JPH0551234A - アルミナ基板被覆用ガラス及びグレーズド基板 - Google Patents

アルミナ基板被覆用ガラス及びグレーズド基板

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JPH0551234A
JPH0551234A JP23717391A JP23717391A JPH0551234A JP H0551234 A JPH0551234 A JP H0551234A JP 23717391 A JP23717391 A JP 23717391A JP 23717391 A JP23717391 A JP 23717391A JP H0551234 A JPH0551234 A JP H0551234A
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JP
Japan
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glass
weight
coating
alumina substrate
substrate
Prior art date
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JP23717391A
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English (en)
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Hiroharu Sagara
弘治 相楽
Noriyuki Sato
則行 佐藤
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/02Frit compositions, i.e. in a powdered or comminuted form

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アンダーグレーズ又はオーバーグレーズとし
て好ましく使用できるアルミナ基板被覆用ガラス及びこ
れらガラスを用いたグレーズト基板の提供。 【構成】 SiO2を45〜56重量%、Al2O3 を5 〜13重量
%、CaO を4 〜12重量%、SrO を5 〜12重量%、BaO を
14〜23重量%及びTa2O3 を0.1 〜10重量%含有するアン
ダーグレーズとして好ましく使用できるアルミナ基板被
覆用ガラス。B2O3を10〜35重量%、SiO2を5 〜20重量
%、Al2O3 を3 〜16重量%、但し、B2O3とSiO2とAl2O3
とは合計で27〜50重量%、La2O3 を35〜52重量%含有す
るオーバーグレーズとして好ましく使用できるアルミナ
基板被覆用ガラス。アルミナ基板上に上記アンダーグレ
ーズとして好ましく使用できるアルミナ基板被覆用ガラ
スの被膜を有し、この被膜上に上記オーバーグレーズと
して好ましく使用できるアルミナ基板被覆用ガラスから
なるパターンを有するグレーズド基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルヘッド等に用
いられるアルミナ基板被覆用ガラス及びこれらのガラス
の被膜を有するグレーズド基板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ファクシミリやマイクロコンピュ
ータ端末機等のプリンターに使用されるサーマルヘッド
には、グレーズド基板が用いられている。このグレーズ
ド基板は、アルミナ基板の表面に直接ガラスからなる所
定のパターンを施したものであり、その上に発熱抵抗体
等の回路が形成される。
【0003】しかしながら、上記のような構造のグレー
ズド基板では、アルミナ基板の粗面が露出している部分
があるため、回路の高密度化に対応できなくなるという
問題点がある。
【0004】そこで、アルミナ基板の表面に、先にガラ
