が生じない上限の温度である180℃
に到達した。
【0026】また、図6に示すように、始めは内部加熱
ヒータ51のみで加熱し、芯金境界温度がゴム剥離しな
い上限温度(第1設定温度)に到達した時に内部加熱ヒ
ータ51をOFFし、それとほぼ同時に、外部加熱ヒー
タ71をONして第2設定温度(T2)まで加熱する。
この温調方法での第1設定温度(T1)は128℃であ
る。以上のような結果から表2に示すように、第1設定
温度(T1)は第2設定温度(T2)の70%〜90%に
設定すると、第1設定温度から第2設定温度までの間、
外部加熱手段のみで加熱させた時、芯金温度の上限を越
えずに且つ第2設定温度に到達させる時間が短かくな
る。
【0027】
【表2】
【0028】そしてローラ50の表面温度が175℃
(第2設定温度:T2)に到達したら、その後は175
℃(第2設定温度)に保つように温調させる。その温調
方法としては、例えば、図7に示すように、175℃
(T1)で外部ヒータをON、176℃(T1+1deg)
で外部ヒータをOFFさせる方法、または、図8に示す
ように、ローラ表面温度が175℃(T2)に到達した
後175℃で保つようなON/OFF比で点灯させる方
法がある。
【0029】その際、図9に示すように、第2設定温度
(T2)の−2〜−3℃に第3設定温度(T3)、第2設
定温度の+2〜+3℃に第4設定温度(T4)を設ける
と温度リップルを押さえることができる。例えば、ロー
ラ表面温度が172℃(第3設定温度=T3)でONに
し、178℃(第4設定温度=T4)でOFFにすると
いう設定を加えると温度リップルを押さえることができ
る。その他に、あらかじめ省エネルギーモード(プレヒ
ートモード:加熱定着装置を設けた画像形成装置におい
て、装置を一定時間使用しない時、又は節電スイッチを
操作することで加熱ローラの温度を定着不能な温度まで
低下させる。これによりヒートローラの立ち上げ時間を
短縮している)を考慮して、内部加熱装置には待機時に
投入する電力、例えば、20W〜30W、本実施例では
25Wヒータを使用するが、前記ヒータを装置電源ON
から常時点灯させておくことにより、制御が簡単にな
る。そして、外部加熱装置には、定着装置で使用できる
総合電力から内部加熱装置に投入する電力を差し引いた
方を投入すればよいので、例えば、総合電力を800W
とすれば、この場合、775Wを投入し、この外部加熱
装置で上記のように温調させる。また、前記定着ローラ
設定温度ごとに、前記ローラ内部の加熱手段と前記ロー
ラ外部の加熱手段に印加する電力、特に電圧を変えるこ
とにより、前記加熱手段の発熱量を制御しても同様の効
果が得られる。つまり、電圧を変化させるか、電価を供
給する時間を制御するかで電力制御を行うことができ、
結果として発熱量を制御することになる。
【0030】その他に図10(a)に示すように、電源
ON時には内部ヒータのみで加熱し、芯金温度が上限で
ある180℃に到達するローラ表面温度(これはヒータ
に投入するワット数によって変化する)を、例えば12
5℃(第1設定温度=T1)とし、125℃に到達後は
内部ヒータをOFFにし、外部ヒータのみで175℃
(第2設定温度=T2)までローラ表面を加熱する方法
もある。
【0031】また、この時、図10(b)に示すよう
に、第1設定温度(T1)に到達後、内部ヒータ51を
OFFし、外部ヒータ71をONにすると同時に、圧接
されていた一対のローラ50,60を離間させて前記加
熱手段を有するローラ50のみを回転させ、さらに、記
録媒体上の未定着トナーを定着するときには、前記ロー
ラの離間を解除し前記一対のローラを圧接させると、加
圧ローラ60に熱を奪われないため、立ち上がり時間を
短縮することができる。前記加熱ローラ50と圧接する
加熱手段のないローラ60はシリコンゴムもしくはスポ
ンジにPFAチューブを被覆すると断熱性が向上するこ
とから熱は紙にのみ伝わるため良好な定着が行なわれ
る。この場合、内部ヒータ51をOFFとしてもアルミ
芯金が180℃まで加熱されているので、ローラ50の
