JP3153690B2 - グレーズドセラミック基板 - Google Patents

グレーズドセラミック基板

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JP3153690B2 JP25702193A JP25702193A JP3153690B2 JP 3153690 B2 JP3153690 B2 JP 3153690B2 JP 25702193 A JP25702193 A JP 25702193A JP 25702193 A JP25702193 A JP 25702193A JP 3153690 B2 JP3153690 B2 JP 3153690B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜技術、或は薄膜と
厚膜技術により製造されるチップコンデンサ・チップ抵
抗・チップインダクタ等の薄膜ハイブリッド部品の製造
に適した、表面平滑性の良好な(グレーズ組成物からな
るグレーズ層を備えた)グレーズドセラミック基板に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、グレーズ組成物は、セラミッ
ク基板の表面平滑性を著しく向上するものとして知られ
ており、例えばサーマルヘッド用として、その表面平滑
性とともにガラスの蓄熱性と電気絶縁性を生かして、様
々なグレーズ組成物が製造されている。
【0003】このサーマルヘッド用グレーズとしては、
アルカリ金属・鉛を含み表面平滑性に優れたグレーズ
組成物が、生産効率がよいので用いられる事もあるが、
近年では、高速印字・印画サーマルヘッド用に、アル
カリ金属・鉛を含まず、SiO2を主成分とする耐熱性
に優れた高温グレーズ組成物(例えば、特公昭60−5
5453号公報,特公昭60−118648号公報,特
公昭61−24345号公報参照)が、主流となってき
ている。
【0004】また、前記サーマルヘッドとは別に、最近
では、電子部品の軽薄短小と高精度化の要求に応えるた
めに、例えばチップ部品用基板等の薄膜ハイブリッド用
グレーズ基板として、表面平滑性に優れしかも精細なパ
ターンピッチでの薄膜/厚膜パターンを形成可能なグレ
ーズ基板を活用することが考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の薄膜
ハイブリッド用グレーズ基板におけるグレーズ層の形成
は、セラミック基板表面の欠陥をカバーするためになさ
れるものであり、グレーズ層表面が平坦であることが要
求されるとともに、層の厚みを5〜25μm程度に薄く
する必要がある(従来のサーマルヘッド用グレーズ基板
のグレーズ層の厚みは60〜80μm程度である)。ま
た、このグレーズ層には、高い電気絶縁性(体積固有抵
抗として1014Ω・cm以上)や化学的耐久性が要求さ
れることも勿論である。
【0006】しかしながら、この様な各種の条件が要求
される薄膜ハイブリッド用グレーズ基板を製造する場合
に、前記またはのグレーズ組成物を用いると、下記
の様な問題が生じるので必ずしも好ましくない。 (1)前記のアルカリ金属・鉛を含有するグレーズ組
成物(ガラス)では、アルカリ金属イオンのマイグレー
ションや、還元雰囲気でのPb析出によって、電気絶縁
性の劣化や配線の損傷等が生じ、電子部品基板として、
電気的・化学的安定性に対する信頼性を満足できないと
いう問題がある。つまり、のグレーズ組成物において
は、電圧印加時にアルカリ金属がガラス中を移動(マイ
グレーション)することによって、電気絶縁性の低下が
生じたり、配線の損傷等が生じるという問題がある。ま
た、還元雰囲気焼成によってグレーズ基板を製造する
と、鉛の還元によってガラスが黒色化し、高絶縁(体積
固有抵抗として1014Ω・cm以上が望ましい)を保持
できないという問題もある。
【0007】また、この様な問題点に加えて、のグレ
ーズ組成物では、有害物質である鉛を含んでいる点にお
いても好ましくない。 (2)また、前記の珪酸塩を主成分とする高温グレー
ズ組成物は、高耐熱性を目的として開発された高軟化点
ガラスであるため、ガラスがセラミック基板に固着する