スの被膜を形成し(以下、このガラスをアンダーグレー
ズと称する)、次に、このアンダーグレーズ上に、他の
ガラス(以下、オーバーグレーズと称する)からなる所
定のパターンを施したグレーズド基板の試作研究が行わ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この様な、グレーズド
基板を得るために、アンダーグレーズ及びオーバーグレ
ーズは、(1)膨張係数の整合性、(2)耐熱性、
(3)粘性の特性、(4)耐失透性、に優れていること
が要求される。
【0006】(1)膨張係数の整合性;アンダーグレー
ズ及びオーバーグレーズの熱膨張係数はアルミナ基板の
熱膨張係数と整合させる必要がある。これは、アルミナ
基板上の各グレーズが熱によって反るのを防止するため
である。
【0007】したがって、アンダーグレーズ及びオーバ
ーグレーズの膨張係数は、ともに、アルミナの膨張係数
(約65×10-7/℃前後)と近以の60〜70×10
-7/℃であることが要求される。
【0008】(2)耐熱性;サーマルヘッドの使用中、
発熱抵抗体の発熱によるサーマルショックがかかるた
め、耐熱衝撃性に強く、耐熱性に優れていることが必要
である。アンダーグレーズ及びオーバーグレーズは、と
もに軟化点が高い方が良く、例えば800℃以上である
ことが要求される。
【0009】(3)粘性の特性;オーバーグレーズを施
釉する温度条件下でアンダーグレーズの被膜の面精度が
悪化しないことが必要である。すなわち、少なくとも、
オーバーグレーズを施釉する温度では、アンダーグレー
ズは、その被膜の面精度が悪化しない程度の大きな粘性
を有していることが要求される。又、オーバーグレーズ
は、オーバーグレーズを施釉する温度で施釉するに充分
な低粘度であることが必要である。
【0010】(4)耐失透性;アンダーグレーズ及びオ
ーバーグレーズともに表面が失透すると、ガラスの表面
が粗くなり、回路の高密度化に対応できなくなる。した
がって、オーバーグレーズを施釉する際等に両者とも失
透しないことが要求される。
【0011】ところで、これまでに、アルミナ基板被覆
用ガラスとして知られているものがある。
【0012】例えば、軟化点が高いものとして、SiO
2 が50〜70モル%、Al2 3 が1〜20モル%、
ZnOが1.5〜10モル%、BaOとSrOとが合計
量で20〜30モル%含有するガラスが挙げられる(特
開平1−305830号公報)。
【0013】また、それより比較的軟化点が低いものと
して、SiO2 が40〜65モル%、Al2 3 が15
モル%以下、TiO2 が6〜25モル%、ZnOが2〜
10モル%、BaOとSrOとが合計量で20〜30モ
ル%含有するガラスが挙げられる(特開平1−3058
31号公報)。
【0014】そこで本発明者らは、特開平1−3058
30号公報のガラスをアンダーグレーズとし、特開平1
−305831号公報のガラスをオーバーグレーズとし
たグレーズド基板を作成した。
【0015】しかし、上記アンダーグレーズは高い軟化
点を有しているのにもかかわらず、上記オーバーグレー
ズを施す際に容易に失透してしまった。
【0016】このように、既存のアルミナ基板被覆用ガ
ラスの組み合わせでは、上記の特性をすべて満足するも
のはない。
【0017】本発明の目的は、(1)膨張係数の整合
性、(2)耐熱性、(3)粘性の特性、(4)耐失透性
に優れ、アンダーグレーズ又はオーバーグレーズとして
それぞれ好ましく使用できるアルミナ基板被覆用ガラス
を提供することである。
【0018】本発明のさらなる目的は、アルミナ基板の
表面に、アンダーグレーズの被膜を有し、この被膜上
に、オーバーグレーズのパターンを有する、回路の高密
度化に十分対応できるグレーズド基板を提供することで
ある。
【0019】
【課題を解決するための手段】アンダーグレーズとして
好ましく使用できる、本発明の第一のアルミナ基板被覆
用ガラスは、SiO2 を45〜56重量%、Al2 3
を5〜13重量%、CaOを4〜12重量%、SrOを
5〜15重量%、BaOを14〜23重量%、Ta2