薄肉ゴムは内部からと外部からの両方から熱せられるた
め、短い時間で第2設定温度(T2)まで上昇させるこ
とができ、芯金温度の上限である180℃を越えない温
度制御ができる。
【0032】次に、以上に説明したヒータの構成及びそ
の利点について説明する。 面状発熱体ヒータ:面状発熱体とはニクロム線等の発熱
素子が面状に形成された発熱素子であり、その表面がテ
フロン、ポリイミド等の絶縁性の材料で被覆され、表面
の絶縁性と平滑性が確保できる形態のものが好適であ
る。本発明に適用する場合には、加熱するためのローラ
と直接接触させることが最も伝熱効率的にはよいが、数
mm程度の離間距離があってもよい。 セラミックヒータ:アルミナセラミック基板にMO系の
面状の発熱抵抗体を印刷し、その上にガラスコートを印
刷積層したセラミックヒータにて構成されている。セラ
ミックヒータは、発熱抵抗体への通電によって、所定の
加熱温度まで迅速に昇温するようになっており、この加
熱面がローラの外周面に近接もしくは接触して配置され
ている。 キセノンランプ:キセノンガスを含むフラッシュランプ
であり、管の両端の電極間に高い直流パルス電圧を印加
すると、566nmの波長で強いピークを持つ放射エネル
ギーを発生するものであり、ローラを外部から加熱する
場合の効率は高い。 自己温度制御型セラミックヒータPTC:セラミックヒ
ータであり、電圧を印加した場合、自己に流れる電流が
ある一定値までは発熱する素子であり、材料を選択する
ことにより、所定電圧印加時、発熱素子の表面温度を所
定温度に維持することができる。この自己温度制御型セ
ラミックヒータをローラに近接もしくは接触させること
により、ローラを外部から加熱することができる。
【0033】本発明による定着装置の前記一対のローラ
は、高画質特にカラー画像の高画質化を目的としてお
り、未定着トナーと接触する画像面側のローラはシリコ
ンゴム等を被覆して、高画質化を達成している。このよ
うなゴムローラ(ソフトローラ)を用いた場合の技術課
題としては、(1)加熱によるゴムと芯金面の温度上昇
による剥離、(2)立ち上がり時間の遅延等が挙げられ
る。通常、ゴムはプライマーと呼ばれる接着剤にて芯金
であるAL等と接着されているが、このプライマーの耐
熱温度は200℃以下であるが、オイルが含浸すること
により劣化し、通常、180℃以下であることが多い。
定着を行なうためには、ローラ表面を所定の温度に維持
し、さらに該一対のローラ間における接触幅(ニップ
幅)も必要となるが、これらの設定値は、画像形成装置
の線速、使用しているトナー特性によっても異なるが、
通常、ローラ表面温度は前記プライマーの耐熱温度18
0℃に近い場合が多く、実施例にて説明する本画像形成
装置の場合にもローラ表面温度は165℃から175℃
の間に設定する必要がある。しかし、通常のローラ内部
にのみハロゲンランプ等の発熱体が設置された定着装置
ならびに温度制御方法では前記プライマー部(ゴムと芯
金との境界面)の温度が180℃を越えてしまう。本発
明は、このような観点からなされたものであり、前記ゴ
ムと芯金との境界面温度を180℃以下に維持し、トナ
ーの定着性、さらに高画質化、立ち上がり時間等の定着
ユニットの要求仕様を満足させることにある。
【0034】次に本発明を適用し得る画像形成装置の目
標仕様値の一例を示す。 (1)立ち上がり時間:3分以内 (2)エナジースターモードからの立ち上がり時間:1
分以内 (3)ファーストコピー:Bk単色7.5秒 YMCB
k4色22.5秒 (4)芯金とゴム境界面温度:180℃以下
【0035】図11は、上述の仕様を満足させるように
温度制御した時の定着ローラの表面温度の推移を示す
図、図12には、内部加熱手段と外部加熱手段を併用し
て、定着ローラの表面温度を定着に適した第2設定温度
に到達させる時のローラ表面温度及び芯金温度の推移を
示す図で、以下にその実施例について説明する。
【0036】(1)立ち上がり時 トナーを定着させるために必要なローラ表面温度は17