温度が高くなり、セラミック基板との熱膨張率を正確に
一致させないとグレーズ基板の反りが発生し易い。この
ため、この反りの発生を防止するため、基板強度を確保
する必要からセラミック基板厚みを薄くできず、チップ
部品用基板に要求される薄型化が困難という問題があ
る。
【0008】(3)更に、前記のグレーズ組成物で
は、基板上のグレーズ層の広い面積にわたる平滑化が容
易でないという問題がある。つまり、前記のグレーズ
組成物の様な高軟化点ガラスにおいては、ガラスの盛り
上りが大きく、部分グレーズには有利であるが、チップ
部品用基板に用いられる全面あるいは帯状のグレーズパ
ターンでは、十分な平滑性が得られないという問題もあ
る。
【0009】(4)その上、前記のグレーズ組成物で
は、グレーズ層を薄くした場合に、グレーズ面状態が悪
化するという問題点がある。つまり、のグレーズ組成
物を用いて、上述のような極薄いグレーズ層を形成しよ
うとすると、グレージング(焼付)時のガラス粘度が高
いため、グレーズ層の端部に発生する盛り上がりが相対
的に大きくなり、グレーズ面が悪化するという問題があ
る。また、グレーズ層の厚みが薄くなることにより、セ
ラミック基板の表面の凹凸の影響を受け、グレーズ層表
面のうねりが大きくなって平坦性が損なわれたり、表面
粗さが大きくなって十分な表面平滑性を得られず、グレ
ーズ面が悪化するという問題がある。
【0010】尚、前記従来のグレーズ組成物を用いて形
成されるサーマルヘッド用グレーズ基板のグレーズ層
は、蓄熱層の形成を目的としたものであるので、その厚
みは上述の様に60〜80μmと比較的大きい。よっ
て、従来のグレーズ組成物においては、薄膜ハイブリッ
ド用グレーズ基板のような極薄い(5〜25μm程度)
グレーズ層を形成することについては何ら考慮されてい
ないので、前記(4)で述べた様な問題が生じる。
【0011】また、従来のサーマルヘッド用グレーズ基
板では、その耐熱性が最重要特性であるが、チップ部品
用基板には、この様な耐熱性は不必要な過剰品質であ
り、高温の狭い温度範囲内で焼成を必要とするため経済
的でない。本発明は、前記課題を解決するためになされ
たものであり、例えばチップ部品用基板等に用いた場合
に、化学耐久性や電気絶縁性の信頼性が高く、基板の薄
膜化及びグレーズ層の広い面積にわたる平滑化が容易
で、しかもグレーズ層を薄くした場合でも、グレーズ層
の表面のうねりや端部の盛り上がりなどといったグレー
ズ面の悪化を抑止することができ、薄膜ハイブリッドグ
レーズ基板等に好適なグレーズドセラミック基板を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の請求項1の発明は、セラミック基板上にグレーズ組成
物からなるグレーズ層を形成したグレーズドセラミック
基板において、前記グレーズ組成物は、酸化物重量基準
で、B2326.3〜50重量%と、Al235〜3
5重量%と、CaO,SrO,MgO,BaOの少なく
とも1種類以上のアルカリ土類酸化物:15〜55重量
%とを必須成分とし、これらの成分の合計が組成物全体
の90重量%以上であることを特徴とするグレーズドセ
ラミック基板を要旨とする。
【0013】また、請求項2の発明は、セラミック基板
上にグレーズ組成物からなるグレーズ層を形成したグレ
ーズドセラミック基板において、前記グレーズ組成物
は、酸化物重量基準で、B2326.3〜50重量%
と、Al235〜35重量%と、SiO220.6
量%以下と、CaO,SrO,MgO,BaOの少なく
とも1種類以上のアルカリ土類酸化物:15〜55重量
%とを必須成分とし、これらの成分の合計が組成物全体
の90重量%以上であることを特徴とするグレーズドセ
ラミック基板を要旨とする。
【0014】更に、請求項3の発明は、セラミック基板
上にグレーズ組成物からなるグレーズ層を形成したグレ
ーズドセラミック基板において、前記グレーズ組成物
は、酸化物重量基準で、B2326.3〜50重量%
と、Al235〜35重量%と、SiO220.6
量%以下と、ZnO:8重量%以下と、CaO,Sr
O,MgO,BaOの少なくとも1種類以上のアルカリ
土類酸化物:15〜55重量%とを必須成分とし、これ