5 を0.1〜10重量%含有することを特徴とする。さ
らに、La2 3 を10重量%含有し、かつTa2 5
とLa2 3 との合計量が1〜12重量%であるガラス
も包含する。さらにこのガラスは、追加成分として、P
2 5 を0〜3重量%、B2 3 を0〜2重量%、Mg
Oを0〜5重量%、ZnOとPbOとの合計量を0〜3
重量%、Y2 3 を0〜5重量%、TiO2 を0〜8重
量%、ZrO2 を0〜5重量%、Nb2 5 を0〜5重
量%、及びWO3 を0〜5重量%含有することができ
る。
【0020】さらに、オーバーグレーズとして好ましく
使用できる、本発明の第二のアルミナ基板被覆用ガラス
は、B2 3 を10〜35重量%、SiO2 を5〜20
重量%、Al2 3 を3〜16重量%、ただしB2 3
とSiO2 とAl2 3 とは合計量で27〜50重量
%、La2 3 を35〜52重量%含有することを特徴
とする。さらにこのガラスは追加成分として、Ta2
5 が16%以下、Gd2 3 が15%以下、Y2 3
10%以下、ZrO2 が8%以下、TiO2 が10%以
下、Nb2 5 が10%以下、WO3 が9%以下の群よ
り選ばれた1種以上を含有し得るものである。
【0021】さらに、本発明のグレーズド基板は、アル
ミナ基板上に、前記本発明の第一のアルミナ基板被覆用
ガラスの被膜を有し、この被膜上に、前記本発明の第二
のアルミナ基板被覆用ガラスのパターンを有することを
特徴とする。
【0022】以下、本発明を詳述する。尚、以下、特に
明示がない限り、%は重量%を意味する。まず、本発明
の第一のアルミナ基板被覆用ガラスについて、説明す
る。
【0023】SiO2 は、45%未満では軟化点が下が
り過ぎ、56%を超えると膨張係数が小さくなり過ぎる
とともに、溶融が困難となる。したがってSiO2 の割
合は45〜56%、好ましくは48〜54%の範囲にす
る。
【0024】Al2 3 は、5%未満であると軟化点が
低くなり過ぎ、13%を超えると膨張係数が小さくなり
過ぎるとともに、耐失透性が悪化する。したがってAl
2 3 の割合は5〜13%、好ましくは6〜10%の範
囲にする。
【0025】CaO、SrO及びBaOは、ガラスを安
定にするとともに、膨張係数を上げる成分なので所望の
膨張係数を得るために必須成分である。さらに、優れた
耐失透性を維持するためには、これらの3成分が共存す
ることが必要である。しかしながら、それぞれ所定量を
超えて含有すると、膨張係数が大きくなり過ぎるととも
に、軟化点が下がり過ぎる。したがって、CaOは4〜
12%、好ましくは5〜8%、SrOは5〜15%、好
ましくは6〜13%、BaOは14〜23%、好ましく
は16〜20%の範囲にする。
【0026】Ta2 5 は、特に耐失透性の改善に寄与
し、また軟化点を上昇させる作用もあるために、0.1
%以上必要である。但し、過度の添加は膨張係数を小さ
くし過ぎると共に比較的高価な原料であるため10%を
超えて含有させることは得策ではない。したがってTa
2 5 は0.1〜10%、好ましくは0.5〜6%の範
囲にする。
【0027】La2 3 は必須成分ではないが、Ta2
5 とともに軟化点の上昇に寄与する。しかしながら、
これも過度の添加は膨張係数を小さくすると共に比較的
高価な原料であるため10%を超えて含有させることは
得策ではない。したがってLa2 3の含有量は10%
以下、好ましくは7%以下とすることが適当である。
【0028】また、Ta2 5 とLa2 3 は、高い軟
化点と優れた耐失透性の維持のために、合計量の割合は
1〜12%、好ましくは1〜8%とすることが適当であ
る。
【0029】さらに、上記成分の他に追加成分として、
2 5、B2 3 、ZnO、PbO、Y2 3 、Ti
2 、ZrO2 、MgO、Nb2 5 、及びWO3 の1
種又は2種以上を含有し得る。これらの成分は耐失透性
や化学的耐久性の改善に有効である。しかし、それぞれ
過度に含有すると耐失透性や溶融性等を悪化させる。し