5℃であり、上記立ち上がり時間3分以内に画像面側ロ
ーラの表面温度を175℃に到達させる温度制御方法が
必要となる。この時、前記芯金とゴムの境界面温度は1
80℃以下であることが条件であり、外部加熱手段と内
部加熱手段を併用することにより達成している。外部加
熱手段からの熱流束はローラ表面から与えられるので、
前記外部加熱手段をフル点灯させても、ゴムと芯金との
境界面温度がローラ表面温度より高くなることはない。
しかし、前記内部加熱手段からの熱流束はローラ内部か
らローラ表面に到達するため、内部加熱手段を制御無し
でフル点灯させるとゴムと芯金との境界面温度はローラ
表面温度よりも高くなり、ローラ表面温度が175℃の
ときに180℃を越え、ゴムと芯金が剥離する危険性が
ある。従って、本発明においては、立ち上がり時には、
外部加熱手段と内部加熱手段を併用し、外部加熱手段の
設定温度は175℃にてON/OFFさせ、前記内部加
熱手段の設定温度をローラ表面設定温度よりも低く設定
し、さらに前記内部加熱手段のON/OFF時間の比率
を変化させている。前記内部加熱手段の設定温度を15
0℃にして、150℃まではフル点灯させることによ
り、温度上昇率を上げ、立ち上がり時間の達成を図り、
150℃〜175℃までは内部加熱手段の点灯比率を変
えることにより、つまり、ON時間よりもOFF時間の
比率を大きく取ることにより、芯金温度を急激に上昇さ
せることなく、ローラ表面温度を175℃に到達させる
温度制御方法を採用している。
【0037】(2)トナー定着時 カラートナーを多重定着させる場合には、カラー画像に
よっては未定着のトナー高さが異なるので、トナーを溶
融/定着させるためには、トナーへの供給伝熱量をそれ
ぞれ変えるために、カラー画像ごとにローラ設定温度を
変えることが高画質定着を実現するためには望ましい。
カラー画像ごとにローラ設定温度を変える方式に関して
は別途説明する。本発明の定着装置を適用し得る画像形
成装置のカラートナーを定着させるためには、ニップ幅
5mmにおいて、ローラ表面温度は175℃が必要とな
る。ローラ表面温度はローラ表面に設置されたサーミス
タにより温度を検出し、前記外部及び内部加熱手段にフ
ィードバックし、温度制御が行なわれる。前述のよう
に、ローラ表面温度が150℃までは、前記外部加熱手
段と内部加熱手段によりローラを加熱し、150℃〜1
75℃までは外部加熱手段により加熱して、ローラ表面
温度を175℃に保つ。定着装置のローラ表面温度は1
75℃±5℃が高画質定着のためには好ましく、このた
め、本発明の定着装置においては、175℃の前後にお
いて、内部加熱手段の温度制御を細かに行なっている。
【0038】(3)放置時及びエナジースターモード時 前述のように、ローラ表面温度が175℃に安定して、
通紙、定着が行なわれ、所定の時間が経過しても前記画
像形成装置が使用されない場合には、画像形成装置は省
エネモード(エナジスターモード又はプレヒートモード
ともいう))にはいる。前記エナジースターモードは、
画像形成装置全体の消費電力を30W程度に押さえ、そ
の内、定着に与える電力を25W程度に押さえる省エネ
モードである。従って、エナジスターモードにおいて
は、定着装置のローラ表面温度は約110℃前後で定常
状態になる。このエナジースターモードに入る設定をユ
ーザが行なうことができ、例えば、前記画像形成装置の
未使用状態が30秒続けば前記エナジースターモードに
入るように設定することが可能である。ただし、前述の
30秒は任意に設定が可能である。このようにエナジー
スターモードに入るまでの間はローラ表面温度は175
℃に設定されたままであり、前述のように、ローラは回
転しながら、前記外部加熱手段と内部加熱手段に通電が
行なわれ、外部加熱手段は175℃温調、内部加熱手段
は150℃温調で制御されている。そして、エナジスタ
ーモードに入れば、25Wの内部ヒータのみを点灯さ
せ、上記したローラ表面温度を、例えば110℃前後に
維持させる。
【0039】(6)エナジースターからの立ち上がり時 前記エナジースターモード時から再び画像形成装置を所