らの成分の合計が組成物全体の90重量%以上であるこ
とを特徴とするグレーズドセラミック基板を要旨とす
る。
【0015】また、請求項4の発明は、前記アルカリ土
類酸化物の内訳が、酸化物重量基準で、CaO:1.5
〜30重量%,SrO:0〜30重量%,MgO:0〜
10重量%及びBaO:0〜45重量%であることを特
徴とする前記請求項1ないし請求項3のいずれか記載の
グレーズドセラミック基板を要旨とする。
【0016】以下本発明のグレーズドセラミック基板に
おけるグレーズ組成物の各成分の含有量を前記の様に限
定した理由を示す。B23は、本発明におけるガラス
形成酸化物として必要不可欠で、50重量%を越えると
耐熱性・耐水性が十分ではなくなる。また、後述する実
施例には、26.3重量%未満で焼き付け温度が高くな
る例が示されている。
【0017】Al23は、B23と共にガラス形成酸
化物として働き、5重量%未満では化学的耐久性の低下
が著しく、35重量%より多いと高軟化点となると共に
結晶化し易くなる。アルカリ土類酸化物は、熱膨張係
数の調節とガラス化を助けるために添加するもので、1
5重量%未満では結晶化を防止できず、55重量%を越
えるとガラス化が困難になる。
【0018】更に望ましくは、アルカリ土類酸化物の
内訳として、ガラス化を助長する効果の高いCaOが最
も望ましいが、1.5重量%未満ではその効果が明瞭で
はなく、30重量%を越えると結晶化し易くなる。ま
た、SrO,MgO,BaOについては、CaOを一部
あるいは全部を置換して、熱膨張係数を調節すると共
に、混合アルカリ効果と同様に、複数のアルカリ土類酸
化物を組み合わせることによりガラス化範囲を広げる効
果があるが、SrOで30重量%,MgOで10重量
%,BaOで45重量%を各々越えると結晶化傾向が著
しくなる。
【0019】SiO2は、添加することにより耐酸性
・耐水性を向上する効果を有するが、40重量%を越え
ると高軟化点となってしまうと共に、グレーズ厚みを薄
くすることが困難となる。また、後述する実施例には、
20.6重量%を超えたもので焼き付け温度が高くなる
例が示されている。
【0020】ZnOは、添加することによりガラス化
を助けるが、8重量%を越えると結晶化傾向が著しくな
る。添加されるこの他の好ましい成分としては、P2
5,Bi23,TiO2等がある。このうちP25は、
熱膨張係数を上げるが化学的耐久性を低下させる。ま
た、Bi23,TiO2は、化学的耐久性を向上させる
が、結晶化傾向が強くなるため、少量しか添加できな
い。
【0021】その他、アルカリ金属,Pb等の酸化物
は、前記電子部品としての信頼性の観点から含まない方
が好ましいが、化学的耐久性は低下するものの生産性の
向上を期待できるので、後工程に支障をきたさない場合
には使用することもできる。
【0022】
【作用】本発明におけるグレーズ組成物は、従来のグレ
ーズ組成とは全く異なるものである。 (1)従来用いられているグレーズ組成物は、Pb・ア
ルカリ金属の有無、耐熱性の違い等はあるものの、全て
珪酸塩ガラスからなり、これらのガラス組成を酸化物モ
ル%に換算すると、例外無くSiO2は50モル%以上
で、通常SiO2は60〜75モル%である。これら
は、ガラスを形成するための骨格(ガラス網目形成酸化
物)を[SiO4]としたものである。
【0023】この珪酸塩ガラスが用いられる理由は、珪
酸塩ガラスの基本的な化学的耐久性,耐熱性等によるも
のと推察されるが、既に述べた様に、この様な従来のグ
レーズ組成物では、最近の薄膜ハイブリッド用グレーズ
基板の要求を満たしてはいない。
【0024】(2)それに対して、本発明のB23−A
23−アルカリ土類酸化物(以後ROと略す)系グレ
ーズ組成物の骨格は、[BO4-,[AlO4-の四面
体によるものと考えられ、その構造から、従来のグレー
ズ組成物とは一線を画するものである。
【0025】つまり、本発明が、優れた特性を発揮する
のは、ガラスを形成する骨格を[BO4-,[Al
4-とした点と考えられる。すなわち、酸素に対し
て、3配位と4配位をとることが知られているBと、4
配位と6配位をとることが知られているAlに関して、