たがって、P2 5 は3%以下、B2 3 は2%以下、
ZnOとPbOとはそれらの合計量で3%以下、Y2
3 は5%以下、TiO2 は8%以下、ZrO2 は5%以
下、MgOは5%以下、Nb2 5 は5%以下、及びW
3 は5%以下とすることが適当である。
【0030】次に、本発明の第二のアルミナ基板被覆用
ガラスについて説明する。この発明の特徴は、B
2 3 、SiO2 、及びAl2 3 のガラスの骨格成分
の含有量を比較的少量に抑えて、高原子価成分であるL
2 3 を所定量含有させ、さらに必要により追加成分
としてのTa2 5 、Gd2 3 、Y2 3 、Zr
2 、TiO2 、Nb2 5 、及びWO3 の高原子価成
分を所定量含有させた点にある。これによって、比較的
高い軟化点を有しつつ、軟化点を超える高温域での粘性
を極力低下させることができた。
【0031】すなわち、このガラスのオーバーグレーズ
としての施釉温度を低下させ、アンダーグレーズの被膜
の面精度の悪化をできるだけ防止するようにしたもので
ある。さらに、所望の膨張係数及びオーバーグレーズと
して充分な耐失透性をも得ることができた。
【0032】以下、各組成について説明する。B2 3
は、上述の高原子価成分を多量に含有するのに適したガ
ラスの骨格成分であるため10%以上必要である。35
%を超えると軟化点が下がり過ぎるとともに、膨張係数
が小さくなり過ぎる。したがって、B2 3 は10〜3
5%、好ましくは14〜23%の範囲にする。
【0033】SiO2 及びAl2 3 は、軟化点を高
め、耐失透性及び化学的耐久性を良化する。そのため、
SiO2 は5%以上、Al2 3 は3%以上必要であ
る。しかし、SiO2 は20%、Al2 3 は16%を
それぞれ超えると溶融性及び耐失透性がともに悪化す
る。したがって、SiO2 は5〜20%、好ましくは7
〜15%の範囲とし、Al2 3 は3〜16%、好まし
くは4〜12%の範囲にする。
【0034】さらに、良好な耐失透性を維持し、膨張係
数を所定の値に調節するために、B2 3 、SiO2
及びAl23 の合計量は、27〜50%、好ましくは
30〜45%にすることが適当である。
【0035】La2 3 は、B2 3 、SiO2 、及び
Al2 3 のガラスの骨格成分に多量に含有させること
ができるため、前述のように、比較的高い軟化点を有し
つつ、軟化点を超える高温域での粘性を極力低下させる
ことができる。さらに、所定の膨張係数及び優れた失透
性を得るために必須成分である。しかしながら、35%
未満ではその効果が不十分であり、また52%を超える
と耐失透性が悪化する。したがって、La2 3 は35
〜52%、好ましくは38〜48%の範囲にする。
【0036】さらに、耐失透性の改善、膨張係数の調節
等のために含有させ得る好ましい追加成分は、本発明の
特性を維持するために、Ta2 5 は16%以下、好ま
しくは1〜14%、Gd2 3 は15%以下、好ましく
は11%以下、Y2 3 は10%以下、好ましくは5%
以下、ZrO2 は8%以下、好ましくは6%以下、Ti
2 は10%以下、好ましくは5%以下、Nb2 5
10%以下、及びWO3 は9%以下にすることが適当で
ある。
【0037】前記本発明のガラスは、通常のガラス原料
をガラス組成が所定の値になるように混合し、溶融し、
脱泡、均質化することにより調製することができる。ガ
ラス原料には特に限定はなく、酸化物、炭酸塩、硝酸塩
等を使用することができる。
【0038】又、本発明のグレーズド基板は、前記ガラ
スのペーストを順次アルミナ基板上に塗布し、加熱する
ことにより得られる。ガラスペーストは微粉化し、乾燥
後、適当なバインダーとともに混合して得ることができ
る。ガラスペーストの塗布は例えばスクリーン印刷法を
用いることができ、例えば50〜100μの厚さにする
ことができる。加熱条件は、第1の態様のガラスは12
00〜1400℃、好ましくは1250〜1350℃と
することが、平滑な面を得るという観点から適当であ
る。又、第2の態様のガラスの加熱は、1000〜11