定の時間内に使用状態にするためのモードにおいては、
定着装置の画像面側ローラの表面温度は約110℃前後
で定常状態に保たれ、非画像面側ローラの表面温度は、
ローラが静止しているため、50℃前後で定常状態に保
たれる。そして、この状態から電源ONの信号を受ける
とローラは回転駆動し、外部加熱手段と内部加熱手段に
通電が行なわれる。トナーを定着させるために必要な画
像面側ローラの表面温度は175℃であるが、この時も
ローラと芯金の境界面温度は180℃を越えないよう
に、且つ立ち上がり時間を短縮するような温度制御が要
求されるため、ローラ表面温度が150℃までは、両ヒ
ータともフル点灯させ、150℃に到達後内部ヒータは
OFFし、150℃〜175℃までは、外部ヒータのみ
で加熱させる。
【0040】図13は、本発明における転写部と定着部
の位置関係を説明するための図で、本定着装置の設置す
る箇所としては、図13に示すように、芯金81にイン
ナー層89とアウター層83が被覆された転写ドラム8
0と感光体90の各々の中心を結ぶ直線に垂直方向B
(すなわち、転写ドラム80と感光体90のニップ部か
ら接線方向B)に対して、定着装置は感光体側90に位
置し、転写装置から剥離爪91によって排紙された支持
体(紙)3は、一対のローラ(画像面側ローラ50及び
バックアップローラ60)の圧接部(ニップ部A)から
入紙し、外部ヒータ71及び内部ヒータ51による熱と
該ローラ対50,60の圧接圧力によって定着される。
【0041】このように、定着部のニップ部Aが転写ド
ラム80の中心と感光体90の中心を結ぶ直線に垂直と
なる方向に対して、感光体90側に位置するように設定
すると、転写ドラム80の表面層が感光体90によって
押圧されることにより、転写紙3の排紙方向が感光体9
0側に近接する方向となっても、転写された支持体(転
写紙)3を無理に曲げることなく定着装置に送ることが
でき、良好な画像を得ることができる。また、装置全体
の容量を小さくできる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、未定着トナーが付着さ
れた記録媒体を挿通圧接する一対のローラを有し、少な
くとも一方のローラ内にヒータを有する内部ヒータと、
前記記録媒体の前記未定着トナーが付着された側に設け
られた外部ヒータと、前記一方のローラ表面の温度を検
知する温度検出素子とを有し、前記内部ヒータ及び外部
ヒータを駆動して前記未定着トナーを前記記録媒体に定
着する外部・内部併用加熱型定着装置において、前記内
部ヒータ及び外部ヒータを立ち上げ時に駆動し、前記温
度検出素子により検出された前記一方のローラ表面の温
度が、前記未定着トナーが前記記録媒体に定着する定着
可能温度より低い第1の設定温度に達した段階で、前記
外部ヒータのみを駆動して前記未定着トナーを前記記録
媒体に定着する第2の設定温度に制御するようにし、定
着ローラにおける芯金境界温度をゴム層と剥離しない範
囲に保ちながら、より迅速に定着ローラの表面温度を目
標の第2の設定温度にすることができる。さらに、本発
明によれば、未定着トナーが付着された記録媒体を挿通
圧接する一対のローラを有し、少なくとも一方のローラ
内にヒータを有する内部ヒータと、前記記録媒体の前記
未定着トナーが付着された側に設けられた外部ヒータ
と、前記一方のローラ表面の温度を検知する温度検出素
子とを有し、前記内部ヒータ及び外部ヒータを駆動して
前記未定着トナーを前記記録媒体に定着する外部・内部
併用加熱型定着装置において、前記内部ヒータのみを立
ち上げ時に駆動し、前記温度検出素子により検出された
前記一方のローラ表面の温度が、前記未定着トナーが前
記記録媒体に定着する定着可能温度より低い第1の設定
温度に達した段階で、前記外部ヒータのみを駆動して前
記未定着トナーを前記記録媒体に定着する第2の設定温
度に制御するようにして、より迅速に定着ローラの表面
温度を目標の第2の設定温度にすることができる。さら