本発明のガラス中においては、SiO2が少なく、アル
カリ土類金属の比率を適切な範囲とすることにより、両
者ともに安定な4面体配位となり、低い熱特性と優れた
表面平滑性及び信頼性の兼備が達成されたものと考えら
れる。
【0026】一方、従来の低軟化点ガラスとして知られ
るアルカリ金属−B23系,アルカリ土類金属−B23
系では、化学的耐久性・電気絶縁性が悪く、本発明の目
的には適さない。この理由は、[BO3](3配位のホ
ウ素)等による骨格構造の不安定さによるものと思われ
る。従って、本発明の効果を得るには、B23,ROと
共にAl23が必須成分となる。
【0027】(3)本発明は、上述したグレーズ組成物
が、低い熱特性,表面平滑性,高い化学的耐久性等の信
頼性を兼ね備えた薄膜ハイブリッド用グレーズに最適で
ある事を見いだしたことにより完成されたものであり、
本発明のグレーズ組成物のガラス組成とすることによっ
て、低温でグレージングが可能で、かつ従来の珪酸塩ガ
ラス並の優れた化学的耐久性,高い電気絶縁性を有し、
更にグレーズ層の厚みを薄くしても良好な表面平滑性を
具有する等の優れた特性が実現されるのである。
【0028】
【実施例】以下に、本発明のグレーズセラミック基板に
おけるグレーズ組成物の製造方法,特性及び組成の実施
例を記載するとともに、本発明の範囲外のものについて
も比較例として記載する。
【0029】(1)熔融物が下記表1の組成となるよう
に、H3BO3,Al(OH)3,CaCO3,SrC
3,BaCO3,MgCO3,SiO2,ZnO,H3
4,Na2CO3,K2CO3,Pb34を各々秤量し、
擂潰機にて混合した混合物を、白金・ロジウムルツボ中
で1200〜1450℃で3〜5時間熔融し、急水冷し
て、本発明の範囲の実施例(本発明品)のグレーズ組成
物No.1、2及びNo.4〜13を調整した。
【0030】また、同様な製造方法によって、比較例と
して、本発明の範囲外のグレーズ組成物No.3及びNo.1
4〜17と、従来のアルカリ金属・鉛を含まずSiO2
を主成分とする高温グレーズ組成物(従来品)No.18
と、従来のアルカリ金属・鉛を含むグレーズ組成物(従
来品)No.19とを調製した。尚、下記表1では、各組
成を重量%で示している。
【0031】
【表1】
【0032】(2)次に、グレーズ組成物No.1〜18
のガラス軟化点と熱膨張係数を測定した。その結果を、
下記表2に示すが、No.15〜16の試料は、熔融時に
ガラス化せず、ガラスの熱特性の測定は不可能であっ
た。尚、下記表2のガラス軟化点は、示差熱分析を行っ
た際に現れる第2番目の吸熱ピークに相当する温度とし
た。また、熱膨張係数は、3〜5mmφ×20mmの円柱状
に加工したガラスの熱機械分析における室温〜400℃
までの熱膨張量より計算して求めた。
【0033】
【表2】
【0034】(3)次に、グレーズ組成物No.1〜18
の各々について、アルミナポットミルで湿式粉砕してガ
ラス微粉末とし、これをエチルセルロース系バインダー
及び有機溶媒と混合して印刷用ガラスペーストを調製し
た。 (4)そして、この印刷用ガラスペーストを、純度97
%のAl23からなる50mm×50mm×0.635mmの
アルミナ基板表面に印刷した後、前記表2に示した各々
の適切な温度で焼き付けて、グレーズ幅5mmでグレーズ
厚み20μmの帯状のグレーズ部を有するグレーズ基板
を作製した。
【0035】(5)得られたグレーズ基板を観察したと
ころ、本発明品のNo.1、2及びNo.4〜13のグレーズ
組成物は、薄膜にもかかわらず、いずれも光沢のあるグ
レーズ面を有し好適であった。それに対して、比較例の
No.14〜17の試料では、温度や保持時間等の焼き付
け条件を変えても結晶化及びガラス未熔融により良好な
グレーズ面を得られなかった。
【0036】(6)また、本発明品(No.1及び2)及
び従来品(No.17及び18)を用いて作製したグレー
ズ基板について、グレーズ部の端部の盛上り高さ(μ
m)及び基板反り(mm)を測定した。その結果を下記表
3に示す。ここで、盛上り高さは、図1(a)に示す様
に、グレーズ部1の中央部1aから端部1bまでの高さ
である。また、基板反りは、100mm×100mm×0.