00℃、好ましくは1030〜1080℃とすること
が、上記の平滑面を損うことなく強固なパターニングを
行うという観点から好ましい。
【0039】なお、本明細書においては、アルミナ基板
の表面にアンダーグレーズ及びオーバーグレーズをそれ
ぞれ順に施したグレーズド基板について説明したが、本
発明のアルミナ基板被覆用ガラスは、従来通りのグレー
ズド基板用としても、それぞれ単独で使用し得るもので
ある。
【0040】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明す
る。なお、表1〜3における膨張係数はJIS規格R3
102に基づき測定し、軟化点はJIS規格R3104
に基づき測定した。
【0041】実施例A 表1に示した実施例1〜7は、アンダーグレーズ用とし
て作成したものである。
【0042】実施例1〜7は、ガラスの原料として通常
使用される硅石粉、アルミナ、炭酸カルシウム、硝酸ス
トロンチウム、炭酸バリウム、酸化タンタル、及び酸化
ランタン等を用いた。これらを原料が最終的に得られる
ガラスの組成が表1に示す組成となるように、ガラス化
したときの重量が2.0kgになるように秤量し、混合
し、白金製坩堝に入れて1600℃で8時間溶融し、脱泡、
均質化した後、水中に鋳込んでガラスを得た。
【0043】このようにして得られた細粒のガラスのう
ち一部は再溶融して、膨張係数及び軟化点の測定用の試
料とした。
【0044】測定の結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】また、上記ガラスの残りはボールミルで5
μm以下の微粉にし、乾燥後、ガラスの微粉100重量
部にエチルセルロースを5重量部及びテレピン油を60
重量部添加し、混合してガラスペーストを得た。
【0047】実施例B 表2に示した実施例8〜12は、オーバーグレーズ用と
して作成したものである。
【0048】実施例8〜12は、ガラスの原料として通
常使用される硼酸、硅石粉、水酸化アルミニウム、酸化
ランタン、酸化タンタル、酸化ガドリニウム、酸化イッ
トリウム、及び酸化ジルコニウム等を用いた。これらの
原料を最終的に得られるガラスの組成が表2に示す組成
となるように、ガラス化したときの重量が2.5kgに
なるように秤量、混合し、白金製坩堝に入れて1450℃で
8時間溶融し、脱泡、均質化した後、水中に鋳込んでガ
ラスを得た。
【0049】このようにして得られた細粒のガラスのう
ち一部は再溶融して、膨張係数及び軟化点の測定用の試
料とした。測定の結果を表2に示す。
【0050】
【表2】
【0051】また、上記ガラスの残りから、実施例Aと
同様の方法でガラスペーストを得た。
【0052】実施例C 次に、実施例1のガラスから調製したガラスペースト
を、スクリーン印刷法によりアルミナ基板上に塗付し、
乾燥後、表1に示す温度1300℃で1時間保持し、アルミ
ナ基板の表面にアンダーグレーズの被膜を施釉した。
【0053】このようにして得られた基板の表面はなめ
らかな外観を示し、結晶折出は見られなかった。また反
りも見受られず、端部の盛り上がりも5μm以下で、面
精度は優れていた。
【0054】さらに、上記アンダーグレーズの被膜を施
したアルミナ基板上に、実施例8のガラスから調製した
ガラスペーストをスクリーン印刷法により塗付し、乾燥
後、表2に示す温度1080度(本実施例では粘性が約10
2ポアズになる温度)で15分間保持し、所定のパター
ンにオーバーグレーズを施し、グレーズド基板を得た。
【0055】このようにして得られたグレーズド基板に
おいて、アンダーグレーズ及びオーバーグレーズともに
失透の発生はなく、なめらかな外観を示した。また、ア
ンダーグレーズにおいては、オーバーグレーズを施釉す
る前の状態と面精度の変化はなかった。
【0056】オーバーグレーズを施す際の温度1080℃に
おける、アンダーグレーズの粘性は約5×104 ポアズ
であり、アンダーグレーズは、その被膜の面精度が悪化
しない程度の大きな粘性を有していた。