に、本発明によれば、前記ヒータを有するローラの表面
温度を前記第1設定温度まで上昇させるために前記内部
ヒータのみに電力を供給するときには、前記一対のロー
ラを回転させ、前記ヒータを有するローラの表面温度を
前記第1設定温度から第2設定温度に上昇させるために
前記外部ヒータに所定の電力を供給するときには、前記
一対のローラを離間させて前記ヒータを有するローラの
みを回転させ、さらに、記録媒体上の未定着トナーを定
着するときには、前記ローラの離間を解除し、前記一対
のローラを圧接させるようにしたので、定着ローラの表
面温度を、より短時間で、定着温度に到達させることが
できる。さらに、本発明によれば、前記外部ヒータに電
力を供給している間は、前記一対のローラを回転させる
ようにしたので、定着温度に達するまでの立ち上り時間
を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による定着装置の一実施例を説明するた
めの図で、外部加熱手段として反射笠を用いた定着部の
概略構成図である。
【図2】本発明による定着装置の一実施例を説明するた
めの図で、外部加熱手段として反射膜を内蔵しているヒ
ータランプを用いた定着部の概略構成図である。
【図3】本発明による定着装置の一実施例を説明するた
めの図で、外部加熱手段として内部にヒータを有する接
触型円筒状ローラを用いた定着部の概略構成図である。
【図4】本発明による定着装置の一実施例を説明するた
めの図で、外部加熱手段として表面に発熱体を形成した
接触型円筒状ローラを用いた定着部の概略構成図であ
る。
【図5】内部加熱手段と外部加熱手段を併用して定着ロ
ーラの表面温度を定着に適した第2設定温度に到達させ
る温度制御方法の一例を説明するための図である。
【図6】内部加熱手段と外部加熱手段を用いて加熱した
時のローラ表面温度と芯金温度の推移を示す図である。
【図7】外部加熱手段をオン・オフ制御した時のローラ
表面の温度の変化を示す図である。
【図8】外部加熱手段をオン・オフ比制御した時のロー
ラ表面の温度変化を示す図である。
【図9】外部加熱手段のオン・オフ比の変化と環境変化
により温度上昇又は下降させる温度制御方法の一例を説
明するための図である。
【図10】内部加熱手段と外部加熱手段を併用して定着
ローラの表面温度を定着に適した第2設定温度に到達さ
せる温度制御方法として加圧ローラを一時的に離間させ
るタイミングを示す図である。
【図11】定着ローラの表面温度を制御する方法とその
時のローラ表面の温度が変化する状態を示す図である。
【図12】内部加熱手段と外部加熱手段を併用して、定
着ローラの表面温度を定着に適した第2設定温度に到達
させる時のローラ表面温度及び芯金温度の推移、及び、
第1設定温度を求める図である。
【図13】本発明による定着装置の転写部と定着部の位
置関係を説明するための図である。
【図14】従来のプリンター装置の一例を説明するため
の要部構成図である。
【図15】従来のプリンター装置の他の例を説明するた
めの要部構成図で、準備状態を示す図である。
【図16】従来のプリンター装置の他の例を説明するた
めの要部構成図で、図15に示したプリンター装置の動
作状態を示す図である。
【図17】本発明が適用されるプリンター装置の例を説
明するための要部構成図である。
【図18】本発明が適用されるプリンター装置の他の例
を説明するための図で、図17に示したプリンター装置
において外部加熱手段が定着ローラを加熱している時の
状態を示す図である。
【図19】本発明が適用されるプリンター装置の他の例
を説明するための図である。
【図20】本発明が適用されるプリンター装置の定着部
の他の例を示す要部構成図である。
【符号の説明】
1…現像ローラ、2…トナー、3…記録媒体(記録
紙)、4…感光体、5…帯電チャージャー、6…光学
系、7…転写チャージャー、8…廃トナーボックス、9
…ブレード、10…記録媒体案内板、11…定着ロー
ラ、12…ヒータ、13…クリーナ、14…温度検出素
子、15…加圧ローラ、16…記録媒体検出器、17…