5mmのアルミナ基板の表面に20μm厚でグレーズ部
(被覆面積約70%)を形成した試料について測定した
ものであり、図1(b)に示す様に、グレーズ部3が形
成されたアルミナ基板5の端部5aから中央部5bまで
の高さである。
【0037】
【表3】
【0038】(7)上記表3より明らかな様に、従来品
のNo.17及び18の試料は、本発明品と比較して、グ
レーズ部の端部の盛上り高さ及びグレーズ基板の反りが
大きく、好ましくなかった。尚、従来品のNo.18の試
料は、Pbを多量に含むため、薄膜ハイブリッド基板用
としては、Pbの還元と溶出を防ぐ必要から、使用上の
制約を受けるので好ましくない。
【0039】以上、本発明の実施例について詳細に説明
したが、本発明は、前記実施例に何等限定されず、本発
明の要旨の範囲内において各種の態様で実施できること
は勿論である。
【0040】
【発明の効果】以上の様に、本発明のグレーズドセラミ
ック基板におけるグレーズ組成物は、高い化学的耐久性
及び電気絶縁性を有するとともに、低い軟化点を有し、
更にグレーズ層を薄くした場合も表面平滑性に優れたB
23−Al23−RO系グレーズである。よって、従来
のグレーズに比べて低いグレージング温度でグレーズ
セラミック基板を製造することができるとともに、基板
反り及びグレーズ盛り上り等も減少でき、例えばチップ
部品用グレース基板として好適に利用できるものであ
る。
【0041】また、本発明におけるグレーズ組成物は、
従来からのグレーズ用途であるファクシミリやサーマル
プリンタ等のサーマルヘッドに対しても、高耐熱性を要
求されない用途には好適に使用される。更に、本発明
おけるグレーズ組成物のうちで低軟化点のものは、セラ
ミック多層基板を覆うオーバーコートガラス及び封着材
料としても利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例及び比較例のグレーズ部の盛上がり及
び基板反りの測定方法を示し、(a)はグレーズ部の盛
上がりを示す断面図、(b)はグレーズ基板反りを示す
断面図である。
【符号の説明】
1,3…グレーズ部 5…アルミナ
基板 1a,5b…中央部 1b,5a…
端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03C 1/00 - 14/00 C04B 41/80 - 41/91

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック基板上にグレーズ組成物から
    なるグレーズ層を形成したグレーズドセラミック基板に
    おいて、 前記グレーズ組成物は、 酸化物重量基準で、B23
    6.3〜50重量%と、Al235〜35重量%と、C
    aO,SrO,MgO,BaOの少なくとも1種類以上
    のアルカリ土類酸化物:15〜55重量%とを必須成分
    とし、これらの成分の合計が組成物全体の90重量%以
    上であることを特徴とするグレーズドセラミック基板
  2. 【請求項2】 セラミック基板上にグレーズ組成物から
    なるグレーズ層を形成したグレーズドセラミック基板に
    おいて、 前記グレーズ組成物は、 酸化物重量基準で、B23
    6.3〜50重量%と、Al235〜35重量%と、S
    iO220.6重量%以下と、CaO,SrO,Mg
    O,BaOの少なくとも1種類以上のアルカリ土類酸化
    物:15〜55重量%とを必須成分とし、これらの成分
    の合計が組成物全体の90重量%以上であることを特徴
    とするグレーズドセラミック基板
  3. 【請求項3】 セラミック基板上にグレーズ組成物から
    なるグレーズ層を形成したグレーズドセラミック基板に
    おいて、 前記グレーズ組成物は、 酸化物重量基準で、B23
    6.3〜50重量%と、Al235〜35重量%と、S
    iO220.6重量%以下と、ZnO:8重量%以下
    と、CaO,SrO,MgO,BaOの少なくとも1種
    類以上のアルカリ土類酸化物:15〜55重量%とを必
    須成分とし、これらの成分の合計が組成物全体の90重
    量%以上であることを特徴とするグレーズドセラミック
    基板
  4. 【請求項4】 前記アルカリ土類酸化物の内訳が、酸化
    物重量基準で、CaO:1.5〜30重量%,SrO:
    0〜30重量%,MgO:0〜10重量%及びBaO:
    0〜45重量%であることを特徴とする前記請求項1な
    いし請求項3のいずれか記載のグレーズドセラミック基
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