【0057】以上実施例1はアンダーグレーズとして、
実施例8はオーバーグレーズとして、それぞれ好ましく
使用できることが判明した。また、実施例2〜7と実施
例8との組合せ及び実施例1と実施例9〜12の組合せ
においても上記と同様にしてグレーズド基板を作成し、
試験した。その結果、失透の発生はなく、滑らかな外観
を示し、アンダーグレーズの面精度に変化はなく、実施
例2〜7はアンダーグレーズとして、実施例9〜12は
オーバーグレーズとして、それぞれ好ましく使用でき
た。
【0058】比較例 これに対して、比較例1及び2はそれぞれ特開平1−3
05830号公報の実施例3及び特開平1−30583
1号公報の実施例3である。これらも前述の実施例と同
様に作成し、比較例1をアンダーグレーズ、比較例2を
オーバーグレーズとして試験を行った。結果を表3に示
す。
【0059】
【表3】
【0060】この結果、比較例2を施す際に、比較例1
は容易に失透した。また、軟化点が780℃と耐熱性が
十分大きいものではなかった。
【0061】
【発明の効果】以上の発明によれば、(1)膨張係数の
整合性、(2)耐熱性、(3)粘性の特性、(4)耐失
透性に優れ、アンダーグレーズ又はオーバーグレーズと
して好ましく使用できるアルミナ基板被覆用ガラス、並
びにアルミナ基板の表面にアンダーグレーズの被膜を有
し、その上にオーバーグレーズを施した、回路の高密度
に十分対応できるグレーズド基板を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C03C 3/097 6971−4G C04B 41/86 U 6971−4G

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiO2 を45〜56重量%、Al2
    3 を5〜13重量%、CaOを4〜12重量%、SrO
    を5〜15重量%、BaOを14〜23重量%、及びT
    2 5 を0.1〜10重量%含有することを特徴とす
    るアルミナ基板被覆用ガラス。
  2. 【請求項2】 La2 3 を10重量%以下を含有し、
    かつTa2 5 とLa2 3 との合計量が1〜12重量
    %である請求項1記載のアルミナ基板被覆用ガラス。
  3. 【請求項3】 P2 5 を0〜3重量%、B2 3 を0
    〜2重量%、ZnOとPbOとを合計量で0〜3重量
    %、Y2 3 を0〜5重量%、TiO2 を0〜8重量
    %、ZrO2 を0〜5重量%、MgOを0〜5重量%、
    Nb2 5 を0〜5重量%、及びWO3 を0〜5重量%
    さらに含有する請求項1又は2記載のアルミナ基板被覆
    用ガラス。
  4. 【請求項4】 B2 3 を10〜35重量%、SiO2
    を5〜20重量%、Al2 3 を3〜16重量%、ただ
    しB2 3 とSiO2 とAl2 3 とは合計量で27〜
    50重量%、La2 3 を35〜52重量%含有するこ
    とを特徴とするアルミナ基板被覆用ガラス。
  5. 【請求項5】 Ta2 5 を0〜16重量%、Gd2
    3 を0〜15重量%、Y2 3 を0〜10重量%、Zr
    2 を0〜8重量%、TiO2 を0〜10重量%、Nb
    2 5 を0〜10重量%、WO3 を0〜9重量%さらに
    含有することを特徴とする請求項4記載のアルミナ基板
    被覆用ガラス。
  6. 【請求項6】 アルミナ基板上に、請求項1〜3のいず
    れか1項記載のアルミナ基板被覆用ガラスの被膜上を有
    し、該被膜上に請求項4又は5記載のアルミナ基板被覆
    用ガラスからなるパターン被膜を有するグレーズド基
    板。
JP23717391A 1991-08-22 1991-08-22 アルミナ基板被覆用ガラス及びグレーズド基板 Pending JPH0551234A (ja)

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