蓄熱体、40…記録媒体、41…トナー、50…ローラ
(定着ローラ)、51…内部加熱ヒータ、52…温度セ
ンサ、60…加圧ローラ、70…外部加熱手段、71…
外部加熱ヒータ、71a…反射膜、72…反射笠、75
…接触型ローラ、76…面状発熱体。
フロントページの続き (72)発明者 立石 嘉信 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−45534(JP,A) 特開 昭55−2258(JP,A) 特開 昭60−17473(JP,A) 特開 昭57−129476(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/20 G03G 15/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未定着トナーが付着された記録媒体を挿
    通圧接する一対のローラを有し、少なくとも一方のロー
    ラ内にヒータを有する内部ヒータと、前記記録媒体の前
    記未定着トナーが付着された側に設けられた外部ヒータ
    と、前記一方のローラの表面の温度を検知する温度検出
    素子とを有し、前記内部ヒータ及び外部ヒータを駆動し
    て前記未定着トナーを前記記録媒体に定着する外部・内
    部併用加熱型定着装置において、前記内部ヒータ及び外
    部ヒータを立ち上げ時に駆動し、前記温度検出素子によ
    り検出された前記一方のローラ表面の温度が、前記未定
    着トナーが前記記録媒体に定着する定着可能温度より低
    い第1の設定温度に達した段階で、前記外部ヒータのみ
    を駆動して前記未定着トナーを前記記録媒体に定着する
    第2の設定温度に制御することを特徴とする外部・内部
    併用加熱型定着装置。
  2. 【請求項2】 未定着トナーが付着された記録媒体を挿
    通圧接する一対のローラを有し、少なくとも一方のロー
    ラ内にヒータを有する内部ヒータと、前記記録媒体の前
    記未定着トナーが付着された側に設けられた外部ヒータ
    と、前記一方のローラ表面の温度を検知する温度検出素
    子とを有し、前記内部ヒータ及び外部ヒータを駆動して
    前記未定着トナーを前記記録媒体に定着する外部・内部
    併用加熱型定着装置において、前記内部ヒータのみを立
    ち上げ時に駆動し、前記温度検出素子により検出された
    前記一方のローラ表面の温度が、前記未定着トナーが前
    記記録媒体に定着する定着可能温度より低い第1の設定
    温度に達した段階で、前記外部ヒータのみを駆動して前
    記未定着トナーを前記記録媒体に定着する第2の設定温
    度に制御することを特徴とする外部・内部併用加熱型定
    着装置。
  3. 【請求項3】 前記ヒータを有するローラの表面温度を
    前記第1設定温度まで上昇させるために前記内部ヒータ
    のみに電力を供給するときには、前記一対のローラを回
    転させ、前記ヒータを有するローラの表面温度を前記第
    1設定温度から第2設定温度に上昇させるために前記外
    部ヒータに所定の電力を供給するときには、前記一対の
    ローラを離間させて前記ヒータを有するローラのみを回
    転させ、さらに、記録媒体上の未定着トナーを定着する
    ときには、前記ローラの離間を解除し、前記一対のロー
    ラを圧接させることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の外部・内部併用加熱型定着装置。
  4. 【請求項4】 前記外部ヒータに電力を供給している間
    は、前記一対のローラを回転させることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の外部・内部併用加熱型定着装置。
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